JPH0787642A - 皮剥装置 - Google Patents

皮剥装置

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JPH0787642A
JPH0787642A JP5227433A JP22743393A JPH0787642A JP H0787642 A JPH0787642 A JP H0787642A JP 5227433 A JP5227433 A JP 5227433A JP 22743393 A JP22743393 A JP 22743393A JP H0787642 A JPH0787642 A JP H0787642A
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JP
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electric wire
peeling
wire
pair
blades
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Pending
Application number
JP5227433A
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English (en)
Inventor
Tomoya Tominaga
智也 冨永
Kazuhiro Shinoda
一宏 篠田
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0787642A publication Critical patent/JPH0787642A/ja
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  • Removal Of Insulation Or Armoring From Wires Or Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】先端が自由端のいわゆる片持ち支持された電線
の先端部分の絶縁被覆を除去する皮剥装置を提供する。 【構成】電線先端の挿入方向に対し、順に、1対のクラ
ンプユニット36、皮剥刃352、センター寄せガイド
板353、カット刃351を設ける。皮剥刃352、セ
ンター寄せガイド板353およびカット刃351はユニ
ット化して同時に変位させるようにする。挿入された電
線Pの端部の根元は1対のクランプユニット36で挟持
される。同時に、センター寄せガイド板353で電線P
の端部は中央部に沿わされ、中央部に沿わされた後カッ
ト刃351で先端がカットされる。次に皮剥刃352で
絶縁被覆に切れ目がつけられる。その状態で皮剥刃ユニ
ット35が変位されて、クランプユニット36はそのま
まであり、皮剥が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワイヤーハーネス製
造における皮剥処理を行うための皮剥装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ワイヤーハーネスは、自動車、複写機等
に組み込まれる多数の電線、端子、コネクタ等からなる
電気配線システムである。このワイヤーハーネスの製造
には、電線の長さを計測し、所定の長さに切断する調尺
切断、所定の長さに切断した電線の両端の絶縁被覆を剥
ぐ皮剥、皮剥により露出した電線の端部に端子を圧着す
る端子圧着、端部に端子が圧着された電線を図板上に布
線する布線、および布線された電線端部の端子をコネク
タハウジングへ挿入する端子挿入等の多くの工程が含ま
れている。そのため、ワイヤーハーネスの製造には、多
大の労力および時間を要し、従来より製造工程の自動化
の要望が高かった。
【0003】そこで近年、種々のワイヤーハーネスの自
動化製造装置が提供されている。たとえば、特公平1−
42085号公報、特公平3−6670号公報、特開平
1−313870号公報等に従来のワイヤーハーネスの
自動化製造装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来提案さ
れているワイヤーハーネスの自動化製造装置は、2軸移
動可能な、専用に開発されたロボットを必要とするた
め、構造が複雑で設備コストが非常に高価になる上に大
型であった。しかも、構造が複雑であるゆえに、ワイヤ
ーハーネスの機種変更等に伴う段取り変え作業も、非常
に煩雑なものとなり、手間や時間がかかるといった問題
があった。
【0005】一方、ワイヤーハーネスの完成に至るまで
の、ある種の作業に関しては、作業の信頼性からして
も、現実問題として、人の手による組立作業に頼らざる
を得ないという一面がある。すなわち、現状では、ワイ
ヤーハーネスの製造工程には、ロボットにより自動化さ
れている部分と、人による組立ラインにかかる部分とが
含まれている。
【0006】ところで、ロボットにより自動化されてい
るワイヤーハーネスの製造工程では、上記の高価な設備
コストを償却するために、高速で製造作業を行うことが
要求される。しかも、頻繁に段取り変えを行うことは、
時間やコストをロスすることになるので、これを避ける
ため、1ロットで多数製造することになる。そして、こ
のようにして、ロボットにより高速で製造された多種、
多数の電線等を、それぞれ、人による組立ラインの所要
の位置へ運搬して、配備しておくことになる。
【0007】しかしながら、上記のように高価な自動化
製造装置で、いくら高速で製造したとしても、ワイヤー
ハーネスの製造速度としては、結局、人による組立ライ
ンの送り速度に制約されてしまう。また、製造工程内
に、自動化製造装置により製造された多種多数の在庫を
持つことにもなり、これがワイヤーハーネスの製造コス
トを押し上げる要因ともなる。すなわち、人による組立
作業を避けることが困難であるという現状においては、
上記のような、高価で複雑な自動化機を使用すること
は、非効率的である。
【0008】また、上記のような自動化機においては、
調尺切断、皮剥、端子圧着および布線が複数のステーシ
ョンで行われるため、ステーション移動時に電線の端部
の掴み換えが必要となる場合があり、この掴み換え時の
クランプ位置のずれに起因して、たとえば皮剥量や端子
圧着位置等に誤差を生じるおそれがあった。ところで、
1軸移動可能な架台上に、この1軸と直交する軸を中心
として回転自在な回転上腕部を設け、この回転上腕部に
1軸と直交する軸を中心として回転自在な回転前腕部を
設けた、1軸制御可能な汎用ロボットは、近年、安価に
なり広く普及してきている。
【0009】そこで、本願発明者等は、ワイヤーハーネ
スの製造装置を製作するにあたって、上記の1軸制御可
能な汎用ロボットを用いて、ワイヤーハーネスの製造工
程のうち、たとえば電線の調尺切断、皮剥、端子圧着お
よび布線を実現し、ロボットにより電線が布線された組
立用図板を、そのまま人による組立作業ラインへ送っ
て、ロボットでは作業が困難なたとえばジョイント電線
の布線、コネクタの装着、コルゲートの装着、テープ巻
き、グロメット通し、導通検査等の作業を人により行う
ようにした、ロボットによる作業と人による作業とが混
在し得るワイヤーハーネス製造ラインを実現すれば、高
価な設備コストや不要な在庫を削減でき、しかも、多品
種少量生産への適用性にも優れた設備ができるのではな
いかと考えた。
【0010】そして、これを実現するためには、電線が
汎用ロボットによって掴まれた状態で、電線端部の皮剥
が行われ、また、電線端部への端子圧着が行われなけれ
ばならない。この発明は、このような技術背景のもとに
なされたもので、汎用ロボットにより掴まれた電線端の
皮剥を精度良く確実に行うことのできる皮剥装置を提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
先端が自由状態の電線の先端部分の絶縁被覆を除去する
皮剥装置において、互いに寄り合ったり離れたりし得る
ように設けられ、互いに寄り合うことによって電線の先
端を切断する1対のカット刃、前記1対のカット刃と所
定の間隔をあけて配置され、互いに寄り合ったり離れた
りし得るように設けられ、互いに寄り合うことによっ
て、電線の先端から所定の長さ離れた位置の電線端部の
絶縁被覆に切れ目をつける1対の皮剥刃、前記カット刃
による電線先端の切断および皮剥刃による絶縁被覆への
切れ目づけに先立って、前記電線を1対のカット刃の寄
り合う中央および1対の皮剥刃の寄り合う中央に沿わせ
るセンター寄せ手段、を含むことを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の皮
剥装置において、前記センター寄せ手段は、互いに寄り
合ったり離れたりし得る1対のガイド板を含むことを特
徴とするものである。請求項3記載の発明は、請求項2
記載の皮剥装置において、前記各1対のカット刃、皮剥
刃およびガイド板のうち、各一方のカット刃、皮剥刃お
よびガイド板は第1の保持部材によって共通的に保持さ
れ、各他方のカット刃、皮剥刃およびガイド板は第2の
保持部材によって共通的に保持されていることを特徴と
するものである。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項3記載の皮
剥装置において、さらに、前記第1の保持手段を変位さ
せる第1変位手段、および、前記第1変位手段に連動し
て前記第2の保持手段を変位させる第2変位手段を含む
ことを特徴とするものである。請求項5記載の発明は、
請求項1ないし4のいずれかに記載の皮剥装置におい
て、前記センター寄せ手段は、前記カット刃と皮剥刃と
の間に配置されていることを特徴とするものである。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項4記載の皮
剥装置において、さらに、皮剥時に、前記電線の根元側
を挟持するための1対の挟持手段を含むことを特徴とす
るものである。請求項7記載の発明は、請求項6記載の
皮剥装置において、前記1対の挟持手段は、前記第1変
位手段および第2変位手段によって、互いに寄り合わさ
れて前記電線を挟持し、また互いに離されて電線を挟持
しないようにされることを特徴とするものである。
【0015】請求項8記載の発明は、請求項1ないし7
のいずれかに記載の皮剥装置において、予め定める方向
から皮剥すべき電線の先端を挿入するようにされてお
り、前記電線挿入方向の入口側には、入口が広く、出口
に向かって除々にすぼまったロート状の電線ガイド孔が
設けられていることを特徴とするものである。
【0016】
【作用】先端が自由状態の電線、すなわち片持ちされた
電線の自由端である先端部分の絶縁被覆を除去する場合
には、電線の先端部分がカット刃および皮剥刃に正しく
沿わなければならない。つまり、電線先端が曲がってい
る場合には、電線先端の所望の位置に刃先が食い込ま
ず、正しく電線の絶縁被覆を除去することができない。
【0017】そこで、請求項1記載の発明では、センタ
ー寄せ手段により、皮剥すべき電線端部をカット刃によ
る切断に適した位置および皮剥刃による切れ目づけに適
した位置に沿わせる。よって、電線先端の切断および絶
縁被覆の皮剥のための切れ目づけを所望の位置に精度良
く施すことができる。カット刃および皮剥刃は1対の刃
で構成されているから、先端切断の際や絶縁被覆に切れ
目をつける際に、電線の両側から切断力を加えることが
でき、あるいは切れ目をつけることができる。
【0018】センター寄せ手段は、請求項5記載の発明
のように、カット刃と皮剥刃との間に配置するのが好ま
しい。電線端部をカット刃および皮剥刃の両方に対して
正しく沿わせやすいからである。請求項2記載の発明の
ように、センター寄せ手段も1対のガイド板で構成する
のが好ましい。そうすると、請求項3記載の発明のよう
に、各1対のカット刃、皮剥刃およびセンター寄せガイ
ド板のうち、各一方のカット刃、皮剥刃およびセンター
寄せガイド板を一方の保持部材によって共通的に保持す
ることができ、各他方のカット刃、皮剥刃およびセンタ
ー寄せガイド板をもう一方の保持部材によって共通的に
保持することができ、カット刃、皮剥刃およびセンター
寄せガイド板を連動して操作しやすくなるからである。
【0019】さらに、請求項8記載の発明のように、ロ
ート状の電線ガイド孔を設けると、装置に対して皮剥す
べき電線の先端を挿入する際に、挿入がスムーズに行え
る。
【0020】
【実施例】以下には、図面を参照して、この発明の一実
施例について詳細に説明をする。図1Aは、この発明の
一実施例を含むワイヤーハーネス製造装置の概略構成を
示す平面図であり、図1Bはその正面図である。図1
A,1Bを参照して、ワイヤーハーネス製造装置には、
直列に配列された、図において左から順に、第1ステー
ション1、第2ステーション2、第3ステーション3お
よび第4ステーション4が含まれている。
【0021】第1ステーション1では、電線Pが機械装
置である1対のロボットハンドR1,R2にクランプさ
れ、その状態で電線Pの調尺切断、電線両端の絶縁被覆
を除去する皮剥、皮剥により露出された電線端に端子を
圧着する端子圧着、および、端子圧着された電線の布線
が行われる。第2ステーション2では、人M1の手作業
により、ジョイント電線(複数の電線がジョイント端子
等で接続されて枝分かれをした電線)の布線、端子のコ
ネクタハウジングへの挿入、コルゲートの装着等が行わ
れる。
【0022】第3ステーション3では、人M2の手作業
により、テープ止め、グロメット通し、導通検査、外観
検査などが行われ、完成したワイヤーハーネスの取出が
行われる。第4ステーション4では、後述する組立用図
板5上の布線治具がセンサにより確認される。
【0023】これら4つのステーション間を、ワイヤー
ハーネスの製造に用いられる組立用図板5が搬送され
る。搬送は、図1Bに示すように、第1ステーション1
から第4ステーション4へ向けて組立用図板5が搬送さ
れ、各ステーションでは、組立用図板5の搬送が所定時
間停止されて、作業が行われる。そして第4ステーショ
ン4において、組立用図板5は降下され、その後第3ス
テーション3および第2ステーション2の下側を通って
第1ステーション1の下側へと搬送され、第1ステーシ
ョン1において、作業可能な位置へ上昇される。このよ
うに、各ステーションの下側を通って第4ステーション
4から第1ステーション1へ組立用図板5を戻すことに
より、搬送機構の省スペース化が図られている。なお、
搬送機構については、具体的に図示はしていないが、公
知のチェーン、プーリおよび駆動モータを含むチェーン
搬送機構その他が使用され得る。
【0024】第1ステーション1の左側(第2ステーシ
ョン2が連結された側とは反対側)には複数種の電線P
がストックされた複数の電線供給装置6および第1ステ
ーション1のロボットハンドR1,R2に渡す電線Pを
選択するための電線選択テーブル20が備えられてい
る。また、第1ステーション1の正面側には皮剥装置3
0および端子圧着装置40が配置されている。
【0025】図2は、上記第1ステーション1およびそ
れに隣接配置された各装置の概略構成を示す平面図であ
る。図2を参照して、複数の電線供給装置6から繰り出
された複数種の電線Pは、電線選択テーブル20へ送ら
れる。電線選択テーブル20には、送られてきた各電線
Pの巻き癖等を除去するための癖取り機構21、電線P
が送給方向Yと逆方向へ戻ることを防止するための逆送
防止機構22、癖取りされた電線PをロボットハンドR
1,R2に受渡し可能な状態で保持する電線受渡し機構
23、および、受渡される電線Pの後端を切断するため
の切断装置24が含まれている。
【0026】この電線選択テーブル20は、電線送給方
向Yに直交方向に配置されたレール25に係合されてお
り、レール25の長さ方向に沿って、X1方向およびX
2方向に移動可能にされている。こうすることで、電線
選択テーブル20上の複数種の電線Pのうち、ロボット
ハンドR1およびR2が受け取るべき電線Pが常に一定
の位置(X1,X2方向における一定の位置)になるよ
う、電線選択テーブル20が制御される仕組みである。
【0027】ロボットハンドR1,R2は、それぞれ、
架台7,8に取り付けられており、各架台7,8は、第
1ステーション1の長さ方向(電線給送方向Y)に延び
るガイドレール9に案内され、第1ステーション1の長
さ方向に独立して移動可能である。つまり、ロボットハ
ンドR1,R2は、ガイドレール9に沿って1軸移動可
能な架台7,8上に取り付けられた汎用のロボットハン
ドである。
【0028】ロボットハンドR1は、切断された電線P
の前端(いわゆるA端)をクランプするために、電線選
択テーブル20の電線受渡し機構23上に移動する。こ
のとき、ロボットハンドR1は常に一定のクランプ位置
へ移動する。電線選択テーブル20はX1またはX2方
向へ移動し、ロボットハンドR1がクランプすべき電線
PをロボットハンドR1の下方に停止させる。そしてロ
ボットハンドR1は電線PのA端をクランプし、その電
線Pに必要な長さ分だけ電線送給方向Yへ移動する。次
いでロボットハンドR2が電線Pの後端となる部分(い
わゆるB端)をクランプするために移動し、ロボットハ
ンドR2が電線PのB端をクランプした後、切断装置2
4が電線Pを切断する。
【0029】ロボットハンドR1,R2によってクラン
プされた電線PのA端,B端は、それぞれ、ロボットハ
ンドR1,R2でクランプされたまま、この発明の一実
施例にかかる皮剥装置30へ与えられて電線端の被覆が
剥がれる。この皮剥装置30の具体的な構成は後述す
る。皮剥の後、端子圧着装置40へ与えられて電線端に
端子が圧着される。そして組立用図板5上に布線され
る。
【0030】端子圧着装置40にはプレスラム41およ
びプレスラム41に選択的に装着される複数のアプリケ
ータ42が備えられている。各アプリケータ42は、架
台43上に設けられたガイドレール44によってプレス
ラム41側へ進退自在となっている。また、架台43
は、進出させるべきアプリケータ42を所定位置へ移動
させるために、ガイドレール44と直交方向に延びるガ
イドレール45によってスライド自在に支持されてい
る。また、各アプリケータ42には、所要の端子帯Tが
供給されるようになっている。
【0031】図3は、ロボットハンドR1の全体構成を
説明するための斜視図である。図3を参照して、ロボッ
トハンドR1は、ガイドレール9上をスライド自在な架
台7上に固定された本体部10と、この本体部10に基
端部が鉛直軸を中心として回転自在に設けられた回転上
腕部11と、この回転上腕部11に基端部が鉛直軸を中
心として回転自在に設けられた回転前腕部12と、この
回転前腕部12の先端部に備えられたサーボモータ13
とを有する。そしてサーボモータ13によって上下動さ
れるロッド14の下端には、クランプ機構15が備えら
れている。
【0032】ロボットハンドR2も同様の構成である。
図4は、上記ロボットハンドR1のクランプ機構15部
分の詳細な構成を表わす部分斜視図である。次に、図3
および図4を参照して、クランプ機構15には、1対の
主クランプ爪C1と、1対の副クランプ爪C2と、ロッ
ド16,17を進退させることにより各クランプ爪C
1,C2をそれぞれ拡縮させるエアシリンダ18,19
とが含まれている。
【0033】各ロボットハンドR1,R2のクランプ機
構15に備えられた主クランプ爪C1は、電線を30〜
50mm程度の幅でクランプするものであり、副クラン
プ爪C2は、電線を5〜10mm程度の幅でクランプす
るものである。また、ロボットハンドR1のクランプ機
構15は、電線PのA端をクランプするためのものであ
るので、1対の主クランプ爪C1の一方の前端面には、
ストッパ板C3が固着されている。ストッパ板C3は、
電線受渡し機構23(図2参照)で保持された電線Pの
A端をクランプする際に、電線PのA端が上方へ反り上
がっている場合に、その反りを矯正して電線PのA端を
真っ直ぐな状態でクランプすることができるように設け
られたものである。
【0034】ロボットハンドR2のクランプ機構は、上
述のストッパ板C3が設けられていないだけで、図4に
示すクランプ機構15と同様の構成になっている。次
に、図5ないし図8を参照して、ロボットハンドR1,
R2による電線Pの調尺切断、皮剥および端子圧着処理
について説明をする。まず、図5Aに示すように、ロボ
ットハンドR1が電線選択テーブル20の電線受渡し機
構23上の予め定める位置へ移動される。これに合わせ
て、電線選択テーブル20がX1方向またはX2方向
(図2参照)へスライドされ、選択すべき電線Pがロボ
ットハンドR1のクランプ機構15下に位置決めされ
る。
【0035】次いで、図5Bに示すように、クランプ機
構15の主クランプ爪C1および副クランプ爪C2によ
って電線Pがクランプされる。そしてロボットハンドR
1は、電線PのA端をクランプしたまま電線給送方向Y
へ所定量だけ移動して、電線Pを所定の長さだけ引き出
す調尺処理を行う(図5C)。
【0036】次いで、図6Aに示すように、電線Pの後
端がロボットハンドR2のクランプ機構15でクランプ
される。その後、図6Bに示すように、切断装置24に
よって電線Pの後端が切断されてB端となる。この結
果、切断された電線PのA端およびB端が、それぞれ、
ロボットハンドR1,R2によってクランプされた状態
となる。
【0037】次いで、図7A,7Bに示すように、ロボ
ットハンドR1がA端を皮剥装置30に移動させて、A
端の皮剥が行われる。次いで、図8A,8Bに示すよう
に、ロボットハンドR1は、皮剥がされたA端を端子圧
着装置40に移動させ、A端に端子Tを圧着させる。A
端の皮剥および端子圧着が完了した後、同様に、ロボッ
トハンドR2がB端を皮剥装置30に移動させてB端の
皮剥が行われ(図7参照)、その後ロボットハンドR2
がB端を端子圧着装置40へ移動させてB端に端子Tが
圧着される(図8参照)。
【0038】これにより、電線PのA端およびB端にそ
れぞれ端子Tが圧着される。次いで、ロボットハンドR
1がA端を組立用図板5の所定の布線治具にクランプさ
せた後、クランプを解除し、次に、ロボットハンドR2
が、B端を所定の布線治具にクランプさせた後、クラン
プを解除する。そして両ロボットハンドR1,R2はホ
ームポジションに戻る。
【0039】図9は、この発明の一実施例にかかる皮剥
装置30の平面図である。また、図10は、皮剥装置3
0を電線挿入面側から見た正面図である。さらに、図1
1は、皮剥装置30の右側面図である。図9を主として
参照し、図10,図11を補助的に参照しながら、皮剥
装置30の構成について説明をする。
【0040】皮剥装置30はベースプレート31を備え
る。ベースプレート31上には載置台38が配置されて
いる。この載置台38はベースプレート31に対して平
行に、かつ、矢印A3,A4方向に変位し得るように、
ベースプレート31に取り付けられている。載置台38
上には1対のシリンダ32a,32bが固定されてい
る。1対のシリンダ32a,32bは、そのロッド33
a,33bが、互いに逆向きに、同一直線上に位置する
ように配置されている。各ロッド33a,33bには、
それぞれ、フレーム板34a,34bが連結されてい
る。1対のフレーム板34a,34bは、互いに平行に
配置されており、ロッド33a,33bの伸び縮みによ
り、その間隔が変化する。
【0041】フレーム板34a,34bの対向面側に
は、それぞれ、皮剥刃ユニット35a,35bが取り付
けられている。皮剥刃ユニット35aと皮剥刃ユニット
35bとは対をなしており、皮剥刃ユニット35aには
カット刃351a、皮剥刃352aおよびセンター寄せ
ガイド板353aが備えられている。同様に、皮剥刃ユ
ニット35bにはカット刃351b、皮剥刃352bお
よびセンター寄せガイド353bが備えられている。
【0042】シリンダ32a,32bの作用により、フ
レーム板34a,34bが矢印A2方向へ移動される
と、皮剥刃ユニット35a,35bが互いに中央に寄り
合い、両者に備えられたカット刃351a,351bに
よって電線先端が切断され、皮剥刃352a,352b
によって電線先端部の絶縁被覆に切れ目がつけられる。
また、先端の切断および絶縁被覆への切れ目づけに先立
って、後述するようにセンター寄せガイド板353a,
353bによって電線が中央に位置決めされる。
【0043】対をなすカット刃351a,351b、皮
剥刃352a,352b、センター寄せガイド板353
a,353bは、それぞれ、図10に示すように、上下
方向に3種類配列されている。そしてたとえばこの実施
例では、上段の刃およびセンター寄せガイド板は電線の
導体断面積が1.25mm2 に適したものにされてい
る。また、中段の刃およびセンター寄せガイド板は導体
断面積が0.3mm2 の電線に適したものにされ、下段
の刃およびセンター寄せガイド板も導体断面積が0.3
mm2 の電線に適したものにされている。中段の刃およ
びセンター寄せガイド板と、下段の刃およびセンター寄
せガイド板とは、同じ太さ(導体断面積)の電線に適し
たものにされているが、中段のものは、たとえば皮剥長
さが相対的に長く設定され、下段のものは皮剥長さが相
対的に短く設定されている。このように、同じ導体断面
積の電線でも、皮剥長さが異なる場合は、それぞれ、カ
ット刃、皮剥刃およびセンター寄せガイド板を設定する
ことができる。
【0044】このような構成に代えて、カット刃、皮剥
刃およびセンター寄せガイド板は、それぞれ1種類の簡
単な構成としてもよい。あるいは、上記実施例よりもさ
らに多種類の電線に適するように、4種類以上の刃およ
びセンター寄せガイド板が上下に配列されていてもよ
い。さらに、対をなすクランプユニット36a,36b
がベースプレート31に取り付けられている(図10,
11参照)。そしてクランプユニット36aの左端部お
よびクランプユニット36bの右端部は、それぞれ、図
9に示すように、フレーム板34aおよび34bと係合
されている。このクランプユニット36a(36b)と
フレーム板34a(34b)との係合部は、矢印A3,
A4方向にずれ得るようにされている。つまり、図11
に示すように、フレーム板34a(34b)の先端部
(図において左端)には、長細い切れ込み341がつけ
られている。よって、フレーム板34a(34b)が矢
印A3,A4方向に変位しても、それに連動してクラン
プユニット36a(36b)は矢印A3,A4方向に変
位しない。
【0045】一方、図9を参照して、フレーム板34
a,34bが矢印A2方向に変位すると、クランプユニ
ット36a,36bは中央へ寄り合う。逆に、フレーム
板34a,34bが矢印A3方向に変位すると、クラン
プユニット36a,36bは両側へ離れる。クランプユ
ニット36a,36bには、対向面側にそれぞれクラン
プ361a,361bが備えられている。クランプユニ
ット36a,36bが中央に寄り合うと、クランプ36
1a,361b間で電線Pが挟持される。
【0046】クランプユニット36a,36bには、ま
た、挟持用ばね363a,363bが備えられている。
挟持用ばね363a(363b)は、フレーム板34a
(34b)に対してクランプ361a(361b)を中
央側へ弾力付勢する。それゆえ、1対のクランプ361
a,361bは互いに寄り合う方向に弾力付勢されてい
るから、クランプ361a,361bによって電線Pを
確実に挟持することができる。特に、電線Pの太さに関
わらず、電線Pを確実に挟持することができる。
【0047】クランプ361a,361bの手前側(図
9において下側)には、センター寄せラッパ37が配置
されている。このセンター寄せラッパ37はベースプレ
ート31に取り付けられている。図12(A)(B)
に、センター寄せラッパ37の斜視図および側面縦断面
図を示す。
【0048】図9および図12(A)(B)を参照し
て、センター寄せラッパ37は、電線の先端を皮剥刃ユ
ニット35a,35bの中央へ誘導するためのものであ
る。皮剥刃ユニット35a,35bに備えられ、カット
刃、皮剥刃およびセンター寄せガイド板の各対が、上下
に3段構成になっていることに対応して、センター寄せ
ラッパ37には、上下に3つのガイド孔371が形成さ
れている。各ガイド孔371は、それぞれ、電線の挿入
方向に向かって、ロート状に窪んでいる。換言すれば、
各ガイド孔371は、先細りのテーパ状の孔になってい
る。つまり、371は、入口(図12(B)において右
側)が広く、出口に向かって除々にすぼまった先細りの
テーパ状の孔になっている。このガイド孔371は、電
線が挿入される際に、電線の先端が多少曲がっていて
も、その先端を誘導し、前述したクランプユニット36
a,36bおよび皮剥刃ユニット35a,35bへ与え
る。
【0049】この実施例では、センター寄せラッパ37
には、皮剥刃ユニット3a,35bに合わせて、上下に
3つのガイド孔371が形成されているが、皮剥刃ユニ
ットがたとえば1種類のカット刃対、皮剥刃対およびセ
ンター寄せガイド板対を備える簡易なものの場合、この
センター寄せラッパ37のガイド孔371も1つだけに
してもよい。また、ガイド孔371の入口の径(最大
径)は、挿入される電線の導体断面積や種類に応じて変
えてもよい。また、ガイド孔371のテーパ面372の
傾斜角度も、挿入する電線の導体断面積や種類(たとえ
ば捩線であるとか単線であるとか)に合わせて変えても
よい。
【0050】なお、前述したようにこのセンター寄せラ
ッパ37は、ベースプレート31に取り付けられてい
る。より具体的には、センター寄せラッパ37の下端部
に係合用切欠376が形成され、この切欠376はベー
スプレート31に突設された係合突起311に係合され
ている。そして両者はボルト374およびナット375
にて固定されている。
【0051】再び図9を参照して、ベースプレート31
には、さらに、シリンダ39が取り付けられている。シ
リンダ39のロッド391は矢印A3,A4方向に延
び、載置台38と連結されている。それゆえ、シリンダ
39によって載置台38を矢印A3,A4方向へ変位さ
せることができる。載置台38が矢印A3,A4方向に
変位すると、シリンダ32a,32bに連結されたフレ
ーム板34a,34bも矢印A3,A4方向へ変位す
る。そしてフレーム板34a,34bが矢印A3,A4
方向へ変位すると、皮剥刃ユニット35a,35bも矢
印A3,A4方向に変位する。
【0052】一方、クランプユニット36a,36b
は、前述のように、フレーム板34a,34bの変位に
追従せず、そのままの状態である。さらに、カット刃3
51a,351bの寄り合う中央位置の後方側(図9に
おいて上側)には、吸引ノズル393の先端が臨まされ
ている。吸引ノズル393は、皮剥された絶縁電線等の
屑を吸い込むためのものである。
【0053】図13は、皮剥刃ユニット35a,35b
の要部拡大平面図である。また、図14は、皮剥時にお
けるセンター寄せガイド板353a,353b、カット
刃351a,351bおよび皮剥刃352a,352b
の動作を説明するための図である。次に図9、図13お
よび図14を参照して、皮剥装置30の主な動作につい
て説明をする。
【0054】皮剥刃ユニット35a,35bが互いに寄
り合っていない状態、すなちシリンダ32a,32bに
よってフレーム板34a,34bが矢印A2方向に変位
されていない状態で、ロボットハンドR1,R2によっ
てクランプされた電線Pの自由端部が皮剥装置30へ挿
入される。挿入された電線Pの自由端部は、センター寄
せラッパ37を通り、皮剥装置30の奥へと入る。この
とき、ロボットハンドR1(R2)は、皮剥装置30に
対して予め定められた位置まで移動する。
【0055】電線Pの端部が挿入された後、皮剥装置3
0では、まず、シリンダ32a,32bが作動される。
そしてロッド33a,33bに連結されたフレーム板3
4a,34bが矢印A2方向へ変位される。これによ
り、クランプユニット36a,36bが中央方向へ互い
に寄り合い、ロボットハンドR1(R2)でクランプさ
れた電線の根元部分がしっかりと挟持される。
【0056】と同時に、皮剥刃ユニット35a,35b
も、中央に寄り合い、対応するカット刃351a,35
1b、センター寄せガイド板353a,353b、およ
び、皮剥刃352a,352bが、それぞれ、互いに交
差して、電線P先端のカット、電線Pのセンター寄せお
よび電線Pの絶縁被覆への切れ目づけが行われる。この
場合において、1対のセンター寄せガイド板353a,
353bは、互いの間隔が最も狭い。また、次に間隔が
狭いのは1対のカット刃351a,351bであり、最
も間隔が広いのは1対の皮剥刃352a,352bであ
る。したがって、皮剥刃ユニット35a,35bが互い
に寄り合うとき、図14(a)に示すように、まずセン
ター寄せガイド板353a,353bが交差を始める。
センター寄せガイド板353a,353bは、その名前
のとおり、電線Pの先端を中央へ沿わせるための部材で
ある。センター寄せガイド板353a,353bの交差
量が増加すると、電線は横方向に深いガイド溝354に
よって囲まれ、中央へ誘導される。
【0057】また、センター寄せガイド板353a,3
53bの交差量の増加とともに、1対のカット刃351
a,351bが交差を始める。図15に、カット刃35
1a,351bの斜視図を示す。図15に示すように、
カット刃351a,351bの刃先は平面がV字状にな
っている。それゆえカット刃351a,351bが互い
に近接し、V字状の刃先の底部が交差すると、その中に
挿入されている電線先端の切断が行われる。皮剥刃35
2a,352bも、同様に刃先がV字状の1対の刃とな
っている。
【0058】一方、皮剥刃352a,352bは、両者
が最も近接した状態で、V字形の刃先の底部が完全に重
なり合わないように取り付けられている。つまり、皮剥
刃352a,352bは、完全に交差してしまうと、電
線Pを切断してしまう。それゆえ、電線Pの絶縁被覆に
切れ目は入るが、電線Pの芯線には刃先が届かない程度
に交差するようにされている(図14(b)参照)。
【0059】以上のように、皮剥刃ユニット35a,3
5bが互い寄り合うことにより、センター寄せガイド板
353a,353bで電線先端部がセンター寄せされな
がら、カット刃351a,351bによって先端部の不
要な長さ部分が切断され、さらに電線Pの切断された先
端から絶縁被覆の皮剥に必要な長さだけ入り込んだ部分
の絶縁被覆に皮剥刃352a,352bによって切れ目
が入れられる。
【0060】次に、この皮剥刃ユニット35a,35b
が互いに寄り合った状態で、シリンダ39が駆動され
て、載置台38が矢印A3方向へ変位される。これによ
り、載置台38に取り付けられた1対のシリンダ32
a,32b、1対のシリンダ32a,32bに連結され
たフレーム板34a,34bおよびフレーム板34a,
34bに取り付けられた皮剥刃ユニット35a,35b
が変位される。すなわち、カット刃351a,351
b、センター寄せガイド板353a,353bおよび皮
剥刃352a,352bが矢印A3方向へ変位される。
【0061】この場合において、クランプユニット36
a,36bは、互いに寄り合っており、電線Pを挟持し
ている。しかし、このクランプユニット36a,36b
は矢印A3,A4方向に関しては、フレーム板34a,
34bと一緒には移動しない。それゆえ、電線Pはクラ
ンプ体361a,361bでしっかりと挟持されたま
ま、皮剥刃ユニット35a,35bだけが矢印A3方向
へ変位される。これにより、電線Pの先端部の皮剥が実
現される。
【0062】この実施例のようにクランプユニット36
a,36bで電線を挟持した状態で、皮剥刃ユニット3
5a,35bを変位させて皮剥処理を行うようにする
と、皮剥時にロボットハンドR1(R2)に力が加わら
ない。すなわち、クランプユニット36a,36bを設
けなければ、皮剥刃ユニット35a,35bが矢印A3
方向へ変位する際に、電線Pの根元部はロボットハンド
R1(R2)でクランプされているから、電線Pの根元
部をクランプしたロボットハンドに対して電線Pを矢印
A3方向へ引っ張る力が加わる。ロボットハンドR1
(R2)のクランプ力は、あまり強くないから、クラン
プされた電線Pはそのまま矢印A3方向へ引っ張られ、
皮剥がうまく行われないことがある。このような弊害を
除いて確実に皮剥処理が行われるようにするためには、
ロボットハンドR1(R2)のクランプ力を強化する必
要がある。しかしロボットハンドR1(R2)のクラン
プ力の強化は容易ではない。また、たとえロボットハン
ドR1(R2)のクランプ力を強化したとしても、ロボ
ットハンドR1(R2)によりクランプされた電線の先
端部が引っ張られる際に、ロボットハンドR1(R2)
自体が引っ張られて位置ずれを起こすおそれもある。
【0063】そこでこの実施例では、皮剥処理が確実に
行われるように、上述のクランプユニット36a,36
bが備えられている。なお、図13における355は、
皮剥時に、剥ぎ取られた絶縁被覆が下方へ落下しないよ
うに設けられた屑受け板である。電線Pの先端から剥ぎ
取られた絶縁被覆およびカット刃351aおよび351
bによってカットされた電線Pの先端部分は、吸引ノズ
ル393によって吸引され、所定の屑入れに導かれる。
よって、皮剥ユニット35a,35b付近に多数の絶縁
被覆の屑が散乱することがない。
【0064】以上の実施例では、皮剥装置30は、1対
の皮剥刃ユニット35a,35bを互いに寄り合う方向
へ移動させるのに、2つのシリンダ32a,32bを用
いた例を示したが、単一のシリンダによって1対の皮剥
ユニット35a,35bが互いに寄り合い、かつ離れる
ような機構としてもよい。なお、上述の実施例では、電
線種類が変わり、装着しているカット刃や皮剥刃を用い
ることができなくなったときには、その変わった電線に
最適な皮剥が行えるようにカット刃351a,351b
および皮剥刃352a,352bを交換することができ
る。
【0065】また、上述の実施例では、センター寄せガ
イド板353a,353bは、カット刃351a,35
1bと皮剥刃352a,352bとの間に配置した例を
示したが、ここに限らず、センター寄せガイド板353
a,353bを皮剥刃352a,352bの手前側(電
線Pの挿入方向手前側)に設けてもよい。この発明は以
上の実施例に限定されるものではなく、この発明の要旨
を変更しない範囲で種々の設計変更を施すことができ
る。
【0066】
【発明の効果】この発明によれば、先端が自由状態に保
持されたいわゆる片持ち電線の先端部分の絶縁被覆を除
去するにあたって、電線の先端部分が真っ直ぐに延びて
いない場合でも、センター寄せ手段によって電線の先端
部をカット刃および皮剥刃に沿わせることができるか
ら、精度良く皮剥の行える皮剥装置とすることができ
る。
【0067】また、センター寄せ手段は、カット刃およ
び皮剥刃とともに動作し、特別に動作を制御する必要が
ないから、簡易な構成で精度の良い電線のセンター寄せ
が行え、電線の皮剥が行える。また、挟持手段を備えた
皮剥装置によれば、電線先端部の皮剥を行う際に、電線
は挟持手段でしっかりと挟持されるから、電線をクラン
プして皮剥装置へ挿入するロボットハンドのクランプ部
に無用な力が加わらない。それゆえ、ロボットハンドが
クランプした片持ち電線の皮剥に好適な皮剥装置とする
ことができる。
【0068】さらにまた、皮剥すべき電線の先端を挿入
する挿入方向入口側に、ロート状の電線ガイド孔を設け
ることにより、電線の挿入がスムーズに行える皮剥装置
とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aはこの発明の一実施例にかかるワイヤーハー
ネス製造装置の概略構成を示す平面図である。Bはその
正面図である。
【図2】第1ステーション1およびそれに隣接配置され
た各装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】ロボットハンドR1の全体構成を説明するため
の斜視図である。
【図4】ロボットハンドR1のクランプ機構15の詳細
な構成を表わす部分斜視図である。
【図5】ロボットハンドR1による電線PのA端のクラ
ンプを説明するための図である。
【図6】ロボットハンドR2による電線PのB端のクラ
ンプを説明するための図である。
【図7】ロボットハンドR1による皮剥処理を説明する
ための図である。
【図8】ロボットハンドR1による端子圧着を説明する
ための図である。
【図9】この発明の一実施例にかかる皮剥装置30の平
面図である。
【図10】この発明の一実施例にかかる皮剥装置30を
電線挿入面側から見た正面図である。
【図11】この発明の一実施例にかかる皮剥装置30の
右側面図である。
【図12】センター寄せラッパの構成を示す図である。
【図13】この発明の一実施例にかかる皮剥刃ユニット
35a,35bの要部拡大平面図である。
【図14】この発明の一実施例にかかる皮剥装置30に
おける皮剥時のセンター寄せガイド板353a,353
b、カット刃351a,351bおよび皮剥刃352
a,352bの動作を説明するための図である。
【図15】カット刃352a,352bの斜視図であ
る。
【符号の説明】
30 皮剥装置 31 ベースプレート 32a,32b,39 シリンダ 34a,34b フレーム板 35a,35b 皮剥刃ユニット 36a,36b クランプユニット 37 センター寄せラッパ 351a,351b カット刃 352a,352b 皮剥刃 353a,353b センター寄せガイド板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端が自由状態の電線の先端部分の絶縁被
    覆を除去する皮剥装置において、 互いに寄り合ったり離れたりし得るように設けられ、互
    いに寄り合うことによって電線の先端を切断する1対の
    カット刃、 前記1対のカット刃と所定の間隔をあけて配置され、互
    いに寄り合ったり離れたりし得るように設けられ、互い
    に寄り合うことによって、電線の先端から所定の長さ離
    れた位置の電線端部の絶縁被覆に切れ目をつける1対の
    皮剥刃、 前記カット刃による電線先端の切断および皮剥刃による
    絶縁被覆への切れ目づけに先立って、前記電線を1対の
    カット刃の寄り合う中央および1対の皮剥刃の寄り合う
    中央に沿わせるセンター寄せ手段、 を含むことを特徴とする皮剥装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の皮剥装置において、 前記センター寄せ手段は、互いに寄り合ったり離れたり
    し得る1対のガイド板を含むことを特徴とするものであ
    る。
  3. 【請求項3】請求項2記載の皮剥装置において、 前記各1対のカット刃、皮剥刃およびガイド板のうち、
    各一方のカット刃、皮剥刃およびガイド板は第1の保持
    部材によって共通的に保持され、各他方のカット刃、皮
    剥刃およびガイド板は第2の保持部材によって共通的に
    保持されていることを特徴とするものである。
  4. 【請求項4】請求項3記載の皮剥装置において、 さらに、前記第1の保持手段を変位させる第1変位手
    段、および、前記第1変位手段に連動して前記第2の保
    持手段を変位させる第2変位手段を含むことを特徴とす
    るものである。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の皮剥
    装置において、 前記センター寄せ手段は、前記カット刃と皮剥刃との間
    に配置されていることを特徴とするものである。
  6. 【請求項6】請求項4記載の皮剥装置において、 さらに、皮剥時に、前記電線の根元側を挟持するための
    1対の挟持手段を含むことを特徴とするものである。
  7. 【請求項7】請求項6記載の皮剥装置において、 前記1対の挟持手段は、前記第1変位手段および第2変
    位手段によって、互いに寄り合わされて前記電線を挟持
    し、また互いに離されて電線を挟持しないようにされる
    ことを特徴とするものである。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7のいずれかに記載の皮剥
    装置において、 予め定める方向から皮剥すべき電線の先端を挿入するよ
    うにされており、 前記電線挿入方向の入口側には、入口が広く、出口に向
    かって除々にすぼまったロート状の電線ガイド孔が設け
    られていることを特徴とするものである。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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