JPH0787350A - 水平偏向周波数判別装置 - Google Patents

水平偏向周波数判別装置

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JPH0787350A
JPH0787350A JP23132293A JP23132293A JPH0787350A JP H0787350 A JPH0787350 A JP H0787350A JP 23132293 A JP23132293 A JP 23132293A JP 23132293 A JP23132293 A JP 23132293A JP H0787350 A JPH0787350 A JP H0787350A
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JP
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signal
frequency
horizontal deflection
horizontal
output
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JP23132293A
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Kiyoshi Takahashi
高橋  清
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力信号に他の信号が重畳した複合的な同期
信号でも正しい周波数判別を行い、正常な映像処理を行
って受像機の正常動作を可能にする。 【構成】 位相比較回路13〜15は、基準周波数に対
して水平発振回路2からの出力パルスの周波数が低い場
合に位相比較回路13〜15はロー(Li)レベルの信
号を出力する。高い場合にハイ(Hi)レベルの信号を
出力する。フリップフロップ回路17〜19はデータ入
力端子(D)に位相比較回路13〜15から出力される
判別信号を入力する。またクロック入力端子(CK)に
は、タイミング信号発生回路16からの出力信号を反転
したパルス、すなわち水平発振周波数が安定なときのパ
ルスを入力して、不安定な判別信号の出力を禁止し、安
定な判別信号のみを出力端子(Q)から出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マルチスキャンモニ
タ、マルチシンクモニタ等に利用し、入力される任意の
水平同期周波数に水平偏向周波数が自動的に追従するた
めの水平偏向周波数判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、入力される任意の水平偏向周波数
に水平偏向周波数が自動的に追従する受像機、いわゆる
直視管形又は投写形のマルチスキャンモニタ、マルチシ
ンクモニタ等では、対応同期周波数の範囲によっても相
違するが、水平偏向周波数に応じて偏向処理回路を切替
えるために水平偏向周波数を判別する必要がある。
【0003】この水平偏向周波数の判別を行う場合、水
平偏向電流の帰線時間は周知のように主に水平偏向コイ
ルで得られる。すなわちインダクタンスと共振コンデン
サで同調する共振現象で得られ、この際、偏向周波数を
変えても一定である。一方、入力信号の同期周波数が高
いほど画像モニター信号のブランキング時間が短くなる
ため、これに対応するため映像信号処理では帰線時間を
短くする必要がある。
【0004】この帰線時間を常に短くして、あらゆる入
力信号に対応する場合、偏向周波数が低いと画面上で規
定の画像サイズを得るために、偏向電流振幅を必要以上
に大きくしなけばならない。さらに水平出力回路に用い
る水平出力トランジスタの耐電圧の面で不利である。し
たがって帰線時間を切替えて映像信号処理を行うのが良
く、慣用的には共振コンデンサの静電容量値を切替えて
いる。
【0005】次に画面の水平リニアリティについて説明
する。この場合の水平偏向電流は周知のようにスイッチ
ング回路によって、インダクタンスである偏向コイルに
直流電圧を加えたときの過度現象を利用して得ている。
この際、偏向コイルが純粋なインダクタンスであれば、
偏向電流は直線性の良い鋸波電流になるが、実際には抵
抗成分が存在するため直線性が劣化し、時間の経過とと
もに電流の増加率が低下して画面の左側が伸びるととも
に、右側が縮むという映像が映し出されてしまう。
【0006】この補正を行うために、慣用的には永久磁
石による磁気バイアスを与えた可飽和リアクタ、いわゆ
るリアニリティコイルを用いて、偏向電流の直線性を補
正している。この場合も偏向周波数が一定であれば補正
量を固定できるが、時間経過に伴って直線性の劣化の度
合いが増加する。したがって周波数が変化すれば補正量
を切替える必要がある。この補正量は本来連続的に変化
させる必要があるが、慣用的には複数段のリニアリティ
コイルを設け、この段数を切替えている。
【0007】また水平リニアリティ補正として、画面の
中央部と周辺部の像の直線性を補正するためのS字補正
がある。このS字補正は、偏向コイルと直列に接続され
たS字補正コンデンサの両端に生じるパラボラ波電圧成
分を積分し、この積分で生成されるS字状に変化する電
流を利用して得ている。この度合いはS字補正コンデン
サの容量値で設定している。
【0008】このときS字補正コンデンサの両端に生じ
るパラボラ波電圧成分の大きさは、鋸波の偏向電流を積
分して得ているため時間が係数となり、同様にしてS字
状電流も時間が係数となる。したがって、偏向周波数に
伴って補正量を変える必要がある。この補正量も連続的
に可変するのが最適であるが、慣用的にはS字補正コン
デンサの容量値を切り換えて行っている。
【0009】次に水平発振回路について説明する。水平
発振回路は、対応する同期周波数の範囲が広くなるに伴
って、制御特性が急峻になり、安定性が劣化する。ま
た、発振周波数の可変範囲にも回路のダイナミックレン
ジの関係から限度があり、対応する同期周波数の範囲に
よっては、発振周波数を決定するための定数を切替える
場合がある。
【0010】次に、偏向コイルについて説明する。水平
偏向コイルのインダクタンスは、水平偏向周波数が高い
ほど小さく設定する必要がある。そして偏向周波数の変
化に対しては電源電圧を可変して偏向電流が一定になる
ように制御し、一定の画面振幅を得ている。この場合、
対応する同期周波数の範囲が広ければ、周波数が低い方
で電源電圧が低くなり、水平出力トランジスタの導通時
の飽和電圧及び偏向電流が流れる経路の抵抗成分が無視
できなくなり、リニアリティを極端に劣化させる。
【0011】このリニアリティの極端を劣化を改善する
には、少なくとも一対のコイルで構成された偏向コイル
を、偏向周波数が高い領域では並列接続してインダクタ
ンスを小さくし、周波数が低い領域では直列接続し、イ
ンダクタンスを大きくして電源電圧が極端に下がらない
ようにする。したがって偏向コイルも、対応する同期周
波数の範囲によっては結線の切り換えを行う場合があ
る。
【0012】この場合の切替えは、慣用的に電磁リレー
を用いるが、動作中に切替を行うと水平出力回路の水平
出力トランジスタが破壊することがあり、一時的に動作
停止を行ってから切替る必要がある。また水平偏向動作
を一時的に停止させると、受像管の蛍光膜を焼損させる
場合があり、したがって同時に受像管をカットオフさせ
る処理動作も必要になる。
【0013】以上の説明のように、入力信号の任意の水
平同期周波数に、水平偏向周波数が自動的に追従する受
像機では、偏向周波数の変化に伴って偏向回路の各部の
切替え制御や受像管の保護のための処理動作が必要とな
る。また、これらの切替え制御や処理動作を偏向周波数
に伴う自動処理で行う必要がある。したがって偏向周波
数を自動的に判別して、切替えに使用する制御信号を生
成する必要がある。このような周波数判別は種々の処理
方式があり、最も簡素で正確な処理方式として、切替え
点の周波数(以下、基準周波数と記載する)信号と偏向
周波数の信号とを位相比較回路に入力して判別する処理
方式が採用されている。
【0014】この位相比較回路は、慣用的に二つの入力
信号の位相検波を行って、位相の状態、すなわち進相、
同相、遅相に対応した検波出力電圧を得るものである。
この検波出力電圧を電圧制御形発振回路(VCO)と組
み合わせたPLL回路などに供給して周波数逓倍や自動
周波数制御(AFC)動作を行っている。この場合、開
ループ制御で回路構成を行えば周波数比較も行うことが
出来る。
【0015】次に従来の自動追従同期方式の水平偏向回
路及び周波数判別回路について説明する。図7は従来の
自動追従同期方式の水平偏向回路及び周波数判別回路の
構成を示すブロック図である。図7において、この例は
入力される水平同期信号周波数に比例する直流電圧を発
生するF/V変換回路1と、このF/V変換回路1から
供給される直流電圧で自動発振周波数が制御されて、同
期信号周波数と水平発振周波数とが同期する水平発振回
路2とを有している。
【0016】さらに、この水平偏向周波数判別装置は水
平ドライブ回路3と、水平出力回路4と、F/V変換回
路1から出力される電圧に基づいて水平同期周波数に比
例する電源電圧を水平出力回路4に供給し、水平偏向電
流が水平偏向周波数によらず略一定になるようにするた
めの電源電圧供給回路5とを有している。さらに水平偏
向コイル6と、リニアリティコイル7と、S字補正コン
デンサ8とクロックパルス発生回路9とを有している。
【0017】さらにそれぞれ異なる分周比に設定され、
3種類の基準周波数パルスをそれぞれに出力する分周回
路10,11,12と、それぞれ水平発振回路2からの
水平発振周波数の出力パルスと、分周回路10,11,
12からの基準周波数パルスの位相(周波数)を比較す
る位相比較回路13,14,15とを有している。なお
電源電圧供給回路5での電源電圧は調整可能であり、任
意の入力信号源に対して任意の画面振幅に調整できるよ
うになっている。
【0018】次に、この従来の構成における動作につい
て説明する。例えば位相比較回路13〜15は、基準周
波数に対して水平発振回路2からの出力パルスの周波数
が低い場合に位相比較回路13〜15は、ロー(Li)
レベルの信号を出力し、高い場合にハイ(Hi)レベル
の信号を出力する。分周回路10が出力する基準周波数
パルスの周波数を20KHz、分周回路11が出力する
基準周波数パルスの周波数を40KHz、分周回路12
が出力する基準周波数パルスの周波数を60KHzとし
た場合、位相比較回路13は水平発振周波数が20KH
zより高い範囲でハイ(Hi)レベルの判別信号(1)
を出力する。
【0019】位相比較回路14は水平発振周波数が40
KHzより高い範囲でハイ(Hi)レベルの判別信号
(2)を出力する。位相比較回路15は水平発振周波数
が60KHzより高い範囲でハイ(Hi)レベルの判別
信号(3)をそれぞれ出力する。この(1)〜(3)の
3種類の判別信号を用いて偏向回路各部の切替制御や受
像管の保護のための処理動作を行っている。
【0020】また判別点の数は分周回路10〜12と、
位相比較回路位相比較回路13〜15の増減により、任
意であり、判別周波数も分周比を任意に設定すれば自由
に設定できる。なお周波数の判別は水平同期信号でも行
えるが、その場合は次のような不具合がある。例えば動
作中に入力信号を断とした場合、同期信号の供給がなく
なり、判別信号は瞬時にいずれもロー(Li)レベルに
なって各部の回路状態は瞬時に周波数が低い範囲の状態
になる。
【0021】ところがF/V変換回路1のF/V変換処
理では、時定数が生じて、直ちに出力電圧が追従しない
ため、発振周波数や水平出力回路4に電源電圧供給回路
5から印加される電源電圧は、周波数が高い範囲のまま
になる。また逆に入力信号を後で入力した場合は逆の状
態になる。この場合、水平出力回路4に設けられる水平
出力トランジスタなどを破壊することがある。このため
判別は水平発振周波数(偏向周波数)の信号を用いて行
うのが無難である。なお発振回路の出力パルスでなくて
もドライブ回路や出力回路で得られるパルスでも良い。
【0022】このような水平偏向周波数の判別回路では
不具合がある。すなわち図7に示す水平同期信号は、垂
直同期信号が重畳した複合同期信号の場合が多い。これ
は同期信号を複合同期信号にすることによって、信号の
本数が低減し、信号入力に要するケーブル本数を低減す
ることが出来るためである。
【0023】このような複合同期信号は、例えばコンピ
ュータの画像モニター信号等の場合では、赤色、緑色、
青色の3原色画像信号と垂直・水平の複合同期信号とを
合計4本のケーブルで受像機に入力している。又は複合
同期信号を緑色の画像信号に複合して合計3本のケーブ
ルで入力している。さらに複合同期信号は垂直同期信号
期間に水平同期信号成分が重畳する場合と、重畳しない
場合がある。
【0024】次に、この複合同期信号について説明す
る。図8(A)(B)(C)は図7に示す構成における
処理波形図である。図8(A)は垂直同期信号期間に水
平同期信号がない複合同期信号を示す波形図であり、同
期信号がなくなると図7中の水平発振回路2は自由発振
状態になる。この場合、F/V変換回路1の出力電圧に
より制御される自由発振周波数は同期信号周波数に近い
周波数ではない。この周波数のずれの度合は水平発振回
路2の初期の調整状態や経時変化、又は制御電圧に対す
るトラッキング特性などによって変化する。
【0025】図8(B)は、発振周波数の高低変化の様
子を示し、垂直同期信号期間に入って水平同期信号がな
くなると発振周波数が低下する。垂直同期信号期間が終
わって再び水平同期信号が入力されると、発振周波数が
同期周波数に一致するように上昇する。周波数の一致、
すなわち同期状態は同期信号が入力された際に、瞬時に
成立するものではなく、自動周波数制御(AFC)の応
答特性によって時間がかかり、例えば図に示したように
一度、同期信号周波数より高くなってから、徐々に安定
したり、又は数回発振してから安定するというのが一般
的である。
【0026】このような動作では入力同期信号周波数と
基準周波数とが接近し、基準周波数が図8(B)に示し
た点線の位置にあるときに判別信号が変化してしまう。
図8(C)は、この判別信号の変化の状態を示し、垂直
同期で連続して発生するものであり、この判別信号で切
替制御や処理動作が行われた場合に、正常な受像状態が
得られない。
【0027】図8(B)において、変動する発振周波数
の振幅にあって、最高値fb、最低値fa、基準値fr
とすると、入力同期周波数が「fr−fb」から「fr
+fa」の範囲の入力信号では異状現象が生じて、最低
値fa及び最高値fbにばらつきが生じるため実用にな
らない同期周波数を相当量見込んでおく必要がある。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来例の
水平偏向周波数判別装置では、入力信号の同期信号が複
合同期信号で、かつ、垂直同期信号期間に水平同期信号
周波数がない場合に判別結果が不安定になる場合があ
る。したがって正常な映像処理が不能になって受像機が
正常に動作しないという欠点があった。
【0029】本発明は、このような従来の技術における
欠点を解決するものであり、入力信号に他の信号が重畳
した複合的な同期信号にあっても、正しい周波数判別が
でき、正常な映像処理が行われて受像機の正常な動作が
可能になる水平偏向周波数判別装置の提供を目的とす
る。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は水平偏向周波数が、入力される任意の水平
同期周波数に自動的に追従する映像信号処理における水
平偏向周波数判別装置にあって、水平偏向周波数を判別
するための基準周波数信号を出力する基準周波数信号生
成手段と、水平偏向周波数信号と基準周波数信号との位
相を比較する位相比較手段と、位相比較手段で比較した
位相差から基準周波数に対する水平偏向周波数の高低を
判別する水平偏向周波数高低判別手段と、水平偏向周波
数高低判別手段での判別結果を垂直周期信号に基づいて
生成したタイミング信号によって転送、転送禁止又は保
持する処理を行う転送処理手段とを備える構成としてい
る。
【0031】この構成にあって、転送処理手段を垂直周
期信号によってトリガされる単安定マルチバイブレータ
からの出力信号をタイミング信号として転送、転送禁止
又は保持する処理を行う構成としている。
【0032】また転送処理手段を垂直周期信号によって
リセットされ、任意のクロックパルスを計数するカウン
タからの出力信号をタイミング信号として転送、転送禁
止又は保持する処理を行う構成としている。
【0033】さらに転送処理手段を垂直周期信号によっ
てトリガされる単安定マルチバイブレータからの出力信
号又は垂直周期信号によってリセットされ、任意のクロ
ックパルスを計数するカウンタの出力信号と、水平偏向
パルス信号の論理積をとった信号をタイミング信号とし
て転送、転送禁止又は保持する処理を行う構成としてい
る。
【0034】また転送処理手段は判別結果を転送、転送
禁止又は保持するフリップフロップ回路を備える構成で
ある。
【0035】さらに基準周波数信号生成手段に基準周波
数を変更するための基準周波数変更手段を備える構成で
ある。
【0036】
【作用】このような構成により、本発明の水平偏向周波
数判別装置は水平発振周波数が安定な期間にのみ判別結
果の更新を行い、入力信号に他の信号が重畳した複合同
期信号であり、かつ、垂直同期信号期間に水平同期信号
がない場合に、基準周波数と水平偏向周波数とが接近し
た場合における水平偏向周波数の判別結果の不安定を、
基準周波数を変更して阻止している。したがって複合的
な同期信号にあっても正しい周波数判別ができ、正常な
映像処理が行われて受像機の正常な動作が可能になる。
【0037】
【実施例】次に、本発明の水平偏向周波数判別装置の実
施例を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の
水平偏向周波数判別装置における実施例の構成を示すブ
ロック図である。なお以下の文中及び図において、従前
の図7中における同一の構成要素には同一の符号を付
し、その重複した説明を省略する。図1において、この
水平偏向周波数判別装置は従前の図7に示した回路、す
なわちF/V変換回路1、水平発振回路2、水平ドライ
ブ回路3、水平出力回路4、電源電圧供給回路5、水平
偏向コイル6、リニアリティコイル7、S字補正コンデ
ンサ8、クロックパルス発生回路9、分周回路10,1
1,12、位相比較回路13,14,15を有してい
る。
【0038】これらの構成とともに本実施例では新たに
設けた垂直同期信号に基づいてタイミング信号を発生す
るタイミング信号発生回路16と、位相比較回路13〜
15から出力される判別信号を転送、転送禁止又は保持
するためのフリップフロップ(F/F)回路17,1
8,19とを有している。
【0039】フリップフロップ(F/F)回路17〜1
9としては図2に示すD型フリップフロップ回路を用
い、またタイミング信号発生回路16として、単安定マ
ルチバイブレータ回路を用いるのが構成上及び信号処理
上で簡単である。
【0040】次に、この実施例の構成における動作につ
いて説明する。図1の構成にあって、F/V変換回路1
〜位相比較回路13〜15の動作は、従前の図7、図8
と同様である。すなわち位相比較回路13〜15は、基
準周波数に対して水平発振回路2からの出力パルスの周
波数が低い場合に位相比較回路13〜15はロー(L
i)レベルの信号を出力する。
【0041】水平発振回路2からの出力パルスの周波数
が高い場合にハイ(Hi)レベルの信号を出力する。分
周回路10が出力する基準周波数パルスの周波数を20
KHz、分周回路11が出力する基準周波数パルスの周
波数を40KHz、分周回路12が出力する基準周波数
パルスの周波数を60KHzとした場合、位相比較回路
13は水平発振周波数が20KHzより高い範囲でハイ
(Hi)レベルの判別信号(1)を出力する。位相比較
回路14は水平発振周波数が40KHzより高い範囲で
ハイ(Hi)レベルの判別信号(2)を出力する。位相
比較回路15は水平発振周波数が60KHzより高い範
囲でハイ(Hi)レベルの判別信号(3)をそれぞれ出
力する。この(1)〜(3)の3種類の判別信号をフリ
ップフロップ(F/F)回路17〜19のそれぞれのデ
ータ入力端子(D)に入力する。
【0042】次にフリップフロップ(F/F)回路17
〜19はデータ入力端子(D)に入力される位相比較回
路13〜15からの判別信号を、クロック入力端子(C
K)に入力されるパルスの立上りのエッヂのタイミング
のみで出力端子(Q)に出力し、それ以外の期間には出
力を保持し続ける。したがってフリップフロップ(F/
F)回路17〜19のデータ入力端子(D)に位相比較
回路13〜15から出力される判別信号を入力し、クロ
ック入力端子(CK)には水平発振周波数が安定なとき
パルスを入力すれば、フリップフロップ(F/F)回路
17〜19の出力端子(Q)から不安定な判別信号の出
力を禁止し、安定な判別信号のみを出力する。
【0043】タイミング信号発生回路16に用いる単安
定マルチバイブレータ回路は周知のとおり、トリガされ
た時点から時定数で決定される幅のパルスを出力する。
このトリガ信号として垂直同期信号を入力し、時定数を
適当値に設定することにより垂直同期信号期間を含め、
この後の任意の期間までのパルス幅となるタイミング信
号を生成できる。このタイミング信号発生回路16の単
安定マルチバイブレータの出力信号を反転して、フリッ
プフロップ(F/F)回路17〜19のD型フリップフ
ロップ回路のクロック入力端子(CK)に入力して不安
定な判別信号の出力を禁止し、安定な判別信号のみを出
力端子(Q)から出力する。
【0044】図3(A)(B)(C)は、この動作にお
ける処理波形図である。図3(B)に示す位相比較回路
13〜15からの判別信号の波形は不安定な場合であ
る。図3(C)に示すタイミング信号は、タイミング信
号発生回路16の単安定マルチバイブレータから出力さ
れる信号を反転したものであり、図3(A)に示す垂直
同期信号の前縁の立上りでロー(Li)レベルの信号に
なり、時定数で決まる時間twの後にハイ(Hi)レベ
ルになる。
【0045】タイミング信号がハイ(Hi)レベルにな
るタイミングは、図3中に示すように位相比較回路13
〜15からの判別信号の安定時である。この安定時のタ
イミング信号をD型フリップフロップ回路のクロック入
力端子(CK)に入力すれば、フリップフロップ(F/
F)回路17〜19のD型フリップフロップ回路の出力
端子(Q)から出力される判別信号が安定なものにな
る。この場合、このD型フリップフロップ回路から出力
される判別信号の更新が行われるのは図3(A)に示す
タイミング信号の立上がりのタイミングのみであり、垂
直一周期で1回である。
【0046】タイミング信号を得る他の処理として、例
えば垂直同期信号でリセットされ、任意のクロックパル
スを計数するバリナリカウンタの分周出力信号をタイミ
ング信号として使用することも出来る。
【0047】図4(A)(B)(C)は、他の処理によ
ってタイミング信号を得る場合の信号処理波形図であ
る。図4(C)に示すタイミング信号は、バリナリカウ
ンタの分周出力信号である。この場合、バリナリカウン
タは図4(B)に示す垂直同期信号の期間のリセット期
間で計数を休止しており、この垂直同期信号の期間が終
了すると計数を開始して分周信号を出力する。図4
(C)中の時間tはバリナリカウンタに入力するクロッ
クパルスの周波数又は分周段数で任意に設定可能であ
る。したがって垂直同期信号の期間の終了後の不安定な
期間をカバーできるように設定すれば良い。
【0048】クロックパルスは基準周波数を得るための
クロックパルス発生回路9の出力信号を使用する。また
分周回路10〜12から出力される基準周波数の信号を
使用しても良い。また分周はバリナリカウンタを使用
し、段数の異なる複数の分周出力端子を備えた集積回路
を用いれば所定の分周が容易に得られる。
【0049】図4に示したバリナリカウンタを用いた処
理では、図4(C)に示すようにタイミング信号の立ち
上がるタイミングが、垂直一周期に複数回(図の例では
3回)存在するため、判別信号の更新が行れわる回数も
増加する。また単安定マルチバイブレータ回路を使用す
る場合と異なり、抵抗器やコンデンサ等の受動部品を使
用しないため部品点数を低減できることになる。
【0050】なお、この実施例では単安定マルチバイブ
レータのトリガ信号又はバリナリカウンタのリセット信
号として垂直同期信号を使用したが、この信号は垂直周
期の信号であれば良く、例えば垂直帰線パルス等でも良
い。またカウンタもバリナリカウンタ以外の回路でもタ
イミング信号を生成できる。
【0051】次に他の実施例について説明する。図5
は、他の実施例の構成を示すブロック図である。図5に
おいて、この他の実施例は図1に示した構成に加えてA
NDゲート回路20が設けられている。このANDゲー
ト回路20でタイミング信号発生回路16から出力され
るタイミング信号と水平発振回路2から出力される水平
偏向周波数のパルスとの論理積をとり、この信号をフリ
ップフロップ回路17〜19にタイミング信号として供
給している。
【0052】なお前者の実施例では、タイミング信号が
立ち上がるタイミングがいずれの場合も任意であり、水
平偏向周期と無関係である。水平偏向回路で切替えが制
御される各部では、任意のタイミングで切替えるとこの
切替えによる処理が適切でない場合がある。例えば水平
出力回路の共振コンデンサの切替えを、帰線パルスが加
わる水平帰線期間内に行うと切替素子に大きなサージ電
流が流れることがある。さらに水平出力回路の動作にも
悪影響があるが、切替えが水平走査期間に行われると共
振コンデンサの両端電圧が零であるため不具合が生じな
い。
【0053】このため図5に示すように、この他の実施
例ではタイミング信号発生回路16の単安定マルチバイ
ブレータ又はバリナリカウンタから出力される信号と、
水平周波数の信号とをANDゲート回路20で論理積を
とり、その信号をタイミング信号としてフリップフロッ
プ回路17〜19に供給して、フリップフロップ回路1
7〜19が立ち上がるタイミングを水平周期内に限定し
ている。
【0054】図6は他の実施例の動作における処理信号
波形図を示している。図6(A)に示すタイミング信号
が立ち上がるタイミングの回数が増加して、図6(A)
に示す垂直同期信号に対して、図6(B)に示すフリッ
プフロップ回路17〜19による判別信号の更新回数も
増加する。
【0055】なお、本実施例においては、入力信号が複
合同期信号であり、かつ、垂直同期信号期間に水平同期
信号がない場合に水平偏向周波数を判別した信号が不安
定になることを阻止できるものであるが、同期信号の形
態によらず水平偏向周波数と基準周波数が完全に一致す
る条件では、判別信号が不安定になる可能性がある。こ
れに対処するには、基準周波数を変更できるようにして
おけば良い。例えば分周回路10〜12の分周比を変更
できるようにする。
【0056】この場合、基準周波数と水平偏向周波数が
完全に一致する確率は極めて低いが、現実には基準周波
数の変更を必要としない場合が殆どである。また業務用
として供される、この種の受像機ではユーザーが入力す
る信号の仕様を事前に知ることが出来るため、万一、基
準周波数と水平偏向周波数とが完全に一致する場合は基
準周波数を事前に変更することが出来る。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の水平偏向周波数判別装置は水平発振周波数が安定な期
間にのみ判別結果の更新を行っている。そして入力信号
に他の信号が重畳した複合同期信号、かつ、垂直同期信
号期間に水平同期信号がない場合に、基準周波数と水平
偏向周波数とが接近した場合における水平偏向周波数の
判別結果の不安定を、基準周波数を変更して阻止してい
るため、複合的な同期信号にあっても正しい周波数判別
ができ、正常な映像処理が行われて受像機の正常な動作
が可能になるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水平偏向周波数判別装置の実施例にお
ける構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すフリップフロップ回路に用いるD型
フリップフロップ回路を示すブロック図である。
【図3】図1に示す構成の動作における処理波形図であ
る。
【図4】実施例にあって他の処理でタイミング信号を得
る場合の信号処理波形図である。
【図5】他の実施例の構成を示すブロック図である。
【図6】他の実施例における処理信号波形図である。
【図7】従来の自動追従同期方式の水平偏向回路及び周
波数判別回路の構成を示すブロック図である。
【図8】図7に示す構成における処理波形図である。
【符号の説明】
1…F/V変換回路 2…水平発振回
路 3…水平ドライブ回路 4…水平出力回
路 5…電源電圧供給回路 6…水平偏向コ
イル 9…クロックパルス発生回路 10〜12…分
周回路 13〜15…位相比較回路 16…タイミン
グ信号発生回路 17〜19…フリップフロップ回路 20…ANDゲ
ート回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平偏向周波数が、入力される任意水平
    同期周波数に自動的に追従する映像信号処理における水
    平偏向周波数判別装置にあって、 上記水平偏向周波数を判別するための基準周波数信号を
    出力する基準周波数信号生成手段と、 上記水平偏向周波数信号と上記基準周波数信号との位相
    を比較する位相比較手段と、 上記位相比較手段で比較した位相差から上記基準周波数
    に対する水平偏向周波数の高低を判別する水平偏向周波
    数高低判別手段と、 上記水平偏向周波数高低判別手段での判別結果を垂直周
    期信号に基づいて生成したタイミング信号によって転
    送、転送禁止又は保持する処理を行う転送処理手段と、 を備える水平偏向周波数判別装置。
  2. 【請求項2】 転送処理手段は、垂直周期信号によって
    トリガされる単安定マルチバイブレータからの出力信号
    をタイミング信号として転送、転送禁止又は保持する処
    理を行うことを特徴とする請求項1記載の水平偏向周波
    数判別装置。
  3. 【請求項3】 転送処理手段は垂直周期信号によってリ
    セットされ、任意のクロックパルスを計数するカウンタ
    からの出力信号をタイミング信号として転送、転送禁止
    又は保持する処理を行うことを特徴とする請求項1記載
    の水平偏向周波数判別装置。
  4. 【請求項4】 転送処理手段は垂直周期信号によってト
    リガされる単安定マルチバイブレータからの出力信号又
    は垂直周期信号によってリセットされ、任意のクロック
    パルスを計数するカウンタの出力信号と、水平偏向パル
    ス信号の論理積をとった信号をタイミング信号として転
    送、転送禁止又は保持する処理を行うことを特徴とする
    請求項1記載の水平偏向周波数判別装置。
  5. 【請求項5】 転送処理手段は判別結果を転送、転送禁
    止又は保持するフリップフロップ回路を備えることを特
    徴とする請求項1記載の水平偏向周波数判別装置。
  6. 【請求項6】 基準周波数信号生成手段に基準周波数を
    変更するための基準周波数変更手段を備えることを特徴
    とする請求項1記載の水平偏向周波数判別装置。
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