JPH078613U - 組立パイプ連結具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パイプ群をもって組立てられるフレームにあ
って、各パイプの交差部などに配される連結具とパイプ
との組立てのための固着作業を簡易なものとなし、かつ
組立て後の外観をインテリア的にも良好なものとするこ
とにある。 【構成】 所定の方向性を保って配設される複数のパイ
プ（１０）（１０）の方向性に一致して、複数のパイプ
挿通孔（２）（２）を穿設せしめた連結具（１）にあっ
て、各挿通孔（２）（２）間にはブリッジ部（３）が残
されており、該ブリッジ部（３）には隣接するパイプ挿
通孔（２）（２）に連続するスリット（４）が形成さ
れ、該各スリット（４）と交差する方向にビス（５）を
配し、ビス（５）の螺締にてスリット（４）の間隙を狭
ばめパイプ（１０）（１０）を固定着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は組立パイプ連結具に関し、より詳しくは各種家具類などのフレーム 部を構成するパイプまたは棒材の組立て交差部などに配され、複数のパイプなど の締固着と所定角度または所定の方向性を確保する組立てに供せられる組立パイ プ連結具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

家具類，その他棚枠，機械類の防災枠，機械装置取付用枠体など、フレーム構 成体としてパイプあるいは棒状部材を所定の形状に組立て、この組立てられたフ レームに必要に応じてガラス板，樹脂板，木板などを張設し、あるいはこのフレ ームに各種機器類を固定せしめて、スペースに対応した各種家具類を始めとして 、各種の産業分野にフレーム状枠体が用いられている。

【０００３】 これらパイプ，棒状部材の組立てにあって、その交差部あるいは平行する長尺 のパイプなどの所定個所にて、パイプ群を所定の形状に組立て固定せしめるため に各種の組立パイプ連結具が提案されている。

【０００４】 その代表的なものとして、第一の連結具はパイプの交差組立部の形状に合わせ て、スリーブ群を集合配向せしめた各種形状からなるエルボ型連結具で、この連 結具のスリーブ内に、端部を挿入せしめたパイプは、連結具の外側よりパイプと 直交方向に螺入せしめたビスの先端部をもってパイプ表面に圧接せしめてパイプ を組立て固定するもの。

【０００５】 あるいは第二の連結具としてパイプの交差組立部の形状に合わせた二つ割型連 結具で、一対の割型の内壁面にはパイプの外形を二分した略半割溝を形成し、パ イプを両側より挟持した一対の割型はパイプを抱き込みビス群をもってパイプを 組立て固定せしめる。

【０００６】 さらに第三の連結具として、前述の第一の連結具におけるパイプの端部を挿入 せしめるスリーブ毎に、スリーブの一部にスリーブの軸方向に一本の切込み溝を 設け、該切込み溝を挟む形にて、該スリーブと一体の一対の突片を設け、該突片 間に小ボルトを螺着せしめて、切込み溝幅を縮小せしめて、パイプを組立て固定 せしめる。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

パイプフレームを主体とするこの種の家具，装置品には勿論インテリア的要素 が強く期待され、パイプフレームの一主要構成部材としての、この連結具にも同 様、その期待される要素は大きい。

【０００８】 スリーブ群を集合せしめた第一のエルボ型連結具にあっては、各スリーブの内 径はパイプの外径に比べ、比較的余裕をもって大きく設定されているので、パイ プのスリーブ内への挿入は容易であるが、組立後はこれがためにパイプの振れ、 がたつきの原因となる。またビス先端部をパイプ面に圧接せしめての固着は、強 さの面で十分の期待が持てず、パイプ数に対応した個々のビスの締付け作業は手 数を要するものである。

【０００９】 また、第二の二つ割型連結具にあっては、部材が複数に分離しているので、部 材の分散，部材の紛失，部材の組合せ，組立作業の手数など、割型独自の問題点 がある。

【００１０】 さらに、第三のスリーブ部に軸方向にのびる切込み溝を設けた連結具にあって は、前記各連結具に比べ幾多の改善は見られるも、各スリーブ毎における締着作 業を要し、また前記各連結具に共通していえることであるが、締着用ビス群が外 部に大きい比率をもって露出し、インテリア効果を大きく損ねる問題点があった 。

【００１１】 この考案はパイプと連結具との締着個所の減少，簡略化，連結具自体の外観の 簡素化にて、連結具自体によるインテリア効果の促進など、従来の連結具に内在 した幾多の問題点を大幅に改善せしめ得る連結具を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記目的を達成するために、つぎのような構成を採用している。 すなわち、この考案に係る組立パイプ連結具は、パイプの交差部などパイプの 配向に応じて、複数の各パイプ挿通孔が、各孔間に所定のスペースを確保するブ リッジ部を介して穿設されている。そして、各挿通孔間の両孔を繋ぐブリッジ部 には両孔に連続するスリットが形成され、このブリッジ部の各スリットには、ス リットと交差する方向に螺着されたビスが配されていることを特徴とする。 また、これら各ビス頭部はブリッジ部に設けられたねじ孔の端部に連設された 凹陥部に嵌沒していることを特徴とする。

【００１３】

【実施例】

つぎに、この考案に係る組立パイプ連結具の具体的実施例を図面を用いて説明 する。 図１はこの考案を実施したパイプ連結具の使用態様を示す斜視図、図２は同連 結具の正面図、図３は図２のＡ−Ａ線断面図である。 連結具（１）には配設される４５度の交叉角を有する２本のパイプの方向性に 対応する交叉角度を保って、一対のパイプ挿通孔（２）（２）が、両孔（２）（ ２）間にブリッジ部（３）を残して穿設されている。 このパイプ挿通孔（２）は所定のパイプ（１０）（１０）の外径より僅かにそ の径を大きく設定せしめることによりパイプの着脱を容易なものとしている。

【００１４】 また前記ブリッジ部（３）には両孔（２）（２）に連続するスリット（４）が 形成され、さらに該ブリッジ部（３）にはスリット（４）と直交交差する方向に 螺締用のビス（５）が配されている。この折、ビス（５）を操作するレンチが嵌 入する凹部を有するビス頭部（６）はブリッジ部（３）に形成されたねじ孔（７ ）の一端部に連設された凹陥部（８）に嵌沒するよう構成されている。そしてビ ス（５）の螺締によりスリット（４）の間隙は狭まり、延いてはパイプ群の所定 交叉角を保っての固着が実行される。

【００１５】 図４は他の実施例を示すパイプ連結具の使用態様を示す斜視図、図５は同連結 具の正面図、図６は図５のＢ−Ｂ線断面図である。 この連結具（１）は直立するパイプに対し、その前方斜方向に共に６０度の交 叉角を有する他の２本、計３本のパイプの方向性に対応する交叉角度を保ってパ イプ挿通孔（２）（２）（２）が穿設され、各孔（２）間のブリッジ部（３）に はスリット（４）が形成され、各スリット（４）部はビス（５）にて螺締される よう構成されている。なお、同一符号にて示すその他の構成部は図１に示す連結 具と同様であるので、その詳細な説明はこれを割愛する。

【００１６】 図７はさらに他の実施例を示す図１に相当する図で、直交をする２本のパイプ （１０）（１０）の連結具（１）である。なお、その構成の詳述は図１以下にて 記述したとおりであり、その詳細な説明はこれを割愛する。

【００１７】 図８は、またさらに他の実施例を示す図４に相当する図で、直交する３本のパ イプ（１０）（１０）（１０）の連結具（１）である。なお、その構成の詳細は 図１以下にて記述したとおりであるので、その詳細な説明はこれを割愛する。

【００１８】

【考案の効果】

この考案におけるパイプの締着固定は一本のビスの螺締作業にて２本のパイプ の固定が同時に達成できるので、多数のビス締作業が要求されるこの種の作業に おいて、大幅にその作業能率を促進することができ、またパイプの締着固定に必 須の構成部たるスリットは一対のパイプ挿通孔間に形成されることにより外部に 大きく露呈することが少なくなり、連結具の外観を良好なものとすることができ 、さらに、また大きいビス頭部は連結具のブリッジ部に設けたねじ孔の端部に連 設した凹陥部に嵌沒状に位置せしめて外部に露出することを回避することにより 連結具の外観をすっきりしたものとなし、延いてはパイプと連結具よりなるフレ ーム全体をインテリア的にもその外観を良好なものとすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案を実施したパイプ連結具の使用態様を
示す斜視図である。

【図２】同連結具の正面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線断面図である。

【図４】他の実施例を示すパイプ連結具の使用態様を示
す斜視図である。

【図５】同連結具の正面図である。

【図６】図５のＢ−Ｂ線断面図である。

【図７】さらに他の実施例を示す図１に相当する図であ
る。

【図８】さらにまた他の実施例を示す図４に相当する図
である。

【符号の説明】

１ 連結具 ２，２ パイプ挿通孔 ３ ブリッジ部 ４ スリット ５ ビス ６ ビス頭部 ７ ねじ孔 ８ 凹陥部 １０ パイプ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のパイプの交差部を固定するために
   配されるパイプ連結具にあって、連結具に設けられた各
   パイプ挿通孔をつなぐブリッジ部に、各パイプ挿通孔に
   連続するスリットが形成され、このブリッジ部のスリッ
   トは該スリットと交差する方向に螺着されたビスにて締
   着されている組立パイプ連結具。
2. 【請求項２】 前記ビスの頭部はブリッジ部に設けたね
   じ孔の一端に連設した凹陥部に嵌沒している請求項１の
   組立パイプ連結具。