JPH0784428B2 - ジペプチド誘導体およびそれを含有する甘味剤 - Google Patents

ジペプチド誘導体およびそれを含有する甘味剤

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JPH0784428B2
JPH0784428B2 JP62264586A JP26458687A JPH0784428B2 JP H0784428 B2 JPH0784428 B2 JP H0784428B2 JP 62264586 A JP62264586 A JP 62264586A JP 26458687 A JP26458687 A JP 26458687A JP H0784428 B2 JPH0784428 B2 JP H0784428B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はジペプチド誘導体およびそれを有効成分として
含有する甘味剤に関する。
[従来の技術] 近年、糖分の摂取過多による肥満およびこれに伴う各種
の疾病が問題となっており、砂糖に代わる低カロリーま
たは無カロリー甘味剤の開発が望まれている。現在、こ
れらの要望を満たすものとして、サッカリン、ステビ
ア、アスパルテームなどが使用されているが、サッカリ
ンは、継続して摂取したばあいの発がん性などの安全性
が問題とされており、ステビアをはじめとする天然甘味
料は、その味質、精製技術、価格などの面では問題を残
すものが多いのが現状である。アスパルテームは、味質
の面ではかなり砂糖に近いとされているが、やはり後味
ににがみが混在し、さらに良質の甘味剤の開発が望まれ
ている。また、アスパルテームは安全性は確認されてい
るものの、アスパルテームに含まれるC端メチルエステ
ルは、体内で分解され、メタノールとなって蓄積される
恐れがある。さらに、フェニルアラニンを含有している
ために、フェニルケト尿症患者には適さない。
アスパルテームの甘味発現機構はは、シャルレンベルガ
ー(Shallenberger)らにより提唱されたエーエイチ・
ビー(AH,B)システムにより説明された(シャルレンベ
ルガーおよびアクレー(Shallenberger and Acree)、
ネイチャー(ロンドン)(Nature(London))216巻、4
80頁(1967)参照)。その後、多くのアスパルテームに
関する合成的研究により、アミノ基(AH)、カルボキシ
ル基(B)に加え、疎水性基(X)の甘味発現のための
必要性が明らかにされ、これら三者の立体的な位置関係
により甘味が発現すると結論された(フジマキら、ケミ
カル・アンド・ファーマシューティカル・ブレティン
(Chem.Pharm.Bull.)24巻、2112頁(1976)参照)。一
方、有吉は、それに加え、メチルエステル関与について
も検討している。その結果、メチルエステルは疎水性基
(X)に相当し、甘味力を増強するために不可欠である
と結論している(アリヨシ・ワイ(Ariyoshi Y.)、ア
グリカルチュラル・アンド・バイオロジカル・ケミスト
リー(Agric.Biol.Chem.)40巻、983頁(1976)参
照)。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、さわやかな甘味を有し、かつ体内での
メタノールの蓄積の恐れがあるメチルエステルを有さな
い新規なジペプチド誘導体およびこれらを有効成分とし
て含有してなる低カロリー甘味剤を提供することにあ
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、AH、B、Xの三成分が、立体的にある特
定の位置関係に配置されれば甘味が発現すると考え、鋭
意研究を重ねた結果、AH、B、Xの成分を有し、メチル
エステルを有さないジペプチド誘導体を合成し、それら
が甘味を呈すること、とくにそれらジペプチド誘導体の
うち、ベンゾイルβ−アラニルリシンは砂糖の10倍に相
当するさわやかな甘味を呈することを見出し、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、一般式(I): (式中、mは1または2、nは1〜4の整数を表わし、
そして*位の炭素原子を含むアミノ酸残基はL−または
DL−体である)で示されるジペプチド誘導体および一般
式(I)で示されるジペプチド誘導体を有効成分として
含有する甘味剤に関する。
[実施例] 一般式(I): (式中、mは1または2、nは1〜4の整数を表わし、
そして*位の炭素原子を含むアミノ酸残基はL−または
DL−体である)で示される本発明のジペプチド誘導体と
しては、以下のものがあげられる。
ベンゾイルグリシルジアミノプロピオン酸(以下、Bz−
Gly−Dapという)、ベンゾイルグリシルジアミノ酪酸
(以下、Bz−Gly−Dabという)、ベンゾイルグリシルオ
ルニチン(ィァ、Bz−Gly−Ornという)、ベンゾイルグ
リシルリシン(以下、Bz−Gly−Lysという)、ベンゾイ
ルβ−アラニルジアミノプロピオン酸(以下、Bz−β−
Ala−Dapという)、ベンゾイルβ−アラニルジアミノ酪
酸(以下、Bz−β−Ala−Dabという)、ベンゾイルβ−
アラニルオルニチン(以下、Bz−β−Ala−Ornとい
う)、ベンゾイルβ−アラニルリシン(以下、Bz−β−
Ala−Lysという)。
一般式(I)において、mが3以上のばあいやnが5以
上のばあいは、苦味の混入が大きくなるという問題があ
り、また*位の炭素原子を含むアミノ酸残基がL−、DL
−体でないばあいには、甘味が発現せず、苦味が発現す
るという問題がある。
本発明のジペプチド誘導体は通常のペプチド合成の手法
にもとづき合成される。たとえば、既知の方法にもとづ
いて合成されるベンゾイルグリシンと側鎖アミノ基をベ
ンジルオキシカルボニル基などの保護基で保護されたア
ミノ酸とをテトラヒドロフラン(以下、THFという)、
N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFという)、クロ
ロホルムなどの混合溶媒中で活性エステル法(たとえば
N−ヒドロキシスクシンイミドエステルやp−ニトロフ
ェニルエステルを用いる)によって縮合し、ついで接触
還元により保護基を除去すれば、本発明の化合物をうる
ことができる。
この際に使用する保護基、縮合法、保護基の除去法は、
上記方法に限定されるものではなく、他の公知の方法を
使用してもよい。
本発明のジペプチド誘導体の単離や精製は、通常の方法
で行なうことができ、適当な溶媒を用いて再結晶、再沈
殿、クロマトグラフィーなどによって目的を達成するこ
とができる。また、えられた化合物は、NMRスペクト
ル、薄層クロマトグラフィ(TLC)などにより同定を行
なうことができる。
なお、本発明のジペプチド誘導体を甘味剤の有効成分と
して使用するばあい、各単独で使用しても、あるいは2
種以上組み合わせてもよく、また特別の支障のない限
り、ほかの甘味料と併用してもよいことはもちろんであ
る。
他の甘味料としてはたとえばズルチン、サッカリン、ア
スパルテーム、グリチルリチン、ステビオシド、ネオヘ
スペリジンジヒドロカルコン、モネリンなどがあげられ
る。また、その調剤の方法としてはたとえば該甘味料と
ステビオシドを2:1の割合で混合し、使用することによ
り苦味を感じないまろやかな甘味が持続するなど、それ
ぞれの特長と使用法に応じて調整することができる。ま
た、えられた甘味剤をシクロデキストリンで包接するこ
とにより、溶解性や安全性を向上させることも可能であ
る。
以下に、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する
が本発明はもとよりこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、実施例における略号は、以下の通りで
ある。
Bz−:ベンゾイル基 Z−:ベンジルオキシカルボニル基 DCC:ジシクロヘキシルカルボジイミド DCUrea:ジシクロヘキシルウレア TLC:薄層クロマトグラフィー Rf1:n−ブタノール:酢酸:ピリジン:水=4:1:1:2(容
量比)展開溶媒によるRf値 Rf2:クロロホルム:メタノール=5:1(容量比)展開溶
媒によるRF値 HONSu:N−ヒドロキシスクシンイミド −ONSu:N−ヒドロキシスクシンイミドエステル Dap:ジアミノプロピオン酸 Dab:ジアミノ酪酸 Ala:アラニン Orn:オルニチン Gly:グリシン Lys:リシン 実施例1 Bz−β−Ala−Lysの合成 (1)Bz−β−Alaの合成 β−Ala0.89g(10mmol)を水20mlに溶解し、Bz−Cl1.38
ml(12mmol)とNa2CO32.56g(16mmol)を水17mlに溶解
した水溶液を5回分注し、2時間撹拌した。ついでエー
テルで過剰のBz−Clを除去し、6N HClで水層を、pH1〜
2とし、酢酸エチルで抽出し、無水Na2SO4で乾燥した。
この溶液を濾過したのち、濾液を減圧下濃縮しエーテル
で希釈して、冷却放置して結晶化した。そののち、上澄
み液を濾去し、結晶を乾燥した。
以下に、えられたBz−β−Alaの収量(収率)、融点、T
LCによるRf1およびRf2ならびに元素分析値を示す。
収量(収率):1.67g(87%) mp:107〜109℃ Rf1:0.81、Rf2:0.00 元素分析(C10H11O3N) 理論値(%):C 62.2 H 5.8 N 7.2 実測値(%):C 62.4 H 5.8 N 7.1 (2)Bz−β−Ala−ONSuの合成 (1)でえられたBz−β−Ala0.77g(4mmol)、HONSu0.
46g(4mmol)をDMF10mlに溶解し、氷冷下DCC0.82g(4mm
ol)を加え一晩撹拌した。析出したDCUreaを濾去し、濾
液を減圧下濃縮し、エーテルで結晶化して冷却放置し結
晶を成長させたのち、上澄み液を濾去し、結晶を乾燥
し、Bz−β−Ala−ONSuをえた。
以下に、えられたBz−β−Ala−ONSuの収量(収率)、T
LCによるRf1およびRf2ならびに元素分析値を示す。
収量(収率):0.91g(78%) Rf1:0.47、Rf2:0.15 元素分析(C14H14O5N2) 理論値(%):C 57.9 H 4.9 N 9.6 実測値(%):C 58.1 H 5.0 N 9.9 (3)Lys(Z)の合成 Lys・HCl11g(60mmol)を熱水150mlに溶解し、CuCO3・C
u(OH)・H2O12g(50mmol)を加え、10分間煮沸した
のち、これを濾過し、濾液を放冷した。ついで、濾液に
氷冷下NaHCO310.1g(120mmol)をZ−Cl12ml(75mmol)
を撹拌しながら数回に分けて加えた。3〜4時間水冷下
で撹拌したのち、沈殿するLys(Z)・1/2Cuを濾取し、
冷水、エタノール、アセトン、エーテルで洗浄し、これ
を水250mlに懸濁し、6N HCl400mlを加え、H2Sを2時間
通した。ハイフロスーパーセルでCuSを除き、1N HClで
洗浄、空気を通したのち、この溶液を濾過し、濾液を氷
冷下アンモニア水でpH6.5に調整した。冷蔵庫で結晶を
析出させ、水、エタノール、エーテルで洗浄し、乾燥し
てLys(Z)をえた。
以下にえられたLys(Z)の収量(収率)、融点、TLCに
よるRf1およびRf2ならびに元素分析値を示す。
収量(収率):10.1g(60%)、 mp:253〜254℃ Rf1:0.81、Rf2:0.06 元素分析(C12H20O4N2) 理論値(%):C 60.0 H 7.2 N 10.0 実測値(%):C 59.9 H 7.3 N 9.8 (4)Bz−β−Ala−Lys(Z)の合成 (3)でえられたLys(Z)0.42g(1.5mmol)をDMF6m
l、トリエチルアミン0.42ml(3mmol)に懸濁し、室温で
撹拌しながら、(2)でえられたBz−β−Ala−ONSu0.4
4g(1.5mmol)を添加し、一晩撹拌した。酢酸エチルで
抽出し、0.5N HClで洗浄したのち、無水Na2SO4で乾燥し
てこの溶液を濾過し、濾液を減圧下濃縮し、エーテルで
結晶化して冷却放置し結晶を成長させたのち、酢酸エチ
ルで再結晶し、上澄み液を濾去し結晶を乾燥し、Bz−β
−Ala−Lys(Z)をえた。
以下に、えられたBz−β−Ala−Lys(Z)の収量(収
率)、融点、TLCによるRf1およびRf2ならびに元素分析
値を示す。
収量(収率):0.28g(41.0%) mp:117〜121℃ Rf1:0.47、Rf2:0.00 元素分析(C24H29O6N3・H2O) 理論値(%):C 60.8 H 6.6 N 8.9 実測値(%):C 60.5 H 6.4 N 8.9 (5)Bz−β−Ala−Lysの合成 (4)でえられたBz−β−Ala−Lys(Z)0.15g(0.33m
mol)を酢酸3mlに溶解し、パラジウム黒200mgを加えて
室温で3時間撹拌して接触還元した。TLCで反応終了を
確認し、濾過によりパラジウム黒を除去し、濾液を減圧
下で濃縮し、エーテルで希釈して冷却放置し結晶化しの
ち、上澄み液を濾去し、結晶を乾燥し、Bz−β−Ala−L
ysをえた。
以下に、えられたBz−β−Ala−Lysの収量(収率)、TL
CによるRf1およびRf2ならびに元素分析値を示す。
収量(収率):0.06g(46.2%) Rf1:0.47、Rf2:0.00 元素分析(C16H23O4N3) 理論値(%):C 59.8 H 7.2 N 13.1 実測値(%):C 59.5 H 7.0 N 12.9 実施例2 Bz−Gly−Lysの合成 (1)Bz−Glyの合成 Gly0.75g(10mmol)を水20mlに溶解し、Bz−Cl1.38ml、
(12mmol)とNa2CO32.56g(16mmol)を水17mlに溶解し
た水溶液を5回分注し、2時間撹拌した。ついでエーテ
ルで過剰のBz−Clを除去し、6N HClで水層をpH1〜2と
し、酢酸エチルで抽出し、無水Na2SO4で乾燥した。この
溶液を濾過したのち減圧下濃縮し、エーテルで結晶化し
て冷却放置し結晶を成長させたのち、上澄み液を濾去
し、結晶を乾燥して、Bz−Glyをえた。
以下、えられたBz−Glyの収量(収率)、融点、TLCによ
るRf1およびRf2ならびに元素分析値を示す。
収量(収率):1.34g(75%) mp:185〜187.5℃ Rf1:0.89、Rf2:0.19 元素分析(C9H9O3N) 理論値(%):C 60.3 H 5.1 N 7.8 実測値(%):C 59.8 H 5.1 N 7.7 (2)Bz−Gly−ONSuの合成 (1)でえられたBz−Gly0.72g(4mmol)を実施例1の
(2)と同様の方法により処理し、求める化合物Bz−ON
Suをえた。
以下にえられたBz−Gly−ONSuの収量(収率)、TLCによ
るRf1およびRf2ならびに元素分析値を示す。
収量(収率):0.88g(80%) Rf1:0.49、Rf2:0.20 元素分析(C13H12O5N2) 理論値(%):C 56.5 H 4.4 N 10.1 実測値(%):C 56.7 H 4.2 N 10.0 (3)Bz−Gly−Lys(Z)の合成 実施例1の(3)の同様の方法にしたがってえられたLy
s(Z)0.42g(1.5mmol)と(2)でえられたBz−Gly−
ONSu0.41g(1.5mmol)を実施例1の(4)と同様の方法
により処理し、求める化合物Bz−Gly−Lys(Z)をえ
た。
以下にえられたBz−Gly−Lys(Z)の収量(収率)、融
点、TLCによりRf1およびRf2、元素分析値ならびに比旋
光度を示す。
収量(収率):0.19g(28%) mp:123〜127.5℃ Rf1:0.75、Rf2:0.43 元素分析(C23H27O6N3) 理論値(%):C 62.6 H 6.2 N 9.5 実測値(%):C 62.2 H 6.0 N 9.4 ▲[α]23 D▼=−2.99(c=1、DMF) (4)Bz−Gly−Lysの合成 (3)でえられたBz−Gly−Lys(Z)0.15g(0.34mmo
l)を実施例1の(5)と同様の方法により処理し、目
的とする化合物Bz−Gly−Lysをえた。えられたBz−Gly
−Lys吸湿性であり、以下にその収量(収率)ならびにT
LCによるRf1およびRf2を示す。
収量(収率):0.04g(32%) Rf1:0.43、Rf2:0.00 実施例3 Bz−Gly−Ornの合成 (1)Orn(Z)の合成 Orn・HCl10.1g(60mmol)を実施例1の(3)と同様に
処理することにより求める化合物Orn(Z)をえた。
以下にえられたOrn(Z)の収量(収率)、融点、TLCに
よるRf1およびRf2ならびに元素分析値を示す。
収量(収率):8.79g(55%) mp:250〜251℃ Rf1:0.45、Rf2:0.03 元素分析(C13H19O4N2) 理論値(%):C 58.6 H 6.8 N 10.5 実測値(%):C 58.5 H 7.0 N 10.2 (2)Bz−Gly−Orn(Z)の合成 (1)でえられたOrn(Z)0.4g(1.5mmol)と実施例2
の(1)および(2)と同様の方法にしたがってえられ
たBz−Gly−ONSu0.41g(1.5mmol)を実施例1の(4)
と同様の方法で処理することにより目的とする化合物Bz
−Gly−Orn(Z)をえた。
以下にえられたBz−Gly−Orn(Z)の収量(収率)、融
点、TLCによるRf1およびRf2ならびに元素分析値を示
す。
収量(収率):0.1g(16%) mp:75〜79℃ Rf1:0.76、Rf2:0.13 元素分析(C22H25O6N3) 理論値(%):C 61.8 H 5.9 N 9.8 実測値(%):C 62.0 H 6.0 N 9.9 (3)Bz−Gly−Ornの合成 (2)でえられたBz−Gly−Orn(Z)0.1g(0.23mmol)
を実施例1の(5)と同様に処理することにより求める
化合物Bz−Gly−Ornをえた。えられたBz−Gly−Ornは吸
湿性であった。
以下にその収量(収率)ならびにTLCによるRf1およびRf
2を示す。
収量(収率):0.06g(69%) Rf1:0.41、Rf2:0.00 実施例4 Bz−Gly−Dabの合成 (1)Dab(Z)の合成 Dab7.1g(60mmol)を実施例1の(3)と同様に処理す
ることにより目的とする化合物Dab(Z)をえた。
以下に、えられたDab(Z)の収量(収率)、融点、TLC
によるRf1およびRf2、元素分析値ならびに比旋光度を示
す。
収量(収率):7.05g(45%) mp:225〜227℃ Rf1:0.56、Rf2:0.04 元素分析(C12H16O4N2・1/2H2O) 理論値(%):C 55.2 H 6.6 N 10.7 実測値(%):C 55.3 H 6.3 N 10.4 ▲[α]23 D▼=+0.99(c=1、6N HCl) (2)Bz−Gly−Dab(Z)の合成 (1)でえられたDab(Z)0.39g(1.5mmol)と実施例
2の(1)および(2)と同様の方法にしたがってえら
れたBz−Gly−ONSu0.41g(1.5mmol)を実施例(1)の
(4)と同様の方法で処理することにより求める化合物
Bz−Gly−Dab(Z)をえた。
以下にえられたBz−Gly−Dab(Z)の収量(収率)、融
点、TLCによるRf1およびRf2、元素分析値ならびに比旋
光度を示す。
収量(収率):0.17g(27%) mp:157〜160.5℃ Rf1:0.69、Rf2:0.12 元素分析(C21H23O6N3) 理論値(%):C 61.0 H 5.6 N 10.2 実測値(%):C 61.1 H 5.7 N 10.2 ▲[α]23 D▼=−12.87(c=1、DMF) (3)Bz−Gly−Dabの合成 (2)でえられたBz−Gly−Dab(Z)0.15g(0.36mmo
l)を実施例1の(5)と同様に処理することにより求
める化合物Bz−Gly−Dabをえた。えられたBz−Gly−Dab
は吸湿性であった。
以下にその収量(収率)ならびにTLCによるRf1およびRf
2を示す。
収量(収率):0.07g(57%) Rf1:0.45、Rf2:0.00 実施例5 Bz−β−Gly−Lysの包接物の調製 実施例1でえられた所定量のBz−β−Ala−Lysを、あら
かじめ用意しておいた所定濃度のシクロデキストリン水
溶液に添加して溶解し、30分間10000rpmでホモジナイズ
したのち凍結乾燥してBz−β−Ala−Lysの包接物粉末を
えた。
(呈味試験) Bz−Gly−Dab、Bz−Gly−Orn、Bz−Gly−Lys、Bz−β−
Ala−LysおよびBz−β−Ala−Lysの包接物ならびにスク
ロースにつき18〜55才の男女50人のパネラーの倍数希釈
による官能検査法により、呈味を評価した。評価結果を
第1表に示す。第1表中、T.V.は倍数希釈系列に調整さ
れたサンプルを低濃度から呈味することにより測定した
味の闘値を示し、50人の平均値である。味質は、味を充
分に感じる濃度において他の味の混在および甘味の質を
評価し、◎は純粋な甘味であること、○はやや他の味の
混在があること、△はかなり他の味が強いことを示す。
第1表により、合成されたジペプチド誘導体は、若干の
苦味などの混在するものもあったが、すべて甘味を持
ち、とくにBz−β−Ala−Lysはさわやかな甘味を持ち、
その呈味力すなわち甘味の闘値は砂糖の10倍であること
がわかる。該化合物は、ジペプチド誘導体で、カロリー
数はほぼ砂糖と同程度(4kcol/g)であるが、甘味の強
さが10倍であることからカロリーは1/10ですむ。また、
Bz−β−Ala−Lysの包接したものは、Bz−β−Ala−Lys
と甘味力がまったく同じであることがわかる。
他の具体例、すなわち、Bz−Gly−Dap、Bz−β−Ala−D
ap、Bz−β−Ala−Dab、Bz−β−Ala−Ornについても上
記と同様に呈味の評価を行ない、甘味を有することが明
らかとなったが、Bz−β−Ala−Lysがその呈味力、味質
ともに最良であった。
[発明の効果] 本発明のジペプチド誘導体はさわやかな甘味を発現する
という効果を奏し、それを含有する甘味剤は低カロリー
甘味剤として有用なものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): (式中、mは1または2、nは1〜4の整数を表わし、
    そして*位の炭素原子を含むアミノ酸残基はL−または
    DL−体である)で示されるジペプチド誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(I): (式中、mは1または2、nは1〜4の整数を表わし、
    そして*位の炭素原子を含むアミノ酸残基はL−または
    DL−体である)で示されるジペプチド誘導体を有効成分
    として含有する甘味剤。
  3. 【請求項3】有効成分が該甘味剤をシクロデキストリン
    で包接したものである特許請求の範囲第2項記載の甘味
    剤。
JP62264586A 1987-10-19 1987-10-19 ジペプチド誘導体およびそれを含有する甘味剤 Expired - Lifetime JPH0784428B2 (ja)

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