JPH078381A - 電気貯湯容器 - Google Patents

電気貯湯容器

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JPH078381A
JPH078381A JP15373993A JP15373993A JPH078381A JP H078381 A JPH078381 A JP H078381A JP 15373993 A JP15373993 A JP 15373993A JP 15373993 A JP15373993 A JP 15373993A JP H078381 A JPH078381 A JP H078381A
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container
lid
inner container
lead wire
circuit
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Takeshi Matsumoto
武司 松本
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単かつ組み立ておよびメンテナンス作業に
便利な構造で、器体の底部内に侵入した水が器体の底部
内の回路ボックス内に侵入して電気回路を傷めるような
ことを防止する。 【構成】 周壁どうしが密嵌合されて回路ボックス40
を形成する容器部材40aおよび蓋部材44の少なくと
も一方の部材40aの周壁40bに開放縁40dから切
り込んだ切り込み40cを設け、この切り込み40cと
他方の部材44の周壁との合わせ目間に電気回路44の
リード線202を外部に引き出す引き出し口201を、
この引き出すリード線202の横断面に対応する形状で
かつリード線の外周に密接する大きさで形成したことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気貯湯容器に関し、詳
しくは、器体の底部内に、ヒータと、電気回路を収容す
る回路ボックスとを設けた電気貯湯容器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】このような電気貯湯容器は、家庭用の電
気ポット等として広く使用されている。そして内容液を
注ぎ入れたり、排出したりする上に、流し台の水回り部
にて取り扱われることが多い。
【0003】このため、器体の外まわりの隙間等から水
が侵入するようなことが考えられる。流し台での電気ポ
ットの取扱い中、シンクタンク内に置かれている洗い桶
等に溜められている水内にジャブ漬けされると云ったこ
とが起こることも稀にある。
【0004】このような場合隙間の多い外装ケースの底
部まわりから水が大量に侵入しやすい。
【0005】このように器体内に水が侵入すると、器体
の底部内に設ける電気回路を傷める。
【0006】これに対処するのに従来、電気回路を収容
する回路ボックスを設けている。この回路ボックスは当
初、下向きに開放したもので、器体の上部から侵入して
落下する水に対応できるようにしていた。
【0007】しかしこれでは、前記電気ポットがジャブ
漬けされた水が下から侵入するのには対処できない。そ
こで本出願人は、回路ボックスを上下方向に互いに最中
合わせにされて独立した室を形成する形態のものを先に
提供している。
【0008】このものは、例えば図5、図6に示すよう
に器体gの底部内で、独立した室を形成するように回路
ボックスeが形成されているため、収容した電気回路か
らの各種リード線を引き出し難い。これを容易にするの
に、図に示すように回路ボックスeを形成する一方の部
材である容器部材aの天井部に大きな引き出し穴bを設
けたり、あるいは回路ボックスeを形成する他方の部材
である蓋部材bと容器部材aとの互いに嵌まり合う各周
壁の間に、リード線を引き出す大きな隙間通路dを形成
したりしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような回路
ボックスeでは、器体内に侵入することのある水は前記
引き出し穴bや隙間通路dを通じて回路ボックスe内に
侵入しやすいので、電気回路を水の侵入から守れない。
【0010】これには、回路ボックスの上方にあるヒー
タとの間を隔絶する遮熱板h等の仕切りを設けて、回路
ボックスeを上からカバーし、器体の上方から落ちてく
る水が侵入しないようにして一応対処することはでき
る。しかしジャブ漬け等により多量の水が侵入してくる
ような場合には対処できない。
【0011】近時はまた、内容器を取外し自在にし、器
体の底部に設けられたヒータの上に着脱自在に載置して
用いるようにした電気ポットが提供されている。このよ
うなタイプの電気ポットは内容器を取り外した場合の器
体の取扱いにおいて、器体の底部のヒータ設置部を含む
内まわりが開放されるので、何らかの理由で器体内に水
がこぼれ入ったり、内容器が取り外されていないものと
誤って、あるいは内容器が取り外されるようなものでは
ないと思い込んで、器体内に水を注ぎ込んでしまったり
することが考えられ、このような場合さらに大量の水が
器体の底部に侵入する嫌いがあるので、図6に示すよう
な従来の構造では特に問題である。
【0012】そこで本発明は、構造を複雑にしたり、リ
ード線の引き出しや取外しの作業が複雑になったりする
ようなことなしに、前記器体の底部内に侵入することの
ある水による問題を解消することができる電気貯湯容器
を提供することを課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような課
題を達成するため、器体の底部内に、ヒータと、電気回
路を収容する回路ボックスとを設けた電気貯湯容器にお
いて、周壁どうしが密に嵌合されて回路ボックスを形成
する容器部材および蓋部材の少なくとも一方の部材の周
壁に開放縁から切り込んだ切り込みを設け、この切り込
みと他方の部材の周壁との合わせ目間に電気回路のリー
ド線を外部に引き出す引き出し口を、この引き出すリー
ド線の横断面に対応する形状でかつリード線の外周に密
接する大きさで形成したことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】本発明の上記構成によれば、回路ボックスのリ
ード線の引き出し口を、周壁どうしが密嵌合されて回路
ボックスをなす容器部材および蓋部材の、各周壁間に形
成した開放縁からの切り込みと、他方の部材の周縁との
合わせ目間に、引き出すリード線の横断面形状に対応す
る形状でかつリード線の外周に密接する大きさで形成し
てあり、容器部材および蓋部材とリード線との相互がな
すどの合わせ目も、密接し合っているので、水が侵入す
るような隙間ができるのを防止することができる。
【0015】また、前記引き出し口は、容器部材および
蓋部材の周壁どうしの嵌合を解くことによって、一方の
部材の周壁の切り込み部としてこの周壁の開放縁の一部
に開放した状態になり、リード線を切り込み部に嵌め合
わせたり、切り込み部から取り外したりすることが簡単
に行えるし、嵌め合わせた状態は切り込み部によって安
定させられこの状態にて容器部材と蓋部材の周壁どうし
を嵌合するだけで、引き出し口が前記の形状および大き
さとなってリード線を引き出した状態に閉じることがで
きるので、リード線の引き出し作業や取外し作業を簡略
にすることができる。
【0016】
【実施例】図1〜図5に示す本発明が適用された電気ポ
ットの場合の一実施例について説明している。
【0017】図1に示すように、金属製で容器型の内装
ケース2を金属製で筒状の外装ケース3内に収容して二
重壁構造の器体1を構成し、金属製の内容器31を器体
1内に上端開口1aを通じ上方より嵌め入れてこれを出
し入れできるように収容するようにしている。
【0018】内装ケース2は外装ケース3の上端に上方
から嵌め合わせた合成樹脂製の肩部材4によって上端フ
ランジ2aが受けられ、ビス345によって取り付けら
れている。
【0019】外装ケース3の下端には、合成樹脂製の底
環7が当てがわれ、これの開口には、合成樹脂製の底蓋
10が自身に設けられている複数の爪の嵌め合わせと一
箇所のビス止めにて取り付けられている。
【0020】この底蓋10の下面外周部には、自身に設
けられた複数の爪によって回転座体9が回転可能に嵌め
付けられ、器体1を定置したとき回転座体9上で器体1
を軽く回転させられるようになっている。
【0021】内装ケース2の内底面上には、シーズヒー
タ・タイプのヒータ8a、8bを埋設したアルミニウム
製の熱盤8が設けられている。ヒータ8a、8bは湯沸
かしヒータと保温ヒータとである。
【0022】内装ケース2の底部下には遮熱板12が当
てがわれ、内装ケース2の胴部下端の内曲げ縁2a部に
受止め、遮熱板12と底環7とを金具601によって連
結し、内装ケース2、外装ケース3、肩部材4、底環
7、および遮熱板12が一体となって前記器体1を確固
なものに固定している。
【0023】そして熱盤8は前記遮熱板12の上面に受
載し、円周上の1か所をネジ11で取付けるとともに、
他の部分の熱盤8の突起8dを遮熱板12の穴に嵌め合
わせることにより熱盤8を遮熱板12上に固定してい
る。
【0024】遮熱板12の中央には筒部12aが設けら
れ、熱盤8の中央に設けた貫通孔8c内に位置するよう
にしてある。筒部12a部にはセンサケース15を嵌め
合わせて固定するとともに、このセンサケース15内に
センサホルダ17を上下動自在に収容し、センサホルダ
17とセンサケース15の底部との間に働かせたばね1
6によってセンサホルダ17をセンサケース15の天井
部に規制される上限位置に常時あるように付勢してあ
る。
【0025】この上限位置ではセンサホルダ17の温度
センサ18を保持した上端部が熱盤8の上面に所定量突
出するようになっている。またセンサホルダ17の本体
部には、センサケース15に固定されたマグネット19
に磁気的に反応するリードスイッチ20を保持してい
る。
【0026】内容器31は、器体1内に出し入れできる
ように収容されるが、収容状態では前記熱盤8の上面に
載り、前記熱盤8上に突出していたセンサホルダ17の
上端部を、熱盤8の上面と面一になるように押し下げ
る。
【0027】センサホルダ17の上端部が熱盤8上に突
出しているとき、リードスイッチ20はマグネット19
と対向せず、マグネット19に反応しないで、オンまた
はオフのいずれかのノーマル状態にされる。
【0028】しかし内容器31が器体1に収容され熱盤
8の上に載ることによってセンサホルダ17の上端部が
押し下げられると、リードスイッチ20はマグネット1
9と対向してこれに磁気的に反応するので、リードスイ
ッチ20は前記ノーマル状態からこれと反対の動作状態
に戻る。
【0029】そしてこのリードスイッチ20の動作状態
とノーマル状態との間の変化によって内容器31の着脱
を自動的に判別することができる。
【0030】また図1に示すように遮熱板12の外周部
に温度ヒューズ671がビス672によって取付けら
れ、空炊き状態での以上昇温により溶断して給電を断つ
ようにしてある。
【0031】底環7には回路収容ボックス40をなす1
つの部材である下向きに開放した容器部材40aが一体
成形して設けられ、これに回路基板41を収容してビス
801によって取付け、この回路基板41が上方からの
漏水に対して防水されている。このために容器部材40
aの上面には開口がなく、前記ビス801も上面に突出
しない構造としてある。
【0032】また容器部材40aには回路収容ボックス
40をなす今1つの部材である蓋部材44が周壁40
b、44aどうしが密に嵌合するようにして下方から被
せ付けられ、器体1が溜め水にジャブ漬けされた場合等
の下方からの浸水にも対応できるようにしている。
【0033】特に本実施例では、図2〜図4に詳しく示
すように、容器部材40aおよび蓋部材44の一方の容
器部材40aの周壁40bに開放縁40dから切り込ん
だ切り込み部40cを設け、この切り込み部40cと他
方の部材である蓋部材44の周壁44aの開放縁44b
との合わせ目間に、回路基板41に形成されている電気
回路としての制御回路42からの各種リード線202を
外部に引き出す引き出し口201を、この引き出すリー
ド線202の横断面に対応する形状でかつリード線20
2の外周に密接する大きさで形成するようにしてある。
【0034】このような構成によれば、回路ボックス4
0のリード線202の引き出し口201を、上下方向に
合わされて回路ボックス40をなす容器部材40aおよ
び蓋部材44の一方の部材である容器部材40aに形成
した前記切り込み部40cと、他方の部材である蓋部材
44の周壁44aの開放縁44bとの合わせ目間に、引
き出すリード線202の横断面形状に対応する形状でか
つリード線202の外周に密接する大きさで形成してあ
り、水が侵入するような隙間ができるのを防止するの
で、器体1の底部に多量に侵入するようなことがあって
も、この侵入した水から制御回路42を保護することが
できる。
【0035】しかも本実施例では、容器部材40aおよ
び蓋部材44の前記引き出し口201を形成する周壁4
0bおよび44aを内外二重に形成して双方を密嵌合
し、回路ボックス40におけるリード線引き出し部を二
重にシールするので、制御回路42の保護機能がさらに
向上することができる。
【0036】回路ボックス40の容器部材40aと蓋部
材44との引き出し口201以外の部分の合わせ目は、
周壁40b、44aどうしの密嵌合状態によって水の侵
入を防止するシール機能を発揮するが、合わせ目の密着
面積が多くシール性が高い上、二重の嵌め合わせ構造に
よって倍加する。
【0037】また、前記引き出し口201は、容器部材
40aおよび蓋部材44の周壁40b、44aどうしの
密嵌合状態を解くことによって、一方の部材である容器
部材40aの周壁40bの切り込み部40cとしてこの
周壁40aの開放縁40dに開放した状態になり、リー
ド線202を切り込み部40cに嵌め合わせたり、切り
込み部40cから取り外したりすることが簡単に行える
し、嵌め合わせた状態は切り込み部40cによって安定
させられこの状態にて容器部材40aと蓋部材44を最
中合わせにするだけで、引き出し口201が前記の形状
および大きさでリード線202を引き出した状態に閉じ
ることができるので、前記周壁40b、44aどうしの
密嵌合と相まって、リード線202の引き出し作業や取
外し作業を簡略にすることができる。しかもこの閉じ状
態は、周壁40b、44aどうしの密嵌合時に容器部材
40aに図3に示すように一体形成した弾性係合片40
mの係合穴40nが、蓋部材44に一体形成した係合突
起44mに弾性係合するので、密嵌合状態およびリード
線引出し状態がシール性の高い状態に確固に保たれる。
【0038】なお、容器部材40aと蓋部材44との合
わせ目の構造は自由であり、引き出し口201をなす切
り込みを形成するために、一方の部材に周壁があればよ
い。
【0039】また引き出し口201は容器部材40aお
よび蓋部材44の各周壁40bおよび44aの双方に設
けた切り込み部どうしの合わせ目にて形成するようにし
てもよい〔図3の(b)に仮想線で示す〕。
【0040】前記回路基板41に装備された制御回路4
2は、マイクロコンピュータ43を利用したものであ
る。このマイクロコンピュータ43には、肩部材4の前
方に突出した嘴状突出部4aの前面に設けられた操作パ
ネル118からの出力信号、前記温度センサ18やリー
ドスイッチ20等の各種検出信号を受けて、沸騰、保温
の動作制御を行うとともに、その動作表示やタイマ設定
による表示制御等を行うようになっている。
【0041】図1に戻って器体1の上端には、肩部材4
がなす器体1の上端開口1aを施蓋する器体蓋6が設け
られている。この器体蓋6は、後部で肩部材4にヒンジ
ピン68によって開閉可能に枢着されている。この器体
蓋6の枢着は肩部材4に一体形成された一部開放型の軸
受69に対して行い、器体蓋6の開き状態にてヒンジピ
ン68を軸受69から着脱できるようにしている。
【0042】このヒンジピン68の着脱によって器体蓋
6を着脱でき、自身の洗浄や、器体1に内容器31を収
容したままでの内容液の給排等が容易となる。
【0043】器体蓋6の自由端には、この器体蓋6の裏
板81にガイドされて進退し、器体蓋6が閉じられたと
きばね72の付勢によって肩部材4の一部に形成した係
止部45に係合して器体蓋6を閉じ状態にロックするロ
ック部材71が設けられている。 このロック部材71
は、ロック解除レバー79に対して、これのカム部79
bやレバー等の適宜運動伝達機構によって連結され、ロ
ック解除レバー79が起こされて軸73を中心に回動す
ることにより、前記ロック部材71をばね72に抗して
後退させ、ロックを解除する。またこれと同時にロック
解除レバー79をさらに持ち上げることにより、ロック
の解除に引き続いて器体蓋6をそのまま上方へ開くこと
ができる。
【0044】内容器31の上端には合成樹脂製の肩部材
32を設け、これの下端の段部に内容器31のフランジ
31aを受け止めてビス345にて固定してある。
【0045】内容器31が器体1内に収容されたとき、
肩部材32は器体1の肩部材4に嵌まり合い、二重の肩
構造をなすようにしてある。ここで内容器31の肩部材
32も嘴状突出部32aを有し、器体1の肩部材4の嘴
状突出部4aの凹陥部4bに嵌まり合うようになってい
る。
【0046】内容器31の外面前部に、内容器31の下
部に基部が接続されて立ち上がり、内容器31の満水位
置Aよりも上方位置で下向きに屈曲する屈曲路33aを
なして内容液を器体1外に注出できる位置に臨む内容液
注出路33が設けられている。33bは屈曲路33aの
下向き先端部に形成された吐出口を示している。
【0047】この内容液注出路33は屈曲通路33aを
含め、内容器31とともに器体1に対し前記上端開口1
aを通じて出し入れできるようにしてあるが、この出し
入れのために器体1側には内容器31および屈曲路33
aを含む内容液注出路33が上下方向に出し入れされる
に必要な、前記凹陥部4bを含む内周面形状を有してい
る。
【0048】そして内容液注出路33の屈曲路33aの
吐出口33bは、器体1の嘴状突出部4aの凹陥部4b
前部途中に内側やや斜め上向きに開口した注出口211
を通じて、内容器31の器体1への出し入れに際し嘴状
突出部4a内に上下方向に出し入れされ、内容器31を
器体1に嵌め入れた状態では吐出口33bが嘴状突出部
4a内に臨んで、内容液を実質的に器体1外に吐出でき
るようにしてある。
【0049】したがって、内容液注出路33は、内容器
31とともに器体蓋6の開閉に無関係に位置し、吐出口
33bが嘴状突出部4a部に臨んで、内容液を器体1外
に注出できるようにする。
【0050】嘴状突出部4a内には注液ガイド212が
設けられ、内容液注出路33の吐出口33bから吐出さ
れる内容液を一旦大気に開放した後受入れて前方斜め下
方に案内し、嘴状突出部4aの底部の開口213を通じ
て内容液をスプラッシュなく静かに注液できるようにし
てある。
【0051】ここで注液ガイド212は、内容液注出路
33の吐出口33bから吐出される内容液を受け入れて
これを案内するが、この案内方向が前記前方斜め下方で
あることにより、内容液注出路33の吐出口33bが器
体1の胴部に対して外方へ大きく突出しなくても、注液
ガイド212の案内によって吐出内容液を器体1の胴部
から大きく離れた位置にまで案内して注液でき、急須の
ように胴部まわりよりも口が小さく、この口を器体1に
近づけにくい形状をしたものへの注液等にも便利なもの
とすることができる。
【0052】このため、内容液を器体1の外部まで実質
的に案内し吐出できる内容液注出路33の吐出口33b
までの全体を、内容器31とともに器体蓋6の開閉構造
等による他の制約を受けることなく器体1に対して出し
入れできるようにすることが、内容液注出路33の吐出
口33bの器体1の胴部からの外方への突出を少なくし
て達成され、内容液注出路33の内容器31とともの出
し入れ構造を単純化することができるし、器体蓋6の開
閉に伴って接続しあったり、接続が解除されたりするよ
うな複雑な途中の接続構造を採らなくてよい利点があ
る。
【0053】しかも前記器体蓋6の開閉に伴う通路の接
続、接続解除が液漏れなく適正に達成されるようにする
ための、通路どうしの位置合わせや相互間の離接可能な
シール構造等が一切不要となるし、シール構造部が経時
的に疲労して頻繁に取り替えなければならなくなる不便
も解消する。
【0054】また内容液注出路33の途中部分を透明管
340によって形成し、これに流入している内容液の液
位が内容器31の前面に設けた樹脂製の保護カバー38
の液量表示窓37を通じ外部から見えるようにしてあ
る。さらに器体1側にも、内装ケース2および外装ケー
ス3の前記液量表示窓37に対応したスリット2bおよ
び3bを設けて器体1外からも内容器31内の液量を透
視できるようにしてある。
【0055】なお、外装ケース3のスリット3bには透
明なカバーシート600が貼着され、これには透視でき
る液位に対応する目盛等の表示が印刷等により設けられ
ている。
【0056】保護カバー38は、内容液注出路33の透
明管340の上下部に後ろ向き突片部38aが嵌まり合
い、内容器31の前部の下部位置にある内容液注出路3
3と内容器31との接続部構造を利用して下部が取付け
られ、上部が肩部材32の嘴状突出部32aに下方より
嵌め込んで保持され、肩部材32の嘴状突出部32aと
ともに内容液注出路33の外側を覆っている。これによ
って、内容器31を器体かた取り出し、独立して取り扱
うのに、内容液注出路33が他のものと当接したり引っ
掛かり合って外力を受けるようなことを回避することが
できる。
【0057】また屈曲路33aは内容器31の満水位置
Aよりも上方位置で下向きに屈曲して前記内容液の注出
を可能にするので、内容液に満水位置Aまで内容液が入
れられてもこれが内容液注出路33の屈曲路33aから
溢れて自然流出するようなことを防止することができ
る。
【0058】内容液注出路33の下部は、透明管340
と内容器31の胴部に外部に突出するように形成された
金属製の接続口602とをシリコンゴム等の樹脂製エル
ボ604を介し接続することにより行われ、保護カバー
38の下部を透明管340を介し安定させられるように
してある。
【0059】保護カバー38の下端部には指掛け穴60
7が形成され、内容器31をこれに連結したハンドル6
71を把持して器体1から抜き出したとき、前記指掛け
穴607に別の手の指を掛けて内容器31の底部を持ち
上げるようにすると、内容器31を傾けて内容液を排出
するのが容易となる。
【0060】内容液注出路33の屈曲路33aの途中に
は転倒時止水弁76が設けられている。
【0061】器体蓋6と裏板81との間にはベローズポ
ンプ101が設けられ、器体蓋6の上面に露出した押圧
板102によって押圧操作されて、加圧空気を吐出口1
03から吐出し内容器31内に送り込めるようになって
いる。
【0062】加圧空気が内容器31内に送り込まれる
と、内容液を加圧しこれを押し出そうとし、内容液注出
路33を通じて器体1外に注出し注液ガイド212に流
し込めるようにする。
【0063】器体蓋6の裏板81の下面には、内容器3
1の口部を閉じる金属製の内蓋85が当てがわれ、ビス
83にて止められている。内蓋85の外周と裏板81と
の間には、内容器31の口縁に対向するシールパッキン
グ84が挟持されており、器体蓋6が閉じられると内蓋
85はこのシールパッキング84で内容器31の口縁に
接し、内容器31を閉じる。
【0064】裏板81と内蓋85との間には、内容器3
1内で発生する蒸気を外部に逃がす蒸気通路87が、前
記吐出口103からの吐出空気を内容器31内に導く通
路の一部を兼用する状態に、補助板104を利用して形
成されている。
【0065】蒸気通路87は内蓋85に内容器31側へ
の給気兼用の開口86を持ち、器体蓋6の後部側の上面
に外部への開口52を有している。
【0066】蒸気通路87の補助板104と裏板81と
の間には、蒸気通路87の途中に位置する弁口105を
形成し、補助板104と内蓋85との間には、器体1が
転倒したときに前記弁口105を閉じる転倒時止水弁1
06が設けられている。
【0067】一方押圧板102の内側に位置するベロー
ズポンプ上板111の裏面中央には長さ方向のスリット
112aを持った保持筒112が設けられ、この保持筒
112の内周に中空の弁杆113を上下摺動可能に嵌め
合わせて前記スリット112aに上端のフック113a
を係合させ、弁杆113とベローズポンプ上板111と
の間に働かせたばね114によって弁杆113を下方に
付勢するとともに、弁杆113は前記スリット112a
とフック113aとの係合によって図1に示すように保
持筒112からの最大下動位置が規制されている。
【0068】弁杆113はまた下端部が裏板81の中央
に設けられた開口115に上下摺動可能に嵌め合わされ
ている。
【0069】ベローズポンプ101の吐出口103は弁
杆113の下端開口を利用して形成しており、弁杆11
3の途中部分にはベローズポンプ101を圧縮させて給
気するときには開いて給気を可能にし、その他のときに
は自信の弾性復元力および内圧で閉じる舌片状の弁61
1が設けられ、給気時以外のときに、ベローズポンプ1
01内に弁杆113を通じて蒸気が入り込むようなこと
がないようにしている。
【0070】裏板81の中央の開口115のまわりの円
周位置にて外周部が裏板81と補助板104との間で環
状に挟持され、かつ内周部が弁杆113の下端部外周に
嵌め合わされて開口86の口縁の上に位置する弁部11
6bを有した弁膜116が設けられている。
【0071】これによって、弁膜116は弁杆113と
開口115との嵌め合わせ部での隙間を通じて、加圧空
気が漏れたり、蒸気がベローズポンプ111内に入り込
んだりするのを防止し、弁部116bは、押圧板102
による押圧にてベローズ上板111が下動されるときに
弁杆113がこれに同動することによりいち早く開口1
15の口縁に圧接され、ベローズポンプ101と内容器
31とを蒸気通路87の一部および弁杆113を介し通
じ合うようにし、それ以降得られる十分なベローズポン
プ101の押圧ストロークにて十分な加圧空気を内容器
31内に送り込み、内容液を加圧して注出することがで
きるし、前記弁部116bが開口115の口縁から離れ
ない状態でベローズポンプ101を繰り返し押圧操作す
るようにして、途中加圧空気が開放されてしまうような
ことなしに、内容液の加圧注出操作を間断的に続行する
ことができる。
【0072】さらに蒸気通路87の外部への開口52を
器体蓋6のヒンジピン68の側に寄った位置に設けると
ともに、この開口52の直ぐ下の部分にも弁口612を
設け、その下に器体1が転倒したときに自重や内容液に
よる押圧にて弁口612を閉じる転倒時止水弁613を
設けてあり、前記転倒時止水弁106とで、器体1の転
倒時の蒸気通路87を通じた内容液の流出をさらに防止
しやすくしてある。
【0073】この内容液流出に対する安全性を利用して
本実施例では、転倒時止水弁106によって閉じられる
開口105の開口縁の数カ所に切り込み614を入れて
ある。したがって、器体蓋6が急激に閉じられた場合
に、このような切り込み614がない従来では、転倒時
止水弁106が自信の慣性によって開口105に一部が
嵌まり合って圧着し、内外圧力のアンバランス状態つま
り内圧が高圧気味になることの影響で圧着状態のままに
維持され、内容器31内が自然昇圧してしまうようなこ
とがあったのを、前記切り込み614部での通気によっ
て前記密着や密着が維持されるようなことを回避し、前
記のような自然昇圧が起きないようにすることができ
る。
【0074】また、ベローズポンプ101の上板111
の一部には、樹脂製の吸気弁211が設けられ、ベロー
ズポンプ101が押圧操作後に復元する際に吸気弁21
1が開かれて吸気口212を通じ外気を吸引できるよう
にしている。この際吸気口212はベローズポンプ10
1の内容器31内から遠く、外部に近い位置にあって冷
たい空気を吸引しやすい。このため次にベローズポンプ
101が押圧されることによりベローズポンプ101内
の空気を内容器31内に吹き込んだときの空気の膨張を
大きく見込むことができ、内容液の加圧効率を向上する
ことができる。
【0075】器体蓋6の押圧板102が設けられている
部分のまわりに、回動位置によって押圧板102の押し
下げを阻止し、またこの阻止を解除する注出ロック部材
122が設けられ、器体蓋6の上面に突出した操作突起
122aにより操作されるよ
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、回路ボックスのリード
線の引き出し口を、引き出すリード線の横断面形状に対
応する形状でかつリード線の外周に密接する大きさで形
成してあり、容器部材および蓋部材の周壁どうしの密嵌
合とによって、容器部材および蓋部材間に水が侵入する
ような隙間ができるのを防止するので、器体の底部に水
が多量に侵入するようなことがあってもこれが回路ボッ
クス内に侵入して電気回路を傷めるようなことを回避
し、電気貯湯容器およびこれの使用の安全を図ることが
できる。
【0077】また、前記引き出し口は、容器部材および
蓋部材の周壁どうしの密嵌合を解くことによって、一方
の部材の周壁の切り込み部としてこの周壁の開放縁の一
部に開放され、リード線を切り込み部に嵌め合わせた
り、切り込み部から取り外したりすることが簡単に行え
るし、嵌め合わせた状態は切り込み部によって安定させ
られこの状態にて容器部材と蓋部材を周壁どうしの密嵌
合状態にするだけで、引き出し口が前記の形状および大
きさとなってリード線を引き出した状態に閉じられるの
で、構造が複雑化しない上、リード線の引き出し作業や
取外し作業を簡略にして、組み立て作業やメンテナンス
作業に便利なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された電気貯湯容器の一実施例と
しての電気ポットの断面図である。
【図2】図1の電気ポットの底環の回路ボックスの蓋部
材を取り外して見た下面図である。
【図3】図1の電気ポットの底環の断面図である。
【図4】図1の電気ポットの回路ボックスのリード線引
き出し部の断面図である。
【図5】従来の電気ポットを示す断面図である。
【図6】図5の電気ポットの回路ボックスの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 器体 8a、8b ヒータ 40 回路ボックス 40a 容器部材 40b 周壁 40c 切り込み部 40d 開放縁 42 制御回路 44 蓋部材 44a 周壁 44b 開放縁 201 引き出し口 202 リード線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 器体の底部内に、ヒータと、電気回路を
    収容する回路ボックスとを設けた電気貯湯容器におい
    て、 周壁どうしが密に嵌合されて回路ボックスを形成する容
    器部材および蓋部材の少なくとも一方の部材の周壁に開
    放縁から切り込んだ切り込みを設け、この切り込みと他
    方の部材周壁との合わせ目間に電気回路のリード線を外
    部に引き出す引き出し口を、この引き出すリード線の横
    断面に対応する形状でかつリード線の外周に密接する大
    きさで形成したことを特徴とする電気貯湯容器。
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