JPH0782861A - ベランダ床材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベランダ床材の生産コストを低下させ、かつ
同時成形により床材内面の滑り止めを確保し、併せて強
度の確保をはかる。 【構成】 略長方形状の底部１ｂと、該底部周縁より立
ち上がり、稍彎曲して外方へ向かう周壁１ａ，１ｃ，１
ｄを有すると共に、底部１ｂ内面に滑り止め突起２、角
隅部にドレン排出孔を設けたベランダ床材本体１を耐衝
撃性樹脂成形、好ましくは耐衝撃性塩化ビニル樹脂の真
空成形により一体的に型成せしめ、その床材本体１の底
部１ｂ裏面に長手方向に延びる複数の凸条リブ４ａを有
する補強プレート４を一体的に固着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はベランダに施工する床材
に関し、特にコストが易く、簡単かつ迅速に施工可能な
ベランダ床材に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ベランダに施工する床材として、
近くは本体、後部係載片、排水溝、前部係載片、側部係
載片をＦＲＰにより一体形成したものが知られている。
（特公平２−１４５０５号公報参照）

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記床材は、
その施工は前部係載片、側部係載片、後部係載片を夫々
前部床受槽、側部床受槽、後部床受機へ係載して横木を
床下地枠へ載置固定するだけであるため、比較的簡単で
あるが、ＦＲＰにより一体形成することから比較的コス
ト高となり、また、ＦＲＰ成形手段の関係上、床面に滑
り止めの突起などを同時に成形するには難があった。

【０００４】本発明は上述の如き実状に対処し、よりコ
スト減を課題として耐衝撃性樹脂成形手段、とりわけ真
空成形手段を採用することにより床材の生産コストを低
下させ、かつ同時成形により床材内面の滑り止めを確保
し、併せて強度の確保をはかることを目的とするもので
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は略長方形状の底部と、該底部周縁より立ち
上がり、稍彎曲して外方へ向かう周壁を有すると共に、
底部内面に滑り止め突起、角隅部にドレン排出孔を設け
たベランダ床材本体を耐衝撃性樹脂成形により一体的に
型成せしめ、その床材本体の底部裏面に長手方向に延び
る複数の凸条リブを有する補強プレートを一体的に固着
した。特に耐衝撃性塩化ビニル樹脂を用い真空成形によ
り前記床材本体を成型するときは最も効果的であり、請
求項２記載の発明はこれである。また、請求項３記載の
発明は上記に加え、前記補強プレートの裏面に更にその
凸条リブに跨って固定プレートを適宜数、配設せしめた
ことであり、施工上、有利である。

【０００６】

【作用】本発明に係るベランダ床材はその本体が耐衝撃
性樹脂を材料とし成形、特に真空成形手段によって成型
されているため従来のベランダ床材に比較して低コスト
で済み、しかもリブを有する補強プレートの添接によっ
て充分強度も確保される。そして施工するに際しては、
床下地枠に対し、固定プレートを介し、固定させるだけ
であるため簡単、迅速である。

【０００７】また、床材内面には滑り止め突起が形成さ
れているため、滑る危険性も少なく、とりわけ真空成形
により成形するときは比較的薄い厚さで形成され、取扱
いが楽となる。

【０００８】

【実施例】以下、添付図面を参照し、本発明の実施例を
説明する。

【０００９】図１は本発明に係る床材の平面図、図２は
その底面図、図３は図１におけるＡ−Ａ矢視図である。

【００１０】これら図において１はベランダ床材本体で
あり、略長方形状をなす底部１ｂと、該底部１ｂを囲む
２つの短辺及び長辺によって周縁が区画形成されてい
て、該周縁に、該周縁より立ち上がり、稍彎曲して外方
へ向かう短辺側の２つの周壁１ａと、長辺側の２つの周
壁１ｃ，１ｄが立設されて全体として周壁を有する皿状
に形成されている。なお、図示例においてこの場合、底
部１ｂを囲む上記４つの周壁１ａ，１ｃ，１ｄのうち、
長辺側の１つの周壁１ｄは他の周壁１ａ，１ｃに比し比
較的低い高さとなっている。

【００１１】そして、上記皿状の床材本体１の底部１ｂ
内面には滑り止め用の突起２が設けられていると共に、
角隅部の１個所に、通常、高い周壁に囲まれた側の１個
所にドレン排出孔５が設けられている。

【００１２】しかして上記突起２及びドレン排出孔５を
もつ皿状の床材本体１は耐衝撃性樹脂、例えば耐衝撃性
塩化ビニル樹脂などの樹脂を材料とし、真空成形によっ
て一体的に成型されている。

【００１３】勿論、合成樹脂成形手段には、種々の手段
があり、可能であれば成形に適用することはできるが、
コスト面よりみて真空成形は最も有利であり、比較的薄
い肉厚が得られる。

【００１４】しかし、耐衝撃性樹脂層に布地はとも角と
して、金属薄板からなる芯材を利用しようとすればこれ
に適合する既知の他の手段によることもある。また耐衝
撃性樹脂材料として前記塩化ビニル樹脂の外、耐衝撃性
ポリアミド、アラミド樹脂など種々の材料が使用可能で
あるが、コスト面より耐衝撃性塩化ビニル樹脂は最も有
利である。

【００１５】そして、以上の耐衝撃性樹脂よりなる床材
本体１には補強を図るべく、底部１裏面に長手方向に延
びる複数条のリブ４ａを有する補強プレート４が粘着テ
ープ又は接着剤３により一体的に固着される。

【００１６】粘着テープ又は接着剤３は必ずしも全面に
わたる必要なく、通常は床材本体１の裏面に長手方向に
間隔をおいて、所要条数、短辺方向に粘着テープ又は接
着剤３を付着して固着する。

【００１７】なお、補強プレート４は床材本体１の補強
は勿論であるが、その外、施工時における固定プレート
６の取付けに利用する。即ち、床材本体１の裏面で、補
強プレート４の下面に補強プレート４の凸条リブ４ａの
間にまたがって適宜数、点在状態で固定プレート６がタ
ッピングねじ等により取り付けられる。

【００１８】従って、上述した構成からなる本発明に係
るベランダ床材をベランダに施工するに際しては、図３
に一点鎖線で示す床下地枠７に対し、上記固定プレート
６をボルトねじ又はタッピングねじ８等を用いて固定す
れば、床材本体１と補強プレート４は一体化されている
ため、容易かつ迅速に施工することができる。

【００１９】かくして形成されたベランダ床は内面に滑
り止め突起２を有することから滑らないベランダ床が形
成され、たとえ、取替えるとしても固定プレート６と床
下地枠を外すだけで施工は頗る簡単である。

【００２０】

【発明の効果】本発明は以上のように床材本体を、その
底部内面の滑り止め突起及びドレン排出孔を含め、樹脂
成形手段、特に耐衝撃性樹脂の真空成形によって一体に
成型すると共に、底部裏面に複数のリブを有する補強プ
レートを一体的に固着したものであり、樹脂成形、特に
真空成形によるため、製作コストを著しく低減すること
ができると共に、底部裏面の補強プレートによって強度
は充分実用化範囲に維持され、しかも施工にあたっては
固定プレートを介し床下地枠に固定するのみでよいから
極めて楽であり、ベランダ製作を簡便化し、取替が起こ
るとしてもこれを頗る容易ならしめて、実用性を向上す
る効果を有する。

【００２１】しかも、床材内面には滑り止め突起が一体
に型成されているのでベランダ床で滑るおそれはないと
共に、製作も真空成形を主として従来のＦＲＰ成形に比
し遙かに容易であり、更に滑り止めパターンの変化をも
多彩ならしめ得る利点もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る床材の１例を示す平面図である。

【図２】図１における底面図である。

【図３】図１におけるＡ−Ａ線矢視図である。

【符号の説明】

１ ベランダ床材本体 １ｂ 底部 １ａ 短辺側周壁 １ｃ，１ｄ 長辺側周壁 ２ 滑り止め突起 ３ 接着剤等 ４ 補強プレート ４ａ 凸条リブ ５ ドレン排出孔 ６ 固定プレート

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 略長方形状の底部と、該底部周縁より立
   ち上がり、稍彎曲して外方へ向かう周壁を有し、かつ底
   部内面に滑り止め突起と、角隅部にドレン排出孔を設け
   た床材本体を耐衝撃性樹脂成形により一体的に型成し、
   該本体の底部裏面に長手方向に延びる複数の凸条リブを
   有する補強プレートを一体的に固着してなることを特徴
   とするベランダ床材。
2. 【請求項２】 耐衝撃性塩化ビニル樹脂を用い真空成形
   により略長方形状の底部と、該底部周縁より立ち上が
   り、稍彎曲して外方へ向かう周壁を有し、かつ底部内面
   に滑り止め突起と、角隅部にドレン排出孔を設けた床材
   本体を一体的に型成し、該本体凸条リブを有する補強プ
   レートを接着剤又粘着テープにより一体的に固着してな
   ることを特徴とするベランダ床材。
3. 【請求項３】 床材本体の周壁を長辺側の一辺において
   他辺より低く形成すると共に、補強プレートの裏面にリ
   ブ間に跨って固定プレートを適宜数、取り付けてなるこ
   とを特徴とするベランダ床材。