JPH078264U - 包装物品 - Google Patents

包装物品

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JPH078264U
JPH078264U JP3715093U JP3715093U JPH078264U JP H078264 U JPH078264 U JP H078264U JP 3715093 U JP3715093 U JP 3715093U JP 3715093 U JP3715093 U JP 3715093U JP H078264 U JPH078264 U JP H078264U
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JP
Japan
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heat
container
film
layer
corners
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JP3715093U
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English (en)
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健司 鈴木
弘明 松原
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】包装すべき物品の体積を減少させずに少量の包
装材料で突き刺し現象を防止する。 【構成】無延伸ポリプロピレンフィルムと、エチレン−
ビニルアルコール共重合体フィルムと、無延伸ナイロン
フィルムと、低密度ポリエチレンフィルムとをこの順に
接着剤で貼り合わせて160μmの酸素ガスバリア性フ
ィルムを得、これを絞って絞り部分の膜厚が30μmの
容器を得た。一方、塩化ビニリデンコートした二軸延伸
ポリエステルフィルムに、耐熱性ポリプロピレン/特殊
ポリプロピレン/特殊ポリエチレン3層フィルムを耐熱
性ポリプロピレン層を接着剤で接着した後、その4つの
角部に耐熱性インクを塗布し、酸素ガスバリア性蓋材を
得た。当該容器にサラミソーセージを入れ、蓋材と容器
の両ポリエチレン層同志を熱融着して、4角に熱融着さ
れていないつまみ部分を有する包装されたサラミソーセ
ージを得た(実施例1)。 【効果】包装すべき物品の体積を減少させずに少量の包
装材料で突き刺し現象を防止できた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、包装物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
内容物が充填され且つ合成樹脂シートを真空成形又は圧空成形した開口部周縁 に鍔部が形成された合成樹脂蓋材とからなる角部を有する絞り包装物品はよく知 られている。
【0003】 包装分野においても、近年、できるだけ少ない蓋材、容器の使用量でより大き な内容物を包装しようとする機運が高まっているので、容器を製造する際に用い る合成樹脂シートの絞り程度を大きくして、物品包装のための容積を大きくして いるのが現状である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者らの知見によれば、容器の絞り程度で、鋭利な角部を 有する包装物品を得るに当っては、ひとつの包装物品の角部が、もう一方の別の 包装物品の絞り部分等に接触した場合に、その角部が強度的に弱くなっている絞 り部分等に突き刺さり、折角包装した包装物品に穴を開けてしまうという現象( 以下、突き刺し現象)が起こるのものと起こらないものとがある事が判った。
【0005】 この突き刺し現象により、内容物が変質したり、脱落したりするという欠点 がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案者らは、上記現象について鋭意検討したところ、この突き刺し現象は、 絞りの程度が大きい容器の場合によく起こる現象であることを見い出し、その様 な包装物品を得る際には、角部を有する蓋材のヒートシール層上に当該蓋材の外 周から内方に向かって部分的に非ヒートシール層が形成されており、角部を有す る容器本体の鍔部が外周から内方に向かって部分的に蓋材とヒートシールされて いない様な構成とする事により、頻発する突き刺し現象を防止できる事を見いだ し、本考案を完成するに至った。
【0007】 以下に本考案を更に詳述する。
【0008】 本考案で用いる容器は、この酸素ガスバリアー性合成樹脂シート又はフィルム を開口部周縁に鍔部を形成する様に、真空成形又は圧空成形した、特定絞り程度 の容器である。この容器の絞り部分に包装すべき物品が充填される。
【0009】 本考案者らは、種々の絞り程度の容器を多数製造し、蓋材とヒートシールして 包装物品を得、突き刺し現象の有無を確認したところ、この現象が、絞り部分の 膜厚が、絞りのない部分の膜厚を100%とした時の30%以下となっている容 器から包装物品を得る際に頻発するの現象であることが判明した。
【0010】 本考案は、上記知見に基づくものであり、容器としては、容器の絞り部分の膜 厚が、絞りのない部分の膜厚を100%とした時に30%以下となっている、真 空成形又は圧空成形された開口部周縁に鍔部が形成された酸素ガスバリアー性合 成樹脂シート又はフィルムから得られた容器を使用することが必須要件である。
【0011】 容器は、所定厚みのシート又はフィルムを、引き延ばして所定形状とすること が多いので、絞りのない部分の膜厚を100%とした時に絞り部分の膜厚がその 30%以下となっている容器の場合、鍔部の様に絞りのない部分に比べて、容器 底部近傍の絞り部分の膜厚は、極端に薄くなっている。
【0012】 しかも後述する様に、包装物品を得る際には、通常容器の鍔部と蓋材がヒート シールされるので、ヒートシール部分の厚みは、容器鍔部の厚みと蓋材の合計の 厚みとなり、上記容器の絞り部分の膜厚とは比べものにならない程、厚くなって しまう。その結果輸送や保存時においても、この物品の剛直で曲がり難い尖った 角部が、別の包装物品の、膜厚が極めて小さく、刺激に弱い、容器の絞り部分に 接触して、穴を開けてしまうのである。
【0013】 尚、この容器を製造する際に用いる酸素ガスバリアー性合成樹脂シート又はフ ィルムとしては、通常85〜200μmのものが使用される。
【0014】 一方、蓋材は、酸素ガスバリア性合成樹脂シート又はフイルムに、必要に応じ て絵柄・模様等を印刷を施したものである。蓋材の膜厚は、通常30〜150μ mである。
【0015】 本考案の包装物品を得るに当たって、用いる容器、蓋材は、共に酸素ガスバリ ア性合成樹脂シート又はフイルムから得たものである。以下、酸素ガスバリアー 性合成樹脂シートとフイルムとを併せて、単に、酸素ガスバリアー性合成樹脂シ ートという。この酸素ガスバリアー性合成樹脂としては、通常、熱可塑性樹脂が 用いられる。
【0016】 酸素ガスバリアー性合成樹脂としては、酸素ガスバリアー値が0.1〜100 cc/m2・24hr・atm(20℃・90%RH)、中でも0.5〜50c c/m2・24hr・atm(20℃・90%RH)であるものが好ましい。前 記好ましい、 酸素ガスバリアー値として、50cc/m2・24hr・atm( 20℃・90%RH)以下、なかでも特に10cc/m2・24hr・atm( 20℃・90%RH)以下の高度のガスバリアー性が必要な時には、例えばエ チレン−ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHという。)、ポリ塩化ビ ニリデン(以下、PVDCという。)又は塩化ビニリデン樹脂をコーチングした フイルム(例えば二軸延伸PPにPVDCをコートしたKOPPフイルム、PE TにPVDCコートしたKPET、セロハンにPVDCコートしたKセロハン、 PAにPVDCコートしたKPA等)、アルミ箔又はアルミニウム、シリカを PETフイルムに真空蒸着した蒸着PET(以下、VMPETという。)、蒸着 延伸ポリプロピレン(以下、VMOPPという。)等がある。
【0017】 酸素ガスバリアー性合成樹脂シートの層構成は、少なくとも1層が上記合成樹 脂であればよく、単層であっても、複層であってもよい。
【0018】 50〜100cc/m2・24hr・atm(20℃・90%RH)である中 程度のガスバリアー性が必要な場合は、通常ポリアミド樹脂、飽和ポリエステル 樹脂等が使用される。又層構成としては少なくとも1層が上記したガスバリアー 性を有する合成樹脂であれば良く、単層のものであっても、複層のものであって もよい。
【0019】 複層のものとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(以下、PETとい う。)等の飽和ポリエステル樹脂/ポリエチレン(以下、PEという。)、ナイ ロン等のポリアミド(以下、PAという。)/PE、PE/PA/PE、ポリプ ロピレン(以下、PPという。)/PA/PPなどの層構成を持つ積層体がある 。
【0020】 なかでも、輸送や保存時に発生する外力では開封しないが手では容易に開封で きる性質(イージーオープン性)を有した包装物品を得るに際しては、蓋材とし ては、複層構成のものを用いるのが好ましい。イージーオープン性は、層間剥離 強度を例えば積層する樹脂を選択して調節する様にすればよい。
【0021】 本考案で用いる容器を得る方法としては、真空成形、圧空成形方法が採用され る。こうして得られた容器に内容物を充填した後、蓋材と熱融着させればよい。 ここで用いる絞り式真空成形機は、予め酸素ガスバリアー性合成樹脂シートを開 口部周縁に鍔部を形成する様に、真空成形又は圧空成形してから、その包装すべ き物品を充填して、上記した酸素ガスバリアー性合成樹脂からなる蓋材をかぶせ 、真空脱気してさらに容器の周辺を蓋材とシールできる様になっている。
【0022】 この包装方法の手順としては、具体的には、次のようなものがある。 1)予め、上記した絞り成形された個々の容器に食品を充填し、個々の蓋材を個 々の容器にかぶせて、各々ヒートシールを行い真空包装する。
【0023】 2)ロール状に巻いた酸素ガスバリアー性合成樹脂シートを送り出して、一度に 多くの容器の絞り成形を行い、次にその絞り部分に包装すべき物品を充填し、別 にロール状に巻いた蓋材用酸素ガスバリアー性合成樹脂シートをその上に供給し 、周辺をヒートシールをする方法。
【0024】 勿論、上記2)の方法において、成形された容器に内容物を充填して、蓋材の 一部分をシールする工程(1次)、未だシールされていない部分から、真空脱気 して、その部分を密封する工程(2次シール)、切断又はトリミングの一連の工 程を同一機械で行うこともできる。
【0025】 いずれの方法にせよ、ヒートシール周縁部に角部(尖り部)が形成され、この 突き刺しによりピンホール発生原因となる。またヒートシール時に、この酸素ガ スバリアー性合成樹脂シートからなる容器と蓋材とが真空に引かれるために、包 装すべき物品同志が密着し、周縁部の角部の衝撃が直接加わり、ピンホールが発 生しやすい。
【0026】 この角部によるピンホール発生を防ぐためには、包装物品に非ヒートシール部 (ヒートシールされていない部分)を形成させ、一つの包装物品の角部の応力の 分散を図ればよいと判明した。その方法としては、例えば角部を有する蓋材及び 容器のヒートシール層上に、当該蓋材の外周から内方に向かって部分的に非ヒー トシール層が形成されており、角部を有する容器本体の鍔部が外周から内方に向 かって部分的に蓋材とヒートシールされていない状況を作ってやればよい。
【0027】 この非ヒートシール層形成方法としては、例えば蓋材或いは容器に耐熱性印 刷インキで印刷を行い、非ヒートシール層を設ける方法、金型或いはヒートシ ール熱板の一部を削ったり、一部に耐熱テープを貼り断熱するなどの操作して、 容器と蓋材とが一部分で接触しない様にした金型かヒートシール熱板でヒートシ ールを行い、ヒートシール層と非ヒートシール層を設ける方法等がある。非ヒー トシール層は、蓋材及び/又は容器の一つの角部だけでなく、全ての角部に設け られているほうが、突き刺し現象撲滅のためには好ましい。
【0028】 非ヒートシール層形成方法としては、蓋材或いは容器に耐熱性印刷インキで印 刷を行い、非ヒートシール層を設ける前者の方法のほうが、後者の方法に比べて 簡便であり、好ましい。
【0029】 前者方法で用いる耐熱性印刷インキとしては、例えばアルキッド、ニトロセル ロース、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリアミド、環化ゴム、 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン等の樹脂をバインダー として溶剤に溶解、分散せしめた印刷インキが挙げられる。
【0030】 溶剤蒸発後の乾燥したインキ皮膜層は、その融点が少なくとも酸素ガスバリア ー性合成樹脂シートのヒートシール層の熱可塑性樹脂の融点よりも大きい耐熱性 を持つか、又はヒートシール層の熱可塑性樹脂と熱融着しないものである。印刷 法としては、例えば常法のグラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷などが ある。
【0031】 又は金型或いはヒートシール熱板の一部を削るか耐熱性テープを貼るかして 、フイルムとの非接触部分を設けて非ヒートシール部分を形成する方法もある。 上記の非ヒートシール形成方法で角部が部分的にヒートシールされていない深 絞り包装物品は頻発する突き刺し現象を有効に防止できる。
【0032】 本考案の包装物品は、例えば水産加工品、食肉加工品等の包装に使用できる。
【0033】
【実施例】 次に本発明を実施例により詳しく説明する。
【0034】 製造例1 東レ合成フイルム(株)製トレファンNO〔無延伸ポリプロピレンフイルム( 以下、CPPという。)、50μm〕と、クラレ(株)製エバール〔エチレン− ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHという。)フイルム、15μm〕と 、東レ合成フイルム(株)製レイファンNO〔無延伸ナイロンフイルム(以下、 CNyという。)、30μm〕、東京セロハン(株)製TUX〔低密度ポリエチ レン(以下、LDPEという。)フィルム、60μm〕とをこの順番に接着剤で 貼り合わせ積層フイルム(A−1)を得た。この容器に用いる積層フイルム(A −1)の酸素透過度は5cc/m2・24hr・atm(20℃・90%RH) 、厚さ160μmであった。
【0035】 製造例2 上記した東レ合成フイルム(株)製レイファンNOに、上記東京セロハン(株 )製TUX(60μm)を接着剤で貼り合わせて積層フイルム(A−2)を得た 。この容器に用いる積層フイルム(A−2)の酸素透過度は65cc/m2・2 4hr・atm(20℃・90%RH)、厚さ95μmであった。
【0036】 製造例3 ユニチカ(株)製エンブレット〔塩化ビニリデンをコーティングした二軸延伸 ポリエステルフイルム(以下、KPETという。)、12μm〕に、大日本イン キ化学工業(株)製DIFAREN254N(ポリエチレン系多層フイルム、2 5μm)を接着剤に貼り合わせて積層フイルム(A−3)を得た。この蓋材に用 いる積層フイルム(A−3)の酸素透過度は10cc/m2・24hr・atm (20℃・90%RH)であった。
【0037】 製造例4 上記積層フイルム(A−3)のポリエチレン層上に、大日本インキ化学工業( 株)TAF−SP耐熱PC=2(耐熱性インク)を4つの(全ての)角部を部分 的に印刷して非ヒートシール層を形成し、蓋材フイルム(A−4)を得た。この 蓋材に用いる積層フイルム(A−4)の酸素透過度は、10cc/m2・24h r・atm(20℃・90%RH)であった。
【0038】 実施例1 製造例1の合成樹脂フイルム(A−1)を縦1cm、横10cm、深さ2.0 cmに真空成形し容器を得、直径10mmのサラミソーセージを充填し、製造例 4の合成樹脂フイルム(A−4)からなる蓋材をポリエチレン層を有する面同士 を重ね合わせ、真空シールしサンプルとした(図1参照。)。
【0039】 図1に示した様に、このサンプルは、蓋材1と容器2とからなっている。蓋材 1は、KPET層13/DIFAREN254N(耐熱性ポリプロピレン層12 /特殊ポリプロピレン層11/特殊ポリエチレン層10)の4層構成となってお り、特殊ポリエチレン層10の一部分に耐熱性インク層9が塗布されている。
【0040】 一方容器2は、CPP層5/EVOH層6/CNy層7/LDPE層8の4層 構成となっており、鍔部3と、膜厚がその他の部分に比べ、薄くなっている絞り 部分4を有している。
【0041】 これら蓋材1と容器2をヒートシール区間Aにおいて、熱融着しようとすると 、 容器の鍔部3と対応する蓋材の特殊ポリエチレン層10の内の耐熱性インク9が 塗布されていない区間では熱融着が起こるが、耐熱性インク9の塗布部分に相当 する区間では熱融着が起こらない。
【0042】 また図2に示す通り、耐熱性インク9を塗布した蓋材1の角部14は、包装物 品を開封するための「つまみ」となるだけでなく、蓋材1と容器2とがヒートシ ールされていない部分なので硬くなく柔軟であり、別の包装物品に接触しても、 角部14が曲がり、突き刺しの応力が緩和される様になっている。
【0043】 さらにこのサンプルの開封機構を説明するとすれば、まず最初に角部14を手 で持って上に持ち上げると、まず特殊ポリエチレン層10が破断し、それと特殊 ポリプロピレン層11の界面が剥離され、次にヒートシール区間Aを経過した直 後に再び特殊ポリエチレン層10が破断して開封される。
【0044】 尚、耐熱性インク9が塗布されていないヒートシール区間Aに対応する蓋材1 の特殊ポリエチレン層10は、容器2のLDPE層8と密着残存している。層間 剥離強度が適当なため、手で容易に開封できる様になっている。さらにこの包装 物品はその4角がいずれも熱融着されていないので、どこからでも手で容易に開 封できる様になっている。
【0045】 このサンプル1000個の全てを縦60cm、横60cm、高さ60cmの1 つの段ボールに収納し、東京と大阪間のトラック便に積載して輸送テストをおこ なった。その後ピンホールが発生した個数を数えてピンホール耐性の指標とした 。 その結果を表−1に示した。尚、2週間放置後、表面酸化による褐変度を目視に より判別したところ、褐変はなかった。
【0046】 比較例1 製造例1の合成樹脂フイルム(A−1)を縦1cm、横10cm、深さ2.0 cmに真空成形し容器を得、直径10mmのサラミソーセージを充填し、製造例 4の合成樹脂フイルム(A−3)からなる蓋材をポリエチレン層を有する面同士 を重ね合わせ、真空シールしサンプルとした。このサンプルを用い、実施例1と 同様な輸送テストを行い、その後ピンホールが発生した個数を数えてピンホール 耐性の指標とした。その結果を表−1に示した。尚、2週間放置後、表面酸化に よる褐変度を目視により判別したところ、褐変があった。
【0047】 比較例2 製造例1の合成樹脂フイルム(A−1)を縦1cm、横10cm、深さ0.5 cmに真空成形し容器を得、直径2mmのサラミソーセージを充填し、製造例3 の合成樹脂フイルム(A−3)からなる蓋材をポリエチレン層を有する面同士を 重ね合わせ、真空シールしサンプルとした。このサンプルを用い、実施例1と同 様な輸送テストを行い、その後ピンホールが発生した個数を数えてピンホール耐 性の指標とした。その結果を表−1に示した。
【0048】 実施例2 製造例2の合成樹脂フイルム(A−2)を縦1cm、横10cm、深さ2.0 cmに真空成形し容器を得、直径10mmのサラミソーセージを充填し、製造例 4の合成樹脂フイルム(A−4)からなる蓋材をポリエチレン層を有する面同士 を重ね合わせ、真空シールしサンプルとした。その後の操作も実施例1と全く同 様な操作を行い、ピンホール発生個数を数えた。この結果を表−1に示した。 尚、この包装物品も実施例1のものと同様に、手で容易に開封することができた 。
【0049】
【表1】 表−1
【0050】 尚、表−1中の「パートコートの有無」とは、角部を有する蓋材のヒートシー ル層上に当該蓋材の外周から内方に向かって部分的に非ヒートシール層が形成さ れているか否かを示したものである。
【0051】 表−1から分かるように、本考案の包装物品は、角部を有する蓋材のヒートシ ール層上に当該蓋材の外周から内方に向かって部分的に非ヒートシール層が形成 されていることにより、角部を有する容器本体の鍔部が外周から内方に向かって 部分的に蓋材とヒートシールされていない構造を設けてあるので、より径の大き いサラミソーセージが、包装物品間の突き刺し現象なく包装できていることがわ かる。
【0052】
【考案の効果】
本考案では、容器の絞り部分の膜厚が、絞りのない部分の膜厚を100%とし た時に30%以下となっている容器に内容物を充填したものと、蓋材とをヒート シールした包装物品において、角部を有する蓋材のヒートシール層上に当該蓋材 の外周から内方に向かって部分的に非ヒートシール層が形成されていることによ り、角部を有する容器本体の鍔部が外周から内方に向かって部分的に蓋材とヒー トシールされていない構造を設けてあるので、包装すべき物品の体積を減らすこ となく、上記特定の絞り程度となった容器を用いて得た包装物品間の突き刺し現 象を効果的に防止することができる、という格別顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案実施例1の包装物品の包装前の蓋材と容
器の断面図である。
【図2】実施例1で得た包装物品である。
【符号の説明】
A ヒートシール区間 1 蓋材 2 容器 3 鍔部 4 絞り部分 5 CPP層 6 CNy層 7 EVOH層 8 LDPE層 9 耐熱性インク層 10 特殊ポリエチレン層 11 特殊ポリプロピレン層 12 耐熱ポリプロピレン層 13 KPET層 14 蓋材角部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内容物が充填され且つ酸素ガスバリアー性
    合成樹脂シートを真空成形又は圧空成形した開口部周縁
    に鍔部が形成された絞り容器本体と、容器本体に被せら
    れ且つ容器本体の鍔部とヒートシールされた酸素ガスバ
    リアー性合成樹脂蓋材とからなる角部を有する絞り包装
    物品であって、 (1)容器の絞り部分の膜厚が、絞りのない部分の膜厚
    を100%とした時に30%以下となっていること、 (2)角部を有する蓋材のヒートシール層上に当該蓋材
    の外周から内方に向かって部分的に非ヒートシール層が
    形成されていることにより、角部を有する容器本体の鍔
    部が外周から内方に向かって部分的に蓋材とヒートシー
    ルされていないこと、を特徴とする絞り包装物品。
  2. 【請求項2】非ヒートシール層が、蓋材或いは容器のヒ
    ートシール層上に耐熱性印刷インキで印刷する方法によ
    り設けられたものである請求項1記載の包装物品。
  3. 【請求項3】全ての角部に非ヒートシール層が設けられ
    ている請求項1記載の包装物品。
JP3715093U 1993-07-07 1993-07-07 包装物品 Pending JPH078264U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000296587A (ja) * 1999-02-12 2000-10-24 Sumitomo Bakelite Co Ltd 積層体及び密封容器

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