JPH0782008B2 - 細胞の数並びに活性の診断装置 - Google Patents

細胞の数並びに活性の診断装置

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JPH0782008B2
JPH0782008B2 JP62185368A JP18536887A JPH0782008B2 JP H0782008 B2 JPH0782008 B2 JP H0782008B2 JP 62185368 A JP62185368 A JP 62185368A JP 18536887 A JP18536887 A JP 18536887A JP H0782008 B2 JPH0782008 B2 JP H0782008B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は動物細胞や微生物を培養するシステムにおい
て、細胞や微生物の数の計数、並びに生死の判別を画像
処理で行う細胞の数並びに活性の診断装置に関する。
〔従来の技術〕
従来は細胞または微生物を含む懸濁液を手でサンプリン
グして染色後計数していたが、サンプリング時にコンタ
ミの危険があるばかりでなく、間欠的な計数しかできな
かった。このため、細胞の活性が低下したり死んだりす
る異常状態をリアルタイムで知ることができなかった。
さらには、細胞または微生物の数を計数できなかったの
で、基質の供給や酸素供給などの培養条件を適切に維持
することが困難であった。
また、特公昭62−9311には、サンプリングした液中の生
細胞を顕微鏡と画像解析装置により自動計数する方法に
ついて記載がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
発明者らは、生細胞だけでなく死細胞や細胞の活性も識
別できる技術を実用化するための研究を重ねて本発明を
考案するに至った。
従来技術の問題点を以下に説明する。従来の技術では、
サンプリングした液中の生細胞のみを計数するもので、
死細胞や細胞の活性を識別することはできなかった。す
なわち、生細胞の光学的濃度(輝度)に基づいて生細胞
を計数するもので、さらに具体的には水平走査の輝度信
号波形の波高さと振幅によって生細胞を計数する。従っ
て生細胞の活性並びに死細胞を計数することはできなか
った。また、これらの計数は1画面についてのみ行なわ
れているために、計数結果には誤差が大きく細胞の平均
的な個数や培養液中の細胞個数濃度を正確に自動的に計
数することはできなかった。
本発明では、培養液を自動サンプリングしかつ拡大画像
を更新した上で、1画面毎の各細胞の輝度の微妙な差を
画像処理することにより細胞の活性や生死も含めて計数
できる連続自動細胞計数装置を提供する。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、死んだ状態も含めて活性の低い状態の細胞ま
たは微生物を認識する死細胞画像認識装置を具備して、
細胞または微生物の生死状態と活性を検出できるように
し、また、染色液を自動注入して活性の低い細胞または
微生物を識別しやすくしたものであり、さらに、培養槽
から細胞または微生物を自動サンプリングして所定の時
間間隔で自動計数できるようにしたものである。
すなわち、本発明の第1番目の発明は、細胞または微生
物の画像を拡大する画像拡大手段と、前記画像拡大手段
で得た画像から生きている細胞または微生物を認識する
生細胞画像認識手段と、死んだ状態の細胞または微生物
及び活性の低い状態の細胞または微生物をともに認識す
る死細胞画像認識手段とを有し、前記生細胞画像認識手
段が背景の輝度と生細胞の輝度との間に設定された第1
の輝度より高い輝度の細胞部分を生細胞と認識するもの
であり、前記死細胞画像認識手段が背景の輝度と低活性
細胞との間に設定された第2の輝度より低い輝度の細胞
部分を低活性細胞または死細胞と認識するものであるこ
とを特徴とする細胞の数並びに活性の診断装置であり、
第2番目の発明は細胞または微生物の画像を拡大する画
像拡大手段と、前記画像拡大手段で得た画像から生きて
いる細胞または微生物を認識する生細胞画像認識手段
と、死んだ状態の細胞または微生物及び活性の低い状態
の細胞または微生物をともに認識する死細胞画像認識手
段とを有し、前記生細胞画像認識手段が、背景の輝度と
生細胞の輝度との間に設定された第1の輝度より高い輝
度の細胞部分を生細胞と認識するものであり、前記死細
胞画像認識手段が、背景の輝度と低活性細胞の輝度との
間に設定された第2の輝度より低い輝度の細胞部分を低
活性細胞または死細胞と認識するものであり、かつ、死
んだ状態も含めて活性の低い状態の細胞または微生物を
染色する染色装置を具備したことを特徴とする細胞の数
並びに活性の診断装置であり、第3番目の発明は、培養
槽から細胞または微生物を自動サンプリングする手段
と、自動サンプリングされた細胞または微生物の画像を
順次異なる部分のものに更新して拡大する画像拡大手段
と、前記画像拡大手段で得た順次更新される画像から生
きている細胞または微生物を認識する生細胞画像認識手
段と、死んだ状態の細胞または微生物及び活性の低い状
態の細胞または微生物をともに認識する死細胞画像認識
手段とを具備することを特徴とする連続かつ自動的な細
胞の数並びに活性の診断装置である。
〔作 用〕
本発明の第1番目の発明は、活性の低い細胞や死んだ細
胞の輝度が生細胞より低い現象を見出し、この現象に着
目して細胞の活性や生死も含めて画像識別するようにし
たものである。本発明の第2番目の発明は、さらに、染
色液を自動注入して活性の低い細胞や死んだ細胞を効果
的に識別できるようにしたものであり、第3番目の発明
は、培養槽から細胞または微生物を自動サンプリング
し、この画像を順次異なる部分のものに更新して認識す
るようにし、所定の時間間隔で細胞または微生物の計数
及び活性の診断を連続かつ自動的に行えるようにしたも
のである。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を図面を用いて説明する。第1図
は本発明の一実施例を示し、本実施例の構成と動作を以
下に説明する。
内部が熱殺菌可能なようにステンレススチール製である
培養槽10において動物細胞や微生物などを培養する。本
実施例は動物細胞の例を示すが、微生物の場合も同様で
ある。培養槽10には動物細胞を含む懸濁液11が入ってい
る。動物細胞とは動物(例えばラット)の器官(例えば
肝臓)から採取した細胞である。培養によって動物細胞
が産生する有用物質を回収する。第1図の実施例では基
質が予め仕込んである例であるが、基質を順次供給する
流下培養の場合には基質供給手段を付加する(図示しな
い)。基質はエネルギー源としてのグルコースを初めア
ミノ酸類や血清を含む。動物細胞は適切な環境が維持さ
れれば酸素と基質とを摂取して細胞分裂により増殖す
る。培養槽10内の懸濁液11は撹拌用モータ12と撹拌翼13
とにより、細胞が損傷を受けない程度に緩やかに撹拌さ
れ同時にコンプレッサ14と気泡発生装置15とにより酸素
含有ガスを吹き込む。撹拌用モータ12の回転数やコンプ
レッサ14のガス供給量はコンピュータ100に制御されて
適切に操作される。また、基質と動物細胞を含む懸濁液
11の物理化学的性質は各種のセンサで計測される。すな
わち、温度センサ16、pHセンサ17、DOセンサ18及びDCO
センサ19で懸濁液の温度、pH,DP(溶存酸素濃度)及
びDCO(溶存炭酸ガス濃度)が各々計測される。これ
らの計測信号は推論機構95に送信される。
懸濁液11をサンプリングするサンプリング装置20はサン
プリング管21とサンプリングポンプ22とからなる。懸濁
液11をサンプリング管21により引き抜き、サンプリング
ポンプ22がコンピュータ100の指令を受けて駆動して混
合器23に懸濁液11を輸送する。混合器23の液はフローセ
ル41に輸送される。染色液供給ポンプ32はコンピュータ
100の指令を受けて駆動して染色液31が混合器23に輸送
されて、懸濁液11と染色液31とが混合される。輸送ポン
プ35はコンピュータ100の指令を受けて懸濁液11と染色
液31とが混合された液をフローセル41に輸送する。ま
た、フローセル41を定期的に洗浄するために洗浄液供給
ポンプ34がコンピュータ100の指令に応じて駆動し洗浄
液33がフローセル41の直前に注入される。洗浄操作の頻
度は低いのでマニュアルで実行しても良い。
フローセル41では液中の細胞の画像が正立顕微鏡などの
画像拡大装置42で拡大される。フローセル41の構造は後
で詳細に説明する。画像拡大装置42で得る画像は1画面
だけでは正確な細胞状態を把握できないので、撮像画像
を次々に更新する。このために画像更新装置であるXYス
テージ43はコンピュータ100の指令を受けて駆動し、フ
ローセル41をX方向とY方向に移動させる。具体的な移
動方法は後述する。このようにフローセル41の移動によ
り画像拡大装置42ではフローセル41の異なった部分の画
像が次々に得られる。この画像はテレビカメラ44によっ
て撮像されて、撮像画像の信号がA/D変換器51に送信さ
れる。テレビカメラ44は本実施例ではモノクロテレビカ
メラの場合について説明するが、細胞の認識精度がさら
に高いカラーテレビカメラの場合については後で説明す
る。
A/D変換器51では、画像のアナログ信号をディジタル信
号に変換する。A/D変換された画像信号は、画像メモリ5
1Mに格納される。画像メモリ52に格納された多値画像
は、生細胞画像認識装置60と死細胞画像認識装置70とに
送信される。生細胞画像認識装置60では生死にかかわら
ず細胞を全て認識し、個数、大きさ、形状及び細胞の輝
度などを計算する。死細胞画像認識装置70は、死んだ状
態も含めて活性の低い状態の細胞を全て認識し、同様に
個数、大きさ、形状及び細胞の輝度などを計算する。各
々の計算結果は活性診断装置80に送信される。活性診断
装置80はこれらの計算結果を受けて生細胞及び死細胞の
個数、大きさ、形状及び細胞の輝度などを計算すると同
時にこれらの計算結果から細胞群の活性状態を総合的に
診断する。
知識ベース90は細胞の増殖と代謝に関する実験的あるい
は理論的に整理された知識が格納される。これらの内容
については後述する。推論機構95は前述の温度センサ1
6、pHセンサ17、DOセンサ18及びDCOセンサ19の計測
値と、活性診断装置80の診断結果、及び知識ベース90の
知識(ルール)に基づいて細胞の状態を推論して適切な
制御方策を指示する。この指示結果はコンピュータ100
に送信される。コンピュータ100はこの指示結果に基づ
いて酸素供給、撹拌及び基質交換の制御を行なう。
次に、サンプリングポンプ22、染色液供給ポンプ32、洗
浄液供給ポンプ34、輸送ポンプ35、XYステージ43、及び
A/D変換器51を駆動させるシーケンス例を第2図に示
す。これらの駆動シーケンスはコンピュータ100によっ
て制御される。この駆動頻度もコンピュータ100によっ
て制御されるので30分に1回でも2時間に1回でもでき
るが、サンプリングポンプ22は例えば1時間に1回駆動
して懸濁液11を混合器23に供給する。これと同期して染
色液供給ポンプ32が駆動して染色液31を混合器23に供給
する。混合器23では懸濁液11と染色液31とが混合され
る。懸濁液11中にガス気泡や溶存ガスがある場合には必
要に応じて脱気装置を付加する(図示しない)。洗浄液
供給ポンプ34は前もってフローセル41を洗浄するために
サンプリングポンプ22の駆動前に動作する。輸送ポンプ
35は混合器23中での混合操作が終了した後に液をフロー
セル41に供給する。XYステージ43は輸送ポンプ35の駆動
終了後にフローセル41をX方向及びY方向に駆動させ
て、異なった画像を画像拡大装置42とテレビカメラ44で
撮像する。A/D変換器51はXYステージ43に同期してテレ
ビカメラ44で撮像された画像を画像メモリ51Mに格納す
る。格納された画像は後述する手順に従って、画像処理
される。
次にフローセル41の詳細を第3図と第4図を用いて説明
する。フローセル41は懸濁液11中の細胞の画像を撮像す
るためのものである。第3図はフローセル41の平面図を
表し、第4図は断面図を表す。硬質ガラス製のフローセ
ル41本体の内部には細胞固定部41Aがあり、ここにサン
プリング管21から懸濁液11が供給される。懸濁液11を細
胞固定部41Aへデッドスペースなくスムーズに輸送する
ために拡大部41Bを設ける。細胞固定部41Aは厚さが50な
いし300μで、通常の細胞濃度では100μ前後が適してい
る。
フローセル41の画像を画像拡大装置42で得る時には1画
面だけでは正確な細胞状態を把握できないので、撮像画
像を次々に更新する。このためXYステージ43をコンピュ
ータ100の指令により駆動させ、フローセル41をX方向
とY方向に移動させる。第5図を用いてフローセル41に
おいて画像拡大装置42によって撮像される部分を説明す
る。撮像部41Cは画像拡大装置42で撮像する全体を表
す。例えば幅が3mm、長さが10mmである。この撮像部41C
は1mm四方の拡大部分41Dに分割され、この各々の拡大部
分41Dを画像拡大装置42で逐次撮像していく。画像拡大
装置42の光軸は変わらないので、フローセル41をX方向
とY方向に移動させる。このようにフローセル41の移動
により画像拡大装置42ではフローセル41の異なった部分
の細胞の画像が次々に得られる。
この画像はテレビカメラ44によって撮像されて、撮像画
像の信号がA/D変換器51に送信される。A/D変換器51はXY
ステージ43に同期してテレビカメラ44で撮像された画像
をディジタル信号に変換して画像メモリ51Mに格納す
る。格納された画像は以下の手順に従って画像処理され
る。
画像メモリ52に格納された多値画像の例を第6図に示
す。画像は縦横を細かく分割(例えば256×256)した画
素で構成されるが、多値画像とは各画素の明るさが異な
る画像である。第6図でAは生細胞を表し、Bは活性の
低い細胞を表し、Cは死んだ状態を表す。また、Gは背
景を表す。第6図においてL−L′ラインにおける輝度
を第7図に示す。第7図に示すようにA,B及びCは各々
輝度が異なる。生細胞Aの輝度aは背景Gの輝度gより
高く、活性の低い細胞Bの輝度bはgより低い。さら
に、死細胞Cの輝度cはさらにbより低い。
このような多値画像は生細胞画像認識装置60と死細胞画
像認識装置70とに送信される。生細胞画像認識装置60で
は生死にかかわらず細胞を全て認識し、個数、大きさ、
形状及び細胞の輝度などを計算する。一方、死細胞画像
認識装置70は、死んだ状態も含めて活性の低い状態の細
胞全て認識し、同様に個数、大きさ、形状及び細胞の輝
度などを計算する。
まず、生細胞画像認識装置60の構成と動作を第8図を用
いて説明する。前処理回路61は画像メモリ52の多値画像
から細胞を認識するための前処理を実行する。前処理と
してはスムージングや輝度強調や輪郭強調などがある
が、生細胞を認識するためには最大輝度強調処理と空間
フィルタリング処理が特に有効である。最大輝度強調処
理は非線形近傍演算の一種で、具体的内容を第9図を用
いて説明する。第9図に示すように輝度k5を囲む3×3
画素の領域(各々が輝度k1〜k9で表される)に対してこ
の中の最大輝度を新たにk5の画素の輝度とするものであ
る。例えば、k1〜k9の中でk1が最も高い輝度であったと
すると、k5の画素の輝度をk1とする。この処理は2次元
的な処理であるが、理解を助けるために第7図を処理し
た場合を第10図に示す。ここで、点線で表すのは処理前
の輝度であり、実線が処理後の輝度である。このよう
に、生細胞の輝度が強調される。加えて、第10図に示す
ような山状の部分を強調する空間フィルタリング処理を
行なえばさらに効果的である。2値化回路62では第10図
において輝度kaより高い部分“1"その他を“0"として2
値化する。結果を第11図に示す。第6図をこのようにし
て2値化した画像を第12図に示す。以上のようにして生
細胞のみを選択的に認識することができる。なお、前処
理や2値化に必要なパラメータkaなどの設定は条件設定
回路65で行なう。つづいて、ラベリング回路63では認識
された生細胞の各々に番号をつけて1つづつ次の処理を
行なう。すなわち、個数計算回路64A、面積計算回路64
B、形状計算回路64C及び輝度計算回路64Dで各々生細胞
の個数、面積、形状及び輝度などの特性を計算する。
死細胞画像認識装置70の構成は第13図に示すように第8
図と同様であるが、ここでは死細胞のみを選択的に認識
して特性を計算する。死細胞のみを選択的に認識するに
は、前処理では最小輝度強調処理を行なう。すなわち、
輝度が低い部分を強調する。第7図を前処理回路71で前
処理した結果を第14図に示す。また、第14図に示すよう
な谷状の部分をさらに強調する空間フィルタリング処理
を行なえば効果的であることは言うまでもない。2値化
回路72では第14図において輝度kbより低く、kcより高い
部分を“1"その他を“0"として2値化して活性の低い細
胞のみを選択的に2値化する。さらに輝度kcより低い部
分を“1"その他を“0"として2値化して死細胞のみを選
択的に2値化する。このようにして2値化した結果を第
15図(a)及び(b)に示す。第6図をこのようにして
2値化した画像を第16図(a)及び(b)に示す。以上
のようにして死細胞及び活性の低い細胞のみを選択的に
認識することができる。なお、前処理や2値化に必要な
パラメータkbやkcなどの設定は条件設定回路75で行な
う。つづいて、ラベリング回路73では認識された活性の
低い細胞及び死細胞の各々に番号をつけて1つづつ次の
処理を行なう。すなわち、個数計算回路74A、面積計算
回路74B、形状計算回路74C及び輝度計算回路74Dで各々
生細胞の個数、面積、形状及び輝度を計算する。
生細胞画像認識装置60及び死細胞画像認識装置70では、
全画面に存在する生細胞、活性の低い状態の細胞、及び
死細胞の各々について個数、面積、形状及び輝度などの
特性が計算される。これら計算値を下表のようにまとめ
る。
活性診断装置80ではこれらの値を受けて細胞群の活性を
総合的に診断する。例えば、細胞数全体に占める生細胞
の割合Raは次式で計算する。
Ra=Na/(Na+Nb+Nc) (1) 同様に、活性の低い細胞の割合Rb及び死細胞の割合Rcを
次式で計算する。
Rb=Nb/(Na+Nb+Nc) (2) Rc=Nc/(Na+Nb+Nc) (3) 個数についてはこれらの時間的な変化、すなわち次式を
計算する。
これら(1)〜(6)式から細胞の増殖あるいは活性低
下あるいは死滅の状態を診断する。例えば、Raが大きく
て増殖速度が高いほど細胞の増殖能力が高いことを示
す。Rbが大きくて活性低下速度が高いほど活性の低下傾
向が強いことを示す。Rcが大きくて死滅速度が高いほど
細胞は急速に死滅していることを示す。
また、面積については生細胞の面積Saが大きければ増殖
が進んでいることを表し、小さければ細胞分裂が活発で
あることを表す。形状についてはJb及びJcが複雑な形状
であれば早い時期に細胞が死滅したことを表す。また、
輝度についてはKaが高いほど活性が高く、一方Kb及びKc
が低い程活性が低いことを表す。
このようにして細胞群の活性が診断されたら、これら診
断結果を推論機構95に入力する。推論機構95には細胞の
培養環境因子として温度センサ16、pHセンサ17、DOセン
サ18、並びにDCOセンサ19の計測値が入力される。一
方、知識ベース90には細胞の増殖と代謝に関する実験的
知見や理論的知見が整理されて格納されている。推論機
構95では、これらの知識ベースと培養環境の計測値、及
び画像計測された細胞群の診断結果を基に細胞の状態を
推論し、必要に応じて培養環境を制御するための指示を
コンピュータ100に入力する。例えばDOが低下して細胞
の増殖速度が低くなったら、DO不足と推論して、コンプ
レッサ14による気泡発生速度を増加させてDOを増加させ
る。また、pHが低くなり、細胞の活性低下速度あるいは
死滅速度が高くなったら、pHが低すぎると判断してアル
カリ剤を供給したり炭酸ガス分圧を調整したりしてpHを
上げる。
テレビカメラ44がカラーテレビカメラの場合について以
下に説明する。染色液31としてトリパンブルーが使用さ
れる場合には、活性の低い細胞あるいは特に死細胞には
青色の色がつく、カラーテレビカメラではR(赤),G
(緑),B(青)の信号が分離して得られる。このため、
第7図においてB及びCの部分は青色の信号で輝度が高
くなる。逆に、赤と緑の信号ではBとCの部分は輝度が
モノクロテレビカメラの場合よりもさらに低くなる。し
たがって、第7図のBとCの輝度の谷はより深くなり、
結局、選択的に青色の部分のみを精度よく検出すること
ができる。
なお、第1図の実施例では、培養槽10から細胞や微生物
を含む懸濁液11をサンプリングした時の細胞や微生物の
活性診断について説明した。しかし、本発明は、培養槽
から細胞などをサンプリングする必要がないことは言う
までもなく、細胞と微生物に限定されるものでもない。
例えば、免疫反応診断などのように螢光発光強度や抗原
抗体反応生成物の量など結果を判定する場合において
も、螢光強度や反応生成量などを定量化するのに利用で
きる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、動物細胞や微生物の数の計数に加え
て、生細胞と、活性の低い細胞、及び死細胞を種類別に
計数し、かつ、活性の度合も検出することができ、ま
た、それらの種類毎の割合や分布、並びにそれらの変化
速度から細胞の状態を診断することができる。さらに、
前記診断を連続かつ自動的に行うことができる。
そして、これらの情報を的確に判断して培養を効率よく
制御することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を表す図、第2図はポンプなど
の駆動シーケンスを表す図、第3図〜第5図はフローセ
ルの構造を説明する図、第6図及び第7図は画像の特徴
を表す図、第8図は生細胞画像認識装置の詳細な表す
図、第9図は画素の輝度を表す図、第10図〜第12図は画
像の特徴を表す図、第13図は死細胞画像認識装置の詳細
を表す図、第14図〜第16図は画像の特徴を表す図であ
る。 10……培養槽、20……サンプリング装置、41……フロー
セル、42……画像拡大装置、44……テレビカメラ、60…
…生細胞画像認識装置、70……死細胞画像認識装置、80
……活性診断装置、90……知識ベース、95……推論機
構、100……コンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢萩 捷夫 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−247962(JP,A) 特開 昭62−53791(JP,A) 特開 昭47−32679(JP,A) 特開 昭60−31887(JP,A) 特開 昭57−52859(JP,A) 特開 昭56−98655(JP,A) 特開 昭63−282653(JP,A) 特公 昭52−50558(JP,B2)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細胞または微生物の画像を拡大する画像拡
    大手段と、前記画像拡大手段で得た画像から生きている
    細胞または微生物を認識する生細胞画像認識手段と、死
    んだ状態の細胞または微生物および活性の低い状態の細
    胞または微生物をともに認識する死細胞画像認識手段と
    を有し、 前記生細胞画像認識手段が、背景の輝度と生細胞の輝度
    との間に設定された第1の輝度より高い輝度の細胞部分
    を生細胞と認識するものであり、前記死細胞画像認識手
    段が、背景の輝度と低活性細胞の輝度との間に設定され
    た第2の輝度より低い輝度の細胞部分を低活性細胞また
    は死細胞と認識するものであることを特徴とする細胞の
    数並びに活性の診断装置。
  2. 【請求項2】前記死細胞画像認識手段が、細胞の輝度の
    高低によって細胞の活性の高低を判別するものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の細胞の数並びに活性の診
    断装置。
  3. 【請求項3】細胞または微生物の画像を拡大する画像拡
    大手段と、前記画像拡大手段で得た画像から生きている
    細胞または微生物を認識する生細胞画像認識手段と、死
    んだ状態の細胞または微生物および活性の低い状態の細
    胞または微生物をともに認識する死細胞画像認識手段と
    を有し、 前記生細胞画像認識手段が、背景の輝度と生細胞の輝度
    との間に設定された第1の輝度より高い輝度の細胞部分
    を生細胞と認識するものであり、前記死細胞画像認識手
    段が、背景の輝度と低活性細胞の輝度との間に設定され
    た第2の輝度より低い輝度の細胞部分を低活性細胞また
    は死細胞と認識するものであり、かつ、 死んだ状態も含めて活性の低い状態の細胞または微生物
    を染色する染色手段を備えたことを特徴とする細胞の数
    並びに活性の診断装置。
  4. 【請求項4】前記死細胞画像認識手段が、細胞の輝度の
    高低によって細胞の活性の高低を判別するものであるこ
    とを特徴とする請求項3記載の細胞の数並びに活性の診
    断装置。
  5. 【請求項5】培養槽から細胞または微生物を自動サンプ
    リングする手段と、自動サンプリングされた細胞または
    微生物の画像を順次異なる部分のものに更新して拡大す
    る画像拡大手段と、前記画像拡大手段で得た順次更新さ
    れる画像から生きている細胞または微生物を認識する生
    細胞画像認識手段と、死んだ状態の細胞または微生物及
    び活性の低い状態の細胞または微生物をともに認識する
    死細胞画像認識手段とを備え、 前記生細胞画像認識手段が、背景の輝度と生細胞の輝度
    との間に設定された第1の輝度より高い輝度の細胞部分
    を生細胞と認識するものであり、前記死細胞画像認識手
    段が、背景の輝度と低活性細胞の輝度との間に設定され
    た第2の輝度より低い輝度の細胞部分を低活性細胞また
    は死細胞と認識するものであることを特徴とする連続か
    つ自動的な細胞の数並びに活性の診断装置。
  6. 【請求項6】前記死細胞画像認識手段が、細胞の輝度の
    高低によって細胞の活性の高低を判別するものであるこ
    とを特徴とする請求項5記載の細胞の数並びに活性の診
    断装置。
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