JPH0781945A - 光学ガラスゴブ形成方法 - Google Patents
光学ガラスゴブ形成方法Info
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- JPH0781945A JPH0781945A JP22466093A JP22466093A JPH0781945A JP H0781945 A JPH0781945 A JP H0781945A JP 22466093 A JP22466093 A JP 22466093A JP 22466093 A JP22466093 A JP 22466093A JP H0781945 A JPH0781945 A JP H0781945A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- receiving member
- gob
- slide piece
- glass gob
- Prior art date
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- Pending
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B7/00—Distributors for the molten glass; Means for taking-off charges of molten glass; Producing the gob, e.g. controlling the gob shape, weight or delivery tact
- C03B7/10—Cutting-off or severing the glass flow with the aid of knives or scissors or non-contacting cutting means, e.g. a gas jet; Construction of the blades used
- C03B7/12—Cutting-off or severing a free-hanging glass stream, e.g. by the combination of gravity and surface tension forces
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 受け部材とガラスとの融着や受け部材の劣化
を起こさない程度の温度に受け部材を保ちながらガラス
ゴブ表面のヒケや曇りを防止して、シャーマークのない
良好な光学機能面を有する光学ガラスゴブを形成する。 【構成】 オリフィスから流下させた溶融ガラスを、受
け部材に受けて光学素子成形用の光学ガラスゴブを形成
する方法において、受け部材を少なくとも、胴型3と、
ガラスを受けることのできる面を有し該胴型内を溶融ガ
ラスの流下方向と平行な方向に摺動可能なスライド駒4
とで構成し、オリフィス1と胴型とを位置合わせした
後、スライド駒を溶融ガラス2の流下方向と反対方向に
押し上げて溶融ガラスを加圧した後、受け部材を降下さ
せ、ガラスの表面張力により溶融ガラスを分断すること
を特徴とする光学ガラスゴブ形成方法。
を起こさない程度の温度に受け部材を保ちながらガラス
ゴブ表面のヒケや曇りを防止して、シャーマークのない
良好な光学機能面を有する光学ガラスゴブを形成する。 【構成】 オリフィスから流下させた溶融ガラスを、受
け部材に受けて光学素子成形用の光学ガラスゴブを形成
する方法において、受け部材を少なくとも、胴型3と、
ガラスを受けることのできる面を有し該胴型内を溶融ガ
ラスの流下方向と平行な方向に摺動可能なスライド駒4
とで構成し、オリフィス1と胴型とを位置合わせした
後、スライド駒を溶融ガラス2の流下方向と反対方向に
押し上げて溶融ガラスを加圧した後、受け部材を降下さ
せ、ガラスの表面張力により溶融ガラスを分断すること
を特徴とする光学ガラスゴブ形成方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精密プレス成形により
光学素子を製造する方法に関する。より詳しくは、溶融
ガラス流からプレス成形用のガラス塊(以下、光学ガラ
スゴブと称する。)を形成する方法に関する。
光学素子を製造する方法に関する。より詳しくは、溶融
ガラス流からプレス成形用のガラス塊(以下、光学ガラ
スゴブと称する。)を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、所定の表面精度を有する成形用型
内に、ある程度の形状及び表面精度に研削、研磨された
ガラス素材を収容し、加熱下でプレス成形することによ
り、レンズ、プリズム等の高精度光学機能面を有する光
学素子を得る方法が開発されている。この方法は、ガラ
ス溶解炉に設置されたガラス流出ノズルを通してオリフ
ィスから溶融ガラスを流下させ、流下した溶融ガラスを
シャー(切断刃)で切断して一定量の溶融ガラス塊、所
謂ガラスゴブを製造し、このガラスゴブを最終成形品の
形状に近い成形型で予め成形し、更にこの予備成形体を
研削、研磨して光学素子を得るものである。
内に、ある程度の形状及び表面精度に研削、研磨された
ガラス素材を収容し、加熱下でプレス成形することによ
り、レンズ、プリズム等の高精度光学機能面を有する光
学素子を得る方法が開発されている。この方法は、ガラ
ス溶解炉に設置されたガラス流出ノズルを通してオリフ
ィスから溶融ガラスを流下させ、流下した溶融ガラスを
シャー(切断刃)で切断して一定量の溶融ガラス塊、所
謂ガラスゴブを製造し、このガラスゴブを最終成形品の
形状に近い成形型で予め成形し、更にこの予備成形体を
研削、研磨して光学素子を得るものである。
【0003】しかしながら、この方法では、溶融ガラス
を切断する際にシャーマーク(切断痕)が発生するとい
う問題があった。一旦、シャーマークがついたガラスゴ
ブは予備成形を経ても痕が消えないので、長時間の研
削、研磨が必要となり、製造コストを上げる原因となっ
ていた。
を切断する際にシャーマーク(切断痕)が発生するとい
う問題があった。一旦、シャーマークがついたガラスゴ
ブは予備成形を経ても痕が消えないので、長時間の研
削、研磨が必要となり、製造コストを上げる原因となっ
ていた。
【0004】これに対し、シャーによる切断をせずに所
謂シャーレスカットによりガラスゴブを得る方法が特開
平2−34525号公報に開示されている。この方法
は、適正粘度のガラスを受け部材で受け、所定の重量が
溜ったら型を下降させて表面張力によりガラスが上下に
分離することを利用した方法である。
謂シャーレスカットによりガラスゴブを得る方法が特開
平2−34525号公報に開示されている。この方法
は、適正粘度のガラスを受け部材で受け、所定の重量が
溜ったら型を下降させて表面張力によりガラスが上下に
分離することを利用した方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記シ
ャーレスカットによる光学ガラスゴブ形成方法において
は、次に挙げるような問題点があった。
ャーレスカットによる光学ガラスゴブ形成方法において
は、次に挙げるような問題点があった。
【0006】即ち、上記方法においては、溶融ガラス流
からガラスゴブを糸を引かずに良好に分離させるため
に、ガラスの粘度を90dPa・s以下に設定してい
た。ガラスの粘度が低いため、受け部材の温度が比較的
低い場合は、ガラスと受け部材との密着性が悪く、ガラ
スゴブ表面にヒケと呼ばれる凹凸が生じたり、ヒケ発生
部に対応する受け部材部分に、ガラスゴブ表面から揮発
する揮発物が付着し、ガラスゴブ表面に曇りを生じるこ
とがあった。
からガラスゴブを糸を引かずに良好に分離させるため
に、ガラスの粘度を90dPa・s以下に設定してい
た。ガラスの粘度が低いため、受け部材の温度が比較的
低い場合は、ガラスと受け部材との密着性が悪く、ガラ
スゴブ表面にヒケと呼ばれる凹凸が生じたり、ヒケ発生
部に対応する受け部材部分に、ガラスゴブ表面から揮発
する揮発物が付着し、ガラスゴブ表面に曇りを生じるこ
とがあった。
【0007】ヒケの生じたガラスゴブを使用して精密プ
レス成形により光学素子を製造した場合、ヒケがしわに
なって残ったり、非酸化性雰囲気で成形された場合は、
ガスが閉じ込められて凹部欠陥となる場合があった。
レス成形により光学素子を製造した場合、ヒケがしわに
なって残ったり、非酸化性雰囲気で成形された場合は、
ガスが閉じ込められて凹部欠陥となる場合があった。
【0008】このようなガラスゴブ表面のヒケを防止す
る手段として受け部材の温度を高くする方法がある。受
け部材の温度を高くすることにより、ガラスと受け部材
との密着性が向上しヒケが防止され、また、受け部材表
面へのガラス揮発物の付着が軽減され、曇りの無いガラ
スゴブを提供することができる。
る手段として受け部材の温度を高くする方法がある。受
け部材の温度を高くすることにより、ガラスと受け部材
との密着性が向上しヒケが防止され、また、受け部材表
面へのガラス揮発物の付着が軽減され、曇りの無いガラ
スゴブを提供することができる。
【0009】しかしながら、ヒケ防止及び/又は揮発物
の付着防止を十分なものにするためには、受け部材をか
なり高温にすることが要求され、そのため、連続してガ
ラスゴブを製造すると早い時期にガラスゴブと受け部材
との融着が発生するという問題点があった。また、受け
部材の酸化や高温強度の低下等の耐久性の問題、製造コ
ストが嵩む等の問題も発生していた。
の付着防止を十分なものにするためには、受け部材をか
なり高温にすることが要求され、そのため、連続してガ
ラスゴブを製造すると早い時期にガラスゴブと受け部材
との融着が発生するという問題点があった。また、受け
部材の酸化や高温強度の低下等の耐久性の問題、製造コ
ストが嵩む等の問題も発生していた。
【0010】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み
て、受け部材とガラスとの融着や受け部材の劣化を起こ
さない程度の温度に受け部材を保ちながらガラスゴブ表
面のヒケや曇りを防止して、シャーマークのない良好な
光学機能面を有する光学ガラスゴブを形成することを目
的とする。
て、受け部材とガラスとの融着や受け部材の劣化を起こ
さない程度の温度に受け部材を保ちながらガラスゴブ表
面のヒケや曇りを防止して、シャーマークのない良好な
光学機能面を有する光学ガラスゴブを形成することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、オリフィスから流下させた溶融ガラスを、受け部
材に受けて光学素子成形用の光学ガラスゴブを形成する
方法において、受け部材を少なくとも、胴型と、ガラス
を受けることのできる面を有し該胴型内を溶融ガラスの
流下方向と平行な方向に摺動可能なスライド駒とで構成
し、オリフィスと胴型とを位置合わせした後、スライド
駒を溶融ガラスの流下方向と反対方向に押し上げて溶融
ガラスを加圧した後、受け部材を降下させ、ガラスの表
面張力により溶融ガラスを分断することを特徴とする光
学ガラスゴブ形成方法である。
明は、オリフィスから流下させた溶融ガラスを、受け部
材に受けて光学素子成形用の光学ガラスゴブを形成する
方法において、受け部材を少なくとも、胴型と、ガラス
を受けることのできる面を有し該胴型内を溶融ガラスの
流下方向と平行な方向に摺動可能なスライド駒とで構成
し、オリフィスと胴型とを位置合わせした後、スライド
駒を溶融ガラスの流下方向と反対方向に押し上げて溶融
ガラスを加圧した後、受け部材を降下させ、ガラスの表
面張力により溶融ガラスを分断することを特徴とする光
学ガラスゴブ形成方法である。
【0012】また、本発明は、胴型の内径を、スライド
駒の外径よりも0.02mm以上大きく構成したことを
含むものである。
駒の外径よりも0.02mm以上大きく構成したことを
含むものである。
【0013】
【作用】本発明によれば、流下してくるガラスをスライ
ド駒により流下方向と反対方向に押し上げることによ
り、ガラスとスライド駒のガラス受け面との密着性が向
上し、ヒケ又は曇りを防止できるものである。
ド駒により流下方向と反対方向に押し上げることによ
り、ガラスとスライド駒のガラス受け面との密着性が向
上し、ヒケ又は曇りを防止できるものである。
【0014】また、密着性が向上する結果、ガラスゴブ
と受け部材との間に殆ど隙間が生じないので、ガラスゴ
ブ表面からの揮発成分の揮発が抑えられ、曇りのないガ
ラスゴブを製造することができる。
と受け部材との間に殆ど隙間が生じないので、ガラスゴ
ブ表面からの揮発成分の揮発が抑えられ、曇りのないガ
ラスゴブを製造することができる。
【0015】また、受け部材を極端に高温にする必要が
ないので、受け部材の耐久性が良好である。
ないので、受け部材の耐久性が良好である。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】受け部材は、胴型及びスライド駒からな
り、スライド駒は胴型と適当なクリアランスを有して胴
型内を摺動可能に構成されている。胴型の内径とスライ
ド駒の外径との差が0.02mm以上となるようにクリ
アランスを設定することが好ましい。
り、スライド駒は胴型と適当なクリアランスを有して胴
型内を摺動可能に構成されている。胴型の内径とスライ
ド駒の外径との差が0.02mm以上となるようにクリ
アランスを設定することが好ましい。
【0018】スライド駒は、ガラスを保持することが可
能で、胴型内を摺動可能な形状であれば如何なる形状で
もよいが、スライド駒を支持する支持棒と一体に構成さ
れていることが好ましい。スライド駒のガラスを保持す
る面(以下、ガラス受け面と称す。)は、所望形状のガ
ラスゴブを形成できるものであれば、例えば凸面や凹面
等、如何なる形状でもよい。
能で、胴型内を摺動可能な形状であれば如何なる形状で
もよいが、スライド駒を支持する支持棒と一体に構成さ
れていることが好ましい。スライド駒のガラスを保持す
る面(以下、ガラス受け面と称す。)は、所望形状のガ
ラスゴブを形成できるものであれば、例えば凸面や凹面
等、如何なる形状でもよい。
【0019】また、本発明者らは、ガラスゴブに負荷す
る荷重と、受け部材の温度との間に相関関係があること
を見いだし、一般に荷重を大きくしていくと、受け部材
の温度が低くてもヒケを防止できることを見いだした。
る荷重と、受け部材の温度との間に相関関係があること
を見いだし、一般に荷重を大きくしていくと、受け部材
の温度が低くてもヒケを防止できることを見いだした。
【0020】以下、本発明によりガラスゴブを製造する
1例を説明する。
1例を説明する。
【0021】図1は、本発明のガラスゴブ製造方法の1
例を示す工程図である。図を参照しながら各工程を説明
する。図中(1)〜(6)の番号順で工程は進む。 (1)流出口先端のオリフィス1より溶融ガラス2が流
下し始める。 (2)胴型3及びスライド駒4からなる受け部材5を上
昇させ胴型の嵌合部3aをオリフィス1に符合させる。
スライド駒4は溶融ガラス2に突き当たった地点で止ま
る。嵌合部3aがオリフィス1に符合するタイミング
と、スライド駒4がガラス2に突き当たるタイミングと
は、ほぼ同時もしくは前者が後者より少し早い程度が望
ましい。 (3)スライド駒が溶融ガラスと接触したら直ちに、ス
ライド駒4と一体に形成されている支持棒6を介して油
圧シリンダー等によりスライド駒を上方に突き上げてガ
ラスを加圧する。このときガラスに負荷される荷重は、
市販の歪計等で調整する。スライド駒で加圧されること
により、ガラス内のガス及びスライド駒とガラスとの隙
間に滞留していたガスが、胴型とスライド駒との間のク
リアランスより抜けでる。尚、ガラスを加圧する際は、
衝撃でオリフィスが損傷しない程度の速さで、且つ胴型
とスライド駒との間のクリアランスにガラスが入り込ま
ずに、ガラスがガラス受け面の形状にならう程度の速さ
でスライド駒を突き上げることが好ましい。 (4)ガラスに負荷される荷重が設定値に達したら直ち
に、スライド駒を下方に下げる。 (5)受け部材全体を一定速度で下降させると、ガラス
の表面張力によりガラスが上下に分離し始める。 (6)更に受け部材全体を下降させることによりガラス
の分離が終了し、ガラスゴブ7が得られる。
例を示す工程図である。図を参照しながら各工程を説明
する。図中(1)〜(6)の番号順で工程は進む。 (1)流出口先端のオリフィス1より溶融ガラス2が流
下し始める。 (2)胴型3及びスライド駒4からなる受け部材5を上
昇させ胴型の嵌合部3aをオリフィス1に符合させる。
スライド駒4は溶融ガラス2に突き当たった地点で止ま
る。嵌合部3aがオリフィス1に符合するタイミング
と、スライド駒4がガラス2に突き当たるタイミングと
は、ほぼ同時もしくは前者が後者より少し早い程度が望
ましい。 (3)スライド駒が溶融ガラスと接触したら直ちに、ス
ライド駒4と一体に形成されている支持棒6を介して油
圧シリンダー等によりスライド駒を上方に突き上げてガ
ラスを加圧する。このときガラスに負荷される荷重は、
市販の歪計等で調整する。スライド駒で加圧されること
により、ガラス内のガス及びスライド駒とガラスとの隙
間に滞留していたガスが、胴型とスライド駒との間のク
リアランスより抜けでる。尚、ガラスを加圧する際は、
衝撃でオリフィスが損傷しない程度の速さで、且つ胴型
とスライド駒との間のクリアランスにガラスが入り込ま
ずに、ガラスがガラス受け面の形状にならう程度の速さ
でスライド駒を突き上げることが好ましい。 (4)ガラスに負荷される荷重が設定値に達したら直ち
に、スライド駒を下方に下げる。 (5)受け部材全体を一定速度で下降させると、ガラス
の表面張力によりガラスが上下に分離し始める。 (6)更に受け部材全体を下降させることによりガラス
の分離が終了し、ガラスゴブ7が得られる。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
る。
【0023】尚、以下の実施例においては、スライド駒
のガラス受け面を凹面とし、また、スライド駒が溶融ガ
ラスと接触してから荷重が設定値に達するまでの時間を
0.1〜2秒の間で調整した。
のガラス受け面を凹面とし、また、スライド駒が溶融ガ
ラスと接触してから荷重が設定値に達するまでの時間を
0.1〜2秒の間で調整した。
【0024】実施例1〜4 ガラスとしてオハラ社製のSK12を使用して、前記の
方法により以下の条件でガラスゴブを形成した。
方法により以下の条件でガラスゴブを形成した。
【0025】ガラスを流出させるオリフィスの内径は7
mmとし、不図示の装置により1180℃に保持した。
胴型及びスライド駒はカーボンにより構成し、胴型の内
径を7mm、スライド駒の凹部曲率半径を20mmとし
た。また、スライド駒はカーボン製の支持棒(直径4m
m)と一体に構成した。スライド駒の外径を各実施例に
おいて表1に記載のごとく変化させた。
mmとし、不図示の装置により1180℃に保持した。
胴型及びスライド駒はカーボンにより構成し、胴型の内
径を7mm、スライド駒の凹部曲率半径を20mmとし
た。また、スライド駒はカーボン製の支持棒(直径4m
m)と一体に構成した。スライド駒の外径を各実施例に
おいて表1に記載のごとく変化させた。
【0026】オリフィスから溶融ガラスを30g/分の
速度で流下させ、胴型とスライド駒からなる受け部材を
上昇させ、胴型の嵌合部とオリフィスとを符合させた
後、スライド駒とガラスとを突き合わせ、直ちにスライ
ド駒を押し上げた。ガラスに所定の荷重を負荷した後、
スライド駒を5mm下げ、受け部材全体を下降速度20
mm/秒で下降させた。8mm下降した地点でガラスに
くびれが生じはじめ、更に2mm下降した地点でガラス
は上下に分離した。
速度で流下させ、胴型とスライド駒からなる受け部材を
上昇させ、胴型の嵌合部とオリフィスとを符合させた
後、スライド駒とガラスとを突き合わせ、直ちにスライ
ド駒を押し上げた。ガラスに所定の荷重を負荷した後、
スライド駒を5mm下げ、受け部材全体を下降速度20
mm/秒で下降させた。8mm下降した地点でガラスに
くびれが生じはじめ、更に2mm下降した地点でガラス
は上下に分離した。
【0027】本実施例においては、ガラスゴブを受け部
材上に形成してから次のガラスゴブを受け部材上に形成
するまでの製造タクトを2.44秒とすることにより、
1.22g(0.38cm3)のガラスゴブを製造し
た。
材上に形成してから次のガラスゴブを受け部材上に形成
するまでの製造タクトを2.44秒とすることにより、
1.22g(0.38cm3)のガラスゴブを製造し
た。
【0028】スライド駒の外径及びその外径と胴型の内
径との差を表1に示す。
径との差を表1に示す。
【0029】
【表1】 上記実施例において、ガラスに負荷する荷重の値を0.
02N、1N、10N、30Nと変化させ、それぞれの
場合に受け部材の温度を室温から780℃の範囲で変化
させて連続ゴブ製造実験をおこなった。
02N、1N、10N、30Nと変化させ、それぞれの
場合に受け部材の温度を室温から780℃の範囲で変化
させて連続ゴブ製造実験をおこなった。
【0030】比較例 スライド駒をガラスの流下方向と反対方向に移動させな
い以外は、実施例1と同様に連続ゴブ製造実験を行っ
た。このとき、ガラスゴブにかかっている荷重は、ガラ
スゴブの重量、0.012Nである。
い以外は、実施例1と同様に連続ゴブ製造実験を行っ
た。このとき、ガラスゴブにかかっている荷重は、ガラ
スゴブの重量、0.012Nである。
【0031】上記実施例及び比較例の連続製造実験にお
いて、1ショット目からガラスゴブにヒケが確認された
ときの受け部材の温度、1ショット目からガラスゴブと
受け部材との融着が生じたときの受け部材の温度を表2
に記載した。
いて、1ショット目からガラスゴブにヒケが確認された
ときの受け部材の温度、1ショット目からガラスゴブと
受け部材との融着が生じたときの受け部材の温度を表2
に記載した。
【0032】また、ガラスからの揮発物により受け部材
表面の汚れが著しくなり、ガラスゴブへの汚れの転移等
が生じガラスゴブの光学的品質を損なうようになったと
き、又はガラスと受け部材との融着が発生したとき、い
ずれか早い方の現象が現れたときのガラスゴブショット
数を受け部材の寿命とし、表2に示した。
表面の汚れが著しくなり、ガラスゴブへの汚れの転移等
が生じガラスゴブの光学的品質を損なうようになったと
き、又はガラスと受け部材との融着が発生したとき、い
ずれか早い方の現象が現れたときのガラスゴブショット
数を受け部材の寿命とし、表2に示した。
【0033】
【表2】 表2に示されるように、スライド駒を押し上げてガラス
ゴブの重量よりも大きい荷重をゴブに負荷した実施例1
〜4においては、受け部材の温度を適当に設定すること
により従来製法による比較例と比べて受け部材の寿命が
長いことが分かる。
ゴブの重量よりも大きい荷重をゴブに負荷した実施例1
〜4においては、受け部材の温度を適当に設定すること
により従来製法による比較例と比べて受け部材の寿命が
長いことが分かる。
【0034】以上、実施例により本発明を説明してきた
が、ガラスの種類、オリフィス径、ガラス流量、受け部
材の形状等は上記のものに限定されるものではなく、目
的に応じて適当に設定することができる。
が、ガラスの種類、オリフィス径、ガラス流量、受け部
材の形状等は上記のものに限定されるものではなく、目
的に応じて適当に設定することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、オリフィスから流下し
た溶融ガラスがスライド駒と接触した直後に、スライド
駒を溶融ガラスの流下方向と反対方向に押し上げること
により、スライド駒のガラス受け面とガラスゴブとの密
着性が向上し、ガラスゴブのヒケが解消される。
た溶融ガラスがスライド駒と接触した直後に、スライド
駒を溶融ガラスの流下方向と反対方向に押し上げること
により、スライド駒のガラス受け面とガラスゴブとの密
着性が向上し、ガラスゴブのヒケが解消される。
【0036】また、ガラスと受け部材との密着性が向上
することにより、ガラス内の揮発成分の揮発が抑えら
れ、曇りのないガラスゴブを製造することができる。
することにより、ガラス内の揮発成分の揮発が抑えら
れ、曇りのないガラスゴブを製造することができる。
【0037】また、ヒケや曇りを防止するために受け部
材を極端に高温にする必要がないので、受け部材とガラ
スとの融着や受け部材の劣化がおきにくく、長期の連続
使用が可能となる。
材を極端に高温にする必要がないので、受け部材とガラ
スとの融着や受け部材の劣化がおきにくく、長期の連続
使用が可能となる。
【図1】本発明のガラスゴブ製造方法の一例を示す工程
図である。
図である。
1 オリフィス 2 溶融ガラス 3 胴型 3a 嵌合部 4 スライド駒 4a ガラス受け面 5 受け部材 6 支持棒 7 ガラスゴブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 裕之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 オリフィスから流下させた溶融ガラス
を、受け部材に受けて光学素子成形用の光学ガラスゴブ
を形成する方法において、受け部材を少なくとも、胴型
と、ガラスを受けることのできる面を有し該胴型内を溶
融ガラスの流下方向と平行な方向に摺動可能なスライド
駒とで構成し、オリフィスと胴型とを位置合わせした
後、スライド駒を溶融ガラスの流下方向と反対方向に押
し上げて溶融ガラスを加圧した後、受け部材を降下さ
せ、ガラスの表面張力により溶融ガラスを分断すること
を特徴とする光学ガラスゴブ形成方法。 - 【請求項2】 胴型の内径を、スライド駒の外径よりも
0.02mm以上大きく構成した請求項1に記載の光学
ガラスゴブ形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22466093A JPH0781945A (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | 光学ガラスゴブ形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22466093A JPH0781945A (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | 光学ガラスゴブ形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0781945A true JPH0781945A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=16817215
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22466093A Pending JPH0781945A (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | 光学ガラスゴブ形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0781945A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08319124A (ja) * | 1995-05-19 | 1996-12-03 | Ohara Inc | ガラスゴブの成形方法 |
CN114933406A (zh) * | 2022-06-16 | 2022-08-23 | 山东力诺特种玻璃股份有限公司 | 消除玻璃料滴剪刀痕的供料机及剪刀痕消除的方法 |
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1993
- 1993-09-09 JP JP22466093A patent/JPH0781945A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH08319124A (ja) * | 1995-05-19 | 1996-12-03 | Ohara Inc | ガラスゴブの成形方法 |
CN114933406A (zh) * | 2022-06-16 | 2022-08-23 | 山东力诺特种玻璃股份有限公司 | 消除玻璃料滴剪刀痕的供料机及剪刀痕消除的方法 |
CN114933406B (zh) * | 2022-06-16 | 2023-11-10 | 山东力诺特种玻璃股份有限公司 | 消除玻璃料滴剪刀痕的供料机及剪刀痕消除的方法 |
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