JPH078162A - 食品加工機械の処理液注入ニードル - Google Patents

食品加工機械の処理液注入ニードル

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JPH078162A
JPH078162A JP5180802A JP18080293A JPH078162A JP H078162 A JPH078162 A JP H078162A JP 5180802 A JP5180802 A JP 5180802A JP 18080293 A JP18080293 A JP 18080293A JP H078162 A JPH078162 A JP H078162A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハムまたはその他の加工食品の肉塊などの原
料全体において、ピックル液などの処理液を均一に分散
および浸透させる。 【構成】 ピックル液などの処理液を注入する処理液注
入ニードル7において、封閉部材10が中空パイプ9の
開口端に溶接またはプレス嵌めされ、封閉部材10によ
って中空パイプ9の開口端が封閉され、封閉部材10に
斜面19が形成され、その斜面19によって尖端20が
形成され、少なくとも1つの処理液噴出孔21が封閉部
材10に形成され、その斜面19に開口し、中空パイプ
9に連通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ハムまたはその他の
加工食品の加工工程において、肉塊などの原料にピック
ル液などの処理液を注入する食品加工機械に関するもの
であり、特にその処理液注入ニードルに関するものであ
る。
【0002】
【従来技術とその問題点】たとえば、ハムの加工工程に
おいて、肉塊にピックル液を注入するとき、多数のピッ
クル液注入ニードルを有するインジェクタが一般に使用
されている。特公平3−16098号公報に記載されて
いるものがそれである。同公報のインジェクタでは、多
数のピックル液注入ニードルが送りコンベヤの上方に配
置され、送りコンベヤによって肉塊が間欠送りされ、そ
の間欠送り毎に、注入ニードルが肉塊に向かって下降す
る。したがって、注入ニードルが肉塊に突き刺さり、肉
塊にピックル液が注入される。インジェクタに単一また
はいくつかのピックル液注入ニードルだけが設けられる
こともある。
【0003】ところで、このインジェクタの注入ニード
ルについては、これまで、図5に示すように、注入ニー
ドル1として中空パイプ2および封閉部材3を使用し、
封閉部材3を中空パイプ2の開口端に溶接またはプレス
嵌めし、封閉部材3によって中空パイプ2の開口端を封
閉していた。さらに、図6に示すように、封閉部材3に
斜面4を形成し、その斜面4によって尖端5を形成し、
封閉部材3の近傍において、複数のピックル液噴出孔6
を中空パイプ2の周壁に形成する。そして、注入ニード
ル1が肉塊に向かって下降するとき、中空パイプ2にピ
ックル液を供給し、尖端5を肉塊に突き刺していた。し
たがって、注入ニードル1の下降にともない、肉塊内に
おいて、尖端5および噴出孔6が漸次下降し、ピックル
液が噴出孔6から噴出し、肉塊にピックル液が注入され
る。尖端5は肉塊の最下層まで下降する。
【0004】しかしながら、この注入ニードル1の場
合、噴出孔6は尖端5よりも一定距離L上方に位置す
る。このため、尖端5が原料肉塊の最下層まで下降して
も、噴出孔6はそれよりも一定距離L上方まで下降する
だけであり、最下層に達しない。したがって、ピックル
液を肉塊の最下層まで注入することができず、肉塊全体
において、ピックル液を均一に分散および浸透させるこ
とができないという問題があった。
【0005】なお、ハムに限らず、他の加工食品の加工
工程において、同様の注入ニードルを肉塊以外の原料に
突き刺し、その原料にピックル液を注入することもあ
る。注入ニードルによってピックル液以外の処理液を注
入することもある。
【0006】
【発明の目的】この発明は、前記従来の問題を解決し、
ハムまたはその他の加工食品の肉塊などの原料全体にお
いて、ピックル液などの処理液を均一に分散および浸透
させることを目的としてなされたものである。
【0007】
【発明の構成】この発明によれば、ピックル液などの処
理液を注入する処理液注入ニードルにおいて、封閉部材
が中空パイプの開口端に溶接またはプレス嵌めされ、封
閉部材によって中空パイプの開口端が封閉される。さら
に、封閉部材に斜面が形成され、その斜面によって尖端
が形成され、少なくとも1つの処理液噴出孔が封閉部材
に形成され、その斜面に開口し、中空パイプに連通す
る。
【0008】
【実施例の説明】以下、この発明の実施例を説明する。
図1はこの発明の実施例を示す。これは多数のピックル
液注入ニードル7を有するインジェクタであり、ハムの
加工工程に使用するためのもので、注入ニードル7は送
りコンベヤ8の上方に配置されており、垂直方向にのび
る。送りコンベヤ8は肉塊を間欠送りするためのもので
ある。
【0009】さらに、図2に示すように、注入ニードル
7として中空パイプ9および封閉部材10が使用され、
封閉部材10が中空パイプ9の開口端に溶接またはプレ
ス嵌めされ、封閉部材10によって中空パイプ9の開口
端が封閉されており、その中空パイプ9がブラケット1
1に取り付けられている。ブラケット11は注入ヘッド
12に連結されており、ピックル液供給チューブ13が
注入ヘッド12に接続され、注入ヘッド12は中空パイ
プ9に接続されている。したがって、中空パイプ9にピ
ックル液を供給することができる。
【0010】また、注入ヘッド12にバルブステム14
が設けられ、支柱15にストッパ16が設けられてお
り、バルブステム14がストッパ16に接触し、これに
よって支柱15が支持されている。バルブステム14は
注入ヘッド12のピックル液を遮断するためのものであ
る。さらに、支柱15に押さえ板17が固定され、押さ
え板17に挿入孔18が形成されており、注入ニードル
7はその挿入孔18に挿入されている。そして、送りコ
ンベヤ8によって肉塊が間欠送りされ、その間欠送り毎
に、ACサーボモータ、クランクなどの駆動機構によっ
て注入ヘッド12が駆動され、下降する。したがって、
注入ニードル7および押さえ板17が肉塊に向かって下
降する。
【0011】また、このインジェクタの注入ニードル7
については、図3および図4に示すように、封閉部材1
0に斜面19が形成され、斜面19によって尖端20が
形成されている。さらに、一対のピックル液噴出孔21
が封閉部材10に形成され、その斜面19に開口し、中
空パイプ9に連通している。なお、中空パイプ9は円筒
状のものであり、封閉部材10は円錐状である。したが
って、斜面19は円錐面からなる。噴出孔21は封閉部
材10の半径方向両側に対称的に形成されており、軸方
向に対し30°の傾斜角度αをもって傾斜している。
【0012】したがって、このインジェクタにおいて、
肉塊の間欠送り毎に、注入ニードル7および押さえ板1
7が肉塊に向かって下降し、押さえ板17が肉塊に接触
すると、押さえ板17、支柱15およびストッパ16は
それ以上下降しない。注入ヘッド12、ブラケット11
および注入ニードル7だけが下降する。したがって、ベ
ルブステム14がストッパ16から離れ、注入ニードル
7の中空パイプ9にピックル液が供給される。これと同
時に、尖端20が肉塊に突き刺さり、注入ニードル7の
下降にともない、肉塊内において、尖端20および噴出
孔21が漸次下降し、ピックル液が噴出孔21から噴出
し、肉塊にピックル液が注入される。尖端20は肉塊の
最下層まで下降する。
【0013】その後、駆動機構によって注入ヘッド12
が駆動され、上昇し、注入ニードル7が肉塊から抜き取
られ、注入ニードル7および押さえ板17はもとの位置
まで上昇する。さらに、肉塊が再度間欠送りされ、その
後、注入ニードル7および押さえ板17が再度下降す
る。これが順次交互に繰り返される。
【0014】したがって、この注入ニードル7の場合、
噴出孔21が封閉部材10の斜面19に開口しており、
その位置と尖端20間の距離Lは小さい。したがって、
尖端20が肉塊に突き刺さり、その後、注入ニードル7
の下降にともない、尖端20が肉塊の最下層まで下降し
たとき、噴出孔21も最下層付近に達し、最下層付近に
おいて、ピックル液が噴出孔21から噴出する。したが
って、ピックル液を肉塊の最下層まで注入することがで
き、肉塊全体において、ピックル液を均一に分散および
浸透させることができる。
【0015】この実施例では、ハムの加工工程に使用す
るインジェクタを説明したが、他の加工食品の加工工程
に使用する食品加工機械において、食肉以外の原料にピ
ックル液を注入するとき、この発明をその注入ニードル
に適用することもできる。注入ニードルによってピック
ル液以外の処理液を注入することもできる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、食品加工機械の処理液注入ニードル7において、封
閉部材10の斜面19によって尖端20が形成され、少
なくとも1つの処理液噴出孔21が封閉部材10に形成
され、その斜面19に開口する。したがって、尖端20
が食品原料に突き刺さり、その後、注入ニードル7の下
降にともない、尖端20が原料の最下層まで下降したと
き、噴出孔21も最下層付近に達し、最下層付近におい
て、処理液が噴出孔21から噴出する。したがって、処
理液を原料の最下層まで注入し、原料全体において、処
理液を均一に分散および浸透させることができ、所期の
目的を達成することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す側面図である。
【図2】図1の注入ニードルの正面図である。
【図3】図2の注入ニードルの拡大断面図である。
【図4】図3の注入ニードルの4−4線断面図である。
【図5】従来の注入ニードルの正面図である。
【図6】図5の注入ニードルの拡大断面図である。
【符号の説明】
7 ピックル液注入ニードル 9 中空パイプ 10 封閉部材 19 斜面 20 尖端 21 ピックル液噴出孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 封閉部材を中空パイプの開口端に溶接ま
    たはプレス嵌めし、前記封閉部材によって前記中空パイ
    プの開口端を封閉するとともに、前記封閉部材に斜面を
    形成し、前記斜面によって尖端を形成し、前記中空パイ
    プに処理液を供給し、前記尖端を食品原料に突き刺し、
    前記原料に処理液を注入するようにした処理液注入ニー
    ドルにおいて、少なくとも1つの処理液噴出孔を前記封
    閉部材に形成し、前記処理液噴出孔を前記斜面に開口さ
    せ、前記中空パイプに連通させたことを特徴とする食品
    加工機械の処理液注入ニードル。
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