JPH0781017B2 - シリコーンゴムと金属の接着法 - Google Patents
シリコーンゴムと金属の接着法Info
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- JPH0781017B2 JPH0781017B2 JP3202462A JP20246291A JPH0781017B2 JP H0781017 B2 JPH0781017 B2 JP H0781017B2 JP 3202462 A JP3202462 A JP 3202462A JP 20246291 A JP20246291 A JP 20246291A JP H0781017 B2 JPH0781017 B2 JP H0781017B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコーンゴムと金属の
接着、特に義歯用の接着をシリコーン修飾アクリル系樹
脂と(無水)トリメリト酸エチル(メタ)アクリレート
又は1,2ジカルボキシプロピオン酸エチル(メタ)ア
クリレートを用いて強固に行う方法に関する。
接着、特に義歯用の接着をシリコーン修飾アクリル系樹
脂と(無水)トリメリト酸エチル(メタ)アクリレート
又は1,2ジカルボキシプロピオン酸エチル(メタ)ア
クリレートを用いて強固に行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有床義歯患者が義歯を使用する場合に、
患者の老化と共に顎堤の萎縮、顎粘膜の菲薄化が生じ、
義歯床が顎堤に安定して適合することが困難となる。ま
た、顎粘膜が咬合圧に対する緩圧機能を失うため咬合時
に疼痛を受けるという問題がある。これらの諸症状を防
ぐために、一般に義歯床の粘膜面に弾性材料を裏装する
ことが行なわれている。この弾性裏装材としてはシリコ
ーンゴム系のものが優れた裏装材として用いられてい
る。特に50℃程度迄の室温で硬化する室温硬化型シリコ
ーンゴム、50〜150℃程度の低温で硬化する低温硬化型
シリコーンゴムが用いられる。
患者の老化と共に顎堤の萎縮、顎粘膜の菲薄化が生じ、
義歯床が顎堤に安定して適合することが困難となる。ま
た、顎粘膜が咬合圧に対する緩圧機能を失うため咬合時
に疼痛を受けるという問題がある。これらの諸症状を防
ぐために、一般に義歯床の粘膜面に弾性材料を裏装する
ことが行なわれている。この弾性裏装材としてはシリコ
ーンゴム系のものが優れた裏装材として用いられてい
る。特に50℃程度迄の室温で硬化する室温硬化型シリコ
ーンゴム、50〜150℃程度の低温で硬化する低温硬化型
シリコーンゴムが用いられる。
【0003】しかし、シリコーンゴム系裏装材は義歯床
の金属との接着性に劣るものであるから、しばしば義歯
の装着中に喫食中の際、義歯床とシリコーンゴム系裏装
材の剥離が生じ極めて使用しにくい状態となる欠点があ
ったが、これを解決する適切な接着剤及び接着法は現在
未だ開発されていない。
の金属との接着性に劣るものであるから、しばしば義歯
の装着中に喫食中の際、義歯床とシリコーンゴム系裏装
材の剥離が生じ極めて使用しにくい状態となる欠点があ
ったが、これを解決する適切な接着剤及び接着法は現在
未だ開発されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、金属床義歯
の粘膜面にシリコーンゴム系の裏装材を用いる場合の金
属及びレジンとシリコーンゴムの接着を適切にかつ強固
にする接着法並びに他の器具、建材等の金属及びレジン
とシリコーンゴムとの接着法を提供することを目的とす
るものである。
の粘膜面にシリコーンゴム系の裏装材を用いる場合の金
属及びレジンとシリコーンゴムの接着を適切にかつ強固
にする接着法並びに他の器具、建材等の金属及びレジン
とシリコーンゴムとの接着法を提供することを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は先にアクリル
系樹脂の義歯床とシリコーンゴム系の接着に優れた接着
性と耐水性を有する接着剤として〔化1〕の化合物と
〔化4〕の化合物の共重合体であるシリコーン修飾アク
リル系樹脂を主成分とする接着剤を発明した〔歯科材料
・器械(Vol.10,No.3, 1991)鹿島宗幹、勝木紘一「シ
リコーン系義歯床裏装材用接着剤の開発」〕。
系樹脂の義歯床とシリコーンゴム系の接着に優れた接着
性と耐水性を有する接着剤として〔化1〕の化合物と
〔化4〕の化合物の共重合体であるシリコーン修飾アク
リル系樹脂を主成分とする接着剤を発明した〔歯科材料
・器械(Vol.10,No.3, 1991)鹿島宗幹、勝木紘一「シ
リコーン系義歯床裏装材用接着剤の開発」〕。
【化1】 (式中、R1は水素又はメチル基、R2は水素又は低級ア
ルキル基、Xは低級アルキレン基を示す。)
ルキル基、Xは低級アルキレン基を示す。)
【化4】 (式中、R1は先と同一意義を有し、R3は低級アルキル
基を示す。) 本発明者等はこの共重合体を用いて、シリコーンゴムと
金属の接着法特に義歯床金属との接着を試みたところ、
この共重合体単独では充分な接着が得られなかった。そ
こで更に研究を続けたところ、〔化1〕の化合物と〔化
2〕の化合物の共重合体
基を示す。) 本発明者等はこの共重合体を用いて、シリコーンゴムと
金属の接着法特に義歯床金属との接着を試みたところ、
この共重合体単独では充分な接着が得られなかった。そ
こで更に研究を続けたところ、〔化1〕の化合物と〔化
2〕の化合物の共重合体
【化2】 (式中、R3は水素又はメチル基を示し、Yは低級アル
コキシカルボニル基、低級アルキルカルボニルオキシ
基、ハロゲン又は低級アルコキシ基を示す。)と〔化
3〕の化合物と〔化2〕の化合物の共重合体を併用する
ことによって、シリコーンゴムと金属の接着が強固に行
えることを見出し本発明を完成した。
コキシカルボニル基、低級アルキルカルボニルオキシ
基、ハロゲン又は低級アルコキシ基を示す。)と〔化
3〕の化合物と〔化2〕の化合物の共重合体を併用する
ことによって、シリコーンゴムと金属の接着が強固に行
えることを見出し本発明を完成した。
【化3】 (式中、R1は先と同一意義を有し、Zはo-ジカルボキ
シフェニル基又はその無水物あるいは1,2-ジカルボ
キシエチル基を示す。)
シフェニル基又はその無水物あるいは1,2-ジカルボ
キシエチル基を示す。)
【0006】本願の第1の発明は金属面に〔化3〕の化
合物と〔化2〕の化合物の共重合体を形成し、その面に
〔化1〕の化合物と〔化2〕の化合物の共重合体層を形
成し、更にその面にシリコーンゴムを接着させるシリコ
ーンゴムと金属の接着法である。
合物と〔化2〕の化合物の共重合体を形成し、その面に
〔化1〕の化合物と〔化2〕の化合物の共重合体層を形
成し、更にその面にシリコーンゴムを接着させるシリコ
ーンゴムと金属の接着法である。
【0007】本願の第2の発明は〔化1〕の化合物と
〔化2〕の化合物の共重合体と〔化3〕の化合物と〔化
2〕の化合物の共重合体の混合物を用いるシリコーンゴ
ムと金属の接着法である。
〔化2〕の化合物の共重合体と〔化3〕の化合物と〔化
2〕の化合物の共重合体の混合物を用いるシリコーンゴ
ムと金属の接着法である。
【0008】本願の第3の発明は〔化1〕の化合物と
〔化2〕の化合物並びに〔化3〕の化合物の共重合体を
用いるシリコーンゴムと金属の接着法である。
〔化2〕の化合物並びに〔化3〕の化合物の共重合体を
用いるシリコーンゴムと金属の接着法である。
【0009】本発明に用いる〔化1〕の化合物と〔化
2〕の化合物の共重合体の代表例は〔化1〕で表わされ
るアクリロキシ(又はメタクリロキシ)アルキレントリ
ス(ジアルキルシロキシ)シラン〔メタクリロキシプロ
ピレントリス(ジメチルシロキシ)シラン(以下γ-M
PTDMSという)が好適である〕と〔化2〕で表わさ
れるアクリル(又はメタクリル)酸アルキル〔メチルメ
タクリレート(以下MMAという)が好適である〕をA
IBN,BPO,過酸化アセチル等の重合開始剤の存在
下イソプロパノール、トルエン、キシレン等の溶媒を用
いて不活性ガス中で加熱して共重合したもので〔化5〕
で表わされる。
2〕の化合物の共重合体の代表例は〔化1〕で表わされ
るアクリロキシ(又はメタクリロキシ)アルキレントリ
ス(ジアルキルシロキシ)シラン〔メタクリロキシプロ
ピレントリス(ジメチルシロキシ)シラン(以下γ-M
PTDMSという)が好適である〕と〔化2〕で表わさ
れるアクリル(又はメタクリル)酸アルキル〔メチルメ
タクリレート(以下MMAという)が好適である〕をA
IBN,BPO,過酸化アセチル等の重合開始剤の存在
下イソプロパノール、トルエン、キシレン等の溶媒を用
いて不活性ガス中で加熱して共重合したもので〔化5〕
で表わされる。
【化5】 (式中、X,Y,R1,R2,R3は先と同一意義を有
し、m,nはモル数を示す。) この共重合体のR2は水素又は前記の低級アルキル基で
ある。またXはメチレン、エチレン、プロピレン等の低
級アルキレン基であり、プロピレン基が最適である。Y
はメチル、エチル、プロピル等のアルコキシカルボニル
基、塩素、メトキシカルボニルオキシ基、メチル、エチ
ルアルコキシ基等である。なお、〔化1〕の化合物のア
クリロキシ(又はメタクリロキシ)アルキレントリス
(ジアルキルシロキシ)シランは、T.S.ボウレイン
(Baurain)の方法(米国特許第3398017号明細書)に準
じて合成した。例えば、水とエーテルの混合溶媒中に、
γ-アクリロキシ(又はメタクリロキシ)アルキレント
リメトキシシランとジアルキルクロルシランを滴下して
得られる。この反応は、γ-アクリロキシ(又はメタク
ロキシ)アルキレントリメトキシシランが加水分解さ
れ、この化合物中のメトキシ基が水酸基で置換され、次
にジアルキルクロルシランと反応する結果、1分子中に
1〜3個のSi-H基(シリリジン基)が導入されて
〔化1〕の化合物が得られる。〔化5〕で表わされる共
重合体は各モノマーの〔化1〕と〔化2〕のモル比を調
整し重合体の性状を変化し得るが、通常1:5〜12が使
用される。
し、m,nはモル数を示す。) この共重合体のR2は水素又は前記の低級アルキル基で
ある。またXはメチレン、エチレン、プロピレン等の低
級アルキレン基であり、プロピレン基が最適である。Y
はメチル、エチル、プロピル等のアルコキシカルボニル
基、塩素、メトキシカルボニルオキシ基、メチル、エチ
ルアルコキシ基等である。なお、〔化1〕の化合物のア
クリロキシ(又はメタクリロキシ)アルキレントリス
(ジアルキルシロキシ)シランは、T.S.ボウレイン
(Baurain)の方法(米国特許第3398017号明細書)に準
じて合成した。例えば、水とエーテルの混合溶媒中に、
γ-アクリロキシ(又はメタクリロキシ)アルキレント
リメトキシシランとジアルキルクロルシランを滴下して
得られる。この反応は、γ-アクリロキシ(又はメタク
ロキシ)アルキレントリメトキシシランが加水分解さ
れ、この化合物中のメトキシ基が水酸基で置換され、次
にジアルキルクロルシランと反応する結果、1分子中に
1〜3個のSi-H基(シリリジン基)が導入されて
〔化1〕の化合物が得られる。〔化5〕で表わされる共
重合体は各モノマーの〔化1〕と〔化2〕のモル比を調
整し重合体の性状を変化し得るが、通常1:5〜12が使
用される。
【0010】本発明に用いる〔化3〕の化合物と〔化
2〕の化合物の共重合体の代表例は、〔化3〕の化合物
である無水トリメリト酸エチルメタアクリレート(以下
4-METAという)、又は無水トリメリト酸エチルア
クリレートと〔化2〕の化合物を前記重合開始剤並びに
テトラヒドロフラン等の溶媒を用いて不活性ガスの存在
下で加熱共重合したもので〔化6〕で表わされる。
2〕の化合物の共重合体の代表例は、〔化3〕の化合物
である無水トリメリト酸エチルメタアクリレート(以下
4-METAという)、又は無水トリメリト酸エチルア
クリレートと〔化2〕の化合物を前記重合開始剤並びに
テトラヒドロフラン等の溶媒を用いて不活性ガスの存在
下で加熱共重合したもので〔化6〕で表わされる。
【化6】 (式中、R1,R2,R3,m,nは先と同一意義を有
す。) この共重合体のモノマー〔化3〕と〔化2〕のモル比は
1:1が使用される。
す。) この共重合体のモノマー〔化3〕と〔化2〕のモル比は
1:1が使用される。
【0011】本発明の接着対象となるシリコーンゴムは
一般に歯科用に用いられ、市販されているシリコーンゴ
ムで、例えばFA/FBゴム(ポリジメチルシロキサ
ン)、EA/2Bゴム(ポリジメチルシロキサン)、2
A/2Bゴム(ポリジメチルシロキサン)(信越化学社
製)、トシコン付加型レギュラー(三金工業社製)、ジ
ーシーエグザフレックスレギュラー(而至歯科工業社
製)等である。また、金属は義歯床として一般に用いら
れているNi-Cr,Ni-Ti,Co-Cr合金等であ
る。
一般に歯科用に用いられ、市販されているシリコーンゴ
ムで、例えばFA/FBゴム(ポリジメチルシロキサ
ン)、EA/2Bゴム(ポリジメチルシロキサン)、2
A/2Bゴム(ポリジメチルシロキサン)(信越化学社
製)、トシコン付加型レギュラー(三金工業社製)、ジ
ーシーエグザフレックスレギュラー(而至歯科工業社
製)等である。また、金属は義歯床として一般に用いら
れているNi-Cr,Ni-Ti,Co-Cr合金等であ
る。
【0012】本願の発明の実施態様の1つは、金属上に
〔化6〕の共重合体の層を形成する。この場合、〔化
6〕の共重合体の溶液を塗布し乾燥して金属上に〔化
5〕の共重合体の層を形成し、その表面に〔化5〕の共
重合体の溶液を塗布し、乾燥して同重合体の層を形成
し、その表面にシリコーンゴムを重ね、脱気すると金属
とシリコーンゴムとの接着が行われる。
〔化6〕の共重合体の層を形成する。この場合、〔化
6〕の共重合体の溶液を塗布し乾燥して金属上に〔化
5〕の共重合体の層を形成し、その表面に〔化5〕の共
重合体の溶液を塗布し、乾燥して同重合体の層を形成
し、その表面にシリコーンゴムを重ね、脱気すると金属
とシリコーンゴムとの接着が行われる。
【0013】本願の他の実施態様は〔化5〕の共重合体
と〔化6〕の共重合体の混合物を義歯床の金属とシリコ
ーンゴムの裏装材の接着に用いる方法である。この混合
物は〔化5〕の共重合体及び〔化6〕の共重合体を有機
溶媒、好適にはトルエン、THFの単独又は混合溶媒の
適宜の濃度に溶解して接着剤とする。この場合〔化5〕
の共重合体、〔化6〕の共重合体の濃度は種々に変更す
ることができる。しかし、接着強度から見て、〔化6〕
の共重合体に対し〔化5〕の共重合体の割合が多くなる
程強度は増大する。特に好ましいのは混合物中に〔化
6〕の共重合体1に対して〔化5〕の共重合体20(重量
比)以上含ませたものである。本願の更に他の実施態様
は〔化1〕の化合物と〔化2〕の化合物並びに〔化3〕
の化合物を重合開始剤を用いて共重合した〔化7〕で表
わされる共重合体を金属とシリコーンゴムの接着に用い
る方法である。
と〔化6〕の共重合体の混合物を義歯床の金属とシリコ
ーンゴムの裏装材の接着に用いる方法である。この混合
物は〔化5〕の共重合体及び〔化6〕の共重合体を有機
溶媒、好適にはトルエン、THFの単独又は混合溶媒の
適宜の濃度に溶解して接着剤とする。この場合〔化5〕
の共重合体、〔化6〕の共重合体の濃度は種々に変更す
ることができる。しかし、接着強度から見て、〔化6〕
の共重合体に対し〔化5〕の共重合体の割合が多くなる
程強度は増大する。特に好ましいのは混合物中に〔化
6〕の共重合体1に対して〔化5〕の共重合体20(重量
比)以上含ませたものである。本願の更に他の実施態様
は〔化1〕の化合物と〔化2〕の化合物並びに〔化3〕
の化合物を重合開始剤を用いて共重合した〔化7〕で表
わされる共重合体を金属とシリコーンゴムの接着に用い
る方法である。
【化7】 (式中、R1,R2,R3,X,Y,Z,m,nは先と同
一意義を有しpはモル数を示す。) 〔化7〕の共重合体は、〔化1〕の化合物、〔化2〕の
化合物、〔化3〕の化合物をAIBN,BPO,過酸化
アセチル等の重合開始剤の存在下THF等の溶媒を用い
て不活性ガス中で加熱重合して得られる。この重合体の
各モノマー〔化1〕、〔化2〕、〔化3〕のモル比は種
々に変えることができる。
一意義を有しpはモル数を示す。) 〔化7〕の共重合体は、〔化1〕の化合物、〔化2〕の
化合物、〔化3〕の化合物をAIBN,BPO,過酸化
アセチル等の重合開始剤の存在下THF等の溶媒を用い
て不活性ガス中で加熱重合して得られる。この重合体の
各モノマー〔化1〕、〔化2〕、〔化3〕のモル比は種
々に変えることができる。
【0016】
【実施例】次に本発明の実施例並びに実施例による金属
とシリコーンゴムとを接着効果を示す試験結果を示す。 実施例1 Ni-Cr合金で作製した義歯床上に4-META/MM
A共重合体を所定回数塗布し、5分間風乾した。この表
面にγ-MPTDMS/MMA共重合体溶液を所定回数
塗布し、5分間風乾した後、シリコーンゴムを練和し、
γ-MPTDMS/MMA共重合体上に圧着した。義歯
上に1mmの厚さのシリコーンゴムを接着した製品を70℃
の恒温槽中で1時間加熱し、恒温槽から取り出し15分間
放置し、バリ取りを行って製品を得る。
とシリコーンゴムとを接着効果を示す試験結果を示す。 実施例1 Ni-Cr合金で作製した義歯床上に4-META/MM
A共重合体を所定回数塗布し、5分間風乾した。この表
面にγ-MPTDMS/MMA共重合体溶液を所定回数
塗布し、5分間風乾した後、シリコーンゴムを練和し、
γ-MPTDMS/MMA共重合体上に圧着した。義歯
上に1mmの厚さのシリコーンゴムを接着した製品を70℃
の恒温槽中で1時間加熱し、恒温槽から取り出し15分間
放置し、バリ取りを行って製品を得る。
【0017】本方法による接着力の強さの試験 1)供試々料 直径8mmのNi-Cr合金の金属面を耐水研磨紙で研磨
した後、アルミナでサンドブラスト処理し、超音波洗浄
した。この金属表面に4-META/MMA共重合体
層、γ-MPTDMS/MMA共重合体層を形成し、シ
リコーンゴムを実施例1で記載した方法で接着する。 2)試験方法 インストロン型万能試験機(TCM-500CR)を用いて
引張り強さを測定した。なお、耐水試験を行う場合は、
サーマルサイクリング(4℃-60℃)を500回行った後、
前記と同様の引張り強さを測定した。 3)試験結果 下記表1の通りであった。
した後、アルミナでサンドブラスト処理し、超音波洗浄
した。この金属表面に4-META/MMA共重合体
層、γ-MPTDMS/MMA共重合体層を形成し、シ
リコーンゴムを実施例1で記載した方法で接着する。 2)試験方法 インストロン型万能試験機(TCM-500CR)を用いて
引張り強さを測定した。なお、耐水試験を行う場合は、
サーマルサイクリング(4℃-60℃)を500回行った後、
前記と同様の引張り強さを測定した。 3)試験結果 下記表1の通りであった。
【表1】
【0018】実施例2 4-META/MMA共重合体とγ-MPTDMS/MM
A共重合体を1:20重量比で混合したトルエン(THF
を少量添加)溶液を金属義歯床上に塗布し、乾燥した
後、実施例1と同様にシリコーンゴムを接着した。
A共重合体を1:20重量比で混合したトルエン(THF
を少量添加)溶液を金属義歯床上に塗布し、乾燥した
後、実施例1と同様にシリコーンゴムを接着した。
【0019】本方法による接着力の強さの試験 1)供試々料 実施例1の試験の金属を用い、その金属の被着面に4-
META/MMA共重合体とγ-MPTDMS/MMA
共重合体の混合溶液を塗布し、これら2本の金属棒の共
重合体塗布面の間にシリコーンゴムを挾んで接着した。
なお、この試験に4-META/MMA共重合体とγ-M
PTDMS/MMA共重合体の混合比は前者に対し、後
者を1:1,1:3,1:20(重量比)で混合したもの
を用いて試験した。 2)試験方法 実施例1の試験と同じである。 3)試験結果 下記表2の通りであった。
META/MMA共重合体とγ-MPTDMS/MMA
共重合体の混合溶液を塗布し、これら2本の金属棒の共
重合体塗布面の間にシリコーンゴムを挾んで接着した。
なお、この試験に4-META/MMA共重合体とγ-M
PTDMS/MMA共重合体の混合比は前者に対し、後
者を1:1,1:3,1:20(重量比)で混合したもの
を用いて試験した。 2)試験方法 実施例1の試験と同じである。 3)試験結果 下記表2の通りであった。
【表2】 1)は4-META/MMA対γ-MPTDMS/MMA
の重量比を示す。以上の結果から明らかな通り、乾燥時
には4-META/MMAとγ-MPTDMS/MMAの
比率に関係なく強い接着力を示し、湿潤時にはγ-MP
TDMS/MMAが95%以上のものが良好な結果を得
る。
の重量比を示す。以上の結果から明らかな通り、乾燥時
には4-META/MMAとγ-MPTDMS/MMAの
比率に関係なく強い接着力を示し、湿潤時にはγ-MP
TDMS/MMAが95%以上のものが良好な結果を得
る。
【0020】実施例3 4-META,MMA及びγ-MPTDMSを7:2:1
のモル比で重合開始剤としてAIBNを用いTHF中で
共重合させた。この共重合物の溶液を金属表面に塗布
し、その上からシリコーンゴムを圧着して接着する。
のモル比で重合開始剤としてAIBNを用いTHF中で
共重合させた。この共重合物の溶液を金属表面に塗布
し、その上からシリコーンゴムを圧着して接着する。
【0021】本方法による接着力の強さの試験 1)供試々料 実施例1の試験の金属を用い、その金属の表面に4-M
ETA/MMA/γ-MPTDMS共重合体を塗布した
2本の金属棒の共重合体塗布面の間にシリコーンゴムを
置き接着した。なお、この試験に4-META,MM
A,γ-MPTDMSの仕込モル比を4.5:4.5:1の共
重合体を用いて同様の試験を行った。 2)試験方法 実施例1の試験法と同じである。 3)試験結果 下記表3の通りであった。
ETA/MMA/γ-MPTDMS共重合体を塗布した
2本の金属棒の共重合体塗布面の間にシリコーンゴムを
置き接着した。なお、この試験に4-META,MM
A,γ-MPTDMSの仕込モル比を4.5:4.5:1の共
重合体を用いて同様の試験を行った。 2)試験方法 実施例1の試験法と同じである。 3)試験結果 下記表3の通りであった。
【表3】 2)は4-META/MMA/γ-MPTDMS共重合体
の仕込モル比を示す。以上の結果より本方法は実施例
1,2の方法に比し接着力は劣るものであるが、使用場
面においては充分有効である。なお、義歯のみならず、
各種器具、建材部品の金属とシリコーンゴムとの接着に
用いることができる。
の仕込モル比を示す。以上の結果より本方法は実施例
1,2の方法に比し接着力は劣るものであるが、使用場
面においては充分有効である。なお、義歯のみならず、
各種器具、建材部品の金属とシリコーンゴムとの接着に
用いることができる。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上述べた通り、金属とシリコ
ーンゴムとの接着を極めて強固に行うことができ、しか
も耐久性にも優れ高湿潤時においても長時間使用するこ
とができる有用な発明である。
ーンゴムとの接着を極めて強固に行うことができ、しか
も耐久性にも優れ高湿潤時においても長時間使用するこ
とができる有用な発明である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 143/04 JDF // C08L 19:00 83:00
Claims (3)
- 【請求項1】 金属面に〔化3〕の化合物と〔化2〕の
化合物の共重合体層を形成し、その面に〔化1〕の化合
物と〔化2〕の化合物の共重合体層を形成し、その面に
シリコーンゴムを接着させることを特徴とするシリコー
ンゴムと金属の接着法。 【化1】 (式中、R1は水素又はメチル基、R2は水素又は低級ア
ルキル基、Xは低級アルキレン基を示す。) 【化2】 (式中、R3は水素又はメチル基を示し、Yは低級アル
コキシカルボニル基、低級アルキルカルボニルオキシ
基、ハロゲン、又は低級アルコキシ基を示す。) 【化3】 (式中、Zはo-ジカルボキシフェニル基又はその無水
物あるいは1,2-ジカルボキシエチル基を示す。) - 【請求項2】 〔化1〕の化合物と〔化2〕の化合物の
共重合体と〔化3〕の化合物と〔化2〕の化合物の共重
合体の混合物を用いることを特徴とするシリコーンゴム
と金属の接着法。 【化1】 (式中、R1は水素又はメチル基、R2は水素又は低級ア
ルキル基、Xは低級アルキレン基を示す。) 【化2】 (式中、R3は水素又はメチル基を示し、Yは低級アル
コキシカルボニル基、低級アルキルカルボニルオキシ
基、ハロゲン、又は低級アルコキシ基を示す。) 【化3】 (式中、Zはo-ジカルボキシフェニル基又はその無水
物あるいは1,2-ジカルボキシエチル基を示す。) - 【請求項3】 〔化1〕の化合物と〔化2〕の化合物並
びに〔化3〕の化合物の共重合体を用いることを特徴と
するシリコーンゴムと金属の接着法。 【化1】 (式中、R1は水素又はメチル基、R2は水素又は低級ア
ルキル基、Xは低級アルキレン基を示す。) 【化2】 (式中、R3は水素又はメチル基を示し、Yは低級アル
コキシカルボニル基、低級アルキルカルボニルオキシ
基、ハロゲン又は低級アルコキシ基を示す。) 【化3】 (式中、Zはo-ジカルボキシフェニル基又はその無水
物あるいは1,2-ジカルボキシエチル基を示す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3202462A JPH0781017B2 (ja) | 1991-07-17 | 1991-07-17 | シリコーンゴムと金属の接着法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3202462A JPH0781017B2 (ja) | 1991-07-17 | 1991-07-17 | シリコーンゴムと金属の接着法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0525292A JPH0525292A (ja) | 1993-02-02 |
JPH0781017B2 true JPH0781017B2 (ja) | 1995-08-30 |
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ID=16457932
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP3202462A Expired - Fee Related JPH0781017B2 (ja) | 1991-07-17 | 1991-07-17 | シリコーンゴムと金属の接着法 |
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JP (1) | JPH0781017B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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JP2001139917A (ja) * | 1999-11-12 | 2001-05-22 | Toyox Co Ltd | シリコーンゴム・金属接着用プライマー及びそれを使用した接着方法 |
JP4398243B2 (ja) | 2001-08-07 | 2010-01-13 | 株式会社トクヤマ | シリコーンゴム系裏装材用接着剤 |
-
1991
- 1991-07-17 JP JP3202462A patent/JPH0781017B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0525292A (ja) | 1993-02-02 |
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