JPH0780785B2 - B型肝炎ワクチンの製造方法 - Google Patents
B型肝炎ワクチンの製造方法Info
- Publication number
- JPH0780785B2 JPH0780785B2 JP60160970A JP16097085A JPH0780785B2 JP H0780785 B2 JPH0780785 B2 JP H0780785B2 JP 60160970 A JP60160970 A JP 60160970A JP 16097085 A JP16097085 A JP 16097085A JP H0780785 B2 JPH0780785 B2 JP H0780785B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hepatitis
- hbsag
- vaccine
- formaldehyde
- producing
- Prior art date
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- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は遺伝子操作によって得られたB型肝炎表面抗原
(以下、HBsAgという)を主成分とするB型肝炎ワクチ
ンの製造方法に関する。
(以下、HBsAgという)を主成分とするB型肝炎ワクチ
ンの製造方法に関する。
一般に、ウイルスの不活化法としてホルムアルデヒド処
理が優れており、HBウイルス(以下、HBVという)以外
にもエンテロウイルス、レトロウイルス等多くのウイル
スや感染物質を不活化することが知られている。
理が優れており、HBウイルス(以下、HBVという)以外
にもエンテロウイルス、レトロウイルス等多くのウイル
スや感染物質を不活化することが知られている。
HBV−DNAクローンの形質発現の研究より、遺伝子操作に
おいてはHBsAgをコードする部位のみでHBsAgがつくられ
ることがわかっている。従って、HBsAgのみのDNAでHBsA
gをつくればHBsAgや感染性のHBウイルスはできない。そ
の意味で遺伝子操作で得られたHBsAgよりつくられるワ
クチンは、HBVの不活化の必要はない。しかし、本ワク
チン中に外来性の感染物質の混入を否定することはでき
ない。
おいてはHBsAgをコードする部位のみでHBsAgがつくられ
ることがわかっている。従って、HBsAgのみのDNAでHBsA
gをつくればHBsAgや感染性のHBウイルスはできない。そ
の意味で遺伝子操作で得られたHBsAgよりつくられるワ
クチンは、HBVの不活化の必要はない。しかし、本ワク
チン中に外来性の感染物質の混入を否定することはでき
ない。
本発明は、遺伝子操作によって得られたHBsAgを主成分
とするB型肝炎ワクチンの製造方法において、HBsAg活
性を低下させることなく外来性の感染物質による感染の
危惧のないワクチンの製造方法を提供することを目的と
するものである。
とするB型肝炎ワクチンの製造方法において、HBsAg活
性を低下させることなく外来性の感染物質による感染の
危惧のないワクチンの製造方法を提供することを目的と
するものである。
本発明は、遺伝子操作によって得られたB型肝炎表面抗
原を主成分とするB型肝炎ワクチンの製造方法におい
て、B型肝炎表面抗原を含有する水溶液をショ糖の存在
下、終濃度0.009〜0.02w/v%のホルムアルデヒドで処理
することを特徴とするB型肝炎ワクチンの製造方法に関
する。
原を主成分とするB型肝炎ワクチンの製造方法におい
て、B型肝炎表面抗原を含有する水溶液をショ糖の存在
下、終濃度0.009〜0.02w/v%のホルムアルデヒドで処理
することを特徴とするB型肝炎ワクチンの製造方法に関
する。
(1)出発原料 本発明における出発原料は、遺伝子操作を経てHBsAgを
発現した菌体からHBsAgを抽出、要すれば精製したもの
であれば特に限定されない。
発現した菌体からHBsAgを抽出、要すれば精製したもの
であれば特に限定されない。
菌体は特に限定されるものではなく、たとえば大腸菌、
酵母、枯草菌などが例示される。
酵母、枯草菌などが例示される。
遺伝子操作によってHBsAg産生菌を産生させる方法、抽
出法、さらには精製法は、既知の方法またはそれに準ず
る方法に従えばよい。
出法、さらには精製法は、既知の方法またはそれに準ず
る方法に従えばよい。
かかる方法としては、例えば、大腸菌を使用する方法と
しては特開昭58−104887号明細書に、又、酵母を使用す
る方法としては特開昭59−48082号明細書に、更にHBsAg
抽出・精製法に関しては特開昭59−101426号及び特開昭
60−258127号明細書にその開示がある。
しては特開昭58−104887号明細書に、又、酵母を使用す
る方法としては特開昭59−48082号明細書に、更にHBsAg
抽出・精製法に関しては特開昭59−101426号及び特開昭
60−258127号明細書にその開示がある。
(2)ホルムアルデヒド処理 ホルムアルデヒドによる処理は、HBsAgの水溶性に対し
て行われる。ホルムアルデヒドは、終濃度0.009〜0.02w
/v%となるように加えて、本処理に付される。その際、
HBsAgの蛋白濃度は0.02〜0.05w/v%に調整されているこ
とが好ましく、この調整は、通常、緩衝液(好ましくは
pH6〜8程度)〔例えば、10〜30w/v%ショ糖を含む10〜
50mMリン酸緩衝液〕にて行うことが好ましい。ホルムア
ルデヒドによる処理は、例えば35〜40℃、94〜98時間に
て行うことが好ましい。
て行われる。ホルムアルデヒドは、終濃度0.009〜0.02w
/v%となるように加えて、本処理に付される。その際、
HBsAgの蛋白濃度は0.02〜0.05w/v%に調整されているこ
とが好ましく、この調整は、通常、緩衝液(好ましくは
pH6〜8程度)〔例えば、10〜30w/v%ショ糖を含む10〜
50mMリン酸緩衝液〕にて行うことが好ましい。ホルムア
ルデヒドによる処理は、例えば35〜40℃、94〜98時間に
て行うことが好ましい。
次に、かくして得られたHBsAg溶液からホルムアルデヒ
ドを除去する。その好ましい方法としては、pH6〜8の1
0〜50mMリン酸緩衝液等の緩衝液を用いて、好ましくは3
0時間以上透析をする方法が例示される。
ドを除去する。その好ましい方法としては、pH6〜8の1
0〜50mMリン酸緩衝液等の緩衝液を用いて、好ましくは3
0時間以上透析をする方法が例示される。
こうして得られたHBsAgは、好適には除菌濾過を行い、
また、公知の添加剤、即ち、賦形剤(例えばマンニッ
ト、乳糖、デンプン)、免疫補助剤(例えば水酸化アル
ミニウム、硫酸アルミニウム)、防腐剤等を加えること
により、B型肝炎ワクチンとして調製されうる。
また、公知の添加剤、即ち、賦形剤(例えばマンニッ
ト、乳糖、デンプン)、免疫補助剤(例えば水酸化アル
ミニウム、硫酸アルミニウム)、防腐剤等を加えること
により、B型肝炎ワクチンとして調製されうる。
本発明によれば、HBsAg活性を低下させることなく、夾
雑が危惧される外来性の感染性物質が不活化される。従
って、本発明方法によって得られたB型肝炎ワクチン
は、そのHBsAg活性は良好で、外来性感染物質による感
染の危惧のないものである。
雑が危惧される外来性の感染性物質が不活化される。従
って、本発明方法によって得られたB型肝炎ワクチン
は、そのHBsAg活性は良好で、外来性感染物質による感
染の危惧のないものである。
20w/v%ショ糖を含む20mMリン酸緩衝液(pH7.2)で平衡
化した400μg/mlの精製HBsAg溶液〔サッカロマイセス
セレビシア(Saccharomyces cerevisiae) GRF 18 pho
80株〕500mlに、上記緩衝液中に0.036w/v%のホルムア
ルデヒドを含む溶液500mlを攪拌下に静かに加え、均一
な溶液とした。容器を密栓した後、37℃で96時間加温し
た。加温終了後、20mMリン酸緩衝液(pH6.6)で透析す
ることによって、残存するホルムアルデヒドを除いた。
化した400μg/mlの精製HBsAg溶液〔サッカロマイセス
セレビシア(Saccharomyces cerevisiae) GRF 18 pho
80株〕500mlに、上記緩衝液中に0.036w/v%のホルムア
ルデヒドを含む溶液500mlを攪拌下に静かに加え、均一
な溶液とした。容器を密栓した後、37℃で96時間加温し
た。加温終了後、20mMリン酸緩衝液(pH6.6)で透析す
ることによって、残存するホルムアルデヒドを除いた。
ホルムアルデヒド処理前後のHBsAgについて、ELISA法で
HBsAg価を、モルモットに免疫して力価を求め、それぞ
れ平行線検定により、ホルムアルデヒド処理前液に対す
る相対値を算出し、比較した、結果を表1及び表2に示
す。
HBsAg価を、モルモットに免疫して力価を求め、それぞ
れ平行線検定により、ホルムアルデヒド処理前液に対す
る相対値を算出し、比較した、結果を表1及び表2に示
す。
フロントページの続き (72)発明者 西田 正行 京都府長岡京市河陽が丘2−12―1 (56)参考文献 特開 昭59−101426(JP,A) 特開 昭60−89431(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】遺伝子操作によって得られたB型肝炎表面
抗原を主成分とするB型肝炎ワクチンの製造方法におい
て、B型肝炎表面抗原を含有する水溶液を終濃度0.009
〜0.02w/v%のホルムアルデヒドで処理することを特徴
とするB型肝炎ワクチンの製造方法。 - 【請求項2】ホルムアルデヒド処理が10〜30w/v%のシ
ョ糖の存在下で行われることを特徴とする特許請求の範
囲第(1)項記載の製造方法。 - 【請求項3】ホルムアルデヒド処理が35〜40℃、94〜98
時間の条件にて行われることを特徴とする特許請求の範
囲第(1)項又は第(2)項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60160970A JPH0780785B2 (ja) | 1985-07-19 | 1985-07-19 | B型肝炎ワクチンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60160970A JPH0780785B2 (ja) | 1985-07-19 | 1985-07-19 | B型肝炎ワクチンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6222728A JPS6222728A (ja) | 1987-01-30 |
JPH0780785B2 true JPH0780785B2 (ja) | 1995-08-30 |
Family
ID=15726099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60160970A Expired - Lifetime JPH0780785B2 (ja) | 1985-07-19 | 1985-07-19 | B型肝炎ワクチンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0780785B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59101426A (ja) * | 1982-11-29 | 1984-06-12 | Green Cross Corp:The | B型肝炎感染予防用ワクチンの製造方法 |
EP0135435A3 (en) * | 1983-08-22 | 1987-03-25 | Merck & Co. Inc. | Immunogenic hbsag derived from transformed yeast |
-
1985
- 1985-07-19 JP JP60160970A patent/JPH0780785B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6222728A (ja) | 1987-01-30 |
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