JPH0780469A - 殺菌用水処理剤 - Google Patents
殺菌用水処理剤Info
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- JPH0780469A JPH0780469A JP5225897A JP22589793A JPH0780469A JP H0780469 A JPH0780469 A JP H0780469A JP 5225897 A JP5225897 A JP 5225897A JP 22589793 A JP22589793 A JP 22589793A JP H0780469 A JPH0780469 A JP H0780469A
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Abstract
金属に対する腐食性がなく取扱が容易な水処理剤を提供
する。 【構成】 特定のホスホニウム化合物とヒドラジンとを
有効成分として含有する殺菌用水処理剤。 【効果】 特定のホスホニウム化合物と水溶性カチオイ
性重合物とを組み合わせて使用する本発明水処理剤は冷
却水系に発生するレジオネラ菌の殺菌に極めて優れた効
果を発揮すると共に、金属に対する腐食性がなく、また
人体の皮膚刺激性もない。
Description
し、特にレジオネラ菌の発生する冷却水系における殺菌
用水処理剤に関する。
必要になってきている。用水の水源としては、工業用水
道水の他に海水、湖沼水、河川水、地下水などが使用さ
れている。
ており、この微生物類の中には、その存在する水質、環
境によってさらに増殖を続け、各種の障害をもたらす原
因となるものが多い。たとえば、冷却水として使用する
場合に、水中に生息している微生物が増殖し用水設備の
壁などに着生してスライムを形成し、これによる熱交換
率の低下および流水不良などの障害が発生する。
却等を用いた開放式の場合には系の一部で循環水が強制
ばっ気され空気に接触し、且つ太陽光線が照射すること
により細菌および藻類などの微生物の繁殖が助長され
る。 またビルや工場などの空調、冷暖房設備における
小型冷却塔を設置した冷却水系においても同様な障害が
発生している。
されるレジオネラ菌が深刻な問題となっている。レジオ
ネラ菌はグラム陰性の細長い菌で、その発育至適温度が
35〜36℃と冷却水の温度と合致しており、また藻類
や従属栄養細菌などから栄養源を得る共生細菌であり、
上述したような微生物類の繁殖し易い冷却水系は格好の
生育環境となる。レジオネラ菌は、レジオネラ菌の増殖
した冷却水が冷却塔から飛散することによって、あるい
は空調設備にあっては、冷却水の飛沫が空気を汚染して
外気取り入れ口から空調施設に入り室内空気のレジオネ
ラ菌汚染を起こし、人体に感染することが知られてい
る。レジオネラ菌による感染症は、在郷軍人病と呼ば
れ、肺炎に似た症状を引起し時には死亡に至る場合もあ
りその対策が求められている。
方法としては、(イ)殺菌剤やスライムコントロール剤
の添加により、レジオネラ菌の栄養物を取り除くことに
より間接的にレジオネラ菌の増殖を防止する。(ロ)過
酸化水素等の化学洗浄剤で定期的に冷却水系の洗浄を行
い、冷却塔を清潔に保つ。および(ハ)殺菌剤を添加し
てレジオネラ菌自身を死滅させる。などの対策が考えら
れる。
にレジオネラ菌を排除するのに乏しく、既にレジオネラ
菌の発生した冷却水系への適用が難しく、また増殖を完
全に抑制することも現実的には困難である。また、
(ロ)の方法は一時的には有効であるが、恒常的なレジ
オネラ菌の発生防止は期待できない。このようなことか
ら(ハ)による方法が最も有効でかつ確実な方法と考え
られている。
菌剤は、グルタルアルデヒド、イソチアゾロン系、ブロ
モニトロアルコール系の薬剤などが知られている。しか
しながら、これらの薬剤は、実際の冷却水系に適用した
場合、殺菌のためには相当な高濃度を必要とし、また効
果の持続性に乏しく薬剤を連続的に添加する必要があ
り、性能の面のみならず経済的にも問題がある。また、
特に従来の薬剤の中で最も有効とされているイソチアゾ
ロン系の薬剤は金属への腐食性や人体の皮膚刺激性が高
く安全上も問題である。
ジオネラ菌の殺菌方法は、上記した(イ)と(ロ)とを
組み合わせ、さらに(ハ)の殺菌剤を使用することであ
る。しかしながら、この方法も、化学洗浄のために冷却
水系の運転を中断する必要があったり、経済的に高価に
なったりするばかりでなく、根本的に殺菌剤の薬効が乏
しいために充分な効果が発揮されないことが多いのが実
情である。
レジオネラ菌に対する殺菌効果に優れ経済的で、かつ安
全なレジオネラ菌殺菌用の水処理剤を提供することにあ
る。
で実際の冷却水系においてレジオネラ菌の殺菌が可能と
なる薬剤について鋭意検討を重ね、ホスホニウム化合物
とヒドラジンとを組み合わせて使用することが極めて有
効であることを見いだし本発明を為した。
るホスホニウム化合物とヒドラジンを有効成分として含
有する殺菌用水処理剤に係わる。
基、エステル化されたヒドロキシ基もしくはアリール基
で置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基、フェ
ニル基もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基1つ
もしくはそれ以上で置換されたフェニル基を表し、R1
は炭素原子数8ないし18のアルキル基を表し、Xは塩
素原子または臭素原子を表す。)
スホニウム化合物としては、例えば、トリ- n- ブチル
テトラデシルホスホニウムクロリド、 トリ- n- ブチ
ルテトラデシルホスホニウムブロミド、 トリ- n- ブ
チルドデシルホスホニウムクロリド、 トリフェニルド
デシルホスホニウムクロリド、 トリアセトキシメチル
テトラデシルホスホニウムクロリド、 トリヒドロキシ
メチルオクタデシルホスホニウムクロリド、 トリシア
ノエチルヘプチルホスホニウムブロミド、及びトリベン
ジルテトラデシルホスホニウムクロリド等があげられ
る。これらの化合物の中で、性能および製剤を市販品と
して入手し易い点から、トリ- n- ブチルテトラデシル
ホスホニウムクロリドを用いるのが好ましい。
水加ヒドラジン(N2H4・H2O)およびその水溶液の他、水
中でヒドラジン(N2H4)を存在させることができる物
質、例えば中性硫酸ヒドラジン、塩酸ヒドラジン、硝酸
ヒドラジン、炭酸ヒドラジンなどのヒドラジン塩類をあ
げることができるが、通常は水加ヒドラジン水溶液が使
用される。
ム化合物はレジオネラ菌に対して殺菌作用を有する薬剤
として知られている。すなわち、レジオネラ菌のみを対
象とする純粋培養系では10ppm 程度の濃度で明確な殺
菌力を有することが知られている。しかし本発明者らの
検討によるとホスホニウム化合物を実際の冷却水系に添
加した場合は数10ppm の濃度では全く殺菌作用が認め
られず、100ppm 程度の濃度であっても僅かな効果し
か得られないことが判明した。ホスホニウム化合物は高
価であり100ppm を越える濃度となる量の使用は経済
上問題があり実用化は困難な状況にあった。
食させる虞れもなく、安全性の高い薬剤であり、二次障
害や環境面からは好ましい薬剤であると言える。
スライムや藻類等の増殖抑制剤として有効であることが
知られている。また、ヒドラジンは水系で分解して窒素
ガスと水とを生成して無害化される利点がある。しか
し、本発明者らの検討した結果では、ヒドラジンのレジ
オネラ菌に対する殺菌作用は極めて乏しく実用濃度では
殆ど効果が得られない。
のホスホニウム化合物とヒドラジンを組み合わせて使用
することにより、それぞれ単独で使用した場合には予期
し得なかった極めて優れた効果が発揮されることが認め
られた。
ドラジンは用水系に同時に存在することが必要である
が、これらの薬剤は個別に各々用水系に添加してもよ
く、予め両者を配合して添加してもよい。通常は予め配
合した混合剤として使用するのが作業上便利であり好ま
しい。
して使用する際の配合割合は、一般的にホスホニウム化
合物1〜50重量%、ヒドラジン(N2H4として)3〜3
0重量%の範囲である。残部は通常溶媒としての水を配
合すれば良いがアルコール類等の親水性溶媒を用いるこ
ともできる。
化合物1〜100ppm 、ヒドラジン(N2H4として)3〜
60ppm の範囲とすることが好ましいが、組み合わせに
よる相乗作用で通常はホスホニウム化合物50ppm 以
下、ヒドラジン30ppm 以下で充分な殺菌効果が得られ
る。
ニウム化合物とヒドラジンの配合比ないし用水系への添
加濃度比は1:5〜5:1の範囲とすることが好まし
い。かくして本発明の殺菌用水処理剤は、性能は勿論の
こと、金属に対する腐食性がなく安全な薬剤であり、か
つ経済性にも優れている。
体優れた殺菌効果を示すので、既にレジオネラ菌の繁殖
した用水系に添加しても充分な殺菌作用を示すが、使用
に先立ち過酸化水素等の化学洗浄剤で用水系を清浄化し
た後に使用することも勿論可能である。また本発明の殺
菌用水処理剤は、用水系の藻類や細菌類に対しても優れ
た殺菌作用を示し、間接的にレジオネラ菌の増殖を防止
する効果も大である。
本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定さ
れるものでない。
環式冷却水系よりサンプリングした冷却水を供試水とし
て、本発明剤の殺菌効力試験を行った。
るよう調整し、20時間作用後の生存菌数をBCYEα
培地を使用し、37℃で3日間培養する常法によって測
定した。供試水の水質は表−1に示す通りであり、供試
時の生存菌数は 4.1× 105個/100mlであった。
は、トリ- n- ブチルテトラデシルホスホニウムクロリ
ド(以下DCという)の50%水溶液を、ヒドラジンと
して50%水加ヒドラジン水溶液をそれぞれ用い、予め
配合して試験に供した。配合割合は50%DCを50重
量%、50%水加ヒドラジン水溶液を50重量%とし
た。(ホスホニウム化合物およびヒドラジンとしての配
合割合はそれぞれ25重量%、16重量%となる)
施例では使用する薬剤は実施例1のそれと変わりない
が、それぞれを個別に添加し、添加濃度を変えて試験し
た。その結果を表−3に示す。
化合物を使用し、ヒドラジンとして水加ヒドラジンに代
え他のヒドラジン化合物を使用し、それぞれ個別に添加
した以外は実施例1と同様に殺菌力試験を行った。その
結果を表−4に示す。
ブロミド 50%水溶液 化合物B・・トリフェニルドデシルホスホニウムブロミ
ド 50%水溶液 化合物X・・中性硫酸ヒドラジン、 化合物Y・・塩酸ヒドラジン、 (なお、ヒドラジン化合物の添加濃度はヒドラジン(N2H
4)としての量である)
ドラジン単独の殺菌力試験を実施した。この結果を表−
5に示す。
系に発生するレジオネラ菌の殺菌に当たって、ホスホニ
ウム化合物とヒドラジンとを組み合わせて使用すること
により、それぞれ単独の使用からは予期し得ない極めて
優れた効果を示すと共に、金属に対する腐食性もなく安
全性の高い、且つ経済性にも優れているものであり産業
上有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(1)で表されるホスホニウム化
合物とヒドラジンを有効成分として含有する殺菌用水処
理剤。 【化1】 (式中、Rは未置換基または、シアノ基、ヒドロキシ
基、エステル化されたヒドロキシ基もしくはアリール基
で置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基、フェ
ニル基もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基1つ
もしくはそれ以上で置換されたフェニル基を表し、R1
は炭素原子数8ないし18のアルキル基を表し、Xは塩
素原子または臭素原子を表す。) - 【請求項2】 ホスホニウム化合物がトリ- n- ブチル
テトラデシルホスホニウムクロリドである請求項1記載
の殺菌用水処理剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5225897A JPH0780469A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 殺菌用水処理剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5225897A JPH0780469A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 殺菌用水処理剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0780469A true JPH0780469A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=16836601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5225897A Pending JPH0780469A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 殺菌用水処理剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0780469A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002113469A (ja) * | 2000-10-10 | 2002-04-16 | Katayama Chem Works Co Ltd | 工業用用廃水系の汚染防止方法 |
WO2003104396A2 (en) | 2002-06-10 | 2003-12-18 | Ge Betz, Inc. | Control of protozoa and protonzoan cysts that harbor legionella |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP5225897A patent/JPH0780469A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002113469A (ja) * | 2000-10-10 | 2002-04-16 | Katayama Chem Works Co Ltd | 工業用用廃水系の汚染防止方法 |
WO2003104396A2 (en) | 2002-06-10 | 2003-12-18 | Ge Betz, Inc. | Control of protozoa and protonzoan cysts that harbor legionella |
EP1523317A4 (en) * | 2002-06-10 | 2009-12-23 | Ge Betz Inc | REGULATION OF PROTOZOA AND PROTOZOAL KYSTS ABRITATING THE LEGIONELLA |
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