JPH07797B2 - 熱間加工用固体潤滑剤 - Google Patents
熱間加工用固体潤滑剤Info
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- JPH07797B2 JPH07797B2 JP62172559A JP17255987A JPH07797B2 JP H07797 B2 JPH07797 B2 JP H07797B2 JP 62172559 A JP62172559 A JP 62172559A JP 17255987 A JP17255987 A JP 17255987A JP H07797 B2 JPH07797 B2 JP H07797B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、鋼材などの金属材料の熱間加工に使用される
非黒鉛系固体潤滑剤に関する。より詳しくは、本発明
は、従来の黒鉛系潤滑剤に匹敵しうる潤滑性能を示し、
しかも黒鉛系潤滑剤のような炭素侵入による被加工材の
劣化を生じない非黒鉛系の熱間加工用固体潤滑剤に関す
る。
非黒鉛系固体潤滑剤に関する。より詳しくは、本発明
は、従来の黒鉛系潤滑剤に匹敵しうる潤滑性能を示し、
しかも黒鉛系潤滑剤のような炭素侵入による被加工材の
劣化を生じない非黒鉛系の熱間加工用固体潤滑剤に関す
る。
(従来の技術) 一般に、鋼材などの金属材の塑性加工においては、工具
と被加工材との間の摩擦を低減させて焼付を防止するた
めに潤滑剤が使用される。
と被加工材との間の摩擦を低減させて焼付を防止するた
めに潤滑剤が使用される。
熱間加工、特に継目無鋼管の熱間製管のように摩擦条件
の厳しい熱間加工においては、潤滑対象面の温度が高い
ことから使用する潤滑剤の種類が制限され、現状では、
潤滑性能、耐熱性、経済性を含めた総合評価での優位性
から、黒鉛系の固体潤滑剤が多用されている。この場
合、黒鉛粒子単独では大気中で550℃以上に加熱される
と酸化する性質があって長時間の使用には耐え難く、ま
た黒鉛粒子は工具や材料表面への付着性に乏しいため、
粉末状もしくは顆粒状の黒鉛に結合剤として食塩や珪酸
ナトリウムなどの高温の加工温度で溶融する無機質材料
を混合して使用することが行われている。
の厳しい熱間加工においては、潤滑対象面の温度が高い
ことから使用する潤滑剤の種類が制限され、現状では、
潤滑性能、耐熱性、経済性を含めた総合評価での優位性
から、黒鉛系の固体潤滑剤が多用されている。この場
合、黒鉛粒子単独では大気中で550℃以上に加熱される
と酸化する性質があって長時間の使用には耐え難く、ま
た黒鉛粒子は工具や材料表面への付着性に乏しいため、
粉末状もしくは顆粒状の黒鉛に結合剤として食塩や珪酸
ナトリウムなどの高温の加工温度で溶融する無機質材料
を混合して使用することが行われている。
(発明が解決しようとする問題点) このように、黒鉛粒子単独およびこれと結合剤との混合
物を含めた黒鉛系潤滑剤は高温で優れた潤滑剤を示す固
体潤滑剤であるが、その使用には次のような難点があ
る。すなわち、潤滑時に高温で黒鉛(炭素)が被加工材
と接触するために、炭素が相手材に侵入し、その表面が
浸炭される結果、被加工材の耐食性や加工性を劣化させ
ることがある。また、使用時に黒色粉末を散布あるいは
噴射することになるため、作業環境を悪化させる点も無
視できない欠点である。
物を含めた黒鉛系潤滑剤は高温で優れた潤滑剤を示す固
体潤滑剤であるが、その使用には次のような難点があ
る。すなわち、潤滑時に高温で黒鉛(炭素)が被加工材
と接触するために、炭素が相手材に侵入し、その表面が
浸炭される結果、被加工材の耐食性や加工性を劣化させ
ることがある。また、使用時に黒色粉末を散布あるいは
噴射することになるため、作業環境を悪化させる点も無
視できない欠点である。
これらの理由で黒鉛系潤滑剤の使用を避けたい場合に
は、従来は、潤滑性をある程度犠牲にして溶融ガラスを
潤滑剤として用いるか、あるいは黒鉛系潤滑剤を使用す
るが、その代わりに表面の浸炭層は熱間加工後に除去す
るといった対処の仕方が採られてきた。
は、従来は、潤滑性をある程度犠牲にして溶融ガラスを
潤滑剤として用いるか、あるいは黒鉛系潤滑剤を使用す
るが、その代わりに表面の浸炭層は熱間加工後に除去す
るといった対処の仕方が採られてきた。
したがって、熱間加工温度で使用できる非黒鉛系の優れ
た固体潤滑剤が要望されている。本発明の目的は、前述
した黒鉛系固体潤滑剤の問題点を有さず、しかも黒鉛系
固体潤滑剤に匹敵する潤滑性能を示す熱間加工用の非黒
鉛系固体潤滑剤を提供することである。
た固体潤滑剤が要望されている。本発明の目的は、前述
した黒鉛系固体潤滑剤の問題点を有さず、しかも黒鉛系
固体潤滑剤に匹敵する潤滑性能を示す熱間加工用の非黒
鉛系固体潤滑剤を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、黒鉛に替わる高温用固体潤滑剤として酸
化物系の層状物質に注目して検討した結果、剪断抵抗の
小さい特定の酸化物系層状物質と硼酸系結合剤との組合
わせにより上記目的が達成されることを見出し、本発明
の完成に至った。
化物系の層状物質に注目して検討した結果、剪断抵抗の
小さい特定の酸化物系層状物質と硼酸系結合剤との組合
わせにより上記目的が達成されることを見出し、本発明
の完成に至った。
ここに、本発明は、カリウム四珪素マイカ、ナトリウム
四珪素マイカ、天然金マイカ、ベントナイト、およびバ
ーミキュライトから選ばれた1種または2種以上の粒子
状の酸化物系層状物質10重量部と、酸化硼素、硼酸およ
びアルカリ金属硼酸塩から選ばれた1種または2種以上
の結合剤1〜5重量部とからなる、炭素および燐を含有
しない熱間加工用固体潤滑剤である。
四珪素マイカ、天然金マイカ、ベントナイト、およびバ
ーミキュライトから選ばれた1種または2種以上の粒子
状の酸化物系層状物質10重量部と、酸化硼素、硼酸およ
びアルカリ金属硼酸塩から選ばれた1種または2種以上
の結合剤1〜5重量部とからなる、炭素および燐を含有
しない熱間加工用固体潤滑剤である。
(作用) 本発明において潤滑剤の基材として使用するのは、カリ
ウム四珪素マイカ〔KMg2.5(Si4O10)F2〕、ナトリウム
四珪素マイカ〔NaMg2.5(Si4O10)F2〕、天然金マイカ
〔KMg3(AlSi3O10)(OH)2〕、ベントナイト〔Si8(A
l3.34Mg0.66)O20(OH)4Na0.66〕、およびバーミキュ
ライト〔(Mg,Fe)3(Si,Al,Fe)4O10(OH)2・4H
2O〕のうちの1種または2種以上であり、これらはいず
れも剪断抵抗の小さな天然もしくは人工の層状酸化物鉱
物である。これらは固体潤滑剤として使用した場合、概
ね同じような摩擦挙動を示し、2種以上を使用する場合
の混合割合は特に制限されない。これらの層状物質は、
平均粒径2〜20μmの範囲内の粒子状で使用することが
好ましい。
ウム四珪素マイカ〔KMg2.5(Si4O10)F2〕、ナトリウム
四珪素マイカ〔NaMg2.5(Si4O10)F2〕、天然金マイカ
〔KMg3(AlSi3O10)(OH)2〕、ベントナイト〔Si8(A
l3.34Mg0.66)O20(OH)4Na0.66〕、およびバーミキュ
ライト〔(Mg,Fe)3(Si,Al,Fe)4O10(OH)2・4H
2O〕のうちの1種または2種以上であり、これらはいず
れも剪断抵抗の小さな天然もしくは人工の層状酸化物鉱
物である。これらは固体潤滑剤として使用した場合、概
ね同じような摩擦挙動を示し、2種以上を使用する場合
の混合割合は特に制限されない。これらの層状物質は、
平均粒径2〜20μmの範囲内の粒子状で使用することが
好ましい。
他の類似の無機層状酸化物物質、たとえば白マイカ〔KA
l2(AlSi3O10)(OH)2〕、カオリン(Al2O3・2SiO2・
2H2O)、パイロフィライト(Al2O3・4SiO2・H2O)、タ
ルク(3MgO・4SiO2・H2O)などを使用した場合には、本
発明で達成されるような黒鉛系潤滑剤に匹敵する高い潤
滑性能を得ることはできない。
l2(AlSi3O10)(OH)2〕、カオリン(Al2O3・2SiO2・
2H2O)、パイロフィライト(Al2O3・4SiO2・H2O)、タ
ルク(3MgO・4SiO2・H2O)などを使用した場合には、本
発明で達成されるような黒鉛系潤滑剤に匹敵する高い潤
滑性能を得ることはできない。
上述した酸化物系層状物質の粒子のみでは、黒鉛と同様
に摩擦面に強固に付着し難いので、これに結合材を混合
する。結合材は、高温の加工温度で溶融して粘性液体と
なり、主剤の層状酸化物鉱物粒子を工具および被加工材
料の摩擦面に強固に付着させる作用をする。
に摩擦面に強固に付着し難いので、これに結合材を混合
する。結合材は、高温の加工温度で溶融して粘性液体と
なり、主剤の層状酸化物鉱物粒子を工具および被加工材
料の摩擦面に強固に付着させる作用をする。
本発明で使用する上記の酸化物系層状物質に組み合わせ
る結合剤としては、硼酸系結合剤、すなわち酸化硼素
(B2O3)、硼酸、およびアルカリ金属硼酸塩が好適であ
ることが判明した。硼酸としては、H3BO3(正硼酸)の
ほかに、メタ硼酸(HBO2)およびピロ硼酸(H2B4O7)も
使用できる。アルカリ金属硼酸塩の例には、硼酸リチウ
ム、硼酸ナトリウムおよび硼酸カリウムがあり、硼砂
(Na2B4O7・10H2O)のようにメタ硼酸塩もしくはピロ硼
酸塩および/または水和物も使用できる。食塩や珪酸塩
などの結合剤では、本発明で達成されるような高い潤滑
性能は発揮できない。
る結合剤としては、硼酸系結合剤、すなわち酸化硼素
(B2O3)、硼酸、およびアルカリ金属硼酸塩が好適であ
ることが判明した。硼酸としては、H3BO3(正硼酸)の
ほかに、メタ硼酸(HBO2)およびピロ硼酸(H2B4O7)も
使用できる。アルカリ金属硼酸塩の例には、硼酸リチウ
ム、硼酸ナトリウムおよび硼酸カリウムがあり、硼砂
(Na2B4O7・10H2O)のようにメタ硼酸塩もしくはピロ硼
酸塩および/または水和物も使用できる。食塩や珪酸塩
などの結合剤では、本発明で達成されるような高い潤滑
性能は発揮できない。
潤滑基材の上記酸化物系層状物質と結合剤との混合割合
は、層状物質10重量部に対して結合剤1〜5重量部の範
囲内である。結合剤の配合割合がこの範囲外であると、
熱間加工温度で摩擦係数の十分な低下を達成することが
できず、満足すべき潤滑性能が得られない。
は、層状物質10重量部に対して結合剤1〜5重量部の範
囲内である。結合剤の配合割合がこの範囲外であると、
熱間加工温度で摩擦係数の十分な低下を達成することが
できず、満足すべき潤滑性能が得られない。
以下、実施例により本発明の効果を具体的に例証する。
(実施例) 下記の無機層状物質と結合剤とを使用し、これを各種割
合で混合して固体潤滑剤を調製した。
合で混合して固体潤滑剤を調製した。
無機層状物質(カッコ内は平均粒径) (1)カリウム四珪素マイカ(15μm) (2)ナトリウム四珪素マイカ(15μm) (3)天然金マイカ(15μm) (4)ベントナイト(11μm) (5)バーミキュライト(25μm) (6)天然白マイカ(10μm) (7)黒鉛(7μm) 結合剤 (a)硼酸(H3BO3) (B)硼酸ナトリウム (c)硼酸カリウム (d)硼酸リチウム (e)珪酸ナトリウム 得られた潤滑剤を、リング圧縮試験により潤滑性能、す
なわち摩擦係数の低下効果について評価した。リング圧
縮試験は、外形20mm、内径10mm、厚み5mmのSUS304ステ
ンレス鋼製のリングを、1000℃で圧縮率45%の変形を与
えることにより行い、固体潤滑剤は500g/m2の量で供給
し、圧縮時のリング面の摩擦係数を測定した。
なわち摩擦係数の低下効果について評価した。リング圧
縮試験は、外形20mm、内径10mm、厚み5mmのSUS304ステ
ンレス鋼製のリングを、1000℃で圧縮率45%の変形を与
えることにより行い、固体潤滑剤は500g/m2の量で供給
し、圧縮時のリング面の摩擦係数を測定した。
試験した潤滑剤の組成および試験結果を後出の第1表〜
第8表にまとめて示す。なお、潤滑剤の組成は、無機層
状物質10重量部に対する結合剤の重量部として示した。
第8表にまとめて示す。なお、潤滑剤の組成は、無機層
状物質10重量部に対する結合剤の重量部として示した。
第1表〜第5表は、本発明で使用する酸化物系層状物質
と各種結合剤との組合わせからなる潤滑剤についての結
果を示す。摩擦係数の結果から、カリウム四珪素マイ
カ、ナトリウム四珪素マイカ、天然金マイカ、ベントナ
イトおよびバーミキュライトは概ね同じ摩擦挙動を示す
ことがわかる。
と各種結合剤との組合わせからなる潤滑剤についての結
果を示す。摩擦係数の結果から、カリウム四珪素マイ
カ、ナトリウム四珪素マイカ、天然金マイカ、ベントナ
イトおよびバーミキュライトは概ね同じ摩擦挙動を示す
ことがわかる。
すなわち、結合剤が硼酸および硫酸塩の1種または2種
以上であって、潤滑基材の層状物質10重量部に対する結
合剤の割合が1〜5重量部の範囲内である本発明例の潤
滑剤にあっては、いずれも0.15〜0.25の十分に低い摩擦
係数が得られている。これに対し、比較例、すなわち結
合剤が0.5重量部と少なかったり、逆に10重量部と多い
場合、および結合剤が珪酸ナトリウムである場合には、
摩擦係数が0.30以上と高く、十分な潤滑性能が得られて
いない。
以上であって、潤滑基材の層状物質10重量部に対する結
合剤の割合が1〜5重量部の範囲内である本発明例の潤
滑剤にあっては、いずれも0.15〜0.25の十分に低い摩擦
係数が得られている。これに対し、比較例、すなわち結
合剤が0.5重量部と少なかったり、逆に10重量部と多い
場合、および結合剤が珪酸ナトリウムである場合には、
摩擦係数が0.30以上と高く、十分な潤滑性能が得られて
いない。
第6表は、2種以上の層状物質を使用した例を示す。前
述したように、本発明で使用するカリウム四珪素マイ
カ、ナトリウム四珪素マイカ、天然金マイカ、ベントナ
イトおよびバーミキュライトはほとんど等価であるた
め、2種以上の層状物質合計10重量部に対して1種また
は2種以上の結合剤の合計量が1〜5重量部の範囲内で
あれば、第1表〜第5表と同様に低い摩擦係数を示し、
結合剤の量が範囲外になると摩擦係数が0.30以上と高く
なっている。
述したように、本発明で使用するカリウム四珪素マイ
カ、ナトリウム四珪素マイカ、天然金マイカ、ベントナ
イトおよびバーミキュライトはほとんど等価であるた
め、2種以上の層状物質合計10重量部に対して1種また
は2種以上の結合剤の合計量が1〜5重量部の範囲内で
あれば、第1表〜第5表と同様に低い摩擦係数を示し、
結合剤の量が範囲外になると摩擦係数が0.30以上と高く
なっている。
第7表は、別の比較例として、潤滑基材として本発明の
範囲外の酸化物系層状物質である天然白マイカを使用し
た場合の結果を示す。白マイカ10重量部に対して1〜5
重量部の硼酸もしくは硼酸塩を結合剤として混合したに
もかかわらず、0.40以上の非常に高い摩擦係数を示し、
潤滑性能は非常に劣っている。
範囲外の酸化物系層状物質である天然白マイカを使用し
た場合の結果を示す。白マイカ10重量部に対して1〜5
重量部の硼酸もしくは硼酸塩を結合剤として混合したに
もかかわらず、0.40以上の非常に高い摩擦係数を示し、
潤滑性能は非常に劣っている。
第8表は、従来例として黒鉛を潤滑基材として使用した
場合の結果を示す。結合剤を用いない場合でも0.25のか
なり低い摩擦係数を示し、黒鉛は潤滑剤として優れた層
状物質であることを示している。
場合の結果を示す。結合剤を用いない場合でも0.25のか
なり低い摩擦係数を示し、黒鉛は潤滑剤として優れた層
状物質であることを示している。
なお、上記実施例では、酸化硼素を使用した例はない
が、硼酸は高温の熱間加工温度では酸化硼素に転化され
ているので、酸化硼素を使用しても硼酸を使用した場合
と同様の結果が得られることは明らかである。
が、硼酸は高温の熱間加工温度では酸化硼素に転化され
ているので、酸化硼素を使用しても硼酸を使用した場合
と同様の結果が得られることは明らかである。
(発明の効果) 上記の実施例の結果から明らかなように、本発明の熱間
加工用固体潤滑剤は、黒鉛に匹敵する潤滑剤を示し、し
かも炭素を含まないので、高温での熱間加工中に相手材
に炭素が侵入して表面に浸炭層を形成することによる不
都合をもたらすことがない。したがって、浸炭層の切削
などの厄介な後工程を必要とせずに、炭素の侵入を嫌う
ステンレス鋼や低炭素鋼の熱間圧延や熱間鍛造に広く適
用できる。また、黒鉛に匹敵する高い潤滑性を示すこと
から、本発明の固体潤滑剤は、たとえば継目無鋼管の熱
間製管プロセスなどの非常に過酷な摩擦条件での熱間加
工にも有用である。
加工用固体潤滑剤は、黒鉛に匹敵する潤滑剤を示し、し
かも炭素を含まないので、高温での熱間加工中に相手材
に炭素が侵入して表面に浸炭層を形成することによる不
都合をもたらすことがない。したがって、浸炭層の切削
などの厄介な後工程を必要とせずに、炭素の侵入を嫌う
ステンレス鋼や低炭素鋼の熱間圧延や熱間鍛造に広く適
用できる。また、黒鉛に匹敵する高い潤滑性を示すこと
から、本発明の固体潤滑剤は、たとえば継目無鋼管の熱
間製管プロセスなどの非常に過酷な摩擦条件での熱間加
工にも有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 30:06 40:24 Z 50:08
Claims (1)
- 【請求項1】カリウム四珪素マイカ、ナトリウム四珪素
マイカ、天然金マイカ、ベントナイト、およびバーミキ
ュライトから選ばれた1種または2種以上の粒子状の酸
化物系層状物質10重量部と、酸化硼素、硼酸およびアル
カリ金属硼酸塩から選ばれた1種または2種以上の結合
剤1〜5重量部とからなる、炭素および燐を含有しない
熱間加工用固体潤滑剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62172559A JPH07797B2 (ja) | 1987-07-10 | 1987-07-10 | 熱間加工用固体潤滑剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62172559A JPH07797B2 (ja) | 1987-07-10 | 1987-07-10 | 熱間加工用固体潤滑剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6416894A JPS6416894A (en) | 1989-01-20 |
JPH07797B2 true JPH07797B2 (ja) | 1995-01-11 |
Family
ID=15944099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62172559A Expired - Lifetime JPH07797B2 (ja) | 1987-07-10 | 1987-07-10 | 熱間加工用固体潤滑剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07797B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10230306A (ja) * | 1997-02-20 | 1998-09-02 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 継目無鋼管の製造方法 |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2925388B2 (ja) * | 1991-09-13 | 1999-07-28 | 日本パーカライジング株式会社 | 熱間塑性加工用潤滑剤組成物 |
JP2692474B2 (ja) * | 1991-12-25 | 1997-12-17 | 住友金属工業株式会社 | 継目無金属管の熱間圧延用潤滑剤 |
JPH0978080A (ja) * | 1995-09-12 | 1997-03-25 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 高温加工用潤滑剤組成物およびその使用方法 |
TW587096B (en) * | 2000-08-11 | 2004-05-11 | Nihon Parkerizing | Greases component containing in aqueous composition for forming protective membranes |
CN101163559B (zh) * | 2005-02-22 | 2011-06-22 | 住友金属工业株式会社 | 无缝管的制造方法以及清洁设备 |
JP4706972B2 (ja) * | 2005-02-22 | 2011-06-22 | 住友金属工業株式会社 | 継目無管の製造方法及び清掃設備 |
US8082767B2 (en) | 2006-03-27 | 2011-12-27 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Lubricant for hot metal working and powder lubricant composition for hot metal working |
JP5392134B2 (ja) * | 2010-02-15 | 2014-01-22 | 新日鐵住金株式会社 | 熱間圧延工具用潤滑剤および熱間継目無管製造用マンドレルバーの表面処理方法 |
JP5750852B2 (ja) * | 2010-09-29 | 2015-07-22 | Jfeスチール株式会社 | 冷延鋼板 |
WO2012096149A1 (ja) * | 2011-01-13 | 2012-07-19 | 住友金属工業株式会社 | 継目無金属管の熱間圧延用潤滑剤 |
MX363665B (es) | 2012-08-13 | 2019-03-28 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | Composición lubricante en polvo y método para la fabricación de tubo de acero sin costura. |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5755247A (en) * | 1980-09-19 | 1982-04-02 | Misao Kanaumi | Automobile with slip preventive device to press tire against ground |
-
1987
- 1987-07-10 JP JP62172559A patent/JPH07797B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10230306A (ja) * | 1997-02-20 | 1998-09-02 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 継目無鋼管の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6416894A (en) | 1989-01-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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