JPH0779740A - 食肉処理用組成物 - Google Patents

食肉処理用組成物

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JPH0779740A
JPH0779740A JP5251057A JP25105793A JPH0779740A JP H0779740 A JPH0779740 A JP H0779740A JP 5251057 A JP5251057 A JP 5251057A JP 25105793 A JP25105793 A JP 25105793A JP H0779740 A JPH0779740 A JP H0779740A
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JP
Japan
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meat
fatty acid
sucrose fatty
composition
acid ester
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JP5251057A
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Shigeru Kawai
滋 河合
Yumiko Ono
由美子 大野
Hirotaka Sasaki
博隆 佐々木
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一般家庭に於ても簡単に、食肉を十分に火を
通して焼きながら、肉汁が十分に残り肉の旨味を保持
し、硬くならない食感に焼き上げることができるように
食肉を焼く前あるいは焼いている間に処理するために使
用する食肉処理用組成物を提供する。 【構成】 構成成分の含有量が、下記の二個の式: [SDE]/([SME]+[SPE])≧0.62 [SPE]/[SDE]≦0.53 (式中、[SME]は、エステル置換度が1のショ糖脂
肪酸エステルの含有量を表し、[SDE]は、エステル
置換度が2のショ糖脂肪酸エステルの含有量を表し、
[SPE]は、エステル置換度が3以上のショ糖脂肪酸
エステルの合計含有量を表す)を同時に満足する組成を
有するショ糖脂肪酸エステルを含む食肉処理用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、肉汁を十分に含んだ状
態で焼き上げることができるように牛肉等の食肉を処理
するために使用する食肉処理用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】牛肉等の食肉を焼き調理する際、肉が焼
けていくと同時に肉汁が外に出てくる傾向がある。例え
ばビーフステーキの場合、レアの焼き方では肉汁を十分
に含んでいるが、日本人には余り好まれない。焼き方が
ミディアムからウェルダンに進むにつれて牛肉は十分に
焼けるものの、肉汁は少なくなり、旨味が減ると共に肉
が硬くなってくる。ウェルダンの焼き方でも、肉汁を残
し硬くならないように肉を焼くことは、高度の技術を持
つ専門調理人によれば可能であるが、一般家庭に於ては
このような状態に肉を焼くことは困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特殊
な専門技術を必要としないで、一般家庭に於ても簡単
に、食肉を十分に火を通して焼きながら、肉汁が十分に
残り肉の旨味を保持し、硬くならない食感に焼き上げる
ことができるように食肉を処理するために使用する食肉
処理用組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、構成成分の含
有量が、下記の二個の式: [SDE]/([SME]+[SPE])≧0.62 [SPE]/[SDE]≦0.53 (式中、[SME]は、エステル置換度が1のショ糖脂
肪酸エステルの含有量を表し、[SDE]は、エステル
置換度が2のショ糖脂肪酸エステルの含有量を表し、
[SPE]は、エステル置換度が3以上のショ糖脂肪酸
エステルの合計含有量を表す)を同時に満足する組成を
有するショ糖脂肪酸エステルを含むことを特徴とする食
肉処理用組成物である。なお、上記各ショ糖脂肪酸エス
テルの含有量は重量基準である。
【0005】本発明の好適な態様は下記の通りである。
【0006】(1)更に、野菜成分及び/又は果実成
分、そして香辛料を含む調味組成物を含む上記の食肉処
理用組成物。
【0007】(2)更に、プロテアーゼ又はカルシウム
塩を含む上記の食肉処理用組成物。 本発明の食肉処理用組成物には、特定の組成を有するシ
ョ糖脂肪酸エステルが含まれる。
【0008】ショ糖脂肪酸エステル(シュガーエステ
ル)は、例えば、ケーキ等の菓子類の生地の調製用の乳
化剤(起泡剤)として(特開昭62−162133号公
報)、又はショートニング等に用いられる油脂の結晶成
長抑制剤として(特開昭62−205738号公報)よ
く知られている食品用乳化剤である。ショ糖脂肪酸エス
テルには、ショ糖が8個の水酸基を有していることか
ら、エステル置換度が1から8までのものがある。水酸
基の数が多いほど水に溶け易く、モノエステルが最も親
水性である。
【0009】本明細書に於ては、便宜上、エステル置換
度が1のショ糖脂肪酸エステル即ちショ糖脂肪酸モノエ
ステルをSMEで示し、エステル置換度が2のショ糖脂
肪酸エステル即ちショ糖脂肪酸ジエステルをSDEで示
し、エステル置換度が3以上のショ糖脂肪酸エステル即
ちショ糖脂肪酸ポリエステルを一緒にしてSPEで示
す。
【0010】本発明に於けるショ糖脂肪酸エステルの構
成脂肪酸は、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸又はこれらの混
合物の何れであってもよい。この脂肪酸の特に好ましい
ものは炭素数10〜20の脂肪酸であり、例えば、ステ
アリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、リ
ノレン酸等を挙げることができる。
【0011】本発明の食肉処理用組成物に含まれるショ
糖脂肪酸エステルの組成は、SMEの含有量、SDEの
含有量及びSPEの含有量が、下記の二個の式: [SDE]/([SME]+[SPE])≧0.62 [SPE]/[SDE]≦0.53 (式中、[SME]は、SMEの含有量を表し、[SD
E]は、SDEの含有量を表し、[SPE]は、SPE
の合計含有量を表す)を同時に満足するようなものであ
る。
【0012】上記二個の式を同時に満足するSME、S
DE及びSPEの組成は、図1に示すSME、SDE及
びSPEの三成分組成図に於いて、点A、点B、点C及
び点Dで囲まれた領域内(斜線部分)の組成に相当す
る。
【0013】ショ糖脂肪酸エステルの組成が上記の範囲
内にある場合に、これを含む本発明の食肉処理用組成物
を事前に食肉に適用することによって、食肉を十分に火
を通して焼きながら、肉汁が十分に残り肉の旨味を保持
し、硬くならない食感に焼き上げることができるという
本発明の目的を達成することができるのである。
【0014】ショ糖脂肪酸エステル中のSME、SDE
及びSPEの組成が、上記の両式を同時に満足しないも
の、即ち図1の斜線部分の領域外になるものは、比較例
に示すように本発明の目的を達成することはできない。
【0015】特定の組成のショ糖脂肪酸エステルを含む
本発明の食肉処理用組成物を食肉に適用することによ
り、上記のような効果が得られる機構については必ずし
も明瞭ではないが、ショ糖脂肪酸エステルが食肉の外表
面を被覆し、それにより食肉を焼いている間に食肉の内
部の肉汁が外部に流れ出すのを防止し、肉汁を内部に保
持することによって食肉を柔らかくするものと考えられ
る。
【0016】本発明に於けるショ糖脂肪酸エステルの組
成は、[SDE]が91%以下で、[SPE]が9%以
下であり、式: [SPE]/[SDE]≦0.1 を満足するものが更に好ましい。
【0017】従来、カルシウム塩と共にショ糖脂肪酸エ
ステルを含有させた食肉軟化剤は知られている(特開平
4−148663号公報参照)。特開平4−14866
3号公報に記載の食肉軟化剤は、同公報第2頁左上欄に
記載されているように、カルシウム、乳化剤が食肉の筋
原繊維に作用することによって、食肉を脆弱にし、軟化
させるものであり、ショ糖脂肪酸エステルはカルシウム
の食肉の内部への移動を容易にするために添加されてい
るものと考えられる。同公報にはショ糖脂肪酸エステル
の組成については記載が無く、一般的なショ糖脂肪酸エ
ステルが使用されていると考えられるが、SPEの含有
量が多くSDEの含有量の少ないショ糖脂肪酸エステル
を使用すると比較例1に示すように本発明の目的は達成
できない。
【0018】本発明に於けるショ糖脂肪酸エステルは、
既知の合成法、そして必要により分画、再配合を利用し
て調製することができる。一般に行われる方法は、ショ
糖と脂肪酸メチルとのエステル交換反応により生成する
方法であるが、ショ糖と脂肪酸メチルの相溶性溶媒[通
常、ジメチルホルムアミド(DMF)]を用い、炭酸カ
リウムを触媒とし、減圧下加熱反応させる方法や、ショ
糖と脂肪酸メチルを水と多量の乳化剤(セッケン)とを
用いて、加熱し、ミクロエマルジョンとした後、これを
減圧脱水し、触媒として炭酸カリウムを加えて反応させ
る方法が代表的である。また、炭酸カリウムを触媒とし
て、ショ糖と油脂を直接加熱反応させる方法も利用でき
る。得られた反応生成物から過剰のショ糖や溶媒を除去
した後、クロロホルム−メタノールを展開溶媒としたシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて分画し、得
られた各分画物を所望の組成に再配合することにより、
本発明に於けるショ糖脂肪酸エステルを調製することが
できる。なお、市販品のショ糖脂肪酸エステル混合物か
ら上記の方法にて分画し、得れらた各分画物を所望の組
成に再配合することによっても、本発明のショ糖脂肪酸
エステルを得ることができる。
【0019】本発明の食肉処理用組成物は、そのまま焼
く前の食肉を処理するために使用することができる。あ
るいは、肉を焼きながら、肉の表面に本発明の食肉処理
用組成物を塗布するような方法によっても効果的に用い
ることができる。また、本発明の食肉処理用組成物に
は、必要に応じて焼き肉用のたれのような野菜成分及び
/又は果実成分並びに香辛料を含む焼き肉用の調味組成
物を含有させてもよい。この場合、食肉処理用組成物中
のショ糖脂肪酸エステルの含有量は0.1〜10重量%
で十分である。更に、本発明の食肉処理用組成物に、又
は上記調味組成物を含む食肉処理用組成物に、プロテア
ーゼ又はカルシウム塩を含有させてもよい。
【0020】焼き肉用の調味組成物は、一般に野菜、果
実、香辛料、食酢、醤油、みりん、食塩、糖類、デンプ
ン等を原料として作られた調味組成物である。
【0021】原料の野菜としては、タマネギ、トマト、
ニンジン、セロリ等が一般的に使用され、ハクサイ、ミ
ツバ、マッシュルーム、ネギ等も使用できる。また、果
実としてはリンゴが一般的であり、ミカン、プラム、プ
ルーン、パイナップル、キウィフルーツ、バナナ等も使
用できる。これらの野菜及び果実はそのまま使用するこ
ともできるが、一般にエキス、ジュース、ピューレー、
ペースト、乾燥粉末等の形態のものが使用される。
【0022】原料の香辛料としては、香辛野菜又は香味
野菜と呼ばれるものも含めて多種類のものが使用され、
代表的な例としてニンニク(ガーリック)、オニオン、
ジンジャー、コショウ、トウガラシ、パプリカ、ヒメウ
イキョウ、セージ、タイム、ローレル、チンピ、ニッ
ケ、ニクズク等が挙げられる。この香辛料は、一般にエ
キス、乾燥品、乾燥粉末、アルコール抽出物等の形態の
ものが使用される。
【0023】他の原料として、食酢、糖類、食塩、デン
プン、カラメル等や、海藻エキス、グルタミン酸ナトリ
ウム、酸味料(クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、乳酸
等)、アルコール類、甘味料等が使用される。
【0024】また、プロテアーゼとしては、エンドペプ
チダーゼ(プロテイナーゼ)であって酸性条件下で活性
を有するものが好ましく、例えば、パパイン、キモパパ
イン、ブロメライン、フィシン、Rhizopus chinensisか
らの酸性プロテアーゼ等を好ましい例として挙げること
ができる。
【0025】更に、カルシウム塩としては、食品添加物
として認可されている塩化カルシウム、水酸化カルシウ
ム、ピロリン酸二水素カルシウム、リン酸三カルシウ
ム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウ
ム、炭酸カルシウム、焼成天然カルシウム、グルタミン
酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グリセロリン酸カ
ルシウム、グルコン酸カルシウム、プロピオン酸カルシ
ウム、乳酸カルシウム等を使用することができる。
【0026】本発明の食肉処理用組成物の使用に際して
は、本発明の食肉処理用組成物を粉末の状態で焼く前の
食肉の表面に付着させてもよく、また、本発明の食肉処
理用組成物を含む水溶液又は焼き肉用調味組成物を焼く
前に食肉の表面に塗布するか、または、この水溶液又は
焼き肉用調味組成物に焼く前の食肉を漬け込んでもよ
い。更に、肉を焼きながら、肉の表面に本発明の食肉処
理用組成物を付着または塗布してもよい。
【0027】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を更に
詳細に説明する。
【0028】[実施例1] (ショ糖脂肪酸エステルの調製)下記の方法により、そ
れぞれ表1に示すSME、SDE及びSPE組成を有す
る(A)、(B)及び(C)の三種類のショ糖脂肪酸エ
ステル(但し、構成脂肪酸は、ステアリン酸75%、オ
レイン酸9%、パルミチン酸14%、ミリスチン酸2%
である)を調製した。なお、上記のショ糖脂肪酸エステ
ルは次のようにして調製した。先ず、SME34重量
%、SDE38重量%及びSPE28重量%からなるシ
ョ糖脂肪酸エステルを、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー[展開溶媒、クロロホルム:メタノール=8:
2]にかけ、それぞれ分画した。得られた画分から薄層
クロマトグラフィーのRf値を指標としてそれぞれSM
E、SDE及びSPEを得た。このSME、SDE及び
SPEは、ガスクロマトグラフィー及び高速液体クロマ
トグラフィーにより、いずれも99%以上の純度を有す
ることを確認した。これらのSME、SDE及びSPE
を再配合して、所望の組成を有するショ糖脂肪酸エステ
ルを調製した。
【0029】(肉の焼き調理)各ショ糖脂肪酸エステル
を水に溶解して得た1重量%の水溶液に、牛のモモ肉
(約40mm×約70mm、厚さ約5mm)を漬け、約
200℃に予め加熱したホットプレートを使用して、表
裏をそれぞれ45秒間ずつ焼いた。
【0030】(焼いた肉の評価)官能評価パネラー20
名により、焼いた肉の「軟らかさ」及び「多汁性」の二
項目について、焼いた肉の官能評価を行った。
【0031】官能評価の結果を表1に示す。なお、表1
に於て、「A」は14名以上のパネラーが良好と認識し
た場合を示し、「B」は8〜13名のパネラーが良好と
認識した場合を示し、「C」は12名以上のパネラーが
良好と認識しなかった場合を示す。
【0032】[比較例1] (ショ糖脂肪酸エステルの調製)実施例1に記載した方
法により、それぞれ表1に示すSME、SDE及びSP
E組成を有する(D)、(E)及び(F)の三種類のシ
ョ糖脂肪酸エステル(但し、構成脂肪酸は、実施例1で
調製したものと同じ)を調製した。
【0033】(肉の焼き調理及び焼いた肉の評価)ショ
糖脂肪酸エステル(A)の代わりに、上記のショ糖脂肪
酸エステル(D)、(E)又は(F)を使用した他は実
施例1に於けると同様にして、牛のモモ肉を焼き、焼い
た肉の官能評価を行った。官能評価の結果を表1に示
す。
【0034】
【表1】
【0035】表1の結果から、実施例1に示されるよう
に、本発明の組成のショ糖脂肪酸エステルを含む食肉処
理用組成物で処理した肉は、焼いた後軟らかさ及び多汁
性が共に良好であるのに対して、比較例1に示されるよ
うに、本発明の範囲外のショ糖脂肪酸エステルを含む組
成物で処理した肉は、焼いた後軟らかさ及び多汁性が共
に劣っていることが明らかである。
【0036】[実施例2] (焼き肉用漬け込みたれの調製)醤油25重量部、液糖
30重量部、タマネギ10重量部、にんにく5重量部、
アミノ酸液15重量部、食塩7.5重量部、グルタミン
酸ナトリウム2.5重量部、及びレモン果汁5重量部を
混合し、得られた混合物に実施例1で調製したショ糖脂
肪酸エステル(A)を1重量%添加し混合して、焼き肉
用漬け込みたれ(食肉処理用組成物)を調製した。
【0037】(肉の焼き調理及び焼いた肉の評価)ショ
糖脂肪酸エステル(A)の代わりに、上記の焼き肉用漬
け込みたれを使用した他は実施例1に於けると同様にし
て、牛のモモ肉を焼き、焼いた肉の官能評価を行った。
官能評価の結果を表2に示す。なお、表2の記号A及び
Cは実施例1に記載したものと同じ意味を有する。
【0038】[実施例3] (ショ糖脂肪酸エステルの調製)実施例1に記載した方
法により、SME:SDE:SPE=17:81:2の
組成を有するショ糖脂肪酸エステル(但し、構成脂肪酸
は、実施例1で調製したものと同じ)を調製した。
【0039】(肉の焼き調理及び焼いた肉の評価)上記
のショ糖脂肪酸エステルの粉末を、牛のモモ肉(約40
mm×約70mm、厚さ約5mm)の表面に、肉100
g当り2gの割合で付け、この肉を実施例1に於けると
同様にして焼き、焼いた肉の官能評価を行った。官能評
価の結果を表2に示す。
【0040】[実施例4] (食肉処理用組成物の調製)実施例1で調製したショ糖
脂肪酸エステル(A)に、プロテアーゼ(パパイン、和
光純薬株式会社製)を0.5重量%の含有量で添加し
て、食肉処理用組成物を調製した。
【0041】(肉の焼き調理及び焼いた肉の評価)ショ
糖脂肪酸エステル(A)の代わりに、上記の食肉処理用
組成物を使用した他は実施例1に於けると同様にして、
牛のモモ肉を焼き、焼いた肉の官能評価を行った。官能
評価の結果を表2に示す。
【0042】[実施例5] (食肉処理用組成物の調製)実施例1で調製したショ糖
脂肪酸エステル(A)に、塩化カルシウムを1重量%の
含有量で添加して、食肉処理用組成物を調製した。
【0043】(肉の焼き調理及び焼いた肉の評価)ショ
糖脂肪酸エステル(A)の代わりに、上記の食肉処理用
組成物を使用した他は実施例1に於けると同様にして、
牛のモモ肉を焼き、焼いた肉の官能評価を行った。官能
評価の結果を表2に示す。
【0044】[比較例2] (食肉処理用組成物の調製)比較例1で調製したショ糖
脂肪酸エステル(F)に、塩化カルシウムを1重量%の
含有量で添加して、食肉処理用組成物を調製した。
【0045】(肉の焼き調理及び焼いた肉の評価)ショ
糖脂肪酸エステル(A)の代わりに、上記の食肉処理用
組成物を使用した他は実施例1に於けると同様にして、
牛のモモ肉を焼き、焼いた肉の官能評価を行った。官能
評価の結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】表2の結果から、実施例2〜5に示される
ように、本発明の組成のショ糖脂肪酸エステルを含む食
肉処理用組成物は、粉末の状態で生肉を処理しても、こ
れに焼き肉用たれ、プロテアーゼ、カルシウム塩を含有
させても、これらの食肉処理用組成物で処理した肉は、
焼いた後軟らかさ及び多汁性が共に良好であるのに対し
て、比較例2に示されるように、本発明の範囲外のショ
糖脂肪酸エステルを含む組成物は、筋原繊維等に作用し
て肉を軟化させることが知られているカルシウム塩を含
有させても、これで処理した肉は、焼いた後軟らかさ及
び多汁性が共に劣っていることが明らかである。
【0048】
【発明の効果】本発明の食肉処理用組成物は、焼く前の
食肉あるいは焼いている食肉をこれで処理することによ
り、特殊な専門技術を必要としないで、一般家庭に於て
も簡単に、食肉を十分に火を通して焼きながら、肉汁が
十分に残り肉の旨味を保持し、硬くならない食感に焼き
上げることができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】SME、SDE及びSPEの三成分組成図であ
る。
【符号の説明】
SME エステル置換度が1のショ糖脂肪酸エステル SDE エステル置換度が2のショ糖脂肪酸エステル SPE エステル置換度が3以上のショ糖脂肪酸エステ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】本発明に於けるショ糖脂肪酸エステルの組
成は、式: [SPE]/[SDE]≦0.1 を満足するものが更に好ましい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構成成分の含有量が、下記の二個の式: [SDE]/([SME]+[SPE])≧0.62 [SPE]/[SDE]≦0.53 (式中、[SME]は、エステル置換度が1のショ糖脂
    肪酸エステルの含有量を表し、[SDE]は、エステル
    置換度が2のショ糖脂肪酸エステルの含有量を表し、
    [SPE]は、エステル置換度が3以上のショ糖脂肪酸
    エステルの合計含有量を表す)を同時に満足する組成を
    有するショ糖脂肪酸エステルを含むことを特徴とする食
    肉処理用組成物。
JP5251057A 1993-09-13 1993-09-13 食肉処理用組成物 Withdrawn JPH0779740A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1676503A1 (en) 2004-12-28 2006-07-05 Delta Kogyo Co., Ltd. Bracket angle adjustment mechanism
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