JPH0779609B2 - 食鳥の骨付もも肉の骨抜き装置 - Google Patents

食鳥の骨付もも肉の骨抜き装置

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JPH0779609B2
JPH0779609B2 JP31109592A JP31109592A JPH0779609B2 JP H0779609 B2 JPH0779609 B2 JP H0779609B2 JP 31109592 A JP31109592 A JP 31109592A JP 31109592 A JP31109592 A JP 31109592A JP H0779609 B2 JPH0779609 B2 JP H0779609B2
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光明 関口
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    • A22BUTCHERING; MEAT TREATMENT; PROCESSING POULTRY OR FISH
    • A22CPROCESSING MEAT, POULTRY, OR FISH
    • A22C21/00Processing poultry
    • A22C21/0069Deboning poultry or parts of poultry
    • A22C21/0076Deboning poultry legs and drumsticks

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Processing Of Meat And Fish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食鳥の骨付きもも肉の
骨抜き装置に関する。
【0002】
【従来の技術】手作業により食鳥の骨付きもも肉を骨と
肉とに分離する場合、該分離作業は、以下の手順に従
い、ナイフを用いて、行われる。 (1)骨付きもも肉を、大腿骨と下腿骨に沿って切り開
く。 (2)膝関節を切断し、大腿骨と下腿骨とを分離する。 (3)大腿骨の下端、すなわち膝関節部を引き起こし、
大腿骨をもも肉から引き剥がす。 (4)もも肉のくるぶしの周囲に切れ目を入れ、その
後、下腿骨周囲のもも肉を、下腿骨に沿ってくるぶしか
ら膝関節まで下腿骨から引き剥がす。 (5)膝関節ともも肉とを連結している腱を切断する。 上記(1)〜(5)の作業は、何れも熟練と体力とを要
するので、従来より自動化が要望されていた。従来、食
鳥の骨付きもも肉を骨と肉とに分離する装置、方法が種
々提案されている。米国特許第2,897,536号
は、一対のローラーの間に骨付きもも肉を通して、骨と
肉とを分離する装置を開示している。米国特許第3,2
61,054号は、一対のストリッピングバーの間に骨
付きもも肉を通して、骨と肉とを分離する装置を開示し
ている。米国特許第3,965,535号は、周縁を接
近させた一対の回転ディスクの間に骨付きもも肉を通し
て、骨と肉とを分離する装置を開示している。米国特許
第3,348,261号は、骨の少なくとも一側に沿っ
て肉に切れ目を入れ、その後大腿部の肉を膝関節に向け
て、また下腿部の肉を膝関節に向けてそれぞれ鋤剥がす
方法を開示している。特公昭60−23810号公報
は、回転する環状のカッターベルトにより肉を骨から分
離する装置を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】米国特許第2,89
7,536号、第3,261,054号、第3,96
5,535号、第3,348,261号の装置、方法に
よれば、肉は、骨の延在方向に押されることにより、骨
から分離される。従って、これらの装置、方法にあって
は、肉、特に大腿部の肉が、分離工程中に無理な変形を
受け、損傷し易いという問題があった。また、特公昭6
0−23810号公報の装置では、カッターベルトの前
進部分と戻り部分との間に挟まれた肉が、骨に取り残さ
れるので、手作業に比べて、分離される肉の歩留りが低
いという問題があった。本発明は上記の問題に鑑みてな
されたものであり、従来の手作業による食鳥の骨付きも
も肉の骨と肉への分離作業の各手順を自動的に行う、食
鳥の骨付きもも肉の骨抜き装置を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
課題を解決するために、(a)溝を有する第1把持部材
と、第1把持部材に隣接して配設され、第1把持部材の
溝に対峙して形成された溝形の切欠を有する第2把持部
材とを有し、第2把持部材の溝の幅は第1把持部材の溝
の幅よりも狭く形成され、更に、第1把持部材と第2把
持部材とを、第1把持部材の溝の開放端と第2把持部材
の溝の開放端とが同一方向に向く第1位置と、第1把持
部材の溝の開放端と第2把持部材の溝の開放端とが互い
に直交する方向に向く第2位置との間で、相対回転させ
る手段を有し、食鳥の骨付もも肉のくるぶしを、該くる
ぶしを中心とするもも肉の回動を許容しつつ把持する第
1把持手段と、第1把持手段を水平に移動させる第1駆
動手段とを備える、もも肉搬送装置と、
【0005】(b)食鳥の骨付もも肉を支持する第1支
持手段と、楔形の水平断面と上下に延在する切刃とを有
する第1刃と、第1刃の切刃の第1側面に添い、且つ第
1刃の切刃から僅かに突出して配設された第2刃と、第
2刃を第1刃に対して上下に往復駆動する第2駆動手段
とを有する、もも肉を切断するもも肉切断手段と、骨付
もも肉を、もも肉切断手段の第1刃の切刃の第2側面に
向けて押圧する第1押圧手段と、もも肉切断手段を上下
に移動させてもも肉に係合、離脱させる第3駆動手段
と、もも肉切断手段を水平に移動させる第4駆動手段
と、もも肉切断手段の第1刃及び第2刃からもも肉切断
手段の水平移動方向側方にオフセットしてもも肉切断手
段に固定され上下方向に延在する軸部材と、もも肉切断
手段に初期回転モーメントを印加してもも肉切断手段を
前記軸部材の回りに回転付勢するばねと、前記初期回転
モーメントによるもも肉切断手段の回動を規制するスト
ッパーとを有し、もも肉切断手段の第1刃の切刃に加わ
る力が所定値以下の時に、もも肉切断手段の上下方向軸
回りの回動を規制し、第1刃の切刃に加わる力が所定値
を越える時に、上下方向軸の回りにもも肉切断手段を回
動させる回動規制手段とを備える、食鳥の骨付もも肉の
骨に沿ってすじ入れする装置と、
【0006】(c)先端部の切刃が鈍に、根元部の切刃
が鋭に形成され、根元部を中心に揺動する第3刃と、第
3刃の下方で第3刃と平行に延在し、食鳥の骨付もも肉
の膝関節を支持する第2支持手段と、骨付もも肉の大腿
骨と係合して大腿骨を下方に折り曲げる折り曲げ手段と
を備える、食鳥の骨付もも肉の膝関節を切断して大腿骨
と下腿骨とを分離する装置と、
【0007】(d)二股状の先端部を有する爪部材と、
爪部材を移動させて、斜め上方から二股状の先端部を食
鳥の骨付もも肉の膝関節に係合させる第5駆動手段と、
骨付もも肉の膝関節に係合した爪部材を下方へ揺動させ
る揺動手段とを備える、食鳥の骨付もも肉の大腿骨をも
も肉から引き剥がす装置と、
【0008】(e)互いに接近する方向に付勢された一
対の回転する円板状の第4刃と、第4刃を上下に移動さ
せて食鳥の骨付もも肉のくるぶしと係合、離脱させる第
6駆動手段とを有するくるぶしの周囲に切れ目を入れる
手段と、対峙する一対の凹部を有する一対の第5刃と、
第5刃を互いに接近、離隔させる第7駆動手段と、第5
刃を下腿骨に沿って往復移動させる第8駆動手段とを備
える、食鳥の下腿骨周囲のもも肉を下腿骨に沿ってくる
ぶしから膝関節まで下腿骨から引き剥がす装置と、
【0009】(f)環状の切刃と該切刃から隔てられた
側面とを有する剛性の大きな環状の第6刃と、第6刃を
その中心軸線の回りに回転駆動する第9駆動手段とを有
する、食鳥の骨付もも肉の腱を切断する腱切断手段と、
第6刃の切刃の方向に第6刃から間隔を隔てて配設され
た、下腿骨を把持する第2把持手段と、もも肉搬送装置
の第1把持手段から第2把持手段へもも肉を移送する移
送手段と、第2把持手段を移動させて第6刃の切刃に接
近、離隔させる第10駆動手段と、第6刃の切刃と隔て
られた側面の方向に第6刃から間隔を隔てて配設され
た、下腿骨のくるぶしを把持する第3把持手段と、第3
把持手段を移動させて第6刃に接近、離隔させる第11
駆動手段と、膝関節を第6刃の切刃に押付ける第2押圧
手段とを備える、食鳥の骨付もも肉の腱切断装置と、を
備える食鳥の骨付もも肉の骨抜き装置を提供する。
【0010】また、本発明においては、先端部の切刃が
鈍に、根元部の切刃が鋭に形成され、根元部を中心に揺
動する揺動刃と、揺動刃の下方で揺動刃と平行に延在
し、食鳥の骨付もも肉の膝関節を支持する支持手段と、
骨付もも肉の大腿骨と係合して、大腿骨を下方に折り曲
げる折り曲げ手段と、食鳥の骨付もも肉のくるぶしを把
持する把持手段と、把持手段を揺動刃と平行に移動させ
る駆動手段とを備える、食鳥の骨付もも肉の膝関節を切
断して大腿骨と下腿骨とを分離する装置を提供する。
【0011】
【作用】本発明においては、手作業より食鳥の骨付きも
も肉を骨と肉とに分離する際の前記(1)乃至(5)の
各工程は、それぞれ(b)乃至(f)の装置により、自
動的に行われる。また、前記各装置間の骨付もも肉の搬
送は(a)の装置により自動的に行われる。
【0012】
【実施例】以下添付図に基づいて、本発明の実施例を説
明する。本実施例に係る食鳥の骨付もも肉の骨抜き装置
は、骨付もも肉を搬送するもも肉搬送装置Aと、食鳥の
骨付もも肉の骨に沿ってすじ入れする装置Bと、膝関節
を切断し大腿骨と下腿骨とを分離する装置Cと、大腿骨
の膝関節部を引き起こし大腿骨をもも肉から引き剥がす
装置Dと、下腿骨周囲のもも肉を下腿骨に沿ってくるぶ
しから膝関節まで下腿骨から引き剥がす装置Eと、膝関
節ともも肉とを連結している腱を切断する装置Fと、備
えている。以下、A〜Fの各装置について説明する。
【0013】〔1〕もも肉搬送装置A 図1に基づいて、もも肉搬送装置Aを説明する。以下の
説明において、図1の矢印I 、II、III 、IV、V 、VI、
の方向をそれぞれ、前、後、左、右、上、下方向と呼
ぶ。図1において、2は左右方向に延在し、図示しない
モータによって駆動される無端チェーンであり、その上
側走行部2aは左方に駆動される。図1に示すごとく、
無端チェーン2には、所定の間隔を隔てて複数の骨付も
も肉把持組立体3が固定されている。もも肉把持組立体
3は、直方体状の本体3aを有し、本体3aは、適当な
取付け治具により無端チェーン2に固定されている。軸
部材3bが、本体3aを貫通して前後方向に延びてい
る。軸部材3bは、その軸線回りに回動可能に且つ該軸
線方向に移動不能に本体3aにより支持されている。軸
部材3bは、本体3aに穿設された孔に、回動可能では
あるが、緊密に嵌合している。従って、軸部材3bは、
大きな回転トルクを受けた場合にのみ、回動する。軸部
材3bの後端には、前後に延び前端が閉鎖されたU型溝
を有する溝型部材から成る第1把持部材3cの前端が固
定されている。
【0014】軸部材3bの前端には、カムプレート3d
が固定されている。カムプレート3dの前面には、一対
のカムローラ3d1 が取付けられ、カムプレート3dの
後面には、カムローラ3d1 に直交して一対のカムロー
ラ3d2 が取付けられている。一対のカムローラ3d1
は、無端チェーン2の上側走行部2aの始端近傍の前方
上方に配設され、図示しないすじ入れ装置Bの枠組に固
定され、左右方向に延在するラインカム4aに係合して
いる。一対のカムローラ3d1 がラインカム4aと係合
した状態で、第1把持部材3cのU型溝は、開放端が上
方を向いている。第1把持部材3cのU型溝の開放端が
上方を向いている状態を、以後把持組立体3の開放状態
と呼ぶ。
【0015】ラインカム4aは、無端チェーン2の上側
走行部2aの始端近傍にのみ延在しており、ラインカム
4aの左端に隣接して、無端チェーン2の上側走行部2
aの前方上方に、図示しないすじ入れ装置Bの枠組に固
定されたラインカム4bが、左右方向に延在している。
ラインカム4bは、一対のカムローラ3d2 と係合す
る。ラインカム4bが一対のカムローラ3d2 と係合し
た状態で、第1把持部材3cのU型溝は、開放端が右方
を向いている。第1把持部材3cのU型溝の開放端が右
方を向いている状態を、以後把持組立体3の閉鎖状態と
呼ぶ。本体3aの後方には、第2把持部材3eが配設さ
れている。第2把持部材3eには、把持組立体3が開放
状態にある時の第1把持部材3cのU型溝に正対して、
上端が開放したU型の切欠3e1 が設けられている。第
2把持部材3eのU型の切欠3e1の幅は、第1把持部
材3cのU型溝のよりも若干狭く形成されている。
【0016】〔2〕すじ入れ装置B 図1〜図6に基づいて、すじ入れ装置Bを説明する。な
お以下に説明するすじ入れ装置Bは、右脚の骨付もも肉
のすじ入れ装置として構成されている。以下の説明にお
いて、図1の矢印I 、II、III 、IV、V 、VI、の方向を
それぞれ、前、後、左、右、上、下方向と呼ぶ。図1に
示すごとく、もも肉把持組立体3の後方に、左右方向に
延びる長方形の板状のテーブル5が水平に配設されてい
る。テーブル5は、図示しないすじ入れ装置Bの枠組に
固定されている。図1に示すごとく、ラインカム4bの
右端近傍において、もも肉把持組立体3の上方に、カッ
ター組立体6が配設されている。カッター組立体6は、
上下に差し向けられたエアシリンダ6aを備えている。
エアシリンダ6aは、図示しないすじ入れ装置Bの枠組
によって前後方向にのみ移動可能に支持されたブラケッ
ト6bに固定されている。エアシリンダ6a′が前後方
向に差し向けられてすじ入れ装置Bの図示しない枠組み
に固定され、エアシリンダ6a′のピストン6a1′が
ブラケット6bに連結されている。エアシリンダ6aの
下方に延びるピストン6a1 の下端には、長方形のカッ
ターベース6cの上端が、取付けられている。カッター
ベース6cは、ブラケット6bに固定されたガイド6d
により、上下方向に移動可能に支持されている。
【0017】カッターベース6cの右方に配設され上下
に延びる回動軸6eが図示しない二つの軸受によりカッ
ターベース6cに、その軸線回りの回動のみ可能に支持
されている。回動軸6eは、カッターベース6cに固定
され右方に延びるアイプレート6c1 の右端に穿設され
た孔6c2 に一端が係合し、他端が回動軸6eの下端に
固定された板部材6fに固定されると共に回動軸6eに
外嵌したコイルばね6gにより、初期モーメントM0
もってその軸線回りに二重矢印方向に、すなわち上方か
ら下方を見て反時計方向に回転付勢されている。回動軸
6eの上端には、アーム6e1 が固定されており、アー
ム6e1 がカッターベース6cに固定され右方に延びる
ストッパー6c3 に当接することにより、回動軸6eの
二重矢印方向の回動が規制されている。
【0018】板部材6fの下面には、回動軸6eから左
方にオフセットしてカッター取付軸6hの上端が固定さ
れ、カッター取付軸6hの下端にはカッター取付ブラケ
ット6jが固定され、カッター取付ブラケット6jに
は、カッター取付け軸6hから前方にオフセットしてカ
ッター本体6kの上端が固定されている。カッター本体
6kは、長方形の板から成り、下端に固定刃6mが固定
されている。図2に示すごとく、固定刃6mは、長方形
の板から成る上方部分6m1 と、上方部分6m1の下端
から後方に延び、楔型の水平断面形状を有する下方部分
6m2 とから構成される。上方部分6m1 の前面は、カ
ッター本体6kの後面に固定されている。下方部分6m
2 の楔型の水平断面形状は、後方が幅狭となるように形
成されており、且つ前方の広幅部の最大幅が上方部分6
1 の左右方向の幅の約半幅となるように形成されてい
る。下方部分6m2 は上方部分6m1 の右側に片寄せて
形成されている。また下方部分6m2 の下端は前方から
後方に向けて斜め下方に傾斜して形成されており、従っ
て下方部分6m2 の下端の後端は尖端6m2 ′を形成し
ている。
【0019】カッター本体6kには、モータ6nが取付
けられている。モータ6nの下方位置で、軸6pがカッ
ター本体6kを前後に貫通し、且つその軸線回りに回動
自在にカッター本体6kに支持されている。軸6pは、
ベルト6qを介してモータ6nの出力軸に連結されてい
る。軸6pの後端には、その軸線から偏心して後方に延
びるピン6rが固定されており、ピン6rの後端に、ピ
ン6rの軸線回りに回動自在に、下方に延びるロッド6
sが支持され、ロッド6sの下端に、前後方向に延びる
ピン6tがその軸線回りに回動自在に支持され、ピン6
tに、その軸線回りに回動自在に、下方に延びるロッド
6uが支持されている。ロッド6uはカッター本体6k
に固定されたガイド6vにより、上下移動可能に支持さ
れている。
【0020】ロッド6uの下端には、可動刃固定ブロッ
ク6wが固定され、ブロック6wの下端に前後方向に穿
設されたスリットに上端を嵌入させた状態で、狭幅の長
方形の薄板から成る可動刃6xが、ピン6yによりブロ
ック6wに固定されている。ブロック6wは、その前面
が固定刃の上方部分6m1 の後面に当接するように位置
決めされている。可動刃6xは、固定刃の下方部分6m
2 の後縁、すなわち切刃6m3 、を形成する左側面に当
接するように位置決めされ、且つ可動刃6xの後縁6x
1 が切刃6m3 よりも若干後方に突出するように位置決
めされている。可動刃6xの下端は、前方から後方に向
けて斜め下方に傾斜して形成されており、且つ鋭利な切
刃6x3 が形成されている。従って可動刃6xの下端の
後端は尖端6x′を形成している。また、可動刃6x
は、可動刃6xの下方への最大ストローク時に、切刃6
3 が固定刃の下方部分6m2 の下端から下方に若干突
出するように、位置決めされている。
【0021】回動軸6eが初期モーメントM0 をもって
二重矢印方向に回転付勢され、アーム6e1 がストッパ
ー6c3 に当接して回動軸6eの二重矢印方向の回動が
規制された状態で、可動刃6xは回動軸6eの左方位置
に、且つ回動軸6eの若干後方位置にある。またこの状
態で、可動刃6xは、上方から下方を見て前縁6x2
ら後縁6x1 に向けて右方に若干傾斜している。またこ
の状態で、固定刃の下方部分6m2 の切刃6m3 を形成
する右側面は前後方向に延在している。以下の説明にお
いて、回動軸6eが初期モーメントM0 をもって二重矢
印方向に回転付勢され、アーム6e1 がストッパー6c
3 に当接して回動軸6eの二重矢印方向の回動が規制さ
れ、可動刃6xが回動軸6eの左方位置に、且つ回動軸
6eの若干後方位置にあると共に、上方から下方を見て
可動刃6xが前縁6x2 から後縁6x1 に向けて右方に
若干傾斜し、固定刃の下方部分6m2 の右側面が前後方
向に延在している状態を、可動刃6xの初期回動状態と
呼ぶ。
【0022】図1に示すごとく、固定刃6mの右方に押
圧ロール組立体7が配設されている。押圧ロール組立体
7は、図3に示すごとく、左右に延びる軸7aに回動自
在に支持された押圧ロール7bを備えている。軸7aは
上下に延びる帯板7cの下端に固定されており、帯板7
cの上端は左方に折り曲げられて、ブラケット7dの後
端に固定され、ブラケット7dの前方部は左上方に延び
て、カッターベース6cに固定されている。帯板7cの
中央部分に穿設された孔7c1 を貫通して、ロッド7e
が左右方向に延び、ロッド7eの左端はブラケット7d
に固定されている。ロッド7eの帯板7cの右方に延び
る部分には、コイルばね7fが外嵌しており、ばね7f
はロッド7eの右端に螺合したナット7gにより、圧縮
付勢されている。
【0023】図1に示すごとく、カッター組立体6の前
方に、且つもも肉把持組立体3の上方に、カッターガイ
ド8が配設されている。図4、図5に示すように、カッ
ターガイド8は、左右に互いに隣接して配設され、後方
部分が下方に折れ曲がったL型の一対の脚8aを有して
いる。脚8aの前方部分には、上方に延びる軸部材8b
が固定され、軸部材8bはベースプレート8cにより、
その軸線回りに回動可能に支持されている。脚8aの下
方に折れ曲がった後方部分には、V型のガイド溝8d1
と、ガイド溝8d1 から下方に延びるスリット8d
2 と、スリット8d2 の下方に延びる広幅の矩形溝8d
3 とを共働して形成する一対のガイドプレート8dが固
定されている。矩形溝8d3 は、スリット8d2 に対し
て右方に偏心して形成されている。脚8aは、バネに8
eより、軸部材8bを中心にして回転し後方部分が互い
に接近する方向に付勢されている。脚8aに固定された
ストッパー8fが、ベースプレート8cに固定されたス
トッパー受け8gに当接することにより、脚8aの回転
が規制され、スリット8d2 の形成が保証される。カッ
ターガイド8は、スリット8d2 の左右方向位置がカッ
ター組立体の固定刃6mの左右方向位置と同一になるよ
うに位置決めされている。カッターガイド8は、図示し
ない駆動装置により、上下に往復駆動される。
【0024】以上の構成を有する、本実施例に係るすじ
入れ装置Bの作動を以下に説明する。骨抜き装置の電源
をONにする。これにより、無端チェーン2の上側走行
部2aが左方に走行する。エアシリンダ6aのピストン
6a1 は後退位置にあり、カッター本体6kは上方に引
き上げられている。エアシリンダ6a′のピストン6a
1 ′は後退位置にあり、カッター本体6kは、もも肉把
持組立体3の上方にある。回動軸6eは初期モーメント
0 をもって図1の二重矢印方向に回転付勢され、アー
ム6e1 はストッパー6c3 に当接し、可動刃6xは回
動軸6eの左方位置に、且つ回動軸6eの若干後方位置
にあると共に、可動刃6xは上方から見て前縁6x2
ら後縁6x1 に向けて右方に若干傾斜し、固定刃の下方
部分6m2 の右側面は前後方向に延在している。すなわ
ち、可動刃6xは初期回動状態にある。カッターガイド
8はカッター組立体6の前方に、且つもも肉把持組立体
3の上方にある。
【0025】次いで、作業者が、図1において、無端チ
ェーン2の上側走行部2aの右端近傍に在る把持組立体
3に、右脚の骨付もも肉Sをセットする。把持組立体3
は開放状態にあり、第1把持部材3cのU型溝の開放端
が上方を向いている。骨付もも肉Sのセットは以下の手
順で行う。 もも肉Sの内側面が左方向を向き、外側面が右方を
向き、且つ大腿骨S2と下腿骨S1との連結部である膝
関節S4 が上方に突出するように骨付もも肉Sを位置決
めする。 くるぶしS3 の部分を第1把持部材3cのU型の溝
に、またくるぶしS3に隣接した下腿骨S1の部分を第
2把持部材3eのU型の切欠3e1 の内部に、挿入す
る。これにより、骨付もも肉SのくるぶしS3 が第1把
持部材3cにより把持され、またくるぶしS3 に隣接し
た下腿骨S1の部分が第2把持部材3eにより把持され
る。
【0026】上記のように把持組立体3にセットされた
右脚の骨付もも肉Sは、図1に示すごとく、把持組立体
3が無端チェーンの上側走行部2aにより左方へ駆動さ
れるのに伴って左方へ移動する。把持組立体3の左方へ
の移動に伴って、カムローラ3d1 とラインカム4aと
の係合が解除され、カムローラ3d2 とラインカム4b
とが係合する。これにより、第1把持部材3cが右方に
回転し、把持組立体3は閉鎖状態となる。第1把持部材
3cの回転に伴って、第1把持部材3cによって把持さ
れた右脚の骨付もも肉Sも右方に回転し、ももの内側が
上を向き、ももの外側がテーブル5の上面に当接する。
この時、大腿骨S2、下腿骨S1、及びくるぶしS3
同一水平面内にあり、かつ下腿骨S1は上方から見て前
方から後方に向けて若干右方に傾斜し、大腿骨S2は上
方から見て前方から後方に向けて左方に若干傾斜してい
る。
【0027】第1把持部材3cのU型の溝の開放端は右
方を向き、第2把持部材3eのU型の切欠3e1 の開放
端は上方を向いているので、骨付もも肉のくるぶしS3
部は第1把持部材3cと第2把持部材3eとによる把持
から上下・左右方向に離脱することはできない。また、
第2把持部材3eのU型の切欠3e1 の幅は第1把持部
材3cのU型の溝の幅よりも狭く形成されており、骨付
もも肉のくるぶしS3部は第2把持部材3eのU型の切
欠3e1 を前後に通り抜けることができないので、骨付
もも肉のくるぶしS3 部は第1把持部材3cと第2把持
部材3eとによる把持から、前後方向にも離脱すること
ができない。ただし、第1把持部材3cのU型の溝の幅
はくるぶしS3 の幅よりも広く、また第2把持部材3e
のU型の切欠3e1 の幅は下腿骨S1のくるぶしS3
隣接する部位の幅よりも広く設定されているので、骨付
もも肉Sは、くるぶしS3 を回転中心として、左右にあ
る程度回転することができる。
【0028】もも肉把持組立体3が閉鎖状態になった
後、もも肉把持組立体3が更に左方に移動して、第2把
持部材3eの切欠3e1 の左側が、可動刃6x、ひいて
は固定刃6mと同一の左右方向位置に達した時点で、無
端チェーン2が停止し、把持組立体3の左方への移動も
停止する。次いで、カッターガイド8が下方へ移動し、
ガイドプレート8dが、もも肉把持組立体の第2把持部
材3eの直近後方位置に下降する。図5に示すように、
カッターガイド8dの矩形溝8d3 が、下腿骨S1のく
るぶし近傍を受け入れる。後退位置にあったエアシリン
ダ6aのピストン6a1 が前進し、モータ6nが作動す
る。エアシリンダ6aのピストン6a1 が前進するのに
伴って、カッターベース6c、ひいてはカッター本体6
kが下方に移動する。カッターベース6cの下方への移
動に伴って押圧ロール組立体7、ひいては押圧ロール7
bも下方に移動する。又、モータ6nの作動により、ベ
ルト6qを介して軸6pが回転し、軸6pの回転に伴っ
て偏心ピン6rが回転し、ロッド6s、ピン6tを介し
てロッド6uが上下に往復移動し、ひいては可動刃6x
が上下に往復移動する。
【0029】図5に示すように、下方に移動してきた固
定刃6mの尖端6m2 ′が、カッターガイド8のガイド
溝8d1 とスリット8d2 とに案内されて、くるぶしS
3 に隣接した下腿骨S1の近傍で、骨付もも肉Sに突き
刺さる。前述のごとく、可動刃6x、ひいては固定刃6
mが第2把持部材3eの切欠3e1 の左側端と同一の左
右方向位置にあり、また骨付もも肉Sの下腿骨S1が前
方から後方に向けて若干右方に傾斜しているので、固定
刃6mの尖端6m2 ′が骨付もも肉Sに突き刺さる位置
は、図6(a)に示すように、下腿骨S1の左側で且つ
下腿骨S1の近傍である。
【0030】この時、押圧ロール7bが可動刃6xの右
方で且つ下腿骨S1の右側から骨付もも肉Sに当接し、
骨付もも肉Sを左方に押圧する。これにより、骨付もも
肉SはくるぶしS3 を回転中心として、左方に、すなわ
ち股関節S5 が左に移動する方向に回転する。その結
果、前方から後方に向けて若干右方に傾斜していた下腿
骨S1は、ほぼ前後方向に延在することとなり、固定刃
6mの尖端6m2 ′が下腿骨S1の左側面に当接する。
固定刃の尖端6m2 ′が骨までもも肉Sに食い込んだ時
点で、エアシリンダ6aのピストン6a1 は前進位置に
到達し、固定刃の尖端6m2 ′は前記高さ位置に保持さ
れる。可動刃6xは初期回動状態にあり、前後方向に延
在する固定刃の下方部分6m2 の右側面は、前後方向に
延在する下腿骨S1の左側面に寄り添う。一方、前縁6
2 から後縁6x1 に向けて右方に若干傾斜した可動刃
6xは、後縁6x1 を、前後方向に延在する下腿骨S1
の左側面に当接させている。
【0031】エアシリンダ6a′のピストン6a1 ′が
前進し、カッター組立体6が後方へ移動する。これに伴
い、固定刃の下方部分6m2 の左側面に案内されつつ、
可動刃6xが上下に往復動してもも肉Sを切り開く。可
動刃6xは、狭幅に形成され、且つその後縁6x1 が下
腿骨S1の左側面に当接しているので、下腿骨S1の左
側面に隣接する部位でもも肉Sが切り開かれる。下腿骨
S1に当接する可動刃6xの後縁6x1 は固定刃の下方
部分6m2 の後縁6m3 から僅かに後方に突出している
だけなので、もも肉Sを切り開く際に、可動刃6xが下
腿骨S1に食い込み、骨を削るおそれはない。カッター
組立体6が後方に移動すると、前後方向に延在する下腿
骨S1の左側面に沿って、可動刃6xによりもも肉Sが
切り開かれ、更に楔型の固定刃の下方部分6m2 によ
り、切り口が大きく押し拡げられる。上記のすじ入れの
際に、固定刃の下方部分6m2 の後縁6m3 は肉から前
向きの抵抗力を受ける。可動刃6x、ひいては固定刃6
mは回動軸6eに対して左方にオフセットしているの
で、この抵抗力により、回動軸6eには、図1の二重矢
印方向と反対方向の抵抗モーメントが印加される。しか
し肉からの抵抗力は僅かなので、回動軸6eに印加され
る抵抗モーメントは、初期モーメントM0 を超えない。
従って可動刃6xは初期回動状態に保持される。
【0032】図6(b)に示すように、カッター組立体
6が更に後方へ移動すると、下腿骨S1の膝関節S4
隣接した部分が固定刃の下方部分6m2 の右側面に接す
るようになる。膝関節S4 に隣接した部位では、下腿骨
S1の左側面は前方から後方に向けて左方に湾曲してい
るので、可動刃6xが初期回動状態に保持されている
と、固定刃の下方部分6m2 の右側面が下腿骨S1の左
側面に対して角度を持つ。このため、固定刃の下方部分
6m2 の後縁6m3 に下腿骨S1から前向きの抵抗力が
加わる。この抵抗力は肉からの抵抗力よりも大きい。か
くして、下腿骨S1からの前向きの抵抗力により初期モ
ーメントM0 を超える抵抗モーメントが惹起され、回動
軸6eは、ばね6gの付勢力に抗して、図1の二重矢印
方向と反対方向に回動する。これに伴って、可動刃6
x、ひいては固定刃6mも、回動し、回動軸6eの左方
前方位置に移動する。また、可動刃6xは前縁6x2
ら後縁6x1 に向けて左方に傾斜するようになり、固定
刃の下方部分6m2 の右側面も前縁から後縁に向けて左
方に傾斜するようになる。この結果、固定刃の下方部分
6m2 の右側面は、左方に湾曲する下腿骨S1の左側面
に再び寄り添う。これにより、下腿骨S1の左側面に沿
ったもも肉Sの切り開き、押し拡げ作業が支障なく続行
される。なお、カッター組立体が後方へ移動する際に、
下腿骨S1は固定刃の下方部分6m2 から右向きの力を
受ける。この力により、骨付もも肉Sは、くるぶしS3
を中心にして図6(b)で反時計方向に回転し、下腿骨
S1の膝関節S4 に隣接した部位は右方に移動する。こ
の右方への移動により、前方から後方に向けて左方に傾
斜した下腿骨S1の膝関節S4 に隣接した部位は、支障
なく固定刃の下方部分6m2 と押圧ロール7bの間を通
過できる。
【0033】図6(c)に示すように、カッター組立体
6が更に後方に移動すると、固定刃6mは、下腿骨S1
の膝関節S4 に隣接した部分を通過する。固定刃の下方
部分6m2 の後縁6m3 が下腿骨S1の膝関節S4 に隣
接した湾曲部分を通過し、膝関節S4 近傍のもも肉の中
に突出すると、前記後縁6m3 に加わる前向きの力が減
少する。このため、抵抗モーメントが減少し、回動軸6
eは、ばね6gの付勢力により、図1の二重矢印方向に
回動する。これに伴って、可動刃6x、ひいては固定刃
6mも回動し、初期回動位置に復帰する。この結果、固
定刃の下方部分6m2 の右側面は、左方に突出した膝関
節S4 の左側面に再び寄り添う。これにより、膝関節S
4 の左側面に沿ったもも肉Sの切り開き、押し拡げ作業
が支障なく続行される。この際、前述と同様に、膝関節
4 が固定刃の下方部分6m2 から右向きの力を受け、
骨付もも肉Sは、くるぶしS3 を中心にして図6(c)
で反時計方向に回転し、膝関節S4 は右方に移動する。
また、押圧ロール7bは、膝関節S4 から右向きの力を
受け、ばね7fの付勢力に抗して右方に移動する。これ
により、固定刃の下方部分6m2 と押圧ロール7bとの
間隔が広くなる。上記の、膝関節S4 の右方への移動
と、固定刃の下方部分6m2 と押圧ロール7bとの間隔
の拡大とにより、膝関節S4 は、支障なく固定刃の下方
部分6m2 と押圧ロール7bの間を通過できる。
【0034】図6(d)に示すように、カッター組立体
6が更に後方へ移動すると、大腿骨S2が固定刃の下方
部分6m2 の右側面に接するようになる。大腿骨S2の
左側面は前方から後方に向けて左方に傾斜しているの
で、可動刃6xが初期回動状態に保持されていると、固
定刃の下方部分6m2 の右側面が大腿骨S2の左側面に
対して角度を持つ。このため、固定刃の下方部分6m2
の後縁6m3 に大腿骨S2から前向きの抵抗力が加わ
る。かくして、大腿骨S2からの前向きの抵抗力により
初期モーメントM0 を超える抵抗モーメントが惹起さ
れ、回動軸6eは、ばね6gの付勢力に抗して、図1の
二重矢印方向と反対方向に回動する。これに伴って、可
動刃6x、ひいては固定刃6mも、回動軸6e回りに回
動し、回動軸6eの左方前方位置に移動する。また、可
動刃6xは前縁6x2 から後縁6x1 に向けて左方に傾
斜するようになり、固定刃の下方部分6m2 の右側面も
前縁から後縁に向けて左方に傾斜するようになる。この
結果、固定刃の下方部分6m2 の右側面は、前方から後
方に向けて左方に傾斜する大腿骨S2の左側面に再び寄
り添う。これにより、大腿骨S2の左側面に沿ったもも
肉Sの切り開き、押し拡げ作業が支障なく続行される。
この際、前述と同様に、大腿骨S2が固定刃の下方部分
6m2 から右向きの力を受け、骨付もも肉Sは、くるぶ
しS3 を中心にして図6(d)で反時計方向に回転し、
大腿骨S2は右方に移動する。右方への移動により、大
腿骨S2は支障なく固定刃の下方部分6m2 と押圧ロー
ル7bの間を通過できる。
【0035】股関節S5 の部分も膝関節S4 の部分と同
様にして、もも肉Sの切り開き、押し拡げ作業が支障な
く続行され、骨付もも肉Sのすじ入れ作業が完了する。
骨付もも肉Sのすじ入れ作業が完了した時点で、エアシ
リンダ6aのピストン6a1 とエアシリンダ6a′のピ
ストン6a1 ′とが前進位置から後退し、モータ6nの
作動が停止する。エアシリンダ6aのピストン6a1
後退するのに伴い、カッターベース6c、ひいてはカッ
ター本体6kが上方に移動し、固定刃6m及び可動刃6
xも上方に移動して骨付もも肉Sから離脱する。また、
モータ6nの作動が停止するのに伴い、可動刃6xの上
下往復移動が停止する。エアシリンダ6a′のピストン
6a1 ′が後退するのに伴い、カッターベース6c、ひ
いてはカッター本体6kが前方に移動し、もも肉把持組
立体3の上方位置に復帰する。また、カッターガイド8
も、骨付もも肉Sから離脱して上方に移動する。
【0036】上記説明から判るごとく、本すじ入れ装置
Bによれば、固定刃の下方部分6m2 の右側面が常時下
腿骨S1、大腿骨S2の左側面に寄り添い、固定刃の下
方部分6m2 の左側面に案内された可動刃6xが、後縁
6x1 を下腿骨S1、大腿骨S2の左側面に常時当接さ
せつつ肉を切り開くので、骨に肉を残すことなく確実に
骨に沿ってすじ入れできる。また、可動刃の後縁6x1
は、固定刃の下方部分6m2 の後縁6m3 から僅かに後
方に突出するのみなので、可動刃6xが骨に食い込んで
骨を削り取るおそれは無い。すじ入れが完了した後、も
も肉把持組立体3は、閉鎖状態を維持したまま、更に左
方へ移動し、大腿骨と下腿骨とを分離する装置Cに到達
する。以上、右脚用のすじ入れ装置Bを説明したが、上
記装置Bの左右を逆転することにより左脚用のすじ入れ
装置として使用できる。
【0037】〔3〕膝関節を切断し、大腿骨と下腿骨と
を分離する装置C 図7〜図10に基づいて、分離装置Cを説明する。以下
の説明において、図7、図9の矢印I 、II、III 、IV、
V 、VI、の方向をそれぞれ、前、後、左、右、上、下方
向と呼ぶ。先ず、図7、図8に基づいて、分離装置Cの
第1実施例を説明する。骨付もも肉把持組立体3の後方
に、揺動カッター10が配設されている。揺動カッター
10は刃を下方に向けて、且つ刃をラインカム4bに平
行に延在させて、すなわち刃を左右方向に延在させて、
配設されている。揺動カッター10の左端は、分離装置
Cの枠組みの一部を成すブラケット11に固定され、前
後方向に延在するピン12により、ピン12の軸線回り
に回動自在に、且つピン12に対して上下左右に僅かに
相対移動可能に支持されている。また、揺動カッター1
0の右端部近傍には、前後に延在し、分離装置Cの図示
しない枠組みにより、その軸線回りに回動自在に支持さ
れた軸部材13と、軸部材13の後端に、軸部材13の
中心から偏心して固定され、前後方向に延在する偏心軸
部材14と、偏心軸部材14に、偏心軸部材14の軸線
回りに回動自在に支持された腕部材15とから構成され
るカム機構16が配設されている。
【0038】揺動カッター10の右端部近傍部は、腕部
材15に固定され前後方向に延在するピン17より、ピ
ン17の軸線回りに回動自在に支持されている。カム機
構16の軸部材13は、ベルト18を介して、分離装置
Cの図示しない枠組みに固定されたモータ19により回
転駆動される。また、揺動カッター10の右端部近傍部
は、分離装置Cの図示しない枠組みに固定されたガイド
ブラケット20の下端に形成され、左右方向に延在する
溝20aに収容されている。揺動カッター10の刃は、
右方部分が鈍に、左方部分が鋭に形成されている。揺動
カッター10は、カム機構16の作動により右端が最も
下方に移動した時点において、左端から右端に向けて上
方に傾斜するように、位置決めされている。
【0039】揺動カッター10の下方に、ひざ関節支持
部材21が、左右方向に且つ水平に延在している。ひざ
関節支持部材21は図示しない分離装置Cの枠組みに固
定されている。ひざ関節支持部材21の上面は、左右方
向の断面で見て、傾斜の緩いV字形に形成されている。
V字の基部、すなわち、ひざ関節支持部材21の上面を
形成する斜面の交線は、揺動カッター10の刃の直下に
延在している。ひざ関節支持部材21は、揺動カッター
10の左端を超えて更に左方に延在しており、揺動カッ
ター10の左端近傍位置から左方の部分は、揺動カッタ
ー10の後方に延びる部分を欠いている。ひざ関節支持
部材21の左端近傍部分の後方に、ひざ関節支持部材に
平行にラインカム4cが配設されている。ラインカム4
cは、ひざ関節支持部材21の上面よりも上方に位置す
る右端部分と、ひざ関節支持部材21の上面よりも下方
に位置する左端部分と、両者を結ぶ傾斜部分とから成
る。
【0040】上記の構成を有する大腿骨と下腿骨とを分
離する装置Cの作動を以下に説明する。骨抜き装置の電
源をONにする。これにより、モータ19が始動し、カ
ム機構16を介して、揺動カッター10が、ピン12を
中心に上下に揺動する。モータ19は、図7で見て右回
りに回転し、且つ揺動カッター10の左端は、ピン12
に対して上下左右に僅かに相対移動可能に支持されてい
るので、揺動カッター10は図7で矢印αで示すように
ピン12を中心として上下に揺動すると共に、図7で見
て右回りに僅かに円軌道運動をする。無端チェーンの上
側走行部2aの左方への移動に伴って、もも肉把持組立
体3が、揺動カッター10の前方を、左方へ移動する。
カムローラ3d2 がラインカム4bに係合して閉鎖状態
にあるもも肉把持組立体3に把持されたもも肉Sが、揺
動カッター10とひざ関節支持部材21との間の空間
に、右方から侵入する。もも肉Sは、ひざ関節支持部材
21のV形の上面にひざ関節S4が載置された状態で、
左方に移動する。
【0041】図8に示すように、上下に揺動する揺動カ
ッター10の刃の右端近傍部が、もも肉Sのひざ関節S
4、より詳細には下腿骨S1と大腿骨S2の接合部近傍
に当接する。揺動カッター10は、左端から右端に向け
て上方に傾斜しており、揺動カッター10の右端近傍部
では、刃とひざ関節支持部材21の上面との間に十分な
間隔があるので、揺動カッター10の刃は、もも肉Sの
ひざ関節S4に軽く当接する。また、揺動カッター10
の刃は右端近傍では鈍に形成されている。従って、揺動
カッター10の刃の右端近傍部が、もも肉Sのひざ関節
S4に深く食い込むことはない。揺動カッター10の鈍
な刃に、間歇的に当接されることにより、もも肉Sの前
後方向位置が微調整されて、下腿骨S1と大腿骨S2の
接合部が、揺動カッター10の刃の直下に位置決めされ
る。
【0042】もも肉把持組立体3が更に左方へ移動する
と、もも肉Sは、揺動カッター10の刃の左方部分に当
接する。揺動カッター10の左方部分では、刃とひざ関
節支持部材21の上面との間の間隔が狭く、且つ揺動カ
ッター10の刃は鋭に形成されている。このため、揺動
カッター10の刃が、もも肉Sのひざ関節S4に深く食
い込み、下腿骨S1と大腿骨S2の接合部を切断する。
揺動カッター10は、上下に揺動すると共に、図7で見
て右回りに僅かに円軌道運動をしているので、揺動カッ
ター10は、もも肉Sのひざ関節S4を引き切りするこ
とになる。これにより、もも肉Sのひざ関節S4が容易
に切断され、下腿骨S1と大腿骨S2とが分離される。
揺動カッター10の刃とひざ関節支持部材21の上面と
の間には隙間があるので、ひざ関節S4下方のもも肉S
は切断されない。もも肉把持組立体3が更に左方へ移動
すると、ひざ関節支持部材21の後方へ突出するもも肉
Sの大腿骨の部分が、ラインカム4cの傾斜部に係合す
る。もも肉把持組立体3の左方への移動に伴って、もも
肉Sの大腿骨S2の部分は、ラインカム4cにより下方
へ押圧され、下方へ折れ曲がる。以上により、分離装置
Cによる、大腿骨S2と下腿骨S1の分離作業が完了す
る。大腿骨と下腿骨の分離作業が完了した後、もも肉把
持組立体3は、閉鎖状態を維持しつつ更に左方へ移動
し、大腿骨をもも肉から引き剥がす装置Dに到達する。
【0043】上記第1実施例では、ひざ関節支持部材2
1を分離装置Cの枠組みに固定したが、図9、図10に
示すように、揺動カッター10の下方に、揺動カッター
10の延在長さに亘って、もも肉把持組立体3に同期し
て上側走行部が左方に、且つ水平に走行する無端チエー
ン22を配設し、無端チエーン22に、複数の溝型断面
のひざ関節支持部材23を、隙間なしに連ねて連結して
も良い。この場合には、ひざ関節支持部材23の両側壁
の間にひざ関節S4が載置される。分離装置Cの枠組み
に固定されたひざ関節支持部材21にあっては、膝関節
切断中に、ひざ関節支持部材21からの抵抗力により膝
関節S4が右方にずれる可能性があるが、ひざ関節支持
部材23は、もも肉把持組立体3に同期して走行するの
で、ひざ関節S4の切断中に、ひざ関節S4が右方にず
れるおそれがない。なお、ひざ関節支持部材23を用い
る場合には、ラインカム4cの前方に、且つラインカム
4cに平行に、もも肉支持アーム24を配設し、ライン
カム4cによる折り曲げ作業の際に、もも肉Sを支持す
る。
【0044】また、図9、図10に示すように、揺動カ
ッター10の右端部上方に前後方向に延在し、分離装置
Cの図示しない枠組みにより、その軸線回りに回動自在
に支持され、ベルト25を介してモータ19により回転
駆動される軸部材26を設け、円錐台状部材から成る一
対の関節位置出しローラー27を、傾斜した側面27a
を対峙させた状態で、揺動カッター10を挟んで軸部材
26に固定しても良い。かかる構成によれば、回転する
一対の関節位置出しローラー27が先ずひざ関節S4に
当接して対峙する傾斜した側面27aの間にひざ関節S
4を挟み、ひざ関節S4をローラー27の直下に引き込
む。これにより、もも肉Sの前後方向位置が大まかに調
整され、下腿骨S1と大腿骨S2の接合部が、揺動カッ
ター10の刃のほぼ直下に位置決めされる。その後、上
下に揺動する揺動カッター10の刃の右端近傍部が、下
腿骨S1と大腿骨S2の接合部近傍に当接し、もも肉S
の前後方向位置を微調整して、下腿骨S1と大腿骨S2
の接合部を、揺動カッター10の刃の直下に位置決めす
る。一対の関節位置出しローラー27の対峙する傾斜し
た側面27aの間にひざ関節S4を挟んでもも肉Sの前
後方向位置を調整するので、もも肉Sの寸法、より正確
には下腿骨S1の長さに若干のばらつきがあっても、下
腿骨S1と大腿骨S2の接合部を、揺動カッター10の
刃のほぼ直下に位置決めすることができる。この結果、
下腿骨S1の長さに若干のばらつきがあっても、揺動カ
ッター10の刃の右端近傍部は、確実に下腿骨S1と大
腿骨S2の接合部近傍に当接でき、ひいては、下腿骨S
1と大腿骨S2の接合部を、確実に揺動カッター10の
刃の直下に位置決めすることができる。
【0045】〔4〕大腿骨をもも肉から引き剥がす装置
D 図11に基づいて、大腿骨引き剥がし装置Dを説明す
る。以下の説明において、図11の矢印I 、II、III 、
IV、V 、VI、の方向をそれぞれ、前、後、左、右、上、
下方向と呼ぶ。骨付もも肉把持組立体3の後方に、大腿
骨引き剥がし装置Dのベース30が、後方から前方へ向
けて下り傾斜をもって配設されている。ベース30は、
図示しない大腿骨引き剥がし装置Dの枠組みに固定され
ている。ベース30の前方部分には、前後方向に延在し
てベース30の前端に達するスリット30aが形成され
ている。ベース30の下面には、スリット30aに平行
に前後方向に延在するガイドブラケット31が固定され
ており、ガイドブラケット31には、前後方向に延在す
る長孔31aが穿設されている。
【0046】ベース30の上面には、スリット30aを
間に挟んで、前後方向に延在するL字形の一対のガイド
ブラケット32が固定されている。ガイドブラケット3
2は、L字の短辺32aの端がベースに固定され、L字
の長辺32bはベース30の上面から所定間隔を隔て
て、ベース30と平行に下方前方に延びている。L字の
長辺32bの前端は、ベース30の前端よりも後方に位
置決めされている。ベース30の上面には、エアシリン
ダ33が固定されている。エアシリンダ33のピストン
33aは、一対のガイドブラケット32の間にあって、
ベース30と平行に下方前方に延びている。エアシリン
ダのピストン33aの前端には、略矩形の板部材34が
連結されている。板部材34は、ベース30のスリット
30a内に収容されている。
【0047】板部材34の後方上部が、左右方向に延び
るピン35を介して、ピン35の軸線回りに回動可能
に、エアシリンダのピストン33aの前端に連結されて
いる。板部材34の後方中央部には、板部材34を貫通
して左右方向に延びるピン36が固定され、ピン36の
左右両端には、ピン36の軸線回りに回動可能にローラ
37が取付けられている。ローラ37は、ガイドブラケ
ット32のL字の長辺32bとベース30の上面との間
の間隙部に収容されている。ローラ37の周側面はガイ
ドブラケット32のL字の長辺32bの下面とベース3
0の上面とに当接している。板部材34の前方下部に
は、板部材34を貫通して左右方向に延びるピン38が
固定され、ピン38は、ガイドブラケット31の長孔3
1aに係合している。ピン38の左右両端には、座金3
9とナット40とが配設され、該座金とナットとによ
り、ピン38とガイドブラケット31の長孔31aとの
係合が維持されている。板部材34の前端には、爪部材
41が固定され、爪部材41の前端には、Y形の切欠4
1aが形成されている。爪部材41は、ローラ37がガ
イドブラケット32のL字の長辺32bとベース30の
上面との間の間隙部に収容されている状態で、ベース3
0と平行に下方前方に延びている。
【0048】上記の構成を有する大腿骨引き剥がし装置
Dの作動を以下に説明する。無端チェーンの上側走行部
2aの左方への移動に伴って、もも肉把持組立体3が左
方へ移動し、大腿骨引き剥がし装置Dの前方位置に到達
した時点で、無端チェーンの上側走行部2aの左方への
移動が停止し、もも肉把持組立体3も停止する。もも肉
把持組立体3のカムローラ3d2 はラインカム4bと係
合しており、もも肉把持組立体3は閉鎖状態にある。エ
アシリンダ33のピストン33aが後退位置から前進位
置に向けて下方前方へ移動し、該移動に伴って、板部材
34も下方前方へ移動する。この時、ローラ37は、そ
の周側面をガイドブラケット32のL字の長辺32bの
下面とベース30の上面とに当接させつつ、ガイドブラ
ケット32のL字の長辺32bとベース30の上面との
間の間隙内を下方前方に移動し、ピン38は、ガイドブ
ラケット31の長孔31aとの係合を維持しつつ、長孔
31aに沿って下方前方に移動する。板部材34の前端
に固定された爪部材41は、ベース30に平行に下方前
方に延びた状態で下方前方に移動する。ピン38がガイ
ドブラケット31の長孔31aの右端に到達した時点
で、ローラ37がガイドブラケット32のL字の長辺3
2bとベース30の上面との間の間隙の右端に到達し、
爪部材41がもも肉Sに到達して、分離装置Bによって
切断分離されたひざ関節S4を、より詳細には、下腿骨
S1と大腿骨S2の間の部分を、前端に形成されたY形
の切欠41a内に挟み込む。
【0049】エアシリンダのピストン33aが更に下方
前方に移動すると、ローラ37がガイドブラケット32
のL字の長辺32bとベース30の上面との間の間隙か
ら前方に離脱する。この結果、図11で一点鎖線で示す
ように、板部材34は、ガイドブラケット31の長孔3
1aと係合するピン38を中心として、ピン38の軸線
の回りに、右方から左方を見て時計方向に回転する。こ
の回転に伴って、下腿骨S1と大腿骨S2の間の部分を
前端に形成されたY形の切欠41a内に挟み込んだ爪部
材41も、図11で一点鎖線で示すように、ピン38を
中心として、ピン38の軸線の回りに、右方から左方を
見て時計方向に回転し、大腿骨S2のひざ関節部を引き
起こし、大腿骨S2を膝関節S4から股関節S5に向け
て、もも肉Sから引き剥がす。もも肉から引き剥がされ
た大腿骨S2は、股関節S5の部分がもも肉Sに連結さ
れた状態で、もも肉Sから下方に垂れ下がる。図11で
一点鎖線で示すように、エアシリンダのピストン33a
が、前進位置に到達した時点で、爪部材41は下方を向
き、爪部材の前端に形成されたY形の切欠41aが大腿
骨S2から離脱する。以上により、大腿骨S2をもも肉
Sから引き剥がす作業が完了する。作業完了後、エアシ
リンダのピストン33aが上方後方に後退し、板部材3
4がピン38の軸線回りに回動し、ローラ37がガイド
ブラケット32のL字の長辺32bとベース30の上面
との間の間隙内に復帰し、板部材34は、上方後方に復
帰する。無端チェーンの上側走行部2aが左方への移動
を再開し、もも肉把持組立体3が、閉鎖状態を維持しつ
つ、もも肉引き剥がし装置Eに向けて左方へ移動する。
【0050】〔5〕下腿骨周囲のもも肉を引き剥がす装
置E 図12〜図15に基づいて、もも肉引き剥がし装置Eを
説明する。以下の説明において、図12〜図14の矢印
I 、II、III 、IV、V 、VI、の方向をそれぞれ、前、
後、左、右、上、下方向と呼ぶ。図12に示すように、
骨付もも肉把持組立体3の後方上方に、足首カッターが
50配設されている。図13に示すように、足首カッタ
ー50は、もも肉引き剥がし装置Eの図示しない枠組み
に固定され下方に延びるエアシリンダ50aを備えてい
る。エアシリンダ50aのピストンにベースプレート5
0bが固定され、ベースプレート50bの後面には、左
右方向に隣接して配設された一対の揺動アーム50
1 、50c2 の上端が、前後方向に延びるピン50d
1 、50d2 を介して、該ピンの軸線回りに揺動可能に
取付けられている。揺動アーム50c1、50c2 の下
端には、前後方向に延びるピン50e1 、50e2 が、
その軸線回りに回動可能に、揺動アーム50c1 、50
2 を前後方向に貫通して取付けられている。
【0051】ピン50e1 、50e2 の前端には、周囲
に刃が形成された円形のカッターブレード50f1 、5
0f2 が固定されている。カッターブレード50f1
50f2 は、もも肉把持組立体3の第2把持部材3eの
直近後方に位置決めされている。ベースプレート50b
の前面には、モータ50gが固定され、モータ50gの
出力軸50g2 がベースプレート50bを貫通して後方
に延びている。モータの出力軸50g2 は、揺動アーム
50c2 の左方に位置決めされている。モータの出力軸
50g2 の後端は、ベルト50h2 を介してピン50e
2 とトルク伝達可能に連結されている。モータの出力軸
50g2 には、その後端の近傍にギヤ50j2 が固定さ
れている。アーム50c1 の右方に配設され、前後方向
に延びるピン50kが、その軸線回りに回動可能にベー
スプレート50bに取付けられている。ピン50kには
ギヤ50j1 が固定されている。ギヤ50j2 とギヤ5
0j1 とは歯合している。ピン50kの後端は、ベルト
50h1 を介してピン50e1 とトルク伝達可能に連結
されている。アーム50c1 、50c2 は、バネ50m
により、下端が互いに接近する方向に付勢されている。
アーム50c2 はモータの出力軸50g2 に当接するこ
とにより、アーム50c1 はピン50kに当接すること
により、互いに接近する方向への揺動が規制されてい
る。アーム50c2 がモータの出力軸50g2 に当接
し、アーム50c1 がピン50kに当接した状態で、カ
ッターブレード50f1 、50f2 は図13に示すよう
に、互いに部分的に重複している。
【0052】図12に示すように、足首カッター50の
後方に、剥ぎ取り装置51が配設されている。剥ぎ取り
装置51は、もも肉引き剥がし装置Eの図示しない枠組
みに固定され前方に延びるエアシリンダ51aを備えて
いる。エアシリンダのピストン51a1 の前端には、プ
ッシャープレート51bが固定されている。プッシャー
プレート51bの前方に左右方向の断面がL形のベース
プレート51cが配設されている。ベースプレート51
cのL字の短辺51c1 は、左右方向に延びる軸線X1
回りに回動可能に、プッシャープレート51bに連結さ
れている。プッシャープレート51bに固定されたスト
ッパー51b1 が、ベースプレートのL字の短辺51c
1 に当接している。ストッパー51b1 が、ベースプレ
ートのL字の短辺51c1 に当接した状態で、ベースプ
レートのL字の長辺51c2 は、水平に延在している。
ベースプレート51cは、図12に示す長辺51c2
水平に延在する状態から、軸線X1 回りに、右方から左
方を見て反時計方向に回動することかできる。
【0053】ベースプレートのL字の長辺上51c2
は、前後方向に延びる一対のアーム51d1 、51d2
が配設されている。アーム51d1 は、後端近傍部が、
上下方向に延びるピン51e1 を介して、ピン51e1
の軸線回りに回動可能にベースプレート51cに取付ら
れている。アーム51d2 は、後端が、上下方向に延び
るピン51e2 を介して、ピン51e2 の軸線回りに回
動可能にベースプレート51cに取付られている。アー
ム51d1 とアーム51d2 とは、前端近傍に取付けら
れたバネ51fにより、前端が互いに接近する方向に付
勢されている。リンクアーム51gの右端が、上下方向
に延びるピン51h1 を介して、ピン51h1 の軸線回
りに回動可能に、アーム51d1 に、ピン51e1 の後
方に取付られている。リンクアーム51gの左端が、上
下方向に延びるピン51h2 を介して、ピン51h2
軸線回りに回動可能に、アーム51d2 に、ピンン51
2 の前方に取付られている。
【0054】アーム51d1 、51d2 の前端には、ク
ランプ板51j1 、51j2 が固定されている。クラン
プ板51j1 、51j2 の対峙する側端には、半円形の
基部を有するV形の切欠51j1 ′、51j2 ′が形成
されている。切欠51j1 ′、51j2 ′には、刃が形
成されている。アーム51d1 の後端には、ピン51k
1 が固定されている。ベースプレートの長辺51c2
下面に、左方に延びるエアシリンダ51mが固定され、
エアシリンダ51mのピストン51m1 が、連結部材5
1nを介して、アーム51d1 の後端に固定されたピン
51k1 と係合している。ベースプレートの長辺51c
2 の後部下面には、その右端近傍に下方に延びるシャフ
ト51pが固定され、シャフト51pの下端に、ガイド
ローラ51qが、シャフト51pの回りに回動可能に取
付られている。ガイドローラ51qは、バネ51rによ
り、シャフト51pの回りに、上方から下方を見て時計
方向に回転付勢されており、また、ストッパー51sに
より、前記回転が規制されている。ガイドローラ51q
は、ストッパー51sに当接した状態で、軸線が左右方
向に延在している。
【0055】ガイドローラ51qの前方には、前方に向
かって上り勾配の傾斜部分52a1と、傾斜部分52a
1 の上端から前方に水平に延びる水平部分52a2 とか
ら成る頂板52aと、頂板の水平部分52a2 を支持す
る支持板52bとを備える、ガイド部材52が配設され
ている。支持板52bは、後端から前端に向けて右方に
傾斜して配設されている。ガイド部材52は、もも肉引
き剥がし装置Eの図示しない枠組みに固定されている。
足首カッター50の後方に、且つ引き剥ぎ装置51の前
方に、もも肉支持装置53が配設されている。もも肉支
持装置53は、左右方向に延在するシャフト53aを備
えている。シャフト53aは、もも肉引き剥がし装置E
の図示しない枠組みに固定された軸受け53bにより、
その軸線回りに回動可能に支持されている。シャフト5
3aには、もも肉支持板53cが固定されている。もも
肉支持板53cは、軸受け53bに固定されたピン53
dに取付けられたバネ53eにより、右方から左方を見
て時計方向に回転付勢されている。もも肉支持板53c
は、軸受け53bに固定されたストッパー53fに当接
することにより、前記回転が規制されている。もも肉支
持板53cは、ストッパー53fに当接した状態で、上
方に延びている。
【0056】上記の構成を有するもも肉引き剥がし装置
Eの作動を以下に説明する。無端チェーンの上側走行部
2aの左方への移動に伴って、もも肉把持組立体3が左
方へ移動し、もも肉引き剥がし装置Eの前方位置に到達
した時点で、無端チェーンの上側走行部2aの左方への
移動が停止し、もも肉把持組立体3も停止する。カムロ
ーラ3d2 がラインカム4bに係合し、もも肉把持組立
体3は、閉鎖状態にある。図14に示すように、もも肉
Sは、もも肉支持板53cによって支持され、下腿骨S
1はほぼ水平に延在している。
【0057】足首カッター50のモータ50gが始動
し、カッターブレード50f1 、50f2 が回転する。
エアシリンダ50aのピストンが後退位置から前進位置
に向けて下方へ移動し、該移動に伴って、ベースプレー
ト50b、ひいてはカッターブレード50f1 、50f
2 が下方へ移動する。図13に示すように、カッターブ
レード50f1 、50f2 がもも肉SのくるぶしS3に
当接し、該部のもも肉の切断を開始する。カッターブレ
ード50f1 、50f2 が下方へ移動するにつれて、カ
ッターブレード50f1 、50f2 が、もも肉Sのくる
ぶし部S3から、水平方向の力を受ける。この結果、バ
ネ50mの付勢力に抗してアーム50c1、50c
2 が、下端が互いに遠ざかる方向に揺動し、カッターブ
レード50f1、50f2 の左右方向の間隔が広がる。
これにより、カッターブレード50f1、50f2 は、
もも肉Sのくるぶし部S3を挟持した状態で、くるぶし
S3周囲のもも肉を環状に切断する。くるぶし周囲のも
も肉を環状に切断した後、モータ50gが停止し、エア
シリンダ50aが前進位置から後退位置に向けて上方へ
移動する。これにより、足首カター50は、もも肉Sの
くるぶし部S3から離脱して、上方の後退位置へ復帰す
る。
【0058】引き剥ぎ装置51のエアシリンダ51aの
ピストン51a1 が後退位置から前進位置に向けて前方
へ移動し、該移動に伴って、ベースプレート51cが、
図12、14で実線で示す後退位置から前方へ移動す
る。ベースプレート51cが前方への移動を開始した時
点では、エアシリンダ51mのピストン51m1 は前進
位置にあり、連結部材51nを介してエアシリンダ51
mのピストン51m1 に係合したピン51k1 は左方に
引き寄せられている。このため、アーム51d1、51
2 は、バネ51fの付勢力に抗して、前端が互いに離
隔する方向に回転し、クランプ板51j1 、51j2
互いに離れている。ベースプレート51cが前方へ移動
すると、図14で一点鎖線で示すように、ガイドローラ
51qがガイド部材52に乗り上げ、ベースプレート5
1c、ひいてはアーム51d1 、51d2 が、軸線X1
回りに、右方から左方を見て反時計方向に回転する。こ
の結果、クランプ板51j1 、51j2 の下端が、もも
肉支持装置53のもも肉支持板53cの上端の上方に位
置するようになる。引き剥ぎ装置51のベースプレート
51cが更に前方へ移動し、クランプ板51j1 、51
2 がもも肉支持装置53のもも肉支持板53cを超え
て前方へ移動する。
【0059】引き剥ぎ装置51のエアシリンダ51aの
ピストン51a1 が前進位置に到達した時点で、図14
で二点鎖線で示すように、クランプ板51j1 、51j
2 がもも肉把持組立体3の第2把持部材3eの直近後方
位置に到達し、ガイドローラ51qが、ガイド部材52
の頂板52aの前端を通過し、下方へ下降する。これに
より、ベースプレート51c、ひいてはアーム51
1 、51d2 が、右方から左方を見て時計方向に回転
し、ベースプレート51cの短辺51c1 がストッパー
51b1 に当接して、前記回転が停止する。ベースプレ
ート51cの回転に伴って、クランプ板51j1 、51
2 が、上方からもも肉SのくるぶしS3に接近し、切
欠51j1 ′、51j2 ′の間に、くるぶし部S3を挟
む。クランプ板51j1 、51j2 は、上方からもも肉
SのくるぶしS3に接近するので、切欠51j1 ′、5
1j2 ′の間に容易にくるぶし部S3を挟むことができ
る。
【0060】剥ぎ取り装置51のエアシリンダ51mの
ピストン51m1 が前進位置から後退位置に向けて右方
に移動し、バネ51fの付勢力の下に、アーム51
1 、51d2 が、前端が互いに接近する方向に回転
し、クランプ板51j1 、51j2が互いに接近し、図
15に示すように、V形の切欠51j1 ′、51j2
が部分的に重なり合う。この結果、刃が形成されたV形
切欠51j1 ′、51j2 ′の半円形の基部によって、
もも肉SのくるぶしS3が挟持される。剥ぎ取り装置5
1のエアシリンダ51aのピストン51a1 が前進位置
から後退位置に向けて後方へ移動する。これに伴って、
ベースプレート51cが、ひいてはクランプ板51
1 、51j2 が後方へ移動し、下腿骨S1周囲のもも
肉Sは、クランプ板51j1 、51j2 により、くるぶ
し部S3から膝関節S4に向けて、下腿骨S1から引き
剥がされる。くるぶし周囲のもも肉は、足首カッター5
0により、環状に切断されており、またすじ入れ装置A
によって、もも肉は下腿骨S1に沿って切り開かれてい
るので、下腿骨S1周囲のもも肉Sは、クランプ板51
1 、51j2 により、容易に下腿骨から引き剥がされ
る。もも肉Sがもも肉支持板53cによって支持されて
いることにより、もも肉の引き剥がし作業の容易性が確
保される。
【0061】クランプ板51j1 、51j2 が膝関節S
4に到達した時点で、もも肉の引き剥がし作業が完了す
る。引き剥ぎ装置51のエアシリンダ51mのピストン
51m1 が後退位置から前進位置に向けて左方へ移動
し、アーム51d1 、51d2が、前端が互いに離隔す
る方向に回転し、クランプ板51j1 、51j2 が互い
に離れ、もも肉Sから離脱する。クランプ板51j1
51j2 は更に後方へ移動し、図12、14で実線で示
す後退位置に復帰する。前進位置から後退位置に向けて
後方へ移動する際に、クランプ板51j1 、51j
2 は、もも肉支持板53cに当接するが、図14で一点
鎖線で示すように、もも肉支持板53cが右方から左方
を見て反時計方向に回転することにより、クランプ板5
1j1 、51j2 は支障なく、移動を継続することがで
きる。ガイドローラ51qは、ガイド部材52の支持板
52bに案内され、シャフト51pの回りに回動しつ
つ、後方へ移動する。クランプ板51j1 、51j
2 が、図12、14で実線で示す後退位置に復帰した
後、無端チェーンの上側走行部2aの左方への移動が再
開され、もも肉把持組立体3は、閉鎖状態を維持しつ
つ、腱切断装置Fに向けて左方へ移動する。
【0062】〔6〕腱切断装置F 図16〜図21に基づき、腱切断装置Fを説明する。尚
以下の説明において、図16、19の矢印 I、II、 II
I、IV、 V、IVの方向を、それぞれ前、後、左、右、
上、下方向と呼ぶ。図16に示すように、腱切断装置F
は、セットアーム組立体60を備えている。セットアー
ム組立体60は、もも肉把持組立体3の後方上方に配設
され、左右方向に延在し、下側走行部200bが左方へ
走行する無端チェーン200に取付けられている。図
中、無端チェーンの下側走行部にあるセットアーム組立
体に着目して、セットアーム組立体60の構造を説明す
る。
【0063】セットアーム組立体60は、無端チェーン
200に固定された支持ブロック61と、支持ブロック
61を貫通して前後方向に延びるピストン62と、ピス
トン62の前端に固定されたL形部材63とを備えてい
る。図16に示すように、無端チェーンの下側走行部2
00aにおいては、ピストン62は、後方に後退してお
り、セットアーム組立体60は、後退位置にある。L形
部材63には、L形部材の前端を超えて前方に延びるア
ーム64aが固定されている。L形部材63には、アー
ム64aに隣接して、L形部材63の前端を超えて前方
に延びるアーム64bが、上下方向に延びるピン65を
介して、ピン65の軸線回りに回動可能に取付けられて
いる。アーム64aとアーム64bとは、バネ66によ
り、その前端が互いに接近する方向に付勢されている。
【0064】アーム64a、64bの前端には、一対の
クランプ板67a、67bが固定されて、下方に延びて
いる。クランプ板67aとクランプ板67bとは、バネ
66の付勢力の下に、上方部分が互いに当接し、この状
態で、図17に示すように、下方部分が共働して、基部
が円形の逆V形の切欠67abを形成する。一対のクラ
ンプ板67a、67bに隣接して、その後方に、同様の
構造を有するもう一対のクランプ板67a′、67b′
が、アーム64a、64bに固定されている。アーム6
4bの後端部64b1 は、右方に屈曲しており、端部に
ガイドローラ68が取付けられている。ピストン62の
後端にも、ガイドローラ69が取付けられている。無端
チェーンの下側走行部200bの右端近傍位置におい
て、セットアーム組立体60のクランプ板67a、67
b、67a′、67b′の下方に、上方に延びるエアシ
リンダ70が配設されている。エアシリンダ70は、腱
切断装置Fの図示しない枠組みに固定されている。エア
シリンダ70のピスントには、上縁に山形の切欠が形成
された一対の支持板71が、前後に隣接して固定されて
いる。
【0065】無端チェーンの上側走行部200aの左端
近傍位置において、無端チェーン200の上方に、セッ
トアーム組立体60のガイドローラ69を挟持する一対
のクランプ板72が配設されている。クランプ板72
は、腱切断装置Fの図示しない枠組みに固定されて前方
に延びる、図示しないエアシリンダのピストンに固定さ
れている。無端チェーンの上側走行部200aの左端近
傍位置において、無端チェーンの前方上方に、前後方向
に延在するガイドローラ案内板73が配設されている。
ガイドローラ案内板73は、図示しない駆動装置によ
り、図16に示す左方上方の後退位置と、右方下方の前
進位置との間を往復移動する。
【0066】無端チェーンの上側走行部の左端近傍位置
において、その前方にカッター組立体81とクランプ組
立体82とが配設されている。カッター組立体81は腱
切断装置Fの図示しない枠組みに固定されている。カッ
ター組立体81は、図19、図20に示すように、その
下端に、水平に前後方向に延在する中心軸線X2 を有す
る環状のカッター81aを備えている。カッター81a
の後面には、環に沿って後方に延びる刃81a1 が形成
されており、カッター81aの外周面には歯81a2
形成されている。またカッター81aは十分な厚さtを
有し、従って大きな剛性を有する。カッター81aは、
上端が腱切断装置Fの図示しない枠組みに固定されたケ
ーシング81bに、中心軸線X2周りに回転可能に支持
されている。ケーシング81bのカッター81aを収容
する部分は、カッター81aの交換ができるように分割
可能な構造とされている。ケーシング81bには、カッ
ター81aの上方に配設されカッターの歯81a2に噛
合するアイドリングギヤ81cと、アイドリングギヤ8
1cの上方に配設されアイドリングギヤ81cと噛合す
る駆動ギヤ81dとが、水平に前後方向に延在するそれ
ぞれの軸線回りに回転可能に支持されている。駆動ギヤ
81dは、フレキシブルシャフト81eを介してモータ
81fに連結されている。従って、モータ81fが作動
すると、フレキシブルシャフト81eを介して駆動ギヤ
81dが回転し、更にアイドリングギヤ81cを介して
カッター81aが中心軸線X2回りに回転する。
【0067】カッター組立体81の前方に、クランプ組
立体82が配設されている。クランプ組立体82は腱切
断装置Fの図示しない枠組みに固定されている。クラン
プ組立体82は図19に示すように、直方体の支持箱8
2aを貫通して前後方向に延び、且つ支持箱82aによ
り、前後方向に摺動可能に支持された、ロッド82bを
備えている。ロッド82bはカッター81aの軸線X2
と同軸に配設されている。ロッド82bの後端82b1
には、前端82c1 が水平面内で揺動可能に端82b1
に取付けられ、後端部82c2 が半円形に形成され且つ
後縁に半円形の切欠82c3 が形成された、一対の互い
に平行に前後方向に延びる爪部材82cが、切欠82c
3 を互いに接近して対峙させた状態で配設されている。
一方の爪部材82cには、左右方向にエアシリンダ82
dが取付けられており、エアシリンダのピストン82d
1 は、前記一方の爪部材82cを貫通して他方の爪部材
82cに達し、該他方の爪部材82cにより枢支されて
いる。エアシリンダ82dのピストン82d1 が後退位
置にある時に、爪部材82cは、切欠82c3 が互いに
接近した、図19に実線で示す閉じた位置にある。エア
シリンダ82dのピストン82d1 が前進すると、爪部
材82cは揺動し、切欠82c3 が互いに遠ざかった開
いた位置に移動する。
【0068】ロッド82bには、前端82b2 の近傍
に、ブラケット82eが、前後方向に移動不能に、取付
けられている。ブラケット82eは、ブラケット82f
を介して支持箱82aに固定され、且つロッド82bと
平行に配設されたエアシリンダ82gのピストン82g
1 に連結されている。エアシリンダ82gのピストン8
2g1 が後退位置にある時、爪部材82cは図19に実
線で示す、カッター81aに接近した初期位置にある。
>エアシリンダ82gのピストン82g1 が前進する
と、ブラケット82eを介してロッド82bが前方に移
動し、爪部材82cは稼働位置に移動する。
【0069】図19に示すように、カッター組立体81
に隣接して、押付け装置83が設置されている。押付け
装置83は、カッター81aの前方で左右に延在するシ
ャフト83aを備えている。シャフト83aは、左右に
延在するその軸線回りに回動自在に、腱切断装置Fの図
示しない枠組みに支持されている。馬蹄形の整形バー8
3bがシャフト83aに固定されている。整形バー83
bは、カッター81aを包囲してカッター81aの後方
まで延びている。シャフト83aの左端は板部材83c
の下端に固定され、板部材83cの上端は、バネ83d
により後方に付勢されている。すなわち、シャフト83
aは、バネ83dにより、右方から左方を見て反時計方
向に回転付勢されている。板部材83cの後方にエアシ
リンダ83eが配設されている。エアシリンダ83eの
ピストン83e1 が前進すると、ピストン83e1 は板
部材83cの高さ方向中央部に当接し、バネ83dの付
勢力に打ち勝ってシャフト83aを、右方から左方を見
て時計方向に回転させる。エアシリンダ83eのピスト
ン83e1 が前進位置にある時、整形バー83bの後端
はカッター81aの上方にある。エアシリンダ83eの
ピストン83e1 が後退位置にある時、バネ83dの付
勢力の下に、整形バー83bの後端はカッター81aの
下方にある。すなわち、整形バー83bの後端は、エア
シリンダ83eの作動、作動停止により上下に移動す
る。
【0070】上記の如き構成を有する本実施例に係る腱
切断装置Fの作動を以下に説明する。図16に示すよう
に、無端チェーン2の上側走行部2aの左方への移動に
伴って、もも肉把持組立体3が左方に移動し、無端チェ
ーン2の上側走行部2aの左端近傍位置に達する。もも
肉把持組立体3のカムプレートのカムローラ3d2 とラ
インカム4bとの係合が解除され、カムプレートのカム
ローラ3d1 とラインカム4aとが係合する。これによ
り、もも肉把持組立体3の第1把持部材3cが回転し、
U形溝の開放端が上を向く。この結果、もも肉把持組立
体3は開放状態となる。もも肉Sは、くるぶし部S3が
第1把持部材3cのU形溝と、第2把持部材3eのU形
の切欠とに支持され、膝関節部S4が、ラインカム4a
の後方に配設されて左右に延在するもも肉支持アーム4
dに支持される。無端チェーン2の走行と無端チェーン
200の走行とは同期しており、無端チェーン200の
下側走行部200bにあるセットアーム組立体60とも
も肉把持組立体3とが、前後方向に整列する。無端チェ
ーン200の下側走行部200bの右端近傍位置で、よ
り詳細には、エアシリンダ70の直上で、セットアーム
組立体60ともも肉把持組立体3とが前後方向に整列し
た状態で、無端チェーン2と無端チェーン200の走行
が停止する。
【0071】エアシリンダ70のピストンが後退位置か
ら前進位置に向けて上方に移動する。図17、18に示
すように、支持板71がもも肉Sの下腿骨S1を支持し
つつ、実線で示す後退位置から一点鎖線で示す前進位置
に向けて、上方に移動する。この結果、下腿骨S1は、
もも肉把持組立体3から上方に離脱し、セットアーム組
立体60のクランプ板67aと67b、67a′と67
b′により形成されるV形の切欠67ab、67ab′
内に押し込まれ、V形切欠の基部の円形部分によって挟
持される。無端チェーン2と無端チェーン200との走
行が再開される。無端チェーン2の上側走行部2a及び
無端チェーン200の下側走行部200bは、その左端
に到達する。図16で一点鎖線で示すように、セットア
ーム組立体60が、無端チェーン200の上側走行部2
00aの左端近傍位置に到達し、セットアーム組立体6
0のガイドローラ69が一対のクランプ板72により挟
持される。無端チェーン200の走行が停止し、クラン
プ板72に連結された図示しないエアシリンダのピスト
ンが、後退位置から前進位置に向けて、前方に移動す
る。これにより、セットアーム組立体60のピストン6
2が一点鎖線で示す後退位置から実線で示す前進位置に
移動する。
【0072】この結果、図21(a)に示すように、膝
関節S4 に腱を介してもも肉Sが付着した下腿骨S
1 が、くるぶしS3 を進行方向先頭にして、刃81a1
の側からカッター81aの環の中に侵入する。この時、
エアシリンダ82gのピストン82g1 は後退位置にあ
り、クランプの爪82cはカッター81aに接近した初
期位置にある。またエアシリンダ82dのピストン82
1 は前進位置にあり、クランプの爪部材82cは開い
た位置にある。更にエアシリンダ83eのピストン83
1 は前進位置にあり、押付け装置83の整形バー83
bの後端は、カッター81aの上方にある。モータ81
fは作動しておらず、従ってカッター81aは回転して
いない。
【0073】図21(b)に示すように、エアシリンダ
82dのピストン82d1 を後退させてクランプの爪部
材82cを閉じ、下腿骨S1 のくるぶしS3 に隣接する
部分を、対峙する一対の切欠82c3 の間に挟む。ま
た、エアシリンダ83eのピストン83e1 を後退させ
て押付け装置83の整形バー83bの後端を下方へ移動
させ、下腿骨S1 をカッター81aの刃81a1 に押付
ける。更にモータ81fを作動させてカッター81aを
回転させる。クランプの爪部材82cが閉じ、下腿骨S
1 のくるぶしS3 に隣接する部分を、対峙する一対の切
欠82c3 の間に挟んだ時点で、図16に示すように、
ガイドローラ案内板73が後退位置から前進位置に移動
し、セットアーム組立体60のガイドローラ68に当接
し、図16で一点鎖線で示すようにガイドローラ68を
右方に押す。これにより、図16で一点鎖線で示すよう
に、セットアーム組立体60のアーム64bがピン65
の軸線回りに回動し、クランプ板67b、67b′がク
ランプ板67a、67a′から離隔する。この結果、も
も肉Sは、セットアーム組立体60のクランプ板67a
と67b、67a′と67b′による挟持から開放され
る。
【0074】図21(c)に示すように、エアシリンダ
82gのピストン82g1 を前進させて、クランプの爪
部材82cを稼働位置に向けて前方へ移動させる。これ
により、クランプの爪部材82cに挟持された下腿骨S
1 がカッター81aを通って前方へ移動する。もも肉S
は前方へ移動すると共に、整形バー83bにより下方に
押し下げられる。この結果、膝関節S4 の下部がカッタ
ー81aの刃81a1 に押付けられ、膝関節S4 に連結
した腱が刃81a1 により切断され、その結果、端部に
大腿骨S2が付着したもも肉Sが下腿骨S1 から分離さ
れる。下腿骨S1 から分離されたもも肉Sは下方に落下
し、更に図示しない収集装置に収容される。クランプの
爪部材82cが稼働位置に達した時点で、モータ81f
の作動を停止し、エアシリンダ82dのピストン82d
1 を前進させてクランプの爪82cを開く。これによ
り、もも肉Sが除去された下腿骨S1 は下方に落下し、
図示しない収集装置に収容される。その後、ピストン8
2g1 を後退させて、クランプの爪部材82cを初期位
置に戻す。もも肉Sを開放した後、セットアーム組立体
60は、図16で一点鎖線で示す後退位置に復帰する。
セットアーム組立体60が、後退位置に復帰した後、ガ
イドローラ案内板73が後退位置に復帰し、再びクラン
プ板67b、67b′はクランプ板67a、67a′に
接近する。図示しない収集装置に収容されたもも肉S、
より詳細には端部に大腿骨S2が付着したもも肉Sか
ら、人手により大腿骨S2が除去され、もも肉の骨抜作
業が完了する。
【0075】上述の説明から分かるごとく、本実施例に
係る腱切断装置Fにあっては、膝関節S4 を所定位置に
配設された剛性の大きな環状のカッター81aの刃81
1に押し付けつつ、カッター81aを回転させて膝関
節S4 に連結した腱を切断するので、従来のナイフを用
いた分離作業とは異なり、腱の切断中、カッターの刃8
1a1 は腱に対して常に安定した状態で当接する。従っ
て、乱れの無い腱及びもも肉Sの切断面が得られ、ひい
ては、商品価値の高いもも肉Sが得られる。また、膝関
節S4 を回転するカッターの刃81a1 に押付けている
ので、腱は膝関節S4 に極く接近した部位で切断され
る。従って、下腿骨から分離されるもも肉Sの歩留りが
高い。バネ83dのバネ定数を調整することにより、押
し付け力の制御が可能である。以上、もも肉搬送装置A
及び装置B〜Fを説明したが、各装置の作動は、シーケ
ンスコントローラにより制御される。なお、上記実施例
では、装置B〜Fを各1機ずつ配設していたが、無端チ
ェーン2に沿って、装置B〜Fを各複数機ずつ並列に配
設してもよい。これにより、複数の骨付もも肉を同時に
処理できる。
【0076】
【効果】以上説明したごとく、本発明においては、手作
業により食鳥の骨付きもも肉を骨と肉とに分離する際の
各工程が、装置B乃至Fにより、自動的に行われる。ま
た、前記各装置間の骨付もも肉の搬送はもも肉搬送装置
Aにより自動的に行われる。従って本発明により、従来
の手作業による食鳥の骨付きもも肉の骨と肉への分離作
業の各行程を自動的に行う、食鳥の骨付きもも肉の骨抜
き装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る骨抜き装置を構成する、
もも肉搬送装置Aとすじ入れ装置Bの斜視図である。
【図2】すじ入れ装置Bを構成するカッター組立体の固
定刃と可動刃とを示す斜視図である。
【図3】すじ入れ装置Bを構成する押圧ロール組立体の
斜視図である。
【図4】すじ入れ装置Bを構成するカッターガイドの斜
視図である。
【図5】図4のV−V矢視図である。
【図6】すじ入れ装置Bの作動を示す平面図である。
【図7】本発明の実施例に係る骨抜き装置を構成する、
膝関節を切断し、大腿骨と下腿骨とを分離する装置Cの
斜視図である。
【図8】膝関節を切断し、大腿骨と下腿骨とを分離する
装置Cの作動を示す断面図である。
【図9】膝関節を切断し、大腿骨と下腿骨とを分離する
装置Cの膝関節支持部材の変形例を示す斜視図である。
【図10】図9に示す膝関節支持部材の変形例の作動を
示す断面図である。
【図11】本発明の実施例に係る骨抜き装置を構成す
る、大腿骨をもも肉から引き剥がす装置Dの斜視図であ
る。
【図12】本発明の実施例に係る骨抜き装置を構成す
る、もも肉を下腿骨から引き剥がす装置Eの斜視図であ
る。
【図13】もも肉を下腿骨から引き剥がす装置Eを構成
する足首カッターの斜視図である。
【図14】もも肉を下腿骨から引き剥がす装置Eの作動
を示す側面図である。
【図15】もも肉を下腿骨から引き剥がす装置Eの作動
を示す斜視図である。
【図16】本発明の実施例に係る骨抜き装置を構成す
る、膝関節ともも肉とを連結している腱を切断する装置
Fの斜視図である。
【図17】腱を切断する装置Fを構成するセットアーム
組立体の作動を示す正面図である。
【図18】腱を切断する装置Fを構成するセットアーム
組立体の作動を示す側面図である。
【図19】腱を切断する装置Fを構成するカッター組立
体とクランプ組立体の斜視図である。
【図20】腱を切断する装置Fを構成するカッター組立
体の側断面図である。
【図21】腱を切断する装置Fを構成するカッター組立
体とクランプ組立体の作動を示す斜視図である。
【符号の説明】
A 骨付もも肉を搬送するもも肉搬送装置 B 食鳥の骨付もも肉の骨に沿ってすじ入れする装置 C 膝関節を切断し、大腿骨と下腿骨とを分離する装置 D 大腿骨の膝関節部を引き起こし大腿骨をもも肉から
引き剥がす装置 E 下腿骨周囲のもも肉を下腿骨に沿ってくるぶしから
膝関節まで下腿骨から引き剥がす装置 F 膝関節ともも肉とを連結している腱を切断する装置

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)溝を有する第1把持部材と、第1把
    持部材に隣接して配設され、第1把持部材の溝に対峙し
    て形成された溝形の切欠を有する第2把持部材とを有
    し、第2把持部材の溝の幅は第1把持部材の溝の幅より
    も狭く形成され、更に、第1把持部材と第2把持部材と
    を、第1把持部材の溝の開放端と第2把持部材の溝の開
    放端とが同一方向に向く第1位置と、第1把持部材の溝
    の開放端と第2把持部材の溝の開放端とが互いに直交す
    る方向に向く第2位置との間で、相対回転させる手段を
    有し、食鳥の骨付もも肉のくるぶしを、該くるぶしを中
    心とするもも肉の回動を許容しつつ把持する第1把持手
    段と、 第1把持手段を水平に移動させる第1駆動手段とを備え
    る、もも肉搬送装置と、(b)食鳥の骨付もも肉を支持
    する第1支持手段と、 楔形の水平断面と上下に延在する切刃とを有する第1刃
    と、第1刃の切刃の第1側面に添い、且つ第1刃の切刃
    から僅かに突出して配設された第2刃と、第2刃を第1
    刃に対して上下に往復駆動する第2駆動手段とを有す
    る、もも肉を切断するもも肉切断手段と、 骨付もも肉を、もも肉切断手段の第1刃の切刃の第2側
    面に向けて押圧する第1押圧手段と、 もも肉切断手段を上下に移動させてもも肉に係合、離脱
    させる第3駆動手段と、 もも肉切断手段を水平に移動させる第4駆動手段と、 もも肉切断手段の第1刃及び第2刃からもも肉切断手段
    の水平移動方向側方にオフセットしてもも肉切断手段に
    固定され上下方向に延在する軸部材と、もも肉切断手段
    に初期回転モーメントを印加してもも肉切断手段を前記
    軸部材の回りに回転付勢するばねと、前記初期回転モー
    メントによるもも肉切断手段の回動を規制するストッパ
    ーとを有し、もも肉切断手段の第1刃の切刃に加わる力
    が所定値以下の時に、もも肉切断手段の上下方向軸回り
    の回動を規制し、第1刃の切刃に加わる力が所定値を越
    える時に、上下方向軸の回りにもも肉切断手段を回動さ
    せる回動規制手段とを備える、食鳥の骨付もも肉の骨に
    沿ってすじ入れする装置と、(c)先端部の切刃が鈍
    に、根元部の切刃が鋭に形成され、根元部を中心に揺動
    する第3刃と、 第3刃の下方で第3刃と平行に延在し、食鳥の骨付もも
    肉の膝関節を支持する第2支持手段と、 骨付もも肉の大腿骨と係合して大腿骨を下方に折り曲げ
    る折り曲げ手段とを備える、食鳥の骨付もも肉の膝関節
    を切断して大腿骨と下腿骨とを分離する装置と、(d)
    二股状の先端部を有する爪部材と、 爪部材を移動させて、斜め上方から二股状の先端部を食
    鳥の骨付もも肉の膝関節に係合させる第5駆動手段と、 骨付もも肉の膝関節に係合した爪部材を下方へ揺動させ
    る揺動手段とを備える、食鳥の骨付もも肉の大腿骨をも
    も肉から引き剥がす装置と、(e)互いに接近する方向
    に付勢された一対の回転する円板状の第4刃と、第4刃
    を上下に移動させて食鳥の骨付もも肉のくるぶしと係
    合、離脱させる第6駆動手段とを有するくるぶしの周囲
    に切れ目を入れる手段と、 対峙する一対の凹部を有する一対の第5刃と、 第5刃を互いに接近、離隔させる第7駆動手段と、 第5刃を下腿骨に沿って往復移動させる第8駆動手段と
    を備える、食鳥の下腿骨周囲のもも肉を下腿骨に沿って
    くるぶしから膝関節まで下腿骨から引き剥がす装置と、
    (f)環状の切刃と該切刃から隔てられた側面とを有す
    る剛性の大きな環状の第6刃と、第6刃をその中心軸線
    の回りに回転駆動する第9駆動手段とを有する、食鳥の
    骨付もも肉の腱を切断する腱切断手段と、 第6刃の切刃の方向に第6刃から間隔を隔てて配設され
    た、下腿骨を把持する第2把持手段と、 もも肉搬送装置の第1把持手段から第2把持手段へもも
    肉を移送する移送手段と、 第2把持手段を移動させて第6刃の切刃に接近、離隔さ
    せる第10駆動手段と、 第6刃の切刃と隔てられた側面の方向に第6刃から間隔
    を隔てて配設された、下腿骨のくるぶしを把持する第3
    把持手段と、 第3把持手段を移動させて第6刃に接近、離隔させる第
    11駆動手段と、 膝関節を第6刃の切刃に押付ける第2押圧手段とを備え
    る、食鳥の骨付もも肉の腱切断装置と、 を備える食鳥の骨付もも肉の骨抜き装置。
  2. 【請求項2】 食鳥の骨付もも肉の骨に沿ってすじ入れ
    する装置は、第1刃と第2刃とを案内してもも肉の所定
    位置に係合させる案内手段を備える請求項1に記載の食
    鳥の骨付もも肉の骨抜き装置。
  3. 【請求項3】 食鳥の骨付もも肉の膝関節を切断して大
    腿骨と下腿骨とを分離する装置は、第3刃を円軌道運動
    させる手段を備える請求項1又は2に記載の食鳥の骨付
    もも肉の骨抜き装置。
  4. 【請求項4】 食鳥の骨付もも肉の膝関節を切断して大
    腿骨と下腿骨とを分離する装置は、第2支持手段を第3
    刃と平行に移動させる第12駆動手段を備える請求項1
    乃至3の何れか1項に記載の食鳥の骨付もも肉の骨抜き
    装置。
  5. 【請求項5】 食鳥の骨付もも肉の膝関節を切断して大
    腿骨と下腿骨とを分離する装置は、傾斜した側面を互い
    に対峙させた状態で配設された円錐台状の一対の回転す
    るローラー部材を有する膝関節を第3刃の切刃の直下近
    傍に位置決めする膝関節位置出し手段を備える請求項1
    乃至4の何れか1項に記載の食鳥の骨付もも肉の骨抜き
    装置。
  6. 【請求項6】 食鳥の下腿骨周囲のもも肉を下腿骨に沿
    ってくるぶしから膝関節まで下腿骨から引き剥がす装置
    は、第5刃を上方からくるぶし近傍の下腿骨に接近させ
    る手段を備える請求項1乃至5の何れ1項に記載の食鳥
    の骨付もも肉の骨抜き装置。
  7. 【請求項7】 食鳥の下腿骨周囲のもも肉を下腿骨に沿
    ってくるぶしから膝関節まで下腿骨から引き剥がす装置
    は、食鳥の骨付もも肉を支持し、且つ、第5刃と係合し
    て揺動可能な第3支持手段を備える請求項1乃至6の何
    れ1項に記載の食鳥の骨付もも肉の骨抜き装置。
  8. 【請求項8】 先端部の切刃が鈍に、根元部の切刃が鋭
    に形成され、根元部を中心に揺動する揺動刃と、 揺動刃の下方で揺動刃と平行に延在し、食鳥の骨付もも
    肉の膝関節を支持する支持手段と、 骨付もも肉の大腿骨と係合して、大腿骨を下方に折り曲
    げる折り曲げ手段と、 食鳥の骨付もも肉のくるぶしを把持する把持手段と、 把持手段を揺動刃と平行に移動させる駆動手段とを備え
    る、食鳥の骨付もも肉の膝関節を切断して大腿骨と下腿
    骨とを分離する装置。
  9. 【請求項9】 食鳥の骨付もも肉のくるぶしを把持する
    把持手段は、溝を有する第1把持部材と、第1把持部材
    に隣接して配設され、第1把持部材の溝に対峙して形成
    された溝形の切欠を有する第2把持部材とを有し、第2
    把持部材の溝の幅は第1把持部材の溝の幅よりも狭く形
    成され、更に、第1把持部材と第2把持部材とを、第1
    把持部材の溝の開放端と第2把持部材の溝の開放端とが
    同一方向に向く第1位置と、第1把持部材の溝の開放端
    と第2把持部材の溝の開放端とが互いに直交する方向に
    向く第2位置との間で、相対回転させる手段を有する請
    求項8に記載の食鳥の骨付もも肉の膝関節を切断して大
    腿骨と下腿骨とを分離する装置。
  10. 【請求項10】 揺動刃を円軌道運動させる手段を備え
    る請求項8又は9に記載の食鳥の骨付もも肉の膝関節を
    切断して大腿骨と下腿骨とを分離する装置。
  11. 【請求項11】 支持手段を揺動刃と平行に移動させる
    駆動手段を備える請求項8乃至10の何れか1項に記載
    の食鳥の骨付もも肉の膝関節を切断して大腿骨と下腿骨
    とを分離する装置。
  12. 【請求項12】 傾斜した側面を互いに対峙させた状態
    で配設された円錐台状の一対の回転するローラー部材を
    有する膝関節を揺動刃の切刃の直下近傍に位置決めする
    膝関節位置出し手段を備える請求項8乃至11の何れか
    1項に記載の食鳥の骨付もも肉の膝関節を切断して大腿
    骨と下腿骨とを分離する装置。
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