JPH077945U - 印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷用紙の幅方向に移動するキャリッジに印
字ヘッドを設けた印刷装置において、必要に応じて印刷
用紙を任意の長さで切断できるようにする。これによ
り、ロールペーパーの使用を可能にして、印刷のための
操作の簡便化・用紙の節約を実現する。 【構成】 印刷用紙Ｐの幅方向に移動するキャリッジ６
に設けた印字ヘッド８により印刷用紙Ｐに印刷する印刷
装置において、キャリッジ６に、そのキャリッジ６の移
動動作によって印刷用紙Ｐを切断するカッター１３を設
ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、印刷用紙の幅方向に移動するキャリッジに印字ヘッドを設けた印刷 装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

印刷装置において、インクリボンカセットを載せて左右に移動するキャリッジ に印刷用の印字ヘッドを実装し、例えば、定型サイズの印刷用紙に対し、キャリ ッジの移動動作を伴って印字ヘッドによりインクリボンを用いて印刷を行うよう にしたものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような印刷装置によると、例えば、印刷中に入力ミスが見つかった場合、 紙は１枚丸々無駄になってしまい、経済的ではなかった。また、ロールペーパー を挿入して、例えば、たれまく印刷などの特殊印刷を行う場合、ロールペーパー を鋏で切ったり、ペーパーガイドのエッジを利用して無理矢理にカットする等、 不便なものとなっていた。

【０００４】 本考案の課題は、印刷用紙の幅方向に移動するキャリッジに印字ヘッドを設け た印刷装置において、必要に応じて印刷用紙を任意の長さで切断できるようにす ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の課題を解決すべく本考案は、印刷用紙の幅方向に移動するキャリッジに 設けた印字ヘッドにより印刷用紙に印刷する印刷装置において、前記キャリッジ に、そのキャリッジの移動動作によって前記印刷用紙を切断するカッターを設け た構成としている。

【０００６】

【作用】

キャリッジに設けたカッターにより、キャリッジの移動を利用して、印刷用紙 を任意の長さで切断できる。 また、このように任意の長さで切断できるので、ロールペーパーの使用も可能 であり、印刷のための操作が簡便となり、用紙も節約できる。

【０００７】

【実施例】

以下に、本考案に係る印刷装置の実施例を図１乃至図７に基づいて説明する。 図面は本考案を適用した一例としての電子機器の印刷装置部分を示すもので、 先ず、第１実施例に係る用紙切断装置を示す図１乃至図３において、１は上ケー ス、２はプリンターシャーシ、３は紙挿入ガイド、４は紙送りローラー、５は紙 押え、６はキャリッジ、７はリール、８は印字ヘッド、９は印刷用プラテン、１ １はカッター付きソレノイド、１２はアーム、１３は円形カッター、１４はＥリ ング、１５はカッター用プラテン、１６はスリット、Ｐは印刷用紙である。

【０００８】 この実施例においては、ワードプロセッサ等の電子機器に内蔵された印刷装置 である。 即ち、機器本体の上ケース１内のプリンターシャーシ２に、印刷用紙Ｐを挿入 するための紙挿入ガイド３と、その挿入されてきた印刷用紙Ｐを送り出すための ゴム製の紙送りローラー４と、その送られてきた印刷用紙Ｐを排出方向に導くた めの紙押え５とが設けられると共に、図示せぬインクリボンカセットを載せて左 右（印刷用紙Ｐの幅方向）に移動するキャリッジ６が設けられている。このキャ リッジ６上に、インクリボン巻取りリール７が備えられている。

【０００９】 そして、このキャリッジ６には、印刷用の印字ヘッド８が実装されており、ま た、プリンターシャーシ２の印刷位置には、印字ヘッド８と対向して印刷用紙Ｐ の印刷部を受けるための印刷用プラテン９が備えられている。 さらに、キャリッジ６内には、印刷用紙Ｐを切断するためのカッター付きソレ ノイド１１が実装されている。即ち、このカッター付きソレノイド１１は、通電 のＯＮ／ＯＦＦにより前進・後退動作するＬ字状のアーム１２を備えて、このア ーム１２の先端起立部には、算盤玉状の円形カッター１３をＥリング１４により 抜け止めして回転自在に組み付けている。この円形カッター１３は、前記紙押え ５の上方に位置している。

【００１０】 また、プリンターシャーシ２には、前記円形カッター１３の位置に対応してカ ッター用プラテン１５が備えられている。このカッター用プラテン１５には、前 記円形カッター１３の刃が当たる位置に対応するスリット１６が形成されている 。 なお、図示しないが、前記上ケース１の適所には、用紙切断用のカットスイッ チが設けられており、そのカットスイッチを押すと、カッター付きソレノイド１ １が作動してアーム１２が前進し、円形カッター１３がカッター用プラテン１５ に押し当てられる。この時、円形カッター１３とプラテン１５の間に印刷用紙Ｐ があれば、印刷用紙Ｐはキャリッジ６の左右の動きにより幅方向に切断される。

【００１１】 次に、以上の構成による用紙切断装置を備えた印刷装置の動作説明をする。 印刷作業の際には、例えば、ロールペーパーによる印刷用紙Ｐをセットする。 即ち、紙挿入ガイド３に沿って印刷用紙Ｐを挿入し、手動または自動による紙送 りローラー４の回転で印刷用紙Ｐを印刷位置まで移動させて印刷を開始する。 印刷が正常に終了した場合は、印刷用紙Ｐが定型用紙サイズまで紙送りローラ ー４で自動的に送られる。そして、図４に示した状態から図５に示す状態のよう に、キャリッジ６に実装されたカッター付きソレノイド１１が作動してアーム１ ２が前進し、キャリッジ６の左右方向の移動に伴って、円形カッター１３により 印刷用紙Ｐが自動的に幅方向に切断される。

【００１２】 また、任意の位置で印刷を中断して前記カットスイッチを押すことにより、前 記と同様に、アーム１２の前進による円形カッター１３によって、印刷用紙Ｐを 任意の長さで切断することもできる。従って、入力ミスに気付いた場合、無駄な 用紙を使うことなく、その部分だけ取り除いて、すぐ再印刷が可能である。 以上の通り、キャリッジ６にカッター１３を設けたので、ロールペーパーによ る印刷用紙Ｐを使用でき、定型用紙の切断も勿論可能であり、さらに、たれまく 印刷などの特殊印刷にも対応できる。また、任意の長さで印刷用紙Ｐを切断でき るので、印刷の簡便化・用紙の節約に寄与できる。

【００１３】 次に、本考案の第２実施例について説明する。 図６および図７は本考案の第２実施例に係る用紙切断装置を示すもので、２１ は上ケース、２２はプリンターシャーシ、２３は紙挿入ガイド、２４は紙送りロ ーラー、２５は紙押え、２６はキャリッジ、２７はリール、２８は印字ヘッド、 ２９は印刷用プラテン、３１は平刃カッター、３２はカッター台、３３はカッタ ーホルダ、３４はロッド、３５はスプリング、３６はカム、３７，３８はローラ ー、３９はピニオンギア、４１はウォームホイール、４２はウォーム、４３はモ ータ、４４はモータ軸、Ｐは印刷用紙である。

【００１４】 この第２実施例においても、前記第１実施例と同様、ワードプロセッサ等の電 子機器に内蔵された印刷装置である。 即ち、前記第１実施例と同様、機器本体の上ケース２１内のプリンターシャー シ２２に、紙挿入ガイド２３、紙送りローラー２４、紙押え２５、キャリッジ２ ６が設けられており、キャリッジ２６にインクリボン巻取りリール２７および印 字ヘッド２８が備えられ、プリンターシャーシ２２に印刷用プラテン２９が備え られている。

【００１５】 そして、キャリッジ２６内に平刃カッター３１が実装されて、プリンターシャ ーシ２２には、その平刃カッター３１の位置に対応してカッター台３２が備えら れている。 平刃カッター３１は斜めにカットした刃を有するもので、この平刃カッター３ １はカッターホルダ３３に備えられている。このカッターホルダ３３はロッド３ ４を一体に有し、このロッド３４は、キャリッジ２６に摺動自在に組み込まれて おり、且つコイルスプリング３５によりキャリッジ２６の内方への後退方向に付 勢されている。

【００１６】 さらに、キャリッジ２６には、前記ロッド３４が係合するカム３６が設けられ ると共に、このカム３６と同軸上のローラー３７に係合するローラー３８と、こ のローラー３８と同軸上のピニオンギア３９に噛み合うウォームホイール４１と 、このウォームホイール４１と噛み合うウォーム４２と、モータ４３とが設けら れている。ウォーム４２は、モータ４３のモータ軸４４に備えられている。 この用紙切断装置は、モータ４３の駆動によるウォーム４２の回転で、このウ ォーム４２に噛み合うウォームホイール４１が減速して回転し、さらに、このウ ォームホイール４１に噛み合うピニオンギア３９が回転する。そして、このピニ オンギア３９と同軸上のローラー３８に係合するローラー３７が回転して、この ローラー３７と同軸上のカム３６が回転する。

【００１７】 カム３６は図示のようなカムプロフィール形状を有しており、このカム３６の 回転によって、このカム３６に係合するロッド３４がコイルスプリング３５の付 勢に抗して前進し、即ち、ロッド３４と一体のカッターホルダ３３に備えた平刃 カッター３１が前進して、カッター台３２に押し当てられる。この時、平刃カッ ター３１とカッター台３２の間に印刷用紙Ｐがあれば、印刷用紙Ｐはキャリッジ ２６の左右の動きにより幅方向に切断される。 従って、このような平刃カッター３１によっても、前記第１実施例と同様に、 ロールペーパーによる印刷用紙Ｐの定型用紙サイズでの切断が行えると共に、任 意の長さでの定型用紙を含む印刷用紙Ｐの切断が行え、たれまく印刷などの特殊 印刷にも対応できる。

【００１８】 なお、以上の実施例においては、ワードプロセッサ等の電子機器に備えられる 印刷装置としたが、本考案はこれに限定されるものではなく、専用の印刷装置で あってもよい。 また、カッターの刃形状やカッター駆動機構の構成等も実施例の他、任意であ り、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論で ある。

【００１９】

【考案の効果】

以上のように、本考案に係る印刷装置によれば、キャリッジに設けたカッター により、印刷用紙を任意の長さで切断できるため、ロールペーパーも使用でき、 従って、印刷のための操作を簡便化して、用紙の節約も達成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用した一例としての電子機器の印刷
装置部分を示すもので、第１実施例に係る用紙切断装置
を示す要部縦断側面図である。

【図２】図１の矢印Ａ部の拡大断面図である。

【図３】第１実施例の用紙切断装置の円形カッター部を
示すもので、（ａ）は正面図、（ｂ）は側面図である。

【図４】通常印刷時における円形カッターの位置を示す
もので、図２と同様の拡大断面図である。

【図５】印刷用紙カット時における円形カッターの位置
を示す拡大断面図である。

【図６】本考案の第２実施例に係る用紙切断装置を示す
もので、図１と同様の要部縦断側面図である。

【図７】第２実施例の用紙切断装置の構成を示すもの
で、平刃カッター部分の形状も併せて透視状態で示した
概略平面図である。

【符号の説明】

１，２１ 上ケース ２，２２ プリンターシャーシ ３，２３ 紙挿入ガイド ４，２４ 紙送りローラー ５，２５ 紙押え ６，２６ キャリッジ ７，２７ リール ８，２８ 印字ヘッド ９，２９ 印刷用プラテン １１ カッター付きソレノイド １２ アーム １３ 円形カッター １４ Ｅリング １５ カッター用プラテン １６ スリット ３１ 平刃カッター ３２ カッター台 ３３ カッターホルダ ３４ ロッド ３５ スプリング ３６ カム ３７，３８ ローラー ３９ ピニオンギア ４１ ウォームホイール ４２ ウォーム ４３ モータ ４４ モータ軸 Ｐ 印刷用紙

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷用紙の幅方向に移動するキャリッジ
   に設けた印字ヘッドにより印刷用紙に印刷する印刷装置
   において、 前記キャリッジに、そのキャリッジの移動動作によって
   前記印刷用紙を切断するカッターを設けたことを特徴と
   する印刷装置。