JPH0779038A - Ld励起固体レーザ装置 - Google Patents

Ld励起固体レーザ装置

Info

Publication number
JPH0779038A
JPH0779038A JP22101993A JP22101993A JPH0779038A JP H0779038 A JPH0779038 A JP H0779038A JP 22101993 A JP22101993 A JP 22101993A JP 22101993 A JP22101993 A JP 22101993A JP H0779038 A JPH0779038 A JP H0779038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
state laser
deposited
light
solid
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP22101993A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Shoji
利男 東海林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokin Corp filed Critical Tokin Corp
Priority to JP22101993A priority Critical patent/JPH0779038A/ja
Publication of JPH0779038A publication Critical patent/JPH0779038A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成が簡単で安価なLD励起固体レーザ装置
を提供する。 【構成】 イットリウム・アルミニウム・酸化物単結晶
の結晶軸に対して直角な面Aと、上記結晶軸に対して所
定の角度をなす面Bとを有するマイクロスラブ型YAG
レーザ発振素子の面Aの上半分の部分に、膜厚が170
nmから195nmのSiO2 膜と、膜厚が110nm
から130nmのTiO2 膜とを交互に19層蒸着し、
面Aの下半分の部分に、膜厚が300nmから500n
mのMgF2 膜を蒸着してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LDレーザ光で励起し
てレーザ発振するLD励起固体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、低電力、高効率、超小型、長寿
命であるLD励起固体(YAG)レーザ装置は、電子微
細加工、測距、レーザレーダー等に用いられている。従
来、このLD励起固体レーザ装置は、図6に示すよう
に、LD1、固体(YAG)レーザ発振素子13、集光
レンズ21および出射ミラー4から構成されていた。固
体レーザ発振素子13の片面には、励起光に対して無反
射で発振レーザ光に対して反射率100%を示すような
ダイクロイックコート16がなされ、他の面には、発振
レーザ光の波長に対して無反射な無反射コート18が施
されている。なお、図6において、符号17はLDレー
ザ光の光路を示し、符号19は共振器内のレーザ光の光
路を示し、符号20は励起光の光路を示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のLD励起固
体レーザ装置では、その構成部品数が多く高価な装置と
なる。また、従来のLD励起固体レーザ装置では、2種
類以上の物質を、数nmの膜厚誤差で交互に十数層蒸着
する高度な蒸着技術が必要となる。しかも、従来のLD
励起固体レーザ装置では、励起光に対して反射ロスを5
%以下に押えることが不可能であり、また、その励起光
と固体レーザ発振光とを完全に一致させることも困難で
あったために、効率が非常に悪かった。
【0004】本発明の課題は、構成が簡単で安価なLD
励起固体レーザ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、イット
リウム・アルミニウム・酸化物単結晶の結晶軸に対して
直角な面Aと、上記結晶軸に対して所定の角度をなす面
Bとを有するマイクロスラブ型YAGレーザ発振素子に
おいて、上記面Aに、膜厚が170nmから195nm
のSiO2 膜と、膜厚が110nmから130nmのT
iO2 膜とを交互に19層蒸着し、上記面Aに、膜厚が
300nmから500nmのMgF2 膜を蒸着したこと
を特徴とするLD励起固体レーザ装置が得られる。
【0006】また、本発明によれば、結晶軸に対して直
角な面Aに、励起レーザ光の波長に対して無反射コート
を蒸着した励起光入射面と、上記結晶軸に対して所定の
角度をなす面Bに、発振レーザ光の波長に対して反射コ
ートを蒸着した出射面とを有するマイクロスラブ型固体
レーザ発振素子において、上記出射面の上半分の部分
に、発振レーザ光の波長に対して99.8%以上の反射
コートをつけ、上記出射面の下半分の部分に、発振レー
ザ光の波長に対して50%以上の反射コートをつけたこ
とを特徴とするLD励起固体レーザ装置が得られる。
【0007】更に、本発明によれば、上記励起光入射面
にフッ化マグネシウムを蒸着したことを特徴とする請求
項1記載のLD励起固体レーザ装置が得られる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図によって詳細に説
明する。
【0009】固体レーザ素子を励起するためのLDレー
ザ光は、一方向に30度以上、それと直交する方向に数
度の広がり角度を有する。このような光を固体レーザ発
振光がジグザグパスする方向と、このような励起光の広
がり角度の大きい方向とを一致させて入射することによ
り、固体レーザ発振光と同様に全反射を起こさせて、励
起光を固体レーザ素子内に閉じ込めることが可能とな
る。一方、固体レーザ発振光は、略45度に近い角度で
ジグザグパスするので、スラブ結晶内の全ての領域を通
過することになり、固体レーザ素子内に閉じ込められた
励起光を有効に利用することが可能となる。
【0010】全反射は、屈折率の大きい物質内を透過し
ている光が屈折率の小さい物質に入射する際に生じるも
ので、その入射角度はsin-1(n1 /n2 )により求
められる。従って、図1に示すように、空気と接する面
C,Dでは38度以上、MgF2(n=1.38)が蒸
着してある端面Aでは48度以上となる光路、つまり端
面Aでは48度で入射して面C,Dに42度で入射する
光路であれば、全反射によるジグザグパスが可能とな
る。
【0011】すなわち、固体レーザ発振光が、膜厚18
2nmのSiO2 膜と、膜厚115nmのTiO2 膜と
を交互に19層蒸着した面Aに、入射角度48度で入射
した場合には、図2に示すように、S偏光成分は97%
反射して、P偏光成分が100%透過するので、S偏光
成分だけの直線偏光特性を有する固体レーザ発振光が得
られる。また、MgF2 (n=1.38)が蒸着してあ
る部分では、図3に示すように、入射角度48度で入射
した励起光の反射損失が0.5%に抑えられる。
【0012】図1は、本発明によるLD励起固体レーザ
装置の概略構成の一例を示す図である。図1において、
LD励起固体レーザ装置は、LD1とYAGレーザ素子
3により構成される。
【0013】本実施例では、図1に示すように、幅50
mm,厚さ1mm、長さ4mmのイットリウム・アルミ
ニウム・酸化物単結晶(YAG単結晶)の一面(幅が5
0mmで厚さが1mmの面)のみ48度傾け、他は全て
直角となるようにしたブロックの側面(幅が1mmで長
さが4mmの面)以外の面を、平面度60nm、平滑度
2nmで光学鏡面仕上げしてから、48度傾けた面B
に、99.8%以上の高反射率が得られるようにSiO
2 膜とTiO2 膜とを交互に23層蒸着し、面Aの上半
分に、膜厚182nmのSiO2 膜と膜厚115nmの
TiO2 膜とを交互に19層蒸着して、下半分に膜厚3
77nmのMgF2 膜を蒸着した後、切断機を用いて幅
0.5mm、厚さ1mm、長さ4mmのスラブ型となる
ように切断して、60枚のYAGレーザ素子3を製作し
た。
【0014】YAGレーザ発振光は、YAGレーザ素子
3内で全反射を起こし、端面Aに48度で入射して、面
C,Dに42度で入射する光路で、ジグザグパスしなが
ら増幅発振する。これにより、図2に示すように、面A
の上半分では、S偏光成分が97%反射して、P偏光成
分が100%透過するので、共振器内ではS偏光成分だ
けの直線偏光特性を有するYAGレーザ光だけ増幅され
て、面Aの上半分からYAGレーザ光が放出される。ま
た、図3に示すように、面Aの下半文では、全反射条件
が成り立つので、反射ミラーの働きをするので、従来の
ような反射ミラーと出力ミラーの平行度調整が不要とな
る。
【0015】従って、この装置では、平行度調整機構が
室温変化に伴ってずれることによって起きる出力の変動
を抑えることができる。また、図3に示すように、面A
の下半分に励起光を入射角度48度で入射させた場合、
この装置では、その反射損失を0,5%以下にでき、し
かも、戻り光がないので、ノイズが低減できる。
【0016】本実施例では、そのYAGレーザ素子3の
面AにLD1を密着させて、波長808nmで出力26
0mwの光エネルギーを投入したところ、波長1064
nmで出力130mwのYAGレーザ光が得られた。
【0017】図4及び図5は、本発明によるLD励起固
体レーザ装置の概略構成の他の実施例を示す図である。
図4及び図5において、LD励起固体レーザ装置は、L
D1’と固体レーザ素子3’により構成される。
【0018】本実施例では、幅50mm,厚さ1mm、
長さ4mmの固体単結晶の一面(幅が50mmで厚さが
1mmの面)のみ48度傾け、他は全て直角となるよう
にしたブロックの側面(幅が1mmで長さが4mmの
面)以外の面を、平面度60nm、平滑度2nmで光学
鏡面仕上げしてから、48度傾けた面Bに、99.8%
以上の高反射率が得られるようにSiO2 膜とTiO2
膜とを交互に23層蒸着し、面Aの上半分に、膜厚18
2nmのSiO2 膜と膜厚115nmのTiO2膜とを
交互に19層蒸着して、下半分に膜厚377nmのMg
2 膜を蒸着した後、切断機を用いて幅0.5mm、厚
さ1mm、長さ4mmのスラブ型となるように切断し
て、60枚の固体レーザ素子3を製作した。
【0019】蒸着は、結晶軸に対して直角な面Aに反射
防止膜としてフッ化マグネシウムを440nm蒸着し、
結晶軸に対して48度以上の角度をなす面Bには、Si
2膜とTiO2 膜を交互に蒸着して、上半分に発振レ
ーザ光の波長に対して99.8%の反射コート(19
層)をつけ、下半分に発振レーザ光の波長に対して96
%の反射コート(9層)をつけた。
【0020】固体レーザ素子3’を励起するためのLD
レーザ光は、一方に30度以上、それと直交する方向に
数度の広がり角度を有する。このような光の広がり角度
の大きい方向と固体レーザ発振光がジグザグパスする方
向とを合わせて入射することにより、固体レーザ発振光
と同様に全反射を起こさせて励起光を固体レーザ素子
3’内に閉じ込めることが可能となる。一方、固体レー
ザ発振光は、略45度に近い角度でジグザグパスするの
で、スラブ結晶内の全ての領域を通過することになり、
固体レーザ素子3’内に閉じ込められた励起光を有効に
利用することが可能となる。
【0021】固体レーザ発振光は、固体レーザ素子3’
内で全反射を起こし、端面Aに48度で入射して、面
C,Dに42度で入射する光路で、ジグザグパスしなが
ら増幅発振する。本実施例では、面Bの上半分に発振レ
ーザ光の波長に対して99.8%の反射コート(19
層)をつけ、下半分に発振レーザ光の波長に対して96
%の反射コート(9層)をつけて、その下半分から固体
発振レーザ光の4%を外部に取り出すので、固体発振レ
ーザ光のエネルギー密度が従来のスラブに比べて倍にな
り、効率がよくなる。また、面Bは、上半分が反射ミラ
ーに、下半分が出力ミラーの働きをするので、従来のよ
うな反射ミラーと出力ミラーの平行度調整が不要とな
る。従って、この装置では、平行度調整機構が室温変化
に伴ってずれることによって起きる出力の変動を抑える
ことができる。
【0022】本実施例では、その固体レーザ素子3の面
AにLD1を密着させて、波長808nmで出力260
mwの光エネルギーを投入したところ、波長1064n
mで出力130mwの固体レーザ光が得られた。
【0023】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、一度
に数十個の固体レーザ素子を製作できるので、固体レー
ザ素子を安価に提供できる。また、本発明によれば、励
起光を固体レーザ素子に絞り込むための集光レンズや出
力ミラー及び反射ミラー等を必要としないので、ミラー
調整をせずに安定した出力を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のLD励起固体レーザ装置の
構成を示す概略図である。
【図2】上記実施例の面Aの上部に入射角度48度で励
起光が入射した場合の分光特性図である。
【図3】上記実施例の面Aの下部に入射角度48度で励
起光が入射した場合の分光特性図である。
【図4】本発明の他の実施例のLD励起固体レーザ装置
の構成を示す概略平面図である。
【図5】本発明の他の実施例のLD励起固体レーザ装置
の構成を示す概略側面図である。
【図6】従来のLD励起固体レーザ装置の構成を示す概
略図である。
【符号の説明】
1,1’ LD 2 出射ミラーコート膜 3 YAGレーザ素子 3’ 固体レーザ素子 6 励起面 7 LDレーザ光 8 反射面 9 レーザ光路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イットリウム・アルミニウム・酸化物単
    結晶の結晶軸に対して直角な面Aと、上記結晶軸に対し
    て所定の角度をなす面Bとを有するマイクロスラブ型Y
    AGレーザ発振素子において、上記面Aに、膜厚が17
    0nmから195nmのSiO2 膜と、膜厚が110n
    mから130nmのTiO2 膜とを交互に19層蒸着
    し、上記面Aに、膜厚が300nmから500nmのM
    gF2 膜を蒸着したことを特徴とするLD励起固体レー
    ザ装置。
  2. 【請求項2】 結晶軸に対して直角な面Aに、励起レー
    ザ光の波長に対して無反射コートを蒸着した励起光入射
    面と、上記結晶軸に対して所定の角度をなす面Bに、発
    振レーザ光の波長に対して反射コートを蒸着した出射面
    とを有するマイクロスラブ型固体レーザ発振素子におい
    て、上記出射面の上半分の部分に、発振レーザ光の波長
    に対して99.8%以上の反射コートをつけ、上記出射
    面の下半分の部分に、発振レーザ光の波長に対して50
    %以上の反射コートをつけたことを特徴とするLD励起
    固体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 上記励起光入射面にフッ化マグネシウム
    を蒸着したことを特徴とする請求項1記載のLD励起固
    体レーザ装置。
JP22101993A 1993-09-06 1993-09-06 Ld励起固体レーザ装置 Withdrawn JPH0779038A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22101993A JPH0779038A (ja) 1993-09-06 1993-09-06 Ld励起固体レーザ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22101993A JPH0779038A (ja) 1993-09-06 1993-09-06 Ld励起固体レーザ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0779038A true JPH0779038A (ja) 1995-03-20

Family

ID=16760215

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22101993A Withdrawn JPH0779038A (ja) 1993-09-06 1993-09-06 Ld励起固体レーザ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0779038A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000008726A3 (de) * 1998-08-04 2001-10-11 Univ Stuttgart Strahlwerkzeuge Laserverstärkersystem

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000008726A3 (de) * 1998-08-04 2001-10-11 Univ Stuttgart Strahlwerkzeuge Laserverstärkersystem

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5513039A (en) Ultraviolet resistive coated mirror and method of fabrication
US20070264734A1 (en) Solid-state laser device and method for manufacturing wavelength conversion optical member
US6707838B2 (en) Stray light cutting structure for optical device
JP2007012981A (ja) 光学素子の内部全反射面に高反射コーティングを施したレーザ装置
US5608577A (en) Optical mirror and optical device using the same
US5946125A (en) Reflective surface coating for a uniform intensity of a polarized beam of a rotating polygon mirror optical scanning system
US6625194B1 (en) Laser beam generation apparatus
JP3613153B2 (ja) ビームスプリッター及びそれを用いたレーザシステム
US20080137706A1 (en) Laser mirror for a ring laser gyroscope
JPH0779038A (ja) Ld励起固体レーザ装置
JPS6097684A (ja) 半導体レーザ
JP2862423B2 (ja) 偏光ビームスプリッター
JPH07176814A (ja) Ld励起yagレーザ装置
JPH0567824A (ja) 半導体励起固体レーザ
JPH104232A (ja) エタロンおよび単一縦モードレーザー
JPH0682862A (ja) 半導体レーザ励起固体レーザ装置
JPH1075006A (ja) 固体レーザ装置
JP3365648B2 (ja) 光学ミラー
JP2599087Y2 (ja) Ld励起固体レーザ装置
JPH0414024A (ja) 2次高調波発生デバイス
JPH05291674A (ja) 狭帯域化光学素子
JP2931116B2 (ja) 波長可変レーザ装置
JPH05211369A (ja) レーザーダイオードポンピング固体レーザー
KR100287113B1 (ko) 제2고조파발진기용니오듐;이트륨바나데이트결정의반사방지막
JP2001004815A (ja) ビームスプリッタ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20001107