JP2599087Y2 - Ld励起固体レーザ装置 - Google Patents
Ld励起固体レーザ装置Info
- Publication number
- JP2599087Y2 JP2599087Y2 JP1988069904U JP6990488U JP2599087Y2 JP 2599087 Y2 JP2599087 Y2 JP 2599087Y2 JP 1988069904 U JP1988069904 U JP 1988069904U JP 6990488 U JP6990488 U JP 6990488U JP 2599087 Y2 JP2599087 Y2 JP 2599087Y2
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- Japan
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- solid
- light
- slab
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Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、LD赤外レーザ光で励起してレーザ発振する
LD励起固体レーザ装置に関する。
LD励起固体レーザ装置に関する。
[従来の技術] 一般に低電力、高効率、超小型、長寿命であるLD励起
固体レーザは、赤外光でレーザ発振し、第2高調波発振
などにより容易に可視光のレーザ光が得られ、電子微細
加工、測距、レーザレーダー等に応用されている。この
LD励起固体レーザ装置は、第2図に示すように、LD励起
固体レーザ1と集光レンズ2、固体レーザロッド13、出
力ミラー4から構成されていた。固体レーザの片面は、
励起光に対して無反射でレーザ発振光に対し反射率100
%を示すようなダイクロイックコート5がなされ、他の
一面にはレーザ光を透過する無反射コート16が施されて
いた。
固体レーザは、赤外光でレーザ発振し、第2高調波発振
などにより容易に可視光のレーザ光が得られ、電子微細
加工、測距、レーザレーダー等に応用されている。この
LD励起固体レーザ装置は、第2図に示すように、LD励起
固体レーザ1と集光レンズ2、固体レーザロッド13、出
力ミラー4から構成されていた。固体レーザの片面は、
励起光に対して無反射でレーザ発振光に対し反射率100
%を示すようなダイクロイックコート5がなされ、他の
一面にはレーザ光を透過する無反射コート16が施されて
いた。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、LDレーザ光は、拡がり角度が15radの
拡散光であるためLD励起固体レーザ素子にLDレーザ光を
絞り込むための集光レンズを必要とする。また、固体レ
ーザの端面にはLDレーザ光を100%透過させ、LD励起固
体レーザ光を100%反射するようなダイクロイックコー
ト膜を設けることのできる高度な蒸着技術が必要であっ
た。そのために従来のLD励起固体レーザ装置は高価なも
のであった。
拡散光であるためLD励起固体レーザ素子にLDレーザ光を
絞り込むための集光レンズを必要とする。また、固体レ
ーザの端面にはLDレーザ光を100%透過させ、LD励起固
体レーザ光を100%反射するようなダイクロイックコー
ト膜を設けることのできる高度な蒸着技術が必要であっ
た。そのために従来のLD励起固体レーザ装置は高価なも
のであった。
そこで、斯る欠点に鑑みて、本考案の技術的課題は、
安価で構成が簡単であるので、量産が可能なLD励起固体
レーザ装置を提供することになる。
安価で構成が簡単であるので、量産が可能なLD励起固体
レーザ装置を提供することになる。
[課題を解決するための手段] 本考案によれば、一端の励起レーザ光に対して無反射
コートを施した入射面と、他端に発振レーザ光の波長に
対して無反射コートを施した出射面と、上下の側面とを
有する断面角型のスラブ型固体レーザ素子に、前記入射
面側から前記励起レーザ光を入射し、前記上下側面で全
反射させて増幅して前記出射面から出射させ、前記出射
面側の延出部に配置した出力ミラーによって反射させ
て、前記出射面に入射させて、前記入射面と前記出射面
側の延出部に配置した前記出力ミラーとの間で共振させ
て、前記出力ミラーを透過させて前記発振レーザ光とし
て放射するLD励起固体レーザ装置において、前記入射面
は、前記スラブ型固体レーザ素子の長手方向に沿う軸に
対して垂直な面であり、前記出射面は前記スラブ型固体
レーザ素子の長手方向に沿う軸に対して角度θ(但し、
θは鋭角)で傾斜して交わり、前記出力ミラーは、その
光軸が前記出射面に垂直に交わるように配置されている
ことを特徴とするLD励起固体レーザ装置が得られる。
コートを施した入射面と、他端に発振レーザ光の波長に
対して無反射コートを施した出射面と、上下の側面とを
有する断面角型のスラブ型固体レーザ素子に、前記入射
面側から前記励起レーザ光を入射し、前記上下側面で全
反射させて増幅して前記出射面から出射させ、前記出射
面側の延出部に配置した出力ミラーによって反射させ
て、前記出射面に入射させて、前記入射面と前記出射面
側の延出部に配置した前記出力ミラーとの間で共振させ
て、前記出力ミラーを透過させて前記発振レーザ光とし
て放射するLD励起固体レーザ装置において、前記入射面
は、前記スラブ型固体レーザ素子の長手方向に沿う軸に
対して垂直な面であり、前記出射面は前記スラブ型固体
レーザ素子の長手方向に沿う軸に対して角度θ(但し、
θは鋭角)で傾斜して交わり、前記出力ミラーは、その
光軸が前記出射面に垂直に交わるように配置されている
ことを特徴とするLD励起固体レーザ装置が得られる。
[作用] 本考案のLD励起固体レーザ装置の作用について説明す
る。
る。
LD励起レーザ光はスラブ型固体レーザ素子の一端面よ
り入射して、固体レーザ素子の軸に沿う上下面で全反射
を起しジグザグパスしながら増幅され、一端面と出力ミ
ラーとの間で共振器を構成し、発振レーザ光を放射す
る。このときのスラブ型固体レーザ(Y3Al5O12)素子の
長さLは、次式(1)で与えられる。
り入射して、固体レーザ素子の軸に沿う上下面で全反射
を起しジグザグパスしながら増幅され、一端面と出力ミ
ラーとの間で共振器を構成し、発振レーザ光を放射す
る。このときのスラブ型固体レーザ(Y3Al5O12)素子の
長さLは、次式(1)で与えられる。
ここで、θは反射面角度で、90°から臨界角を引いた
ものよりも小さく、dはスラブ型固体レーザ素子の厚
さ、nは奇数の正の整数を夫々表す。尚、nが偶数の場
合、傾斜した反射面の隅に光が衝突して全反射するの
で、反射面から取り出すことができず、一方、奇数の場
合は、入射面側に入射し、全反射するので、レーザ光を
取り出すことができる。従って、上記式(1)を満たせ
ば、ミラーから反射して、角度θだけ傾斜した端面から
入射したものが、スラブ内部で全反射して、また、同じ
面から入射する。但し、上記した長さ以外に場合は、一
部が出射面で、全反射し、レーザ出力として取り出せな
い。また、上記式を満たさないと、傾斜端面で全反射し
て、レーザ光が外部に漏れる。尚、本考案において、固
体レーザ素子はYAG(Y3Al5O12)レーザ素子が使用でき
る。
ものよりも小さく、dはスラブ型固体レーザ素子の厚
さ、nは奇数の正の整数を夫々表す。尚、nが偶数の場
合、傾斜した反射面の隅に光が衝突して全反射するの
で、反射面から取り出すことができず、一方、奇数の場
合は、入射面側に入射し、全反射するので、レーザ光を
取り出すことができる。従って、上記式(1)を満たせ
ば、ミラーから反射して、角度θだけ傾斜した端面から
入射したものが、スラブ内部で全反射して、また、同じ
面から入射する。但し、上記した長さ以外に場合は、一
部が出射面で、全反射し、レーザ出力として取り出せな
い。また、上記式を満たさないと、傾斜端面で全反射し
て、レーザ光が外部に漏れる。尚、本考案において、固
体レーザ素子はYAG(Y3Al5O12)レーザ素子が使用でき
る。
[実施例] 以下、本考案の実施例について図面を参照して説明す
る。
る。
第1図は本考案によるLD励起固体レーザの概略構成の
一例を示す図である。この図において、LD励起固体レー
ザ装置は、LD1と固体レーザ素子3と出力ミラー8とに
より構成されている。
一例を示す図である。この図において、LD励起固体レー
ザ装置は、LD1と固体レーザ素子3と出力ミラー8とに
より構成されている。
固体レーザ素子3は断面形状が角度を有するスラブ型
レーザ素子である。一端のスラブ軸に対して直角な面5
は励起光に対して無反射コートが施され、他方の端面6
はLD励起固体レーザ光に対して無反射コートされてい
る。スラブは励起光がスラブ内で完全に吸収だけの十分
な長さを有し、入射した拡がりをもつ励起光が、スラブ
側面で全反射を起し、外部に漏れないように側面を鏡面
研摩加工を施してある。面6をスラブ軸に対して41°と
すると、面5にMgF2(n=1.38)をλ/4の厚さで蒸着す
ることによってLDから出射するレーザ光は面5からスラ
ブ内に100%入射する。また、LD励起レーザ光は、面5
の内側面とスラブの上,下面で夫々全反射を起し、ジグ
ザグパスしながら増幅され、面5と出射ミラー4の間で
共振器を構成しレーザ発振する。ここで、図2に示した
従来例においては、固体レーザ素子13の側面が鏡面研摩
されていないので、側面から漏れないように、励起光を
中央に集めている。
レーザ素子である。一端のスラブ軸に対して直角な面5
は励起光に対して無反射コートが施され、他方の端面6
はLD励起固体レーザ光に対して無反射コートされてい
る。スラブは励起光がスラブ内で完全に吸収だけの十分
な長さを有し、入射した拡がりをもつ励起光が、スラブ
側面で全反射を起し、外部に漏れないように側面を鏡面
研摩加工を施してある。面6をスラブ軸に対して41°と
すると、面5にMgF2(n=1.38)をλ/4の厚さで蒸着す
ることによってLDから出射するレーザ光は面5からスラ
ブ内に100%入射する。また、LD励起レーザ光は、面5
の内側面とスラブの上,下面で夫々全反射を起し、ジグ
ザグパスしながら増幅され、面5と出射ミラー4の間で
共振器を構成しレーザ発振する。ここで、図2に示した
従来例においては、固体レーザ素子13の側面が鏡面研摩
されていないので、側面から漏れないように、励起光を
中央に集めている。
しかし、本考案の実施例においては、面5の外から入
射してやれば、励起光は、必ず入射する。固体レーザ素
子3の側面で全反射させるので、外部に漏れることはな
い。尚、MgF2を用いた場合、入射角48°以上であるなら
ば、全反射する。また、これと無反射コート膜6を施さ
れた傾斜面の角度が関連している。
射してやれば、励起光は、必ず入射する。固体レーザ素
子3の側面で全反射させるので、外部に漏れることはな
い。尚、MgF2を用いた場合、入射角48°以上であるなら
ば、全反射する。また、これと無反射コート膜6を施さ
れた傾斜面の角度が関連している。
[考案の効果] 以上述べた如く、本考案によれば励起光を固体レーザ
素子に絞り込むための集光レンズを必要としない。ま
た、全反射を用いたレーザ発振器構成であるため、100
%反射膜コーティングを必要としない。そのため小型で
安価なLD励起固体レーザ装置を提供することが可能とな
った。
素子に絞り込むための集光レンズを必要としない。ま
た、全反射を用いたレーザ発振器構成であるため、100
%反射膜コーティングを必要としない。そのため小型で
安価なLD励起固体レーザ装置を提供することが可能とな
った。
第1図は本考案の実施例に係るLD励起固体レーザ装置の
構成図、第2図は従来例に係るLD励起固体レーザ装置の
構成図である。 図中、1はLD、2は集光レンズ、3及び13は固体レーザ
素子、4は出力ミラー、5及び15はダイクロイックミラ
ー膜、6は無反射コート膜、7及び8はレーザ光、9及
び19は光路である。
構成図、第2図は従来例に係るLD励起固体レーザ装置の
構成図である。 図中、1はLD、2は集光レンズ、3及び13は固体レーザ
素子、4は出力ミラー、5及び15はダイクロイックミラ
ー膜、6は無反射コート膜、7及び8はレーザ光、9及
び19は光路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/06 H01S 3/08 H01S 3/0941
Claims (1)
- 【請求項1】一端の励起レーザ光に対して無反射コート
を施した入射面と、他端に発振レーザ光の波長に対して
無反射コートを施した出射面と、上下の側面とを有する
断面角型のスラブ型固体レーザ素子に、前記入射面側か
ら前記励起レーザ光を入射し、前記上下側面で全反射さ
せて増幅して前記出射面から出射させ、前記出射面側の
延出部に配置した出力ミラーによって反射させて、前記
出射面に入射させて、前記入射面と前記出射面側の延出
部に配置した前記出力ミラーとの間で共振させて、前記
出力ミラーを透過させて前記発振レーザ光として放射す
るLD励起固体レーザ装置において、前記入射面は、前記
スラブ型固体レーザ素子の長手方向に沿う軸に対して垂
直な面であり、前記出射面は前記スラブ型固体レーザ素
子の長手方向に沿う軸に対して角度θ(但し、θは鋭
角)で傾斜して交わり、前記出力ミラーは、その光軸が
前記出射面に垂直に交わるように配置されていることを
特徴とするLD励起固体レーザ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988069904U JP2599087Y2 (ja) | 1988-05-28 | 1988-05-28 | Ld励起固体レーザ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988069904U JP2599087Y2 (ja) | 1988-05-28 | 1988-05-28 | Ld励起固体レーザ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02122461U JPH02122461U (ja) | 1990-10-08 |
JP2599087Y2 true JP2599087Y2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=31295168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988069904U Expired - Lifetime JP2599087Y2 (ja) | 1988-05-28 | 1988-05-28 | Ld励起固体レーザ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2599087Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2639394B2 (ja) * | 1990-10-13 | 1997-08-13 | 科学技術振興事業団 | 半導体ラマンレーザ |
-
1988
- 1988-05-28 JP JP1988069904U patent/JP2599087Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02122461U (ja) | 1990-10-08 |
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