JPH077853B2 - 生物電気素子 - Google Patents

生物電気素子

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JPH077853B2
JPH077853B2 JP61164190A JP16419086A JPH077853B2 JP H077853 B2 JPH077853 B2 JP H077853B2 JP 61164190 A JP61164190 A JP 61164190A JP 16419086 A JP16419086 A JP 16419086A JP H077853 B2 JPH077853 B2 JP H077853B2
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JP
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cytochrome
electron transfer
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bioelectric
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明美 小椋
悟 磯田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電気素子に関するもので、生体材料を該素
子の構成材料として用いることにより、そのサイズを生
体分子レベルの超微細な大きさ(数十〜数百Å)に近づ
けることができるようにしたものである。
〔従来の技術〕
従来、集積回路に用いられている電気素子、例えば整流
素子としては、第4図に示すMOS構造のものがあった。
図において、21はp形シリコン基板、22はn形領域、23
はp形領域、24はn形領域、25はSiO2膜、26,27は電極
であり、これら2つの電極26,27間でp−n接合(p形
領域23−n形領域24接合)が形成され、これにより整流
特性が実現されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来のMOS構造の整流素子は以上のように構成されてい
るため、微細加工が可能であり、現在では上記構造の整
流素子あるいはこれと類似の構造のトランジスタ素子を
用いたLSIとして、256KビットLSIが実用化されている。
ところで、集積回路のメモリ容量と演算速度を上昇させ
るには、素子そのものの微細化が不可欠であるが、Siを
用いる素子では0.2μm程度の超微細パターンで電子の
平均自由行程と素子サイズとがほぼ等しくなり、素子の
独立性が保たれなくなるという限界を抱えている。この
ように、日々発展を続けているシリコンテクノロジー
も、微細化の点ではいずれは壁に突きあたることが予想
され、新しい原理に基づく電気回路素子であって上記0.
2μmの壁を破ることのできるものが求められている。
この発明は、かかる状況に鑑みてなされたもので、生体
材料を電気回路素子の構成材料として用いることによ
り、そのサイズを生体分子レベルの超微細な大きさまで
近づけることのできる電気回路素子を得ることを目的と
する。
〔問題点を解決するための手段〕
ところで、生体内には、電子を定められた方向へ運ぶ電
子伝達能を有する蛋白質(以下、電子伝達蛋白質と記
す)が複数種類存在しており、該電子伝達蛋白質は、例
えば生体膜中に一定の配向性をもって埋め込まれ、分子
間で電子伝達が起こるように特異的な分子間配置をとっ
ている。
この電子伝達蛋白質は、酸化還元(レドックス)反応に
より電子の伝達を行なうものであり、この酸化還元反応
による電子の授受は、各電子伝達蛋白質中の特定の部
位,いわゆる活性中心により行なわれる。そして電子伝
達蛋白質はその種類によっては1分子中に該活性中心を
複数個有するものがあり、その各々の活性中心は各々異
なるレドックス電位を有するものであるので、該レドッ
クス電位の差異を利用して1個の電子伝達蛋白質分子中
で電子の移動を制御することができると考えられる。
そこで、この発明に係る生物電気素子は、電子の授受を
司る、それぞれ所定のレドックス電位を有する活性中心
を複数個有する電子伝達可能な1個の電子伝達蛋白質分
子を用い、その各活性中心の近傍に、該蛋白質分子に接
続して複数個の電極を設け、整流機能又はスイッチ機能
を有するよう構成したものである。
〔作用〕
この発明においては、それぞれ所定のレドックス電位を
有する活性中心を複数個有する1個の電子伝達蛋白質分
子に、上記各活性中心にそれぞれ対応して複数の電極を
接続して、整流特性又はスイッチング特性を呈するよう
に構成したので、整流素子又はスイッチ素子を1個の蛋
白質分子により形成することができる。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図について説明する。
第1図(a)はこの発明の第1実施例による生物電気素
子である整流素子を示し、図において、1はチトクロー
ムc′分子であり、これは電子伝達可能な電子伝達蛋白
質であって電子の授受を司る活性中心を2個有してい
る。2a,2bはそれぞれその活性中心であり、これらは相
互に異なるレドックス電位E2a,E2bを有し、その大きさ
の関係はE2a<E2bである。4a,4bはそれぞれ活性中心2a,2
bの近傍でチトクロームc′1に接続して設けられた金
属電極である。
次に作用効果について、第1図を参照して説明する。
チトクロームc′1の2つの活性中心2a,2bのレドック
ス電位は上記のようにE2a<E2bであるので、本素子のレ
ドックス電位の状態は第1図(b)に示すようになり、
電子は第1図(b)中矢印B,第1図(a)矢印Aに示す
方向、即ちレドックス電位の負の準位から正の準位へは
流れやすいが、その反対方向には流れにくいという整流
特性を呈することとなり、これによりn型半導体とP型
半導体とを接合したp−n接合ダイオードと類似の整流
特性を示す整流素子が得られるものである。第2図は、
電極4a,4b間に電圧Vを印加したときの電圧−電流(V
−I)特性を示し、本素子は整流特性を呈することがわ
かる。
なお、上記整流素子の製造において電極上に蛋白質の単
分子膜を形成するにはLB(Langmuir-Blodgett)法等を
用いればよい。
次に、この発明の第2実施例について説明する。
第3図(a)はこの発明の第2実施例による生物電気素
子であるスイッチ素子を示し、図において、10はチトク
ロームc7分子であり、これは電子伝達可能な電子伝達蛋
白質であって電子の授受を司る活性中心を3個有してい
る。11a,11b,11cはそれぞれその活性中心であり、これ
らはそれぞれ異なるレドックス電位E11a,E11b,E11cを有
し、その大きさの関係はE11a<E11b<E11cである。12a,12
cはそれぞれ活性中心11a,11cの近傍で電子伝達通路Cと
交わるようチトクロームc710に接続して設けられた第1,
第3金属電極、12bは活性中心11bに電気的影響を与える
ことができるようチトクロームc710に接続して設けられ
た第2金属電極である。また、第3図(b)は各活性中
心のレドックス電位状態を示す。
次に作用効果について説明する。
第3図(b)中、実線は電極12a〜12cに電圧を印加して
いない状態を示し、破線は電極12cに対して電極12bに負
の電圧Vを印加して、活性中心11bのレドックス電位E
11bをE11b′またはV1だけ上昇させた状態を示す。図示
実線の状態では電子は電極12aから電極12cへと活性中心
11a,11b,11cを通って流れ、電子伝達通路Cが形成され
ることとなるが、上記破線の状態では電子は流れない。
従って蛋白質分子10の各活性中心の電位状態を図示実線
の状態とし、電極12bへの印加電圧Vをオン−オフする
ことにより、電極12a,12c間に流れる電流をオン−オフ
することが可能となり、スイッチ特性を実現できる。こ
のように第3図(a)の構成により、複数の活性中心を
有する1つの蛋白質分子を用いてスイッチ素子を得るこ
とができるものである。
なお、上記実施例では、活性中心を2個有するチトクロ
ームc′を用いて整流素子を、活性中心を3個有するチ
トクロームc7を用いてスイッチ素子をそれぞれ構成して
いるが、これはチトクロームc′でスイッチ素子を、チ
トクロームc7を用いて整流素子をそれぞれ構成すること
もでき、また他の複数個の活性中心を有する蛋白質、例
えばチトクロームc3(活性中心4個),チトクロームc4
(活性中心2個),チトクロームb2(活性中心2個),
植物型フェレドキシン(活性中心2個)のいずれを用い
ても整流素子及びスイッチ素子を構成することができ
る。
また、上記実施例では、金属電極を用いているが、これ
は電子の授受を良好にするために、4,4′−ビピリジル
(bipyridyl),2,2′−ビピリジルなどで化学修飾した
ものであってもよい。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明によれば、それぞれ所定のレドッ
クス電位を有する活性中心を複数個有する1個の電子伝
達蛋白質分子に、上記各活性中心にそれぞれ対応して複
数の電極を接続して、整流特性又はスイッチング特性を
呈するように構成したので、1個の蛋白質分子により整
流素子又はスイッチ素子を形成することができ、該素子
を分子レベルの超微細な大きさとし、該素子を用いた集
積回路の高密度,高速度化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)はこの発明の第1実施例による生物電気素
子である整流素子を示す模式図、第1図(b)は該整流
素子の各活性中心のレドックス電位状態を示す図、第2
図は該整流素子の電圧−電流特性を示す図、第3図
(a)はこの発明の第2実施例による生物電気素子であ
るスイッチ素子を示す模式図、第3図(b)は該スイッ
チ素子の各活性中心のレドックス電位状態を示す図、第
4図は従来のMOS構成の整流素子の一例を示す図であ
る。 図において、1はチトクロームc′分子、2a,2b,11a,11
b,11cは活性中心、4a,4bは電極、10はチトクロームc7
子、12a,12b,12cは第1,第2,第3金属電極である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子の授受を司る、それぞれ所定の酸化還
    元電位を有する活性中心を複数個有する電子伝達可能な
    1個の電子伝達蛋白質分子と、 それぞれ上記活性中心に対応して設けられ、かつそれぞ
    れ上記活性中心の近傍にて上記電子伝達蛋白質分子に接
    続して設けられた複数の電極とを備え、整流機能又はス
    イッチ機能を有するよう構成されたことを特徴とする生
    物電気素子。
  2. 【請求項2】上記電子伝達蛋白質は、チトクロームc3
    チトクロームc4,チトクロームc7,チトクロームc′,
    チトクロームb2,又は植物型フェレドキシンであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の生物電気素
    子。
  3. 【請求項3】上記各電極は金属電極であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項又は第2項記載の生物電気素
    子。
  4. 【請求項4】上記各電極は、金属電極を有機分子で化学
    修飾したものであることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項又は第2項記載の生物電気素子。
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JPS61141883A (ja) * 1984-12-14 1986-06-28 Ajinomoto Co Inc 導電性タンパクで被覆した機能性素子

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