JPH0778403B2 - 寸法測定機 - Google Patents

寸法測定機

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JPH0778403B2
JPH0778403B2 JP4440289A JP4440289A JPH0778403B2 JP H0778403 B2 JPH0778403 B2 JP H0778403B2 JP 4440289 A JP4440289 A JP 4440289A JP 4440289 A JP4440289 A JP 4440289A JP H0778403 B2 JPH0778403 B2 JP H0778403B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、測定子を電動機によって往復移動させ、この
測定子が被測定物と接触したときの測定子の移動量を検
知して、被測定物の寸法等を測定する寸法測定機に関す
る。
〔背景技術〕
比較的大きな測定範囲を有し、かつ、簡便に被測定物の
寸法等を測定し得る寸法測定機として例えば特公昭58−
10681号公報、特公昭59−19283号公報等に示されている
ように、測定子を、電動機によって移動させて被測定物
の表面に所定圧で当接させ、測定子の移動量を検知する
型式の寸法測定機が知られている。
このような型式の従来の寸法測定機は、本体である支持
体に電動機が支持され、この電動機に連動して回動する
送りねじ軸にナット部材が螺合され、このナット部材上
に、支持体に往復移動自在に支持され、かつ、一端に測
定子を有するスピンドルが係合及び離脱可能に載置さ
れ、このスピンドルは、ナット部材との間に設けられた
ばねあるいは自重により測定圧を付与されるとともに、
ナット部材に対するスピンドルの相対移動を検知する検
知手段が設けられ、更に、前記スピンドル及び支持体間
には、スピンドルの移動量を検知する変位検知手段が設
けられて構成されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、従来の寸法測定機では、スピンドルが直接支
持体に往復移動自在に支持されており、スピンドルと支
持体との間の固体摩擦力が必然的に大きくなっていた。
従って、前記スピンドル及びナット部材間の介装された
ばねあるいはスピンドルの自重による付勢力が、この摩
擦力によって直接影響を受けていた。そのため、従来の
寸法測定機では、この摩擦力による例えばばねのハンチ
ング動作、あるいは自重での動作不良といった影響を排
除するために、比較的大きなばね力あるいは重量が必要
とされ、均一、かつ、微小な測定圧で測定することがで
きない。従って、近年要求されているより高精度な測定
や大きな測定圧では変形して測定不能となる柔軟な部材
の測定を実現することができないという問題があった。
本発明の目的は、均一、かつ、微小な測定圧で、高精度
に測定し得る寸法測定機を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、電動機と連動して往復動し得るスライダに平
行リンク機構を設けるとともに、この平行リンク機構の
一端部に測定子を、他端部に重錘を設け、スライダの測
定子側と重錘側との重量バランスにより、所定の測定圧
を測定子を介して被測定物に与えることが可能な寸法測
定機である 具体的には、本発明は、支持体と、この支持体に上下動
自在に保持されたスライダと、このスライダを前記支持
体に沿って往復動させる電動機及び動力伝達手段と、上
下方向に所定間隔に置いて配置されるとともにそれぞれ
中間部を前記スライダに回動自在に支持された第1、第
2のリンク部材及びこれらの両リンク部材の一端部にそ
れぞれ回動自在に支持されて前記スライダと平行に移動
し得るホルダを含んで構成された平行リンク機構と、前
記ホルダの一端に設けられた測定子と、前記平行リンク
機構の第1及び/または第2のリンク部材の他端部に設
けられ前記ホルダ側の重量により測定子が僅かな付勢力
で下方に付勢されるように設定された重錘と、前記ホル
ダ及び支持体のいずれか一方に設けたれたメインスケー
ル及び他方に設けられた変位検出器を含んで構成され前
記測定子の上下方向変位を検知する変位検知手段と、表
示手段と、前記第1、第2のリンク部材の回動を検知す
る回動検知手段と、前記変位検知手段で検知された前記
測定子の上下方向変位量を前記表示手段に表示し、か
つ、前記回動検知手段によって検知された前記第1、第
2のリンク部材の回動量が予め設定された設定量に達し
たとき前記表示手段の表示をホールドするとともに前記
電動機の駆動を停止させる制御手段とを具備したことを
特徴とする寸法測定機である。
〔作用〕
前述の構成において、予め電動機を駆動し、動力伝達手
段を介してスライダを上昇させ、第1、第2のリンク部
材及びホルダを介して測定子を被測定物載置用テーブル
に対して所定量上昇させる。
次いで、電動機を逆転させてスライダを下降させると、
測定子も下降し、測定子がテーブル上の被測定物に当接
してその位置で停止する。一方、この停止した瞬間には
スライダはまだ下降方向に移動されているため、測定子
が設けられたホルダとスライダとは上下方向に相対移動
し、第1、第2の両リンク部材は回動して傾斜すること
となる。この両リンク部材は傾斜は、回動検知手段によ
り検知され、電動機が停止されるとともに、この測定子
の位置が変位検知手段て検知されて被測定物の寸法測定
が行われる。
前記測定にあたり、測定子及びこの測定子を保持するホ
ルダは、従来のように支持体に直接、摺動支持されるの
ではなく、第1、第2のリンク部材を介してスライダに
回動自在に支持され、かつ、ホルダ側の重量は重錘によ
りほぼバランスされ、付勢力が僅かとされているため、
測定子の変位は極めて円滑に行われ、測定圧も均一、微
小とされる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図ないし第5図には、本実施例の要部を示す縦断面
図、正面図、側面図、平面図、一部省略分解斜視図がそ
れぞれ示され、第6図には第1図のVI−VI線断面図が、
第7図には本実施例を組み込んだ測定機の全体構造の斜
視図がそれぞれ示されている。
第7図において、測定機10はベース11を備え、このベー
ス11上に立設されたコラム12には一側に突出したヘッド
部13が一体に形成されている。このヘッド部13の前面に
は表示手段としてのデジタル表示器14及び表示ランプ15
が設けられるとともに、内部には寸法測定装置20が組み
込まれている。また、ベース11の上面には、被測定物5
を載置するテーブル16が設けられ、前面には電源、その
他の各種スイッチ類等を備えた操作盤17が組み込まれて
いる。
第1図ないし第6図において、寸法測定装置20は支持体
21を備えている。この支持体21は、底板22と、この底板
22の略中央に立設された略角柱状のガイド部材23と、こ
のガイド部材23の上端に固定された天板24と、底板22の
一端に突設された側板25とを備えている。
前記ガイド部材23には、角筒状のスライダ27がガイド部
材23に沿って上下方向摺動自在に支持され、このスライ
ダ27は天板24に固定された電動機28により動力伝達手段
31を介して上下方向に駆動されるようになっている。動
力伝達手段31は、電動機28の出力軸29に固定された駆動
歯車32と、この駆動歯車32に噛合された従動歯車33を一
端に固定されるとともに天板24と底板22との間に回転自
在かつ上下方向移動不能に支持された送りねじ軸34と、
この送りねじ軸34に螺合されるとともにスライダ27に固
定されたナット部材35とから構成されている。
前記スライダ27の前後の側面には、第5,6図にも示され
るように、所定間隔を離して上下にそれぞれ尖軸41,42
に突設され、これらの尖軸41,42には軸受43,44を介して
それぞれ前後2枚の細長板材からなる第1のリンク部材
51及び第2のリンク部材52の略中央部が回動自在に支持
されている。この際、尖軸41,42及び軸受43,44によって
それぞれピボット軸受45,46が構成されている。
それぞれ前後一対の板材からなる前記第1のリンク部材
51巻及び第2のリンク部材52間は、その一端(前端)や
や内側及び他端(後端)部において、それぞれ連結部材
53及び54により連結され、前後の板材は一体となって会
同するようになっている。
前記第1のリンク部材51及び第2のリンク部材52の前端
部間には、ホルダ55がそれぞれピボット軸受56,57を介
して回動自在に支持されている。これらのピボット軸受
56,57は、ホルダ55に所定間隔を離して両端を突設され
た尖軸58,59と、第1、第2のリンク部材51,52にそれぞ
れ取付られた軸受61,62とから構成されている。また、
上下の尖軸58,59は前記スライダ27に突設された尖軸41,
42と等しい間隔とされ、これにより第1、第2のリンク
部材51,52、スライダ27及びホルダ55により平行リンク
機構65が構成されている。
前記ホルダ55の下端部は、支持対21の底板22に形成され
た貫孔22A内に遊嵌されるとともに、この下端部には貫
孔22Aを貫通したスピンドル66を介して測定子67が取付
られている。一方、ホルダ55の一側に設けられた切欠部
55Aには所定の目盛を形成されたメインスケール71が鉛
直に立設され、接着されている。このメインスケール71
のスケール面71Aとスピンドル66及び測定子67の軸線と
は一直線上に配置されている。このメインスケール71に
対向した位置において前記側板25上には、所定の目盛を
有するインデックススケール72及び図示しない光源、受
光素子、検知回路を内蔵した変位検出器73が設けられ、
支持体21とメインスケール71、すなわち、支持体21に対
する測定子67の変位を検知できるようになっている。こ
こにおいて、メインスケール71及び変位検出器73によ
り、測定子67の上下方向変位を検知する変位検知手段74
が構成されている。
前記第2のリンク部材52の後端側を連結する連結部材54
には、ねじ軸76を介して円盤状の重錘77が回動可能に螺
合され、この重錘77のねじ軸76に対する位置はロックナ
ット78により固定されている。
重錘77の位置は、第1、第2のリンク部材51,52の一端
側に連結されたホルダ55、メインスケール71,スピンド
ル66及び測定子67等の重量、すなわち、スライダ27に設
けられた尖軸41,42の中心として第1、第2のリンク部
材51,52を第1,2図中時計方向に付勢するモーメントと、
ねじ軸76、重錘77及びロックナット78等の重量に基づく
第1、第2のリンク部材51,52を時計方向に回動させる
モーメントとがほぼつりあい、ホルダ55側のモーメント
がやや大きくなるような位置に設定されている。すなわ
ち、重錘77は、測定子67が僅かな付勢力で下方に付勢さ
れるような位置に設定されている。従って、第1、第2
のリンク部材51,52は常時は図中反時計方向に回動する
ように付勢され、測定子67は常時下方に向って移動され
ようとしているが、第1、第2のリンク部材51,52は、
スライダ27の前後の側壁にそれぞれ設けられたL字形の
ブラケットからなる回動規制手段79によりその時計、反
時計方向何れの回動をも規制されているため、測定子67
側が僅かに下がって回動規制手段79に当接された状態で
停止されている。この際、回動規制手段79と第1、第2
のリンク部材51,52の間の隙間は僅かな量とされ、第
1、第2のリンク部材51,52の傾斜角度も僅かな角度と
されている。
前記第1のリンク部材51の一方、すなわち第2,5図中手
前側の板材には、軸受43の位置に一致して略T字形の作
動片81が固定され、この作動片81の下端は第2のリンク
部材52の近傍まで延長されて外方に析曲され、この析曲
部にスリット82が形成されている。この作動片81に対向
する位置において、前記底板22及び天板24間には、底板
22及び天板24にそれぞれ螺合され、対向面にそれぞれ凹
部83を形成された軸受石84により、支軸85が回動自在に
支持されている。この支軸85には、上下一対の作動軸保
持部材86を介して支軸85と平行に作動軸87が固定され、
この作動軸87は前記作動片81のスリット82に係合されて
いる。従って、作動片81が第1のリンク部材51と一体に
回動して傾斜されると、作動軸87は支軸85を中心として
旋回し、これに伴い作動軸保持部材86及び支軸85も回動
するようになっている。また、下方の作動軸保持部材86
にはシャッタ板88が固定されている。このシャッタ板88
は発光部及び受光部を有するコ字形のフォトインタラプ
タ89のコ字形溝内に挿入され、発光部から照射される光
の受光部への受光量を変化させ得るようになっている。
このフォトインタラプタ89は、底板22に立設された保持
板91に取付られている。ここにおいて、作動片81、軸受
石84、支軸85、作動軸保持部材86、作動軸87、シャッタ
板88、フォトインタラプタ89及び保持板91により第1、
第2のリンク部材51,52の回動を検知する回動検知手段9
2が構成されている。
なお、第7図中測定機10のヘッド部13内において、寸法
測定装置20の後方には、制御手段101が設けられてい
る。この制御手段101は、前記デジタル表示器14、操作
盤17、電動機28、変位検出器73及びフォトインタラプタ
89にそれぞれ連結され、操作盤17の操作に従い、変位検
出器73で検知された変位をデジタル表示器14に表示する
とともに、操作盤17及びフォトインタラプタ89からの信
号により電動機28を駆動するようになっている。また、
符号38はメインスケール71の背面側に設けられた遮光板
である。
次に、本実施例の作用につき説明する。
測定に開始にあたり、第7図に示す測定機10のテーブル
16上に被測定物5を載置することなく、操作盤17のスタ
ートスイッチを押して制御手段101を介して電動機28を
駆動する。この電動機28の駆動により、動力伝達手段31
を介してスライダ27が上昇され、これに伴い第1、第2
のリンク部材51,52、ホルダ55及びスピンドル66を介し
て測定子67が所定量上昇されて停止される。
次いで、電動機28が逆転駆動されると、測定子67が下降
され、テーブル16の上面に当接して停止され、スピンド
ル66を介してホルダ55も停止される。一方、測定子67が
テーブル16に当接した瞬間には、スライダ27は電動機28
によりそのまま下降方向に駆動されているため、ホルダ
55とスライダ27とが上下方向に相対移動する。これによ
り、第1、第2のリンク部材51,52にピボット軸受45,46
を中心として時計方向に回動して傾斜することとなる。
この第1のリンク部材51傾斜に伴い、作動片81も時計方
向に回動して傾斜し、この作動片81の傾斜がスリット82
を介して作動軸87に伝達され、作動軸保持部材86ととも
にシャッタ板88が支軸85を中心として平面から見て反時
計方向に駆動される。このシャッタ板88の回動に伴い、
フォトインタラプタ89の受光量が変化し、このフォトイ
ンタラプタ89で検知された受光量の変化が電気信号に変
換されて制御手段101に取り込まれる。制御手段101で
は、予め設定された参照信号と前記電気信号とが比較さ
れ、電気信号が参照信号以下になったとき、後述するよ
うにデジタル表示器14の表示値がホールドされ、かつ、
電動機28が停止される。
また、前記測定子67すなわちホルダ55の上下方向変位
は、メインスケール71と変位検出器73とにより検知さ
れ、変位検出器73からの信号が制御手段101を介してデ
ジタル表示器14に順次表示されている。この際、前記回
転検知手段92のフォトインタラプタ89からの受光量の変
化に基づく電気信号が入力され、参照信号以下になる
と、前述のように制御手段101の作用によりデジタル表
示器14の表示がホールドされる。この際、テーブル16上
には被測定物5が載置されていない状態であるため、測
定子67がテーブル16の上面に当った位置において、操作
盤17のリセットボタンを押し、デジタル表示器14の表示
を零に設定する。
次に、操作盤17の上昇スイッチを押し、電動機28を駆動
して測定子67を所定量、すなわち、被測定物5の挿入が
可能な範囲だけ上昇させて停止する。この状態で、テー
ブル16上に被測定物5を載置し、操作盤17の測定スイッ
チを操作すると、測定子67が下降方向に駆動され、測定
子67が被測定物5の上面に当接する。この際、前述と同
様に、ホルダ55とスライダ27とが上下方向に相対変位
し、第1、第2のリンク部材51,52が回動し、作動片81
を介して回動検知手段92によりこの回動が検知される。
この回動の検知により、デジタル表示器14に変位検知手
段74からの測定子67の変位が表示され、この表示値が被
測定物の高さ寸法とされる。
このような被測定物5の高さ寸法の測定にあたり、第
1、第2のリンク部材51,52の回動は極めて円滑に行わ
れる。すなわち、スライダ27に対して測定子67を変位さ
せるためには、ホルダ55側の重量と重錘77側の重量との
差に基づいて回動力(付勢力)の他に、各ピボット軸受
45,46,56,57における摩擦トルクに抗し得る力が、測定
子67に付与される必要があるが、本実施例ではこれらの
摩擦トルクは極めて小さいものである。具体的に説明す
ると、第6図に示されるように、スライダ27に対する各
リンク部材51,52の回動中心からスライダ27及び各リン
ク部材51,52間に働く摩擦力の作用位置までの距離l1
並びに、ホルダ55に対する各リンク部材51,52の回動中
心からホルダ55及び各リンク部材51,52間に働く摩擦力
の作用位置までの距離l2は、ともに等しく、かつ、これ
ら2つの回動中心間の距離Lに比べると極めて小さい。
従って、てこの作用により、前記重量差に基づく付勢力
を越えて測定子67に付与される力、すなわり、各リンク
部材51,52の両回動支点に働く第1、第2のリンク部材5
1,52を回動しようとするモーメントが極めて小さくて
も、各ピボット軸受45,46,56,57における摩擦トルクに
打ち勝つモーメントを容易に得ることができるからであ
る。換言すると、測定子67による被測定物5への当接力
すなわち測定圧を極めて小さくできる。
また、第1、第2のリンク部材51,52を回動するにあた
っては、回動検知手段92を回動させるための力も必要で
あるが、この回動検知手段92の回動力も極めて小さい。
すなわち、回動検知手段92の支軸85は、その上下を擂鉢
状の凹部83を有する軸受石84で受けられており、かつ、
支軸85の先端が尖鋭に形成され、しかも、鉛直方向に配
置されているからである。
このようなことから、重錘77のねじ軸76に対する位置を
適宜に設定することにより、測定子67が被測定物5に当
接して第1、第2のリンク部材51,52を回動させようと
する力、逆に言えば測定子67の測定圧を極めて小さくで
きることとなる。
前述のようにして被測定物5の所定位置の寸法を測定が
完了したら、再び測定子67を上昇させ、被測定物5を交
換するか、あるいは、同一の被測定物5の異なる位置を
測定子67の下方に位置させるかして次に測定を行い、以
下同様にして順次測定を繰返すこととなる。この測定結
果は、前記表示器14に表示されるため、これを読み取っ
て記録するか、あるいは、図示しないプリンタ等に出力
を送って印字させる。
前述のような本実施例によれば、次にような効果があ
る。
すなわち、本実施例では、測定子67が取付けられるスピ
ンドル66を直接軸受等で支持することがなく、平行リン
ク機構65を介して回動自在に支持し、かつ、この平行リ
ンク機構65の重量バランスを重錘77で設定し、更に、平
行リンク機構65の第1、第2のリンク部材51,52の回動
を回動検知手段92で検知するようにしたから、測定子67
の上下方向の移動に伴う駆動力すなわち付勢力を極めて
小さくでき、仮に被測定物5が、変形しやすい、例えば
ボールベアリングの外輪のような部材あるいは柔軟な部
材であっても、正確に測定することができる。より具体
的には、測定子67の測定力を1gf程度とでき、従来に比
べ1/100から1/200の値とできる。また、この測定にあた
り、ヘルツの弾性変形といった変形を生ずることもな
く、サブミクロン単位の高分解能での測定が可能であ
る。更に、ホルダ55の切欠部55Aの作用により測定子67
が取付けられたスピンドル66の中心軸線の延長線上に、
メインスケール71のスケール面71Aを配置することがで
きるため、測定子67が当接する測定部と計測の部分とが
一直線上に配置され、いわゆるアッベの原理に従う測定
系を構成できて、これによっても高精度測定ができる。
また、スライダ27及びガイド部材23は角形断面を有する
ため、特別な回り止めを必要とせず、しかも堅牢な構造
であるから、高精度な送りが行える。更に、平行リンク
機構65の第1、第2のリンク部材51,52の回動を検知す
る回動検知手段92は、電気配線を必要とするフォトイン
タラプタ89が平行リンク機構65の側方に固定的に設けら
れているため、スライダ27のガイド部材23に対する移動
時に配線等が邪魔になることがなく、装置の誤動作を防
止できる。また、このフォトインタラプタ89が固定位置
に設けられていることから、特性変化の虞れもなく、こ
の点からも高精度な測定が可能である。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、
本発明の目的を達成し得る範囲の変形は、本発明に含ま
れるものである。すなわち、寸法測定装置20は、第7図
に示されるように、必らずしも測定機10のヘッド部13内
に組み込むものに限らず、測定装置20のみを単品として
構成し、この測定装置20を一般の測定スタンド等に取付
けて測定を行うようにしてもよい。また、平行リンク機
構65を構成する第1、第2のリンク部材51,52は、それ
ぞれ一対の板材から形成したが、これらはそれぞれ1枚
の板材から形成してもよい。この場合、第1、第2のリ
ンク部材51,52とスライダ27との軸受構造は、前記実施
例と同様に片持ち構造であっても、あるいは、スライダ
27から第1、第2のリンク部材51,52に対応してそれぞ
れL形のブラケットを設け、このブラケットとスライダ
27との間で両持ち状態でピボット軸を支持するものであ
ってもよい。更に、平行リンク機構65の支持は、前記実
施例のように、ピボット軸受45,46により保持するもの
に限らず、他の一般のベアリングで保持してもよい。し
かし、ピボット軸受45,46を用いれば、容易かつ正確に
平行リンク機構65を組み込むことができ、かつ、回動ト
ルクを極めて小さくできるという利点がある。また、第
1、第2のリンク部材51,52は、そのほぼ中央位置をピ
ボット軸受45,46で支持することにより、それ自身でほ
ぼ重量バランスをとれるようにしたが、必ずしもこのよ
うにせずともよい。しかし、前記実施例のようにするこ
とにより、加工、組立が容易となる利点がある。更に、
重錘77は、第2のリンク部材52側に設けたが、第1のリ
ンク部材51側に設けてもよく、更には両リンク部材51,5
2に設けてもよい。また、重錘77は、ねじ軸76に調整可
能に設けたが、必ずしも調整可能に設けなくともよく、
固定的に設けてもよい。しかし、調整可能に設ければ、
測定子67の付勢力を極めて精密に設定できて測定上有利
である。更に、第1、第2のリンク部材51、52の他端部
間、すなわち重錘77が設けられた側の端部間を上下方向
に延長されたリンク部材でそれぞれ連結していわゆるロ
バーバル機構とし、いわゆる天秤のようにこのロバーバ
ル機構により重量バランスをとることもできる。また、
回動検知手段92は前記実施例の構造に限らず、スライダ
27にブラケットを介してフォトインタラプタ89を取付
け、このフォトインタラプタ89のコ字形の溝内に第1、
第2のリンク部材51,52の少なくとも一方を挿入するよ
うに設置し、第1、第2のリンク部材51,52の回動を直
接検知するようにしてもよい。しかし、このようにする
と、ガイド部材23に沿ってスライダ27が移動するため、
フォトインタラプタ89からのリード線がスライダ27の移
動とともに動かされ、移動の邪魔になる可能性がある点
で不利である。また、回動検知手段92の検知手段は、フ
ォトインタラプタ89に限らず、ロータリーエンコーダ、
磁気センサを使ったもの、レーザー光を使ったもの等他
の検知手段であってもよい。更に、動力伝達手段31は、
前記実施例のように送りねじ軸34を使ったものに限ら
ず、例えば、ラック・ピニオン機構といった他の機構で
もよい。また、電動機28は支持体21側に設けるもの限ら
ず、スライダ27側に設けてもよい。しかし、移動部材で
あるスライダ27を軽量化する意味で、前記実施例の方が
有利である。
〔発明の効果〕
前述のような本発明によれば、均一かつ微小な測定力で
高精度に被測定物を測定できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施例を示すもので、第1図は本実施例
の縦断面図、第2図はその正面図、第3図は側面図、第
4図は一部を切り欠いた平面図、第5図は一部を省略し
た分解斜視図、第6図は第1図のVI−VI線に沿う拡大断
面図、第7図は本実施例を組み込んだ測定機を示す斜視
図である。 5……被測定物、14……デジタル表示器(表示手段)、
20……寸法測定装置、21……支持体、27……スライダ、
28……電動機、31……動力伝達手段、51……第1のリン
ク部材、52……第2のリンク部材、55……ホルダ、65…
…平行リンク機構、67……測定子、71……メインスケー
ル、73……変位検出器、74……変位検知手段、77……重
錘、92……回動検知手段、101……制御手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体と、この支持体に上下動自在に保持
    されたスライダと、このスライダを前記支持体に沿って
    往復動させる電動機及び動力伝達手段と、上下方向に所
    定間隔を置いて配置されるとともにそれぞれ中間部を前
    記スライダに回動自在に支持された第1、第2のリンク
    部材及びこれらの両リンク部材の一端部にそれぞれ回動
    自在に支持されて前記スライダと平行に移動し得るホル
    ダを含んで構成された平行リンク機構と、前記ホルダの
    一端に設けられた測定子と、前記平行リンク機構の第1
    及び/または第2のリンク部材の他端に設けられ前記ホ
    ルダ側の重量により測定子が僅かな付勢力で下方に付勢
    されるように設定された重錘と、前記ホルダ及び支持体
    のいずれか一方に設けられたメインスケール及び他方の
    設けられた変位検出器を含んで構成され前記測定子の上
    下方向変位を検知する変位検知手段と、表示手段と、前
    記第1、第2のリンク部材の回動を検知する回動検知手
    段と、前記変位検知手段で検知された前記測定子の上下
    方向変位量を前記表示手段に表示し、かつ、前記回動検
    知手段によって検知された前記第1、第2のリンク部材
    の回動量が予め設定された設定量に達したとき前記表示
    手段の表示をホールドするとともに前記電動機の駆動を
    停止させる制御手段とを具備したことを特徴とする寸法
    測定機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1413849A2 (en) 2002-10-25 2004-04-28 Mitutoyo Corporation Probe system for coordinate measuring machines
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