JPH0778320B2 - 被覆用着色剤のバインダーとして有用な重合体組成物およびそれから製造した被覆用着色剤 - Google Patents

被覆用着色剤のバインダーとして有用な重合体組成物およびそれから製造した被覆用着色剤

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JPH0778320B2
JPH0778320B2 JP4309169A JP30916992A JPH0778320B2 JP H0778320 B2 JPH0778320 B2 JP H0778320B2 JP 4309169 A JP4309169 A JP 4309169A JP 30916992 A JP30916992 A JP 30916992A JP H0778320 B2 JPH0778320 B2 JP H0778320B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被覆用着色剤中のバイン
ダー成分として有用な合成重合体組成物およびこれらの
重合体組成物を含む被覆用着色剤に関する。
【0002】紙の製造において、紙の表面は屡々紙に印
刷性のような望ましい性質を付与する組成物(通常は被
覆用着色剤と呼ぶ)で被覆される。被覆用着色剤を塗布
するための1つの通常の方法において、被覆は液体フイ
ルムとして塗布ローラから紙の表面に連続的に転写さ
れ、塗布された過剰のものはブレードまたはエア・ナイ
フ技術のような好適な器具を使用して除かれる。
【0003】種々の理由により、製紙業者は被覆紙の最
終重量を減らす努力を絶えず行なってきた。これを達成
する1つの方法は紙に塗布する被覆用着色剤の量を減ら
すことである。不幸なことに、被覆重量の減少は一般に
最終の紙の性質の低下、特に印刷の品質の低下をもたら
す。望ましい被覆重量で紙を有効に被覆するために、被
覆用着色剤は望ましい物性たとえば安定性およびレオロ
ジー性を示すのが有利である。これらの性質は高品位の
紙たとえばグラビア技術によって印刷したものの製造に
おいて特に重要である。
【0004】
【従来の技術】通常は、被覆用着色剤はバインダーを含
む水性媒質中の顔料および/または充てん剤たとえば粘
土の懸濁液から主として成る。従来は、天然の高分子量
物質たとえばデンプンまたはタンパクがバインダーとし
て使用された。不幸なことに、これらの天然物質は微生
物による攻撃を受け易く、且つ単独で使用するときには
脆い被覆を与える。その上、デンプンのバインダーを使
用すると、被覆紙は多くの場合、不十分な被覆耐性すな
わち紙への被覆物の過度の浸透により、必要な印刷品位
をもたない。
【0005】紙の被覆のバインダーとして合成重合体を
使用することが従って提案された。このような合成重合
体バインダーの多くのものは2つの重合体成分から成
り、そこでは第1のコポリマーが所望のバインダー強度
およびその他の性質を付与するために主として使用さ
れ、そして第2のコポリマーがそれから製造した被覆用
着色剤のレオロジー性に影響を与えるために主として使
用される。たとえば西独特許第1,546,315号に
はブタジエン、スチレンおよび/またはアクリロニトリ
ルの第1のコポリマー60〜95%およびアクリル酸ま
たはメタアクリル酸、水不溶性ホモポリマーを生成する
モノマー(その少なくとも一部はアクリルまたはメタア
クリル酸のエステルである)、および任意成分としての
アクリル−もしくはメタアクリル−アミドの第2のコポ
リマー5〜40%から成る合成重合体バインダーが記載
されている。不幸なことに、このバインダーから製造し
た被覆用着色剤で被覆した紙の性質はここでも不十分な
被覆耐性のために一般に、特にグラビア印刷技術を使用
する際に、欠陥がある。
【0006】第1のコポリマーがアクリルまたはメタア
クリル酸のエステル、ビニルエステルまたはプロピオン
酸、および任意成分としての他の共重合性モノマーから
誘導された以外は同様の合成重合体バインダーが米国特
許第3,365,410号に記載されている。これらの
重合体バインダーを使用して製造した被覆用着色剤はそ
れから製造した紙の印刷性を改良するけれども、紙の性
質の均衡の更なる改良が必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来使用された合成重
合体バインダーについての上記の欠陥にかんがみ、被覆
した紙の性質の改良された均衡を付与するために紙の被
覆用着色剤として有効に使用しうる重合体組成物を提供
することは依然として非常に望ましいことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】それ故、本発明は被覆用
着色剤中のバインダー成分として有用なこのような改良
された重合体組成物に関するものである。この重合体組
成物は2種の重合体成分から成るが、該組成物の改良は
これら2種の成分のうちの1成分として、α,β−エチ
レン性不飽和カルボン酸のエステルと、α,β−エチレ
ン性不飽和カルボン酸と、不飽和カルボキザミドと、任
意のものとしての1種またはそれ以上の他のコモノマー
とを重合した形体で含んで成る軽度に交差結合したコポ
リマーを含有せしめたことから成る。即ち本発明の被覆
用着色剤のバインダーとして有用な重合体組成物は、
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステルと、水不
溶性ホモポリマーを形成するコモノマーと、任意に他の
コモノマーとから誘導される第1のコポリマー(以下バ
インダーコポリマーと称する)、及びα,β−エチレン
性不飽和カルボン酸と、α,β−エチレン性不飽和カル
ボン酸エステルと、エチレン性不飽和カルボキザミド
と、コポリマーの重量を基準にして0.01〜10重量
%の交差結合性モノマーと、任意に1種以上の共重合性
モノマーとの水性分散した第2のコポリマー(このコポ
リマーはレオロジー特性を制御する特性をもつので以下
レオロジーコントロールコポリマーと称する)から成
る。
【0009】コポリマー中のこのような交差結合は少量
(すなわち0.01〜10重量%)の交差結合性モノマ
ーを使用することによって達成される。他方のコポリマ
ー(以下これを“バインダーコポリマー”と呼ぶ)は
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のエステルと、水
不溶性ホモポリマーを形成するコモノマーと、任意のも
のとしての1種またはそれ以上の共重合性モノマーとの
コポリマーである。
【0010】十分に交差結合させた重合体成分を含む被
覆用着色剤は交差結合させた成分なしではえられないレ
オロジー性および/または他の諸性質をもっている。更
に、交差結合させた構造によって与えられる柔軟性は被
覆用着色剤の製造における種々の配合物に対する重合体
バインダー組成物の容易な適応性を可能にする。この被
覆用着色剤で被覆した紙は予想外に高い曲げ強度とすぐ
れた印刷性を示す。
【0011】本発明の重合体組成物は種々の組成物の特
に被覆用着色剤のバインダー成分として有用である。そ
れらは高品位印刷用の紙の製造に使用する被覆用着色剤
の製造に、たとえば輪転グラビア印刷の製造に、特に有
用である。
【0012】本発明の重合体組成物は2種の重合体成分
すなわちここでバインダーコポリマーおよびレオロジー
コントロールポリマーと呼ぶ2種の重合体成分から成
る。
【0013】バインダーコポリマーはα,β−エチレン
性不飽和カルボン酸のエステルおよび水不溶性ホモポリ
マー形成コモノマーから誘導される。代表的なエステル
はアクリル酸および/またはメタアクリル酸と1〜8個
の炭素原子のアルコールとのエステルたとえばエチルア
クリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどであ
る。アクリル酸と4〜8個の炭素原子のアルコールとの
エステルが好ましい。水不溶性ホモポリマーを形成する
代表的なコモノマーには一般にモノビニリデン芳香族特
にスチレン;不飽和ニトリル特にアクリロニトリル;モ
ノカルボン酸のビニルエステル特に酢酸ビニルまたはプ
ロピオン酸ビニル;ハロオレフインたとえば塩化ビニル
または塩化ビニリデン;あるいはそれらの組合せが包含
される。これらのコモノマーのうちの好ましいものはビ
ニルエステル特に酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニル
である。一般に、バインダーコポリマーは、バインダー
コポリマーの全重量を基準にして10〜90重量%好ま
しくは35〜60重量%の不飽和カルボン酸のエステル
および10〜90重量%好ましくは35〜60重量%の
酢酸ビニルおよび任意に、10重量%までの更に別のコ
モノマーから成る。このような更に別のコモノマーは水
不溶性ホモポリマーを形成するコモノマーでありうるけ
れども、更に有利にはα,β−エチレン性不飽和カルボ
ン酸好ましくは3〜5個の炭素原子の酸たとえばアクリ
ル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、またはイタコン酸およびそれらのアミド、モノア
ルキルアミド、ジアルキルアミド、N−メチルロールア
ミドおよび該N−メチロールアミドのエステル(ジカル
ボン酸の半アミドおよび半エステルも包含する);ある
いは更に強酸性のコモノマーたとえばビニルスルホン酸
およびp−トルエンスルホン酸である。このようなコモ
ノマーのうちで好ましいものはα,β−エチレン性不飽
和酸特に3〜5個の炭素原子をもつこれらの酸である。
これらの酸は好ましくはバインダーコポリマーの全重量
を基準にして0.1〜5重量%の量で使用する。
【0014】レオロジーコントロールポリマー成分は
α,β−エチレン性不飽和酸と、α,β−エチレン性不
飽和カルボン酸のエステルと、不飽和カルボキザミド
と、そして任意のものとして1種またはそれ以上の他の
コモノマーとの軽度に交差結合させたコポリマーから成
る。
【0015】本発明において有利に使用されるα,β−
エチレン性不飽和酸のエステルは3〜5個の炭素原子を
もつカルボン酸たとえばアクリル酸、メタアクリル酸、
マレイン酸、フマル酸またはイタコン酸(好ましくはア
クリル酸またはメタアクリル酸)と2〜10個好ましく
は2〜4個の炭素原子をもつアルコールとのエステルで
ある。このようなエステルの実例はアクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタアクリル
酸プロピル、アクリル酸ブチルなどである。本発明にお
いて有利に使用される不飽和カルボン酸は3〜10個の
炭素原子をもつカルボン酸である。このような酸の代表
的なものはアクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、
イタコン酸、フマル酸およびエチルアクリル酸である。
【0016】エチレン性不飽和カルボキサミドの代表的
なものとしてアクリルアミド、メタアクリルアミド、ク
ロトンアミド、イタコンアミド、マレイン酸モノアミ
ド、およびエチルアクリルアミドがあげられる。
【0017】一般に、交差結合性モノマーすなわち重合
処方に含有させたとき生成ポリマー中に交差結合を導入
する共重合性モノマーを使用してレオロジーコントロー
ルポリマーを軽度に交差結合させる。代表的な交差結合
性モノマーには2個またはそれ以上の非共役末端エチレ
ン性基を含むエチレン性不飽和モノマー類が包含され
る。このようなモノマー類の実例はポリビニリデン芳香
族たとえばジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビ
ニルキシレンおよびトリビニルベンゼン;アルリル−ま
たはブテニル・アクリレートおよび/またはメタアクリ
レートたとえばアルリルメタアクリレート、エチレング
リコールジメチルアクリレートなどである。好ましい交
差結合性モノマーは4〜15個の炭素原子を含むもので
あり、アルリルアクリレートおよびアルリルメタアクリ
レートが最も好ましい。
【0018】レオロジーコントロールポリマーを製造す
るのに最も有利に使用される、交差結合性モノマーとそ
の量を包含する特定のモノマー成分とそれぞれの相対比
率は、それから製造される被覆用着色剤の組成を包含す
る種々の因子に依存する。たとえば、バインダーコポリ
マーが不飽和酸のエステルと不飽和カルボン酸のビニル
エステルとのコポリマーであるときは、これらコポリマ
ー類の所望のポリマー特性は多くの場合、不飽和カルボ
ン酸のエステル好ましくは40〜90重量%のアクリル
酸と1〜8個の炭素原子のアルコールとのエステル;不
飽和酸カルボン酸好ましくは5〜40重量%のアクリル
酸および/またはメタアクリル酸;および不飽和カルボ
キザミド好ましくは0.5〜10重量%のアクリルアミ
ドおよび/またはメタアクリルアミド(これらの重量%
はレオロジーコントロールポリマーの全重量を基準とす
る)から誘導される軽度に交差結合させたポリマーを使
用して得られる。交差結合は0.05〜5重量%の交差
結合性モノマー好ましくは0.05〜2重量%のアルリ
ルアクリレートまたはメタアクリレートを使用して有利
に導入される。また、少量(すなわち10重量%未満)
の他のコモノマーたとえば不飽和ニトリル、モノビニリ
デン芳香族、モノカルボン酸ビニルエステルを任意に使
用することができる。
【0019】バインダーコポリマーおよびレオロジーコ
ントロールコポリマーは連続、半連続またはバツチの乳
化重合技術を使用して別々に製造される。このような技
術は当業技術において周知であり、本発明の目的のため
にこれらを引用する。一般に、これらの重合体成分は乳
化剤および他の通常使用の重合助剤たとえば鎖転移剤、
キレート剤を代表的に含む水性媒質中に所望のモノマー
類を分散させることによって製造される。
【0020】有利に使用されるフリーラジカル開始手段
には紫外線および通常の化学開始剤たとえば過酸化水素
およびキユメンハイドロパーオキサイド;パーサルフエ
ートたとえばカリウムパーサルフエート、ナトリウムパ
ーサルフエートおよびアンモニウムパーサルフエート;
有機アゾ化合物たとえばアゾビスイソブチルニトリル;
レドツクス開始剤たとえばサルフアイトもしくはチオサ
ルフアイト還元剤と組合せたパーオキサイド;などが包
含される。代表的には、このような開始剤は重合させる
モノマー類の全重量を基準にして一般に0.01〜5重
量%の範囲の量で使用される。
【0021】コポリマー類の製造において、有利に使用
される表面活性剤は乳化重合に従来常用されているアニ
オン系およびノニオン系の表面活性剤である。ここに有
用な代表的なアニオン系表面活性剤にはアルキルアリー
ルスルホネートたとえばナトリウムドデシルベンゼンス
ルホネート、アルキルフエノキシポリエチレンスルホネ
ートおよびホスフエート、ナトリウムラウリルサルフエ
ート、カリウムラウリルスルホネートなどが包含され
る。ここに有用な代表的なノニオン系表面活性剤にはア
ルキレンオキサイドとアルキル化フエノールまたは長鎖
たとえば6〜20個の炭素原子の脂肪アルコール、脂肪
酸、アルキルメルカプタンと、一級アミン、モノエステ
ルとの反応生成物たとえばポリエチレングリコールと長
鎖カルボン酸と多価アルコールのポリグリコールエステ
ルとの反応生成物、が包含される。表面活性剤は重合中
の分散液を有効に安定化する量で使用される。一般に、
このような量は使用するモノマー類の全重量を基準にし
て0.1〜5重量%の範囲にある。生成ポリマーの分子
量を調節するのを助けるために、水性媒質中に鎖転移剤
を多くの場合に、然し任意に、含有させる。一般に、乳
化重合法に従来好都合に使用されていた鎖転移剤を本発
明の実施に使用することができる。このような鎖転移剤
の代表的なものにはメルカプタンたとえばn−ドデシル
メルカプタンシクロヘキセン、ブロモホルム、四臭化炭
素、四塩化炭素などが包含される。使用の際に、鎖転移
剤は一般にモノマー類の全重量を基準にして0.05〜
5重量%の量で有利に使用される。
【0022】重合は実用的な速度でモノマー類を重合さ
せるに十分な低い温度で有利に行なわれる。一般に、重
合は40〜100℃好ましくは60〜90℃の温度で所
望量のモノマーが所望ポリマーに転化(一般には少なく
とも90%のモノマーがポリマーに転化)するのに十分
な時間、通常は1〜6時間行なわれる。ポリマー分散液
は広範囲の濃度にわたって製造しうるが、有利には生成
水性分散液は20〜60重量%の範囲の固体含量をも
つ。
【0023】本発明の重合体生成物は所望量のバインダ
ーコポリマーをレオロジーコントロールコポリマーと混
合することによって製造される。バインダーコポリマー
とレオロジーコントロールコポリマーとの相対濃度は重
合体組成物およびそれから製造した被覆用着色剤の所望
の性質を基準にしてえらばれる。一般に、バインダーコ
ポリマーは50〜97重量%、好ましくは60〜90重
量%、更に好ましくは70〜90重量%の量で使用さ
れ、レオロジーコントロールコポリマーは3〜50重量
%、好ましくは10〜40重量%、更に好ましくは10
〜30重量%の量で使用される、ただしこれらの重量%
は2種のコポリマーの合計重量を基準とする。
【0024】2種のポリマーを混合する方法は本発明の
実施にとって特に臨界的なものではない。一般に、2種
のポリマーの分散液は相互に相溶性があり、いづれかの
又は両方のコポリマーのカルボキシルが混合前に中和さ
れていないか又は部分的にしか中和されていないときに
特にそうである。2種のポリマー分散液の混合は製造し
たままの第1のバインダーコポリマーの分散液を製造し
たままのレオロジーコントロールコポリマーの分散液
と、おだやかにかきませながら混合することによって容
易に達成される。
【0025】本発明の重合体組成物をバインダー成分と
して使用して被覆用着色剤を製造する際に、本発明の重
合体組成物を粘土および任意にチヨークまたは炭酸カル
シウムを包含する充てん剤および/または顔料のような
他の成分、および所望ならば分散剤、潤滑剤または類似
物のような他の助剤とふつうに混合する。このような助
剤はコポリマー類のその後の混合の前にいづれでのコモ
ノマーにまぜることができるけれども、顔料および/ま
たは充てん剤の水性分散液を一般に製造し、そして使用
直前にかくはんしながらこれにコポリマー類を加える。
本発明の重合体組成物を含む被覆用着色剤を紙の表面に
塗布する前に、塩基性物質たとえば水酸化ナトリウムま
たは水酸化カリウムまたは水酸化アンモニウム好ましく
は水酸化ナトリウムを加えることによってカルボキシル
基を中和するのが有利である。ポリマー含有水性分散液
に8〜9.5のpHを与えるに十分な量のアルカリを加
える。生成する被覆用着色剤は周知の方法のいづれかを
使用して原料の紙に塗布することができる。
【0026】次の実施例は本発明を説明するためのもの
であってその範囲を限定するものと解釈すべきではな
い。これらの実施例において、すべての部および%は他
に特別の記載のない限り重量基準である。
【0027】
【実施例】バインダーコポリマーの製造 攪拌機、加熱および冷却装置、温度計および添加ロート
を備えた適当な大きさの重合フラスコに、60部の水、
0.1部のアニオン系表面活性剤、0.8部のフリーラ
ジカル開始剤、および3部の鎖転移剤を加えた。この容
器を窒素でパージして90℃に加熱した。4時間にわた
って、50部のブチルアクリレート、47部の酢酸ビニ
ルおよび3部のアクリル酸を、追加の表面活性剤および
フリーラジカル開始剤を含む水性の流と並流で添加し
た。添加中およびその後更に2時間この容器を90℃に
保持した。この時点で重合を停止させた。生成エマルジ
ョンは50%の固体を含み、生成したブチルアクリレー
ト/酢酸ビニル/アクリル酸コポリマーの粒径は約18
00Åであることがわかった。
【0028】レオロジーコントロールポリマーの製造 第1のコポリマーの製造に使用したのと同様の適当な大
きさの重合容器に148部の水、0.02部のキレート
剤および0.5部のアニオン系表面活性剤を加えた。こ
の容器を次いで80℃に加熱した。75部のアクリル酸
エチル、20部のアクリル酸および0.1部のアルリル
メタアクリレートから成る第1のモノマー供給流を、上
記のおだやかにかくはんした水性重合用混合物に約4時
間にわたって加えた。40部の水と5部のアクリルアミ
ドと0.005部のキレート剤との溶液から成る第2の
別のモノマー添加物を同時にこの反応容器に加えた。た
だしその添加は第1モノマー流の約15分後に開始し
た。これらのモノマー類の添加と同時に、追加の50部
の水、2.0部のアニオン系表面活性剤、0.1部の水
酸化ナトリウムおよび0.7部のフリーラジカル開始剤
をこの重合媒質に加えた。モノマー類および重合助剤の
添加中およびその後更に2時間、容器の温度を80℃に
保持した。この期間の終りに、フラスコを次いで室温に
冷却し、その後のエマルジヨンを水蒸気蒸留にかけて未
転化のモノマー類を除いた。生成エマルジヨンは約30
%の固体を含んでいた。
【0029】被覆用着色剤の製造 おだやかにかくはんしながら、乾燥基準で70部のバイ
ンダーコポリマー含有エマルジヨンを乾燥基準で30部
のレオロジーコントロールコポリマー含有エマルジヨン
と混合して44重量%の固体のブレンドを形成させるこ
とによってポリマーブレンドを製造した。
【0030】激しいかくはんを使用して、0.1部のナ
トリウムポリアクリレートと0.2部のナトリウムメタ
ホスフエートの水溶液に分散させたDinkie A粘
土100部に、上記のブレンド5部を添加することによ
って紙被覆用組成物を製造した。生成した混合物のpH
を次いで苛性ソーダの添加によって8.5に調整した。
生成した紙被覆材(サンプルNo.1)は56%の固体
を含み、ブルークフイールド粘度計タイプNo.RVT
を使用し、100rpmおよび25℃でスピンドルN
o.5を用いて測定して2150cpsの粘度をもって
いた。
【0031】同様の方法で、75部(乾燥基準)のバイ
ンダーコポリマー含有エマルジヨンと25部(乾燥基
準)のレオロジーコントロールコポリマー含有エマルジ
ヨンとをブレンドすることによって紙被覆材(サンプル
No.2)を製造した。この紙被覆材は約56%の固体
を含み、2500cpsの粘度をもつことがわかった。
【0032】これらの紙被覆材のそれぞれを通常のブレ
ード被覆技術を使用して600m/分の速度および10
g/mの被覆重量で、6%湿分をもつ36g/m
基材紙上に別々に塗布した。すぐれた操作特性が観察さ
れた。被覆した紙の結合強度および印刷性を測定した。
これらの測定結果を第1表に示した。
【0033】比較のために、第1表には従来技術に述べ
られている重合体バインダーを使用して製造した2種の
被覆用着色剤の示す結合強度および印刷性も示した(サ
ンプルNo.AおよびB)。
【0034】
【表1】
【0035】注: (1)重合体バインダー:重合体バインダーの各成分は
次の略号で表わしてある。BA=ブチルアクリレート、
VA=酢酸ビニル、AA=アクリル酸、EA=エチルア
クリレート、AAm=アクリルアミド、AM=アクリル
メタアクリレート。重量%とは重合体成分の全重量を基
準とした特定成分中の各モノマーの重量%をいう。%
CB:RCPとは重合体組成物を製造する際のバインダ
ーコポリマーとレオロジーコントロールポリマーの重量
%をいう。
【0036】(2)アクリレートと酢酸ビニルとの第1
コポリマーおよびアクリレートとカルボン酸とアミドと
の第2コポリマーから成る代表的なアクリル系重合体バ
インダー。
【0037】(3)スチレン57部/ブタジエン39部
/イタコン酸1部/アクリル酸3部の第1コポリマーお
よび70部のエチルアクリレートと20部のメタアクリ
ル酸と10部のアクリルアミドとから誘導される第2コ
ポリマーから成る重合体バインダー。
【0038】(4)粘度はブルークフイールド粘度計モ
デルRVTを使用し、スピンドルNo.5を用いて10
0rpmおよび20℃において測定した。
【0039】(5)結合強度は振り子駆動体付きの通常
のIGT試験装置を使用して測定した。結果は350ニ
ユートン/cmの印刷圧の低粘度油を使用して被覆紙
の第1先端に対するcm/secの単位で報告してあ
る。
【0040】(6)印刷性は振り子駆動IGIテスター
2A型に適応させた輪転グラビア印刷技術を使用して印
刷した紙の印刷性を測定するための試験装置を使用して
測定した。結果は250ニユートン/cmの印刷圧を
使用して20個の不明点に対するmmの単位で報告して
ある。
【0041】第1表に示すデータから明らかなように、
本発明の重合体組成物は紙被覆用の異常なバインダーで
ある。特に、本発明の重合体組成物を使用して製造した
紙被覆材はすぐれた印刷特性と組合せて予想外に高い曲
げ強度を付与する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/24 LJV C09C 3/10 PBZ D21H 19/44 (56)参考文献 特開 昭53−94609(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エ
    ステルと、水不溶性ホモポリマーを形成するコモノマー
    と、任意に他のコモノマーとから誘導される第1のコポ
    リマー、及びα,β−エチレン性不飽和カルボン酸と、
    α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステルと、エチ
    レン性不飽和カルボキザミドと、コポリマーの重量を基
    準にして0.01〜10重量%の交差結合性モノマー
    と、任意に1種以上の共重合性モノマーとの水性分散し
    た第2のコポリマーから成ることを特徴とする、被覆用
    着色剤のバインダー成分として使用するための重合体組
    成物。
  2. 【請求項2】 第1のコポリマーが、アクリル酸及び/
    またはメタクリル酸とC1-8 アルコールとのエステル3
    5〜60重量%と、ビニルアセテート及び/またはビニ
    ルプロピオネート35〜60重量%と、10重量%以下
    共重合性モノマー(但し、これらの重量%はコポリマ
    ーの全重量を基準とする)から誘導され、そして第2の
    ポリマーがアクリル酸とC1-8 アルコールとのエステ
    ル40〜90重量%と、アクリル酸及び/またはメタク
    リル酸0.5〜10重量%と、他の共重合性モノマー1
    0重量%以下と、交差結合性モノマー0.05〜5重量
    %(但し、これらの重量%はコポリマーの全重量を基準
    とする)から誘導される、請求項1記載の重合体組成
    物。
  3. 【請求項3】 α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エ
    ステルと、水不溶性ホモポリマーを形成するコモノマー
    と、任意に他のコモノマーとから誘導される第1のコポ
    リマー、及びα,β−エチレン性不飽和カルボン酸と、
    α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステルと、エチ
    レン性不飽和カルボキザミドと、コポリマーの重量を基
    準にして0.01〜10重量%の交差結合性モノマー
    と、任意に1種以上の共重合性モノマーとの水性分散し
    た第2のコポリマーから成る重合体組成物をバインダー
    成分として含み、水性媒質中の顔料及び/または充填剤
    の懸濁液からなることを特徴とする紙被覆用着色剤。
  4. 【請求項4】 重合体組成物が60〜90重量部の第1
    コポリマーと、10〜40重量部の水性分散した第2
    コポリマーから成り、第1のコポリマーがアクリル酸
    及び/またはメタクリル酸と、C1-8 アルコールのエス
    テル35〜60重量%と、ビニルアセテート及び/また
    はビニルプロピオネート35〜60重量%と、共重合性
    モノマー10重量%まで(これらの重量%はコポリマー
    の全重量基準である)から誘導されたものであり、そし
    第2のコポリマーが、アクリル酸とC1-8 アルコール
    のエステル40〜90重量%と、アクリル酸及びメタク
    リル酸5〜40重量%と、アクリルアミド及び/または
    メタクリルアミド0.5〜10重量%と、他の共重合性
    モノマー10重量%以下と、交差結合性モノマー0.0
    5〜2重量%(これらの重量%はコポリマーの合計重量
    基準である)から誘導されたものである、請求項3記載
    の紙被覆用着色剤。
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