JPH0778298B2 - 織物にレリ−フ状隆起模様を表す方法 - Google Patents

織物にレリ−フ状隆起模様を表す方法

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JPH0778298B2 JP1165840A JP16584089A JPH0778298B2 JP H0778298 B2 JPH0778298 B2 JP H0778298B2 JP 1165840 A JP1165840 A JP 1165840A JP 16584089 A JP16584089 A JP 16584089A JP H0778298 B2 JPH0778298 B2 JP H0778298B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は箔糸を使用して織物にレリーフ状隆起模様を表
す方法に関する。
従来技術 ポリエステルフィルムに金属蒸着したり、あるいは和紙
に金属箔を貼着したような箔シートを裁断して箔糸を形
成すること、及びこのような箔糸を絵緯糸に使用し、箔
シートに表れた模様をそのまま織物に表すことは公知で
ある。しかし、従来の箔シートは平面的なものである。
なお、箔シートにエンボス加工することも知られている
が、これは箔シート表面の光沢を抑えるための艶消し加
工をするためのものであり、ミクロン単位の微小な凹凸
が施されるだけで、表面には可視的な凹凸が認められな
い。
発明が解決しようとする課題 本発明は、箔糸を使用して、凹凸に富んだ、外観的に非
常に妙味あるレリーフ状隆起模様を有する織物を製造可
能とする方法を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段 本発明では、箔糸製造用の箔シートに、予めレリーフ状
の隆起加工を施し、糸条に裁断した後、この糸条を絵緯
糸に使用して織物表面に上記レリーフ状隆起模様を再現
するという方法で、このレリーフ状の隆起加工を、模様
の凹凸の深さが0.3〜1.8mmである金属又は硬質樹脂から
なるレリーフ状隆起模様の陽型を、箔シートの裏側に当
て、加熱加圧するという方法で実施することによって、
上記課題を解決した。
即ち、本発明では、通常、箔シートには着色彩色だけで
は表現できない立体的かつ工芸的な模様を予め型に形成
しておき、この型を箔シートの裏側に当て、加熱加圧加
工することによって、箔シート表面にレリーフ状に隆起
した凹凸模様を表すことができる。従って、本発明で
は、このような加工後、箔シート表面をレリーフ状隆起
模様に沿って着色し、箔シートに所望の色に着色された
立体模様をを表現することが可能となる。この着色に
は、例えば、金属箔や貝殻等の貼着、着色塗料の塗布等
がいずれも適用できる。
なお、レリーフ状隆起加工するのに使用する陽型は、所
望のレリーフ状隆起模様に対応する立体物の石膏又は樹
脂による陰型に基づいて形成されるものである。例え
ば、レース模様地や刺繍模様地など所望の立体物の陰型
をとり、この陰型に基づいて金属又は硬質樹脂による陽
型を形成することができる。
本発明では、このような陽型を使用することにより、任
意に所望のレリーフ状隆起模様を、箔シートに再現性よ
く顕著に表現できるのである。
このような本発明の方法は、通常の箔糸製造用の箔シー
トいずれにも適用できるが、従来、後加工が困難である
とされていた紙に漆で打箔を貼着して形成された箔シー
トにも、非常に効果的に適用できるものであり、この場
合、レリーフ状隆起加工は、箔シート裏側に型を当て、
箔シート表面に弾性ロールあるいは弾性シート等を当て
て、加熱加圧するのが好ましい。
また、本発明の製品は、レリーフ状隆起模様の形状保持
の目的で、裏面に紙を接着してもよい。
実施例 花柄の刺繍模様地(中国のスワトウ刺繍地)の陰型を石
膏でとり、この陰型に金属を電着させて、板状の陽型を
製造した。
和紙の表面に漆で銀箔を貼着し、霞ボカシ模様に彩色し
た箔シートを準備し、この箔シートの裏側に上記陽型を
当て、同時に箔シートの表側にシリコンゴムのシートを
当て、加熱加圧して、上記箔シート表面に花柄の刺繍模
様を凸柄にレリーフ状隆起模様として表した。その後、
箔シート表面に形成された隆起模様に沿って着色し、美
しい花柄が立体工芸的に表れた箔シートを得た。なお、
この着色は、レリーフ状隆起模様の選択された場所に糊
剤を置き、別箔を貼着し、更に着色塗料を部分的に塗布
するという方法によった。
この箔シートを細く糸条に裁断して得た箔糸を、絵緯糸
に使用して、帯地を織成し、帯地表面に立体工芸的な上
記花柄模様を再現させた。
得られた製品は、変化に富んだ美麗な花柄模様が、箔模
様としてレリーフ状に隆起して表現された非常に工芸的
な帯地となった。
発明の効果 本発明の方法では、箔織物に、立体的で変化に富んだレ
リーフ状隆起模様を、容易に表現できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】箔シートにレリーフ状の隆起加工を施し、
    糸条に裁断し、この糸条を絵緯糸に使用して織物表面に
    上記レリーフ状隆起模様を再現するものであって、上記
    加工が、模様の凹凸の深さが0.3〜1.8mmである金属又は
    硬質樹脂からなるレリーフ状隆起模様の陽型を、箔シー
    トの裏側に当て、加熱加圧することにより実施されるこ
    と、及び、上記陽型が、所望のレリーフ状隆起模様に対
    応する立体物の石膏又は樹脂による陰型に基づいて形成
    されたものであることを特徴とする織物にレリーフ状隆
    起模様を表す方法。
  2. 【請求項2】上記加工後、箔シート表面に上記レリーフ
    状隆起模様に沿って着色することを特徴とする請求項
    (1)記載の方法。
JP1165840A 1989-06-27 1989-06-27 織物にレリ−フ状隆起模様を表す方法 Expired - Lifetime JPH0778298B2 (ja)

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JPS62199869A (ja) * 1986-02-20 1987-09-03 中塚工業株式会社 織物に艶消しエンボス模様を表す方法

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