JPH0777289A - 管のインサーション方法 - Google Patents
管のインサーション方法Info
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- JPH0777289A JPH0777289A JP16096593A JP16096593A JPH0777289A JP H0777289 A JPH0777289 A JP H0777289A JP 16096593 A JP16096593 A JP 16096593A JP 16096593 A JP16096593 A JP 16096593A JP H0777289 A JPH0777289 A JP H0777289A
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- resin
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- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 多くの曲がり部を備える既設管に対しても適
応可能で、新設管が独立に導管としての機能を果たしえ
る樹脂管のインサーション方法を得る。 【構成】 樹脂管1の本体部2を架橋度65%以上のポ
リエチレンで形成し、樹脂管1を、温度上昇に伴って引
っ張り応力が急激に減少する疑似融点以上の第一温度で
縮径した後、昇温に伴って樹脂材料が形状回復する形状
回復温度未満の温度まで冷却し、縮径状態でフィルムチ
ューブ10で被覆して形状安定させる形状記憶段階と、
形状回復温度未満の第二温度まで縮径状態の樹脂管1を
加熱して、フィルムチューブ10で形状回復を抑制しな
がら樹脂管1を軟化状態で既設管4内に挿入する挿入段
階と、挿入操作の後、樹脂管1を形状回復温度以上に加
熱して、フィルムチューブ10を溶融もしくは破壊もし
くは拡径させて、樹脂管1を縮径前の形状に回復する形
状回復段階から、インサーション工程を構成する。
応可能で、新設管が独立に導管としての機能を果たしえ
る樹脂管のインサーション方法を得る。 【構成】 樹脂管1の本体部2を架橋度65%以上のポ
リエチレンで形成し、樹脂管1を、温度上昇に伴って引
っ張り応力が急激に減少する疑似融点以上の第一温度で
縮径した後、昇温に伴って樹脂材料が形状回復する形状
回復温度未満の温度まで冷却し、縮径状態でフィルムチ
ューブ10で被覆して形状安定させる形状記憶段階と、
形状回復温度未満の第二温度まで縮径状態の樹脂管1を
加熱して、フィルムチューブ10で形状回復を抑制しな
がら樹脂管1を軟化状態で既設管4内に挿入する挿入段
階と、挿入操作の後、樹脂管1を形状回復温度以上に加
熱して、フィルムチューブ10を溶融もしくは破壊もし
くは拡径させて、樹脂管1を縮径前の形状に回復する形
状回復段階から、インサーション工程を構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、既設管内に樹脂管を挿
入して、管を新設する管のインサーション方法に関す
る。
入して、管を新設する管のインサーション方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のインサーション技術とし
ては、既設管内に既設管と同径以下のポリエチレンパイ
プを強制的に引き込む方法やポリエチレンパイプを予め
管軸方向に延伸させて縮径させたパイプを引き込み後加
熱させて形状復元させる方法が知られている。一方、所
定の形状に成型したポリエチレン管を形状記憶状態で径
方向に縮径し、一担縮径状態で冷却して形状安定させた
後、この状態の樹脂管を加熱により軟化させ、軟化状態
の樹脂管を耐熱フィルムチューブで覆いながら既設管内
に挿入操作し、この挿入操作の後、前述の耐熱フィルム
チューブを引き抜きながら樹脂管を昇温して形状回復さ
せる工法が知られている(特開平3−47731)。そ
して、一般にこれらの工法は既設管を補強する目的のも
のであり、樹脂管は比較的、肉厚の薄いものである。
ては、既設管内に既設管と同径以下のポリエチレンパイ
プを強制的に引き込む方法やポリエチレンパイプを予め
管軸方向に延伸させて縮径させたパイプを引き込み後加
熱させて形状復元させる方法が知られている。一方、所
定の形状に成型したポリエチレン管を形状記憶状態で径
方向に縮径し、一担縮径状態で冷却して形状安定させた
後、この状態の樹脂管を加熱により軟化させ、軟化状態
の樹脂管を耐熱フィルムチューブで覆いながら既設管内
に挿入操作し、この挿入操作の後、前述の耐熱フィルム
チューブを引き抜きながら樹脂管を昇温して形状回復さ
せる工法が知られている(特開平3−47731)。そ
して、一般にこれらの工法は既設管を補強する目的のも
のであり、樹脂管は比較的、肉厚の薄いものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術には、以
下のような欠点があった。第一の工法においては、新設
管を強制的に引き込むこととなるため、既設管として曲
がり部を有するような管には適応しにくく、さらに、新
設管の外表面を傷付ける等の問題がある。第二の工法に
おいては予め管軸方向に延伸させておくため、既設管に
複数の曲がり部が存在すると、形状復元時にこれらの部
位が復元時の拘束部位をなりやすく新設管に残留応力が
残りやすく、ストレスクラッキングの原因になりやす
い。さらに、第三の工法においては、樹脂管の形状回復
段階で耐熱フィルムチューブを引き抜く操作が必要とな
り、操作手順が複雑になるとともに、装置構成も複雑と
なる。さらに、前述のように、本来、これらの工法の目
的が既設管の補強にあるため、樹脂管自体が単独に導管
としての役割をはたすことが可能な比較的肉厚のもの
で、例えば加熱等の操作により樹脂管が自動的に形状回
復するものは得られていない。
下のような欠点があった。第一の工法においては、新設
管を強制的に引き込むこととなるため、既設管として曲
がり部を有するような管には適応しにくく、さらに、新
設管の外表面を傷付ける等の問題がある。第二の工法に
おいては予め管軸方向に延伸させておくため、既設管に
複数の曲がり部が存在すると、形状復元時にこれらの部
位が復元時の拘束部位をなりやすく新設管に残留応力が
残りやすく、ストレスクラッキングの原因になりやす
い。さらに、第三の工法においては、樹脂管の形状回復
段階で耐熱フィルムチューブを引き抜く操作が必要とな
り、操作手順が複雑になるとともに、装置構成も複雑と
なる。さらに、前述のように、本来、これらの工法の目
的が既設管の補強にあるため、樹脂管自体が単独に導管
としての役割をはたすことが可能な比較的肉厚のもの
で、例えば加熱等の操作により樹脂管が自動的に形状回
復するものは得られていない。
【0004】そこで本発明の目的は、多くの曲がり部を
備える既設管に対しても適応可能であるとともに、新設
管が独立に導管としての機能を果たしえる樹脂管のイン
サーション方法を得ることにある。
備える既設管に対しても適応可能であるとともに、新設
管が独立に導管としての機能を果たしえる樹脂管のイン
サーション方法を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による樹脂管のインサーション方法の特徴手段
は、予め樹脂管の本体部を架橋度65%以上のポリエチ
レンからなる樹脂材料で形成し、樹脂管を、温度上昇に
伴って引っ張り応力が急激に減少する疑似融点以上で疑
似融点近傍の第一温度で縮径した後、昇温に伴って樹脂
材料が形状回復する形状回復温度未満の温度まで冷却
し、縮径状態でフィルムチューブで被覆して形状安定さ
せる形状記憶段階と、樹脂材料が軟化する温度である軟
化温度以上で形状回復温度近傍の第二温度まで縮径状態
の樹脂管を加熱して、フィルムチューブで形状回復を抑
制しながら樹脂管を軟化状態で既設管内に挿入する挿入
段階と、挿入操作の後、樹脂管を形状回復温度以上に加
熱して、フィルムチューブを溶融もしくは破壊もしくは
拡径させて、樹脂管を縮径前の形状に回復する形状回復
段階から構成してあることにあり、その作用・効果は次
の通りである。
の本発明による樹脂管のインサーション方法の特徴手段
は、予め樹脂管の本体部を架橋度65%以上のポリエチ
レンからなる樹脂材料で形成し、樹脂管を、温度上昇に
伴って引っ張り応力が急激に減少する疑似融点以上で疑
似融点近傍の第一温度で縮径した後、昇温に伴って樹脂
材料が形状回復する形状回復温度未満の温度まで冷却
し、縮径状態でフィルムチューブで被覆して形状安定さ
せる形状記憶段階と、樹脂材料が軟化する温度である軟
化温度以上で形状回復温度近傍の第二温度まで縮径状態
の樹脂管を加熱して、フィルムチューブで形状回復を抑
制しながら樹脂管を軟化状態で既設管内に挿入する挿入
段階と、挿入操作の後、樹脂管を形状回復温度以上に加
熱して、フィルムチューブを溶融もしくは破壊もしくは
拡径させて、樹脂管を縮径前の形状に回復する形状回復
段階から構成してあることにあり、その作用・効果は次
の通りである。
【0006】
【作用】つまり、本願においては、樹脂管として架橋度
が65%以上のポリエチレン材料が採用される。従っ
て、肉厚の樹脂管を対象とする場合においても充分な形
状回復能を備え、復径後もクリープ変形が起こりにく
く、既設管の補強用ではなくそれ自体が導管として使用
できる配管を得られるようになった。さらに、形状記憶
段階で疑似融点以上の温度を選択することにより、挿入
操作時の第二温度を軟化度の比較的高い温度に選択でき
るようになり、さらに、縮径樹脂管をフィルムチューブ
で被覆するため、このチューブの復元抑止能より縮径樹
脂管のみを挿入する場合よりもさらに高い温度で既設管
への挿入作業を進められるようになった。即ち、軟化度
の高い状態で挿入操作がおこなえるため、樹脂管の牽引
力を低くできるとともに、樹脂管に引っ張り等の不要な
力を与えることなく作業を進めることができ、残留応力
等が残らずストレスクラッキングの問題等を起こし難く
できる。さらに、挿入操作にあたって、縮径樹脂管はフ
ィルムチューブで被覆されているため、管外面にスリ
傷、引っ張りによる軸方向の伸び等を防止できる。ここ
で、樹脂管の第二温度への加熱において、縮径樹脂管と
フィルムチューブの間に、フィルムチューブが縮径樹脂
管の復元作用を拘束できる温度の温風を流し、縮径樹脂
管を軟化状態にして既設管に引き込むようにすると、挿
入時、既設管全体を加熱する必要がなく経済的に作業を
進めることができる。そして、前述の工程において挿入
を終了した後は、樹脂管を再加熱して、形状回復させ
る。このとき、フィルムチューブは、樹脂管の温度によ
り、溶融したり、内部からの圧力により破壊されたり、
拡径されたりする。本願の場合は、上述のポリエチレン
材料の架橋度の選択により、この管が大きな形状回復力
を備えることとなっているため、この点からもフィルム
チューブの破壊、拡径は容易となっている。
が65%以上のポリエチレン材料が採用される。従っ
て、肉厚の樹脂管を対象とする場合においても充分な形
状回復能を備え、復径後もクリープ変形が起こりにく
く、既設管の補強用ではなくそれ自体が導管として使用
できる配管を得られるようになった。さらに、形状記憶
段階で疑似融点以上の温度を選択することにより、挿入
操作時の第二温度を軟化度の比較的高い温度に選択でき
るようになり、さらに、縮径樹脂管をフィルムチューブ
で被覆するため、このチューブの復元抑止能より縮径樹
脂管のみを挿入する場合よりもさらに高い温度で既設管
への挿入作業を進められるようになった。即ち、軟化度
の高い状態で挿入操作がおこなえるため、樹脂管の牽引
力を低くできるとともに、樹脂管に引っ張り等の不要な
力を与えることなく作業を進めることができ、残留応力
等が残らずストレスクラッキングの問題等を起こし難く
できる。さらに、挿入操作にあたって、縮径樹脂管はフ
ィルムチューブで被覆されているため、管外面にスリ
傷、引っ張りによる軸方向の伸び等を防止できる。ここ
で、樹脂管の第二温度への加熱において、縮径樹脂管と
フィルムチューブの間に、フィルムチューブが縮径樹脂
管の復元作用を拘束できる温度の温風を流し、縮径樹脂
管を軟化状態にして既設管に引き込むようにすると、挿
入時、既設管全体を加熱する必要がなく経済的に作業を
進めることができる。そして、前述の工程において挿入
を終了した後は、樹脂管を再加熱して、形状回復させ
る。このとき、フィルムチューブは、樹脂管の温度によ
り、溶融したり、内部からの圧力により破壊されたり、
拡径されたりする。本願の場合は、上述のポリエチレン
材料の架橋度の選択により、この管が大きな形状回復力
を備えることとなっているため、この点からもフィルム
チューブの破壊、拡径は容易となっている。
【0007】
【発明の効果】従って、本願の方法を採用することによ
り、既設管と同等以上の信頼性の高い樹脂管を掘削せず
低コストで新設できるようになった。また、従来のイン
サーション工法に比べ装置の小型化、作業スペースの縮
小、作業時間の短縮、信頼性の高い導管材料を新設でき
るようになった。さらに、本願の特徴的な利点として以
下のようなことが言える。即ち、樹脂管は疑似融点以上
で成型するため、軽微な応力で折り畳み縮径ができ、残
留応力、局所歪み、永久歪みが残りにくい導管材料が提
供できる。また、引き込み温度が高くできそのため軟化
度が高く、曲管部の多い既設管内への引き込み提供が小
さくできるようになり、牽引機能力を小さくでき、小型
で安価な設備になった。また、引き込み不良などが防止
できる。
り、既設管と同等以上の信頼性の高い樹脂管を掘削せず
低コストで新設できるようになった。また、従来のイン
サーション工法に比べ装置の小型化、作業スペースの縮
小、作業時間の短縮、信頼性の高い導管材料を新設でき
るようになった。さらに、本願の特徴的な利点として以
下のようなことが言える。即ち、樹脂管は疑似融点以上
で成型するため、軽微な応力で折り畳み縮径ができ、残
留応力、局所歪み、永久歪みが残りにくい導管材料が提
供できる。また、引き込み温度が高くできそのため軟化
度が高く、曲管部の多い既設管内への引き込み提供が小
さくできるようになり、牽引機能力を小さくでき、小型
で安価な設備になった。また、引き込み不良などが防止
できる。
【0008】
【実施例】本願の実施例を図面に基づいて説明する。図
1、図2には樹脂管の挿入操作の状況が示されている。
本願において樹脂管1としては、形状回復後、既設管4
と同等以上の仕様を有する架橋度65%以上のポリエチ
レン管(JISK6774相当品)が使用される。この
樹脂管1は、図4に示すように、架橋度65%以上のポ
リエチレンよりなる本体部2に、前記本体部2の外側に
非架橋のポリエチレンよりなる被覆層3を一体形成して
構成されている。被覆層3は、他の樹脂管(図外)との
連結の用に供されるものであり、新設した樹脂管同士
は、非架橋材で構成されるエレクトロフュージョン継手
(図外)によって融着接合される。
1、図2には樹脂管の挿入操作の状況が示されている。
本願において樹脂管1としては、形状回復後、既設管4
と同等以上の仕様を有する架橋度65%以上のポリエチ
レン管(JISK6774相当品)が使用される。この
樹脂管1は、図4に示すように、架橋度65%以上のポ
リエチレンよりなる本体部2に、前記本体部2の外側に
非架橋のポリエチレンよりなる被覆層3を一体形成して
構成されている。被覆層3は、他の樹脂管(図外)との
連結の用に供されるものであり、新設した樹脂管同士
は、非架橋材で構成されるエレクトロフュージョン継手
(図外)によって融着接合される。
【0009】管の挿入手順の概略を説明すると、この挿
入方法は、形状記憶操作及び縮径操作がおこなわれる形
状記憶過程と、樹脂管1をフィルムチューブ10で被覆
した状態で既設管4内に挿入する挿入過程と、樹脂管1
を既設管4内で形状回復させる形状回復過程との3過程
から構成される。これらの過程の状況が図1、図2に示
されている。図1は、樹脂管1を形状記憶させながら縮
径するとともに、既設管4に樹脂管1を挿入操作する場
合の準備状況が、さらに図2(イ)には、フィルムチュ
ーブ10による樹脂管1の被覆をおこなうとともに、挿
入している状況が示され、図2(ロ)には挿入完了後
に、樹脂管1内に加熱加圧水蒸気5を供給して、樹脂管
1の形状回復操作(復径操作)をしている状況が示され
ている。この時、フィルムチューブ10が溶融する。図
1に示す挿入操作にあたっては、独特の樹脂管挿入治具
6が使用され、樹脂管1がこの挿入治具6により図4
(ニ)に示す所定の折り畳み状態とされ、既設管4内に
挿入される。
入方法は、形状記憶操作及び縮径操作がおこなわれる形
状記憶過程と、樹脂管1をフィルムチューブ10で被覆
した状態で既設管4内に挿入する挿入過程と、樹脂管1
を既設管4内で形状回復させる形状回復過程との3過程
から構成される。これらの過程の状況が図1、図2に示
されている。図1は、樹脂管1を形状記憶させながら縮
径するとともに、既設管4に樹脂管1を挿入操作する場
合の準備状況が、さらに図2(イ)には、フィルムチュ
ーブ10による樹脂管1の被覆をおこなうとともに、挿
入している状況が示され、図2(ロ)には挿入完了後
に、樹脂管1内に加熱加圧水蒸気5を供給して、樹脂管
1の形状回復操作(復径操作)をしている状況が示され
ている。この時、フィルムチューブ10が溶融する。図
1に示す挿入操作にあたっては、独特の樹脂管挿入治具
6が使用され、樹脂管1がこの挿入治具6により図4
(ニ)に示す所定の折り畳み状態とされ、既設管4内に
挿入される。
【0010】以下、樹脂管1の挿入操作手順を順を追っ
て説明する。 1 工場製造段階 樹脂管1は、既設管4との関係で所定断面積(実施例の
場合は、断面が円形で既設管4に内嵌できる程度の径を
有するもので、樹脂管1の肉厚は3mm以上で基本外径
の9〜15%のもの)を備えた形状に成形される。この
作業の後、樹脂管1は図4(ロ)に示すような偏平な形
状に成型され、ロール状に巻き取られて図1に示される
ような移送容易な成型形状とされて、現場に輸送され
る。 実施の樹脂管諸要件 樹脂管1(5mロール管) 架橋度65%のポリエチレン管(JIS6774相当
品、呼び径50、外径60mm) 現場の作業時、110℃の恒温槽で保温
て説明する。 1 工場製造段階 樹脂管1は、既設管4との関係で所定断面積(実施例の
場合は、断面が円形で既設管4に内嵌できる程度の径を
有するもので、樹脂管1の肉厚は3mm以上で基本外径
の9〜15%のもの)を備えた形状に成形される。この
作業の後、樹脂管1は図4(ロ)に示すような偏平な形
状に成型され、ロール状に巻き取られて図1に示される
ような移送容易な成型形状とされて、現場に輸送され
る。 実施の樹脂管諸要件 樹脂管1(5mロール管) 架橋度65%のポリエチレン管(JIS6774相当
品、呼び径50、外径60mm) 現場の作業時、110℃の恒温槽で保温
【0011】2 現場での挿入操作 先ず、現場での挿入操作時に使用される図3に示す樹脂
管挿入治具6について説明する。この挿入治具6は、図
3に示すように夫々独立に温度設定自在な縮径成型管部
6aと冷却管部6bとを記載順に連結して備えて構成さ
れている。そして、縮径成型管部6aが、樹脂管1を縮
径前形状で挿入可能な第一形状の入口部6cと樹脂管1
を既設管4へ挿入操作される場合に採るべき形状とする
第二形状の出口部6dとを有し、入口部6cと出口部6
dとの間の断面形状が入口部6cの第一形状から出口部
6dの第二形状まで連続的に変化されて形成されてい
る。又、冷却管部6bは、その断面形状が前記第二形状
に形成されている。ここで、図4(イ)(ロ)(ハ)
(ニ)に示すように、樹脂管挿入治具6における第一形
状は概円形であるとともに、縮径成型管部6aによる樹
脂管1の成型過程は、概円筒形の樹脂管を偏平に成型し
た後、成型された偏平成型体を樹脂管1の軸方向に沿っ
た軸D周りに巻き取り操作するものとなっている。そし
て、図示するように縮径成型管部6aと冷却管部6bに
対応して加熱ヒータ7a、7bが夫々備えられるととも
に、所定部に治具内での樹脂管の移動をスムーズにする
ための複数のローラ8が備えられている。
管挿入治具6について説明する。この挿入治具6は、図
3に示すように夫々独立に温度設定自在な縮径成型管部
6aと冷却管部6bとを記載順に連結して備えて構成さ
れている。そして、縮径成型管部6aが、樹脂管1を縮
径前形状で挿入可能な第一形状の入口部6cと樹脂管1
を既設管4へ挿入操作される場合に採るべき形状とする
第二形状の出口部6dとを有し、入口部6cと出口部6
dとの間の断面形状が入口部6cの第一形状から出口部
6dの第二形状まで連続的に変化されて形成されてい
る。又、冷却管部6bは、その断面形状が前記第二形状
に形成されている。ここで、図4(イ)(ロ)(ハ)
(ニ)に示すように、樹脂管挿入治具6における第一形
状は概円形であるとともに、縮径成型管部6aによる樹
脂管1の成型過程は、概円筒形の樹脂管を偏平に成型し
た後、成型された偏平成型体を樹脂管1の軸方向に沿っ
た軸D周りに巻き取り操作するものとなっている。そし
て、図示するように縮径成型管部6aと冷却管部6bに
対応して加熱ヒータ7a、7bが夫々備えられるととも
に、所定部に治具内での樹脂管の移動をスムーズにする
ための複数のローラ8が備えられている。
【0012】上記の樹脂管挿入治具6を使用した形状記
憶、挿入操作の作業状況について説明する。作業にあた
っては、樹脂管挿入治具6において、縮径成型管部6a
を、温度上昇に伴って引っ張り応力が急激に減少するポ
リエチレン材料の疑似融点(図5に温度領域Aで示す)
以上で疑似融点近傍の第一温度(実施例140℃)に維
持するとともに、冷却管部6bの温度を昇温に伴ってポ
リエチレン材料が形状回復する形状回復温度未満の温度
にして、樹脂管1を冷却して形状安定させて、樹脂管1
を樹脂管挿入治具6により既設管4内に挿入可能な状態
とする。即ち、この状態を樹脂管側から説明すると、樹
脂管1は第一温度で成型・縮径された後、冷却され、縮
径状態で形状安定させられて、樹脂管挿入治具6から送
り出される。そして、軟化、縮径・折り畳み状態の樹脂
管1が牽引機(図外)で引き込まれ前記既設管4に挿入
される。さらに、この段階において、樹脂管1は、図2
(イ)に示すように既設管4の入口部に備えられている
ポリプロピレンとポリエチレンの共重合材料(溶融温度
がポリエチレン単相のものより高い)から構成されるフ
ィルムチューブ(厚さ0.1mm)10で被覆されて、
既設管4内に送り込まれる。このフィルムチューブ10
は既設管4内への挿入操作において、樹脂管1の形状回
復を抑制するとともに、既設管4の曲がり部等における
外面の傷つきを回避し、樹脂管1に管軸方向の応力が掛
かるのを抑制する。さて、この作業にあたっては、樹脂
管1の温度は、昇温に伴ってポリエチレン材料が形状回
復する形状回復温度近傍の温度である第二温度(実施例
100〜110℃)に維持される。即ち、引き込み時点
においては、フィルムチューブ10内がスチームなどの
手段により縮径形状記憶状態の樹脂管1が軟化状態で最
終点まで引き込める最低温度以上に維持される。ここ
で、このスチームの温度は、フィルムチューブ10の樹
脂管1に対する拡径回復抑制能の分だけ、フィルムチュ
ーブを使用しない場合より高く設定できる。さて、前述
の第一温度としては、疑似融点以上の温度が選択される
こととなるが、図5に示すように、架橋度(図上数値で
示す)をパラメータとしたポリエチレン管の温度に対す
る引っ張り応力の変化の状況を参照すると、架橋度が比
較的高いポリエチレンは、第一温度までの昇温に対して
も完全な塑性流動状態を起こすことはなく比較的高い保
型状態が保たれることがわかる。 実施例挿入操作諸要件 樹脂管挿入治具6 縮径成型管部6a 加熱ヒータ7aにより140℃に設定した状態で、樹脂
管1を治具内に引き込みながら連続折り畳み縮径 冷却管部6b 出口温度を100〜110℃に設定した状態で、縮径成
型管部6aより送り出されてくる樹脂管1を縮径状態の
まま形状保持 既設管(SGP呼び65、内径67.99mm,45°
エルボ2曲がり) フィルムチューブ10内状況 予め115℃の温風を常時吹き込み
憶、挿入操作の作業状況について説明する。作業にあた
っては、樹脂管挿入治具6において、縮径成型管部6a
を、温度上昇に伴って引っ張り応力が急激に減少するポ
リエチレン材料の疑似融点(図5に温度領域Aで示す)
以上で疑似融点近傍の第一温度(実施例140℃)に維
持するとともに、冷却管部6bの温度を昇温に伴ってポ
リエチレン材料が形状回復する形状回復温度未満の温度
にして、樹脂管1を冷却して形状安定させて、樹脂管1
を樹脂管挿入治具6により既設管4内に挿入可能な状態
とする。即ち、この状態を樹脂管側から説明すると、樹
脂管1は第一温度で成型・縮径された後、冷却され、縮
径状態で形状安定させられて、樹脂管挿入治具6から送
り出される。そして、軟化、縮径・折り畳み状態の樹脂
管1が牽引機(図外)で引き込まれ前記既設管4に挿入
される。さらに、この段階において、樹脂管1は、図2
(イ)に示すように既設管4の入口部に備えられている
ポリプロピレンとポリエチレンの共重合材料(溶融温度
がポリエチレン単相のものより高い)から構成されるフ
ィルムチューブ(厚さ0.1mm)10で被覆されて、
既設管4内に送り込まれる。このフィルムチューブ10
は既設管4内への挿入操作において、樹脂管1の形状回
復を抑制するとともに、既設管4の曲がり部等における
外面の傷つきを回避し、樹脂管1に管軸方向の応力が掛
かるのを抑制する。さて、この作業にあたっては、樹脂
管1の温度は、昇温に伴ってポリエチレン材料が形状回
復する形状回復温度近傍の温度である第二温度(実施例
100〜110℃)に維持される。即ち、引き込み時点
においては、フィルムチューブ10内がスチームなどの
手段により縮径形状記憶状態の樹脂管1が軟化状態で最
終点まで引き込める最低温度以上に維持される。ここ
で、このスチームの温度は、フィルムチューブ10の樹
脂管1に対する拡径回復抑制能の分だけ、フィルムチュ
ーブを使用しない場合より高く設定できる。さて、前述
の第一温度としては、疑似融点以上の温度が選択される
こととなるが、図5に示すように、架橋度(図上数値で
示す)をパラメータとしたポリエチレン管の温度に対す
る引っ張り応力の変化の状況を参照すると、架橋度が比
較的高いポリエチレンは、第一温度までの昇温に対して
も完全な塑性流動状態を起こすことはなく比較的高い保
型状態が保たれることがわかる。 実施例挿入操作諸要件 樹脂管挿入治具6 縮径成型管部6a 加熱ヒータ7aにより140℃に設定した状態で、樹脂
管1を治具内に引き込みながら連続折り畳み縮径 冷却管部6b 出口温度を100〜110℃に設定した状態で、縮径成
型管部6aより送り出されてくる樹脂管1を縮径状態の
まま形状保持 既設管(SGP呼び65、内径67.99mm,45°
エルボ2曲がり) フィルムチューブ10内状況 予め115℃の温風を常時吹き込み
【0013】形状回復操作 挿入操作を完了した後、図2(ロ)に示されるように樹
脂管1を昇温して形状回復させる。即ち、樹脂管1内に
1kg/cm2、140℃の加圧水蒸気を供給すること
により、縮径前の状態に復元する。この場合、水蒸気に
よる熱の供給だけでなく、同時に内方からの加圧も行
え、より樹脂管1の復径が容易になる。この時、前述の
フィルムチューブ10は、樹脂管1の復元とともに溶融
する。
脂管1を昇温して形状回復させる。即ち、樹脂管1内に
1kg/cm2、140℃の加圧水蒸気を供給すること
により、縮径前の状態に復元する。この場合、水蒸気に
よる熱の供給だけでなく、同時に内方からの加圧も行
え、より樹脂管1の復径が容易になる。この時、前述の
フィルムチューブ10は、樹脂管1の復元とともに溶融
する。
【0014】実施例形状回復諸要件 温風温度を140℃に上げて吹き込み、樹脂管1を既設
管4内で形状回復(曲がり部などで形状回復できない場
合は、120℃以下で加圧拡大後、温風を140℃に上
げて吹き込む。) 以上の操作において、樹脂管1が既設管に良く内嵌した
良好な状態の導管が得られた。この様な工程で復径した
樹脂管1は、縮径する際に、疑似融点以上の温度で縮径
させてあるため、収縮したり体積変化したりすることが
なく、既設管4の曲がり部分に引っ張り応力が残った
り、歪が残ったり、極端な場合には樹脂管1が切断され
るなどの悪影響が無い。また、形状記憶性がよいので、
既設管4の内径に密着させ易く、既設管4の内径と挿入
後の管の内径とに大きな差を生じることなく、確実に既
設管4内に樹脂管1の流路を新設することが出来る。
管4内で形状回復(曲がり部などで形状回復できない場
合は、120℃以下で加圧拡大後、温風を140℃に上
げて吹き込む。) 以上の操作において、樹脂管1が既設管に良く内嵌した
良好な状態の導管が得られた。この様な工程で復径した
樹脂管1は、縮径する際に、疑似融点以上の温度で縮径
させてあるため、収縮したり体積変化したりすることが
なく、既設管4の曲がり部分に引っ張り応力が残った
り、歪が残ったり、極端な場合には樹脂管1が切断され
るなどの悪影響が無い。また、形状記憶性がよいので、
既設管4の内径に密着させ易く、既設管4の内径と挿入
後の管の内径とに大きな差を生じることなく、確実に既
設管4内に樹脂管1の流路を新設することが出来る。
【0015】また、図6及び図7にポリエチレン管のク
リープ特性を示す図を示す。図6は、架橋度を変化させ
たときの1時間、10時間、100時間でのクリープ変
形量(変位量)を示す図で、図7は、様々な架橋度のポ
リエチレン管について引っ張り力をかける時間とクリー
プ変形量との関係を示す図である。架橋度が65%程度
以上のポリエチレン管においてはクリープ変形が少ない
ことが示され、高い復元性及び保型性が得られることが
分かる。尚、クリープ特性は、90℃において、1mm
tのポリエチレンシートに、50kgf/cm2の引っ
張り力をかけて試験を行った結果として表したものであ
る。
リープ特性を示す図を示す。図6は、架橋度を変化させ
たときの1時間、10時間、100時間でのクリープ変
形量(変位量)を示す図で、図7は、様々な架橋度のポ
リエチレン管について引っ張り力をかける時間とクリー
プ変形量との関係を示す図である。架橋度が65%程度
以上のポリエチレン管においてはクリープ変形が少ない
ことが示され、高い復元性及び保型性が得られることが
分かる。尚、クリープ特性は、90℃において、1mm
tのポリエチレンシートに、50kgf/cm2の引っ
張り力をかけて試験を行った結果として表したものであ
る。
【0016】〔別実施例〕第一温度、第二温度について
は、上述の実施例の温度に限られるものではなく、第一
温度としては温度上昇に伴って引っ張り応力が急激に減
少する疑似融点以上で疑似融点近傍の温度、第二温度と
しては樹脂材料が軟化する温度である軟化温度以上で前
記形状回復温度近傍の温度であればいかなる温度でもよ
い。このような温度範囲は、以下のようになる。 第一温度 110〜140℃ 第二温度 80 〜110℃
は、上述の実施例の温度に限られるものではなく、第一
温度としては温度上昇に伴って引っ張り応力が急激に減
少する疑似融点以上で疑似融点近傍の温度、第二温度と
しては樹脂材料が軟化する温度である軟化温度以上で前
記形状回復温度近傍の温度であればいかなる温度でもよ
い。このような温度範囲は、以下のようになる。 第一温度 110〜140℃ 第二温度 80 〜110℃
【0017】また、第一温度、第二温度に樹脂管を加熱
する場合においても加熱方法は特定されるものではな
く、樹脂管が使用不可能な状態に変性しない方法であれ
ばよく、水蒸気加熱、空気加熱等を用いることも考えら
れる。
する場合においても加熱方法は特定されるものではな
く、樹脂管が使用不可能な状態に変性しない方法であれ
ばよく、水蒸気加熱、空気加熱等を用いることも考えら
れる。
【0018】さらに、挿入方法についても、任意のもの
が選択できる。
が選択できる。
【0019】さらに、上記の実施例においては、フィル
ムチューブが溶融により既設管に対する復元抑制能を失
う例を示したが、フィルムチューブの厚みを調節するこ
とにより、縮径状態の既設管内に圧力をかけて形状復元
される場合に、フィルムチューブを破壊するものとして
おいてもよい。さらに、この場合、温風と圧力との併用
としてもよい。また、フィルムチューブを比較的高温状
態で延性のある材料を形成しておき、形状回復時に径方
向に拡大させてもよい。この場合は、フィルムチューブ
を非架橋ポリエチレンで形成しておくと、この層を他の
管との熱融着接合部として構成できる。さらに、フィル
ムチューブにミシン目等を入れておいてもよい。
ムチューブが溶融により既設管に対する復元抑制能を失
う例を示したが、フィルムチューブの厚みを調節するこ
とにより、縮径状態の既設管内に圧力をかけて形状復元
される場合に、フィルムチューブを破壊するものとして
おいてもよい。さらに、この場合、温風と圧力との併用
としてもよい。また、フィルムチューブを比較的高温状
態で延性のある材料を形成しておき、形状回復時に径方
向に拡大させてもよい。この場合は、フィルムチューブ
を非架橋ポリエチレンで形成しておくと、この層を他の
管との熱融着接合部として構成できる。さらに、フィル
ムチューブにミシン目等を入れておいてもよい。
【0020】さらに、上記の実施例においては、フィル
ムチューブをポリプロピレンとポリエチレンとの共重合
体のチューブで構成し、第一温度と形状回復段階に於け
る加熱温度とを非架橋ポリエチレンの溶融点以上の温度
に選択して、フィルム側の軟化を遅らせるため、形状回
復抑止能を充分に果たすことができるものとしたが、こ
の場合は、フィルムチューブをポリプロピレン単相とし
てもよい。一方、フィルムチューブとして非架橋のポリ
エチレンチューブを採用する場合は、挿入段階における
縮径状態の樹脂管を第二温度に経済的に保温維持でき
る。
ムチューブをポリプロピレンとポリエチレンとの共重合
体のチューブで構成し、第一温度と形状回復段階に於け
る加熱温度とを非架橋ポリエチレンの溶融点以上の温度
に選択して、フィルム側の軟化を遅らせるため、形状回
復抑止能を充分に果たすことができるものとしたが、こ
の場合は、フィルムチューブをポリプロピレン単相とし
てもよい。一方、フィルムチューブとして非架橋のポリ
エチレンチューブを採用する場合は、挿入段階における
縮径状態の樹脂管を第二温度に経済的に保温維持でき
る。
【0021】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図1】本発明の管の挿入方法の作業手順を示す図
【図2】本発明の管の挿入方法の作業手順を示す図
【図3】挿入治具の構成を示す図
【図4】挿入治具の各部位に於ける管の断面形状を示す
図
図
【図5】非架橋ポリエチレン、架橋ポリエチレンの温度
−引っ張り応力特性を示す図
−引っ張り応力特性を示す図
【図6】非架橋ポリエチレン、架橋ポリエチレンのクリ
ープ特性を示す図
ープ特性を示す図
【図7】非架橋ポリエチレン、架橋ポリエチレンのクリ
ープ特性を示す図
ープ特性を示す図
1 樹脂管 2 本体部 4 既設管 10 フィルムチューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須山 正美 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 森 洋司 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 中尾 朋由 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 岩崎 雅也 山口県玖珂郡和木町和木六丁目一番二号 三井石油化学工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 既設管(4)内に樹脂管(1)を挿入し
て新設する管のインサーション方法であって、 予め前記樹脂管(1)の本体部(2)を架橋度65%以
上のポリエチレンからなる樹脂材料で形成し、前記樹脂
管(1)を、温度上昇に伴って引っ張り応力が急激に減
少する疑似融点以上で前記疑似融点近傍の第一温度で縮
径した後、昇温に伴って前記樹脂材料が形状回復する形
状回復温度未満の温度まで冷却し、縮径状態でフィルム
チューブ(10)で被覆して形状安定させる形状記憶段
階と、前記樹脂材料が軟化する温度である軟化温度以上
で前記形状回復温度近傍の第二温度まで縮径状態の前記
樹脂管(1)を加熱して、前記フィルムチューブ(1
0)で形状回復を抑制しながら前記樹脂管(1)を軟化
状態で前記既設管(4)内に挿入する挿入段階と、挿入
操作の後、前記樹脂管(1)を前記形状回復温度以上に
加熱して、前記フィルムチューブ(10)を溶融もしく
は破壊もしくは拡径させて、前記樹脂管(1)を縮径前
の形状に回復する形状回復段階から構成される管のイン
サーション方法。 - 【請求項2】 前記フィルムチューブ(10)が非架橋
ポリエチレンチューブであり、前記第一温度と前記形状
回復段階に於ける加熱温度とを非架橋ポリエチレンの溶
融点以上の温度に選択する請求項1記載の管のインサー
ション方法。 - 【請求項3】 前記フィルムチューブ(10)がポリプ
ロピレンもしくはポリプロピレンとポリエチレンとの共
重合体のチューブであり、前記第一温度と前記形状回復
段階に於ける加熱温度とを非架橋ポリエチレンの溶融点
以上の温度に選択する請求項1記載の管のインサーショ
ン方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16096593A JPH0777289A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 管のインサーション方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16096593A JPH0777289A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 管のインサーション方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0777289A true JPH0777289A (ja) | 1995-03-20 |
Family
ID=15726007
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16096593A Pending JPH0777289A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 管のインサーション方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0777289A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999032819A1 (fr) * | 1997-12-19 | 1999-07-01 | Toa Grout Kogyo Kabushiki Kaisha | Materiau et procede permettant de reparer la surface interne d'un tuyau |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP16096593A patent/JPH0777289A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999032819A1 (fr) * | 1997-12-19 | 1999-07-01 | Toa Grout Kogyo Kabushiki Kaisha | Materiau et procede permettant de reparer la surface interne d'un tuyau |
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