JPH0776270A - 屋内スキー場垂直スキーリフト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はゲレンデ部分を使用せず人工スキー
場の建屋構造物の未利用部分を使用した、かつ大量に輸
送できる連続垂直搬送装置を提供する事を目的としてい
る。 【構成】 垂直面で循環するループ状のチェーン５を設
け、そのチェーン５に支持手段を介して一対の搬器１２
を多数取付け、チェーン５は上端部および下端部におい
てそれぞれ水平移動区間を有し、その水平移動区間の終
わりに搬器１２の向きを１８０度回転して次ぎの水平移
動区間の進行方向に向く方向変換部を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、屋内スキー場のように
大量の人員を連続的に垂直に搬送する搬送装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】例えば、屋外スキー場の場合、索動方式
により循環するワイヤロープに搬器である座席を吊りロ
ッドを介して吊下げたリフト方式やエレベータ方式は知
られている。 また、トロリーコンベア方式でゲレンデ
に沿ってレールを這わせレールから懸垂された複数の搬
器を駆動することでスキーリフトとする技術が提案され
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、屋内ス
キー場の場合Ｕ字状やスパイラル等ゲレンデが屈曲して
いることが多い。リフト方式は大量輸送は可能であるが
機構上の制約から直線でしか設置できないので、滑りだ
し始点と滑り込み終点とが、平面的に近い場合は第１の
リフトと第２のリフトとの接続点でＵターンするための
乗継ぎが必要で不便であると共にエリアを取られて効率
が悪い。トロリーコンベアの場合３次元搬送が可能であ
りゲレンデに沿ってレールを付設できるが室内に付設す
るためゲレンデスペースが取られてコストが高い等の問
題がある。

【０００４】したがって、本発明はゲレンデ部分を使用
せず人工スキー場の建屋構造物の未利用部分を使用し
た、かつ大量に輸送できる連続垂直搬送装置を提供する
事を目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、垂直面
で循環するループ状のチェーンを設け、そのチェーンに
支承手段を介して一対の搬器を多数吊下げ、チェーンは
上端部および下端部においてそれぞれ水平移動区間を有
し、その水平移動区間を通過後に搬器の向きを１８０度
水平に回転して次ぎの水平移動区間の進行方向に向くよ
う方向変換装置を設けている。

【０００６】

【好ましい実施の態様】チェーンにはガイドレールを設
け、搬器の上部には搬器と共に移動する安全床を設ける
ことが好ましい。

【０００７】

【作用効果の説明】上記のように構成された屋内スキー
場垂直スキーリフトにおいて、下端部の水平移動区間で
スキーヤが乗車した搬器は方向変換装置で１８０度水平
に回転し、上端部の水平移動区間でスキーヤは容易に降
車して滑走に移ることができる。スキーヤが降車した搬
器は方向変換装置で１８０度水平に回転して下端部での
次回の乗車に備える。

【０００８】また、搬器の上部には安全床が設けられ
て、事故の場合上段の搬器のスキーヤが搬器から脱出で
き、チェーンはガイドレールで誘導されているので安全
である。

【０００９】

【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。

【００１０】図１において屋内スキー場１はＵ字状に形
成されたゲレンデ２を有している。そのゲレンデのスタ
ート部２ａには山頂停留場３ａが設けられ、ゲレンデ下
部２ｂには連絡通路４で接続された山麓停留場３ｂが設
けられて、その間に垂直スキーリフト３が取付けられて
いる。

【００１１】その垂直スキーリフト３は、図２を参照し
て、駆動スプロケット８と３か所のアイドラ９とで垂直
面に長方形状に構成されたチェーン５を備えている。

【００１２】そして、そのチェーン５の垂直部は上りシ
ャフト１０と下りシャフト１１とに収容され、それらの
シャフト１０、１１は外側に断熱材を有し屋内に解放さ
れている。

【００１３】また、そのチェーン５には、図３〜図６を
参照して、ガイドローラ５ａが設けられ、ガイドレール
１７でガイドされている。

【００１４】そして、図７に示すように、下部水平移動
区間は同様に構成されている。

【００１５】さらに、図８を参照して、チェーン５には
ブラケット１３が設けられ、そのブラケット１３には支
持パイプ１４が取付けられ、その端部には座席である搬
器１２を水平に１８０度回転する方向変換ギヤボックス
１５がベアリング２３で軸支され、その方向変換ギヤボ
ックス１５はベベルギヤ２０、２１を内臓し、上部には
安全床１６が取付けられている。

【００１６】そして、ギヤ２０はベアリング２２ａと２
２ｂとで軸支したシャフト２６に固定され、そのシャフ
ト２６には搬器１２が取付けられている。

【００１７】また、ベベルギヤ２１はドライブシャフト
２５に取付けられそのシャフト２５にはピニオン２４が
固着され、そのピニオン２４は、図９、図１０をも参照
して、搬器１２の方向変換部に設けられたラック２３と
係合するよう構成されている。

【００１８】以下、作動に付いて説明する。

【００１９】スキーヤはゲレンデで滑走を終りゲレンデ
下部２ｂに至ると、連絡通路４で山麓停留場３ｂにいた
り、水平移動区間を移動中の搬器１２に乗車する。

【００２０】搬器は上昇に移ると方向変換装置１５でピ
ニオン２４がガイドレールに設けられたラック２３に係
合してドライブシャフト２５を回転させ、ベベルギヤ２
１、２０で搬器１２を吊っているシャフト２６を１８０
度回転し、搬器１２を水平に回転する。

【００２１】したがって、山頂停留場に到着すれば、座
席である搬器１２は進行方向に向いているので、容易か
つ安全に降車できる。

【００２２】また、空車になった搬器１２は下降に移る
と上記と同様に１８０度水平に回転して山麓停留場での
乗車に備える。

【００２３】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、屋内スキー場のゲレンデ部分を使用せずに
建屋の未使用部分だけを使用して、スキーヤを連続して
大量に垂直に搬送でき、かつ安全である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である垂直スキーリフト設置
状況を示す斜視図。

【図２】図１の垂直スキーリフト全体構成斜視図。

【図３】図２の上りシャフトの拡大斜視図。

【図４】図２の山頂停留場の拡大斜視図。

【図５】上部水平移動区間の構成を示す側面図。

【図６】図５のＡ矢視図。

【図７】下部水平移動区間の構成を示す斜視図。

【図８】方向変換装置を示す側断面図。

【図９】図８のＢ矢視図。

【図１０】図８のＣ矢視図。

【符号の説明】

１…屋内スキー場 ２…ゲレンデ ３…ゲレンデ垂直リフト ４…連絡通路 ５…チェーン ６…ガイドレール ８…駆動スプロケット ９…アイドラ １０…上りシャフト １１…下りシャフト １２…搬器 １４…支持パイプ １５…方向変換ギヤボックス １６…安全床 ２０、２１…ベベルギヤ ２２、２３…ベアリング

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 垂直面で循環するループ状のチェーンを
   設け、そのチェーンに支承手段を介して一対の搬器を多
   数吊下げ、チェーンは上端部および下端部においてそれ
   ぞれ水平移動区間を有し、その水平移動区間を通過後に
   搬器の向きを１８０度水平に回転して次ぎの水平移動区
   間の進行方向に向くよう方向変換装置を設けたことを特
   徴とする屋内スキー場垂直スキーリフト装置。