JPH0776042A - フランジ付きライニング金属管のフランジ部構造およびその製造方法 - Google Patents

フランジ付きライニング金属管のフランジ部構造およびその製造方法

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JPH0776042A
JPH0776042A JP16075293A JP16075293A JPH0776042A JP H0776042 A JPH0776042 A JP H0776042A JP 16075293 A JP16075293 A JP 16075293A JP 16075293 A JP16075293 A JP 16075293A JP H0776042 A JPH0776042 A JP H0776042A
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flange
pipe
resin
elastic foam
flanged
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JP16075293A
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English (en)
Inventor
Tetsuhiro Okuyama
哲弘 奥山
Hideki Kageyama
英樹 影山
Yutaka Yoshino
豊 吉野
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L23/00Flanged joints
    • F16L23/02Flanged joints the flanges being connected by members tensioned axially

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 管端フランジ部や内側コーナー部における
ライニング層の剥離や変形等を生じにくいフランジ付き
ライニング金属管およびその製造方法を提供する。 【構成】 フランジ付き鋼管2の管端フランジ面2
a’に弾性発泡体4を貼り付け、その表面側にスペーサ
リング12を当ててフランジ型10をボルト13で所定
量だけ締めつけてセットし、そのフランジ型10に内面
ロッド型11を嵌合して鋼管2内に挿入セットする。そ
して、こうして組み立てた型のキャビティC内に樹脂を
射出成形した後、スペーサリング12を取り除いて弾性
発泡体4を当初のほぼ無負荷の状態に弾性回復させ、こ
れにより管端フランジ面2a’と樹脂フランジ部との間
に圧縮可能な弾性発泡体4を有するフランジ付きライニ
ング金属管を製作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管端にフランジを有す
る金属管の内面から管端フランジ面にかけて樹脂ライニ
ング層を形成してなるフランジ付きライニング金属管の
フランジ部構造およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、フランジ付きライニング金属管
においては、腐食防止等の観点から、その内面から管端
フランジ面にかけて樹脂が途切れることなく存在するよ
うにライニング層を形成する必要があり、また配管後に
温度変化に伴って生じるライニング層の伸縮により管端
フランジ部や管端コーナー部のライニング層が破損しな
いことが求められる。
【0003】このため、従来においては、管端フランジ
部又はコーナー部における金属管とライニング層との間
にゴム弾性体を介装することにより上記のような応力
(主に引張応力)を吸収・緩和してライニング層の破損
を防止することが試みられているが、そのようなものと
して、例えば次のような技術がある。
【0004】一つは、実開昭62−8488号公報に示
されているものである。これは、金属管の管端フランジ
面にゴム弾性体を接着した上で、その金属管内に硬質塩
化ビニル樹脂等の熱膨張性合成樹脂でなる樹脂管を挿入
し、これを加熱膨張させて金属管の内面をライニングし
た後、その管端部から突出した樹脂管の突出部を拡径し
て管端フランジ面に沿って鍔返し加工することにより、
管端部におけるフランジ面と樹脂部との間にゴム弾性体
を介在させたものである。
【0005】また、他の一つは、実開平4−12001
9号公報に示されているものである。これは、フランジ
付き金属管の内面とフランジ面とが直交する部分に環状
の切り欠き部を設け、この切り欠き部にゴム弾性体を装
着して、その上に合成樹脂部をライニングしたものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おける上記のようなフランジ部構造によると、管端フラ
ンジ部又はコーナー部に設けられたゴム弾性体は、これ
に応力が作用した時に、その応力によって変形はするが
体積変化を起こさないため、引張応力を緩和する効果が
少ないという問題がある。特に、上記実開平4−120
019号公報に記載された構成のように、完全に密閉さ
れた状態では引張応力緩和の効果を奏し難い。
【0007】また、その製造方法に関しても、熱加工に
より管端フランジ面に対する樹脂ライニング層を形成す
る際に残留応力が発生することが避けられないため、配
管後に温度変化による熱膨張や収縮を繰り返しているう
ちに残留応力による影響で管端フランジ部やコーナー部
の樹脂ライニング層が剥離したり変形したりするおそれ
がある。また、管状部の膨張工程、フランジ部の加熱、
拡径、成形、さらにはその仕上げというように工程数が
多く、それだけ多くの作業時間を要するという問題があ
る。特に、分岐管の場合は、樹脂管の接着や溶接(主管
部と枝管部との溶接)を行うのは非常に困難であるた
め、製作に多大な時間がかかることになる。
【0008】本発明は、従来における上記のような問題
に対処するもので、配管後に温度変化があっても管端フ
ランジ部やコーナー部におけるライニング層の剥離や変
形等を生じにくいフランジ付きライニング金属管を提供
するとともに、そのようなライニング金属管を射出成形
法を用いて簡易に製造することができる方法を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
願第1発明は、管端にフランジを有する金属管の内面か
ら管端フランジ面にかけて樹脂ライニング層を形成して
なるフランジ付きライニング管継手のフランジ部構造に
おいて、上記管端のフランジ部又はコーナー部における
金属管部分と樹脂ライニング層との間に弾性発泡体を介
在させたことを特徴とする。
【0010】また、本願第2発明に係る製造方法は、上
記第1発明に係るフランジ付きライニング金属管を製造
するに当たり、素材であるフランジ付き金属管における
管端フランジ部ないしコーナー部に弾性発泡体を貼り付
けた後、この弾性発泡体の表面側に所定厚みのスペーサ
を当て、このスペーサを介して上記弾性発泡体を所定量
だけ圧縮させた状態で管端フランジ部に対してフランジ
型をセットするとともに、そのフランジ型に内面ロッド
型を嵌合して上記金属管内に挿入セットすることによ
り、上記金属管の内面から管端フランジ部にかけてライ
ニング層形成用のキャビティを形成し、そのキャビティ
内に樹脂を射出成形して樹脂ライニング層を形成した
後、上記スペーサを取り除くことにより上記弾性発泡体
を当初のほぼ無負荷の状態に弾性回復させることを特徴
とする。
【0011】なお、上記スペーサの厚みは、当該スペー
スが存在しなかったならば弾性発泡体が射出成形時に樹
脂圧によって圧縮されるであろう厚み量に相当する量と
する。そして、このスペーサを介して弾性発泡体を圧縮
させる際の圧縮量は、そのスペーサの厚みに相当する量
とする。
【0012】上記弾性発泡体としては、ウレタン発泡
体、ポリエチレン発泡体等の合成樹脂の発泡体や、ニト
リルゴム、ブチルゴム、シリコンゴム等のゴムの発泡体
など、圧縮力が作用した時に体積変化を起こすような素
材を用いる。
【0013】また、スペーサは、通常鋼製のものを使用
するが、ステンレススティール製等のように十分な剛性
を有するも他の金属等であってもよい。この種のスペー
サは、成形後に取り除くことが可能なように、少なくと
も2割り以上の複数割りの構成としておく必要がある。
【0014】一方、素材であるフランジ付き金属管には
通常は鋼管を用いるが、鋳物やステンレス等の他の金属
製の管を使用してもよい。また、ライニング素材の樹脂
としては、例えば塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹
脂、ポリエチレン、ポリブデン、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)
等の射出成形可能な樹脂を使用する。
【0015】さらに、この種の樹脂を用いてライニング
するに当たり通常は接着剤を使用するが、本発明は、そ
のような接着剤を使用しないルーズライニングにも適用
可能である。接着剤を使用する場合は、通常ゴム系の接
着剤を用いるが、ホットメルト系接着剤も使用可能であ
る。
【0016】
【作用】本願第1発明に係るフランジ付きライニング金
属管のフランジ部構造によれば、その管端のフランジ部
又はコーナー部における金属管部分と樹脂ライニング層
との間に、単なる弾性体ではなく負荷が作用した時に体
積変化する弾性発泡体が設けられているので、ライニン
グ層に作用する引張応力をその弾性発泡体の体積変化に
よって吸収緩和することができる。したがって、例えば
温度変化の著しい配管ラインに使用した場合にも、熱膨
張又は収縮によるライニング層の剥離や変形を防止する
ことができるから、長期にわたって防食性を維持するこ
とが可能となる。
【0017】また、本願第2発明に係る製造方法によれ
ば、管端フランジ部ないしコーナー部の金属管部分に貼
り付けた弾性発泡体を所定厚みのスペーサを介して所定
量だけ予め圧縮させた状態で樹脂を射出成形し、その成
形後にスペーサを除去して弾性発泡体を当初のほぼ無負
荷の状態に弾性回復させるので、管端フランジ部ないし
コーナー部の金属管部分と樹脂ライニング層との間に、
その両者に密着して弾性発泡体がほぼ無負荷の状態(つ
まり管端フランジ部の樹脂ライニング層に引張応力が作
用した時にその応力を吸収緩和できる体積変化可能な状
態)で介在する上述のようなフランジ部構造を製造する
ことができる。
【0018】そして、このような射出成形法の採用によ
って、従来は別々に行っていた内面樹脂ライニング工程
とフランジ部成形工程とを一工程で行うことができ、し
かも仕上げ工程もゲートカットを行うだけでよいから作
業工程が極めて簡易になる。特に、分岐管に本発明を適
用し場合には、従来のように樹脂管の溶接をする必要が
なくなるから、多大な工数の削減と品質の信頼性の向上
を図ることができる。
【0019】なお、素材として使用されるフランジ付き
金属管には製作上長さ寸法にバラツキがある場合が多い
ことから、多少の乱尺品でも樹脂ライニング層を形成で
きるようにしておく必要があるが、上記製造方法におい
て、フランジ型と内面ロッド型とを軸方向相対変位可能
に構成しておけば、必要に応じて両型を軸方向に相対変
位させることにより、そのような長さ方向のバラツキに
も十分対処できることとなる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 〔第1実施例〕この実施例は、本発明を分岐管(チー
ズ)に適用した場合に関する。
【0021】図1は、本実施例に係るフランジ付きライ
ニング金属管を示す縦断面図である。このフランジ付き
ライニング金属管1は、主管部21 および枝管部22
各端部外方にフランジ2aをそれぞれ設けてなるフラン
ジ付き鋼管2に対し、その内面2bから各フランジ2a
の端面(管端フランジ面)2a’側にかけて合成樹脂
(本実施例では硬質塩化ビニル樹脂)でなる樹脂ライニ
ング層3を後述する射出成形法により形成した構成であ
る。上記各フランジ2aには、接続用ボルト孔2cがそ
れぞれ形成されている。
【0022】そして、このフランジ付きライニング金属
管1には、本発明の特徴部分として、上記各管端フラン
ジ面2a’とこの部分に形成された樹脂ライニング層3
の樹脂フランジ部3aとの間に、その両者に密着した
(管端フランジ面3aに対しては接着された)環状の弾
性発泡体4が介装されている。
【0023】この弾性発泡体4は、本実施例では、弾性
を有し且つ圧縮力が作用した時に体積変化を起こす発泡
ウレタンが使用されており、その内径が鋼管2の内径に
ほぼ等しく、外径がフランジ2aにおけるボルト孔2c
より内側に位置する大きさとされている。そして、樹脂
フランジ部3aに引張応力(鋼管内に引き込む方向に作
用する応力)が作用した時に、その樹脂フランジ部3a
と管端フランジ面2a’との間でその引張応力の応じて
圧縮されることにより、その引張応力を吸収緩和するよ
うになっている。
【0024】このような構成によれば、鋼管2の管端フ
ランジ面2a’と樹脂フランジ部3aとの弾性発泡体4
が圧縮可能なほぼ無負荷の状態で設けられているので、
樹脂フランジ部3aに引張応力が作用した時に、その弾
性発泡体4が圧縮されることにより、その引張応力を吸
収緩和することができる。したがって、例えば温度変化
の著しい配管ラインに使用した場合にも、熱膨張又は収
縮による樹脂フランジ部3aやその内側コーナ部の樹脂
ライニング層3の剥離や変形を防止することができるか
ら、長期にわたって防食性を維持することが可能とな
る。
【0025】次に、上記フランジ付きライニング金属管
1の製造方法について説明する。図2は、素材としての
フランジ付き鋼管2に対し、その管端フランジ面2a’
に形成すべき樹脂ライニング層の厚みを規定するための
各フランジ型10と、鋼管内面2bに形成すべき樹脂ラ
イニング層の厚みを規定するための各内面ロッド型11
とをそれぞれセットした状態を示す縦断面図である。な
お、図例のフランジ付き鋼管2には、主管部21 の長さ
が250mm、枝管部22 の高さが70mmの50A
(外径60.5mm)の同径チーズを使用した。
【0026】同図のようにセットするに当たり、まず、
フランジ付き鋼管2を180°Cに加熱し、その内面2
bにポリエステル系接着剤(図示せず)の粉体を吹きつ
けた後、その各フランジ面2a’に図示しない(図示せ
ず)を塗布して乾燥させ、その乾燥後、図3に示すよう
に、各フランジ面2a’に対して外径が88mm、内径
が53mm、肉厚3mmの環状の弾性発泡体(発泡率4
倍の発泡ウレタン)4をそれぞれ貼り付けた。
【0027】次に、図4に示すように、上記弾性発泡体
4の表面側に、外径が90mm、内径が53mm、肉厚
が2.0mm(これは本実施例の弾性発泡体4の荷重/
圧縮率曲線から推定した圧縮代2.0mmに対応させた
ものである)のステンレススティール製スペーサリング
12を当て、その表面側から、中心部に内面ロッド型挿
通孔10aを有するフランジ型10をセットしてボルト
13で鋼管2のフランジ2aにそれぞれ締結した。
【0028】この場合の各スペーサリング12は、18
0°の位置で2つ割りになっているものを使用したが、
その外方に位置するボルト13によって外方への変位が
規制され、しかもボルト13の締めつけによりフランジ
2aとフランジ型10との間に挟持されるので、外方へ
スライドすることはない。また、各フランジ型10に対
するボルト13の締めつけ量は、弾性発泡体4がスペー
サリング12の肉厚相当分だけ圧縮される量とした。
【0029】こうして鋼管2の各フランジ2aにフラン
ジ型10をそれぞれ締結した後、その各フランジ型10
の挿通孔10aを介して鋼管2内に上記図2に示したよ
うに内面ロッド型11をそれぞれ挿入して、それらの先
端部どうしを突き合わせ状態にセットすることにより、
鋼管2の内面2bと各内面ロッド型11および各フラン
ジ2におけるスペーサリング12とフランジ型10との
間に連続する樹脂ライニング層形成用のキャビティCを
形成した。
【0030】この場合において、フランジ型10と内面
ロッド型11との間のクリアランスは、0.08mmの
すきま嵌め程度とした。また、上記キャビティC、つま
り成形後に樹脂ライニング層3(図1参照)となる部分
の肉厚(フランジ部における肉厚はスペーサリング12
とフランジ型10との間のクリアランス)は、2mmと
した。
【0031】また、鋼管2の主管部21 側の内面ロッド
型11(111 、111 )は締結棒14で互いに締結す
る一方、枝管部22 側の内面ロッド型11(112 )は
主管部側内面ロッド型111 、111 の突き合わせ部分
に形成されたV型切り欠き部11aにノックピン15、
15を利用して嵌合させた。
【0032】こうして組み合わせた型を図2に示すよう
に取り付けプレート16を介して図示しない射出成形機
(図示せず)に取り付け、この組み合わせ型内に形成さ
れたキャビティC内に、枝管部22 側の内面ロッド型1
1(112 )に形成されたスプール部11bおよびラン
ナ部11cを介して塩化ビニル樹脂を射出成形して、図
5に示すように鋼管2の内面2bから各フランジ2a部
にかけて樹脂ライニング層3を形成した。この場合の射
出成形は、射出温度190°C、ゲージ圧50kgf/
cm2 (元圧750kgf/cm2 )の射出成形機を用
いて行った。
【0033】こうして樹脂ライニング層3を形成した
後、図2に示す締結棒14を取り外して鋼管2の主管部
1 および枝管部22 から各内面ロッド型11を抜き取
るとともに、それぞれ、各フランジ2aにおけるボルト
13を緩めてフランジ型10を取り外した。そして、各
フランジ2aにおける樹脂ライニング層3側にあるスペ
ーサリング12を取り除き、図6に示すように各弾性発
泡体4を当初のほぼ無負荷の状態に弾性回復させて管端
フランジ面2a’と樹脂フランジ部3aの両方に密着さ
せた。
【0034】これにより、図1に示したように、フラン
ジ付き鋼管1の内面1aから各管端フランジ面1bにか
けて所定肉厚の樹脂ライニング層6が形成され且つその
各管端フランジ面2a’と樹脂フランジ部3aとの間に
弾性発泡体4がほぼ無負荷の状態で介装されてなるフラ
ンジ付きライニング金属管1が得られた。 〔第2実施例〕この実施例は、本発明を直管に適用した
場合に関する。
【0035】図7は、本実施例に係るフランジ付きライ
ニング金属管を示す縦断面図である。このフランジ付き
ライニング金属管21は、その構成部材であるフランジ
付き鋼管22が直管である点を除いて、第1実施例のも
のとほぼ同様に構成されている。したがって、この実施
例においても、鋼管22の内面22bから両端部におけ
るフランジ22aの端面(管端フランジ面)22a’に
かけて樹脂ライニング層23が形成されているととも
に、その管端フランジ面22a’と樹脂フランジ部23
aとの間に、その両者に密着するように弾性発泡体24
がほぼ無負荷の状態つまり圧縮可能な状態で介装されて
いる。
【0036】次に、この実施例に係るフランジ付きライ
ニング金属管21の製造方法について説明する。図8
は、素材としてのフランジ付き鋼管22に対し、各フラ
ンジ型30および各内面ロッド型31をそれぞれセット
した状態を示す縦断面図である。なお、図例のフランジ
付き鋼管22には、100Aフランジ付き直管(外径1
14.3mm、長さ300mm)を使用した。
【0037】同図のようにセットするに当たり、まず、
第1実施例の場合と同様ようにして鋼管22の加熱およ
び接着剤の塗布を行った後、各管端フランジ面22a’
に、外径が144mm、内径が105.3mm、肉厚が
3mmの弾性発泡体(発泡ウレタン)24をそれぞれ貼
り付けた。そして、この弾性発泡体24の表面側に、外
径が147mm、内径が105.3mm、肉厚が2mm
(第1実施例と同様の理由である)のスペーサリング
(180°の位置で2つ割りのもの)32をそれぞれセ
ットした。
【0038】次に、その状態で、第1実施例の場合と同
様に各スペーサリング32を介して各弾性発泡体24を
所定量だけ圧縮した上で鋼管22の各フランジ面22
a’に各フランジ型30をボルト33で締結し、それら
に各内面ロッド型31を嵌合して鋼管22内に挿入セッ
トした。
【0039】この時、スプール部31b側のフランジ型
30(301 )を最初にセットし、これを基準にして各
内面ロッド型31および反対側のフランジ型302 の位
置を合わせた。また、各フランジ型30と内面ロッド型
31とのクリアランス、および樹脂ライニング層の肉厚
となるキャビティC’の厚みは、第1実施例と同様とし
た。
【0040】また、両内面ロッド型31、31は2本の
ノックピン35によってズレないようにし、スプール部
31b側と反対側の内面ロッド型312 は押さえ板37
によりスブール部31bを有する内面ロッド型311
に押しつけた。
【0041】こうして組み合わせた型のキャビティC’
内に第1実施例の場合と同じ条件で樹脂を射出成形し、
その成形後、同じく各スペーサリング32を取り除いて
弾性発泡体24を当初のほぼ無負荷の状態にそれぞれ弾
性回復させた。
【0042】これにより、上述した図7に示すフランジ
付きライニング金属管21が得られた。なお、この実施
例で使用した組み合わせ型では、通常の射出成形型とは
異なり、型の芯を決めることが難しいが、この実施例で
は上述したように最も寸法精度が出ているスプール31
b側(第1実施例のようなチーズの場合であれば枝管部
側)のフランジ22aの外径を基準とした。 〔その他の実施例〕第1実施例や第2実施例における弾
性発泡体の内側コーナー部は直角となっているが、図9
に示す弾性発泡体44のように、その内側コーナー部に
はテーパー44aを設けるのが好ましい。
【0043】また、図10に示すように、内側コーナー
部が丸みをおびた形状の弾性発泡体54を使用して、図
11に示すように管端内面がテーパー状に面取りされた
フランジ付き鋼管52の当該テーパー部52cに上記弾
性発泡体54を接着して、その表面側を樹脂ライニング
層53が覆うような構成としてもよい。
【0044】一方、本発明方法で使用されるスペーサ
(スペーサリング)としては、上記実施例のものに限ら
ない。例えば、図12に示すように、外周側にストッパ
62aを有するスペーサリング62を使用してもよい。
これによれば、図示しないフランジ付き鋼管の管端フラ
ンジ面にフランジ型をボルトでセットする場合に、弾性
発泡体が所定量だけ圧縮された時に上記ストッパ62a
が管端フランジ面に当接するので、弾性発泡体を常に一
定量だけ圧縮することができる。
【0045】さらに、同図に示すように、スペーサリン
グ62には、その内周側に射出成形樹脂と同質の樹脂で
なる複数(例えば4〜8個)の点付けスペーサ部62b
を粘着剤により取り付けてもよい。このようにすると、
第1実施例等で述べたごとくスペーサリングを介して弾
性発泡体を圧縮するようにフランジ型をセットした際に
も、そのフランジ型とスペーサリングとの間に一定のク
リアランスを確実に保持することができるので、図4に
点線の矢印で示したように管端内面からコーナー部を回
ってフランジ側のキャビティ内の隅々まで溶融樹脂が確
実に流れるようになる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本願第1発明に係るフラ
ンジ付きライニング金属管のフランジ部構造によれば、
その管端のフランジ部又はコーナー部に作用する引張応
力を弾性発泡体によって吸収緩和することができるの
で、例えば温度変化の著しい配管ラインに使用した場合
にも、熱膨張又は収縮によるライニング層の剥離や変形
を防止することができ、長期にわたって防食性を維持す
ることができる。
【0047】また、本願第2発明に係る製造方法によれ
ば、管端フランジ部ないしコーナー部の金属管部分と樹
脂ライニング層との間に、その両者に密着する弾性発泡
体がほぼ無負荷の状態(つまり管端フランジ部の樹脂ラ
イニング層に引張応力が作用した時にその応力を吸収緩
和できる体積変化可能な状態)で介装できるので、上述
のような上述のような効果を奏するフランジ部構造を容
易に製造できることになる。
【0048】そして、上記製造方法においては、射出成
形法の採用によって、従来は別々に行っていた内面樹脂
ライニング工程とフランジ部成形工程とを一工程で行う
ことができ、しかも仕上げ工程もゲートカットを行うだ
けでよいから作業工程が極めて簡易になる。特に、分岐
管に本発明を適用し場合には、従来のように樹脂管の溶
接をする必要がなくなるから、多大な工数の削減と品質
の信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るフランジ付きライニ
ング金属管を示す縦断面図。
【図2】同実施例に係るフランジ付きライニング金属管
の製造方法における一工程を示すもので、素材となるフ
ランジ付き鋼管(金属管)にフランジ型および内面ロッ
ド型をセットした状態を示す縦断面図。
【図3】同じく一工程を示すもので、上記鋼管の管端フ
ランジ面に弾性発泡体を貼り付けた状態を示す部分拡大
図。
【図4】図2の管端フランジ部周辺を拡大して示す部分
拡大図。
【図5】図2のようにセットした型のキャビティ内に樹
脂を射出成形した状態を示す管端フランジ部周辺の部分
拡大図。
【図6】図5の射出成形後に上記フランジ型等を取り除
いて弾性発泡体を当初の状態に弾性回復させた状態を示
す管端フランジ部周辺の部分拡大図。
【図7】本発明の第2実施例に係るフランジ付きライニ
ング金属管を示す縦断面図。
【図8】同実施例に係るフランジ付きライニング金属管
の製造方法における一工程を示すもので、素材となるフ
ランジ付き鋼管(金属管)にフランジ型および内面ロッ
ド型をセットした状態を示す縦断面図。
【図9】本発明で使用される弾性発泡体の他の例を示す
縦断面図。
【図10】本発明で使用される弾性発泡体のさらに他の
例を示す縦断面図。
【図11】図10の弾性発泡体を鋼管の管端内側のコー
ナー部に設けた状態を示す部分縦断面図。
【図12】本発明で使用されるスペーサ(スペーサリン
グ)の他の例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1、21・・・フランジ付きライニング金属管 2、22、52・・・フランジ付き金属管(フランジ付
き鋼管) 2a、22a・・・フランジ 2a’、22a’・・・管端フランジ面 3、3a、23、23a・・・樹脂ライニング層(3
a、23a・・・樹脂フランジ部) 4、24、44、54・・・弾性発泡体 12、32、62・・・スペーサ(スペーサリング) 10、30・・・フランジ型 11、31・・・内面ロッド型 C、C’・・・キャビティ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管端にフランジを有する金属管の内面か
    ら管端フランジ面にかけて樹脂ライニング層を形成して
    なるフランジ付きライニング管継手のフランジ部構造で
    あって、上記管端のフランジ部又はコーナー部における
    金属管部分と樹脂ライニング層との間に弾性発泡体を介
    在させたことを特徴とするフランジ付きライニング金属
    管のフランジ部構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフランジ付きライニン
    グ金属管のフランジ部構造を製造する方法であって、素
    材であるフランジ付き金属管における管端フランジ部な
    いしコーナー部に弾性発泡体を貼り付けた後、この弾性
    発泡体の表面側に所定厚みのスペーサを当て、このスペ
    ーサを介して上記弾性発泡体を所定量だけ圧縮させた状
    態で管端フランジ部に対してフランジ型をセットすると
    ともに、そのフランジ型に内面ロッド型を嵌合して上記
    金属管内に挿入セットすることにより、上記金属管の内
    面から管端フランジ部にかけてライニング層形成用のキ
    ャビティを形成し、そのキャビティ内に樹脂を射出成形
    して樹脂ライニング層を形成した後、上記スペーサを取
    り除いて上記弾性発泡体を当初のほぼ無負荷の状態に弾
    性回復させることを特徴とするフランジ付きライニング
    金属管のフランジ部構造の製造方法。
JP16075293A 1993-06-30 1993-06-30 フランジ付きライニング金属管のフランジ部構造およびその製造方法 Pending JPH0776042A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103090135A (zh) * 2012-11-15 2013-05-08 镇江步云电子有限公司 一种法兰连接结构

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CN103090135A (zh) * 2012-11-15 2013-05-08 镇江步云电子有限公司 一种法兰连接结构

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