JPH0775960A - シリンダボアの加工方法及びその加工方法に用いるシリンダボアの変形防止装置 - Google Patents

シリンダボアの加工方法及びその加工方法に用いるシリンダボアの変形防止装置

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JPH0775960A
JPH0775960A JP5224099A JP22409993A JPH0775960A JP H0775960 A JPH0775960 A JP H0775960A JP 5224099 A JP5224099 A JP 5224099A JP 22409993 A JP22409993 A JP 22409993A JP H0775960 A JPH0775960 A JP H0775960A
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cylinder bore
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cylinder
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grinding
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    • B24B33/00Honing machines or devices; Accessories therefor
    • B24B33/06Honing machines or devices; Accessories therefor with controlling or gauging equipment
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/02Cylinders; Cylinder heads  having cooling means
    • F02F1/10Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling
    • F02F2001/104Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling using an open deck, i.e. the water jacket is open at the block top face

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンダヘッドが接合される上面のシリンダ
ボアの全周にわたりウォータジャケットの開口部が形成
されているオープンデッキ型のシリンダブロックに対
し、シリンダボア内面のホーニング加工を行う際のシリ
ンダボアの変形を防止する。 【構成】 ウォータジャケット9の開口部9aに、変形
防止装置11のオグジャリーピン17を挿入した状態
で、シリンダボア7の内面に対してホーニング加工を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オープンデッキ型の
シリンダブロックにおけるシリンダボアの加工方法及び
その加工方法に用いる変形防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オープンデッキ型のシリンダブロック
は、図6の平面図で示すように、シリンダヘッドが接合
される上面のシリンダボア1の全周にわたりウォータジ
ャケットの開口部3が形成され、シリンダボア1の上端
全周がウォータジャケットに囲まれている。オープンデ
ッキ型のシリンダブロックについては、例えば特開昭5
9−232654号公報の第1図に示されたものが知ら
れている。
【0003】一方、シリンダボア1の内面に対する研削
加工としては、仕上加工として例えばホーニング加工が
用いられる。ホーニング加工は、加工孔内面を砥石を用
いて研削するもので、この砥石は通常直方体形状のもの
を加工孔の中心軸方向を長手方向として円周方向に複数
等間隔に配置してある。この複数の砥石は、加工孔内に
挿入されてその中心軸に対して放射状に配置したホーン
と称する工具により加工孔内面に押圧されるとともに、
回転運動と軸方向の往復運動を行わせて加工孔の内面を
平滑かつ精度よく加工する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たようなホーニング加工を前述の図6に示したようなオ
ープンデッキ型のシリンダブロックに対して行う際に
は、複数の砥石がシリンダボア内面に所定の押付加工圧
力をもって押付けつつ研削加工することから、特に剛性
の低い部位は、シリンダボア上端側が砥石によって押し
広げられた状態での加工となるため、この押し広げられ
た部位に対する押付圧力が弱まって研削加工が所定に行
われず、逆に剛性の高い部位は、砥石の押付圧力に対抗
するうえ、前記剛性の低い部位の広がりに対応して内側
に移動しようとする力を受けることから、押付圧力が余
計に強くなって剛性の低い部位より多く研削加工されて
しまう。
【0005】この結果、加工終了後には、図7に示すよ
うに、押し広げられて研削量が不足している剛性の低い
部位Aが復元することによって、この部位Aの径が剛性
の高い部位Bに比べて小さくなり、したがって全体とし
てシリンダボア1が楕円形状となってしまう。
【0006】このようなオープンデッキ型シリンダブロ
ックに対し、シリンダ配列方向と直交する方向(図6中
で上下方向)の直線上でシリンダボア1を挟むような位
置にてウォータジャケットの開口部3を覆う一対の補強
デッキを設けたものが、特開昭61−116053号公
報に開示されている。
【0007】ところが、このようにウォータジャケット
の開口部3を補強デッキで覆う構造であると、シリンダ
ボア内面の研削加工の際にシリンダボアが変形しにくく
なるものの、補強デッキを設けたために鋳造性が悪く、
製造コストが高くなるという問題がある。
【0008】そこで、この発明は、シリンダヘッドが接
合される上面のシリンダボアの全周にわたりウォータジ
ャケットの開口部が形成されているオープンデッキ型の
シリンダブロックに対し、シリンダボア内面の研削加工
を行う際の変形を防止することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、第1に、ウォータジャケットがシリン
ダボアの全周にわたり上面に開口するオープンデッキ型
のシリンダブロックに、シリンダボアの径方向の変形を
抑える変形防止部材を装着した状態で、シリンダボア内
面を研削加工する方法としてある。
【0010】第2に、第1の方法において、ウォータジ
ャケットの上面の開口部から変形防止部材を挿入した状
態で、シリンダボア内面を研削加工する方法としてあ
る。
【0011】第3に、第1の方法において、シリンダボ
ア上端の開口周縁に形成された面取部のほぼ全周に押え
リングを接触させた状態で、シリンダボア内面を研削加
工する方法としてある。
【0012】第4に、第2または第3の方法において、
変形防止部材に歪検出手段を設け、この歪検出手段の検
出値に基づきシリンダボア内面を研削加工するホーニン
グ砥石のシリンダボア内面への押付加工圧力を制御する
方法としてある。
【0013】第5に、ウォータジャケットがシリンダボ
アの全周にわたり上面に開口するオープンデッキ型のシ
リンダブロックの上面にセットされ、シリンダボア内面
を研削加工する際にシリンダボアの変形を抑える変形防
止部材を備えたシリンダボアの変形防止装置としてあ
る。
【0014】第6に、第5の構成において、シリンダボ
アよりやや大径でシリンダボアに整合する貫通孔を備え
た装置本体と、この装置本体に設けられ、シリンダブロ
ックの上面に開口するウォータジャケットに挿入される
変形防止部材とから構成してある。
【0015】第7に、第5の構成において、シリンダボ
アよりやや大径でシリンダボアに整合する貫通孔と、こ
の貫通孔の周縁にシリンダボア上端の開口周縁の面取部
のほぼ全周に接触して挿入される突起とを有する押えリ
ングで構成してある。
【0016】第8に、第6または第7の構成において、
変形防止部材または押えリングに設けた歪検出手段と、
シリンダボア内面を研削加工するホーニング砥石のシリ
ンダボア内面への押付加工圧力を変化させる押付圧力可
変手段と、前記歪検出手段の検出値に基づいて前記押付
圧力可変手段を制御する制御手段とを有する構成として
ある。
【0017】
【作用】第1の方法または第5の構成によれば、変形防
止部材をシリンダブロックに装着した状態でシリンダボ
ア内面を研削加工することで、シリンダボアの変形を抑
えつつ研削加工が可能となる。
【0018】第2の方法または第6の構成によれば、ウ
ォータジャケットの上面の開口部から変形防止部材を挿
入した状態で、シリンダボア内面を研削加工すること
で、シリンダボアの変形を抑えつつ研削加工が可能とな
る。
【0019】第3の方法または第7の構成によれば、押
さえリングを、シリンダボア上端の開口周縁の面取部の
ほぼ全周に接触して挿入し、この状態でシリンダボア内
面を研削加工することで、シリンダボアの変形を抑えつ
つ研削加工が可能となる。
【0020】第4の方法または第8の構成によれば、変
形防止部材に設けた歪検出手段の検出値、つまりシリン
ダボアの変形量に応じて、シリンダボア内面を研削加工
するホーニング砥石のシリンダボア内面への押付加工圧
力を制御することで、シリンダボアの変形をより抑制し
ながらの研削加工が可能となる。
【0021】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき説明
する。
【0022】図1は、この発明の第1実施例に係わるシ
リンダブロックのシリンダボア内面に対してホーニング
加工を行う状態を示す断面図である。このシリンダブロ
ック5は、前述した図6におけるものと同様にオープン
デッキ型である。つまり、シリンダボア7の周囲に形成
されるウォータジャケット9は、シリンダヘッドが接合
される上面にてシリンダボア7の全周にわたり開口部9
aが形成されている。
【0023】上記シリンダブロック5の上面には、シリ
ンダボア7の内面を研削加工(ここではホーニング加
工)する際に、シリンダボア7の変形を抑える変形防止
装置11がセットされている。変形防止装置11は、装
置本体13の中央に、シリンダボア7の内径よりやや大
径でシリンダボア7に整合する貫通孔15を備え、この
貫通孔15の近傍の装置本体13内には、円周方向に複
数の変形防止部材としてのオグジャリーピン17が配置
されている。
【0024】オグジャリーピン17は、ウォータジャケ
ット9に挿入される挿入部17aと、挿入部17aの上
端に形成されるフランジ部17bと、フランジ部17b
の上部に形成される基部17cとから構成されている。
基部17cの上端付近には図中で左右方向に向けて貫通
するロック孔17dが形成されている。挿入部17a
は、断面が矩形状を呈し、シリンダボア7の直径方向の
厚さ寸法が、ウォータジャケット9の開口部9aの同方
向寸法より若干小さいものとなっている。
【0025】装置本体13は、シリンダブロック5上に
位置する第1アッパプレート19と、第1アッパプレー
ト19の上面に装着される第2アッパプレート21とか
ら構成され、これら各アッパプレート19,21に前記
オグジャリーピン17が挿入される挿入孔23,25が
それぞれ形成されている。挿入孔23は、挿入孔25に
連通し挿入孔25より大径でフランジ部17bとほぼ同
径の大径部23aと、大径部23aの下部に形成され挿
入部17aが上下方向に摺動する摺動部23bとから構
成されている。第2アッパプレート21の挿入孔25周
囲の下面とフランジ部17bとの間の大径部23a内に
は、オグジャリーピン17をシリンダブロック5側に付
勢するコイルスプリング27が設けられている。
【0026】第2アッパプレート21内には、オグジャ
リーピン17がコイルスプリング27によって付勢され
てウォータジャケット9内に挿入された状態で固定する
ためのロック機構29が配置されている。ロック機構2
9は、油圧ロックシリンダ31を備え、油圧ロックシリ
ンダ31内に設けられたピストン33のピストンロッド
35の先端に作用ピストン37が設けられ、さらに作用
ピストン37の先端には先端側が上方位置となるよう傾
斜しているロックピン38が設けられている。
【0027】油圧ロックシリンダ31と挿入孔25との
間には、作用ピストン37が摺動する摺動孔39と、摺
動孔39に連続して設けられロックピン38が移動する
移動孔40とがそれぞれ形成されている。この移動孔4
0は、作用ピストン37によって油圧シリンダ33側と
は密閉された状態となっている。ロックピン38は、ピ
ストン33の図中で右方向への移動に伴ってオグジャリ
ーピン17のロック孔17dに挿入され、これによりオ
グジャリーピン17はフランジ部17bが大径部23の
底面に接触する最下端位置から若干上昇した図1に示す
位置で固定される。
【0028】変形防止装置11の上方には、シリンダボ
ア7の内面をホーニング加工するためのホーニングヘッ
ド41が配置されている。ホーニングヘッド41は、本
体43内に上下動可能に挿入される二つのテーパコーン
45と、テーパコーン45の下降によってシリンダボア
7の内面に向けて押付けられ円周方向に複数配置された
シュー47と、シュー47の外周面に装着されシリンダ
ボア7の内面を研削加工する図中で上下方向に長い直方
体状の砥石49とを備えている。
【0029】ホーニングヘッド41は、テーパコーン4
5及びシュー47によって砥石49がシリンダボア7の
内面に所定の押付圧力(拡張圧)で押付けられた状態
で、全体として図示しない上下シリンダ及びモータを駆
動源として上下動すると同時に回転しながらホーニング
加工を行う。
【0030】また、ホーニングヘッド41の本体43に
は、上下方向に延長される2本のエア通路51が形成さ
れ、エア通路51は下部側がシリンダボア7の内面に対
向して開口するエアノズル53を構成し、上部側が上面
に開口して図示しないエアマイクロメータに接続されて
いる。エアマイクロメータは、エアノズル53からシリ
ンダボア7の内面にエアを吹き付けることにより、その
ときの背圧が電気信号に変換され、背圧に応じたシリン
ダボア7の所定の加工寸法が算出される。
【0031】一方、前記変形防止装置11の上部には、
二つのマスターリング55が固定プレート57によって
第2アッパプレート21の上面に装着されている。二つ
のマスターリング55は、ホーニング加工によるシリン
ダボア7の内径の加工狙い孔径の上限値及び下限値とそ
れぞれ同じ径を有しており、ホーニング加工に先立ち、
前述したエアマイクロメータからのエア圧力を受けて、
シリンダボア7内径の上限値及び下限値の範囲を設定す
る。
【0032】上記シリンダブロック5におけるシリンダ
ボア7の内面をホーニング加工する際には、まずシリン
ダブロック5が図示しない加工テーブル上に搬入されて
位置決めされた後、所望のクランプ機構によってクラン
プされる。次に、変形防止装置11をマスターリング5
5及び固定プレート57とともに下降させ、シリンダブ
ロック5上にセットする。このとき、油圧ロックシリン
ダ31のピストン33は図中で左側に位置しており、し
たがってロックピン38はオグジャリーピン17のロッ
ク孔17dに挿入されておらず、オグジャリーピン17
はコイルスプリング27により押圧されて最下端、つま
りフランジ部17bが挿入孔23の底部に接触した状態
となる。
【0033】変形防止装置11の下降動作に伴ってオグ
ジャリーピン17の挿入部17aがウォータジャケット
9の開口部9aに入り込む。挿入部17aが開口部9a
に入り込む際に、オグジャリーピン17は、ロック機構
29によってロックされていないので、先端がシリンダ
ブロック5の上面の開口部9a周縁などに例え当接して
も、コイルスプリング27が撓むことによって内部に引
っ込むので挿入動作は円滑に行われる。このとき、オグ
ジャリーピン17は、図2に示すように一つのシリンダ
ボア7に対して円周方向ほぼ等間隔に四つ配置されるも
のとする。
【0034】変形防止装置11がシリンダブロック5上
にセットされ、オグジャリーピン17の挿入部17aが
ウォータジャケット9の開口部9aに入り込んだら、油
圧ロックシリンダ31のピストン33を図1中で右方向
に移動させ、ロックピン38をロック孔17dに挿入す
る。このときロックピン38は上面がロック孔17dの
上部内壁に摺接しつつオグジャリーピン17をコイルス
プリング27に抗して図1に示す位置まで押上げ、この
状態でオグジャリーピン17は固定されることになる。
【0035】オグジャリーピン17がロック機構29に
よって固定されたら、シリンダボア7の内面に対するホ
ーニング加工を行う。ホーニング加工に先立ち、ホーニ
ングヘッド41をエアノズル53がマスターリング55
と整合する位置まで下降させ、この状態で前述した図示
しないエアマイクロメータからのエア圧力をエアノズル
53を経てマスターリング55が受けることで、シリン
ダボア7の内径の上限値及び下限値の範囲が設定され
る。
【0036】その後、ホーニングヘッド41をさらに下
降させてシリンダブロック5のシリンダボア7内に挿入
して加工を行う。この加工時には、ホーニングヘッド4
1を回転させつつ上下動させ、さらにテーパコーン45
及びシュー47による砥石49のシリンダボア7内面へ
の押付圧力を制御し、これによってシリンダボア5の内
面は全体として平滑かつ精密に仕上げられる。
【0037】上記のようなホーニング加工にあたり、シ
リンダボア7の内面が砥石49により所定の押付圧力を
受けるが、シリンダボア7の全周に形成されているウォ
ータジャケット9の開口部9aには周囲4箇所にオグジ
ャリーピン17が挿入されているので、このオグジャリ
ーピン17が前記押付圧力に対抗してシリンダボア7の
特に剛性の低い部位の広がり変形を抑制する。この結
果、シリンダボア7の内面に対する砥石49による押付
圧力は、剛性の高低に拘らず全体として均一化し、加工
量も均一化されて楕円に形成されることなく所望のほぼ
真円に仕上げることが可能となる。
【0038】図3は、この発明の第2実施例を示す要部
の断面図である。この実施例は、前記図1の第1実施例
に対し、オグジャリーピン17の挿入部17aの側部に
歪検出手段としての歪ゲージ59を装着し、この歪ゲー
ジ59の検出値、つまりシリンダボア7の加工時におけ
るオグジャリーピン17の変形量に応じて、砥石49に
よるシリンダボア7の内面への押付加工圧力を制御する
ようにしたものである。
【0039】この場合、歪ゲージ59の検出値がマイク
ロコンピュータなどからなる制御手段としての制御回路
61に入力され、制御回路61はこの入力値に応じて前
記図1に示したテーパコーン45を上下動させる押付圧
力可変手段を構成する油圧ポンプや油圧シリンダなどの
油圧系63を制御する。具体的には、歪量にある一定の
しきい値をあらかじめ設定しておき、加工時における実
際のオグジャリーピン17の歪量が前記しきい値以上と
なったときに、テーパコーン45を上昇させて砥石49
による押付圧力を低下させる。これにより、シリンダボ
ア7の変形をより抑制しながらの研削加工が可能とな
る。
【0040】図4及び図5は、この発明の第3実施例を
示している。この実施例は、変形防止部材として前記図
1に示したオグジャリーピン17に代えて、押えリング
65を使用している。押えリング65は、シリンダボア
7に整合しシリンダボア7の内径より若干大きい内径を
有する貫通孔65aが形成され、この貫通孔65aの内
面に沿って下方に突出する環状突起65bが形成されて
いる。環状突起65bは外側の面が傾斜面となってシリ
ンダボア7上端の開口周縁の面取部7aのほぼ全周に接
触して挿入される。
【0041】上記したような押えリング65をシリンダ
ブロック5の上面にセットした状態で、シリンダボア7
の内面をホーニング加工すると、シリンダボア7の上端
の開口周縁の面取部7aが全周にわたり押えリング65
の突起65bにより押えられているので、加工時にシリ
ンダボア7の特に剛性の低い部位が砥石49から押付圧
力を受け外方に広がる方向に力を受けても、この部位と
反対側にて押えリング65が内方への倒れ込みを防止
し、これによって剛性の低い部位の広がり変形が抑制さ
れて全体としてシリンダボア7の変形が防止される。
【0042】なお、前述した各実施例では、シリンダボ
ア7の内面に対してホーニング加工を行う際に、シリン
ダボア7の変形を防止する例を示しているが、ホーニン
グ加工と併せてその前の例えばボアファインボーリング
加工の際にも、この発明の変形防止部材を装着すれば、
さらに加工精度が向上する。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように、第1,第2,
第3、第5,第6または第7の発明によれば、変形防止
部材または押えリングをオープンデッキ型シリンダブロ
ックの上面にセットする構成としたので、シリンダボア
内面の研削加工の際に、シリンダボアの変形を抑えるこ
とができる。
【0044】第4または第8の発明によれば、変形防止
部材または押えリングに設けた歪検出手段の検出値に応
じて、シリンダボア内面を研削加工するホーニング砥石
のシリンダボア内面への押付加工圧力を制御するように
したので、シリンダボア内面の研削加工の際に、シリン
ダボアの変形をより一層抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に係わるシリンダブロッ
クのシリンダボア内面に対してホーニング加工を行う状
態を示す変形防止装置を中心とした断面図である。
【図2】図1の変形防止装置におけるオグジャリーピン
のシリンダブロックへの配置を示すシリンダブロック平
面図である。
【図3】この発明の第2実施例による変形防止装置にお
けるオグジャリーピンのシリンダブロックへのセット状
態を示す断面図である。
【図4】この発明の第3実施例による変形防止装置にお
ける押えリングのシリンダブロックへのセット状態を示
す断面図である。
【図5】図4の押えリングがセットされた状態のシリン
ダブロック平面図である。
【図6】オープンデッキ型シリンダブロックの平面図で
ある。
【図7】シリンダボアの変形状態を示す説明図である。
【符号の説明】
5 シリンダブロック 7 シリンダボア 7a 面取部 9 ウォータジャケット 9a 開口部 11 変形防止装置 13 装置本体 15 貫通孔 17 オグジャリーピン(変形防止部材) 49 砥石 59 歪ゲージ(歪検出手段) 61 制御回路(制御手段) 63 油圧系(押付圧力可変手段) 65 押えリング 65a 貫通孔 65b 環状突起

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウォータジャケットがシリンダボアの全
    周にわたり上面に開口するオープンデッキ型のシリンダ
    ブロックに、シリンダボアの径方向の変形を抑える変形
    防止部材を装着した状態で、シリンダボア内面を研削加
    工することを特徴とするシリンダボアの加工方法。
  2. 【請求項2】 ウォータジャケットの上面の開口部から
    変形防止部材を挿入した状態で、シリンダボア内面を研
    削加工することを特徴とする請求項1記載のシリンダボ
    アの加工方法。
  3. 【請求項3】 シリンダボア上端の開口周縁に形成され
    た面取部のほぼ全周に変形防止部材を接触させた状態
    で、シリンダボア内面を研削加工することを特徴とする
    請求項1記載のシリンダボアの加工方法。
  4. 【請求項4】 変形防止部材に歪検出手段を設け、この
    歪検出手段の検出値に基づきシリンダボア内面を研削加
    工するホーニング砥石のシリンダボア内面への押付加工
    圧力を制御することを特徴とする請求項2または3記載
    のシリンダボアの加工方法。
  5. 【請求項5】 ウォータジャケットがシリンダボアの全
    周にわたり上面に開口するオープンデッキ型のシリンダ
    ブロックの上面にセットされ、シリンダボア内面を研削
    加工する際にシリンダボアの変形を抑える変形防止部材
    を備えたことを特徴とするシリンダボアの変形防止装
    置。
  6. 【請求項6】 シリンダボアよりやや大径でシリンダボ
    アに整合する貫通孔を備えた装置本体と、この装置本体
    に設けられ、シリンダブロックの上面に開口するウォー
    タジャケットに挿入される変形防止部材とから構成され
    ることを特徴とする請求項5記載のシリンダボアの変形
    防止装置。
  7. 【請求項7】 シリンダボアよりやや大径でシリンダボ
    アに整合する貫通孔と、この貫通孔の周縁にシリンダボ
    ア上端の開口周縁の面取部のほぼ全周に接触して挿入さ
    れる突起とを有する押えリングで構成したことを特徴と
    する請求項5記載のシリンダボアの変形防止装置。
  8. 【請求項8】 変形防止部材または押えリングに設けた
    歪検出手段と、シリンダボア内面を研削加工するホーニ
    ング砥石のシリンダボア内面への押付加工圧力を変化さ
    せる押付圧力可変手段と、前記歪検出手段の検出値に基
    づいて前記押付圧力可変手段を制御する制御手段とを有
    することを特徴とする請求項6または7記載のシリンダ
    ボアの変形防止装置。
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