JPH0775574A - 安定なペルオキシダーゼ組成物及び安定な抗体組成物 - Google Patents

安定なペルオキシダーゼ組成物及び安定な抗体組成物

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JPH0775574A
JPH0775574A JP22356193A JP22356193A JPH0775574A JP H0775574 A JPH0775574 A JP H0775574A JP 22356193 A JP22356193 A JP 22356193A JP 22356193 A JP22356193 A JP 22356193A JP H0775574 A JPH0775574 A JP H0775574A
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peroxidase
antibody
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JP22356193A
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Masahiko Yamazaki
誠彦 山崎
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定化されたペルオキシダーゼを含有するペ
ルオキシダーゼ組成物の提供及び安定化された抗体を含
有する抗体組成物の提供。 【構成】 ペルオキシダーゼ又は抗体と、下記一般式
(1)及び/又は一般式(2)で示される化合物を含む
ペルオキシダーゼ組成物又は抗体組成物。 【化1】 式中、R1は2価の低級炭化水素基を表し、R2、R3
びR4は低級アルキル基を表し、各々は置換基を有して
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は免疫学的測定に用いるペ
ルオキシダーゼ又は抗体の保存安定化に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、臨床検査、診断分野において、免
疫反応、酵素反応を利用した測定法が広く行われてきて
いる。
【0003】ペルオキシダーゼは、過酸化水素を水素受
容体として種々の物質を酸化する反応を触媒する酵素で
あり、色原体を酸化し色素に変換する呈色反応に利用で
きる事から、たとえば目的生体成分に対応酸化酵素を反
応させ生成する過酸化水素を酵素反応により検出する測
定に用いられたり、酵素免疫測定法における標識酵素と
して用いられるなど、近年その重要性が増大してきてい
る。しかしながらペルオキシダーゼは溶液状態における
安定性に乏しく、室温での長時間保存においてその活性
を維持する事が極めて困難である。また、凍結乾燥を行
った場合も、ペルオキシダーゼ活性が相当低下する事が
知られている。
【0004】また、免疫測定に用いる抗体も、特に低濃
度の場合、経時的に活性が低下する事が知られている。
また、この傾向は、溶液の温度が高いほど著しい。
【0005】それ故、ペルオキシダーゼ及び抗体は長期
保存が難しく、これらを測定用試薬もしくは診断用試薬
として使用するには品質保証の点からも不充分なもので
あり、その安定化が強く要望されていた。また、特に、
ペルオキシダーゼと抗体とが結合したペルオキシダーゼ
標識抗体を使用する診断用試薬の場合、一方の安定化が
他方の活性を阻害することがないように、ペルオキシダ
ーゼ及び抗体を同一方法で同時に安定化する事が最も強
く望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の状況に照し、本
発明の第1の目的は安定化されたペルオキシダーゼを含
有するペルオキシダーゼ組成物を提供する事であり、ま
た、第2の目的は安定化された抗体を含有する抗体組成
物を提供する事である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはペルオキシ
ダーゼ及び抗体の活性低下を抑制する方法を鋭意検討し
た結果、ペルオキシダーゼと、下記一般式(1)及び/
又は一般式(2)で示される化合物を含むペルオキシダ
ーゼ組成物により達成され、又、抗体と、上記一般式
(1)及び/又は一般式(2)で示される化合物を含む
抗体組成物によって、達成される事を見出した。
【0008】
【化5】
【0009】式中、R1は2価の低級炭化水素基を表
し、R2、R3及びR4は低級アルキル基を表し、各々は
置換基を有してもよい。水酸基はO-又はp-位が好まし
い。
【0010】一般式(1)で示される化合物は、例えば o−ヒドロキシベンジルアルコール p−ヒドロキシベンジルアルコール o−ヒドロキシフェネチルアルコール p−ヒドロキシフェネチルアルコール 3-(p-ヒドロキシフェニル)-1-プロパノール 3-(O-ヒドロキシフェニル)-1-プロパノール 1-(P-ヒドロキシフェニル)-2-プロパノール 4-(P-ヒドロキシフェニル)-1-ブタノール などが挙げられ、好ましくはp−ヒドロキシベンジルア
ルコール又はp−ヒドロキシフェネチルアルコールであ
る。これらの化合物は、0.01mM濃度以上好ましくは0.1m
M濃度以上、より好ましくは1〜5mM濃度添加される。
【0011】一般式(2)示される化合物は、例えば o−ヒドロキシフェニルトリメチルシラン o−ヒドロキシフェニルトリエチルシラン p−ヒドロキシフェニルトリメチルシラン p−ヒドロキシフェニルトリエチルシラン などが挙げられ、好ましくはp−又はo−ヒドロキシフ
ェニルトリメチルシランである。これらの化合物は、0.
03mM濃度以上好ましくは0.3mM以上、より好ましくは1
〜3mM濃度添加される。
【0012】本発明に係るペルオキシダーゼとしては植
物由来、動物由来、微生物由来等、いずれの由来のもの
でもよい。その例としてはホースラデッシュペルオキシ
ダーゼ、ラクトペルオキシダーゼ、グルタチオンペルオ
キシダーゼ、ミエロペルオキシダーゼ、チトクロームC
ペルオキシダーゼ等が挙げられるが、特にホースラデッ
シュペルオキシダーゼが好ましい。
【0013】本発明に係るペルオキシダーゼは非結合型
の単体でも良く、また他の有用物質との結合体でも良
い。また、ペルオキシダーゼと抗ペルオキシダーゼ抗体
より成る複合体であっても良い。
【0014】本発明に係るペルオキシダーゼの結合体と
してはペルオキシダーゼが他の有用な物質と結合したも
のであれば特に限定されないが、免疫活性物質との結合
体が好ましい。免疫活性物質としては、抗原、抗体、ハ
プテン、プロティンAなどが挙げられる。抗原もしくは
ハプテンとしては、たとえば蛋白質、糖質、脂質、複合
糖質、多糖類、核酸、酵素、ホルモン、ハプテン、抗生
物質、細菌抗原、ウイルス抗原、癌抗原、アビジン、ビ
オチン等が挙げられる。本発明の第2の形態に係る抗体
又はペルオキシダーゼと結合可能な抗体としては、前記
抗原もしくはハプテンを従来既知の方法でウサギ、ヤ
ギ、マウス等の哺乳動物やニワトリ等の鳥類に免疫する
事によりその血清中から得られる抗体や、細胞融合等に
より作製させたハイブリドーマやウイルスにより癌化さ
せた形質細胞から得られるモノクローナル抗体が挙げら
れ、またこれらの断片、例えばFab,F(ab′)2等も含まれ
る。
【0015】本発明の第2の形態に係る抗体はそれを用
いる測定に有用な物質、たとえば標識物質や免疫活性物
質と結合していても良い。標識物質としてはラジオアイ
ソトープ、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファター
ゼ、β-ガラクトシダーゼ等の酵素、蛍光物質、発光物
質、ビオチン、アビジン、キレート、金属コロイド、毒
素等が挙げられ免疫活性物質としては、たとえば抗原、
抗体、ハプテン等が挙げられる。
【0016】ペルオキシダーゼと有用な物質との結合も
しくは抗体と有用な物質との結合は吸着等の物理的結合
やイオン結合、共有結合等の化学的結合などいずれでも
よく、共有結合が好ましい。その結合の方法としては種
々の公知の方法に従えばよく、たとえばグルタルアルデ
ヒドを架橋剤として用いアミノ基とアミノ基を結合させ
る方法やペルオキシダーゼの糖鎖の過沃素酸処理により
生成させたアルデヒド基と物質のアミノ基を結合させる
方法などが例として挙げられる。
【0017】本発明の組成物にはその効果を高めるため
動物血清、たとえば馬血清、牛血清、羊血清、兎血清、
人血清や血清成分、たとえば牛アルブミン、ヒトアルブ
ミン等と含有させる事が好ましく、溶液状組成物の場
合、その含有量は血清ならば1〜50(w/v)%、血清成分
ならば0.1〜5(W/V)%が好ましい。
【0018】また、必要ならば他の物質、たとえば、ゼ
ラチン、卵白アルブミン、カゼイン等の蛋白質や、ポリ
アルキレングリコール等の水溶性高分子、蔗糖等の糖
類、チメロザール等の防腐剤などを含有しても良い。
【0019】本発明の組成物は、任意の緩衝剤や塩化ナ
トリウム等の塩類を含有しても良い。緩衝剤としてはト
リス系、燐酸系、炭酸系、酢酸系等通常用いられるもの
が使用可能であり、水溶液中のpHがペルオキシダーゼ
組成物の場合は4〜9、抗体組成物の場合は3〜11を示
すものが好ましい。
【0020】溶液状組成物の調製時における各成分の添
加の順序は特に限定されるものではない。
【0021】ペルオキシダーゼ活性の測定は、本発明の
ペルオキシダーゼ組成物と過酸化水素及び基質たとえば
o-フェニレンジアミン等の色原体を接触させ、その酵
素反応の程度を解析する事により行わせる。色原体を用
いた場合は生成色素の吸光度を測定する事によりその解
析は行われる。
【0022】抗体活性の測定は一般の免疫測定法が利用
できる。たとえば、凝集法、競合法、サンドウイッチ
法、ELISA法などが可能である。一例としては被験標識
抗体と担体に固定化した対応抗原とを反応させ、担体に
結合した標識の量を測定する方法が挙げられる。
【0023】ペルオキシダーゼまたは抗体の活性の安定
性の評価は、たとえば経時的な活性の変化の検討や4℃
保持の場合と37℃保持の場合との活性の比較によって行
なう事ができる。
【0024】本発明のペルオキシダーゼの組成物は長期
保存、室温、保存及び凍結乾燥時におけるペルオキシダ
ーゼの活性が保持される。また、本発明の抗体組成物も
同様に保存安定性に優れる。本発明に係る置換ベンゼン
環は、ペルオキシダーゼ及び抗体の双方にとって安定剤
として有用であるため、ペルオキシダーゼ標識抗体の安
定化剤として特に有用である。これら本発明の組成物を
適用した免疫学的測定用試薬は経時安定性に優れる事か
ら、臨床検査、診断分野において有用性が極めて高い。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0026】実施例1 100mMの塩化ナトリウムを含む25mM燐酸緩衝液
(pH7.4:以下PBSと略す)中に、1(W/V)
%の牛血清アルブミン(以下BSAと略す)及び1μg
/mlのホースラディッシュペルオキシダーゼと、安定
化剤としてp−ヒドロキシベンジルアルコールまたはo
−ヒドロキシベンジルアルコールとを溶解しペルオキシ
ダーゼ溶液を調製した。これらの溶液は4℃または37
℃で1週間保持した。なお、比較としてポリエチレング
リコールもしくは蔗糖を加えたもの、及び安定化剤を加
えないものも同時に調製した。
【0027】保持したペルオキシダーゼ溶液をPBSに
て10倍に希釈しそのペルオキシダーゼ活性を以下のご
とく測定した。すなわち、2mg/mlの濃度のo-フェ
ニレンジアミン及び0.02%の過酸化水素を含むクエ
ン酸−燐酸緩衝液(pH5.0)500μlに2μlの
上記希釈溶液を加え、37℃にて30分間反応させた
後、2mlの1N硫酸を加え、492nmの吸光度を測
定することによって行った。
【0028】調製直後のペルオキシダーゼ活性を100
%とし、1週間保持されたペルオキシダーゼ溶液のペル
オキシダーゼ活性を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1から本発明の化合物を添加した試料
は、ペルオキシダーゼ活性が37℃にて少なくとも1週
間安定に保持されることが解る。
【0031】実施例2 抗GATモノクローナル抗体MAb8628(特開平3
−259093)を石川栄治 編「酵素免疫測定法(第
3版)医学書院 1987年」P108の方法にてホー
スラディッシュペルオキシダーゼ標識し、標識抗体を作
成した。
【0032】この標識抗体を1%のBSAを含むPBS
にて200ng/mlとなるように希釈し、さらに表2
に示す安定化剤を溶解し、標識抗体液を調製した。これ
らの標識抗体液は4℃または37℃で1週間保持した。
なお、比較として及びポリエチレングリコールもしくは
蔗糖を加えたもの、及び安定化剤を加えないものも同時
に調製した。
【0033】この保持した標識抗体液を2次抗体として
用い、以下の様にしてペルオキシダーゼ安定性、抗体安
定性を算出した。
【0034】ポリスチレンビーズと10μg/mlの濃
度の抗GATモノクローナル抗体MAb8513(特開
平3−259093)をPBS中にて4℃にて1晩静置
した後、1%BSA/PBSにて37℃、1晩ブロッキ
ングし抗体固定化ビーズを調製した。GAT濃度が約5
0U/mlの検体(癌患者血清)50μlを0.01%
Tween−20含有PBS200μlにて希釈し、調
製した抗体固定化ビーズ1ケを加え、45℃にて1時間
反応させた。PBSにて3回洗浄後、上記標識抗体液2
50μlを加え、20℃にて2時間反応させた。PBS
にて4回洗浄後、3mg/mlの濃度のo−フェニレン
ジアミン及び0.02%の過酸化水素を含むクエン酸−
燐酸緩衝液(pH5.0)300μlを加え、室温にて
30分間発色反応させた。その後1mlの1N硫酸を加
え、492nmの吸光度を測定した。
【0035】4℃保持の標識抗体による検量線を用い、
GAT濃度を算定し、4℃保持の標識抗体を用いた場合
のGAT濃度に対する37℃保持の場合のGAT濃度の
割合を標識抗体安定性とした。
【0036】また、標識抗体のペルオキシダーゼ活性を
実施例1と同様に測定し、4℃保持の活性に対する37
℃保持の活性をペルオキシダーゼ安定性とした。
【0037】また、ペルオキシダーゼ安定性に対する標
識抗体安定性の割合を抗体安定性とし、結果を表2に示
す。
【0038】
【表2】
【0039】表2から本発明の化合物を添加した試料
は、ペルオキシダーゼ活性及び抗体活性が37℃にて少
なくとも1週間安定に保持されることが解る。
【0040】実施例3 実施例2で調製した標識抗体を1%のBSAを含むPB
Sにて200ng/mlとなるように希釈し、さらに表
3に示す安定化剤を溶解し、さらに馬血清や蔗糖を加
え、標識抗体液を調製した。これらの標識抗体液は0.
5mlずつバイアル瓶に分注し、−40℃にて凍結後、
減圧下に凍結乾燥を行った。凍結乾燥終了後、純水0.
5mlを加え、実施例2と同様にペルオキシダーゼ活性
とGAT濃度を得た。安定性は凍結乾燥しなかった場合
に対する凍結乾燥した場合の割合として算出し、結果を
表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】表3から本発明の化合物を添加した試料
は、凍結乾燥操作によるペルオキシダーゼ活性の低下を
制御する。なお、馬血清や蔗糖を共存させた場合は、そ
の効果は顕著である。また、凍結乾燥操作による抗体活
性の低下も制御する。
【0043】実施例4 100mMの塩化ナトリウムを含む25mM燐酸緩衝液
(pH7.4:以下PBSと略す)中に、1(W/V)
%の牛血清アルブミン(以下BSAと略す)及び1μg
/mlのホースラディッシュペルオキシダーゼと、安定
化剤としてp−ヒドロキシフェニルトリメチルシランま
たはo−ヒドロキシフェニルトリメチルシランとを溶解
しペルオキシダーゼ溶液を調製した。これらの溶液は4
℃または37℃で1週間保持した。なお、比較として安
定化剤を加えないものも同時に調製した。
【0044】保持したペルオキシダーゼ溶液をPBSに
て10倍に希釈しそのペルオキシダーゼ活性を以下のご
とく測定した。すなわち、2mg/mlの濃度のO−フ
ェニレンジアミン及び0.02%の過酸化水素を含むク
エン酸−燐酸緩衝液(pH5.0)500μlに2μl
の上記希釈溶液を加え、37℃にて30分間反応させた
後、2mlの1行った。
【0045】調製直後のペルオキシダーゼ活性を100
%とし、1週間保持されたペルオキシダーゼ溶液のペル
オキシダーゼ活性を表4に示す。
【0046】
【表4】
【0047】表4から本発明の化合物を添加した試料
は、ペルオキシダーゼ活性が37℃にて少なくとも1週
間安定に保持されることが解る。
【0048】実施例5 抗GATモノクローナル抗体MAb8628(特開平3
−259093)を石川栄治 編「酵素免疫測定法(第
3版)医学書院 1987年」P108の方法にてホー
スラディッシュペルオキシダーゼ標識し、標識抗体を作
成した。
【0049】この標識抗体を1%のBSAを含むPBS
にて200ng/mlとなるように希釈し、さらに安定
化剤として種々のヒドロキシフェニルアルキルシランを
溶解し標識抗体液を調製した。これらの標識抗体液は4
℃または37℃で1週間保持した。なお、比較として安
定化剤を加えないものも同時に調製した。
【0050】この保持した標識抗体液を2次抗体として
用い、以下の様にしてペルオキシダーゼ安定性、抗体安
定性を算出した。
【0051】ポリスチレンビーズと10μg/mlの濃
度の抗GATモノクローナル抗体MAb8513(特開
平3−259093)をPBS中にて4℃にて1晩静置
した後、1%BSA/PBSにて37℃、1晩ブロッキ
ングし抗体固定化ビーズを調製した。GAT濃度が約5
0U/mlの検体(癌患者血清)50μlを0.01%
Tween−20含有PBS200μlにて希釈し、調
製した抗体固定化ビーズ1ケを加え、45℃にて1時間
反応させた。PBSにて3回洗浄後、上記標識抗体液2
50μlを加え、20℃にて2時間反応させた。PBS
にて4回洗浄後、3mg/mlの濃度のo−フェニレン
ジアミン及び0.02%の過酸化水素を含むクエン酸−
燐酸緩衝液(pH5.0)300μlを加え、室温にて
30分間発色反応させた。その後1mlの1N硫酸を加
え、492nmの吸光度を測定した。
【0052】4℃保持の標識抗体による検量線を用い、
GAT濃度を算定し、4℃保持の標識抗体を用いた場合
のGAT濃度に対する37℃保持の場合のGAT濃度の
割を標識抗体安定性とした。
【0053】また、標識抗体のペルオキシダーゼ活性を
実施例4と同様に測定し、4℃保持の活性に対する37
℃保持の活性をペルオキシダーゼ安定性とした。
【0054】また、ペルオキシダーゼ安定性に対する標
識抗体安定性の割合を抗体安定性とした。
【0055】結果を表5に示す。
【0056】
【表5】
【0057】表5から本発明の化合物を添加した試料
は、ペルオキシダーゼ活性及び抗体活性が37℃にて少
なくとも1週間安定に保持されることが解る。
【0058】実施例6 実施例5で調製した標識抗体を1%のBSAを含むPB
Sにて200ng/mlとなるように希釈し、さらに安
定化剤としてヒドロキシフェニルアルキルシランを溶解
しさらに馬血清や蔗糖を加え、標識抗体液を調製した。
これらの標識抗体液は0.5mlずつバイアル瓶に分注
し、−40℃にて凍結後、減圧下に凍結乾燥を行った。
凍結乾燥終了後、純水0.5mlを加え、実施例5と同
様にペルオキシダーゼ活性とGAT濃度を得た。安定性
は凍結乾燥しなかった場合に対する凍結乾燥した場合の
割合として算出し、結果を表6に示す。
【0059】
【表6】
【0060】表6から本発明の化合物を添加した試料
は、凍結乾燥操作によるペルオキシダーゼ活性の低下を
抑制する。なお、馬血清や蔗糖を共存させた場合は、そ
の結果は顕著である。また、凍結乾燥操作による抗体活
性の低下も抑制する。
【0061】
【発明の効果】 本発明により安定化されたペルオキシ
ダーゼを含有するペルオキシダーゼ組成物及び安定化さ
れた抗体を含有する抗体組成物が得られた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペルオキシダーゼと、下記一般式(1)
    及び/又は一般式(2)で示される化合物を含むペルオ
    キシダーゼ組成物。 【化1】 式中、R1は2価の低級炭化水素基を表し、R2、R3
    びR4は低級アルキル基を表し、各々は置換基を有して
    もよい。
  2. 【請求項2】 一般式(1)で示される化合物が、p−
    ヒドロキシベンジルアルコール又はp−ヒドロキシフェ
    ネチルアルコールであることを特徴とする請求項1記載
    のペルオキシダーゼ組成物。
  3. 【請求項3】 下記一般式(1)及び/又は一般式
    (2)で示される化合物を添加することによるペルオキ
    シダーゼの安定化方法。 【化2】 式中、R1は2価の低級炭化水素基を表し、R2、R3
    びR4は低級アルキル基を表し、各々は置換基を有して
    もよい。
  4. 【請求項4】 一般式(1)で示される化合物が、p−
    ヒドロキシベンジルアルコール又はp−ヒドロキシフェ
    ネチルアルコールであることを特徴とする請求項3記載
    のペルオキシダーゼの安定化方法。
  5. 【請求項5】 抗体と、下記一般式(1)及び/又は一
    般式(2)で示される化合物を含む抗体組成物。 【化3】 式中、R1は2価の低級炭化水素基を表し、R2、R3
    びR4は低級アルキル基を表し、各々は置換基を有して
    もよい。
  6. 【請求項6】 下記一般式(1)及び/又は一般式
    (2)で示される化合物を添加することによる抗体の安
    定化方法。 【化4】 式中、R1は2価の低級炭化水素基を表し、R2、R3
    びR4は低級アルキル基を表し、各々は置換基を有して
    もよい。
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