JPH0773992B2 - 車両用ブレーキ圧力制御装置 - Google Patents

車両用ブレーキ圧力制御装置

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JPH0773992B2
JPH0773992B2 JP1883687A JP1883687A JPH0773992B2 JP H0773992 B2 JPH0773992 B2 JP H0773992B2 JP 1883687 A JP1883687 A JP 1883687A JP 1883687 A JP1883687 A JP 1883687A JP H0773992 B2 JPH0773992 B2 JP H0773992B2
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方一 多湖
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は油圧制御装置、アンチスキッド制御における車
両用ブレーキ圧力制御装置に関する。
[従来の技術] 従来から、車両用アンチスキッド制御装置として、例え
ば特公昭51-6308号公報に開示されるものがある。
この従来例においては、増圧、減圧の出力デューティ値
を切替えることにより緩増圧勾配、緩減圧勾配を切替え
選択するようにしている。
[発明の目的] 本発明は、前記のような従来の制御とは全く別異の発想
による油圧制御装置を提供することを目的とする。
[発明の構成] すなわち、本発明の車両用ブレーキ圧力制御装置は、 圧油が供給されたときに、車輪に制動力を付与するホイ
ールシリンダと、 前記ホイールシリンダに油圧源から圧油を供給する増圧
系と、当該ホイールシリンダから圧油を排出する減圧系
とを有し、該増圧系による増圧と該減圧系による減圧と
の少なくとも一方が、前記ホイールシリンダの油圧レベ
ルとの油圧差が大きいほど、時間当りの油圧変化が大き
くなる特性を持った油圧系と、 前記車輪のスリップ状態に応じて前記ホイールシリンダ
の目標油圧を設定する目標油圧設定手段と、 前記ホイールシリンダの油圧を前記目標油圧に近づける
ために、前記ホイールシリンダの推定油圧を基準としつ
つ、前記目標油圧に応じて、前記油圧系の増圧系と減圧
系とを切り換えるデューティ比を設定するデューティ比
設定手段と、 前記デューティ比設定手段によって設定したデューティ
比に従って、前記油圧系の増圧系と減圧系とを切り換え
る切換手段と、 前記切換手段が前記デューティ比に従って前記油圧系を
切り換えた場合のホイールシリンダの油圧の変化を推定
して、その推定した油圧変化に基づき、前記推定油圧を
順次更新する推定油圧更新手段と、 を備えることを特徴とする。
[作用] 目標油圧設定手段は、車輪のスリップ状態に応じて前記
ホイールシリンダの目標油圧を設定する。デューティ比
設定手段は、ホイールシリンダの油圧を前記目標油圧に
近づけるために、ホイールシリンダの推定油圧を基準と
しつつ、前記目標油圧に応じて、前記油圧系の増圧系と
減圧系とを切り換えるデューティ比を設定する。切換手
段は、前記デューティ比設定手段によって設定したデュ
ーティ比に従って、前記油圧系の増圧系と減圧系とを切
り換える。
このことにより、前記油圧系の油圧は、車輪のスリップ
状態が所望の状態となるように制御され、効果的な制動
作用を生じさせることができる。
ここで、上記推定油圧は、推定油圧更新手段により、切
換手段が前記デューティ比に従って油圧系を切り換えた
場合のホイールシリンダの油圧の変化を推定して、その
推定した油圧変化に基づき、前記推定油圧を順次更新し
ている。
目標油圧に近づけるためには、現在の油圧を基準とし
て、油圧系の増圧系と減圧系とを切り換えるデューティ
比を設定する必要があるが、本発明では、油圧センサを
省略したために、実測した油圧でなく、前記推定油圧更
新手段により求められる推定油圧を用いている。したが
って、特に初期の状態でデューティ比を算出する際に、
実際の油圧と推定油圧とのずれが生じる場合がある。
このずれは、油圧系が、ホイールシリンダに油圧源から
圧油を供給する増圧系と、当該ホイールシリンダから圧
油を排出する減圧系とを有し、該増圧系による増圧と該
減圧系による減圧との少なくとも一方が、ホイールシリ
ンダの油圧レベルとの油圧差が大きいほど、時間当りの
油圧変化が大きくなる特性を持っているため、切換手段
により、増圧系と減圧系とを切り換えている内に、実際
の油圧と推定油圧とが一致している。このため、特にア
ンチスキッド制御の初期後に正確なデューティ比を求め
るのに必要な、正確な推定油圧が得られることになり、
制御の全範囲にわたって、適切なブレーキ圧力制御が達
成される。
尚、アンチスキッド制御の初期においては、スリップが
大きくなり始めた時であることから、推定油圧と目標油
圧との差が大きく、通常の範囲で推定油圧値が実際の油
圧値とずれていても、ずれていなくても、デューティ比
は、ほぼ増圧0%(すなわち減圧100%)に近い値とな
ることには変りはないので、直ちにブレーキ油圧を低下
でき、ブレーキ圧力制御の応答性には問題を生じない。
[実施例] 以下、本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明の一実施例の構成を概略的に示してい
る。
第1図においてモータ1により駆動される油圧ポンプ3
の吸込口と吐出口との間には、ブレーキペタル5踏込時
に、ブレーキマスタシリンダ7の油圧により、油圧ポン
プ3の吐出口と吸込口との間を連通状態から遮断状態に
反転、保持する切換弁9が設けられている。これにより
マスタシリンダ圧に油圧ポンプ圧を追従させることがで
きる。また、油圧ポンプ3の吐出口は逆止弁4を通り3
ポートの2位置電磁弁11を介してホイールシリンダ13と
連通している。このホイールシリンダ13とマスタシリン
ダ7とは、並列に設けたカット弁8と戻し逆止弁8aとに
より連結されている。2位置電磁弁11は、非励磁時に
は、油圧ポンプ3吐出口とホイールシリンダ13とを連通
状態に保ち、一方、励磁時にはホイールシリンダ13とリ
ザーバ15とを連通状態に保つ。
カット弁8及び2位置電磁弁11は電子制御回路17により
その励磁の切り替えが制御される。
上述した油圧系において、リザーバ15から油圧ポンプ
3、逆止弁4及び電磁弁11を経てホイールシリンダ13へ
至る系が増圧系に該当し、ホイールシリンダ13から電磁
弁11を経てリザーバ15へ至る系が減圧系に該当する。ま
た電磁弁11が前記切換手段に該当する。上記増圧系は第
4図に示すごとく、少なくとも使用範囲で油圧の上昇が
あっても、ほとんど油圧の増圧加速度は零に近くなるよ
うに、ポンプ3の能力及び圧油供給経路が設定してあ
る。上記減圧系は同図に示すごとく、少なくとも使用範
囲で減圧加速度が負であるように圧油排出経路が設定し
てある。すなわち、減圧系は、ホイールシリンダ13の油
圧レベルとの油圧差が大きいほど、時間当りの油圧変化
が大きくなる特性を持つように、圧油排出経路が設定し
てある。また、この減圧加速度の絶対値は増圧加速度の
絶対値より大きくしてある。
電子制御回路17には、車輪の回転に応じ回転数に比例し
た周波数の電圧パルスを発生する電磁ピックアップで構
成される回転センサ19が電気的に接続されている。この
電子制御回路17は前記目標油圧設定手段、デューティ比
設定手段、切換手段および推定油圧更新手段に該当す
る。
電子制御回路17は、回転センサ19の電圧パルス信号を波
形整形する波形整形回路17-1を備える。また電子制御回
路17は、波形整形された信号を入力する入力ポート17-
2、セントラルプロセッシングユニット(CPU)17-3、リ
ードオンリメモリ(ROM)17-4、ランダムアクセスメモ
リ(RAM)17-5、CPU17-3により処理された結果を示す信
号を出力する出力ポート17-6、これらを相互に接続する
コモンバス17-7などからなるマイクロコンピユータを備
える。また出力ポート17-6の出力状態にしたがってカッ
ト弁8の励磁コイル8b及び2位置電磁弁11の励磁コイル
11aに励磁電流を供給する駆動回路17-8を備える。
電子制御回路17はブレーキペダル5の踏込による制動時
に、車輪の回転センサ19よりの信号に基くアンチスキッ
ド制御に入り、カット弁8に通電して遮断状態にした後
に、第2図にフローチャートで示すような処理および動
作を一定周期、例えば32msごとに行なう。以下、1周期
分の処理動作を順に説明する。
(1)目標油圧値Pyを設定する(ステップ101)。目標
油圧値Pyは回転センサ19の電圧パルス信号とROM17-4内
に予め格納された定数とにもとづいて次のように設定さ
れる。
すなわち、VBを車体速度、VWを車輪速度とし、またK1
K2、K3、K4、K5をそれぞれ定数とすれば、下記(1)、
(2)式から求まるWP、PMEDをパラメータとする下記
(3)式によりPyを求めるようにする。
WP=K1×(VW−VB+K2) +K3×() (1) PMED←PMED+K4×WP (2) Py←PMED+K5×Wp (3) ここで、車体速度VBは車輪速度VWから推定し、または車
体速度センサなどから直接的に求めるようにする。
(2)現在の推定油圧値PxからPMAX、PMINを求める(ス
テップ102)。PMAXはデューティ比100%つまり増圧指令
部分のみからなる指令信号を2位置電磁弁11に出力した
場合に周期終了時点で到達すると予想される推定油圧値
であり、PMINはデューティ比0%つまり減圧指令部分の
みからなる指令信号を2位置電磁弁11に出力した場合
に、周期終了時点で到達すると予想される推定油圧値で
ある。最初の推定油圧値Pxは、アンチスキッド制御の開
始時点の油圧であり、予め設定しておくことができるの
で、後述するごとく、初期値Px0として設定しておいた
ものを用いる。また、推定油圧値Pxから、PMAXおよびP
MINが求められるが、この値PMAXおよびPMINは、第3図
に例示したごとく、その時の推定油圧値Pxnにおいて、
デューティ100%、すなわちd=32(ms)で、一周期後
に達成される油圧値(一周期後に到達可能な最も高い油
圧値)をPMAXとし、デューティ0%、すなわちd=0
(ms)で、一周期後に達成される油圧値(一周期後に到
達可能な最も低い油圧値)をPMINとしたものである。第
3図において、d=32(ms)の線は、デューティ比100
%にて2位置電磁弁11に励磁電流を供給する場合に、油
圧値がいかなる値に変化するかを、油圧値(横軸)に対
応して示した実測値である。d=0(ms)の線は、デュ
ーティ比0%にて2位置電磁弁11に励磁電流を供給する
(すなわち励磁電流を供給しない)場合に、油圧値がい
かなる値に変化するかを、油圧値(横軸)に対応して示
した実測値である。その中間のdの値(4〜28)は、中
間のデューティ比にて2位置電磁弁11に励磁電流を供給
する場合に、油圧値がいかなる値に変化するかを、油圧
値(横軸)に対応して示した実測値である。
したがって、ある油圧値Pxnから一周期以内に到達でき
る最高の油圧値PMAXは、第3図に示すごとく、d=32
(ms)との交点で示され、ある油圧値Pxnから一周期以
内に到達できる最低の油圧値PMINは、第3図に示すごと
く、d=0(ms)との交点で示される。
(3)目標油圧値PyとPMAX、PMINとを大小比較する(ス
テップ103)。
(4a)Py≦PMINの場合には、デューティ比Dを0%つま
り減圧指令部分のみからなる指令信号を作成するための
デューティ比に設定し(ステップ104)、PMINを次回の
推定油圧値Pxとする(ステップ105)。尚、アンチスキ
ッド制御開始時には、上述したごとく推定油圧値Pxと実
際の油圧値との間に、誤差が存在しても、このデューテ
ィ比が0%となるか、または後述の(4c)のようにデュ
ーティが0%に近いものとなり、正確に推定している場
合とほとんど差はないので、ブレーキ圧力制御の応答性
自体には問題はない。
(4b)Py≧PMAXの場合には、デューティ比Dを100%つ
まり増圧指令成分のみからなる指令信号を作成するため
のデューティ比に設定し(ステップ106)、PMAXをPxと
する(ステップ107)。
(4c)PMIN<Py<PMAXの場合には、デューティ比Dを第
3図に示すPxとPyとの関係を表わすマップ(必要に応じ
て補間演算を追加する。)から求め(ステップ108)、
ステップ101にて設定したPyをPxとする(ステップ10
9)。
なお、ここでマップの代わりの演算式は次の式で表わさ
れる。
Py= (Px+0.344d)×0.5e0.0217d この式において、dは一周期32msにおける増圧時間を表
わすパラメータである。上記式において、d=32とすれ
ばPyはPMAXの値を表し、d=0とすればPyはPMINの値を
表わす。
(5)前記ステップ104,106または108にて設定されたデ
ューティ比Dにもとづく励磁電流パルスを2位置電磁弁
11に出力する(ステップ110)。
このような処理動作をすることにより、第4図に示すよ
うに、仮にホイールシリンダ13の油圧が制御開始時点で
Pxo′でありかつ制御上において推定油圧値Pxの初期値
がPxoであっても、デューティ比Dを逐次設定し、この
デューティ比Dにもとづく励磁電流パルスを出力してゆ
くと、経時にしたがって、実際の油圧Px′に制御上の推
定油圧Pxが等しくなる方向に近づく。
即ち、推定油圧Pxの計算上の移動パターンは実際の油圧
Px′の実際の移動パターンをモデルとしたものであり、
かつそのパターンが、油圧が上昇する場合はほぼ直線上
を上昇し、油圧が下降する場合は、下に凸の曲線上を下
降するよう油圧系が設定してある。すなわち、減圧系
は、ホイールシリンダ13の油圧レベルとの油圧差が大き
いほど、時間当りの油圧変化が大きくなる特性をもつよ
うに、圧油排出経路が設定してある。このため油圧上昇
時は、実際値Px′と推定値Pxとは、ほぼ平行に移動する
が、油圧下降時には油圧が低い方が油圧の下降速度が鈍
るため上昇下降をアンチスキッド制御中に繰り返す毎
に、両者Px′,Pxの値は自然に接近して行くのである。
このことにより、アンチスキッド制御の当初は推定油圧
値と実際の油圧値とが離れていても、次第に推定油圧値
と実際の油圧値とは近づく。このことにより、特にアン
チスキッド制御の初期後に正確なデューティ比を求める
ために必要な、正確な推定油圧が得られ、制御の全範囲
にわたって、適切なブレーキ圧力制御が達成される。
尚、アンチスキッド制御の初期においては、前述したご
とく、スリップが過剰となる時であることから、推定油
圧値と目標油圧値との差が大きく、通常の範囲で推定油
圧値が実際の油圧値からずれていても、いなくても、デ
ューティ比は、ほぼ増圧0%(すなわち減圧100%)に
近い値となることには変りはないので、直ちにブレーキ
油圧を低下でき、ブレーキ圧力制御の応答性には問題を
生じない。
次に、本発明の第2実施例について説明する。この第2
実施例はその要部を第5図,第6図のフローチャートに
示す。この第2実施例では2位置電磁弁11に加える励磁
電流パルスのデューティ比Dを調整する際、その調整の
一周期を32msecにするとともに、そのデューティ比Dに
ついては8msec周期の割込演算で各調整周期毎に補正す
るようにして、より高精度な制御を実現している。
まず、通常時は、第5図のメインルーチンに示すよう
に、車輪速度演算ステップ120で車両の各車輪の速度を
演算し、アンチスキッド制御をする以前には制御開始判
定ステップ130から終了判定ステップ150を通ってステッ
プ120にもどる演算を繰り返している。
次に、車両の急制動により車輪速度が急激に低下し、ア
ンチスキッド制御の開始条件が成立すると判定ステップ
130の判定が「NO」から「YES」に反転し、ステップ140
に進み、カット弁8及びモータ1をそれぞれオンさせ、
8msecの割込許可、CNT=0及びPx=160kg・重/cm2の状
態設定を行う。よって、第6図の割込ルーチンに示すよ
うに、第1実施例と同様のステップ101〜109に補正演算
ルーチン200を加えた割込演算を8msec周期で繰返す。
そして、車両の制動を終えてアンチスキッド制御の終了
条件が成立すると、終了判定ステップ150の判定が「N
O」から「YES」に反転し、ステップ160に進み、カット
弁8、モータ1及び2位置電磁弁11をそれぞれオフさ
せ、割込禁止の状態に設定し、全ての制御を終了する。
上記の一連の制御におけるアンチスキッド制御中には第
6図の割込演算を繰返している。その割込演算におい
て、ステップ101〜109は第1実施例と同様に32msecの周
期のデューティ比Dを定めるタイマデータDを求め、そ
の後の補正演算ルーチン200で8msecの周期の修正を加え
ている。
すなわち、最初にこの補正演算ルーチン200に入ったと
き、CNTがメインルーチンでCNT=0になっており、ステ
ップ201ではD-CNT・8が修正タイマデータD1に設定され
るが、D1=DであるのでDの値がそのまま設定される。
判定ステップ202でD1>0なら肯定判定され、ステップ2
03でD1の値がデューティ用のタイマの値として出力され
る。次にステップ204にてPxaがPxbに保存される。次に
ステップ205でCNTをインクリメントし、判定ステップ20
6,208で各々否定判定されてメインルーチンへリターン
する。この状況は第7図のCNT=0の状態に該当してい
る。
そして、8msec後には、ステップ201でタイマデータDか
ら8msecだけ差引き、新たな修正タイマデータD1を得、
ステップ203でそのデータD1を出力し、ステップ204,20
5,206,208を通過してメインルーチンへリターンする。
第7図ではCNT=1に該当し、一旦カウントダウンされ
たタイマの値は、新たなD1が設定されたことにより、鋸
歯状に突出する。
以後、8msec経過毎に新たなD1を設定し、上記と同様の
修正演算をデータD1が零になるまで繰り返し、カウンタ
CNTがCNT=4(32msec)になるとステップ207に進ん
で、CNTを零にリセットし、判定ステップ208からステッ
プ209に進み、Px←Pxbの置換えを行って推定油圧値Pxを
得る。こうして単位サイクル分の補正演算を終了する。
このようにして、第7図のごとく、タイマ値が零になる
と電磁弁11がオフとなり、32msecまでの残りの時間は電
磁弁11はオフとなり、一周期が終了すれば、現実の油圧
はPxであると推定される。
そして、この単位サイクルの補正演算を32msec毎に繰返
しており、これにより8msec周期での状態変化に追従し
た高精度の制御を行うことができる。他の効果について
は、第1実施例と同じである。
尚、第6図では1つの車輪についての処理を示したが、
車両の各車輪に対応してそれぞれの車輪毎に同様の演算
処理を行っている。
上述した各実施例では、増圧系がほぼ直線状にホイール
シリンダ13の油圧を上昇させ、減圧系が負の減圧加速度
で減圧したが、増圧系も負の増圧加速度であれば、実際
値に推定値を近づけるのに、一層効果的である。また、
上昇下降とも負の加速度でなくても、少なくとも、下降
が負の加速度であるとともに、その絶対値が、上昇の加
速度の絶対値よりも大きく設定してもよく、実際値に推
定値を近づける効果がある。
尚、上記と逆の場合、即ち、上昇が負の加速度であると
ともに、その絶対値が、下降の加速度の絶対値よりも大
きく設定しても、同様な効果がある。電子制御回路17が
実施する処理の内、ステップ101が目標油圧設定手段と
しての処理に該当し、ステップ102,103,104,106,108が
デューティ比設定手段としての処理に該当し、ステップ
110,200が切換手段としての処理に該当し、ステップ10
5,107,109が推定油圧更新手段としての処理に該当す
る。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、車輪
用制動シリンダなど油圧シリンダを目標油圧値と推定油
圧値とにもとづくデューティ比で増圧、減圧することに
より、油圧センサを用いずとも結果的に、制御上での推
定油圧値が実際の油圧に接近するという効果を生ずる。
このため、特にアンチスキッド制御の初期後に正確なデ
ューティ比を求めるのに必要な、正確な推定油圧が得ら
れ、制御の全範囲にわたって、適切なブレーキ圧力制御
が達成される。
尚、アンチスキッド制御の初期においては、スリップが
大きくなり始めた時であることから、推定油圧と目標油
圧との差が大きく、通常の範囲で推定油圧値が実際の油
圧値からずれていても、いなくても、デューティ比は、
ほぼ増圧0%(すなわち減圧100%)に近い値となるこ
とには変りはないので、直ちにブレーキ油圧を低下で
き、ブレーキ圧力制御の応答性には問題を生じない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成図、第2図はその処理動作を表わ
すフローチャート、第3図は目標油圧値Py,推定油圧値P
x,PMAXおよびPMINの関係を表す線図、第4図は制御上の
油圧変化と実際の油圧変化との関係を例示する線図、第
5図及び第6図は第2実施例のフローチャート、第7図
は演算内容を示すタイミングチャート、第8図は第1及
び第2実施例の基本的概念図である。 11……2位置電磁弁 13……ホイールシリンダ 17……電子制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多湖 方一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 野村 佳久 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧油が供給されたときに、車輪に制動力を
    付与するホイールシリンダと、 前記ホイールシリンダに油圧源から圧油を供給する増圧
    系と、当該ホイールシリンダから圧油を排出する減圧系
    とを有し、該増圧系による増圧と該減圧系による減圧と
    の少なくとも一方が、前記ホイールシリンダの油圧レベ
    ルとの油圧差が大きいほど、時間当りの油圧変化が大き
    くなる特性を持った油圧系と、 前記車輪のスリップ状態に応じて前記ホイールシリンダ
    の目標油圧を設定する目標油圧設定手段と、 前記ホイールシリンダの油圧を前記目標油圧に近づける
    ために、前記ホイールシリンダの推定油圧を基準としつ
    つ、前記目標油圧に応じて、前記油圧系の増圧系と減圧
    系とを切り換えるデューティ比を設定するデューティ比
    設定手段と、 前記デューティ比設定手段によって設定したデューティ
    比に従って、前記油圧系の増圧系と減圧系とを切り換え
    る切換手段と、 前記切換手段が前記デューティ比に従って前記油圧系を
    切り換えた場合のホイールシリンダの油圧の変化を推定
    して、その推定した油圧変化に基づき、前記推定油圧を
    順次更新する推定油圧更新手段と、 を備えることを特徴とする車両用ブレーキ圧力制御装
    置。
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