JPH0773483B2 - ゲル強度の強い乾燥卵白及びその製法 - Google Patents

ゲル強度の強い乾燥卵白及びその製法

Info

Publication number
JPH0773483B2
JPH0773483B2 JP62226547A JP22654787A JPH0773483B2 JP H0773483 B2 JPH0773483 B2 JP H0773483B2 JP 62226547 A JP62226547 A JP 62226547A JP 22654787 A JP22654787 A JP 22654787A JP H0773483 B2 JPH0773483 B2 JP H0773483B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
egg white
gel strength
dried egg
dried
drying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62226547A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6471456A (en
Inventor
忠男 草間
一男 本間
弘之 設楽
Original Assignee
キユーピー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by キユーピー株式会社 filed Critical キユーピー株式会社
Priority to JP62226547A priority Critical patent/JPH0773483B2/ja
Publication of JPS6471456A publication Critical patent/JPS6471456A/ja
Publication of JPH0773483B2 publication Critical patent/JPH0773483B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はゲル強度の強い乾燥卵白及びその製法に関す
る。
〔従来の技術〕
従来より乾燥卵白は、卵白液をスプレードライ・フリー
ズドライなどの種々の方法で乾燥して得られるものであ
り、各種食品の原料として広く使用されている。
ところで、乾燥卵白は、これを水に溶解して加熱すると
ゲル化する性質を有するため、薄鉾やソーセージ等の練
製品のゲル強化材として使用されている。そして、この
ゲル強化材としての作用は、乾燥卵白のゲル強度が強け
れば強い程著じるしい傾向にある。
そのため、特公昭59−53804号公報にみられるように、
8〜12%の水分量とした乾燥淡白を熱蔵したり、また、
特開昭61−152264号公報にみられるように、卵白液にビ
タミンCを添加混合し、この混合物を乾燥後熱蔵して、
ゲル強度の強い乾燥卵白を提供することが提案されてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、上記従来法によって得られる乾燥卵白は、確か
にゲル強度は強化されているものの、ゲル強度はせいぜ
い500乃至600が限度であり、それ以上のゲル強度のもの
を得ることができなかった。
ところで、練製品業界では、製品の品質向上やコストダ
ウンをはかるために、原料として用いる乾燥卵白には60
0よりさらにゲル強度の強いものを望んでいるが、未だ
そのような乾燥卵白は開発されていないのが現状であ
る。
本発明は、このような要望を満たすためになされたもの
であり、ゲル強度の強い乾燥卵白及びその製法を提供す
ることを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明のゲル強度の強い乾燥卵白は、パンクレアチン及
び/又はリパーゼで処理した乾燥卵白であって、ゲル強
度が600以上であることを特徴とするものであり、その
製法は、卵白液をパンクレアチン及び/又はリパーゼで
処理した後乾燥し、而る後、得られた乾燥卵白を熱蔵す
ることを特徴とするものである。
本発明においてゲル強度とは、乾燥卵白1重量部を清水
7重量部に溶解し、これを折径57mのポリエチレン製ケ
ーシングに充填・密封したものを80℃で40分間加熱して
凝固させ、得られた凝固卵をプランシャー径8mm、上昇6
cm/分のレオメータにて測定した値(単位g)をいう。
本発明のゲル強度の強い乾燥卵白を得るには、まず、原
料の卵白液を用意する。
卵白液としては、殻付卵を割卵分離して得た生卵白のほ
か、凍結卵白を解凍したもの、乾燥卵白を水戻ししたも
の等を用いればよい。尚、後の熱蔵工程においてメイラ
ード反応が生ずるのを防止するため、予め卵白液を脱糖
処理しておくことが望ましい。
次に、卵白液にパンクレアチン及び/又はリパーゼを添
加して酵素処理を行なう。これは、後の試験例にも示す
ようにパンクレアチンやリパーゼが他の酵素に比べゲル
強化力が高いからである。ここで用いるリパーゼとは、
動・植物、カビ類、細菌などから抽出・精製したもの脂
肪分解酵素をいう。尚酵素処理に先立ち、添加する酵素
の至適PHに卵白液を調整しておくことが望ましい。酵素
の添加量は卵白液に対して0.001〜1.0%(重量%をい
う、以下同じ)がよく、また、酵素処理は20〜50℃で1
〜48時間行うとよい。
次に、このようにして得られた酵素処理卵白を乾燥して
乾燥卵白を得る。
乾燥には、スプレードライ(噴霧乾燥)、フリーズドラ
イ(凍結乾燥)、真空乾燥等のいずれかの乾燥手段を用
いればよく、また乾燥の程度は水分含量15%以下とすれ
ばよい。最後に、この乾燥卵白を熱蔵した後常温に冷却
すると、600以上のゲル強度を有する製品を得ることが
できる。熱蔵は、後の試験例にも示すように、75〜100
℃で4日間以上行うことが望ましい。尚、この熱蔵は、
乾燥卵白をポリエチレン等のプラスティック製の袋に収
容し、必要に応じて密封し、これを熱蔵庫中に保持すれ
ば容易に行うことができる。
〔実施例〕
実施例1 生卵白1トンを熱交換装置に通して品温を40℃にした
後、翼型撹拌機付タンク内で撹拌しつつ10%クエン酸水
溶液6,800mlを添加して、卵白のPHを8.0に調整した。
次に、この卵白にパンクレアチン(ミクニ化学産業株式
会社製)1Kgを加え、5分間撹拌後、卵白の品温を40℃
に保持して3時間30分の間静置した。
次に、この卵白を再び撹拌して、10%クエン酸水溶液6,
000mlを添加して卵白のPHを6.5に調整した後、パン酵母
2Kgを加え、35℃に保持して4時間静置して卵白から脱
糖を行った。
次に、脱糖した卵白をスプレードライして乾燥卵白とし
た後、この乾燥卵白約10Kgずつをポリエチレン製の袋に
充填・密封した。
最後に、この袋詰乾燥卵白を75℃の熱蔵庫に5日間保持
した後、取り出し、本発明の乾燥卵白127Kgを製造し
た。
実施例2 実施例1のパンクレアチンの代わりリパーゼ(天野製薬
株式会社製、「Mアマノ10」)600gを使用し、また得ら
れた乾燥卵白の熱蔵を80℃で4日間行ったほかは実施例
1と同じ方法で、本発明の乾燥卵白125Kgを製造した。
実施例3 実施例1のパンクレアチンの代りにリパーゼ(サッカロ
ミコプシス・リボリティカに属する酵母菌から精製した
耐熱性の低い酵素)600gを使用し、また得られた乾燥卵
白の熱蔵を80℃で4日間行ったほかは実施例1と同じ方
法で、本発明の乾燥卵白126Kgを製造した。
〔試験例〕
試験例1 次の6種のサンプルを用意した。
テスト区1:実施例1で得られたサンプル テスト区2:実施例2で得られたサンプル テスト区3:実施例3で得られたサンプル 対照区1:実施例2で得られた乾燥卵白であって熱蔵しな
かったもの 対照区2:市販の乾燥卵白(キューピー株式会社製)の水
分を11%に調整した後、この乾燥卵白を75℃で5日間熱
蔵したもの(特公昭59−53804号公報の方法) 対照区3:卵白液にビタミンCを0.5%加えた後、卵白液
をスプレードライして乾燥卵白を得、この乾燥卵白を75
℃で5日間熱蔵したもの(特開昭61−152264号公報の方
法) 次に、上記サンプル1重量部に対し、各別に水7重量部
を加えて水戻しし、それを折径57mmのポリエチレン製の
ケーシングに充填したものを6本作り80℃で40分間加熱
して凝固させ、それぞれのサンプルのゲル強度を測定し
たところ、表−1の結果が得られた。ゲル強度は、各凝
固卵白を3cmの厚さに切りレオメータ(プランジャー径8
mm、上昇6cm/分)を用いて測定した。
試験例2 実施例1において、酵素を表−2のものを用い、他の条
件は実施例1と同じ方法で酵素処理、乾燥、熱蔵して7
種類の乾燥卵白のサンプルを得た。
得られたサンプルについて、それぞれ試験例1と同じ方
法でゲル強度を測定したところ、表−2の結果が得られ
た。
試験例3 実施例1において得られた乾燥卵白を表−3に示すとお
りの各種の温度の下で所定期間(日数)熱蔵し、それぞ
れのサンプルについて、試験例1と同じ方法でゲル強度
を測定したところ、表−3の結果が得られた。
尚、表中の記号−は、乾燥卵白が熱変性し、水に溶かし
たとき不溶解物が発生することを示す。
〔発明の効果〕
以上に述べたように、本発明の乾燥卵白は、卵白をパン
クレアチン及び/又はリパーゼで処理しこれを乾燥した
後熱蔵するという簡単な方法で製造できる。そして、本
発明の乾燥卵白は、従来製品にはみられない600以上と
いうゲル強度を有するので、練製品用等のゲル強化材と
して特に適している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パンクレアチン及び/又はリパーゼで処理
    した乾燥淡白であって、ゲル強度が600以上であること
    を特徴とするゲル強度の強い乾燥淡白。
  2. 【請求項2】卵白液をパンクレアチン及び/又はリパー
    ゼで処理した後乾燥し、而る後、得られた乾燥卵白を熱
    蔵することを特徴とするゲル強度の強い乾燥卵白の製
    法。
JP62226547A 1987-09-11 1987-09-11 ゲル強度の強い乾燥卵白及びその製法 Expired - Fee Related JPH0773483B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62226547A JPH0773483B2 (ja) 1987-09-11 1987-09-11 ゲル強度の強い乾燥卵白及びその製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62226547A JPH0773483B2 (ja) 1987-09-11 1987-09-11 ゲル強度の強い乾燥卵白及びその製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6471456A JPS6471456A (en) 1989-03-16
JPH0773483B2 true JPH0773483B2 (ja) 1995-08-09

Family

ID=16846862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62226547A Expired - Fee Related JPH0773483B2 (ja) 1987-09-11 1987-09-11 ゲル強度の強い乾燥卵白及びその製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0773483B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6334014B1 (ja) * 2017-01-18 2018-05-30 キユーピー株式会社 乾燥卵白の製造方法及び乾燥卵白

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61132157A (ja) * 1984-11-30 1986-06-19 Q P Tamago Kk 耐熱性卵白の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6471456A (en) 1989-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE69533188T2 (de) Stabilisierte transglutaminase und diese enthaltende enzymatische zubereitung
US4276311A (en) Food product and process
EP0782825A1 (en) Modified whey protein and process for producing the same
DK146552B (da) Fremgangsmaade til fremstilling af et sammenhaengende koedlignende dyrefoder
EP3373742B1 (en) Pet food
US4145455A (en) Modified protein compositions and preparation thereof
CN106942459A (zh) 一种超高胶凝度高胶蛋白粉的制备和应用
GB2142031A (en) A process for the preparation of protein concentrate from blood
JPS5941695B2 (ja) 人工飼料及びその製造方法
JP2820385B2 (ja) ゲル強度の強い乾燥卵白の製造方法
JPH0150381B2 (ja)
JPH0773483B2 (ja) ゲル強度の強い乾燥卵白及びその製法
US4738855A (en) Strengthened gelling material and manufacturing methods thereof
JP2833069B2 (ja) 改質乳タンパク質含有素材
JP2613837B2 (ja) ゲル食品及びその製造方法
CA1232200A (en) Method of transformation of animal blood and its fraction
JP3469374B2 (ja) 蛋白複合体
GB2060644A (en) Meat protein powder
JPH0514543B2 (ja)
RU2350090C1 (ru) Способ производства концентрата блочной молочной сыворотки
JP3318048B2 (ja) 蛋白質水溶液の処理方法
JP2628320B2 (ja) まぐろ缶詰の製造法
JP3011881B2 (ja) ゲル強度の強い乾燥卵白の製法
JPS6314681A (ja) 卵白酵素分解物の製造方法
JP3648993B2 (ja) 卵黄液の製造方法及び卵黄含有食品

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees