JPH0773288B2 - ディジタル変調回路 - Google Patents

ディジタル変調回路

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JPH0773288B2
JPH0773288B2 JP29322589A JP29322589A JPH0773288B2 JP H0773288 B2 JPH0773288 B2 JP H0773288B2 JP 29322589 A JP29322589 A JP 29322589A JP 29322589 A JP29322589 A JP 29322589A JP H0773288 B2 JPH0773288 B2 JP H0773288B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はディジタル信号の変調に利用する。特に、ディ
ジタル信号処理により多相PSKまたは多値QAMのディジタ
ル変調信号を生成するディジタル変調回路に関する。
本発明は、多相PSKまたは多値QAM方式のディジタル変調
回路において、信号点の座標をあらかじめ定められた複
数のレベル値の組み合わせにより表し、この組み合わせ
により変調すべき信号を求めることにより、ROMフィル
タのアドレス数を削減し、ROMフィルタを用いた変調回
路を二値を越える変調方式に利用できるようにするもの
である。
〔従来の技術〕
多相PSK方式や多値QAM方式などの変調方式は、搬送波を
ディジタル信号で位相変調または振幅変調する方式であ
る。これらの方式では、変調時の位相および振幅が、搬
送波の同相成分(I成分)と直交成分(Q成分)とを座
標軸とする座標系で示される。この例を第8図に示す。
一般に、搬送波のI成分およびQ成分を座標軸とする座
標系を「信号空間」、座標点を「信号点」という。ま
た、任意のディジタル信号のデータの組み合わせを信号
空間上の一つの信号点に割り当てることを「マッピン
グ」という。例えば4相PSK方式の場合には、第8図に
示したように、2ビットの信号を互い位相の異なる4つ
の信号点に割り当てる。第8図に示した例では、「0
0」、「01」、「10」、「11」をそれぞれπ/4、3π/
4、5π/4、7π/4に割り当てている。16QAMの場合に
は、4ビットの信号を16個の信号点にマッピングする。
第9図は一般的な4相PSK変調回路のブロック構成図で
ある。
入力端子91に入力されたベースバンド信号は、レベル発
生回路92によりI成分とQ成分とに分離され、低域通過
フィルタ93−1、93−2を介して直交変調器98に供給さ
れる。直交変調器98は、二つの成分の信号にそれぞれ位
相がπ/2だけ異なる搬送波を乗算し、その出力を合成し
て変調波を得る。
ディジタル伝送では、送信スペクトルの拡がりを抑えて
周波数を有効に利用した伝送を行うため、変調波の帯域
制限を行う。このため、直交変調器98の入力に低域通過
フィルタ93−1、93−2が使用される。
低域通過フィルタ93−1、93−2としては、従来はアナ
ログ回路が用いられていた。しかし、アナログ回路では
多くの調整が必要であり、しかも小型化に適さなかっ
た。そこで近年は、ディジタル信号処理を利用する回路
構成が利用されている。
第10図はディジタル信号処理を利用した従来例4相PSK
変調回路のブロック構成図を示す。
入力端子101に入力されたベースバンド信号は、マッピ
ング回路102により、ディジタル信号に応じて信号点の
割り当てを行う。同相・直交分配回路103は、マッピン
グ回路102により割り当てられた信号点のデータをI成
分とQ成分のデータに分配する。
4相PSKでは、第8図に示したようにマッピングする
と、I成分およびQ成分がそれぞれ2値のデータとな
る。すなわち、I成分およびQ成分がそれぞれ1ビット
のディジタルデータで表される。これらのI成分および
Q成分の出力データは、それぞれ数ビットにわたるデー
タ列として、順次ROMフィルタ104−1、104−2のアド
レスに入力される。
ROMフィルタ104−1、104−2は、アドレス入力のそれ
ぞれに対して、そのアドレス値のデータ列が入力された
ときのフィルタの時間応答波形データを出力する。ROM
フィルタ104−1、104−2の出力データは、それぞれD/
A変換器106−1、106−2によりアナログ信号に変換さ
れ、帯域制限されたベースバンド信号のI成分およびQ
成分となる。これらの信号は、低域通過フィルタ107−
1、107−2により高周波数成分が除去され、直交変調
器108により搬送波に乗算され、出力端子109から4相PS
K変調波として出力される。
第11図はROMフィルタの構成を示す。
入力端子111に入力されたデータ列は、順次、シフトレ
ジスタ112に入力される。シフトレジスタ112は、シンボ
ルクロック113により駆動される。ROMフィルタはまた、
サンプルクロック115により駆動されるカウンタ114を備
える。シフトレジスタ112に蓄えられたデータと、カウ
ンタ114の値とにより、ROM116のアドレスを指定する。
ROM116の各アドレスには、シフトレジスタ112に入力さ
れたデータ列に対するフィルタの応答波形が、カウンタ
114により指定される時間に対応して記憶される。した
がって、アドレスにデータ列が入力されると、逐次、そ
の時点のデータに対応するフィルタの時間応答波形デー
タを出力できる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、ROMフィルタを用いたディジタル変調回路は、
4相を越える多相PSK変調や4相を越える多相QAMの場合
には実用的ではない。
例えば、第12図に示すような信号配置をもつ8相PSK方
式やπ/4シフトQPSK方式では、信号空間上におけるI成
分およびQ成分は、それぞれが最低で4つの値をとる。
このような変調を第10図に示したような回路で実現する
には、マッピング回路により割り当てられた8個の信号
点に対して、同相・直交分配回路においてI成分とQ成
分とをそれぞれ2ビットのディジタルデータで表せばよ
い。
しかし、信号点を表すI成分とQ成分とのデータ列に対
応してフィルタの出力波形を記憶するには、1シンボル
を表すために2ビットのアドレスを使用するため、入力
アドレスのビット数が4相PSKの場合に比較して二倍必
要となり、メモリ量が膨大となる。このため、第10図に
示したようなディジタル変調回路、すなわちROMフィル
タを用いて小型化、無調整化を図った回路は、I成分お
よびQ成分が2値を越える変調方式に使用することは容
易ではなかった。
本発明は、以上の課題を解決し、回路を簡易化、無調整
化、低消費電力化および高速化できる構成の多相PSKま
たは多値QAMディジタル変調回路を提供することを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のディジタル変調回路は、信号点の座標をあらか
じめ定められた複数のレベル値の組み合わせにより表す
手段と、複数のレベル値のそれぞれに対する応答波形を
記憶する記憶手段と、この記憶手段から上記組み合わせ
に対応して出力された応答波形を加算する加算手段とを
備えたことを特徴とする。
上記表す手段は、上記複数のレベル値として加減算の組
み合わせで信号空間上のすべての信号点の同相成分およ
び直交成分を表せるように設定されたA1、A2、…、Ak
用い、割り当てられた信号点の同相成分および直交成分
に対してAiが加算されるか減算されるかを1ビットの符
号IiおよびQiで表し、k個の符号〔I1、I2、…、Ik〕お
よび〔Q1、Q2、…、Kk〕をI信号およびQ信号としてシ
ンボル毎に出力する手段を含むことが望ましい。ただし
kは整数である。
このとき上記記憶手段は、符号IiおよびQiが別個に入力
される2k個のメモリを含み、各メモリは、Nシンボル分
の符号IiまたはQiに対して、それぞれ出力振幅がAiに比
例したフィルタ出力波形データSiを出力する手段を含む
ことが望ましい。2k個のメモリの出力は、加算手段によ
り加算される。
上記表す手段はさらに、割り当てられた信号点の番号に
入力データのタイミングに同期してあらかじめ定められ
た数を加算または減算する手段を含むことができる。こ
のとき、加算または減算する手段を動作または停止させ
る手段を備えることができる。
〔作 用〕
信号点のI成分およびQ成分に対して、その値毎に時間
応答波形を記憶するのではなく、その値を加減算により
得ることのできるレベル値毎に時間応答波形を記憶す
る。このレベル値は、その加減算の組み合わせによりI
成分およびQ成分を表すことのできる値であり、その数
はI成分およびQ成分のとりうる値の数より少ない。し
たがって各成分がmビットで表される2m相のディジタル
変調において、mの値が大きくなっても、メモリ量の増
加を抑えることができる。
また、割り当てられた信号点の番号に別の数を加算また
は減算することにより、あるシンボル毎に信号点が回転
するような変調を行うことができる。さらに、この加算
または減算を動作または停止させれば、同一の回路で変
調方式を切り替えることができる。
〔実施例〕
第1図は本発明第一実施例ディジタル変調回路のブロッ
ク構成図である。ここでは、8相PSK変調回路に本発明
を実施した例を示す。
このディジタル変調回路は、入力端子1の入力ディジタ
ル信号に対して二次元信号空間上のあらかじめ定められ
た複数の信号点のいずれかを割り当てるマッピング手段
としてマッピング回路2を備え、割り当てられた信号点
の座標を表す二系列のディジタルデータを出力する座標
データ出力手段として同相・直交分配回路3を備え、こ
の二系列のディジタルデータのそれぞれに対応して帯域
制限された波形を出力する波形出力手段を備え、この波
形出力手段の二つの出力で直交搬送波をそれぞれ変調す
る直交変調手段として直交変調器8を備える。
ここで本実施例の特徴とするところは、同相・直交分配
回路3が、信号点の座標をあらかじめ定められた複数の
レベル値の組み合わせにより表す手段を備え、波形出力
手段が、上記複数のレベル値のそれぞれに対する応答波
形を記憶する記憶手段としてROMフィルタ4a−1、4b−
1、4a−2、4b−2を備え、この記憶手段から上記組み
合わせに対応して出力された応答波形を加算する加算手
段として加算器5−1、5−2を備えたことにある。
加算器5−1、5−2の出力はそれぞれ、D/A変換器6
−1、6−2および低域通過フィルタ7−1、7−2を
介して直交変調器8に供給される。
マッピング回路2は、ディジタル信号入力端子1に入力
されたディジタルデータを信号空間上の8個の信号点の
いずれかに割り当て、その信号点の番号データを出力す
る。
同相・直交分配回路3は、マッピング回路2から入力さ
れた番号データに対応した信号点について、その同相成
分と直交成分とをそれぞれ振幅レベルA1、A2で表し、こ
れらの振幅レベルA1、A2の加減算を表す符号データ
〔I1、I2〕および〔Q1、Q2〕を出力する。
すなわち同相・直交分配回路3は、信号点の同相成分お
よび直交成分がそれぞれ、A1+A2、A1−A2、−A1+A2
たは−A1−A2のいずれかで表されるように振幅レベル
A1、A2を選択し、マッピング回路2から入力された番号
データに対応する振幅レベルを表すことができるように
各符号「+」または「−」を選択し、それを符号データ
〔I1、I2〕または〔Q1、Q2〕で表す。例えば、「+」を
「1」、「−」を「0」で表すとする。このとき、同相
成分が例えば振幅レベルA1+A2に対応する場合には、符
号データ〔I1、I2〕として〔1、1〕を出力する。振幅
レベルA1−A2に対応するときには、符号データ〔I1
I2〕として〔1、0〕を出力する。振幅レベル−A1±A2
の場合も同様であり、直交成分についても同様である。
ROMフィルタ4a−1、4b−1、4a−2、4b−2には、そ
れぞれ符号データI1、I2、Q1、Q2が入力される。ROMフ
ィルタ4a−1は、Nシンボル分の符号データ列I11〜I1N
をアドレス入力とし、その符号データ列に対応するフィ
ルタ出力波形データS1Iを出力する。同様にROMフィルタ
4b−1、4a−2および4b−2は、それぞれ符号データ列
I21〜I2N、Q11〜Q1N、Q21〜Q2Nをアドレス入力とし、波
形データS2I、S1Q、S2Qを出力する。
加算器5−1はROMフィルタ4a−1の出力とROMフィルタ
4b−1の出力とを加算し、加算器5−2はROMフィルタ4
a−2の出力とROMフィルタ4b−2の出力とを加算する。
D/A変換器6−1、6−2はそれぞれ加算器5−1、5
−2の出力をアナログ値に変換する。低域通過フィルタ
7−1、7−2はD/A変換器6−1、6−2の出力に含
まれる高周波成分を除去する。直交変調器8は、低域通
過フィルタ7−1、7−2の出力に位相がπ/2だけ異な
る二つの搬送波を乗算し、その出力を合成して出力端子
9に変調波を出力する。
第2図はマッピング回路2の一例を示すブロック構成図
である。
フリップフロップ21、22は、入力データのシンボルレー
トと同期したサンプルクロック23で駆動され、入力デー
タを1シンボル毎に8個の信号点のうちの1つの信号点
に割り当て、その信号点にあらかじめ割り当てられた番
号0〜7をm=3ビットのデータとして出力する。
第3図は同相・直交分配回路3の動作を説明する図であ
り、8相PSKにおける信号空間上の信号点配置と、信号
レベルA1、A2との関係を示す。
8相PSKにおける信号点は、信号空間上において、原点
を中心とする円上に互いにπ/4だけ異なって配置され
る。円の半径をrとすると、各信号点がとりうるI成分
およびQ成分の値は、 ±r・cos(−π/8)、±r・cos(3π/8) のいずれかである。これらの4つの値を振幅レベルA1
A2の加減算で表すには、 A1+A2=r・cos(3π/8) A1−A2=r・cos(−π/8) の連立方程式を解く。これにより、 A1=r・sin(π/8)・cos(π/4) A2=r・sin(π/4)・cos(π/8) が得られる。この振幅レベルA1、A2を用いると、第3図
に示した0〜7の信号点のI成分およびQ成分は、第1
表に示すように表される。
同相・直交分配回路3は、第1表に示したように表され
るI成分およびQ成分について、振幅レベルA1、A2の符
号を表す符号データ〔I1、I2〕および〔Q1、Q2〕を出力
する。正符号に対して「1」、負符号に対して「0」を
出力することにすると、8個の信号点に対する符号デー
タは第2表に示すようになる。
第4図はROMフィルタ4a−1、4b−1、4a−2および4b
−2の入出力の関係を示す。(a)はROMフィルタの入
力データ列、(b)はこの入力データ列に対する振幅Ai
の信号、(c)はROMフィルタの出力をD/A変換した出力
を示す。
ROMフィルタ4a−1、4b−1、4a−2および4b−2とし
ては、第11図に示した従来例と同等の構成のものをそれ
ぞれ用いる。ただし、入力データはI1、I2、Q1またはQ2
の符号データであり、出力波形データは、振幅レベルA1
またはA2に比例した信号をフィルタリングしたときの出
力波形を表すデータである。
また、ROMフィルタ4a−1、4b−1、4a−2および4b−
2はそれぞれ、Nシンボル分の入力データ列に対して、
その中心のシンボルに対する波形データを出力する。し
たがって、Nシンボル分の入力データ列だけでは、1シ
ンボル分の波形データしか得られない。入力データが1
シンボルずつ連続して入力されたときに、連続的な波形
データが得られる。
さらに詳しく説明すると、ROMフィルタ4a−1、4a−2
はそれぞれ、符号データI1、Q1のデータに対して、振幅
レベルA1に比例した信号のフィルタリング出力の波形デ
ータS1I、S1Qを出力する。同様に、ROMフィルタ4b−
1、4b−2はそれぞれ、符号データI2、Q2のデータに対
して、振幅レベルA2に比例した信号のフィルタリング出
力の波形データS2I、S2Qを出力する。
ROMフィルタ4a−1、4b−1、4a−2および4b−2は線
形系であり、加算器5−1、5−2で加算すると、信号
点を表す4値のI成分とQ成分とに関して、それぞれ帯
域制限されたベースバンド信号が得られる。この信号を
D/A変換器6−1、6−2でアナログ信号に変換し、直
交変調器8に入力する。これにより、8相PSK変調波が
得られる。
この実施例では加算後の信号をD/A変換しているが、ROM
フィルタの出力をD/A変換してからアナログ加算するこ
ともできる。また、信号レベルA1、A2として他の組み合
わせを用いることもでき、符号データにより「+」を
「0」、「−」を「1」で表してもよい。さらに、同相
・直交分配回路3によるマッピング方法を変更すれば、
同等の回路構成で、第5図に示すような信号点配置をも
つ16QAM信号を得ることができる。
第6図は本発明第二実施例ディジタル変調回路のブロッ
ク構成図である。
この実施例は、π/4シフトQPSK変調回路で本発明を実施
したものである。この実施例について説明する前に、π
/4シフトQPSKについて説明する。
第7図はπ/4シフトQPSK信号の信号点配置を示す。π/4
シフトQPSKの信号点は、QPSK信号が1シンボル周期毎に
π/4ラジアンずつ回転した配置となる。このため、同一
の入力ディジタル信号に対して、割り当てられる信号点
の番号が時間とともに変化する。
第6図に示した実施例回路は、マッピング回路2と同相
・直交分配回路3との間に加算回路10が挿入され、この
加減算回路10にカウンタ11の出力が供給されることが第
一実施例と異なる。
この実施例において、マッピング回路2は、入力ディジ
タル信号に対して、第7図(a)、(b)に示す8個の
信号点「0」〜「7」のうち、「0」、「2」、
「4」、「6」または「1」、「3」、「5」、「7」
の4個の信号点のいずれかを割り当てる。
これらの信号点をπ/4ずつシフトさせるには、信号点の
番号を1ずつ加算または減算する必要がある。そこで、
カウンタ11により、入力データのタイミングクロックに
同期した「0」〜「7」のデータを作成し、それをタイ
ミングクロック毎にマッピング回路2の出力に加算また
は減算する。加算か減算かにより、π/4シフトの方向が
決まる。
以上の処理により、π/4シフトQPSKのマッピングを容易
に行うことができる。
加減算回路10の出力データからI成分とQ成分とのそれ
ぞれのベースバンド信号を得る構成は、第一実施例と同
等である。
本実施例はまた、π/4シフトPSK信号とQPSK信号とを切
り替えてマッピングすることができる。すなわち、加減
算回路10には変調切替制御端子12が設けられ、加減算回
路10における加減算の動作を制御できる。
QPSK信号を選択する場合には、加減算回路10の動作を停
止させ、マッピング回路2からのデータを直接同相・直
交分配回路3に入力する。そのときの信号点配置は第7
図(a)に示したようになり、QPSK信号が得られる。加
減算回路10を動作させた場合には、π/4シフトQPSK信号
が得られる。
また、加減算回路10の動作を停止させるには、カウンタ
11の出力データをゲート回路によりすべて零に設定して
もよい。
このように、マッピング回路2に接続した加減算回路10
の動作と停止とを制御することにより、全く同一の回路
で複数の変調方式を実現できる。
以上の実施例では、信号点の同相成分および直交成分が
3値のデータで表される場合について説明したが、16PS
K、64QAMなど、信号点の同相成分あるいは直交成分が4
値を越える場合でも、それを表す振幅レベルA1、A2
…、Akを新たに定義することにより同様に実施できる。
このように、本発明では、同相成分および直交成分が3
値以上で表される変調方式において、帯域制限のため
に、アナログフィルタを使用せず、ROMフィルタを用い
てディジタル変調回路を構成できる。この構成におい
て、マッピング回路2および同相・直交分配回路3は小
規模の論理回路で構成でき、無調整化、低消費電力化、
小型化などが可能となる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明のディジタル変調回路は、
多値で表される信号点を特定のレベル加減算の組み合わ
せで表現するため、ROMフィルタの利用が容易となり、
回路の小型化、無調整化、低消費電力化および高速化を
実現でき、LSI化が容易となる。
また、入力ディジタル信号に対するマッピング出力に所
定の周期でカウンタの出力信号を加減算することで、そ
の周期毎に信号点が回転するような変調方式に対して
も、高精度にスペクトル整形された変調波を得ることが
できる。
さらに、加減算動作を停止する制御機能を設けることに
より、同一の回路で複数方式の変調波を容易に得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明第一実施例ディジタル変調回路のブロッ
ク構成図。 第2図はマッピング回路の一例を示すブロック構成図。 第3図は同相・直交分配回路の動作説明図。 第4図はROMフィルタの入出力の関係を示す図。 第5図は16QAM信号の信号点配置を示す図。 第6図は本発明第二実施例ディジタル変調回路のブロッ
ク構成図。 第7図はπ/4シフトQPSK信号の信号点配置を示す図。 第8図は4相PSK信号の信号点配置を示す図。 第9図は一般的な4相PSK変調回路のブロック構成図。 第10図はディジタル信号処理を利用した従来例4相PSK
変調回路のブロック構成図。 第11図はROMフィルタの構成を示すブロック構成図。 第12図は8相PSK信号の信号点配置を示す図。 1、91、101、111……入力端子、2、102……マッピン
グ回路、3、103……同相・直交分配回路、4a−1、4b
−1、4a−2、4b−2、104−1、104−2……ROMフィ
ルタ、5−1、5−2……加算器、6−1、6−2、10
6−1、106−2……D/A変換器、7−1、7−2、93−
1、93−2、107−1、107−2……低域通過フィルタ、
8、98、108……直交変調器、9、99、109……出力端
子、10……加減算回路、11、114……カウンタ、12……
変調切替制御端子、21、22……フリップフロップ、23、
115……サンプルクロック、92……レベル発生回路、112
……シフトレジスタ、113……シンボルクロック、116…
…ROM。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力ディジタル信号に対して二次元信号空
    間上のあらかじめ定められた複数の信号点のいずれかを
    割り当てるマッピング手段と、 割り当てられた信号点の座標を表す二系列のディジタル
    データを出力する座標データ出力手段と、 この二系列のディジタルデータのそれぞれに対応して帯
    域制限された波形を出力する波形出力手段と、 この波形出力手段の二つの出力で直交搬送波をそれぞれ
    変調する直交変調手段と を備えたディジタル変調回路において、 上記座標データ出力手段は、信号点の座標をあらかじめ
    定められた複数のレベル値の組み合わせにより表す手段
    を含み、 上記波形出力手段は、上記複数のレベル値のそれぞれに
    対する応答波形を記憶する記憶手段と、この記憶手段か
    ら上記組み合わせに対応して出力された応答波形を加算
    する加算手段とを含む ことを特徴とするディジタル変調回路。
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JP2007288670A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Nec Corp ディジタル多値直交振幅変調方法、ディジタル多値直交振幅変調装置及びディジタル多値直交振幅複調装置
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