JPH0772215B2 - 塩素化エチレン‐プロピレン系共重合体の製造方法 - Google Patents

塩素化エチレン‐プロピレン系共重合体の製造方法

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JPH0772215B2
JPH0772215B2 JP27300486A JP27300486A JPH0772215B2 JP H0772215 B2 JPH0772215 B2 JP H0772215B2 JP 27300486 A JP27300486 A JP 27300486A JP 27300486 A JP27300486 A JP 27300486A JP H0772215 B2 JPH0772215 B2 JP H0772215B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はエチレン−プロピレン系共重合体を水性懸濁液
中で二段階で塩素化させることによって塩素化エチレン
−プロピレン系共重合体の製造方法に関するものであ
り、耐熱性および耐寒性が良好であるのみならず、耐油
性もすぐれており、しかも耐候性および耐オゾン性が良
好であり、架橋が可能であるばかりでなく、加硫につい
ても比較的容易である塩素化エチレン−プロピレン系共
重合体を提供することを目的とするものである。
従来の技術 以前から、塩素化されたエチレン−プロピレン系共重合
体は一般に耐油性、難燃性などにすぐれているために塗
料、接着剤として有用であることは知られている(特開
昭59−122503号)。しかし、エチレン−プロピレン系共
重合体を塩素化する方法としては、エチエン−プロピレ
ン系共重合体を懸濁剤を含まない水性媒体中で第一段階
で50℃未満(たとえば、20〜45℃)で2重量%以上(た
とえば2〜15重量%)まで塩素化し、第二段階で50℃
(たとえば、70〜100℃)に昇温し、この温度で塩素含
有量が18重量%(たとえば、18〜50重量%)まで塩素化
させる方法である。また、エチレン−プロピレン系共重
合体をたとえば、四塩化炭素などの溶媒に溶解し、溶液
中で比較的高い温度(150℃以下)において塩素化させ
る方法も提案されている。しかし、この方法では、反応
系の溶媒の蒸気圧が高く、高温耐圧反応器を必要とし、
しかも生成ポリマーの熱安定性が問題となる。一方、前
記水性媒体で塩素化する場合では、塩素化後塩素化物を
水洗するさいに塩素化物が団塊状になるなどの問題があ
った。
発明が解決しようとする問題点 以上のことから、本発明はこれらの欠点(問題点)がな
く、すなわち耐熱性および耐寒性がすぐれているのみな
らず、耐油性、耐候性および耐オゾン性も良好であり、
かつ比較的に低い温度において塩素化が可能であり、ま
た得られる塩素化物が団塊せず、しかも有機過酸化物に
よる架橋ばかりでなく、硫黄または硫黄含有化合物(硫
黄放出化合物)による加硫が可能であ塩素化エチレン−
プロピレン系共重合体を得る方法である。
問題点を解決するための手段および作用 本発明にしたがえば、これらの問題点は、プロピレンの
含有量が15〜40重量%であり、メルトフローインデック
ス(JIS K7210にしたがい、条件が14で測定、以下「MF
R」と云う)が0.01〜5.0g/10分であり、かつムーニー粘
度(ML1+4、100℃)が10〜180である塩素化エチレン−
プロピレン系共重合体を水性懸濁液中で塩素ガスを接触
させて塩素化エチレン−プロピレン系共重合体を製造す
る方法であり、第一段階においてエチレン−プロピレン
系共重合体の融点よりも少なくとも25℃低い温度である
が、50℃よりも高い温度において全塩素化量の20〜60%
塩素化し、第二段階において前記第一段階における塩素
化温度よりも10℃以上高い温度であるが、該エチレン−
プロピレン系共重合体の融点よりも5〜15℃低い温度に
おいて残りの塩素化を行ない、塩素含有量が20〜45重量
%であり、かつムーニー粘度(ML1+4、100℃)が10〜15
0である塩素化エチレン−プロピレン系共重合体の製造
方法、 によって解決することができる。以下、本発明を具体的
に説明する。
(A)エチレン−プロピレン系共重合体 本発明の塩素化エチレン−プロピレン系共重合体を製造
するにあたり、原料であるエチレン−プロピレン系共重
合体のプロピレンの含有量は15〜40重量%であり、18〜
40重量%が好ましく、特に20〜38重量%が好適である。
プロピレンの含有量が15重量%であるエチレン−プロピ
レン系共重合体を使って塩素化させると、得られる塩素
化エチレン−プロピレン系共重合体はゴム的な弾性が乏
しく、むしろ製品においてプラスチックライクである。
一方、40重量%を越えたエチレン−プロピレン系共重合
体を用いて塩素化すると、塩素化のさいに得られる塩素
化エチレン−プロピレン系共重合体の粒子が大きくな
り、反応系において団塊状になるために好ましくない。
また、該エチレン−プロピレン系共重合体のMFRは0.01
〜5.0g/10分であり、0.02〜5.0g/10分が望ましく、とり
わけ0.05〜5.0g/10分が好適である。MFRが0.01g/10分未
満のエチレン−プロピレン系共重合体を使用して塩素化
するならば、得られる塩素化エチレン−プロピレン系共
重合体の加工性がよくない。一方、5.0g/10分を越えた
エチレン−プロピレン系共重合体を使って塩素化する
と、塩素化エチレン−プロピレン系共重合体の製造時に
おける反応効率が悪く、しかも塩素化物の団塊化が激し
い。
さらに、該エチレン−プロピレン系共重合体のムーニー
粘度(ML1+4、100℃)は10〜180であり、10〜170が好ま
しく、特に10〜150が好適である。ムーニー粘度が10未
満のエチレン−プロピレン系共重合体を塩素化すれば、
塩素化中に塩素化物の団塊化が激しい。一方180を越え
たエチレン−プロピレン系共重合体を用いると、得られ
る塩素化物の機械的特性はすぐれているが、ゴム的な弾
性が乏しく、むしろプラスチックライクである。
該エチレン−プロピレン系共重合体はエチレンとプロピ
レンとを前記のプロピレン含有量、MFRおよびムーニー
粘度のそれぞれの範囲になるようにいわゆるチーグラー
触媒を使用して共重合させることによって得られるもの
であり、工業的に生産され、多方面にわたって利用され
ているものである。
本発明の塩素化エチレン−プロピレン系共重合体は以上
のエチレン−プロピレン系共重合体を後記の第一段階塩
素化および第二段階塩素化によって製造することができ
る。
第一段階および第二段階の塩素化は水性懸濁状態で実施
される。この水性懸濁状で塩素化を実施するには粒子状
または粉末状の前記のエチレン−プロピレン系共重合体
を水性媒体中に懸濁させる。この水性懸濁状態を保持す
るために、少量の乳化剤、懸濁剤を加えることが好まし
い。このさい、必要に応じて、ベゾイルパーオキサイ
ド、アゾビスイソブチロニトリルおよび過酸化水素のご
ときラジカル発生剤、ライトシリコン油などの消泡剤な
びにその他の添加剤を加えてもさしつかえない。
(B)第一段階塩素化 第一段階において塩素化は使われるエチレン−プロピレ
ン系共重合体の融点よりも少なくとも25℃低い温度にお
いて実施される。とりわけ、該共重合体の融点よりも30
〜60℃低い温度で塩素化を行なったほうが望ましい。該
共重合体の融点よりも少なくとも25℃低い温度で塩素化
を実施した場合、反応中での粒子の団塊化が起らず、続
く第二段階における塩素化を容易に行なうことができ
る。一方、25℃未満の低い温度で塩素化を行なった場
合、反応中での粒子の団塊化が起り安く、反応を継続す
ることが困難になることがあり、さらに得られる生成物
も不均一な塩素化度分布をもったものになる。該第一段
階における塩素化は50℃よりも高い温度で実施される。
また、この第一段階においては全塩素化量の20〜60%の
塩素化する必要があり(たとえば塩素含有率が30重量%
である本発明の塩素化エチエン−プロピレン系共重合体
を製造する場合、この第一段階において塩素含有量が8
〜20重量%の塩素化エチレン−プロピレン系共重合体を
製造しなければならない)、特に20〜70%塩素化するこ
とが好ましい。この段階において、全塩素化量の20%未
満の塩素化を行なった場合、続く第二段階の塩素化反応
において粒子の団塊化を起し易い。
一方、60%を越えて塩素化を実施すると、不均一な塩素
化が進行し、得られる生成物は、耐熱性および加工性の
悪いものになる。
このようにして第一段階における塩素化を実施した後、
下記のような条件で第二段階の塩素化を行なうことによ
って本発明の塩素化エチレン−プロピレン系共重合体を
製造することができる。第一段階の塩素化から第二段階
の塩素化に移行するにあたり、第一段階の塩素化におい
て用いた反応器中で条件を変えて第二段階の塩素化を実
施してもよく、またあらかじめ第二段階の塩素化の条件
に制御された別の反応器に第一段階の塩素化によって製
造された塩素化エチレン−プロピレン系共重合体を含む
水性懸濁液を移行してもよい。
(C)第二段階塩素化 第二段階の塩素化は第一段階の塩素化温度よりも10℃以
上高い温度であるが、使用しエチレン−プロピレン系の
共重合体の融点よりも5〜15℃低い温度において残りの
塩素化を行なうことによって達成することができる。と
りわけ、第一段階の塩素化温度よりも10℃以上高い温度
であるが、該共重合体の融点よりも5〜10℃低い温度で
実施することが望ましい。該共重合体の融点よりも5℃
以上低い温度で第二段階の塩素化を行なった場合、生成
物は均一な塩素化度分布を有さず、かつ加工性および耐
熱性が劣る。一方、用いられる共重合体の融点よりも15
℃を越えた低い温度でこの段階の塩素化を実施した場
合、生成物は不均一な塩素化度分布を有さず、加工性お
よび耐熱性が劣る。
以上の第一段階および第二段階の塩素化において、塩素
はガス状で単独または適当な不活性ガスで希釈して使用
することができる。この場合の塩素導入圧は通常5Kg/cm
2以下である。塩素化の進行状況は、供給される塩素の
重量減を測定することによって知ることができるが、生
成する塩化水素の量を測定することによって塩素化度を
知ることもできる。
このようにして得られた塩素化エチレン−プロピレン系
共重合体は、水洗して付着している塩酸、乳化剤などを
除去した後、乾燥することによって本発明の塩素化エチ
レン−プロピレン系共重合体を製造することができる。
(D)塩素化エチレン−プロピレン系共重合体の物性、
機械的特性など このようにして得られる塩素化エチレン−プロピレン系
共重合体の塩素含有率は20〜45重量%(好ましくは、20
〜42重量%、好適には、25〜42重量%)である。この塩
素化エチレン−プロピレン系共重合体の塩素含有率が20
重量%未満では、得られる塩素化エチレン−プロピレン
系共重合体を回収および精製するのに問題がある。その
上、耐焔性が乏しい。一方、45重量%を越えると生成さ
れる塩素化エチレン−プロピレン系共重合体は、熱安定
性および耐熱性において著しく低下するために好ましく
ない。
以上のようにして得られる塩素化エチレン−プロピレン
系共重合体のムーニー粘度は100℃の温度においてラー
ジ・ロータで10〜150ポイントであり10〜120ポイントが
望ましく、とりわけ15〜100ポイントが好適である。
さらに、本発明の塩素化エチレン−プロピレン系共重合
体のメルトフローインデックス(JIS K−7210にしたが
い、条件が7で測定、以下「FR」と云う)は、一般には
1〜100g/10分であり、3〜50g/10分が好ましく、とり
わけ5〜30g/10分が好適である。
本発明の塩素化エチレン−プロピレン系共重合体の代表
的な特性を下記に示す。
密度は1.00〜1.30g/cm3である。また、JIS K−6301にし
たがって測定した引張試験において、引張破断強さは5
〜70Kg/cm2であり、引張破断伸びは800〜2500%であ
る。さらに硬さ(ショアー A)は30〜70である。
(E)加工、成形方法 本発明の塩素化エチレン−プロピレン系共重合体を加
工、成形するにあたり、一般に用いられている塩素化ポ
リエチレンに添加される滑剤、着色剤、帯電防止剤、充
填剤、ならびに酸素、光および熱に対する安定剤のごと
き添加剤を配合してもよい。また、一般に用いられてい
塩素化ポリエチレン、スチレン−ブタジエン系共重合体
ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン系共重合ゴム、エ
チエンとプロピレンとを主成分とする二元または三元共
重合ゴム、クロロプレン系ゴム、クロロスルフォン化ポ
リエチレンゴム状物、ブタジエン単独重合ゴムおよび天
然ゴムのごときゴム状物ならびにポリ塩化ビニル、エチ
レンおよび/またはプロピレンを主成分とするオレフィ
ン系樹脂、メチルメタアクリレートを主成分とするメチ
ルメタアクリレート系樹脂、アクリロニトリル−スチレ
ン共重合樹脂および前記ゴム状物にスチレン、アクリロ
ニトリルおよびメチルメタアクリレートのごときビニル
化合物の少なくとも一種をグラフト重合することによっ
て得られるグラフト重合物のごとき樹脂状物を配合して
もよい。
これらの組成物を製造するさい、その配合(混合)方法
は、当該技術分野において一般に用いられているオープ
ンロール、ドライブレンダー、バンバリーミキサーおよ
びニーダーのごとき混合機を使用して混合すればよい。
これらの混合方法のうち、一層均一な組成物を得るため
にはこれらの混合方法を二種以上適用してもよい(たと
えば、あらかじめドライブレンダーで混合した後、この
混合物をオープンロールを用いて混合する方法)。これ
らの混合方法のうち、塩素化エチレン−プロピレン系共
重合体とゴム状物とを混合するには、混合温度は30〜12
0℃であり、通常50〜100℃である。特に、混合時におい
て、ゴム状物は凝集力によって発熱するために混合温度
を150℃以下に制御することが望ましい。また、塩素化
エチレン−プロピレン系共重合体と樹脂状物とを混合す
るには、それらが溶融する温度以上であるが、180℃以
下で実施することが好ましい。
本発明の塩素化エチレン−プロピレン系共重合体および
これらの組成物は一般のゴム業界および樹脂業界におい
て通常使用されている押出成形機、射出成形機、圧縮成
形機、およびカレンダー成形機のごとき成形機を用いて
所望の形状物に成形されて使用される。なお、塩素化エ
チレン−プロピレン系共重合体のみを成形する場合、そ
の成形温度は70〜130℃であり、一般には90〜120℃であ
る。
実施例および比較例 以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明す
る。
なお、実施例および比較例において、引張試験はJIS K
−6301にしたがい、引張速度が500mm/分の条件で測定し
た(ダンベルはJIS No.3号ダンベルを使用)。また、
硬度はJIS硬度(ショアー A)を使用し、試験片はJIS
K−6301にしたがってJIS No.3号ダンベルを3枚重ね
合せて硬度計で測定した。さらに、ムーニー粘度はJIS
K−6301にしたがって温度が100℃、予熱が1分でラージ
・ローターを使用して4分値の値を測定した。
実施例 1 100のガラス内張りしたオートクレーブに80の水、8
0gラウリル酸ナトリウムおよびプロピレン含有量が22重
量%であり、かつムーニー粘度(ML1+4、100℃)が115
であるエチレン−プロピレン系共重合体〔MFR 1.0g/10
分、融点 120℃、以下「FPR(1)」と云う〕10Kgを仕
込み、撹拌しながら50〜90℃の温度範囲において該共重
合体の塩素含有量が18.2重量%になるまで塩素化した
(第一段階塩素化)。ついで、反応系を105〜115℃に昇
温させ、この温度範囲において塩素含有量が31.3重量%
になるまで塩素化し(第二段階塩素化)、塩素化エチレ
ン−プロピレン系共重合体〔以下「CLEPR(A)」と云
う〕を製造した。
実施例 2 実施例1において、最終的に得られる塩素化エチレン−
プロピレン系共重合体の塩素含有量が40.1重量%になる
まで塩素化したほかは、実施例1と同様に塩素化し、塩
素化エチレン−プロピレン系共重合体〔以下「CLEPR
(B)」と云う〕を製造した。
実施例 3 実施例1において使ったEPR(1)のかわりに、プロピ
レン含有量が24.5重量%であり、かつムーニー粘度(ML
1+4、100℃)が34であるエチレン−プロピレン系共重合
体(MFR 4.8g/10分、融点 80℃)を使用し、温度範囲
が50〜55℃において実施例1と同様に第一段階塩素化を
行なった。この段階において得られた塩素化物の塩素含
有量は18.2重量%であった。ついで、この反応系を昇温
し、65〜75℃の温度範囲において塩素含有量が31.3重量
%になるまで塩素化し、塩素化エチレン−プロピレン系
共重合体〔以下「CLEPR(C)」と云う〕を製造した。
比較例 1 実施例において使ったEPR(1)のかわりに、プロピレ
ン含有量が31.8重量%であり、かつムーニー粘度(ML
1+4、100℃)が58.7重量%であるエチレン−プロピレン
系共重合体(MFR 8.2g/10分、融点 35℃)を用いたほ
かは、実施例1と同様に第一段階塩素化および第二段階
塩素化を行なった。得られた塩素化エチレン−プロピレ
ン系共重合体〔以下「CLEPR(D)」と云う〕の塩素含
有量は31.5重量%であった。
比較例 2〜5 実施例1において使ったEPR(1)を第1表に示す温度
範囲で塩素含有量を第1表に示すまで塩素化を行ない、
各第一段階塩素化を実施した。ついで、このようにして
得られたそれぞれの塩素化物を直ちに第1表に示される
温度範囲で塩素化を行ない(第二段階塩素化)、第1表
に示される塩素含有量を有する塩素化エチレン−プロピ
レン系共重合体を製造した。
なお、比較例1および5の第一段階塩素化において、団
塊化が起り、塩素分布が不均一であった。また、比較例
2の第一段階塩素化において団塊化が起り、塩素分布が
不均一であった。さらに、比較例3および4では、第二
段階塩素化において、団塊化が起り、塩素分布が不均一
であった。
実施例1ないし3および比較例2によって得られたそれ
ぞれの塩素化エチレン−プロピレン系共重合体の各物性
の測定を行なった。それらの結果を第2表に示す。
参考例 本発明によって得られる塩素化エチレン−プロピレン系
共重合体と一般に市販されている塩素化ポリエチレンと
の加硫性について比較検討する。
参考例 1 参考例1によって得られたCLEPR(A) 100重量部に対
して受酸剤として酸化マグネシウム10重量部、充填剤と
してカーボンブラック(旭カーボンブラック社製、SRF
50、平均粒径 94nm)50重量部、可塑剤としてトリオ
クチルトリメリテート30重量部、加硫剤として硫黄0.5
重量部および加硫促進剤としてジエチルチオ尿素4.5重
量部を室温においてオープンロールを用いて20分間充分
混練させながらシートを作成した。
参考例 2 参考例1において使ったCLEPR(A)のかわりに、あら
かじめ分子量が約20万であり、密度が0.950g/cm3である
高密度ポリエチレンを水性懸濁法により塩素化させるこ
とによって得られるムーニー粘度(MS1+4、100℃)が70
であり、塩素含有量が30.3重量%である塩素化ポリエチ
レンを使用したほかは、参考例1と同様に混練させなが
らシートを作成した。
このようにして得られた参考例1(a)および参考例2
(b)の各シートを温度が165℃および角度が3度の条
件下でレオメーター試験機にて加硫状態を観察した。こ
れらの加硫曲線を第1図に示す。
発明の効果 本発明によって得られる塩素化エチレン−プロピレン系
共重合体は、第1図から明らかなごとく加硫性が通常の
塩素化ポリエチレンに比べてすぐれているばかりでな
く、下記のごとき効果を発揮する。
(1)耐オゾン性が良好である。
(2)反撥性がすぐれている。
(3)難燃性についても良好である。
(4)耐候性および耐久性もすぐれている。
(5)引裂性およびその他の機械的強度についても良好
である。
(6)耐油性にすぐれている。
(7)さらに耐熱性および低温性についても良好であ
る。
本発明の塩素化エチレン−プロピレン系共重合体は上記
のごときすぐれた特性を有しているために多方面にわた
って利用することができる。代表的な応用例を下記に示
す。
(1)ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン三元共重合樹脂(ABS樹脂)、高密度ポリエ
チレン、低密度ポリエチレン、塩化ビニル樹脂などと樹
脂ブレンドすることによってこれらの樹脂の難燃性を改
良するのみならず、機械的特性(たとえば、耐衝撃性)
を向上することができる。
(2)一般に用いられている難燃化剤を配合させること
により、より高度な難燃化材として利用することができ
る。
(3)自動車用各種部品(たとえば、ホース、チューブ
材) (4)電線の被覆材 (5)接着剤 (6)電子機器、電気機器などの部品
【図面の簡単な説明】
第1図は参考例1および参考例2によって得られた各シ
ート(組成物)のディスクレオメーターを使って測定し
た加硫曲線図である。この図において、縦軸はトルク
(Kg−cm)を示し、横軸は加硫時間(分)を示す。な
お、aおよびbはそれぞれ参考例1および参考例2によ
って得られた各組成物の加硫曲線である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレンの含有量が15〜40重量%であ
    り、メルトフローインデックスが0.01〜5.0g/10分であ
    り、かつムーニー粘度(ML1+4、100℃)が10〜180であ
    るエチレン−プロピレン系共重合体を水性懸濁液中で塩
    素ガスを接触させて塩素化エチレン−プロピレン系共重
    合体を製造する方法であり、第一段階においてエチレン
    −プロピレン系共重合体の融点よりも少なくとも25℃低
    い温度であるが、50℃より高い温度において全塩素化量
    の20〜60%を塩素化し、第二段階において前記第一段階
    における塩素化温度よりも10℃以上高い温度であるが、
    該エチレン−プロピレン系共重合体の融点よりも5〜15
    ℃低い温度において残りの塩素化を行ない、塩素含有量
    が20〜45重量%であり、かつムーニー粘度(ML1+4、100
    ℃)が10〜150である塩素化エチレン−プロピレン系共
    重合体の製造方法。
JP27300486A 1986-11-18 1986-11-18 塩素化エチレン‐プロピレン系共重合体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0772215B2 (ja)

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JP27300486A Expired - Lifetime JPH0772215B2 (ja) 1986-11-18 1986-11-18 塩素化エチレン‐プロピレン系共重合体の製造方法

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