JPH07721B2 - フッ素ゴム組成物 - Google Patents
フッ素ゴム組成物Info
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- JPH07721B2 JPH07721B2 JP33019088A JP33019088A JPH07721B2 JP H07721 B2 JPH07721 B2 JP H07721B2 JP 33019088 A JP33019088 A JP 33019088A JP 33019088 A JP33019088 A JP 33019088A JP H07721 B2 JPH07721 B2 JP H07721B2
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- fluororubber
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フッ素ゴム組成物に関する。
フッ素ゴムは、耐熱性、耐薬品性及び電気的特性に優
れ、車両、電気機器、航空機等の各種の産業分野で広く
利用されている。しかし、フッ素ゴム又はフッ素ゴムを
主成分とする組成物の成形品は、その機械的強度、特に
高温における強度が必ずしも十分でないため使用温度範
囲が制限されるという欠点を有している。そのため、フ
ッ素ゴムにポリフッ化ビニリデン系樹脂や各種の無機充
填剤を配合した組成物が提案されている。また、フッ素
ゴムの各種物性を向上させるために、他のゴム、例え
ば、アクリロニトリル系ゴム、シリコーンゴム、フルオ
ロシリコーンゴム等を配合した組成物が提案されてい
る。
れ、車両、電気機器、航空機等の各種の産業分野で広く
利用されている。しかし、フッ素ゴム又はフッ素ゴムを
主成分とする組成物の成形品は、その機械的強度、特に
高温における強度が必ずしも十分でないため使用温度範
囲が制限されるという欠点を有している。そのため、フ
ッ素ゴムにポリフッ化ビニリデン系樹脂や各種の無機充
填剤を配合した組成物が提案されている。また、フッ素
ゴムの各種物性を向上させるために、他のゴム、例え
ば、アクリロニトリル系ゴム、シリコーンゴム、フルオ
ロシリコーンゴム等を配合した組成物が提案されてい
る。
しかし、上記のポリフッ化ビニリデン系樹脂や無機充填
剤を配合して得られる組成物は、耐熱性、電気的特性等
が劣るという欠点がある。また、他のゴムを配合してな
る組成物においては、配合された他のゴムとフッ素ゴム
の間の相剥離性、親和性及び共架橋性に問題があり、し
かも十分な機械的強度が得られないという欠点があっ
た。
剤を配合して得られる組成物は、耐熱性、電気的特性等
が劣るという欠点がある。また、他のゴムを配合してな
る組成物においては、配合された他のゴムとフッ素ゴム
の間の相剥離性、親和性及び共架橋性に問題があり、し
かも十分な機械的強度が得られないという欠点があっ
た。
そこで本発明の目的は、フッ素ゴムが本来有する優れた
耐熱性、耐薬品性及び電気的特性を有するとともに、十
分な機械的強度、特に高温時に高い伸びと引張り強度を
示し、熱収縮チューブ用等の熱収縮成形品の材料として
好適なフッ素ゴム組成物を提供することにある。
耐熱性、耐薬品性及び電気的特性を有するとともに、十
分な機械的強度、特に高温時に高い伸びと引張り強度を
示し、熱収縮チューブ用等の熱収縮成形品の材料として
好適なフッ素ゴム組成物を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するものとして、 (A)フッ素ゴム (B)ポリフッ化ビニリデン系樹脂、及び (C)一般式(I): 〔式中、複数のR1は同一でも異なってもよく、水素原
子、炭素原子数1〜15の置換もしくは非置換の1価の炭
化水素基を示し、あるいは同一の炭素原子に結合した2
つのR1は結合して式: CH2 L (ここで、lは4〜7の整数である) で表される2価と炭化水素を示し、複数のR2は同一でも
異なってもよく、置換もしくは非置換の1価の炭化水素
基であり、nは0〜10の整数である〕 で表される有機ケイ素化合物からなる加硫剤 を含むフッ素ゴム組成物を提供するものである。
子、炭素原子数1〜15の置換もしくは非置換の1価の炭
化水素基を示し、あるいは同一の炭素原子に結合した2
つのR1は結合して式: CH2 L (ここで、lは4〜7の整数である) で表される2価と炭化水素を示し、複数のR2は同一でも
異なってもよく、置換もしくは非置換の1価の炭化水素
基であり、nは0〜10の整数である〕 で表される有機ケイ素化合物からなる加硫剤 を含むフッ素ゴム組成物を提供するものである。
本発明の組成物の(A)成分であるフッ素ゴムは、例え
ば、フッ化ビニリデン及び四フッ化エチレンから選ばれ
る少なくとも1種と、これらの共重合可能なフッ素化単
量体との共重合体等のポリアミン加硫に供することがで
きるものである。前記のフッ化ビニリデン等と共重合可
能なフッ素化単量体としては、例えば、トリフルオロエ
チレントリフルオロメチルエーテル等の側鎖にエーテル
結合を持つオレフィン類;六フッ化プロピレン、トリフ
ルオロエチレン、モノクロルトリフルオロエチレン等の
フッ化オレフィン類;パーフルオロブチルエチレン(C4
F9CH=CH2)、パーフルオロヘキサエチレン(C6F13CH=
CH2)、パーフルオロオクタエチレン(C6F17CH=CH2)
等のフッ化アルキル基を有するオレフィン類などが挙げ
られる。(A)成分のフッ素ゴムの具体例としては、デ
ュ・ポン社製のVITON Aタイプ、Bタイプ及びGタイ
プ;3M社製のフローレルFC−2145、FC−2230、FC−226
0、FLS−2690;ダイキン工業社製のダイエルG−201、G
−501、G−801、G−901、G−902、G−912、G−100
1;旭硝子社製のアフラス200シリーズ、150シリーズ、10
0シリーズ等の名称で市販されているものが挙げられ
る。
ば、フッ化ビニリデン及び四フッ化エチレンから選ばれ
る少なくとも1種と、これらの共重合可能なフッ素化単
量体との共重合体等のポリアミン加硫に供することがで
きるものである。前記のフッ化ビニリデン等と共重合可
能なフッ素化単量体としては、例えば、トリフルオロエ
チレントリフルオロメチルエーテル等の側鎖にエーテル
結合を持つオレフィン類;六フッ化プロピレン、トリフ
ルオロエチレン、モノクロルトリフルオロエチレン等の
フッ化オレフィン類;パーフルオロブチルエチレン(C4
F9CH=CH2)、パーフルオロヘキサエチレン(C6F13CH=
CH2)、パーフルオロオクタエチレン(C6F17CH=CH2)
等のフッ化アルキル基を有するオレフィン類などが挙げ
られる。(A)成分のフッ素ゴムの具体例としては、デ
ュ・ポン社製のVITON Aタイプ、Bタイプ及びGタイ
プ;3M社製のフローレルFC−2145、FC−2230、FC−226
0、FLS−2690;ダイキン工業社製のダイエルG−201、G
−501、G−801、G−901、G−902、G−912、G−100
1;旭硝子社製のアフラス200シリーズ、150シリーズ、10
0シリーズ等の名称で市販されているものが挙げられ
る。
本発明の組成物の(B)成分であるポリフッ化ビニリデ
ン系樹脂は、フッ化ビニリデンの単独重合体、フッ化ビ
ニリデンとフッ化ビニリデンと共重合可能な他の化合物
との共重合体が挙げられる。このフッ化ビニリデンと共
重合可能な他の化合物としては、例えば、塩化ビニル
(VC)、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ヨウ化ビニ
ル、臭化ビニル、フッ化ビニル等のビニル系単量体;塩
化ビニリデン(VdCl)、ヨウ化ビニリデン、臭化ビニリ
デン等のビニリデン系単量体;エチレン(Et)、プロピ
レン(Pr)、四フッ化エチレン(TFE)、三フッ化塩化
エチレン(CTFE)、イソブチレン、トリクロルエチレ
ン、テトラクロルエチレン等のオレフィン系単量体;メ
タクリル酸メチル(MMA)、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル等の(メ
タ)アクリル酸系単量体;パーフルオロアルキルパーフ
ルオロビニルエーテル、アルキル−フルオロビニルエー
テル、エチルビニルエーテル等のエーテル系単量体;又
は四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FE
P)、あるいはこれらの誘導体などが挙げられる。この
フッ化ビニリデン系樹脂は、得られる組成物を熱収縮性
成形品に成形する場合、実用上の点から、軟化点が80〜
200℃のものが好ましい。
ン系樹脂は、フッ化ビニリデンの単独重合体、フッ化ビ
ニリデンとフッ化ビニリデンと共重合可能な他の化合物
との共重合体が挙げられる。このフッ化ビニリデンと共
重合可能な他の化合物としては、例えば、塩化ビニル
(VC)、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ヨウ化ビニ
ル、臭化ビニル、フッ化ビニル等のビニル系単量体;塩
化ビニリデン(VdCl)、ヨウ化ビニリデン、臭化ビニリ
デン等のビニリデン系単量体;エチレン(Et)、プロピ
レン(Pr)、四フッ化エチレン(TFE)、三フッ化塩化
エチレン(CTFE)、イソブチレン、トリクロルエチレ
ン、テトラクロルエチレン等のオレフィン系単量体;メ
タクリル酸メチル(MMA)、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル等の(メ
タ)アクリル酸系単量体;パーフルオロアルキルパーフ
ルオロビニルエーテル、アルキル−フルオロビニルエー
テル、エチルビニルエーテル等のエーテル系単量体;又
は四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FE
P)、あるいはこれらの誘導体などが挙げられる。この
フッ化ビニリデン系樹脂は、得られる組成物を熱収縮性
成形品に成形する場合、実用上の点から、軟化点が80〜
200℃のものが好ましい。
本発明の組成物における(B)成分の使用量は、通常、
(A)成分であるフッ素ゴム100重量部に対して、5〜1
00重量部、好ましくは10〜60重量部である。(B)成分
の使用量が少なすぎると得られる組成物の成形品の変形
記憶性が満足できるレベルに達せず、多すぎると得られ
る組成物の成形品のゴム弾性が低下し、また変形復元力
が弱くなる。
(A)成分であるフッ素ゴム100重量部に対して、5〜1
00重量部、好ましくは10〜60重量部である。(B)成分
の使用量が少なすぎると得られる組成物の成形品の変形
記憶性が満足できるレベルに達せず、多すぎると得られ
る組成物の成形品のゴム弾性が低下し、また変形復元力
が弱くなる。
本発明の組成物の(C)成分である加硫剤は、前記一般
式(I)で表される有機ケイ素化合物からなるものであ
る。一般式(I)において、複数のR1は同一でも異なっ
てもよく、水素原子、炭素原子数1〜15の置換もしくは
非置換の1価の炭化水素基、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ヘプチル基、フェニル基、フェニルビ
ニル基等を表し;あるいは同一の炭素原子に結合した2
つのR1は結合して式: CH2 L (ここで、lは4〜7の整数である) で表される2価と炭化水素基、例えば、ペンタメチレン
基、ヘキサメチレン基等が挙げられる。これらの中で
も、同一の炭素原子に結合した2つのR1の一方が水素原
子で他方がフェニルビニル基であると、ゴム組成物とし
ての加工温度である50〜200℃において適度の反応速度
が得られるので、特に好ましい。
式(I)で表される有機ケイ素化合物からなるものであ
る。一般式(I)において、複数のR1は同一でも異なっ
てもよく、水素原子、炭素原子数1〜15の置換もしくは
非置換の1価の炭化水素基、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ヘプチル基、フェニル基、フェニルビ
ニル基等を表し;あるいは同一の炭素原子に結合した2
つのR1は結合して式: CH2 L (ここで、lは4〜7の整数である) で表される2価と炭化水素基、例えば、ペンタメチレン
基、ヘキサメチレン基等が挙げられる。これらの中で
も、同一の炭素原子に結合した2つのR1の一方が水素原
子で他方がフェニルビニル基であると、ゴム組成物とし
ての加工温度である50〜200℃において適度の反応速度
が得られるので、特に好ましい。
複数のR2は同一でも異なってもよく、置換もしくは非置
換の1価の炭化水素基、例えば、メチル基、エチル基、
フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、パーフ
ルオロブチルエチレン基(CH2CH2C4F9)等が挙げられ、
又はこれらの加水分解性基、例えば、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;
アセトキシ基;プロピオノキシ基等のアシロキシ基;オ
キシム基;アルキルアミノ基、アリールアミノ基等の置
換アミノ基などが挙げられる。フッ素ゴムとの相溶性を
向上させるためには、ハロゲン化炭化水素基であるのが
好ましく、特に上記に例示のごときフルオロ炭化水素基
が好ましい。nは0〜10の整数、好ましくは0〜5の整
数である。nが10を超える有機ケイ素化合物を加硫剤と
して使用すると硬化後、使用に耐え得るゴム特性を得る
ために(B)成分の使用量を増加させなければならず、
得られる組成物の特性を損なうおそれがある。
換の1価の炭化水素基、例えば、メチル基、エチル基、
フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、パーフ
ルオロブチルエチレン基(CH2CH2C4F9)等が挙げられ、
又はこれらの加水分解性基、例えば、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;
アセトキシ基;プロピオノキシ基等のアシロキシ基;オ
キシム基;アルキルアミノ基、アリールアミノ基等の置
換アミノ基などが挙げられる。フッ素ゴムとの相溶性を
向上させるためには、ハロゲン化炭化水素基であるのが
好ましく、特に上記に例示のごときフルオロ炭化水素基
が好ましい。nは0〜10の整数、好ましくは0〜5の整
数である。nが10を超える有機ケイ素化合物を加硫剤と
して使用すると硬化後、使用に耐え得るゴム特性を得る
ために(B)成分の使用量を増加させなければならず、
得られる組成物の特性を損なうおそれがある。
本発明の組成物の(C)成分の加硫剤としては、前記一
般式(I)で表される有機ケイ素化合物を1種単独でも
2種以上を組合わせても用いることができる。
般式(I)で表される有機ケイ素化合物を1種単独でも
2種以上を組合わせても用いることができる。
本発明の組成物中における(C)成分の加硫剤の使用量
は、通常、(A)成分であるフッ素ゴム100重量部に対
して0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。
は、通常、(A)成分であるフッ素ゴム100重量部に対
して0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。
また、本発明の組成物においては、加硫剤として(C)
成分の有機ケイ素化合物の他にフッ素ゴムの加硫剤とし
て従来用いられているアミン化合物、例えば、N,N′−
ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミン(デ
ュポン社製、商品名:Diak No.3等)、ヘキサメチレン
ジアミンカルバミン酸塩(デュポン社製、商品名:Diak
No.1等)等を併用することもできる。加硫剤として
(C)成分とともに他のアミン化合物を併用する場合、
(C)成分の有機ケイ素化合物が用いられる加硫剤総量
の60%以上を占めるようにすることが本発明の組成物の
特性、特に高収縮率、低収縮率の熱収縮チューブを得る
ためには好ましい。
成分の有機ケイ素化合物の他にフッ素ゴムの加硫剤とし
て従来用いられているアミン化合物、例えば、N,N′−
ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミン(デ
ュポン社製、商品名:Diak No.3等)、ヘキサメチレン
ジアミンカルバミン酸塩(デュポン社製、商品名:Diak
No.1等)等を併用することもできる。加硫剤として
(C)成分とともに他のアミン化合物を併用する場合、
(C)成分の有機ケイ素化合物が用いられる加硫剤総量
の60%以上を占めるようにすることが本発明の組成物の
特性、特に高収縮率、低収縮率の熱収縮チューブを得る
ためには好ましい。
本発明の組成物には、含フッ素ゴムの加硫に常用される
脱酸剤を配合することができる。この脱酸剤としては、
例えば、酸化マグネシウム、酸化鉛等の金属酸化物;水
酸化カルシウム等の金属水酸化物;エポキシ化合物;有
機スズ化合物;アルカリ土類金属塩などが挙げられ、低
活性である点で酸化マグネシウムが好ましい。
脱酸剤を配合することができる。この脱酸剤としては、
例えば、酸化マグネシウム、酸化鉛等の金属酸化物;水
酸化カルシウム等の金属水酸化物;エポキシ化合物;有
機スズ化合物;アルカリ土類金属塩などが挙げられ、低
活性である点で酸化マグネシウムが好ましい。
この脱酸剤の使用量は、通常、(A)成分であるフッ素
ゴム100重量部に対して1〜30重量部、好ましくは10〜2
0重量部である。
ゴム100重量部に対して1〜30重量部、好ましくは10〜2
0重量部である。
本発明の組成物を製造するには、通常、まず前記(A)
成分のフッ素ゴムと、(B)成分のフッ化ビニリデン系
樹脂とを、例えば、ゴム混練用ロール、バンバリーミキ
サー、Zアーム型ニーダー等の混合機を用いて十分に混
合する。次いで、加硫剤として(C)成分の有機ケイ素
化合物及び必要に応じて前記アミン化合物、並びに
(D)成分の脱酸剤を、通常、30〜100℃、好ましくは3
0〜60℃で添加、混合する。加硫剤の添加時の温度が低
すぎると均一な混合が困難であり、温度が高すぎると混
合中に組成物の硬化が始まり、十分な混合が困難となる
おそれがある。また、この加硫剤等の添加に先立って、
(A)成分と(B)成分の混合物を濾過処理すると好ま
しい。この濾過処理は、混合物を例えば、ダイス先端に
60〜200メッシュの篩目を有する金網を備えた押出機を
使用して100〜140℃の温度で加熱押出しすることにより
行うことができる。
成分のフッ素ゴムと、(B)成分のフッ化ビニリデン系
樹脂とを、例えば、ゴム混練用ロール、バンバリーミキ
サー、Zアーム型ニーダー等の混合機を用いて十分に混
合する。次いで、加硫剤として(C)成分の有機ケイ素
化合物及び必要に応じて前記アミン化合物、並びに
(D)成分の脱酸剤を、通常、30〜100℃、好ましくは3
0〜60℃で添加、混合する。加硫剤の添加時の温度が低
すぎると均一な混合が困難であり、温度が高すぎると混
合中に組成物の硬化が始まり、十分な混合が困難となる
おそれがある。また、この加硫剤等の添加に先立って、
(A)成分と(B)成分の混合物を濾過処理すると好ま
しい。この濾過処理は、混合物を例えば、ダイス先端に
60〜200メッシュの篩目を有する金網を備えた押出機を
使用して100〜140℃の温度で加熱押出しすることにより
行うことができる。
以上のようにして得られる本発明の組成物には、必要に
応じて種々の添加剤、例えば、カーボンブラック、シリ
カ、クレー、けい藻土、タルク等の充填剤;ダイキン工
業社製ダイエルG−101等のような比較的低分子量のフ
ッ素ゴム、フッ素変性シリコーンオイル等の可塑剤;各
種加工助剤;ステアリン酸等の脂肪酸、ステアリン酸カ
ルシウム等の脂肪酸金属塩などの滑剤;その他通常フッ
素ゴムに添加される各種の添加剤を添加することもでき
る。これらの添加剤の添加は、加硫剤の添加前もしくは
添加と同時に行えばよい。
応じて種々の添加剤、例えば、カーボンブラック、シリ
カ、クレー、けい藻土、タルク等の充填剤;ダイキン工
業社製ダイエルG−101等のような比較的低分子量のフ
ッ素ゴム、フッ素変性シリコーンオイル等の可塑剤;各
種加工助剤;ステアリン酸等の脂肪酸、ステアリン酸カ
ルシウム等の脂肪酸金属塩などの滑剤;その他通常フッ
素ゴムに添加される各種の添加剤を添加することもでき
る。これらの添加剤の添加は、加硫剤の添加前もしくは
添加と同時に行えばよい。
本発明のフッ素ゴム組成物は、例えば、圧縮成形、トラ
ンスファー成形、射出成形、押出成形、カレンダー成形
等の各種の成形方法によって成形することができる。こ
れらの成形における成形温度は、通常、120〜250℃であ
る。
ンスファー成形、射出成形、押出成形、カレンダー成形
等の各種の成形方法によって成形することができる。こ
れらの成形における成形温度は、通常、120〜250℃であ
る。
本発明の組成物は、成形後、加熱処理することによって
物性をさらに向上させることができる。この加熱処理
は、通常、200℃で10〜48時間加熱することにより行う
ことができる。
物性をさらに向上させることができる。この加熱処理
は、通常、200℃で10〜48時間加熱することにより行う
ことができる。
本発明の組成物を用いて熱収縮成形品、例えば、熱収縮
チューブを得るためには、押出成形されたチューブ状の
成形品を少なくとも150℃に加熱した状態で、少なくと
も1kg/cm2の内圧力で膨張させた後、100℃以下の温度ま
で冷却して圧力を除圧すればよい。
チューブを得るためには、押出成形されたチューブ状の
成形品を少なくとも150℃に加熱した状態で、少なくと
も1kg/cm2の内圧力で膨張させた後、100℃以下の温度ま
で冷却して圧力を除圧すればよい。
このようにして得られた本発明の組成物からなる熱収縮
成形品は、100℃以上の温度に再度加熱すると、直ちに
収縮する特性を有し、100℃未満の温度では長時間にわ
たってほとんど収縮しない安定性を有する。
成形品は、100℃以上の温度に再度加熱すると、直ちに
収縮する特性を有し、100℃未満の温度では長時間にわ
たってほとんど収縮しない安定性を有する。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。なお、以下の説明において「部」は「重量部」を表
す。
る。なお、以下の説明において「部」は「重量部」を表
す。
実施例1〜3、比較例1 表−1に示す配合処方にしたがって、まず、フッ素ゴム
とポリフッ化ビニリデン系樹脂とをゴム混練用のロール
を用いて混合した。得られた混合物をダイス先端に100
メッシュの金網を備えた押出機を用いて110℃で濾過処
理した。次に、混合物を50℃に冷却し、表−1に示す他
の配合成分を順次、添加しゴム混練用ロールを用いて30
分間混合して組成物を得た。
とポリフッ化ビニリデン系樹脂とをゴム混練用のロール
を用いて混合した。得られた混合物をダイス先端に100
メッシュの金網を備えた押出機を用いて110℃で濾過処
理した。次に、混合物を50℃に冷却し、表−1に示す他
の配合成分を順次、添加しゴム混練用ロールを用いて30
分間混合して組成物を得た。
得られた組成物を圧力200kg/cm2、温度175℃で15分間加
熱、加圧成形して厚さ2mmのシートを作製した。このシ
ートについてJIS K6301にしたがって、25℃での硬度、
並びに25℃及び150℃での引張り強さ、伸び及び100%引
張り応力を測定し、さらに下記の方法にしたがって、保
持率、収縮残率及び収縮率を測定した。結果を表−1に
示す。
熱、加圧成形して厚さ2mmのシートを作製した。このシ
ートについてJIS K6301にしたがって、25℃での硬度、
並びに25℃及び150℃での引張り強さ、伸び及び100%引
張り応力を測定し、さらに下記の方法にしたがって、保
持率、収縮残率及び収縮率を測定した。結果を表−1に
示す。
保持率 JIS K6301に規定のJIS2号ダンベルでシートを打ち抜い
て試験片を作成し、その中央部に2cmの間隔で2本の標
線を書き入れた。この標線間を250%に伸長した状態の
ままで試験片を治具で固定し150℃の熱風乾燥器中で15
分間加熱した後、室温に冷却し、試験片を治具から外し
て静置した。30分及び24時間経過後の標線間の長さを測
定し、元の長さ(2cm)に対する変形(測定された長さ
−元の長さ)の割合を求め、これを保持率の指標とし
た。
て試験片を作成し、その中央部に2cmの間隔で2本の標
線を書き入れた。この標線間を250%に伸長した状態の
ままで試験片を治具で固定し150℃の熱風乾燥器中で15
分間加熱した後、室温に冷却し、試験片を治具から外し
て静置した。30分及び24時間経過後の標線間の長さを測
定し、元の長さ(2cm)に対する変形(測定された長さ
−元の長さ)の割合を求め、これを保持率の指標とし
た。
収縮残率 保持率測定後の試験片を200℃で3分間加熱した後、標
線間の長さを測定し、元の長さ(2cm)に対する変形
(測定された長さ−元の長さ)の割合を求め、収縮残率
の指標とした。
線間の長さを測定し、元の長さ(2cm)に対する変形
(測定された長さ−元の長さ)の割合を求め、収縮残率
の指標とした。
収縮率 組成物をチューブ製造用押出機で内径10mm、外径13mmの
チューブに成形した。得られたチューブを圧力5kg/c
m2、温度170℃のスチームで20分間加熱加圧して組成物
を架橋・硬化させ、硬化チューブを作製した。
チューブに成形した。得られたチューブを圧力5kg/c
m2、温度170℃のスチームで20分間加熱加圧して組成物
を架橋・硬化させ、硬化チューブを作製した。
得られた硬化チューブを200℃の温度に加熱し、1.5kg/c
m2の内圧力で15分間膨張させてから加圧状態のまま室温
に冷却した後、圧力を除いて熱収縮チューブを得た。得
られた熱収縮チューブを150℃で30分間再加熱して収縮
させた後のチューブの内径を測定し、収縮前のチューブ
の内径(10mm)に対する割合(%)を求め、収縮率とし
た。
m2の内圧力で15分間膨張させてから加圧状態のまま室温
に冷却した後、圧力を除いて熱収縮チューブを得た。得
られた熱収縮チューブを150℃で30分間再加熱して収縮
させた後のチューブの内径を測定し、収縮前のチューブ
の内径(10mm)に対する割合(%)を求め、収縮率とし
た。
〔発明の効果〕 本発明のフッ素ゴム組成物は、フッ素ゴムの有する優れ
た耐熱性、耐薬品性及び電気的特性を有するとともに優
れた機械的強度、特に高温時に高い伸びと引張り強度を
有するため、熱延伸工程において成形が容易であり、例
えば、熱収縮チューブ等の熱収縮成形品用材料として好
適である。また、本発明の組成物をこのような熱収縮成
形品の材料として用いると、保持率、収縮変形の記憶保
持効果が高く、収縮残率が低い硬化物を得ることができ
る。
た耐熱性、耐薬品性及び電気的特性を有するとともに優
れた機械的強度、特に高温時に高い伸びと引張り強度を
有するため、熱延伸工程において成形が容易であり、例
えば、熱収縮チューブ等の熱収縮成形品用材料として好
適である。また、本発明の組成物をこのような熱収縮成
形品の材料として用いると、保持率、収縮変形の記憶保
持効果が高く、収縮残率が低い硬化物を得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83/08 LRY (72)発明者 半田 隆一 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内 (72)発明者 山本 靖 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内 (72)発明者 島本 登 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内 (72)発明者 曽根川 滋久 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内 (56)参考文献 特開 平2−88585(JP,A) 特開 平2−173145(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】(A)フッ素ゴム (B)ポリフッ化ビニリデン系樹脂、及び (C)一般式(I): 〔式中、複数のR1は同一でも異なってもよく、水素原
子、炭素原子数1〜15の置換もしくは非置換の1価の炭
化水素基を示し、あるいは同一の炭素原子に結合した2
つのR1は結合して式: CH2 L (ここで、lは4〜7の整数である) で表される2価の炭化水素基を示し、複数のR2は同一で
も異なってもよく、置換もしくは非置換の1価の炭化水
素基であり、nは0〜10の整数である〕 で表される有機ケイ素化合物からなる加硫剤 を含むフッ素ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33019088A JPH07721B2 (ja) | 1988-12-27 | 1988-12-27 | フッ素ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33019088A JPH07721B2 (ja) | 1988-12-27 | 1988-12-27 | フッ素ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02173144A JPH02173144A (ja) | 1990-07-04 |
JPH07721B2 true JPH07721B2 (ja) | 1995-01-11 |
Family
ID=18229842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33019088A Expired - Lifetime JPH07721B2 (ja) | 1988-12-27 | 1988-12-27 | フッ素ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07721B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6065341B2 (ja) * | 2013-01-17 | 2017-01-25 | 住友電気工業株式会社 | 耐熱難燃性ゴム組成物及び絶縁電線、ゴムチューブ |
CN111234428B (zh) * | 2020-03-12 | 2022-02-15 | 深圳市沃尔核材股份有限公司 | 一种耐低温、耐溶剂氟橡胶热缩管及其制备方法 |
CN113881238B (zh) * | 2021-11-02 | 2023-03-17 | 中国科学院长春应用化学研究所 | 一种耐火焰烧蚀的硅橡胶热缩材料及其制备方法和硅橡胶热缩管 |
-
1988
- 1988-12-27 JP JP33019088A patent/JPH07721B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02173144A (ja) | 1990-07-04 |
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