JPH0770354B2 - 誘電発熱体 - Google Patents
誘電発熱体Info
- Publication number
- JPH0770354B2 JPH0770354B2 JP14468488A JP14468488A JPH0770354B2 JP H0770354 B2 JPH0770354 B2 JP H0770354B2 JP 14468488 A JP14468488 A JP 14468488A JP 14468488 A JP14468488 A JP 14468488A JP H0770354 B2 JPH0770354 B2 JP H0770354B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dielectric heating
- heating element
- heat
- resistant resin
- inorganic fibers
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
- Electric Ovens (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、誘電発熱体、特に電子レンジ内で発熱する誘
電発熱体に関する。
電発熱体に関する。
(従来技術及びその問題点) 電子レンジは広く営業用及び家庭用に使用されている。
その原理は周知のとおり、周波数を被加熱食物に当てそ
の中に含有される液体を加熱することによって、植物全
体を均一に加熱するものである。
その原理は周知のとおり、周波数を被加熱食物に当てそ
の中に含有される液体を加熱することによって、植物全
体を均一に加熱するものである。
ところで、電子レンジ内で食物を調理する場合、上記し
たように植物を均一に加熱することはできるものの、局
部的な加熱あるいは発熱による焦げ目付けを行うことは
原理上困難である。従って、肉あるいは魚を電子レンジ
で調理して、焼肉あるいは焼魚のような風味及び外観に
することはできない。
たように植物を均一に加熱することはできるものの、局
部的な加熱あるいは発熱による焦げ目付けを行うことは
原理上困難である。従って、肉あるいは魚を電子レンジ
で調理して、焼肉あるいは焼魚のような風味及び外観に
することはできない。
(発明の目的) 本発明の目的は、電子レンジで調理をする際に、簡単に
好みの形に焦げ目を付けることのできる誘電発熱体を提
供することにある。
好みの形に焦げ目を付けることのできる誘電発熱体を提
供することにある。
(発明の具体的説明) 本発明によれば、 i)Si、M、C及びOからなる非晶質物質、 ii)実質的にβ−SiC、C、MC、β−SiCとMCとの固溶体
及び/又はMC1-xからなり、粒径が500Å以下の結晶質超
微粒子、及び iii)上記i)の非晶質物質と上記ii)の結晶質超微粒
子との混合物 (上式中、MはTi又はZrを示し、xは0より大きく1未
満の数である。)からなる群から選択される無機質物質
で構成され、10-2〜102Ω・cmの比抵抗を有し、かつ500
MHz〜500GHzの範囲のクイクロ波によって発熱する無機
質繊維が、耐熱性樹脂で含浸及び/又は被覆されている
誘電発熱体が提供される。
及び/又はMC1-xからなり、粒径が500Å以下の結晶質超
微粒子、及び iii)上記i)の非晶質物質と上記ii)の結晶質超微粒
子との混合物 (上式中、MはTi又はZrを示し、xは0より大きく1未
満の数である。)からなる群から選択される無機質物質
で構成され、10-2〜102Ω・cmの比抵抗を有し、かつ500
MHz〜500GHzの範囲のクイクロ波によって発熱する無機
質繊維が、耐熱性樹脂で含浸及び/又は被覆されている
誘電発熱体が提供される。
さらに、本発明によれば、上記の無機質繊維及び/又は
その粉砕物が耐熱性樹脂のマトリックス中に均一に分散
されている誘電発熱体が提供される。
その粉砕物が耐熱性樹脂のマトリックス中に均一に分散
されている誘電発熱体が提供される。
本発明における誘電発熱材である繊維は、例えば特公昭
58−5286号公報、同60−20485号公報に記載の方法に従
って調製することができる。これら広報の記載は本明細
書の一部として参照される。これら広報に記載の方法に
おいて、ポリメタロカルボシランを溶融紡糸し、酸素含
有ガス雰囲気下に不融化し、ついで真空中又は不活性ガ
ス雰囲気下に1200〜1800℃、好ましくは1300〜1500℃の
範囲の温度で加熱焼成することによって調製することが
できる。この方法において、焼成温度を高めるにつれて
得られる繊維の比抵抗が低下する。
58−5286号公報、同60−20485号公報に記載の方法に従
って調製することができる。これら広報の記載は本明細
書の一部として参照される。これら広報に記載の方法に
おいて、ポリメタロカルボシランを溶融紡糸し、酸素含
有ガス雰囲気下に不融化し、ついで真空中又は不活性ガ
ス雰囲気下に1200〜1800℃、好ましくは1300〜1500℃の
範囲の温度で加熱焼成することによって調製することが
できる。この方法において、焼成温度を高めるにつれて
得られる繊維の比抵抗が低下する。
この繊維中における各元素の割合は、重量%で表して、
一般に、Si;30〜60%、M(Ti又はZr);0.5〜20%、好
ましくは1〜10%、C;25〜40%、O;0.01〜20%である。
一般に、Si;30〜60%、M(Ti又はZr);0.5〜20%、好
ましくは1〜10%、C;25〜40%、O;0.01〜20%である。
本発明における誘電発熱材は10-2〜102Ω・cmの比抵抗
を有し、かつ500MHz〜500GHzの範囲のマイクロ波によっ
て発熱する。誘電発熱材の比抵抗が前記範囲外である
と、マイクロ波を照射した際の温度上昇率が小さく、被
調理食品に所望の焦げ目を付けることが困難となる。
を有し、かつ500MHz〜500GHzの範囲のマイクロ波によっ
て発熱する。誘電発熱材の比抵抗が前記範囲外である
と、マイクロ波を照射した際の温度上昇率が小さく、被
調理食品に所望の焦げ目を付けることが困難となる。
本発明の誘電発熱体は、前記発熱材からなる誘電発熱材
に耐熱性樹脂層が含浸被覆されたものであってもよく、
耐熱性樹脂性の容器、例えばパイプ内に誘電発熱材が充
填されているものでもよく、さらに前記発熱材が耐熱性
樹脂のマトリックス中に均一に分散されたものであって
もよい。前2者の場合は発熱材は長繊維で構成されてい
ることが好ましく、後者の場合は発熱材が短繊維又はこ
れら繊維の粉砕物であることが好ましい。
に耐熱性樹脂層が含浸被覆されたものであってもよく、
耐熱性樹脂性の容器、例えばパイプ内に誘電発熱材が充
填されているものでもよく、さらに前記発熱材が耐熱性
樹脂のマトリックス中に均一に分散されたものであって
もよい。前2者の場合は発熱材は長繊維で構成されてい
ることが好ましく、後者の場合は発熱材が短繊維又はこ
れら繊維の粉砕物であることが好ましい。
耐熱性樹脂層、容器あるいはマトリックスを形成する樹
脂としては、耐熱温度が高く、かつ臨界表面張力が小さ
く被調理食品が付着しにくい樹脂、例えばポリテトラフ
ロオロエチレン、ポリイミド樹脂などが使用される。
脂としては、耐熱温度が高く、かつ臨界表面張力が小さ
く被調理食品が付着しにくい樹脂、例えばポリテトラフ
ロオロエチレン、ポリイミド樹脂などが使用される。
誘電発熱体の形状については特別の制限はなく、シート
状、ワイヤ状、棒状、網目状などの形状であることがで
きる。
状、ワイヤ状、棒状、網目状などの形状であることがで
きる。
本発明の誘電発熱体は、例えば以下の方法によって調製
することができる。
することができる。
一つの方法としては、誘電発熱材、好ましくは長繊維か
ら所望形状の成型品、プリフォームを作製し、このプリ
フォームを耐熱性樹脂の有機溶媒溶液に浸漬した後に、
有機溶媒を除去する方法、あるいは上記プリフォームに
耐熱性樹脂の溶融物を塗布することによって、含浸被覆
させる方法、耐熱性樹脂から成形されたパイプ等の容器
内に誘電発熱材を充填する方法が挙げられる。
ら所望形状の成型品、プリフォームを作製し、このプリ
フォームを耐熱性樹脂の有機溶媒溶液に浸漬した後に、
有機溶媒を除去する方法、あるいは上記プリフォームに
耐熱性樹脂の溶融物を塗布することによって、含浸被覆
させる方法、耐熱性樹脂から成形されたパイプ等の容器
内に誘電発熱材を充填する方法が挙げられる。
別の方法としては、短繊維あるいは粉末状の誘電発熱材
と耐熱性樹脂の有機溶媒溶液、あるいは耐熱性樹脂の溶
融物とを均一に混合し、ついでこの混合物を所望形状に
成形した後に固化する方法が挙げられる。
と耐熱性樹脂の有機溶媒溶液、あるいは耐熱性樹脂の溶
融物とを均一に混合し、ついでこの混合物を所望形状に
成形した後に固化する方法が挙げられる。
(実施例) 以下に実施例を示す。
実施例1 特公昭58−5286号公報の実施例1に記載の方法に従っ
て、Si、Ti、C及びOからなる無機質長繊維束を調製し
た。この繊維の特性を以下に示す。
て、Si、Ti、C及びOからなる無機質長繊維束を調製し
た。この繊維の特性を以下に示す。
繊維径 10μm 引張強度 305kg/mm2 引張弾性率 16t/mm2 比抵抗 25Ω・cm 誘電率 10(10GHz) ポリテトラフルオロエチレンの水系エマルジョン(ダイ
キン工業(株)製、ポリフロン)中に上記繊維束を連続
的に浸漬した後に、400℃の加熱炉中を通過させること
によって、ポリテトラフルオロエチレンで集束されたワ
イヤ状の誘電発熱体を調製した。
キン工業(株)製、ポリフロン)中に上記繊維束を連続
的に浸漬した後に、400℃の加熱炉中を通過させること
によって、ポリテトラフルオロエチレンで集束されたワ
イヤ状の誘電発熱体を調製した。
この誘電発熱体の特性を調べるために、上記誘電発熱体
を肉に巻きつけて電子レンジ(発振周波数2.45GHz、出
力1300W)中に5秒間入れたところ、誘電発熱体は200℃
にまで到達し、それを巻きつけた肉の部分に適度な焦げ
目ができていることが認められた。
を肉に巻きつけて電子レンジ(発振周波数2.45GHz、出
力1300W)中に5秒間入れたところ、誘電発熱体は200℃
にまで到達し、それを巻きつけた肉の部分に適度な焦げ
目ができていることが認められた。
実施例2 実施例1におけると同様にして調製した無機質長繊維束
を平織物(2cmに一束の目付け)に成形した後、ポリテ
トラフルオロエチレンの水系エマルジョン(ダイキン工
業(株)製、ポリフロン)中に浸漬した。ついでこの織
物を乾燥器中で300℃で10分間熱処理して、網状の誘電
発熱を得た。
を平織物(2cmに一束の目付け)に成形した後、ポリテ
トラフルオロエチレンの水系エマルジョン(ダイキン工
業(株)製、ポリフロン)中に浸漬した。ついでこの織
物を乾燥器中で300℃で10分間熱処理して、網状の誘電
発熱を得た。
この上に肉を乗せて電子レンジ中で調理したところ、網
目状の焦げ目がつき、金網の上で焼いたものと同様の状
態に焼きあがった。
目状の焦げ目がつき、金網の上で焼いたものと同様の状
態に焼きあがった。
(発明の効果) 本発明の誘電発熱体は、高周波を照射することによって
効率的に発熱するので、肉、魚などの被調理食品をこの
誘電発熱体と接触させて状態で電子レンジ、特にオーブ
ン機能のない電子レンジ内で調理することによって、上
記被調理食品に食欲を大いにそそる、いわゆる炭火焼き
風の焦げ目をつけることができる。
効率的に発熱するので、肉、魚などの被調理食品をこの
誘電発熱体と接触させて状態で電子レンジ、特にオーブ
ン機能のない電子レンジ内で調理することによって、上
記被調理食品に食欲を大いにそそる、いわゆる炭火焼き
風の焦げ目をつけることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−114139(JP,A) 特公 昭49−49142(JP,B1) 特公 昭58−5286(JP,B2) 特公 昭60−20485(JP,B2)
Claims (4)
- 【請求項1】i)Si、M、C及びOからなる非晶質物
質、 ii)実質的にβ−SiC、C、MC、β−SiCとMCとの固溶体
及び/又はMC1-xからなり、粒径が500Å以下の結晶質超
微粒子、及び iii)上記i)の非晶質物質と上記ii)の結晶質超微粒
子との混合物 (上式中、MはTi又はZrを示し、xは0より大きく1未
満の数である。)からなる群から選択される無機質物質
で構成され、10-2〜102Ω・cmの比抵抗を有し、かつ500
MHz〜500GHzの範囲のマイクロ波によって発熱する無機
質繊維が、耐熱性樹脂で含浸及び/又は被覆されている
ことを特徴とする誘電発熱体。 - 【請求項2】無機質繊維が長繊維であることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項に記載の誘電発熱体。 - 【請求項3】特許請求の範囲第1項で規定された無機質
繊維及び/又はその粉砕物が耐熱性樹脂のマトリックス
中に均一に分散されていることを特徴とする誘電発熱
体。 - 【請求項4】無機質繊維が短繊維であることを特徴とす
る特許請求の範囲第3項に記載の誘電発熱体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14468488A JPH0770354B2 (ja) | 1988-04-22 | 1988-06-14 | 誘電発熱体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9823988 | 1988-04-22 | ||
JP63-98239 | 1988-04-22 | ||
JP14468488A JPH0770354B2 (ja) | 1988-04-22 | 1988-06-14 | 誘電発熱体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0286093A JPH0286093A (ja) | 1990-03-27 |
JPH0770354B2 true JPH0770354B2 (ja) | 1995-07-31 |
Family
ID=26439437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14468488A Expired - Lifetime JPH0770354B2 (ja) | 1988-04-22 | 1988-06-14 | 誘電発熱体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0770354B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006140063A (ja) * | 2004-11-12 | 2006-06-01 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | マイクロ波加熱方法及びマイクロ波加熱装置 |
JP2006147201A (ja) * | 2004-11-16 | 2006-06-08 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | マイクロ波吸収発熱材 |
JP4690845B2 (ja) * | 2005-10-07 | 2011-06-01 | 株式会社豊田中央研究所 | マイクロ波発熱複合材 |
JP5207043B2 (ja) * | 2008-06-26 | 2013-06-12 | ダイキン工業株式会社 | マイクロ波加熱用吸着材 |
-
1988
- 1988-06-14 JP JP14468488A patent/JPH0770354B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0286093A (ja) | 1990-03-27 |
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