JPH077019U - 車両用ケーブル - Google Patents

車両用ケーブル

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Publication number
JPH077019U
JPH077019U JP4146293U JP4146293U JPH077019U JP H077019 U JPH077019 U JP H077019U JP 4146293 U JP4146293 U JP 4146293U JP 4146293 U JP4146293 U JP 4146293U JP H077019 U JPH077019 U JP H077019U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cable
wire
core wire
outer diameter
resistant
Prior art date
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Pending
Application number
JP4146293U
Other languages
English (en)
Inventor
池ヶ谷典男
正道 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurabe Industrial Co Ltd
Original Assignee
Kurabe Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurabe Industrial Co Ltd filed Critical Kurabe Industrial Co Ltd
Priority to JP4146293U priority Critical patent/JPH077019U/ja
Publication of JPH077019U publication Critical patent/JPH077019U/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動,屈曲,しごきなどの影響を受ける環境
にも断線し難い、機械的ストレスに耐える細径の車両用
ケーブルを提供すること。 【構成】 本考案の車両用ケーブルは、素線2を複数本
撚り合わせた芯線3に耐熱絶縁被覆4を施してなる絶縁
線5を必要本数撚り合わせた後、機械強度に優れたシー
ス6で被覆して構成され、前記素線2を外径が0.03
mm以上0.14mm以下で且つ引張強度1000MP
a以上の硬質ステンレス鋼線とし、前記芯線3の断面積
が0.15mm以上としたことを特徴とするものであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、振動,屈曲,しごきなどの影響を受ける環境でも断線し難い、機械 的ストレスに耐える車両用ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の車両には、電子制御により安全を確保するようなシステムが搭載された ものが増加しており、その一例としてアンチスキッドブレーキシステムが良く知 られている。このアンチスキッドブレーキシステムでは、車輪部に取り付けられ たセンサが車輪の回転数やトルクを検知し、ケーブルを介してコントロールユニ ットに情報が送られて、車輪が空回りなどしないよう制御している。特に大型車 には、このアンチスキッドブレーキシステムの装着が義務化されてきている。
【0003】 しかし、ケーブルが、車輪部にあるセンサなどに直接配線されるため、振動, 屈曲,しごきなど外部からの影響を受け易い。そのため、このような環境で使用 されるケーブルとしては、硬質スズ入り銅合金の0.05mm外径の素線を多数 本撚り合わせ、その上に架橋ポリエチレンや、エチレンテトラフロロエチレン共 重合体などの耐熱絶縁被覆を施してなる絶縁線を必要本数撚り合わせ、更にポリ ウレタンなどの機械強度の優れたシース材を被覆したケーブル(いわゆる耐屈曲 電線)が用いられている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
一方、近年では環境,省エネルギー規制の強化で車両の軽量化志向が強まって いる。そのため、このようなケーブルにも細径化による軽量化が要求されており 、種々の検討がなされている。しかしながら、前記従来の耐屈曲電線は細径化す ると耐屈曲性や引張強度が大きく低下し、機器の信頼性を落としてしまうという 欠点があった。
【0005】 本考案はこのような従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目 的とするところは、振動,屈曲,しごきなどの影響を受ける環境にも断線し難い 、機械的ストレスに耐える細径の車両用ケーブルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を解決するべく本考案による車両用ケーブルは、素線を複数本撚り合 わせた芯線に耐熱絶縁被覆を施してなる絶縁線を必要本数撚り合わせた後、機械 強度に優れたシース材で被覆して構成される車両用ケーブルにおいて、前記素線 を外径が0.03mm以上0.14mm以下で且つ引張強度1000MPa以上 の硬質ステンレス鋼線とし、前記芯線の断面積が0.15mm以上であること を特徴とするものである。
【0007】 硬質ステンレス鋼製の素線は化学便覧基礎編I(改訂第三版。日本化学会編) I−503〜505ページに記載されているステンレス鋼を伸線加工し、焼なま しを行なわないものである。
【0008】 ステンレス鋼の材質としては特に限定されないが、好ましくはオーステナイト 系を用いる。焼きなましをした軟質ステンレス鋼線では、屈曲性が悪くなり好ま しくない。素線の外径が0.03mm未満では、伸線加工の収率が悪化し、コス ト高となり好ましくなく、0.14mmを超えると、屈曲性が悪くなり好ましく ない。コストと屈曲性を考慮すると0.05mm以上0.12mm以下のものが 好ましい。このような素線を複数本撚り合わせ、芯線とする。 芯線の断面積が0.15mm未満となると、ケーブルとしての引張強度が得ら れなくなるので好ましくない。
【0009】 芯線を被覆する耐熱性絶縁被覆としては、公知の耐熱絶縁被覆材料ならば特に 限定されずに用いられるが、好ましくは耐熱塩化ビニル,耐熱架橋ポリエチレン ,エチレンテトラフロロエチレン共重合体,フッ化ビニリデン,シリコーンゴム ,テトラフロロエチレン6フッ化プロピレン共重合体などを用いるのがよい。
【0010】 シースとしては、機械強度の優れた材料として、耐摩耗性と、引張強度に優れ たものが用いられ、例示すれば、ポリウレタンエラストマー,ポリエステルエラ ストマー,ポリアミドエラストマー,クロロプレンエラストマー等が挙げられる 。これらは混合または架橋して用いてもよい。 そのほか、実開平4ー92319号公報に開示されているように、加工を容易 ならしめるために2重のシースとしてもよく、シールド,介在糸,押え巻テープ なども必要に応じて使用してもよい。
【0011】
【作用】
上記構成による本考案の車両用ケーブルは、特定の材質で特定の素線径のステ ンレス鋼素線を選択し、しかもこれを本考案に従いケーブル形状にすることによ って、素線の持つ強度を屈曲性を高める方向に生かし、屈曲性と引張強度を著し く高める効果を得たと考えられる。
【0012】
【実施例】
以下、図1を参照して本考案を更に詳しく説明する。図1は、本考案の一実施 例を示す図で、車両用ケーブルの概略断面図である。
【0013】 まず、実施例1として、硬質ステンレス鋼(SUS304WPB)の材質で外 径0.1mmの素線2を37本撚り合わせて断面積0.29mmの芯線3とし 、この芯線3に125℃耐熱の架橋ポリエチレンからなる絶縁被覆4を0.4m mの肉厚に被覆して絶縁線5を作製した。絶縁線5は白色と黒色のそれぞれ1本 づつ作製した。次にこの2色の絶縁線をピッチ25mmで撚り合わせ、これをシ ョアー硬度Aスケール90の熱可塑性ポリウレタンエラストマーからなるシース 6で被覆して、実施例1のケーブル1を作製した。このとき、ケーブル1の外径 は5.5mmとした。
【0014】 実施例2として、硬質ステンレス鋼(SUS304WPB)の材質で外径0. 08mmの素線を40本撚り合わせて断面積0.20mmの芯線とし、実施例 1と同様の方法で実施例2のケーブルを作製した。ケーブルの外径は外径5.2 mmとした。
【0015】 次に、比較例1として、軟質ステンレス鋼(SUS304W1)の材質で外径 0.10mmの素線を37本撚り合わせて断面積0.29mmの芯線とし、上 記同様の方法で比較例1のケーブルを作製した。ケーブルの外径は実施例1と同 径の5.5mmとした。
【0016】 比較例2として、硬質スズ入り銅合金線(H−SNCC−3)の材質で外径0 .05mmの素線を161本撚り合わせて断面積0.30mmの芯線とし、上 記同様の方法で比較例2のケーブルを作製した。ケーブルの外径は実施例1と同 径の5.5mmとした。
【0017】 比較例3として、硬質スズ入り銅合金線(H−SNCC−3)の材質で外径0 .05mmの素線を252本撚り合わせて断面積0.50mmの芯線とし、上 記同様の方法で比較例3のケーブルを作製した。ケーブルの外径は6.1mmと した。これは従来から使用実績の豊富なケーブルである。
【0018】 なお、芯線3の外径は、実施例1,比較例1,2では0.7mm、実施例2で は0.6mm、比較例3では0.9mmとした。上記のように作製した実施例1 ,2、比較例1,2,3のケーブルに対して、引張強度と屈曲試験を行なった結 果を表1に示し、比較により本考案が優れていることを証明する。
【0019】
【表1】
【0020】 まず、比較例3の特性値を挙げると、ケーブル引張強度は820N、耐屈曲性 (芯線全断までの回数)は100万回以上である。この使用実績が豊富なケーブ ルの数値を上回るか、同等でも細径化になれば、優れたケーブルといえる。以降 、比較例3の特性値を基準値として比較していく。
【0021】 実施例1は、ケーブル引張強度、耐屈曲性共に基準値をクリアしている。一方 、軟質のステンレス鋼を芯線とした比較例1の場合は、ケーブル引張強度,耐屈 曲性は不十分であり好ましくない。また、0.05mmの硬質スズ入り銅合金線 を使用した比較例2であっても、ケーブル引張強度は大幅に低下し、耐屈曲性も 半分以下になってしまうので好ましくない。
【0022】 次に、完成品と同じ試験条件で芯線の耐屈曲試験を行なってみた。結果は、実 施例1は全断線まで30000回であるが、比較例2の芯線の耐屈曲性は250 00回であり、さほど変わらなかった。このことから、本考案の効果は、本考案 に示すようなケーブルにすることによって元々の素線の強度を引き出したことに 成功したことから得られたと考えられる。 さらに、表には示さないが、自動車規格D608−87規格のテープ摩耗試験も 行なった。この試験に於いては、どのケーブルも基準値の50000mm以上の 摩耗抵抗を示し、特に大きな差はみられなかった。
【0023】 上記の比較から評価してみると、実施例1のケーブルは、従来品と比べて耐屈 曲性が同等であり,引張強度は多少向上し且つ細径化されたことから優れたケー ブルであるといえる。また実施例2は、芯線断面積を0.2mmと実施例1に 比べ更に細くしたものであるが、引張強度,耐屈曲性共に、使用実績のある比較 例3と同等であるといえる。
【0024】
【考案の効果】
以上詳述したように本考案によれば、細径化しても、耐屈曲性,引張強度が低 下しない車両用ケーブルを得ることができる。そのため、機器の信頼性を落とす ことなく、車両などの軽量化,材料の節約などが実現でき、産業上有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す図で、車両用ケーブル
の概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・・ケーブル 2・・・・素線 3・・・・芯線 4・・・・絶縁被覆 5・・・・絶縁線 6・・・・シース

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素線を複数本撚り合わせた芯線に耐熱絶
    縁被覆を施してなる絶縁線を必要本数撚り合わせた後、
    機械強度に優れたシース材で被覆して構成される車両用
    ケーブルにおいて、前記素線は外径が0.03mm以上
    0.14mm以下で且つ引張強度1000MPa以上の
    硬質ステンレス鋼線からなり、前記芯線の断面積が0.
    15mm以上であることを特徴とする車両用ケーブ
    ル。
JP4146293U 1993-06-30 1993-06-30 車両用ケーブル Pending JPH077019U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4146293U JPH077019U (ja) 1993-06-30 1993-06-30 車両用ケーブル

Applications Claiming Priority (1)

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JP4146293U JPH077019U (ja) 1993-06-30 1993-06-30 車両用ケーブル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH077019U true JPH077019U (ja) 1995-01-31

Family

ID=12609047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4146293U Pending JPH077019U (ja) 1993-06-30 1993-06-30 車両用ケーブル

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JP (1) JPH077019U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021018150A (ja) * 2019-07-22 2021-02-15 株式会社ミツバ タッチセンサ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021018150A (ja) * 2019-07-22 2021-02-15 株式会社ミツバ タッチセンサ

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