JPH0769636B2 - 静電潜像現像剤 - Google Patents

静電潜像現像剤

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JPH0769636B2
JPH0769636B2 JP62281595A JP28159587A JPH0769636B2 JP H0769636 B2 JPH0769636 B2 JP H0769636B2 JP 62281595 A JP62281595 A JP 62281595A JP 28159587 A JP28159587 A JP 28159587A JP H0769636 B2 JPH0769636 B2 JP H0769636B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等にお
いて形成される静電潜像、特に負の静電潜像を現像する
ための静電潜像現像剤に関するものである。
[発明の背景] 従来電子写真法では、米国特許2,297,691号、同2,357,8
09号に記載されている如く、感光体表面上に静電潜像を
形成し、該静電潜像を着色粒子からなる乾式現像剤によ
ってトナー像とし、次に紙等の転写シートに前記トナー
像を転写せしめた後、加熱や加圧等により永久定着せし
めて複写画像を形成する。一方トナー像が転写された後
の感光体は、その表面に残留しているトナーをクリーニ
ング部材によってクリーニングした後、再び画像形成に
供される。
電子写真法に用いられる感光体としてはセレン感光体、
酸化亜鉛感光体、硫化カドミウム感光体等の無機感光体
や、有機半導体よりなる有機感光体などが知られている
が、セレン感光体においては高温環境において結晶化し
易い等耐熱性に乏しく感度等の特性が劣化し不鮮明な画
像に堕するという問題を有する。また酸化亜鉛感光体や
硫化カドミウム感光体においては、画像露光により感光
特性が早期に劣化しやすくかぶりを発生して不鮮明な画
像となり耐久性に劣るものであり、また人体への毒性が
咎められる。
これらに対し、有機半導体よりなる有機感光体は上記欠
点を有さず、成膜性が良好で製造コストが廉く、高感
度、耐久性、耐熱性、人体への毒性がない等の利点を有
する好しい感光体である。
前記有機感光体の表面に形成される静電潜像の極性とし
ては、一般に負の静電潜像が使用されており、これは有
機感光体を構成する光導電性物質の種類が多いことと高
い性能を発揮できるという理由にもとづくものである。
前記有機感光体の表面に形成された負の潜像を現像する
現像剤としては、磁性体を含有してなる磁性トナーのみ
よりなるいわゆる1成分系現像剤と、磁性体を含有しな
い非磁性トナーと磁性を有するキャリアとよりなるいわ
ゆる2成分系現像剤とが知られている。
前者の1成分系現像剤は磁性トナーのみよりなり、キャ
リアを有しないため、トナー同志による若干の摩擦帯電
およびトナーと現像器内に配置された現像スリーブもし
くは現像剤層の高さを規制するための規制ブレード等と
の摩擦帯電によりトナーを帯電させることとなり、その
結果正に帯電したトナーと負に帯電したトナーとが共に
存在し、しかも摩擦帯電量が小さいため、基本的には現
像が不安定なものとなりやすい問題点がある。具体的に
は、例えば感光体上の非画像部にもトナーが付着して、
最終定着画像にカブリが発生したり、あるいは感光体上
の画像部に付着するトナー量が不十分となって最終定着
画像の濃度が低くなる問題点がある。
また、磁性トナーに用いられる磁性体は、通常親水性を
有しており、この親水性の磁性体がトナー粒子の表面に
露出した状態で含有されることが多いため、湿気により
トナーの摩擦帯電電荷がリークしやすく、また高湿雰囲
気下においては、転写工程において、転写材として通常
用いられる転写紙への静電気的な転写が不良となって転
写紙へのトナーの転写率が低くなり、その結果最終定着
画像の濃度が低下する問題点がある。また、磁性トナー
に用いられる磁性体は、通常負帯電性を有するため、磁
性トナーを適正な帯電量で正に帯電させることが困難で
あり、そのため逆極性のトナーの割合が多く存在し、結
局最終定着画像において濃度が低下し、また画像ムラが
生ずる問題点がある。
これに対して後者の2成分系現像剤は、トナーと、キャ
リアとにより構成され、キャリアはトナーを所望の極性
に帯電させる機能を有するものであるため、トナーに適
正な極性でしかも適正な帯電量で摩擦帯電電荷を付与す
ることができ、上記1成分系現像剤に比して格段に優れ
た摩擦帯電性を有する現像剤を得ることが可能である。
また、キャリアとして所望の特性を有するものを選択す
ることにより、トナーの帯電量を相当程度制御すること
が可能となる。
[発明が解決しようとする問題点] しかして、従来の2世分系現像剤は、約1〜30μmのト
ナー粒子と、約70〜200μmのキャリア粒子とにより構
成され、キャリア粒子がトナー粒子よりも大径であるた
めトナーの全表面積に対するキャリアの全表面積の割合
が小さく、従ってトナーとキャリアとの摩擦帯電を十分
なものとするためには、トナーの割合すなわち現像剤に
おけるとトナー濃度を低くすることが必要とされる。
しかしながら、トナー濃度を低くした場合には、現像空
間に搬送されるトナー量が少なくなり、その結果現像性
が低下し、文字や線画の一部が欠けて不鮮明となり画像
が荒れた状態となる現像(画像アレ)が発生し、また画
像濃度が低下し、結局画像が不鮮明となる問題点があ
る。また、磁気ブラシ現像法を適用する場合において
は、磁気ブラシの状態が粗くなるため画像の階調性が劣
る問題点がある。
これに対して、トナー濃度を高くした場合には、トナー
とキャリアとの摩擦帯電が不十分となり、その結果摩擦
帯電量の低いトナーの割合が増大し、現像工程において
は感光体上の非画像部にトナーが付着して最終定着画像
にカブリが発生し、また弱帯電量トナーが多く存在し
て、トナーとキャリアとの静電気的な付着力が小さくな
り、そのため磁気ブラシ現像法において、キャリア粒子
を磁気力により自転させながら当該キャリア粒子に付着
したトナー粒子を現像空間に搬送する場合に、キャリア
粒子の自転による遠心力によりトナー粒子が飛散するよ
うになり、その結果複写機内に配置された帯電器、露光
光学系等の各機器を汚染して、最終定着画像に画像不良
が発生する問題点がある。
一方、キャリアの粒径を小さくしてキャリアの全表面積
を大きくすることによりトナーとキャリアとの摩擦帯電
性を向上させることが考えられる。しかしながら、キャ
リアの粒径が小さい場合には、現像剤の流動性が低下
し、そのためトナーに適正な帯電量の摩擦帯電電荷を付
与することが困難となり、その結果均一で緊密な磁気ブ
ラシを形成することができず、結局感光体へのキャリア
付着が生じてカブリ、画像アレ等の画像不良が発生する
問題点がある。
このようなことから、現像剤の流動性を改善するため
に、無機微粒子が用いられている。しかしながら、従来
においては、通常金属酸化物よりなる無機微粒子が用い
られ、その表面に負帯電性のOH基、あるいは吸着水が存
在し、その結果トナーの正の摩擦帯電性が阻害され、ま
た湿度の影響を受けてトナーの摩擦帯電量が不安定なも
のとなり、結局カブリ、画像アレが発生し、また画像濃
度が低下し、画像が不鮮明となる問題点がある。
これに対して、無機微粒子の表面を液状のアミノシラン
カップリング剤あるいはアミノ変性シリコーンオイルに
より処理することにより、無機微粒子の負帯電性サイト
あるいは親水性サイトを封鎖することが提案されている
が(例えば特公昭53-22447号、特公昭53-66235号、同56
-123550号、同59-34539号、同59-201063号等参照)、こ
れらの液状物質が無機微粒子の表面に存在することとな
るので、当該無機微粒子は粘着性を有するものとなり、
その結果現像器内において現像剤が撹拌されるときに、
当該無機微粒子が、キャリア粒子の表面、磁気ブラシの
高さを規制するための規制ブレード、現像スリーブ等に
転移して付着堆積し、その結果トナーの摩擦帯電性が不
安定なものとなり、トナー飛散、感光体へのキャリア付
着現像等が発生し、結局カブリが発生し、また画像濃度
が低下し、画像が不鮮明となる問題点がある。
また、感光体へのキャリア付着現像が著しいため、ブレ
ードを用いたクリーニング工程においては、クリーニン
グ不良が発生して、画像が不鮮明となる問題点がある。
また、多数回にわたり画像を形成する場合には、トナー
の正帯電性が著しく低下し、その結果早期に画像濃度が
低くて不鮮明な画像となり、現像剤の耐久性が低い問題
点がある。
また、弱帯電量のトナーあるいは逆極性のトナーは飛散
しやすいため、これが装置内を汚染するようになり、そ
の結果画像に汚れ等が発生して不鮮明な画像となる問題
点がある。
[発明の目的] 本発明は以上の如き問題を解消するためになされたもの
であって、その目的とするところは、(1)多数回の使
用においても摩擦帯電性が安定で高く、カブリを発生し
ない耐久性に優れた静電潜像現像剤を提供すること、
(2)高湿環境条件下においても、カブリや画像アレが
発生せず、画像濃度が高く鮮明な画像が長期間に亘り得
られる静電潜像現像剤を提供すること、(3)高湿環境
条件下においても、トナー飛散やキャリア飛散が発生せ
ず、鮮明な画像が得られる静電潜像現像剤を提供するこ
と、(4)感光体表面やクリーニングブレードへのフィ
ルミングや損傷を起さないクリーニング性に優れた静電
潜像現像剤を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明の目的は、磁性体粒子をスチレン−アクリル系共
重合体よりなる樹脂中に分散含有させてなる平均粒径10
〜50μmのキャリアと、スチレン−アクリル系共重合体
を含有してなるトナーと、アンモニウム塩を官能基とし
て有する下記(A)式で表される構成単位を含むポリシ
ロキサンにより表面が処理されてなる無機微粒子とを含
有することを特徴とする静電潜像現像剤により達成でき
る。
(A)式 (ここで、R1は水素原子、ヒドロキシ基、アルキル
基、アリール基、アルコキシ基、又は を表わし、R2は結合基又は単なる結合手を表し、R3
4及びR5はそれぞれ水素原子、アルキル基又はアリー
ル基を表わし、Xはハロゲン原子を表わす。R1〜R5
表される各基は置換基を有するものも含まれる。) [本発明の作用効果] 本発明においては、アンモニウム塩を官能基として有す
るポリシロキサンで表面された特定の無機微粒子を現像
剤に添加することにより、良好な正帯電性を有し、しか
も耐湿性が優れ、これにより耐久性を著しく向上するこ
とができる。アンモニウム塩の官能基は、アミノ基にく
らべ高い正電荷密度を有するために、高い正帯電性をト
ナーに付与することができる。
また、アンモニウム塩構造とすることにより無機微粒子
の粘着性が小さくなり、付着性の小さいものとすること
ができ、摩擦帯電部材等へ付着して汚染することが防止
される。また、モノマーであるカップリング剤にくらべ
ポリシロキサンのポリマーを用いることにより、無機微
粒子の表面を均一に覆うことができるため、無機微粒子
表面に多数存在する親水性サイト及び負帯電サイト(例
えば−OH基)が表面に残存していることがなく、これに
より高湿環境条件下においても常湿条件下と変わらぬ高
い正帯電性を付与することができる。
さらに付着性が小さく、比較的軟質なアンモニウム塩を
官能基として有するポリシロキサンで処理してなる無機
微粒子においては、比較的フィルミングしやすい有機感
光体表面に対しても付着性が小さく、且つ、わずかに付
着してもクリーニングブレードにより容易にクリーニン
グすることができる。また、このような特定の無機微粒
子をトナー表面に付着せしめてなるトナー粒子は、付着
性の小さい特定の無機微粒子を介して有機感光体表面と
接触することとなるため、トナーの有機感光体表面への
フィルミングを防止でき、またトナー粒子の感光体表面
への付着力を小さくすることができるので、感光体表面
の残留トナーのクリーニングブレードによるクリーニン
グに於いて、従来トナーよりもクリーニング性が向上す
る。更にトナー粒子表面に付着した特定の無機微粒子
は、トナー粒子のキャリア粒子や感光体表面への汚着及
び汚着による表面変質を防止できるので、現像剤の組成
変化、機能劣化を防止し耐久性のよい現像剤を提供する
ことができる。
本発明の現像剤によれば、磁性体分散型マイクロキャリ
アと、スチレン−アクリル系共重合体を含有してなるト
ナーと、特定の無機微粒子とを含有してなるので、これ
らの相乗作用によりトナーに正でしかも適正な帯電量の
摩擦帯電電荷を確実に付与することができ、その結果画
像濃度が高くてカブリのない良好な画質の画像を多数回
にわたり安定に形成することができる。また、トナーの
良好な正の摩擦帯電性が環境条件に左右されずに安定し
て得られるので、高湿環境条件下においても画像濃度が
高くてカブリのない良好な画質の画像を多数回にわたり
安定に形成することができる。
すなわち、磁性体分散型マイクロキャリアは、スチレン
−アクリル系共重合体よりなる樹脂中に磁性体粒子が分
散含有された小径のキャリアであるため、キャリアの全
表面積が大きく、従って現像剤中におけるトナー濃度を
高くしたときにもトナーとキャリアとの摩擦接触の機会
が十分となり、そしてキャリアの小径化に伴い現像剤の
流動性が低下するところ、本発明の現像剤には前記特定
の無機微粒子が含有され、しかも当該特定の無機微粒子
は特定の物質により表面が処理された粘着性の低いもの
であるため、現像剤の流動性が良好となり、これらの結
果トナーのキャリアとの摩擦帯電を十分なものとするこ
とができる。
また、トナーに含有されるスチレン−アクリル系共重合
体は一般に硬質な特性を有するため、トナーの物理的な
付着性が小さく、その結果トナーとキャリアとを十分均
一に分散混合することができ、トナーに高い確率で安定
した摩擦帯電電荷を付与することができる。また、トナ
ーがスチレン−アクリル系共重合体を含有してなるた
め、特定の無機微粒子のトナー粒子に対する付着性が高
く、その結果現像器内において撹拌されるときにも特定
の無機微粒子が安定してトナー粒子に保持された状態と
なり、トナーの優れた摩擦帯電性が安定に発揮される。
また、特定の無機微粒子が特定の物質により表面が処理
された粘着性の低いものであるため、特定の無機微粒子
の、キャリア粒子への付着、現像スリーブへの付着、規
制ブレードへの付着等が生じにくく、その結果トナーの
良好な正の摩擦帯電性が長期間にわたり安定に発揮され
るようになる。
また、キャリアおよびトナーが共にスチレン−アクリル
系共重合体を含有しており、そして特定の無機微粒子が
特定の物質により処理された疎水性の高いものであるた
め、環境条件の変化に対してもその摩擦帯電性が安定し
ているため、特に高湿環境条件下においてもトナーに安
定した摩擦帯電電荷を付与することができ、環境依存性
の小さい優れた現像剤とすることができる。
また、前記磁性体分散型マイクロキャリアは耐衝撃性に
優れているため、多数回にわたり繰り返して使用に供す
ることができ、現像剤の耐久性が格段に優れたものとな
る。
また、本発明の静電潜像現像剤は、特定のキャリアと特
定のトナーと特定の無機微粒子とを組合せてなるため、
現像器内におけるわずかな撹拌により直ちにトナーに適
正な摩擦帯電電荷を付与することができ、従って画像の
形成を間欠的に行う場合においても、トナーの帯電量が
不足することに起因して生ずるカブリあるいは画質の低
下を伴うことなく、良好な画像を形成することができ
る。
本発明においては、上記の如き特定の現像剤を用いて接
触型磁気ブラシ現像法により、有機感光体表面に形成さ
れた負の静電潜像を現像するため、生産コストが低くて
しかも毒性がないという有機感光体の利点を損なうこと
なく、当該有機感光体に形成された負の静電潜像をトナ
ー粒子の飛散を伴わずに良好に現像することができる。
すなわち、上記特定の現像剤は優れた正帯電性を有して
いるので、適正な帯電量で正に帯電されるようになり、
そのためキャリア粒子およびトナー粒子が現像スリーブ
上において均一なブラシ状に並ぶ薄い層状の形態で担持
され、しかもこのような形態の現像剤層(磁気ブラシ)
がそのような形態を保持したまま安定に現像空間に搬送
されるようになり、トナー粒子の飛散による汚染の発生
を防止することができる。また、特定の無機微粒子の存
在により現像剤に優れた流動性が付与されるので、現像
スリーブ上に均一で揃った磁気ブラシを形成することが
でき、このため接触型磁気ブラシ現像法を用いて良好な
現像を達成することが可能となる。
結局、本発明の現像剤によれば、カブリが発生せず、画
像アレがなく、階調性の優れた鮮明で良好な画質の画像
を環境条件に左右されることなく多数回にわたり安定に
形成することができる。
[発明の具体的構成] 本発明の静電潜像現像剤を構成するキャリアは、基本的
には、スチレン−アクリル系共重合体よりなる樹脂中に
磁性体粒子が分散含有されて構成される平均粒径が10〜
50μm、好ましくは15〜40μmの粒子粉末である。
キャリアの平均粒径が過小のときには、キャリア粒子が
感光体の表面に付着するキャリア付着現象が発生し、そ
の結果画像が不鮮明となる問題点がある。一方、キャリ
アの平均粒径が過大のときには、トナーとキャリアとの
摩擦帯電性が不十分となって現像性が低下し、その結果
画像アレが発生し、また画像濃度が低くなる問題点があ
る。
前記磁性体粒子としては、磁場によってその方向に強く
磁化する物質、例えば鉄、フェライト、マグネタイトを
はじめとする鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性を示す
金属もしくは合金またはこれらの元素を含む化合物、強
磁性元素を含まないが適当に熱処理することによって強
磁性を示すようになる合金、例えばマンガン−銅−アル
ミニウムもしくはマンガン−銅−錫等のホイスラー合金
とよばれる種類の合金または二酸化クロム等よりなる粒
子を用いることができる。磁性体粒子は、平均粒径が0.
1〜1μmであることが好ましく、斯かる小径の磁性体
粒子を用いるときには樹脂に対して均一に分散含有させ
ることができ、キャリアの磁気的特性が揃ったものとな
る。
斯かる磁性体粒子の含有割合は、キャリアの30〜80重量
%であることが好ましく、特に50〜75重量%であること
が好ましい。当該含有割合が過小のときには、キャリア
飛散が生ずる場合があり、一方、当該含有割合が過大の
ときには、現像スリーブに均一な磁気ブラシを形成する
ことが困難となる場合がある。
本発明に用いる磁性体分散型マイクロキャリアを構成す
るスチレン−アクリル系共重合体は基本的には、スチレ
ン系単量体およびアクリル系単量体より得られる共重合
体であり、特に、スチレン系単量体と、アクリル酸もし
くはそのエステルおよび/またはメタクリル酸もしくは
そのエステルとの重合によって得られる共重合体を好ま
しく用いることができる。
また、前記スチレン−アクリル系共重合体としては、ガ
ラス転移点Tgが45〜130℃の範囲内にあるものを好まし
く用いることができる。
前記スチレン−アクリル系共重合体を得るために用いる
ことができるスチレン系単量体の具体例としては、例え
ばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチ
ルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキ
シルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノ
ニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデ
シルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルス
チレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン
等を挙げることができる。これらの単量体は単独で用い
てもよいし、あるいは複数のものを組合せて用いてもよ
い。
また、前記スチレン−アクリル系共重合体を得るために
用いることができるアクリル系成分としては、例えばア
クリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチ
ル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチ
ル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチ
ル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のα−
メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸
もしくはメタクリル酸誘導体;その他を挙げることがで
きる。これらの単量体は単独で用いてもよいし、あるい
は複数のものを組合せて用いてもよい。
前記スチレン−アクリル系共重合体の製造方法として
は、特に限定されず、種々の方法を用いることができ
る。具体的には、例えば溶液重合法、懸濁重合法、乳化
重合法等を用いることができる。
本発明に用いる磁性体分散型マイクロキャリアは、トナ
ーと同様の製造方法を用いて製造することができる。具
体的には、スチレン−アクリル系共重合体よりなる樹脂
と、磁性体粒子とをボールミル等により予備混合し、さ
らに二本ロール等により熔融混練し、次いで冷却し、分
級して、本発明に用いる磁性体分散型マイクロキャリア
を製造することができる。
本発明の特定の無機微粒子に用いられるアンモニウム塩
を官能基として有するポリシロキサンとしては、正帯電
性が高く、クリーニング不良を発生しにくいアンモニウ
ム塩基を有するジメチルポリシロキサンであることが好
ましい。アンモニウム塩基を有するジメチルポリシロキ
サンとしては一般に下記(A)式で表わされる構成単位
を含むジメチルシロキサンであり、例えば(B)式の構
造式で表わされる。
(A)式 (ここで、R1は水素原子、ヒドロキシ基、アルキル
基、アリール基、アルコキシ基、又は を表わし、R2は結合基(例えば、アルキレン基、アリ
ーレン基、アラルキレン基、−NH−、−NHCO−、あるい
はこれらの基を任意に組み合わせた基等が挙げられ
る)、又は単なる結合手を表わし、R3、R4及びR5
それぞれ水素原子、アルキル基又はアリール基を表わ
し、Xはハロゲン原子を表わす。R1〜R5で表わされる
各基は置換基を有するものも含まれる。) (B)式 (ここで、R6及びR7はそれぞれ水素原子、ヒドロキシ
基、アルキル基、アリール基又はアルコキシ基を表わ
し、これらの基は置換基を有するものも含まれる。R1
〜R5、Xは前記(A)式におけるR1〜R5、Xと同義
である。m、nはそれぞれ1以上の整数を表わす。) また、 としては具体的には下記構造式で示されるものが挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
アンモニウム塩を官能基として有するポリシロキサンを
得る方法としては、アンモニウム塩を官能基として有す
るオルガノハロゲン化シランと特にアンモニウム塩基を
有していないオルガノハロゲン化シランを用いて重合段
階で共重合せしめることにより導入する方法、オルガノ
ハロゲン化シランを用いた重合により得たポリシロキサ
ンにアンモニウム塩を官能基として有する有機基により
一部を変性する方法等によって得ることができる。ここ
でオルガノハロゲン化シランの代わりにオルガノアルコ
キシシランを用いてもよい。また、一部の化合物につい
ては市販品として入手することもできる。
アンモニウム塩を官能基として有するポリシロキサンで
表面処理するために用いられる無機微粒子としては、例
えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウ
ム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタ
ン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリ
ウム、三酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、炭化ケイ
素等の微粒子を挙げることができる。斯かる無機微粒子
は、その1次粒子(個々の単位粒子に分離した状態の粒
子)の平均粒径が、3mμ〜2μの範囲内のものであるこ
とが好ましい。
そして、無機微粒子としては流動性も向上する上で特に
シリカ微粒子を好ましく用いることができる。シリカ微
粒子は、Si−O−Si結合を有する微粒子であり、乾式法
および湿式法で製造されたもののいずれであってもよい
が、乾式法で製造されたものが好ましく、特に、ケイ素
ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微
粒子であることが好ましい。また、シリカ微粒子として
は、二酸化ケイ素(シリカ)のほか、ケイ酸アルミニウ
ム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸カリ
ウム、ケイ酸亜鉛、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩よ
りなる微粒子であってもよいが、SiO2を85重量%以上含
むものが好ましい。
無機微粒子の表面を前記アンモニウム塩を官能基として
有するポリシロキサンで処理する方法としては、公知の
技術を用いることができ、具体的には、例えば前記ポリ
シロキサンを溶剤に溶解した溶液中に、無機微粒子を分
散した後、濾別もしくはスプレードライ法により溶剤を
除去し、次いで加熱により乾燥および硬化せしめる方
法、あるいは流動化ベッド装置を用いて、前記ポリシロ
キサンを溶剤に溶解した溶液を無機微粒子にスプレー塗
布し、次いで加熱乾燥させることにより溶剤を除去して
皮膜を形成させる方法、等を用いることができる。
このようにして得られる特定の無機微粒子の粒径は、そ
の1次粒子の平均粒径が、3mμ〜2μ、特に5mμ〜500m
μの範囲内のものであることが好ましい。また、BET法
による比表面積は、20〜500m2/gであることが好まし
い。当該平均粒径が過小もしくは当該比表面積が過大の
ときには、例えばブレード方式のクリーニング装置を用
いてクリーニングする際に無機微粒子がすり抜けやすく
なりクリーニング不良が発生する場合がある。一方、当
該平均粒径が過大もしくは当該比表面積が過小のときに
は、現像剤の流動性が低下して帯電性が不安定となり、
その結果、耐久性が低下する場合がある。
前記特定の無機微粒子を用いて現像剤を構成する場合に
は、前記特定の無機微粒子がトナーの粒子粉末に外部か
ら添加混合されることにより当該トナー粒子の表面に付
着された状態で含有され、これにさらにキャリア等が混
合される。
前記特定の無機微粒子の含有割合は、トナーの0.1〜5
重量%であることが好ましく、特に0.1〜2.0重量%であ
ることが好ましい。当該特定の無機微粒子の含有割合が
過小のときには、現像剤の流動性が低下する場合があ
り、その結果トナーの摩擦帯電性が不良となって当該ト
ナーに適正な帯電量の正電荷を付与することが困難とな
り、カブリを発生する場合がある。また、当該含有割合
が過大のときには、当該特定の無機微粒子の一部がトナ
ー粒子から遊離した状態で存在する場合があり、その結
果遊離した特定の無機微粒子がキャリア粒子に付着転移
したり、あるいは現像器の内壁、現像スリーブ、規制ブ
レード等に付着堆積し、結局早期にトナーの摩擦帯電性
が不良となって当該トナーに適正な帯電量の正電荷を付
与することが困難となり、カブリ、画像濃度の低下が発
生する場合がある。
このような特定の物質により表面が処理された無機微粒
子によれば、アンモニウム塩官能基が存在することによ
り正帯電性の優れた無機微粒子となり、しかもポリシロ
キサンの有する官能基と無機微粒子の表面に存在するヒ
ドロキシル基等の親水性基とが強固に結合したものとな
るので、耐湿性およひ耐久性が優れていて環境条件に左
右されない安定した正の摩擦帯電性を有する無機微粒子
となる。
本発明に用いるトナーは、スチレン−アクリル系共重合
体を含有してなり、前記キャリアとの摩擦により正に帯
電するトナーであり、基本的には、当該スチレン−アク
リル系共重合体よりなるバインダー中に、着色剤、その
他の添加剤が含有されて構成される粒子粉末であり、そ
の平均粒径は、通常、5〜20μm程度であることが好ま
しい。また、その他の添加剤としては、例えば定着性向
上剤、荷電制御剤、クリーニング性向上剤等を用いるこ
とができる。
前記スチレン−アクリル系共重合体は、基本的には、ス
チレン系単量体およびアクリル系単量体より得られる共
重合体であり、特に、スチレン系単量体と、アクリル酸
もしくはそのエステルおよび/またはメタクリル酸もし
くはそのエステルとの重合によって得られる共重合体を
好ましく用いることができる。スチレン系成分は、トナ
ーに好適な離型性を付与することができて耐オフセット
性を向上させることができると共に、トナーを硬質化す
ることができてキャリアとの摩擦により好適な正の摩擦
帯電性を発揮させることができ、その結果現像性および
転写性が良好で鮮明な画像を得ることができる。そし
て、アクリル酸もしくはそのエステルおよび/またはメ
タクリル酸およびそのエステル成分は、トナーに良好な
定着性を付与することができて優れた定着強度の画像を
形成することができる。
前記スチレン−アクリル系共重合体を得るために用いる
ことができるスチレン系単量体及びアクリル系単量体と
しては前記キャリアに用いたものを同様に用いることが
できる。
前記トナーは、バインダー樹脂中に、着色剤、前記した
その他の添加剤が含有されて構成される粒子粉末であ
る。
着色剤としては、例えばカーボンブラック、フタロシア
ニンブルー、ベンジジンイエロー、ニグロシン染料、ア
ニリンブルー、カルコオイルブルー、クロムイエロー、
ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリ
ンイエロー、メチレンブルークロライド、マラカイトグ
リーンオクサレート、ランプブラック、ローズベンガル
等の染料および顔料等を用いることができる。
荷電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、金属錯
体系染料、アンモニウム塩系化合物、アミノトリフェニ
ルメタン系染料、N原子含有ポリマー等を用いることが
できる。
定着性向上剤としては、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エス
テルおよび脂肪酸エステル系ワックス、高級脂肪酸、高
級アルコール、流動または固形のパラフィンワックス、
アミド系ワックス、多価アルコールエステル、シリコー
ンワニス、脂肪族フロロカーボン等を用いることができ
る。
クリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸
金属塩、例えばメチルメタクリレート微粒子、スチレン
微粒子等のポリマー微粒子等を用いることができる。
本発明の現像剤を用いた画像形成において、好ましく用
いられる有機感光体は例えばアルミニウム、ステンレス
等よりなる導電性支持体上に有機化合物よりなる光導電
性半導体を樹脂バインダ中に分散含有させた感光層を積
層して構成される。
前記感光層としては、例えばアンスアンスロン系化合
物、ペリレン系誘導体、ビスアゾ系化合物、フタロシア
ニン系化合物等の可視光を吸収して荷電キャリアを発生
するキャリア発生物質をスチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等
のバインダ樹脂に分散含有せしめたキャリア発生層と、
例えばオキサジアゾール誘導体、トリアリールアミン誘
導体、ポリアリールアルカン誘導体、ヒドラゾン誘導
体、スチルベン誘導体、スチリルトリアリールアミン誘
導体等のキャリア発生層において発生したキャリアを輸
送するキャリア輸送物質を含有してなるキャリア輸送層
とを組み合わせてなる機能分離型の感光層を用いること
が解像度の向上のために好しい。
次に本発明の現像剤を用いた画像形成工程を説明する。
第1図に本発明の現像剤を用いた画像形成を遂行するた
めに好適に用いることができる画像形成装置の一例を示
す。
10は静電潜像を形成するための有機感光体であり、この
有機感光体10は回転ドラム状の形態を有している。この
有機感光体10の周囲には、その回転方向上流側から下流
側に向って、順に、コロナ帯電器1、露光光学系2、磁
気ブラシ3、静電転写器4、分離器5、ブレード式クリ
ーニング器6がそれぞれ配置されている。
以上の装置においては、コロナ帯電器1により有機感光
体10の被現像面が一様な電位に帯電され、次いで露光光
学系2により像様露光されて有機感光体10の被現像面に
原稿に対応した静電潜像が形成される。そして現像器3
により上記静電潜像が現像された原稿に対応したトナー
画像が形成される。有機感光体10のトナー画像は静電転
写器4により転写紙8に静電転写され、そして転写紙8
上のトナー画像は熱ローラ定着器7により加熱定着され
て定着画像が形成される。一方、静電転写器4を通過し
た有機感光体10は、ブレード式クリーニング器6により
その表面が摺擦されることにより表面に残留していたト
ナーが掻取られてもとの清浄な表面とされたうえ、再び
コロナ帯電器1による帯電工程に付されることとなる。
[具体的実施例] 以下、本発明の具体的実施例について説明するが、本発
明がこれらの実施例に限定されるものではない。
(キャリアの製造) (1) キャリアC1(本発明用) ・スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体 (共重合重量組成比=90:10) 100重量部 ・マグネタイト「EPT-1000」(戸田工業社製) 200重量
部 以上の物質をボールミルにより混合し、さらに二本ロー
ルにより熔融混練した後、粉砕、分級して、平均粒径30
μmの磁性体分散型マイクロキャリアを製造した。これ
を「キャリアC1」とする。
(2) キャリアC2(本発明用) ・スチレン−n−ブチルアクリレート−メチルメタクリ
レート共重合体 (共重合重量組成比=80:10:10) 100重量部 ・マグネタイト「EPT-1000」(戸田工業社製) 340重量
部 以上の物質をキャリアC1と同様に処理して、平均粒径18
μmのキャリアを製造した。これを「キャリアC2」とす
る。
(3) キャリアC3(本発明用) ・スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 (共重合重量組成比=85:15) 100重量部 ・マグネタイト「EPT-1000」(戸田工業社製) 120重量
部 以上の物質をキャリアC1と同様に処理して、平均粒径38
μmのキャリアを製造した。これを「キャリアC3」とす
る。
(無機微粒子の製造) (1) 無機微粒子A(本発明用) その構成単位として、下記に示すアンモニウム塩を官能
基として有するポリシロキサンをキシレンに溶解して、
処理液を調製した。
次に、シリカ微粒子「アエロジル200」(日本アエロジ
ル社製)をミキサーに入れ、このシリカ微粒子に対し
て、上記のポリシロキサンが5重量%となるような割合
で噴霧した後、これらをフラスコに入れ、撹拌しながら
温度200℃にて5時間間にわたり溶剤であるキシレンを
除去し、これによりアンモニウム塩を官能基として有す
るポリシロキサンを表面処理してなる無機微粒子を得
た。これを「無機微粒子A」とする。この無機微粒子A
は、1次粒子の平均粒径が12mμ、BET法による比表面積
が115m2/gであった。
(2) 無機微粒子B(本発明用) その構成単位として、下記に示すアンモニウム塩を官能
基として有するポリシロキサンをキシレンに溶解して、
処理液を調製した。
次にシリカ微粒子「アエロジル300」(日本アエロジル
社製)をミキサーに入れ、このシリカ微粒子に対して、
上記ポリシロキサンが17重量%となるような割合で噴霧
したほかは、無機微粒子Aの製造と同様に処理して表面
処理無機微粒子を得た。これを「無機微粒子B」とす
る。この無機微粒子Bは、1次粒子の平均粒径が7mμ、
BET法による比表面積が126m2/gであった。
(3) 無機微粒子C(本発明用) 下記に示すアンモニウム塩を官能基として有するポリシ
ロキサンをキシレンに溶解して、処理液を調製した。
次に、シリカ微粒子「アエロジル200」(日本アエロジ
ル社製)をミキサーに入れ、このシリカ微粒子に対し
て、上記のポリシロキサンが10重量%となるような割合
で噴霧したほかは、無機微粒子Aの製造と同様に処理し
て表面処理無機微粒子を得た。これを「無機微粒子C」
とする。この無機微粒子Cは、1次粒子の平均粒径が12
mμ、BET法による比表面積が93m2/gであった。
(4) 無機微粒子D(比較用) シリカ微粒子「アエロジル200」(日本アエロジル社
製)を100℃に加熱した密閉型ヘンシェルミキサーに入
れ、このシリカ微粒子に対して、アミノ基含有シリコー
ンオイルをイソプロピルアルコールに溶解した溶液(粘
度1200cps、アミノ当量3500)を、当該アミノ基含有シ
リコーンオイルが2.0重量%となるような割合で噴霧し
ながら高速で撹拌処理し、次いで温度150℃で乾燥し、
当該アミノ基含有シリコーンオイルにより表面が処理さ
れた比較用の無機微粒子を得た。これを「無機微粒子
D」とする。
(5) 無機微粒子E(比較用) シリカ微粒子「アエロジル200」(日本アエロジル社
製)を70℃に加熱した密閉型ヘンシェルミキサーに入
れ、このシリカ微粒子に対して、アミノ基含有シランカ
ップリング剤であるγ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランをアルコールに溶解した溶液を、当該アミノ基含有
シランカップリング剤が5.0重量%となるような割合で
噴霧しながら高速で撹拌処理し、次いで温度120℃で乾
燥し、当該アミノ基含有シランカップリング剤により表
面が処理された比較用の無機微粒子を得た。これを「無
機微粒子E」とする。
(トナーの製造) (1) トナーT1(本発明用) スチレン−n−ブチルアクリレートメチルメタクリレー
ト共重合体(共重合重量比=7:2:1、重量平均分子量Mw
=130,000、数平均分子量Mn=10,000、Mw/Mn=13、ガラ
ス転移点Tg=60℃)100重量部と、カーボンブラック
「モーガンL」(キャボット社製)10重量部と、「ニグ
ロシンSO」(オリエント化学社製)2重量部とを混合し
た後、二本ロールにより100〜130℃で充分に熔融混練
し、その後冷却し、ハンマーミルにより粗粉砕し、さら
にジェットミルにより微粉砕し、次いで分級して、平均
粒径が11.0μmのトナーを得た。これを「トナーT1」と
する。
(2) トナーT2(本発明用) トナーT1の製造において、スチレン−n−ブチルアクリ
レート共重合体(共重合重量組成比=65:35、重量平均
分子量Mw=120,000、数平均分子量Mn=8,000、Mw/Mn=1
5.0、ガラス転移点Tg=55℃)100重量部を用いたほかは
同様にして、平均粒径が10.5μmのトナーを得た。これ
を「トナーT2」とする。
(3) トナーT3(本発明用) トナーT1の製造において、スチレン−2−エチルヘキシ
ルアクリレート共重合体(共重合重量組成比=80:20、
重量平均分子量Mw=145,000、数平均分子量Mn=12,00
0、Mw/Mn=12.1、ガラス転移点Tg=56℃)100重量部を
用いたほかは同様にして、平均粒径が11.5μmのトナー
を得た。これを「トナーT3」とする。
(現像剤の製造) 第1表に示す組合せおよび配合量のキャリアとトナーと
無機微粒子とを用いて現像剤を調製した。
すなわち、まずトナーに、無機微粒子を外部から添加
し、これらをヘンシェルミキサーにより混合することに
より、トナー粒子の表面に無機微粒子を付着させ、次い
でこれらをキャリアに混合することにより現像剤を調製
した。
(実写テスト) 負の静電潜像を形成するための有機感光体と、接触型磁
気ブラシ現像器と、交流のコロナ放電を生じさせるコロ
ナ転写器と、表層がテフロン(デュポン社製ポリテトラ
フルオロエチレン)により形成された直径30φの熱ロー
ラおよび表層がシリコーンゴム「KE-1300RTV」(信越化
学工業社製)により形成されたバックアップローラより
なる熱ローラ定着器と、ウレタンゴムよりなるクリーニ
ングブレードを有してなるクリーニング器とを具えてな
る電子写真複写機「U−Bix1550MR」(小西六写真工業
社製)の改造機により、温度30℃、相対湿度80%の高湿
環境条件下において、上記各現像剤を用いて連続して12
万回にわたり複写画像を形成する実写テストを行い、下
記項目についてそれぞれ評価した。結果を後記第2表に
示す。
なお、上記有機感光体は、キャリア発生物質としてアン
トアントロン系顔料を用い、キャリア輸送物質としてカ
ルバゾール誘導体を用いて形成された負帯電性2層構造
の感光層を、回転ドラム状のアルミニウム製導電性支持
体上に積層して構成されたものである。
そして、有機感光体の帯電時における表面電位(最高電
位)は−600V、現像空間における感光体と現像スリーブ
との間隙(Dsd)は0.5mm、規制ブレードの先端と現像ス
リーブとの間の距離(Hcut)は0.48mm、磁石体は固定型
で現像スリーブの表面における磁束密度は800ガウス、
現像スリーブに印加するバイアス電圧は直流電圧で−15
0Vである。
カブリ 「サクラデンシトメーター」(小西六写真工業社製)を
用いて、原稿濃度が0.0の白地部分の複写画像に対する
相対濃度を測定して判定した。なお白地反射濃度を0.0
とした。評価は、相対濃度が0.01未満の場合を「○」と
し、0.01以上で0.03未満の場合を「△」とし、0.03以上
の場合を「×」とした。
画像濃度 12万回後の画像について、「サクラデンシトメーター」
(小西六写真工業社製)を用いて、原稿濃度が0.0の白
地部分の複写画像に対する相対濃度を測定した。当該濃
度が0.8以上である場合が実用レベルである。
画質 複写画像を、画像アレ、鮮明性の点から目視により判定
した。評価は、良好である場合を「○」、若干不良では
あるが実用レベルにある場合を「△」、不良で実用的に
は問題のある場合を「×」とした。
なお、「画像アレ」とは、文字や線画の一部が欠けて不
鮮明となり画像が荒れた状態となる現像を表す。
トナー飛散 複写機内および複写画像を目視により観察し、トナー飛
散がほとんど認められず良好である場合を「○」、トナ
ー飛散が若干認められるが実用レベルにある場合を
「△」、トナー飛散が多く認められた実用的には問題の
ある場合を「×」とした。
キャリア飛散 上記トナー飛散と同様にして評価した。
クリーニング性 画像形成後クリーニングブレードによりクリーニングさ
れた直後の感光体の表面を目視により観察し、クリーニ
ング不良物の有無により判定した。評価は、クリーニン
グ不良物がほとんど認められず良好である場合を
「○」、不良物が若干認められるが実用レベルにある場
合を「△」、不良物が多く認められ実用的には問題のあ
る場合を「×」とした。
感光体フィルミング 画像形成後クリーニングブレードによりクリーニングさ
れた直後の感光体の表面を目視により観察し、感光体の
表面への付着物の有無により判定した。評価は、感光体
の表面への付着物がほとんど認められず良好である場合
を「○」、付着物が若干認められるが実用レベルにある
場合を「△」、付着物が多く認められ実用的には問題の
ある場合を「×」とした。
階調性 原稿の画像濃度がそれぞれ0.0,0.1,0.2,0.3,0.4,0.5,0.
6,0.7,1.0,1.25の10段階のチャートを作成して複写し、
12万回後の画像において何段階の階調性を有するかによ
って示した。
第2表の結果からも理解されるように、本発明の現像剤
1〜3によれば、高湿環境条件下においても、トナーの
摩擦帯電性および流動性が良好であり、従って現像工程
においては、接触型磁気ブラシ現像法により有機感光体
に形成された負の静電潜像をトナー飛散およびキャリア
飛散を伴わずに良好に現像することができ、そして転写
工程においては、静電転写手段により高い転写率で転写
することができ、またクリーニング工程においては、簡
単な構造のクリーニングブレードにより良好にクリーニ
ングすることができ、これらの結果カブリ、画像アレの
ない鮮明な画質で、しかも画像濃度が高くて階調性の良
好な画像を形成することができる。
そして、多数回にわたる画像形成プロセスを遂行する場
合においても、良好な結果であった。
これに対して、比較現像剤1及び2によれば、アミノ変
性シランカップリング剤もしくはアミノ変性シリコンオ
イルにより表面が処理された比較用の無機微粒子を用い
ているため、当該無機微粒子の表面を完全に覆うことが
困難であり、そのため無機微粒子の負帯電性サイトおよ
び親水性サイトが残存し、その結果トナーの摩擦帯電性
が不良となり、結局カブリが多くしかも画像濃度の低い
不鮮明な画像となる。また、湿度の影響を受けて摩擦帯
電性が不安定なものとなり、そのため高湿環境条件下に
おいては、カブリが著しく発生し、また画像濃度が相当
に低下し、画像の不鮮明さが著しくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の現像剤を用いた画像形成方法を遂行す
るために好適に用いることができる画像形成装置の一例
を示す断面図である。 1……コロナ帯電器、2……露光光学系 3……磁気ブラシ現像器、4……静電転写器 5……分離器、6……ブレード式クリーニング器 7……熱ローラ定着器、8……転写紙 10……有機感光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−66235(JP,A) 特開 昭53−22447(JP,A) 特開 昭56−123550(JP,A) 特開 昭59−34539(JP,A) 特開 昭59−201063(JP,A) 特開 昭61−275860(JP,A) 特開 昭63−46469(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性体粒子をスチレン−アクリル系共重合
    体よりなる樹脂中に分散含有させてなる平均粒径10〜50
    μmのキャリアと、スチレン−アクリル系共重合体を含
    有してなるトナーと、アンモニウム塩を官能基として有
    する下記(A)式で表される構成単位を含むポリシロキ
    サンにより表面が処理されてなる無機微粒子とを含有す
    ることを特徴とする静電潜像現像剤。 (A)式 (ここで、R1は水素原子、ヒドロキシ基、アルキル
    基、アリール基、アルコキシ基、又は を表わし、R2は結合基又は単なる結合手を表し、R3
    4及びR5はそれぞれ水素原子、アルキル基又はアリー
    ル基を表わし、Xはハロゲン原子を表わす。R1〜R5
    表される各基は置換基を有するものも含まれる。)
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