JPH0769233A - 車両の制御装置 - Google Patents
車両の制御装置Info
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- JPH0769233A JPH0769233A JP31979493A JP31979493A JPH0769233A JP H0769233 A JPH0769233 A JP H0769233A JP 31979493 A JP31979493 A JP 31979493A JP 31979493 A JP31979493 A JP 31979493A JP H0769233 A JPH0769233 A JP H0769233A
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- steering
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- Feedback Control In General (AREA)
- Traffic Control Systems (AREA)
- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 車両が安定走行状態にある時、生体特性を考
慮することにより快適運転性の持続を図り、加えて、操
縦安定性の確保をも図る。 【構成】 後輪転舵角を基準転舵比に基いて制御する後
輪操舵制御手段30aと、車両もしくはドライバーの運
動状態量を検出する運動状態検出手段31〜33と、運
動状態量に基き安定走行状態を判別する安定走行状態判
別手段50aとを備える。無作為に設定される周波数に
基きゆらぎ量を演算するゆらぎ量演算手段60aを設
け、安定走行状態にある時、補正手段70aで基準転舵
比をゆらぎ量に対応して変動するよう補正して車両の旋
回運動にゆらぎを強制的に付与する。不安定化要因検出
手段31,34,35により車両運動を不安定化させる
要因の発生が検出された時、補正禁止手段71により補
正を禁止する。スロットル制御に適用してスロットル開
度にゆらぎを強制的に付与してもよい。
慮することにより快適運転性の持続を図り、加えて、操
縦安定性の確保をも図る。 【構成】 後輪転舵角を基準転舵比に基いて制御する後
輪操舵制御手段30aと、車両もしくはドライバーの運
動状態量を検出する運動状態検出手段31〜33と、運
動状態量に基き安定走行状態を判別する安定走行状態判
別手段50aとを備える。無作為に設定される周波数に
基きゆらぎ量を演算するゆらぎ量演算手段60aを設
け、安定走行状態にある時、補正手段70aで基準転舵
比をゆらぎ量に対応して変動するよう補正して車両の旋
回運動にゆらぎを強制的に付与する。不安定化要因検出
手段31,34,35により車両運動を不安定化させる
要因の発生が検出された時、補正禁止手段71により補
正を禁止する。スロットル制御に適用してスロットル開
度にゆらぎを強制的に付与してもよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドライバーに快適な運
転操作を継続させることができる車両の制御装置に関す
る。
転操作を継続させることができる車両の制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の運動特性を車両の走行
環境に応じて変化させることにより、車両の運動特性を
ドライバーの要求に合致したものに変更制御しようとす
るものが提案されている。このような車両の制御装置と
して、道路状況に応じてスロットルゲインを変化させる
ものが提案されている(例えば、特開平2−24193
5号公報参照)。この制御装置は、道路状況を市街地
路、高速道路、登坂道路および渋滞道路に分類して、各
種道路状況に応じて定めたスロットル開度をスロットル
開度特性記憶手段に予め記憶させ、道路状況設定手段に
予め設定した上記道路状況の中から特定の道路状況を選
択指定することにより、その選択指定ごとにスロットル
開度を変更しようとするものである。
環境に応じて変化させることにより、車両の運動特性を
ドライバーの要求に合致したものに変更制御しようとす
るものが提案されている。このような車両の制御装置と
して、道路状況に応じてスロットルゲインを変化させる
ものが提案されている(例えば、特開平2−24193
5号公報参照)。この制御装置は、道路状況を市街地
路、高速道路、登坂道路および渋滞道路に分類して、各
種道路状況に応じて定めたスロットル開度をスロットル
開度特性記憶手段に予め記憶させ、道路状況設定手段に
予め設定した上記道路状況の中から特定の道路状況を選
択指定することにより、その選択指定ごとにスロットル
開度を変更しようとするものである。
【0003】また、上記車両の運動特性の中でも、ドラ
イバーのステアリング操舵に対する操舵特性を車速や車
両のヨーレイトなどに応じて変化させることにより、車
両の旋回運動をドライバーの要求に合致したものに変更
制御しようとするものも提案されている。このような車
両の制御装置として、ドライバーのステアリング操舵に
基く前輪の操舵角に対応する後輪の操舵比特性を車速に
応じて予め設定し、この操舵比特性で後輪を前輪操舵に
合わせて操舵制御するもの、あるいは、ドライバーのス
テアリング操舵量に基いて車両の制御目標ヨーレイトを
演算し、ヨーレイトの実測値と制御目標値との偏差に応
じたフィードバック制御量により後輪の操舵角をフィー
ドバック制御する、いわゆるヨーレイトフィードバック
制御を行うものが知られている(例えば、特開平1−2
62268号公報参照)。
イバーのステアリング操舵に対する操舵特性を車速や車
両のヨーレイトなどに応じて変化させることにより、車
両の旋回運動をドライバーの要求に合致したものに変更
制御しようとするものも提案されている。このような車
両の制御装置として、ドライバーのステアリング操舵に
基く前輪の操舵角に対応する後輪の操舵比特性を車速に
応じて予め設定し、この操舵比特性で後輪を前輪操舵に
合わせて操舵制御するもの、あるいは、ドライバーのス
テアリング操舵量に基いて車両の制御目標ヨーレイトを
演算し、ヨーレイトの実測値と制御目標値との偏差に応
じたフィードバック制御量により後輪の操舵角をフィー
ドバック制御する、いわゆるヨーレイトフィードバック
制御を行うものが知られている(例えば、特開平1−2
62268号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、自動車の走行
環境は、上記の各種道路状況だけで定まるものではな
く、同じ道路状況であってもその時の交通流の状態によ
っても種々変化する上、上記走行環境に対してドライバ
ーの望む車両の運動特性、すなわち、ドライバーの要求
は、走行環境の状態のみならず、その時の走行環境下で
運転操作するドライバーの心理状態がリラックス状態で
あるか緊張状態であるかによっても変化する。そして、
各種走行環境下でドライバーがリラックス状態で運転操
作し得るか緊張状態となるかはドライバーの主として運
転技量などの相違に起因してドライバー各人で相違す
る。従って、たとえ走行環境の把握を各種センサなどを
用いて行ったとしても、それら走行環境からのみの検出
情報によって車両の運動特性を画一的に制御するだけで
は、個々のドライバーの内面的要求と必ずしも合致した
ものとすることができない。
環境は、上記の各種道路状況だけで定まるものではな
く、同じ道路状況であってもその時の交通流の状態によ
っても種々変化する上、上記走行環境に対してドライバ
ーの望む車両の運動特性、すなわち、ドライバーの要求
は、走行環境の状態のみならず、その時の走行環境下で
運転操作するドライバーの心理状態がリラックス状態で
あるか緊張状態であるかによっても変化する。そして、
各種走行環境下でドライバーがリラックス状態で運転操
作し得るか緊張状態となるかはドライバーの主として運
転技量などの相違に起因してドライバー各人で相違す
る。従って、たとえ走行環境の把握を各種センサなどを
用いて行ったとしても、それら走行環境からのみの検出
情報によって車両の運動特性を画一的に制御するだけで
は、個々のドライバーの内面的要求と必ずしも合致した
ものとすることができない。
【0005】ところで、このようなドライバーの内面的
要求に合致するように車両の運動特性を制御する目的の
一つは、ドライバーの緊張状態を緩和し運転操作をリラ
ックスして行い得るようにして快適な運転性を確保する
ことにあるが、車両の安定走行状態においてリラックス
して運転操作しているからといって、その車両の安定走
行状態を維持するよう制御するだけでは、ドライバーの
快適運転性を必ずしも持続させることはできない。すな
わち、ステアリングホイールを同一操舵状態に保持した
状態が継続される直線路走行時において、あるいは、ア
クセルペダルを同一踏み込み状態に保持した状態が継続
される定速走行時において、あまりにも変化のない状態
が継続すると、退屈する上、ドライバーのステアリング
ホイールを握る腕、もしくは、アクセルペダルを踏み込
む脚などの筋肉の硬直を招き、走行環境は安定走行状態
を継続し得るものであっても、上記のような運転操作状
態の維持がドライバーにとって不快、もしくは、困難な
ものとなる。つまり、走行環境やドライバーの心理状態
のほかに、安定走行状態においては、生体に特有の特性
(生体特性)に起因して快適運転性が阻害されるおそれ
がある。
要求に合致するように車両の運動特性を制御する目的の
一つは、ドライバーの緊張状態を緩和し運転操作をリラ
ックスして行い得るようにして快適な運転性を確保する
ことにあるが、車両の安定走行状態においてリラックス
して運転操作しているからといって、その車両の安定走
行状態を維持するよう制御するだけでは、ドライバーの
快適運転性を必ずしも持続させることはできない。すな
わち、ステアリングホイールを同一操舵状態に保持した
状態が継続される直線路走行時において、あるいは、ア
クセルペダルを同一踏み込み状態に保持した状態が継続
される定速走行時において、あまりにも変化のない状態
が継続すると、退屈する上、ドライバーのステアリング
ホイールを握る腕、もしくは、アクセルペダルを踏み込
む脚などの筋肉の硬直を招き、走行環境は安定走行状態
を継続し得るものであっても、上記のような運転操作状
態の維持がドライバーにとって不快、もしくは、困難な
ものとなる。つまり、走行環境やドライバーの心理状態
のほかに、安定走行状態においては、生体に特有の特性
(生体特性)に起因して快適運転性が阻害されるおそれ
がある。
【0006】その一方、走行状態の変化が生じた際に
は、ドライバーの運転操作に基いてそのドライバーの操
作意図に合致するよう車両を制御して操縦安定性を確保
する必要もある。
は、ドライバーの運転操作に基いてそのドライバーの操
作意図に合致するよう車両を制御して操縦安定性を確保
する必要もある。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、車両が安定走
行状態にある時、生体特性を考慮することにより快適運
転性の持続を図ることにあり、加えて、操縦安定性の確
保をも図ることにある。
たものであり、その目的とするところは、車両が安定走
行状態にある時、生体特性を考慮することにより快適運
転性の持続を図ることにあり、加えて、操縦安定性の確
保をも図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、図1に示すように、車両の
運動を制御する制御手段30と、車両もしくはドライバ
ーの運動状態量を検出する運動状態検出手段と、この運
動状態検出手段により検出された運動状態量に基き安定
走行状態を判別する安定走行状態判別手段50とを備え
る。そして、無作為に設定される周波数に基きゆらぎ量
を演算するゆらぎ量演算手段60を設け、上記安定走行
状態判別手段50により安定走行状態にあると判別され
た時、上記車両の運動が上記ゆらぎ量演算手段60によ
り演算されたゆらぎ量に対応して変動するよう上記制御
手段30での制御量を補正する補正手段70を備える構
成とするものである。
に、請求項1記載の発明は、図1に示すように、車両の
運動を制御する制御手段30と、車両もしくはドライバ
ーの運動状態量を検出する運動状態検出手段と、この運
動状態検出手段により検出された運動状態量に基き安定
走行状態を判別する安定走行状態判別手段50とを備え
る。そして、無作為に設定される周波数に基きゆらぎ量
を演算するゆらぎ量演算手段60を設け、上記安定走行
状態判別手段50により安定走行状態にあると判別され
た時、上記車両の運動が上記ゆらぎ量演算手段60によ
り演算されたゆらぎ量に対応して変動するよう上記制御
手段30での制御量を補正する補正手段70を備える構
成とするものである。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、制御手段30を前輪もしくは後輪をステア
リング操舵とは別途に操舵制御するものとする。そし
て、補正手段70を車両の旋回運動に変動を与える構成
とするものである。
明において、制御手段30を前輪もしくは後輪をステア
リング操舵とは別途に操舵制御するものとする。そし
て、補正手段70を車両の旋回運動に変動を与える構成
とするものである。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、補正手段70を車速が大値である程、小さ
い変動を与える構成とするものである。
明において、補正手段70を車速が大値である程、小さ
い変動を与える構成とするものである。
【0011】請求項4〜請求項7に記載の発明は、請求
項2記載の発明において、制御手段30として後輪の操
舵角を制御するものに特定し、その制御の態様と、その
場合における補正手段70の内容を具体的に特定したも
のである。すなわち、請求項4記載の発明は、運動状態
検出手段に、車両に作用するヨーレイトを検出するヨー
レイト検出手段を備え、制御手段30を、上記ヨーレイ
ト検出手段により検出されたヨーレイトに基いて、車両
のヨーレイトがドライバーのステアリング操舵量に基き
演算した目標ヨーレイトになるよう後輪の操舵角を制御
するように構成する。そして、補正手段70を、上記目
標ヨーレイトの値に変動を与える構成とするものであ
る。
項2記載の発明において、制御手段30として後輪の操
舵角を制御するものに特定し、その制御の態様と、その
場合における補正手段70の内容を具体的に特定したも
のである。すなわち、請求項4記載の発明は、運動状態
検出手段に、車両に作用するヨーレイトを検出するヨー
レイト検出手段を備え、制御手段30を、上記ヨーレイ
ト検出手段により検出されたヨーレイトに基いて、車両
のヨーレイトがドライバーのステアリング操舵量に基き
演算した目標ヨーレイトになるよう後輪の操舵角を制御
するように構成する。そして、補正手段70を、上記目
標ヨーレイトの値に変動を与える構成とするものであ
る。
【0012】請求項5記載の発明は、運動状態検出手段
に、車両に作用する横方向加速度を検出する横方向加速
度検出手段を備え、制御手段30を、上記横方向加速度
検出手段により検出された横方向加速度に基いて、車両
の横方向加速度がドライバーのステアリング操舵量に基
き演算した目標横方向加速度になるよう後輪の操舵角を
制御するように構成する。そして、補正手段70を、上
記目標横方向加速度の値に変動を与える構成とするもの
である。
に、車両に作用する横方向加速度を検出する横方向加速
度検出手段を備え、制御手段30を、上記横方向加速度
検出手段により検出された横方向加速度に基いて、車両
の横方向加速度がドライバーのステアリング操舵量に基
き演算した目標横方向加速度になるよう後輪の操舵角を
制御するように構成する。そして、補正手段70を、上
記目標横方向加速度の値に変動を与える構成とするもの
である。
【0013】請求項6記載の発明は、運動状態検出手段
に、車速を検出する車速検出手段と、車両に作用するヨ
ーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、上記車両に
作用する横方向加速度を検出する横方向加速度検出手段
とを備える。そして、制御手段30を、上記ヨーレイト
検出手段により検出されたヨーレイトに基いて、車両の
ヨーレイトがドライバーのステアリング操舵量に基き演
算した目標ヨーレイトになるよう後輪の操舵角を制御す
るヨーレイト成分制御部と、上記横方向加速度検出手段
により検出された横方向加速度に基いて、車両の横方向
加速度がドライバーのステアリング操舵量に基き演算し
た目標横方向加速度になるよう後輪の操舵角を制御する
横方向加速度成分制御部と、上記ヨーレイト成分制御部
による後輪操舵角の制御量と上記横方向加速度成分制御
部による後輪操舵角の制御量とを所定比率で配分するこ
とにより後輪操舵角の目標制御量を決定するものであっ
て、上記車速検出手段により検出された車速値が低速側
である程、上記ヨーレイト成分制御部による後輪操舵角
の制御量の配分比率を相対的に大きくする制御量決定部
とを備えるものとする。加えて、補正手段70を、上記
目標ヨーレイトおよび目標横方向加速度の各値に変動を
与える構成とするものである。
に、車速を検出する車速検出手段と、車両に作用するヨ
ーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、上記車両に
作用する横方向加速度を検出する横方向加速度検出手段
とを備える。そして、制御手段30を、上記ヨーレイト
検出手段により検出されたヨーレイトに基いて、車両の
ヨーレイトがドライバーのステアリング操舵量に基き演
算した目標ヨーレイトになるよう後輪の操舵角を制御す
るヨーレイト成分制御部と、上記横方向加速度検出手段
により検出された横方向加速度に基いて、車両の横方向
加速度がドライバーのステアリング操舵量に基き演算し
た目標横方向加速度になるよう後輪の操舵角を制御する
横方向加速度成分制御部と、上記ヨーレイト成分制御部
による後輪操舵角の制御量と上記横方向加速度成分制御
部による後輪操舵角の制御量とを所定比率で配分するこ
とにより後輪操舵角の目標制御量を決定するものであっ
て、上記車速検出手段により検出された車速値が低速側
である程、上記ヨーレイト成分制御部による後輪操舵角
の制御量の配分比率を相対的に大きくする制御量決定部
とを備えるものとする。加えて、補正手段70を、上記
目標ヨーレイトおよび目標横方向加速度の各値に変動を
与える構成とするものである。
【0014】請求項7記載の発明は、運動状態検出手段
に、車速を検出する車速検出手段と、車両に作用するヨ
ーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、上記車両に
作用する横方向加速度を検出する横方向加速度検出手段
とを備える。そして、制御手段30を、上記ヨーレイト
検出手段により検出されたヨーレイトに基いて、車両の
ヨーレイトがドライバーのステアリング操舵量に基き演
算した目標ヨーレイトになるよう後輪の操舵角を制御す
るヨーレイト成分制御部と、上記横方向加速度検出手段
により検出された横方向加速度に基いて、車両の横方向
加速度がドライバーのステアリング操舵量に基き演算し
た目標横方向加速度になるよう後輪の操舵角を制御する
横方向加速度成分制御部と、上記ヨーレイト成分制御部
による後輪操舵角の制御量と上記横方向加速度成分制御
部による後輪操舵角の制御量とを所定比率で配分するこ
とにより後輪操舵角の目標制御量を決定するものであっ
て、上記車速検出手段により検出された車速値が低速側
である程、上記横方向加速度成分制御部による後輪操舵
角の制御量の配分比率を相対的に大きくする制御量決定
部とを備える構成とする。加えて、補正手段70を、上
記目標ヨーレイトおよび目標横方向加速度の各値に変動
を与える構成とするものである。
に、車速を検出する車速検出手段と、車両に作用するヨ
ーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、上記車両に
作用する横方向加速度を検出する横方向加速度検出手段
とを備える。そして、制御手段30を、上記ヨーレイト
検出手段により検出されたヨーレイトに基いて、車両の
ヨーレイトがドライバーのステアリング操舵量に基き演
算した目標ヨーレイトになるよう後輪の操舵角を制御す
るヨーレイト成分制御部と、上記横方向加速度検出手段
により検出された横方向加速度に基いて、車両の横方向
加速度がドライバーのステアリング操舵量に基き演算し
た目標横方向加速度になるよう後輪の操舵角を制御する
横方向加速度成分制御部と、上記ヨーレイト成分制御部
による後輪操舵角の制御量と上記横方向加速度成分制御
部による後輪操舵角の制御量とを所定比率で配分するこ
とにより後輪操舵角の目標制御量を決定するものであっ
て、上記車速検出手段により検出された車速値が低速側
である程、上記横方向加速度成分制御部による後輪操舵
角の制御量の配分比率を相対的に大きくする制御量決定
部とを備える構成とする。加えて、補正手段70を、上
記目標ヨーレイトおよび目標横方向加速度の各値に変動
を与える構成とするものである。
【0015】請求項8記載の発明は、請求項2記載の発
明において、制御手段30として前輪の操舵角を制御す
るものに特定するものである。すなわち、制御手段30
を、前輪をステアリング操舵とは別途に操舵制御するよ
う構成し、補正手段70を、上記前輪の操舵角に変動を
与える構成とするものである。
明において、制御手段30として前輪の操舵角を制御す
るものに特定するものである。すなわち、制御手段30
を、前輪をステアリング操舵とは別途に操舵制御するよ
う構成し、補正手段70を、上記前輪の操舵角に変動を
与える構成とするものである。
【0016】請求項9記載の発明は、請求項1記載の発
明において、制御手段30をスロットル弁の開度をアク
セルペダル操作とは別途に制御するものとする。そし
て、補正手段70を車両の前後方向運動に変動を与える
構成とするものである。
明において、制御手段30をスロットル弁の開度をアク
セルペダル操作とは別途に制御するものとする。そし
て、補正手段70を車両の前後方向運動に変動を与える
構成とするものである。
【0017】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
発明において、補正手段70に変動時の加速度変化幅、
または、スロットル弁の開度の変化幅もしくは変化速度
のいずれか1以上の要素に上限値を設定し、上記補正手
段70をこの設定上限値を超えない範囲で補正する構成
とするものである。
発明において、補正手段70に変動時の加速度変化幅、
または、スロットル弁の開度の変化幅もしくは変化速度
のいずれか1以上の要素に上限値を設定し、上記補正手
段70をこの設定上限値を超えない範囲で補正する構成
とするものである。
【0018】請求項11記載の発明は、請求項9記載の
発明において、ドライバーの実際心拍数を計測し、この
計測された実際心拍数の変動である心拍ゆらぎ量に基い
てドライバーのリラックス状態を検出する心理状態検出
手段を備える。そして、補正手段70を、この心理状態
検出手段で検出される心拍ゆらぎ量が小値である程小さ
い車速変化幅で変動する構成とするものである。
発明において、ドライバーの実際心拍数を計測し、この
計測された実際心拍数の変動である心拍ゆらぎ量に基い
てドライバーのリラックス状態を検出する心理状態検出
手段を備える。そして、補正手段70を、この心理状態
検出手段で検出される心拍ゆらぎ量が小値である程小さ
い車速変化幅で変動する構成とするものである。
【0019】請求項12記載の発明は、請求項9記載の
発明において、制御手段30を車両がドライバーにより
設定された車速で定速走行するようスロットル弁の開度
を制御するオートスピードコントロール手段とする。そ
して、安定走行状態検出手段50を、ドライバーが上記
オートスピードコントロール手段による制御を選択した
時、安定走行状態と判別する構成とするものである。
発明において、制御手段30を車両がドライバーにより
設定された車速で定速走行するようスロットル弁の開度
を制御するオートスピードコントロール手段とする。そ
して、安定走行状態検出手段50を、ドライバーが上記
オートスピードコントロール手段による制御を選択した
時、安定走行状態と判別する構成とするものである。
【0020】請求項13記載の発明は、請求項9記載の
発明において、運動状態検出手段に、エンジンの吸気負
圧を検出する吸気負圧検出手段を備え、制御手段30
を、上記吸気負圧検出手段により検出された吸気負圧に
基いて、エンジンの吸気負圧が目標吸気負圧になるよう
スロットル弁の開度を制御するスロットル制御手段とす
る。そして、補正手段70を、上記目標吸気負圧の値に
変動を与える構成とするものである。
発明において、運動状態検出手段に、エンジンの吸気負
圧を検出する吸気負圧検出手段を備え、制御手段30
を、上記吸気負圧検出手段により検出された吸気負圧に
基いて、エンジンの吸気負圧が目標吸気負圧になるよう
スロットル弁の開度を制御するスロットル制御手段とす
る。そして、補正手段70を、上記目標吸気負圧の値に
変動を与える構成とするものである。
【0021】請求項14〜請求項16に記載の発明は、
請求項1記載の発明において、安定走行状態判別手段5
0により判別するものであって補正手段70による補正
の実行条件である「安定走行状態」について具体的に特
定したものである。すなわち、上記の「安定走行状態」
を、請求項14記載の発明は操舵状態量に基き判別され
る直進走行状態とし、請求項15記載の発明は車速の変
動に基き判別される定速走行状態とし、もしくは、請求
項16記載の発明は車速が設定車速値以下の低速走行状
態とするものである。
請求項1記載の発明において、安定走行状態判別手段5
0により判別するものであって補正手段70による補正
の実行条件である「安定走行状態」について具体的に特
定したものである。すなわち、上記の「安定走行状態」
を、請求項14記載の発明は操舵状態量に基き判別され
る直進走行状態とし、請求項15記載の発明は車速の変
動に基き判別される定速走行状態とし、もしくは、請求
項16記載の発明は車速が設定車速値以下の低速走行状
態とするものである。
【0022】請求項17記載の発明は、請求項1記載の
発明において、ドライバーのリラックス状態を検出する
心理状態検出手段を備える。そして、安定走行状態判別
手段50を、上記心理状態検出手段によりドライバーの
リラックス状態が検出された時、安定走行状態であると
判別する構成とするものである。
発明において、ドライバーのリラックス状態を検出する
心理状態検出手段を備える。そして、安定走行状態判別
手段50を、上記心理状態検出手段によりドライバーの
リラックス状態が検出された時、安定走行状態であると
判別する構成とするものである。
【0023】請求項18記載の発明は、請求項1記載の
発明において、ゆらぎ量演算手段60を、1/fゆらぎ
と対応するゆらぎ量を演算する構成とするものである。
発明において、ゆらぎ量演算手段60を、1/fゆらぎ
と対応するゆらぎ量を演算する構成とするものである。
【0024】また、請求項19記載の発明は、請求項1
記載の発明において、車両の運動を不安定化させる要因
の発生を検出する不安定化要因検出手段を設ける。そし
て、この不安定化要因検出手段により車両の不安定化要
因の発生が検出された時、補正手段70での補正を禁止
する補正禁止手段を設ける構成とするものである。
記載の発明において、車両の運動を不安定化させる要因
の発生を検出する不安定化要因検出手段を設ける。そし
て、この不安定化要因検出手段により車両の不安定化要
因の発生が検出された時、補正手段70での補正を禁止
する補正禁止手段を設ける構成とするものである。
【0025】さらに、請求項20〜請求項22記載の発
明は、請求項19記載の発明において、不安定化要因検
出手段で検出する車両の運動を不安定化させる要因の発
生について具体的に特定したものである。すなわち、上
記の不安定化要因を、請求項20記載の発明は制動状態
とし、請求項21記載の発明は低路面摩擦係数値への変
化とし、もしくは、請求項22記載の発明は加速状態と
するものである。
明は、請求項19記載の発明において、不安定化要因検
出手段で検出する車両の運動を不安定化させる要因の発
生について具体的に特定したものである。すなわち、上
記の不安定化要因を、請求項20記載の発明は制動状態
とし、請求項21記載の発明は低路面摩擦係数値への変
化とし、もしくは、請求項22記載の発明は加速状態と
するものである。
【0026】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
運動状態検出手段により車両もしくはドライバーの運動
状態量が検出され、この運動状態量に基き、安定走行状
態判別手段によって、車両の現在の状態が安定走行状態
であるか否かが判別される。そして、安定走行状態と判
別された時、ゆらぎ量演算手段により演算されたゆらぎ
量に基いて、制御手段での車両の運動についての制御量
が補正手段により補正される。これにより、安定走行状
態であっても、車両に対して上記ゆらぎ量に基く運動変
動が強制的に付与され、このため、その運動変動に対応
すべくドライバーがわずかに運転操作を変化させること
により、運転操作を行うドライバーの腕や脚への血流の
促進が図られる上、退屈防止が図られる。その結果、安
定走行状態において同一の運転操作状態の維持に伴う不
快感や筋肉の硬直の防止が図られ、生体特性に起因する
快適運転性の低下が防止されて、ドライバーをして快適
な状態で運転操作を持続させることが可能となる。
運動状態検出手段により車両もしくはドライバーの運動
状態量が検出され、この運動状態量に基き、安定走行状
態判別手段によって、車両の現在の状態が安定走行状態
であるか否かが判別される。そして、安定走行状態と判
別された時、ゆらぎ量演算手段により演算されたゆらぎ
量に基いて、制御手段での車両の運動についての制御量
が補正手段により補正される。これにより、安定走行状
態であっても、車両に対して上記ゆらぎ量に基く運動変
動が強制的に付与され、このため、その運動変動に対応
すべくドライバーがわずかに運転操作を変化させること
により、運転操作を行うドライバーの腕や脚への血流の
促進が図られる上、退屈防止が図られる。その結果、安
定走行状態において同一の運転操作状態の維持に伴う不
快感や筋肉の硬直の防止が図られ、生体特性に起因する
快適運転性の低下が防止されて、ドライバーをして快適
な状態で運転操作を持続させることが可能となる。
【0027】請求項2記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用に加えて、補正手段による補正によ
り前輪もしくは後輪の操舵制御量が変動されて、車両の
旋回運動にゆらぎが付与される。このため、安定走行状
態において、ドライバーの特にステアリング操舵におけ
る快適な操作性が確保される。
載の発明による作用に加えて、補正手段による補正によ
り前輪もしくは後輪の操舵制御量が変動されて、車両の
旋回運動にゆらぎが付与される。このため、安定走行状
態において、ドライバーの特にステアリング操舵におけ
る快適な操作性が確保される。
【0028】請求項3記載の発明では、上記請求項2記
載の発明による作用に加えて、高車速である程、小さい
幅の操舵変動が与えられる。このため、同じ操舵変動量
であっても大きい変動となって表れる高車速状態の時に
おいても、ドライバーに不安感を与えることなく、快適
なステアリング操舵の持続が図られる。
載の発明による作用に加えて、高車速である程、小さい
幅の操舵変動が与えられる。このため、同じ操舵変動量
であっても大きい変動となって表れる高車速状態の時に
おいても、ドライバーに不安感を与えることなく、快適
なステアリング操舵の持続が図られる。
【0029】請求項4記載の発明では、上記請求項2記
載の発明による作用に加えて、制御手段により目標ヨー
レイトになるように後輪の操舵角が制御され、この目標
ヨーレイトに補正手段での補正により変動が付与され
る。このため、同一ステアリング状態であっても、車両
のヨー運動にゆらぎが強制的に与えられ、この車両の左
右方向の運動変動により、後輪操舵角の制御をヨーレイ
ト成分に基いて行う場合においても、安定走行状態にお
ける快適な状態での運転操作の継続が図られる。
載の発明による作用に加えて、制御手段により目標ヨー
レイトになるように後輪の操舵角が制御され、この目標
ヨーレイトに補正手段での補正により変動が付与され
る。このため、同一ステアリング状態であっても、車両
のヨー運動にゆらぎが強制的に与えられ、この車両の左
右方向の運動変動により、後輪操舵角の制御をヨーレイ
ト成分に基いて行う場合においても、安定走行状態にお
ける快適な状態での運転操作の継続が図られる。
【0030】請求項5記載の発明では、上記請求項2記
載の発明による作用に加えて、制御手段により目標横方
向加速度になるように後輪の操舵角が制御され、この目
標横方向加速度に補正手段での補正により変動が付与さ
れる。このため、同一ステアリング状態であっても、車
両に作用する横方向加速度にゆらぎが強制的に与えら
れ、この車両の左右方向の運動変動により、後輪操舵角
の制御を横方向加速度成分に基いて行う場合において
も、安定走行状態における快適な状態での運転操作の継
続が図られる。
載の発明による作用に加えて、制御手段により目標横方
向加速度になるように後輪の操舵角が制御され、この目
標横方向加速度に補正手段での補正により変動が付与さ
れる。このため、同一ステアリング状態であっても、車
両に作用する横方向加速度にゆらぎが強制的に与えら
れ、この車両の左右方向の運動変動により、後輪操舵角
の制御を横方向加速度成分に基いて行う場合において
も、安定走行状態における快適な状態での運転操作の継
続が図られる。
【0031】請求項6記載の発明では、上記請求項2記
載の発明による作用に加えて、制御手段によって、目標
ヨーレイトに基く後輪操舵角の制御量と、目標横方向加
速度に基く後輪操舵角の制御量との両者を用いて後輪の
操舵制御が行われる。この際、制御量決定部によって、
後輪操舵角の目標制御量として車速が低速側である程、
上記目標ヨーレイトに基く制御量の配分比率が相対的に
大きくなるように重み付けられるため、低速側では後輪
操舵角が主として逆相側に制御されてステアリング操作
初期の回頭性がより増大する一方、高速側では後輪操舵
角が主として同相側に制御されて車両の旋回に伴い横方
向加速度が車両に付与される。そして、車両が安定走行
状態にあると安定走行状態判別手段で判定された時、上
記目標ヨーレイトおよび目標横方向加速度の値に補正手
段によってゆらぎである変動が強制的に付与されるた
め、低速側では車両の旋回時の回頭性の変動に伴いより
大きな視覚的変化がドライバーに与えられる一方、高速
側では車両の旋回に伴う横方向加速度のより大きな変化
がドライバーに体感されることになる。このため、車速
に応じてより明確な刺激がドライバーに与えられ、これ
ら2種類の車両の左右方向の運動変動により、安定走行
状態における快適な状態での運転操作の継続がより効果
的に図られる。加えて、低速側ではヨーレイト成分の変
動を重視し、高速側では横方向加速度成分の変動を重視
して車両運動の変動の種類を車速に応じて変化させてい
るため、請求項4もしくは請求項5記載の発明の場合と
比べ、安定走行状態においてドライバーに上記車両の左
右方向運動の変動をより明確に覚知させることが可能と
なり、快適な運転操作性の向上がより一層図られる。
載の発明による作用に加えて、制御手段によって、目標
ヨーレイトに基く後輪操舵角の制御量と、目標横方向加
速度に基く後輪操舵角の制御量との両者を用いて後輪の
操舵制御が行われる。この際、制御量決定部によって、
後輪操舵角の目標制御量として車速が低速側である程、
上記目標ヨーレイトに基く制御量の配分比率が相対的に
大きくなるように重み付けられるため、低速側では後輪
操舵角が主として逆相側に制御されてステアリング操作
初期の回頭性がより増大する一方、高速側では後輪操舵
角が主として同相側に制御されて車両の旋回に伴い横方
向加速度が車両に付与される。そして、車両が安定走行
状態にあると安定走行状態判別手段で判定された時、上
記目標ヨーレイトおよび目標横方向加速度の値に補正手
段によってゆらぎである変動が強制的に付与されるた
め、低速側では車両の旋回時の回頭性の変動に伴いより
大きな視覚的変化がドライバーに与えられる一方、高速
側では車両の旋回に伴う横方向加速度のより大きな変化
がドライバーに体感されることになる。このため、車速
に応じてより明確な刺激がドライバーに与えられ、これ
ら2種類の車両の左右方向の運動変動により、安定走行
状態における快適な状態での運転操作の継続がより効果
的に図られる。加えて、低速側ではヨーレイト成分の変
動を重視し、高速側では横方向加速度成分の変動を重視
して車両運動の変動の種類を車速に応じて変化させてい
るため、請求項4もしくは請求項5記載の発明の場合と
比べ、安定走行状態においてドライバーに上記車両の左
右方向運動の変動をより明確に覚知させることが可能と
なり、快適な運転操作性の向上がより一層図られる。
【0032】請求項7記載の発明では、上記請求項2記
載の発明による作用に加えて、制御手段での目標ヨーレ
イトと目標横方向加速度とによる後輪の操舵制御の際、
制御量決定部によって、後輪操舵角の目標制御量として
車速が低速側である程、横方向加速度に基く後輪操舵角
の制御量の配分比率が相対的に大きくなるように重み付
けられて後輪操舵角が主として同相側に制御されて車両
の旋回に伴い横方向加速度が車両に付与される一方、高
速側である程、目標ヨーレイトに基く制御量の配分比率
が大きくなるように重み付けられて後輪操舵角が主とし
て逆相側に制御されてステアリング操作初期の回頭性が
より増大する。そして、車両が安定走行状態にあると安
定走行状態判別手段で判定された時、上記目標ヨーレイ
トおよび目標横方向加速度の値に補正手段によってゆら
ぎである変動が強制的に付与されて、低速側では横方向
加速度成分の変動による刺激が、また、高速側では回頭
性の変動による刺激がドライバーに与えられ、これら2
種類の車両の左右方向の運動変動により、安定走行状態
における快適な状態での運転操作の継続がより効果的に
図られる。加えて、低速側では横方向加速度成分の変動
を重視し、高速側ではヨーレイト成分の変動を重視した
変化を与えているため、請求項4もしくは請求項5記載
の発明の場合と比べ、車両の旋回運動の安定性を重視し
つつ、快適な運転操作性の持続が図られる。
載の発明による作用に加えて、制御手段での目標ヨーレ
イトと目標横方向加速度とによる後輪の操舵制御の際、
制御量決定部によって、後輪操舵角の目標制御量として
車速が低速側である程、横方向加速度に基く後輪操舵角
の制御量の配分比率が相対的に大きくなるように重み付
けられて後輪操舵角が主として同相側に制御されて車両
の旋回に伴い横方向加速度が車両に付与される一方、高
速側である程、目標ヨーレイトに基く制御量の配分比率
が大きくなるように重み付けられて後輪操舵角が主とし
て逆相側に制御されてステアリング操作初期の回頭性が
より増大する。そして、車両が安定走行状態にあると安
定走行状態判別手段で判定された時、上記目標ヨーレイ
トおよび目標横方向加速度の値に補正手段によってゆら
ぎである変動が強制的に付与されて、低速側では横方向
加速度成分の変動による刺激が、また、高速側では回頭
性の変動による刺激がドライバーに与えられ、これら2
種類の車両の左右方向の運動変動により、安定走行状態
における快適な状態での運転操作の継続がより効果的に
図られる。加えて、低速側では横方向加速度成分の変動
を重視し、高速側ではヨーレイト成分の変動を重視した
変化を与えているため、請求項4もしくは請求項5記載
の発明の場合と比べ、車両の旋回運動の安定性を重視し
つつ、快適な運転操作性の持続が図られる。
【0033】請求項8記載の発明では、上記請求項2記
載の発明による作用に加えて、安定走行状態にある時、
制御手段による前輪の操舵角に補正手段によってゆらぎ
に基く変動が与えられるため、同一ステアリング操舵状
態であっても、車両の向きにゆらぎが強制的に与えら
れ、これに対応すべくドライバーがステアリングホイー
ルをわずかずつ変化させる補正動作を行うことになる。
これにより、前輪の操舵角をステアリング操舵とは別途
に操舵制御する場合においても、安定走行状態における
快適な状態での運転操作の継続が図られる。
載の発明による作用に加えて、安定走行状態にある時、
制御手段による前輪の操舵角に補正手段によってゆらぎ
に基く変動が与えられるため、同一ステアリング操舵状
態であっても、車両の向きにゆらぎが強制的に与えら
れ、これに対応すべくドライバーがステアリングホイー
ルをわずかずつ変化させる補正動作を行うことになる。
これにより、前輪の操舵角をステアリング操舵とは別途
に操舵制御する場合においても、安定走行状態における
快適な状態での運転操作の継続が図られる。
【0034】請求項9記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用に加えて、補正手段による補正によ
りスロットル弁の開度が変動されて、車両の前後方向運
動である車速にゆらぎが付与される。このため、安定走
行状態において、ドライバーの特にアクセルペダル操作
における快適な操作性が確保される。
載の発明による作用に加えて、補正手段による補正によ
りスロットル弁の開度が変動されて、車両の前後方向運
動である車速にゆらぎが付与される。このため、安定走
行状態において、ドライバーの特にアクセルペダル操作
における快適な操作性が確保される。
【0035】請求項10記載の発明では、上記請求項9
記載の発明による作用に加えて、補正手段での補正によ
り生じる変動が、加速度変化幅、スロットル開度の変化
幅、もしくは、その変化速度のいずれか1以上が対応す
る上限値を超えないように制限される。このため、ドラ
イバーに不安感を与えるような過度の変動の発生を防止
して、快適なアクセルペダル操作の持続が図られる。
記載の発明による作用に加えて、補正手段での補正によ
り生じる変動が、加速度変化幅、スロットル開度の変化
幅、もしくは、その変化速度のいずれか1以上が対応す
る上限値を超えないように制限される。このため、ドラ
イバーに不安感を与えるような過度の変動の発生を防止
して、快適なアクセルペダル操作の持続が図られる。
【0036】請求項11記載の発明では、上記請求項9
記載の発明による作用に加えて、心理状態検出手段によ
り検出されるドライバーのリラックス度合いを表す心拍
ゆらぎ量が小値である程、小さい車速変化幅となるよう
に補正される。このため、安定走行状態であっても、例
えば走行車両の多少などの走行環境の相違によって影響
されるドライバーのリラックス度合いが、補正による変
動に加味される。
記載の発明による作用に加えて、心理状態検出手段によ
り検出されるドライバーのリラックス度合いを表す心拍
ゆらぎ量が小値である程、小さい車速変化幅となるよう
に補正される。このため、安定走行状態であっても、例
えば走行車両の多少などの走行環境の相違によって影響
されるドライバーのリラックス度合いが、補正による変
動に加味される。
【0037】請求項12記載の発明では、上記請求項9
記載の発明による作用に加えて、ドライバーがオートス
ピードコントロール手段による制御を自己の意思により
選択した時、安定走行状態にあると判別されるため、個
々のドライバーの相違を加味して判別が行われる。そし
て、このオートスピードコントロール手段による設定車
速に対して補正手段による補正によりゆらぎが付与され
て、オートスピードコントロール手段による定速走行状
態下での快適な運転操作性が確保される。
記載の発明による作用に加えて、ドライバーがオートス
ピードコントロール手段による制御を自己の意思により
選択した時、安定走行状態にあると判別されるため、個
々のドライバーの相違を加味して判別が行われる。そし
て、このオートスピードコントロール手段による設定車
速に対して補正手段による補正によりゆらぎが付与され
て、オートスピードコントロール手段による定速走行状
態下での快適な運転操作性が確保される。
【0038】請求項13記載の発明では、上記請求項9
記載の発明による作用に加えて、制御手段によりエンジ
ンの吸気負圧が目標吸気負圧になるようにスロットル開
度が制御され、安定走行状態においてこの目標吸気負圧
に補正手段での補正によりゆらぎに基く変動が付与され
る。このため、同一アクセル操作状態であっても、エン
ジン駆動力の変動として車両の前後運動にゆらぎが強制
的に与えるられ、この車両の前後方向運動の変動によ
り、安定走行状態における快適な状態での運転操作の継
続が図られる。この際、上記安定走行状態において、吸
気負圧に基いたスロットル制御が行われるため、目標値
の変動に伴う車両の前後方向運動の変動として表れる応
答が、車速に基いたスロットル制御と比べ速やかに行わ
れるため、ゆらぎの内でも高周波側成分によるゆらぎの
付与が可能となる。このため、安定走行状態におけるド
ライバーの快適運転性を維持する上で、ゆらぎの内でも
少し高い刺激が与えられた方が心地好いというドライバ
ーにとって、その刺激をドライバーに付与することが容
易に実現可能となる。
記載の発明による作用に加えて、制御手段によりエンジ
ンの吸気負圧が目標吸気負圧になるようにスロットル開
度が制御され、安定走行状態においてこの目標吸気負圧
に補正手段での補正によりゆらぎに基く変動が付与され
る。このため、同一アクセル操作状態であっても、エン
ジン駆動力の変動として車両の前後運動にゆらぎが強制
的に与えるられ、この車両の前後方向運動の変動によ
り、安定走行状態における快適な状態での運転操作の継
続が図られる。この際、上記安定走行状態において、吸
気負圧に基いたスロットル制御が行われるため、目標値
の変動に伴う車両の前後方向運動の変動として表れる応
答が、車速に基いたスロットル制御と比べ速やかに行わ
れるため、ゆらぎの内でも高周波側成分によるゆらぎの
付与が可能となる。このため、安定走行状態におけるド
ライバーの快適運転性を維持する上で、ゆらぎの内でも
少し高い刺激が与えられた方が心地好いというドライバ
ーにとって、その刺激をドライバーに付与することが容
易に実現可能となる。
【0039】請求項14記載の発明では、上記請求項1
記載の発明による作用に加えて、ゆらぎに基く車両の運
動変動が直進走行状態において行われるため、ステアリ
ング系の運転操作における快適運転性が確保される。
記載の発明による作用に加えて、ゆらぎに基く車両の運
動変動が直進走行状態において行われるため、ステアリ
ング系の運転操作における快適運転性が確保される。
【0040】請求項15記載の発明では、上記請求項1
記載の発明による作用に加えて、ゆらぎに基く車両の運
動変動が定速走行状態において行われるため、アクセル
ペダル系の運転操作における快適運転性が確保される。
記載の発明による作用に加えて、ゆらぎに基く車両の運
動変動が定速走行状態において行われるため、アクセル
ペダル系の運転操作における快適運転性が確保される。
【0041】請求項16記載の発明では、上記請求項1
記載の発明による作用に加えて、ゆらぎに基く車両の運
動変動が設定車速以下の走行状態において行われるた
め、アクセルペダルが低踏み込み量となってそのアクセ
ルペダル操作状態の維持に特に脚の筋肉の疲労を招く低
車速時においても、そのアクセルペダル操作における快
適運転性が確保される。
記載の発明による作用に加えて、ゆらぎに基く車両の運
動変動が設定車速以下の走行状態において行われるた
め、アクセルペダルが低踏み込み量となってそのアクセ
ルペダル操作状態の維持に特に脚の筋肉の疲労を招く低
車速時においても、そのアクセルペダル操作における快
適運転性が確保される。
【0042】請求項17記載の発明では、上記請求項1
記載の発明による作用に加えて、心理状態検出手段によ
りドライバーのリラックス状態が検出された時、安定走
行状態にあると判別される。このため、個々のドライバ
ーの相違を加味した安定走行状態の判別が行われ、補正
手段による補正の実行が個々のドライバーに対応して行
われる。
記載の発明による作用に加えて、心理状態検出手段によ
りドライバーのリラックス状態が検出された時、安定走
行状態にあると判別される。このため、個々のドライバ
ーの相違を加味した安定走行状態の判別が行われ、補正
手段による補正の実行が個々のドライバーに対応して行
われる。
【0043】請求項18記載の発明では、上記請求項1
記載の発明による作用に加えて、ゆらぎ量演算手段での
ゆらぎ量の演算がゆらぎ理論における1/fゆらぎに基
いて行われるため、車両の運動の変動がドライバーにと
って心地よい刺激となってより快適な状態で運転操作を
持続することが可能となる。
記載の発明による作用に加えて、ゆらぎ量演算手段での
ゆらぎ量の演算がゆらぎ理論における1/fゆらぎに基
いて行われるため、車両の運動の変動がドライバーにと
って心地よい刺激となってより快適な状態で運転操作を
持続することが可能となる。
【0044】請求項19記載の発明では、上記請求項1
記載の発明による作用に加えて、不安定化要因検出手段
により車両の挙動を不安定化させる要因の発生が検出さ
れた時、補正禁止手段によって、補正手段による補正が
禁止される。このため、ドライバーの運転操作意図に合
致した車両運動とされ、これにより、操縦安定性の確保
が図られる。
記載の発明による作用に加えて、不安定化要因検出手段
により車両の挙動を不安定化させる要因の発生が検出さ
れた時、補正禁止手段によって、補正手段による補正が
禁止される。このため、ドライバーの運転操作意図に合
致した車両運動とされ、これにより、操縦安定性の確保
が図られる。
【0045】以下、請求項20〜22に記載の各発明で
は、上記請求項19記載の発明における補正禁止手段に
よる補正の禁止が、請求項20記載の発明では制動状態
の発生の時に、請求項21記載の発明では路面が低路面
摩擦係数へ変化した時、請求項22記載の発明では加速
状態の発生時にそれぞれ行われる。
は、上記請求項19記載の発明における補正禁止手段に
よる補正の禁止が、請求項20記載の発明では制動状態
の発生の時に、請求項21記載の発明では路面が低路面
摩擦係数へ変化した時、請求項22記載の発明では加速
状態の発生時にそれぞれ行われる。
【0046】
【実施例】以下、本発明の実施例を図2以下の図面に基
いて説明する。
いて説明する。
【0047】<第1実施例> −全体構成− 図2は、請求項1記載の発明を4輪操舵車の後輪舵角制
御に適用したものであって、請求項2,請求項14〜1
6、および、請求項19〜22に記載の発明に対応する
第1実施例に係る車両の概略平面図を示す。
御に適用したものであって、請求項2,請求項14〜1
6、および、請求項19〜22に記載の発明に対応する
第1実施例に係る車両の概略平面図を示す。
【0048】まず、上記4輪操舵車の構成について説明
する。
する。
【0049】同図において、1はステアリングホイー
ル、2,2は左右の前輪、3,3は左右の後輪、10は
上記ステアリングホイール1の操作により左右の前輪
2,2を操舵する前輪操舵装置、20は上記ステアリン
グホイール1の操作とは別途に左右の後輪3,3を操舵
する操舵手段としての後輪操舵装置である。
ル、2,2は左右の前輪、3,3は左右の後輪、10は
上記ステアリングホイール1の操作により左右の前輪
2,2を操舵する前輪操舵装置、20は上記ステアリン
グホイール1の操作とは別途に左右の後輪3,3を操舵
する操舵手段としての後輪操舵装置である。
【0050】上記前輪操舵装置10は、車幅方向に配置
されたリレーロッド11を有し、このロッド11の両端
部は各々タイロッド12、12及びナックルアーム1
3、13を介して左右の前輪2,2に連結されている。
上記リレーロッド11には、このリレーロッド11をス
テアリングホイール1の操作に連動して左右に移動させ
るラック・アンド・ピニオン機構14が付設されてお
り、上記ステアリングホイール1の操作時にその操作量
に応じた角度だけ上記左右の前輪2,2を操舵するよう
になっている。
されたリレーロッド11を有し、このロッド11の両端
部は各々タイロッド12、12及びナックルアーム1
3、13を介して左右の前輪2,2に連結されている。
上記リレーロッド11には、このリレーロッド11をス
テアリングホイール1の操作に連動して左右に移動させ
るラック・アンド・ピニオン機構14が付設されてお
り、上記ステアリングホイール1の操作時にその操作量
に応じた角度だけ上記左右の前輪2,2を操舵するよう
になっている。
【0051】一方、上記後輪操舵装置20は、上記前輪
操舵装置10の場合と同様に、車幅方向に配置されたリ
レーロッド21を有し、このロッド21の両端部は各々
タイロッド22、22及びナックルアーム23、23を
介して左右の後輪3,3に連結されている。上記リレー
ロッド21には、このロッド21を中立位置に付勢する
センタリングバネ24が配置されているととともに、ラ
ック・アンド・ピニオン機構25が配置されている。こ
の機構25にはクラッチ26、減速機構27、及びモー
タ28が連携されており、クラッチ26の締結時にモー
タ28の回転駆動によりラック・アンド・ピニオン機構
25を介してリレーロッド21を車幅方向に移動させ
て、上記後輪3,3をモータ28の回転量に応じた角度
だけ操舵するようになっている。そして、上記モータ2
8はコントロールユニット29aからの制御信号により
所定の回転量だけ駆動されるようになっている。
操舵装置10の場合と同様に、車幅方向に配置されたリ
レーロッド21を有し、このロッド21の両端部は各々
タイロッド22、22及びナックルアーム23、23を
介して左右の後輪3,3に連結されている。上記リレー
ロッド21には、このロッド21を中立位置に付勢する
センタリングバネ24が配置されているととともに、ラ
ック・アンド・ピニオン機構25が配置されている。こ
の機構25にはクラッチ26、減速機構27、及びモー
タ28が連携されており、クラッチ26の締結時にモー
タ28の回転駆動によりラック・アンド・ピニオン機構
25を介してリレーロッド21を車幅方向に移動させ
て、上記後輪3,3をモータ28の回転量に応じた角度
だけ操舵するようになっている。そして、上記モータ2
8はコントロールユニット29aからの制御信号により
所定の回転量だけ駆動されるようになっている。
【0052】上記コントロールユニット29aは、図3
に示すように、上記モータ28の駆動を制御することに
より車両の4輪操舵特性を後述の基準操舵比特性(図4
参照)に基いて制御する後輪操舵制御手段30aと、ド
ライバーの心理状態を後述のごとくドライバーの実際心
拍数に基いて検出する心理状態検出手段40aと、後述
の各センサからの車両運動状態量に基き車両の安定走行
状態を判別する安定走行状態判別手段50aと、無作為
に設定される周波数に基くゆらぎ量を演算するゆらぎ量
演算手段60aと、上記心理状態検出手段40aおよび
安定走行状態検出手段50aによりドライバーのリラッ
クス状態および車両の安定走行状態が検出された時、上
記ゆらぎ量演算手段60aからのゆらぎ量に対応して車
両の車幅方向運動が変動するよう上記操舵制御手段30
aにおける後輪3,3の基準操舵比特性を補正する補正
手段70aと、上記各センサからの出力値に基き車両の
走行を不安定化させる要因が発生した時、上記補正手段
70aによる補正を禁止する補正禁止手段71とを備え
ている。
に示すように、上記モータ28の駆動を制御することに
より車両の4輪操舵特性を後述の基準操舵比特性(図4
参照)に基いて制御する後輪操舵制御手段30aと、ド
ライバーの心理状態を後述のごとくドライバーの実際心
拍数に基いて検出する心理状態検出手段40aと、後述
の各センサからの車両運動状態量に基き車両の安定走行
状態を判別する安定走行状態判別手段50aと、無作為
に設定される周波数に基くゆらぎ量を演算するゆらぎ量
演算手段60aと、上記心理状態検出手段40aおよび
安定走行状態検出手段50aによりドライバーのリラッ
クス状態および車両の安定走行状態が検出された時、上
記ゆらぎ量演算手段60aからのゆらぎ量に対応して車
両の車幅方向運動が変動するよう上記操舵制御手段30
aにおける後輪3,3の基準操舵比特性を補正する補正
手段70aと、上記各センサからの出力値に基き車両の
走行を不安定化させる要因が発生した時、上記補正手段
70aによる補正を禁止する補正禁止手段71とを備え
ている。
【0053】図3おいて、31は車速を検出する車速セ
ンサ、32は前輪2,2の操舵角を検出する前輪操舵角
センサ、33は上記モータ28により移動されるリレー
ロッド21の移動量を検出することにより後輪3,3の
転舵角を検出する後輪転舵角センサ、34はドライバー
がブレーキペタルを操作した時にONされて車両が制動
状態になったことを検出するブレーキスイッチ、35は
光の反射を利用して走行路面が所定の低路面摩擦係数
(以下、低μと表示する)の路面(低μ路)に変化した
ことを検出する低μ路センサである。そして、これらセ
ンサ31〜35の各検出信号が上記コントロールユニッ
ト29aに入力される。
ンサ、32は前輪2,2の操舵角を検出する前輪操舵角
センサ、33は上記モータ28により移動されるリレー
ロッド21の移動量を検出することにより後輪3,3の
転舵角を検出する後輪転舵角センサ、34はドライバー
がブレーキペタルを操作した時にONされて車両が制動
状態になったことを検出するブレーキスイッチ、35は
光の反射を利用して走行路面が所定の低路面摩擦係数
(以下、低μと表示する)の路面(低μ路)に変化した
ことを検出する低μ路センサである。そして、これらセ
ンサ31〜35の各検出信号が上記コントロールユニッ
ト29aに入力される。
【0054】−後輪操舵制御手段30a− そして、上記後輪操舵制御手段30aは、図4に示すよ
うに、内部に、前輪操舵角(Fstg)に対する後輪転
舵角(Rstg)の比である操舵比kを予め車速Vsp
との関係で定めた基準操舵比特性マップが予め入力記憶
されており、上記車速センサ31からの車速検出値に基
いて所定の操舵比kに対応する上記リレーロッド21の
移動量を演算し、この移動量に相当する駆動制御信号を
上記モータ28に出力するようになっている。具体的に
は、上記車速検出値に対応する操舵比kが選択され、こ
のkに基いて Rstg=Fstg×k によって、後輪転舵角Rstgが演算されるようになっ
ている。
うに、内部に、前輪操舵角(Fstg)に対する後輪転
舵角(Rstg)の比である操舵比kを予め車速Vsp
との関係で定めた基準操舵比特性マップが予め入力記憶
されており、上記車速センサ31からの車速検出値に基
いて所定の操舵比kに対応する上記リレーロッド21の
移動量を演算し、この移動量に相当する駆動制御信号を
上記モータ28に出力するようになっている。具体的に
は、上記車速検出値に対応する操舵比kが選択され、こ
のkに基いて Rstg=Fstg×k によって、後輪転舵角Rstgが演算されるようになっ
ている。
【0055】上記基準操舵比特性マップは、車速が所定
の設定速度V0 (例えば40〜50Km /H)以下の低
車速域でkが負の値となって後輪3,3が前輪2,2と
は逆位相となり、車速が上記設定速度V0 より高い中・
高速域で同位相となるよう設定されている。つまり、低
車速域では車両の回転半径を小さくして小回りなどを容
易に行い得るようにする一方、高車速域では後輪の前輪
に対するコーナリングフォースの位相遅れを短縮してレ
ーンチェンジ(車線変更)や緩やかな旋回を安定して行
い得るようになっている。
の設定速度V0 (例えば40〜50Km /H)以下の低
車速域でkが負の値となって後輪3,3が前輪2,2と
は逆位相となり、車速が上記設定速度V0 より高い中・
高速域で同位相となるよう設定されている。つまり、低
車速域では車両の回転半径を小さくして小回りなどを容
易に行い得るようにする一方、高車速域では後輪の前輪
に対するコーナリングフォースの位相遅れを短縮してレ
ーンチェンジ(車線変更)や緩やかな旋回を安定して行
い得るようになっている。
【0056】−心理状態検出手段40a− 次に、上記心理状態検出手段40aの構成について図5
に基いて説明する。
に基いて説明する。
【0057】心理状態検出手段40aは、ステアリング
ホイール1の所定の各部位に配設されてドライバーの左
右両手間の電位差を検出するための電極41と、この電
極41に接続されて上記電位差を増幅する増幅器42
と、この増幅器42により増幅された電位差から心電位
以外の所定の周波数信号成分を除去するバンドパスフィ
ルタ(BPF)43と、このバンドパスフィルタ43を
通過した心電位から心拍信号であるR波の出現した時間
間隔に基き心拍数を計測する計測部44と、この計測部
44で計測された今回の心拍数からドライバーの心拍数
の変動度合いを表わす心拍ゆらぎ量である所定の時間範
囲の心拍標準偏差を演算し、この心拍標準偏差が所定の
基準値より大きいものである時ドライバーがリラックス
状態にあると判定しこれを上記補正手段70aに出力す
る判定部45とを備えている。つまり、この実施例にお
ける心理状態検出手段40aは、ドライバーの生体信号
として心拍信号を取り出し、その心拍数の変動状態を心
拍ゆらぎ量により表し、この心拍ゆらぎ量によりドライ
バーの内面的緊張度合いを判定してドライバーがリラッ
クス状態にあることを検出するようになっている。
ホイール1の所定の各部位に配設されてドライバーの左
右両手間の電位差を検出するための電極41と、この電
極41に接続されて上記電位差を増幅する増幅器42
と、この増幅器42により増幅された電位差から心電位
以外の所定の周波数信号成分を除去するバンドパスフィ
ルタ(BPF)43と、このバンドパスフィルタ43を
通過した心電位から心拍信号であるR波の出現した時間
間隔に基き心拍数を計測する計測部44と、この計測部
44で計測された今回の心拍数からドライバーの心拍数
の変動度合いを表わす心拍ゆらぎ量である所定の時間範
囲の心拍標準偏差を演算し、この心拍標準偏差が所定の
基準値より大きいものである時ドライバーがリラックス
状態にあると判定しこれを上記補正手段70aに出力す
る判定部45とを備えている。つまり、この実施例にお
ける心理状態検出手段40aは、ドライバーの生体信号
として心拍信号を取り出し、その心拍数の変動状態を心
拍ゆらぎ量により表し、この心拍ゆらぎ量によりドライ
バーの内面的緊張度合いを判定してドライバーがリラッ
クス状態にあることを検出するようになっている。
【0058】上記電極41は、各一対の+極41a,4
1aおよび−極41b,41bからなる。この電極41
は、ステアリングホイール1の上下左右の各位置に所定
幅の4つの絶縁部1a,1a,…を形成することにより
上記ステアリングホイール1のホイール部を左上、左
下、右下および右上の4つの領域(同図にメッシュ模様
で示す領域)1b,1c,1d,1eに分割し、この各
領域1b,1c,…に+極41aおよび−極41bを交
互に配設する構成となっている。つまり、ドライバーが
相対向した状態でステアリングホイール1の左右両側の
領域1b,1eまたは1c,1d、すなわち、ドライバ
ーの左右の各手により握られる左右の領域の一方1b,
1dが+極41a、他方1c,1eが−極41bとなる
ように配設されており、これにより、上記ステアリング
ホイール1を握るドライバーの左右両手間の電位差を検
出するようになっている。このような電極41はステア
リングホイール1の各領域1b,1c,…の表面に導電
性ゴムもしくは導電性プラスチックなどを用いて皮膜を
形成することによって配設される一方、上記各絶縁部1
aが未処理部とされることによりステアリングホイール
1自体の材質により絶縁体部分が形成されている。
1aおよび−極41b,41bからなる。この電極41
は、ステアリングホイール1の上下左右の各位置に所定
幅の4つの絶縁部1a,1a,…を形成することにより
上記ステアリングホイール1のホイール部を左上、左
下、右下および右上の4つの領域(同図にメッシュ模様
で示す領域)1b,1c,1d,1eに分割し、この各
領域1b,1c,…に+極41aおよび−極41bを交
互に配設する構成となっている。つまり、ドライバーが
相対向した状態でステアリングホイール1の左右両側の
領域1b,1eまたは1c,1d、すなわち、ドライバ
ーの左右の各手により握られる左右の領域の一方1b,
1dが+極41a、他方1c,1eが−極41bとなる
ように配設されており、これにより、上記ステアリング
ホイール1を握るドライバーの左右両手間の電位差を検
出するようになっている。このような電極41はステア
リングホイール1の各領域1b,1c,…の表面に導電
性ゴムもしくは導電性プラスチックなどを用いて皮膜を
形成することによって配設される一方、上記各絶縁部1
aが未処理部とされることによりステアリングホイール
1自体の材質により絶縁体部分が形成されている。
【0059】上記各電極41a,41bはステアリング
シャフトとステアリングコラムとの間に介在させたスリ
ップリング46(図2参照)を介してインピーダンス変
換用増幅器42に接続されており、この増幅器42は生
体であるドライバーからのインピーダンスの極めて高い
心拍信号を増幅し、この増幅した心拍信号を上記BPF
43を介して上記計測部44に送るようになっている。
シャフトとステアリングコラムとの間に介在させたスリ
ップリング46(図2参照)を介してインピーダンス変
換用増幅器42に接続されており、この増幅器42は生
体であるドライバーからのインピーダンスの極めて高い
心拍信号を増幅し、この増幅した心拍信号を上記BPF
43を介して上記計測部44に送るようになっている。
【0060】上記BPF43は、そのカットオフ周波数
として高周波側および低周波側にそれぞれ所定値が設定
されており、これら両設定値の間の周波数帯域のものを
通過させるようになっている。すなわち、上記高周波側
のカットオフ周波数はドライバーが手でステアリングホ
イール4の電極41を握る際の手の筋肉活動に伴い心電
位に混入する高周波信号成分である筋電位をカットし得
る値に設定され、一方、上記低周波側のカットオフ周波
数は上記ドライバーの手と上記電極41との接触不良に
伴い上記心拍信号に混入する低周波信号成分をカットし
得る値に設定されている。
として高周波側および低周波側にそれぞれ所定値が設定
されており、これら両設定値の間の周波数帯域のものを
通過させるようになっている。すなわち、上記高周波側
のカットオフ周波数はドライバーが手でステアリングホ
イール4の電極41を握る際の手の筋肉活動に伴い心電
位に混入する高周波信号成分である筋電位をカットし得
る値に設定され、一方、上記低周波側のカットオフ周波
数は上記ドライバーの手と上記電極41との接触不良に
伴い上記心拍信号に混入する低周波信号成分をカットし
得る値に設定されている。
【0061】上記計測部44での心拍数計測の原理は、
心電位の時間的変化の波形である心電図(図6参照)に
おいて順に表れるP,Q,R,S,TおよびUの各波の
内のR波がベース電位より所定量高く設定されたトリガ
ーレベルを超える1分間当りの回数を計測し、この回数
をドライバーの実際心拍数とするものである。
心電位の時間的変化の波形である心電図(図6参照)に
おいて順に表れるP,Q,R,S,TおよびUの各波の
内のR波がベース電位より所定量高く設定されたトリガ
ーレベルを超える1分間当りの回数を計測し、この回数
をドライバーの実際心拍数とするものである。
【0062】また、上記判定部45において、心拍ゆら
ぎ量が比較的小さい時、ドライバーは緊張状態にあり、
上記心拍ゆらぎ量が比較的大きい時、上記ドライバーは
リラックス状態にあるとそれぞれ判定するようになって
いる。すなわち、上記心拍ゆらぎ量は一定時間範囲での
ドライバーの心拍数の変動状態を表すものであり、この
心拍ゆらぎ量は、ドライバーが緊張状態にある時、副交
感神経の働きが減弱して比較的小さい値となる一方、リ
ラックス状態にある時、副交感神経の機能が亢進して比
較的大きい値となるという生理特性を有する。このた
め、上記心拍ゆらぎ量の変化によりドライバーのリラッ
クス状態〜緊張状態の変化がより客観的に把握可能とな
る。
ぎ量が比較的小さい時、ドライバーは緊張状態にあり、
上記心拍ゆらぎ量が比較的大きい時、上記ドライバーは
リラックス状態にあるとそれぞれ判定するようになって
いる。すなわち、上記心拍ゆらぎ量は一定時間範囲での
ドライバーの心拍数の変動状態を表すものであり、この
心拍ゆらぎ量は、ドライバーが緊張状態にある時、副交
感神経の働きが減弱して比較的小さい値となる一方、リ
ラックス状態にある時、副交感神経の機能が亢進して比
較的大きい値となるという生理特性を有する。このた
め、上記心拍ゆらぎ量の変化によりドライバーのリラッ
クス状態〜緊張状態の変化がより客観的に把握可能とな
る。
【0063】以下、上記計測部44での基本的な処理を
図7に示すフローチャートに基いて説明する。
図7に示すフローチャートに基いて説明する。
【0064】まず、ステップSH1で上記トリガーレベ
ルを超えるR波を検出したか否かを検出するまで繰り返
し、検出したらステップSH2でその時のタイマ値を読
取りこれを今回値t(n) に記憶させる。そして、ステッ
プSH3で今回値t(n) から前回値t(n-1)を減算して時
間間隔dtを求め、この時間間隔dtの逆数に60を乗
じて1分間当りの心拍数hr の今回値hr(n)を求める。
ルを超えるR波を検出したか否かを検出するまで繰り返
し、検出したらステップSH2でその時のタイマ値を読
取りこれを今回値t(n) に記憶させる。そして、ステッ
プSH3で今回値t(n) から前回値t(n-1)を減算して時
間間隔dtを求め、この時間間隔dtの逆数に60を乗
じて1分間当りの心拍数hr の今回値hr(n)を求める。
【0065】次に、ステップSH4で心拍数hr の今回
値hr(n)から前回値hr(n-1)を減算したもの(心拍数の
変動幅)が設定変動幅Clmの範囲内か否かを判別し、範
囲内であればステップSH5で今回値hr(n)を今回の有
効心拍数Hr とし、範囲外であればステップSH6で今
回値hr(n)をキャンセルして前回値hr(n-1)を今回の有
効心拍数Hr とする。そして、ステップSH7で上記今
回の有効心拍数Hr を計測心拍数hrとして判定部45
に出力し、ステップSH8でタイマ読取り値t(n) およ
び心拍数検出値hr(N)の更新を行いリターンする。
値hr(n)から前回値hr(n-1)を減算したもの(心拍数の
変動幅)が設定変動幅Clmの範囲内か否かを判別し、範
囲内であればステップSH5で今回値hr(n)を今回の有
効心拍数Hr とし、範囲外であればステップSH6で今
回値hr(n)をキャンセルして前回値hr(n-1)を今回の有
効心拍数Hr とする。そして、ステップSH7で上記今
回の有効心拍数Hr を計測心拍数hrとして判定部45
に出力し、ステップSH8でタイマ読取り値t(n) およ
び心拍数検出値hr(N)の更新を行いリターンする。
【0066】次に、上記判定部45での心拍ゆらぎ量を
得るための基本的な処理を図8のフローチャートに基い
て説明する。
得るための基本的な処理を図8のフローチャートに基い
て説明する。
【0067】まず、ステップSH11で計測部44から
有効心拍数Hr の入力(図7のステップSH7参照)が
あったか否かを判別し、あった場合、ステップSH12
でその有効心拍計測数a(初期値0)に1を加えて積算
する。加えて、ステップSH13で上記有効心拍数Hr
を有効心拍データHm(i)( i=1〜a)に蓄積する。
有効心拍数Hr の入力(図7のステップSH7参照)が
あったか否かを判別し、あった場合、ステップSH12
でその有効心拍計測数a(初期値0)に1を加えて積算
する。加えて、ステップSH13で上記有効心拍数Hr
を有効心拍データHm(i)( i=1〜a)に蓄積する。
【0068】次に、ステップSH14で所定の平均化処
理時間Tが経過したか否かの判別をおこない、経過する
までステップSH11〜SH14を繰り返す。平均化処
理時間T(例えば10sec)の経過によりステップS
H15で上記時間Tのタイマカウントを0にしてステッ
プSH16で平均心拍数Fr(j)の演算を行う。この演算
は、上記有効心拍データHm(i)と有効心拍計測数aとに
基いて次式によって行う。
理時間Tが経過したか否かの判別をおこない、経過する
までステップSH11〜SH14を繰り返す。平均化処
理時間T(例えば10sec)の経過によりステップS
H15で上記時間Tのタイマカウントを0にしてステッ
プSH16で平均心拍数Fr(j)の演算を行う。この演算
は、上記有効心拍データHm(i)と有効心拍計測数aとに
基いて次式によって行う。
【0069】 そして、ステップSH17で標準偏差SHr(j)の演算
を、上記有効心拍データHm(i)と有効心拍計測数aと上
記平均心拍数Fr(j)とに基き次式により行う。
を、上記有効心拍データHm(i)と有効心拍計測数aと上
記平均心拍数Fr(j)とに基き次式により行う。
【0070】
【数1】 そして、ステップSH18で変動率、すなわち、上記標
準偏差SHr(j)を平均心拍数Fr(j)で除した値が10%
以内か否かの判別を行う。変動率が10%以内であれば
上記平均心拍数Fr(j)は有効として、ステップSH19
でこのFr(j)に基く標準偏差SHr(j)を今回の心拍ゆら
ぎ量U(j) とし、変動率が10%以内でなければステッ
プSH20で上記平均心拍数Fr(j)は無効でありこのF
r(j)に基く標準偏差SHr(j)をキャンセルして前回の標
準偏差SHr(j-1)を今回の心拍ゆらぎ量U(j) とする。
そして、この心拍ゆらぎ量U(j) の値をドライバーの心
理状態の判定に用いる心拍ゆらぎ量σhrとし、これと
基準値σhrlとの比較により現在のドライバーがリラ
ックス状態にあるか否かを判定する。
準偏差SHr(j)を平均心拍数Fr(j)で除した値が10%
以内か否かの判別を行う。変動率が10%以内であれば
上記平均心拍数Fr(j)は有効として、ステップSH19
でこのFr(j)に基く標準偏差SHr(j)を今回の心拍ゆら
ぎ量U(j) とし、変動率が10%以内でなければステッ
プSH20で上記平均心拍数Fr(j)は無効でありこのF
r(j)に基く標準偏差SHr(j)をキャンセルして前回の標
準偏差SHr(j-1)を今回の心拍ゆらぎ量U(j) とする。
そして、この心拍ゆらぎ量U(j) の値をドライバーの心
理状態の判定に用いる心拍ゆらぎ量σhrとし、これと
基準値σhrlとの比較により現在のドライバーがリラ
ックス状態にあるか否かを判定する。
【0071】−安定走行状態判別手段50a− 次に、上記安定走行状態判別手段50aの構成について
説明する。
説明する。
【0072】この安定走行状態判別手段50aには車速
センサ31および前輪操舵角センサ32からの検出値が
入力されている。そして、この安定走行状態判別手段5
0aは、前輪操舵角の絶対値が比較的小さい直進状態に
ある時、車両は安定走行状態にあると判別するようにな
っている。また、このような直進状態ではなくても、今
回の車速値と前回の車速値との変動量が比較的小さい定
速状態にある時、安定走行状態にあると判別し、さら
に、この定速走行状態ではなくても今回車速値が所定値
より小さい低速走行状態にあるならば安定走行状態にあ
ると判別するようになっている。
センサ31および前輪操舵角センサ32からの検出値が
入力されている。そして、この安定走行状態判別手段5
0aは、前輪操舵角の絶対値が比較的小さい直進状態に
ある時、車両は安定走行状態にあると判別するようにな
っている。また、このような直進状態ではなくても、今
回の車速値と前回の車速値との変動量が比較的小さい定
速状態にある時、安定走行状態にあると判別し、さら
に、この定速走行状態ではなくても今回車速値が所定値
より小さい低速走行状態にあるならば安定走行状態にあ
ると判別するようになっている。
【0073】−ゆらぎ量演算手段60a− 次に、上記ゆらぎ量演算手段60aの構成について説明
する。
する。
【0074】このゆらぎ量演算手段60aは正規乱数発
生器を有しており、この正規乱数発生器により発生され
た乱数値に基いてゆらぎ周波数を決定し、このゆらぎ周
波数に基く1制御サイクル当りのゆらぎ回数からゆらぎ
変動幅を演算するようになっている。なお、上記正規乱
数発生器は、ゆらぎ中心周波数とゆらぎ標準偏差とで特
定される正規分布に対応する確率で乱数(正規乱数)を
発生するようになっている。以下、上記ゆらぎ量演算手
段60aによるゆらぎ変動幅の演算処理について、図9
のフローチャートに基いて説明する。
生器を有しており、この正規乱数発生器により発生され
た乱数値に基いてゆらぎ周波数を決定し、このゆらぎ周
波数に基く1制御サイクル当りのゆらぎ回数からゆらぎ
変動幅を演算するようになっている。なお、上記正規乱
数発生器は、ゆらぎ中心周波数とゆらぎ標準偏差とで特
定される正規分布に対応する確率で乱数(正規乱数)を
発生するようになっている。以下、上記ゆらぎ量演算手
段60aによるゆらぎ変動幅の演算処理について、図9
のフローチャートに基いて説明する。
【0075】まず、ステップSR1でゆらぎ条件値とし
て、ゆらぎ中心周波数fcと、ゆらぎ標準偏差sとを設
定し、ステップSR2でこれらfcとsとで特定される
正規分布に対応する確率で正規乱数X(n)を発生させ
る。次に、ステップSR3でX(1)の乱数値に基いて
ゆらぎ周波数fを決定し、ステップS4でこのゆらぎ周
波数fの逆数に制御周期の逆数を乗じて1サイクル当り
のゆらぎ回数nを決定する。そして、このゆらぎ回数n
に基いて基準操舵比kに対する1制御周期当りのゆらぎ
変動幅Δkを次式(1)により演算する。
て、ゆらぎ中心周波数fcと、ゆらぎ標準偏差sとを設
定し、ステップSR2でこれらfcとsとで特定される
正規分布に対応する確率で正規乱数X(n)を発生させ
る。次に、ステップSR3でX(1)の乱数値に基いて
ゆらぎ周波数fを決定し、ステップS4でこのゆらぎ周
波数fの逆数に制御周期の逆数を乗じて1サイクル当り
のゆらぎ回数nを決定する。そして、このゆらぎ回数n
に基いて基準操舵比kに対する1制御周期当りのゆらぎ
変動幅Δkを次式(1)により演算する。
【0076】 Δk=k×0.2/(n/4) ………(1) −補正手段70a− 次に、上記補正手段70aの構成について説明する。
【0077】この補正手段70aは、上記心理状態検出
手段40aでドライバーがリラックス状態にあると判定
され、前輪操舵角センサ32からの検出操舵角により演
算された操舵速度値に基き車両が直線路を走行している
と判定され、かつ、上記安定走行状態判別手段50aに
より車両の走行状態が安定走行状態にあると判別された
時、上記基準操舵比kを上記ゆらぎ回数nを1周期とし
て変動補正するようになっている。そして、この変動を
1制御周期ごとに上記ゆらぎ変動幅Δkを増分もしくは
減分として行うようになっている。つまり、上記所定条
件成立時に、後輪の基準操舵比を少しずつ増減変動させ
ることにより、後輪転舵角により定められる車両の旋回
運動にゆらぎを強制的に与えるようになっている。
手段40aでドライバーがリラックス状態にあると判定
され、前輪操舵角センサ32からの検出操舵角により演
算された操舵速度値に基き車両が直線路を走行している
と判定され、かつ、上記安定走行状態判別手段50aに
より車両の走行状態が安定走行状態にあると判別された
時、上記基準操舵比kを上記ゆらぎ回数nを1周期とし
て変動補正するようになっている。そして、この変動を
1制御周期ごとに上記ゆらぎ変動幅Δkを増分もしくは
減分として行うようになっている。つまり、上記所定条
件成立時に、後輪の基準操舵比を少しずつ増減変動させ
ることにより、後輪転舵角により定められる車両の旋回
運動にゆらぎを強制的に与えるようになっている。
【0078】−補正禁止手段71− 次に、上記補正禁止手段71の構成について説明する。
【0079】この補正禁止手段71には不安定要因検出
手段としての車速センサ31、ブレーキスイッチ34お
よび低μ路センサ35からの検出値が入力されている。
そして、この補正禁止手段71は、今回の車速値と前回
の車速値との差が設定車速差よりも大きい加速状態にあ
る時、ブレーキスイッチ34がON状態となった制動状
態にある時、もしくは、走行路面が低μ路状態にある時
に、上記補正手段70aによる基準操舵比kの補正を禁
止するようになっている。
手段としての車速センサ31、ブレーキスイッチ34お
よび低μ路センサ35からの検出値が入力されている。
そして、この補正禁止手段71は、今回の車速値と前回
の車速値との差が設定車速差よりも大きい加速状態にあ
る時、ブレーキスイッチ34がON状態となった制動状
態にある時、もしくは、走行路面が低μ路状態にある時
に、上記補正手段70aによる基準操舵比kの補正を禁
止するようになっている。
【0080】−コントロールユニット29aの具体制御
− 以下、これら各手段30a,40a,50a,60a,
70a,71からなるコントロールユニット29aによ
るモータ28の具体的な制御について、図10〜図12
のフローチャートに基いて説明する。
− 以下、これら各手段30a,40a,50a,60a,
70a,71からなるコントロールユニット29aによ
るモータ28の具体的な制御について、図10〜図12
のフローチャートに基いて説明する。
【0081】まず、ステップSA1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSA2で前輪操舵角Fstg,後輪
操舵角Rstg,車速Vspなどの車両の運動状態量を
計測した後、ステップSA3でドライバーの心拍数hr
の計測(図7参照)、ステップSA4で心拍標準偏差σ
hrの演算(図8参照)、ステップSA5で今回と前回
との操舵角に基きドライバーによるステアリングホイー
ル1の操舵速度dfstgの演算をそれぞれ行う。そし
て、ステップSA6で現在の車速値Vspに対する後輪
3,3の基準操舵比kを基準操舵比マップから決定す
る。
なる毎に、ステップSA2で前輪操舵角Fstg,後輪
操舵角Rstg,車速Vspなどの車両の運動状態量を
計測した後、ステップSA3でドライバーの心拍数hr
の計測(図7参照)、ステップSA4で心拍標準偏差σ
hrの演算(図8参照)、ステップSA5で今回と前回
との操舵角に基きドライバーによるステアリングホイー
ル1の操舵速度dfstgの演算をそれぞれ行う。そし
て、ステップSA6で現在の車速値Vspに対する後輪
3,3の基準操舵比kを基準操舵比マップから決定す
る。
【0082】次に、ステップSA7で心拍制御タイミン
グか否かを判別し、心拍制御タイミングでなければ後述
の基準操舵比kの補正を行うことなくステップSA26
に進み、心拍制御タイミングであればステップSA8に
進む。なお、上記心拍制御タイミングであるか否かは、
平均化処理時間T(図8のステップSH14参照)の経
過をもって心拍制御タイミングとする。これは、以下の
各実施例において、同じである。
グか否かを判別し、心拍制御タイミングでなければ後述
の基準操舵比kの補正を行うことなくステップSA26
に進み、心拍制御タイミングであればステップSA8に
進む。なお、上記心拍制御タイミングであるか否かは、
平均化処理時間T(図8のステップSH14参照)の経
過をもって心拍制御タイミングとする。これは、以下の
各実施例において、同じである。
【0083】そして、ステップSA8〜SA11で車両
が安定走行状態であるか否かを判別する。
が安定走行状態であるか否かを判別する。
【0084】すなわち、ステップSA8で今回の前輪操
舵角Fstgの絶対値が比較的小さい値に設定された設
定舵角Fstglより小さいか否かを判別し、小さけれ
ば車両はほぼ直進状態にあり安定走行状態であるとして
ステップSA12に進み、大きければステップSA9に
進み車速変動に関する運動状態をみる。ステップSA9
では車速の今回値Vsp(n)と前回値Vsp(n−
1)との差の絶対値gを求め、ステップSA10でこの
絶対値gが比較的小さい値に設定された設定車速差gl
より小さいか否かを判別する。今回の車速差の絶対値g
が上記設定車速差glより小さくて車両が定速走行状態
にあれば、今回の前輪操舵角Fstgが設定舵角Fst
glより大きくても安定走行状態にあるとして上記ステ
ップSA12に進み、上記今回の車速差の絶対値gの方
が大きければステップSA11に進み、車速値自体に関
する運動状態をみる。ステップSA11では今回の車速
値Vspが設定車速値Vsplより小さいか否かを判別
し、小さければ車両は低速走行状態にあり定速ではない
が安定走行状態であるとしてステップSA12に進み、
大きければ車両は安定走行状態にはないとして基準操舵
比kの補正を行わずにステップSA26に進む。
舵角Fstgの絶対値が比較的小さい値に設定された設
定舵角Fstglより小さいか否かを判別し、小さけれ
ば車両はほぼ直進状態にあり安定走行状態であるとして
ステップSA12に進み、大きければステップSA9に
進み車速変動に関する運動状態をみる。ステップSA9
では車速の今回値Vsp(n)と前回値Vsp(n−
1)との差の絶対値gを求め、ステップSA10でこの
絶対値gが比較的小さい値に設定された設定車速差gl
より小さいか否かを判別する。今回の車速差の絶対値g
が上記設定車速差glより小さくて車両が定速走行状態
にあれば、今回の前輪操舵角Fstgが設定舵角Fst
glより大きくても安定走行状態にあるとして上記ステ
ップSA12に進み、上記今回の車速差の絶対値gの方
が大きければステップSA11に進み、車速値自体に関
する運動状態をみる。ステップSA11では今回の車速
値Vspが設定車速値Vsplより小さいか否かを判別
し、小さければ車両は低速走行状態にあり定速ではない
が安定走行状態であるとしてステップSA12に進み、
大きければ車両は安定走行状態にはないとして基準操舵
比kの補正を行わずにステップSA26に進む。
【0085】次に、ステップSA12〜SA15で補正
禁止条件が成立しているか否かの判別を行う。
禁止条件が成立しているか否かの判別を行う。
【0086】すなわち、ステップSA12でブレーキス
イッチ34がON状態であるか否かの判別を、および、
ステップSA13で低μ路となったか否かの判別をそれ
ぞれ行い、共に「NO」の場合ステップSA14に進
み、いずれか一方が「YES」の場合、補正を行わずに
ステップSA26に進む。そして、ステップSA14で
車速の今回値Vsp(n)と前回値Vsp(n−1)と
の差の絶対値gを求め、ステップSA15でこの絶対値
gが所定の設定車速差gl1より大きいか否かを判別す
る。今回の車速さの絶対値gの方が大きければ、補正を
行わずにステップSA26に進み、小さければ、ステッ
プSA16に進む。
イッチ34がON状態であるか否かの判別を、および、
ステップSA13で低μ路となったか否かの判別をそれ
ぞれ行い、共に「NO」の場合ステップSA14に進
み、いずれか一方が「YES」の場合、補正を行わずに
ステップSA26に進む。そして、ステップSA14で
車速の今回値Vsp(n)と前回値Vsp(n−1)と
の差の絶対値gを求め、ステップSA15でこの絶対値
gが所定の設定車速差gl1より大きいか否かを判別す
る。今回の車速さの絶対値gの方が大きければ、補正を
行わずにステップSA26に進み、小さければ、ステッ
プSA16に進む。
【0087】そして、ステップSA16で今回の心拍標
準偏差σhrが基準値σhrlより大きいか否かを、お
よび、ステップSA17で今回の操舵速度dfstgが
設定値dfstglより小さいか否かをそれぞれ判別
し、これらの判別が全て「YES」の場合、すなわち、
ドライバーがリラックス状態でかつ道路条件がほぼ直線
路である場合ステップSA19に進み、1つでも「N
O」の場合ステップSA18で制御操舵比k1 を上記基
準操舵比kとして戻し補正を行った後、ステップSA2
6に進む。
準偏差σhrが基準値σhrlより大きいか否かを、お
よび、ステップSA17で今回の操舵速度dfstgが
設定値dfstglより小さいか否かをそれぞれ判別
し、これらの判別が全て「YES」の場合、すなわち、
ドライバーがリラックス状態でかつ道路条件がほぼ直線
路である場合ステップSA19に進み、1つでも「N
O」の場合ステップSA18で制御操舵比k1 を上記基
準操舵比kとして戻し補正を行った後、ステップSA2
6に進む。
【0088】以下のステップSA19〜SA22では、
基準操舵比kを制御操舵比k1 に補正するためのゆらぎ
変動幅Δkの決定を行う。
基準操舵比kを制御操舵比k1 に補正するためのゆらぎ
変動幅Δkの決定を行う。
【0089】すなわち、まず、ステップSA19でゆら
ぎ条件決定フラグFが1(ゆらぎ条件決定済み)である
か否かを判別し、上記フラグFが1である場合、ステッ
プSA20およびSA21を飛ばしてステップSA22
に進み、上記フラグFが0(ゆらぎ条件未決定)である
場合、ステップSA20に進み、このステップSA20
でゆらぎ条件の決定を図9のフローチャートに基いて行
いゆらぎ回数nを出力させる。そして、ステップSA2
1で上記ゆらぎ条件決定フラグFを1として以後の制御
タイミングでは上記出力されたゆらぎ回数nを用いると
ともに、変数tに0を、制御操舵比k1 に基準操舵比k
をそれぞれ初期設定し、ステップSA22で上記ゆらぎ
回数nと基準操舵比kとから基準操舵比kに対するゆら
ぎ変動幅Δkを上述の式(1)により演算する。
ぎ条件決定フラグFが1(ゆらぎ条件決定済み)である
か否かを判別し、上記フラグFが1である場合、ステッ
プSA20およびSA21を飛ばしてステップSA22
に進み、上記フラグFが0(ゆらぎ条件未決定)である
場合、ステップSA20に進み、このステップSA20
でゆらぎ条件の決定を図9のフローチャートに基いて行
いゆらぎ回数nを出力させる。そして、ステップSA2
1で上記ゆらぎ条件決定フラグFを1として以後の制御
タイミングでは上記出力されたゆらぎ回数nを用いると
ともに、変数tに0を、制御操舵比k1 に基準操舵比k
をそれぞれ初期設定し、ステップSA22で上記ゆらぎ
回数nと基準操舵比kとから基準操舵比kに対するゆら
ぎ変動幅Δkを上述の式(1)により演算する。
【0090】次に、ステップSA23〜SA25で、図
13に示すように、上記ゆらぎ回数nを1周期として、
当初の1/4周期までの制御タイミングでは制御操舵比
k1を上記ゆらぎ変動幅Δkずつ増加させ、1/4〜3
/4周期までは上記ゆらぎ変動幅Δkずつ減少させ、3
/4〜4/4周期までは上記ゆらぎ変動幅Δkずつ増加
させる、というゆらぎを基準操舵比kに与える補正を行
う。
13に示すように、上記ゆらぎ回数nを1周期として、
当初の1/4周期までの制御タイミングでは制御操舵比
k1を上記ゆらぎ変動幅Δkずつ増加させ、1/4〜3
/4周期までは上記ゆらぎ変動幅Δkずつ減少させ、3
/4〜4/4周期までは上記ゆらぎ変動幅Δkずつ増加
させる、というゆらぎを基準操舵比kに与える補正を行
う。
【0091】すなわち、ステップSA23およびSA2
4では現在の制御タイミングを表す変数tがn/4以内
であれば制御操舵比k1 にゆらぎ変動幅Δkを加えステ
ップSA25で上記変数tを1増加させた後、ステップ
SA26に進む。また、ステップSA27およびSA2
8では上記変数tがn/4より大きく3n/4より小さ
い場合、前回の制御操舵比k1 から上記ゆらぎ変動幅Δ
kを減じて上記ステップSA25,SA26に進む。さ
らに、ステップSA29およびSA30では上記変数t
が3n/4より大きくnより小さい場合、前回の制御操
舵比k1 にゆらぎ変動幅Δkを加えて上記ステップSA
25,SA26に進む。これらが制御タイミングごとに
繰り返されて上記制御操舵比k1 が上記ゆらぎ変動幅Δ
kずつ順次増加補正もしくは減少補正されて制御操舵比
k1 がゆらぎに基いて変動するよう補正される。そし
て、上記変数tがnに到達すれば、ステップSA31で
揺らぎ条件決定フラグFに0が設定されて、今回決定さ
れたゆらぎ回数nに基く変動補正が終了し、上記所定の
条件が成立すれば再度新たなゆらぎ回数nが決定されて
この新たなnに基く変動補正が行われる。
4では現在の制御タイミングを表す変数tがn/4以内
であれば制御操舵比k1 にゆらぎ変動幅Δkを加えステ
ップSA25で上記変数tを1増加させた後、ステップ
SA26に進む。また、ステップSA27およびSA2
8では上記変数tがn/4より大きく3n/4より小さ
い場合、前回の制御操舵比k1 から上記ゆらぎ変動幅Δ
kを減じて上記ステップSA25,SA26に進む。さ
らに、ステップSA29およびSA30では上記変数t
が3n/4より大きくnより小さい場合、前回の制御操
舵比k1 にゆらぎ変動幅Δkを加えて上記ステップSA
25,SA26に進む。これらが制御タイミングごとに
繰り返されて上記制御操舵比k1 が上記ゆらぎ変動幅Δ
kずつ順次増加補正もしくは減少補正されて制御操舵比
k1 がゆらぎに基いて変動するよう補正される。そし
て、上記変数tがnに到達すれば、ステップSA31で
揺らぎ条件決定フラグFに0が設定されて、今回決定さ
れたゆらぎ回数nに基く変動補正が終了し、上記所定の
条件が成立すれば再度新たなゆらぎ回数nが決定されて
この新たなnに基く変動補正が行われる。
【0092】そして、ステップSA26で前輪操舵角F
stgに上記制御操舵比k1 をそれぞれ乗じて後輪転舵
角Rstgを演算し、この後輪転舵角Rstgとなるよ
うモータ28を駆動する。
stgに上記制御操舵比k1 をそれぞれ乗じて後輪転舵
角Rstgを演算し、この後輪転舵角Rstgとなるよ
うモータ28を駆動する。
【0093】このフローチャート中、ステップSA3お
よびSA4が心理状態検出手段40aを、ステップSA
6およびステップSA26が制御手段30aを、ステッ
プSA8〜SA11が安定走行状態判別手段50aを、
ステップSA12〜SA15が補正禁止手段71を、ス
テップSA15〜SA18およびステップSA23〜S
A31が補正手段70aを、ステップSA19〜SA2
2がゆらぎ量演算手段60aをそれぞれ構成している。
よびSA4が心理状態検出手段40aを、ステップSA
6およびステップSA26が制御手段30aを、ステッ
プSA8〜SA11が安定走行状態判別手段50aを、
ステップSA12〜SA15が補正禁止手段71を、ス
テップSA15〜SA18およびステップSA23〜S
A31が補正手段70aを、ステップSA19〜SA2
2がゆらぎ量演算手段60aをそれぞれ構成している。
【0094】−第1実施例の作用・効果− 上記第1実施例の場合、後輪操舵制御手段30aによる
後輪3,3の基準操舵比kが、車両、道路およびドライ
バーの状態が以下の条件の時、補正手段70aによりゆ
らぎに対応して変動するように補正される。すなわち、
安定走行状態判別手段50aにより車速や前輪操舵角な
どの車両の運動状態量に基き現在の車両の走行状態が安
定走行状態であると判別され、道路状態がほぼ直線路で
あり、かつ、心理状態検出手段40aによりドライバー
がリラックス状態で運転操作を行っていると検出された
時に補正される。
後輪3,3の基準操舵比kが、車両、道路およびドライ
バーの状態が以下の条件の時、補正手段70aによりゆ
らぎに対応して変動するように補正される。すなわち、
安定走行状態判別手段50aにより車速や前輪操舵角な
どの車両の運動状態量に基き現在の車両の走行状態が安
定走行状態であると判別され、道路状態がほぼ直線路で
あり、かつ、心理状態検出手段40aによりドライバー
がリラックス状態で運転操作を行っていると検出された
時に補正される。
【0095】つまり、ドライバーがステアリングホイー
ル1を同一操舵状態に保持したまま変化のない状態を継
続しているために、退屈感を生じ易い上、上記ステアリ
ングホイール1を握るドライバーの腕などの筋肉の硬直
を招くような条件において、ドライバーのステアリング
操舵に基いて設定されている基準操舵比kが補正手段7
0aにより強制的に変動されて、後輪3,3の転舵角が
増側および減側に交互にわずかずつ変動する。そして、
この後輪転舵角の変動により車両の向きがわずかずつ変
化するため、これに刺激を受けるとともにこの変化に対
応すべくドライバーがステアリング操舵をわずかずつ変
化させて車両の進行方向を意図する方向に向ける補正動
作を行うことになる。
ル1を同一操舵状態に保持したまま変化のない状態を継
続しているために、退屈感を生じ易い上、上記ステアリ
ングホイール1を握るドライバーの腕などの筋肉の硬直
を招くような条件において、ドライバーのステアリング
操舵に基いて設定されている基準操舵比kが補正手段7
0aにより強制的に変動されて、後輪3,3の転舵角が
増側および減側に交互にわずかずつ変動する。そして、
この後輪転舵角の変動により車両の向きがわずかずつ変
化するため、これに刺激を受けるとともにこの変化に対
応すべくドライバーがステアリング操舵をわずかずつ変
化させて車両の進行方向を意図する方向に向ける補正動
作を行うことになる。
【0096】これにより、上記ステアリングホイール1
を握るドライバーの腕などの筋肉への血流の促進が図ら
れる上、退屈防止が図られる。この結果、安定走行状態
において同一のステアリング操舵状態の維持を強いられ
ることに伴う不快感や筋肉の硬直の防止が図られる。こ
のため、安定走行状態であっても、生体特性に起因して
快適運転性の持続が困難となる状況においても、ドライ
バーをして快適な状態での運転操作を継続させることが
できる。
を握るドライバーの腕などの筋肉への血流の促進が図ら
れる上、退屈防止が図られる。この結果、安定走行状態
において同一のステアリング操舵状態の維持を強いられ
ることに伴う不快感や筋肉の硬直の防止が図られる。こ
のため、安定走行状態であっても、生体特性に起因して
快適運転性の持続が困難となる状況においても、ドライ
バーをして快適な状態での運転操作を継続させることが
できる。
【0097】一方、安定走行状態であっても、制動状
態、加速状態が発生した場合や、道路条件が低μ路に変
化した場合(上述のステップSA12、SA13もしく
はSA15で「YES」の場合)、上記の補正が補正禁
止手段71により禁止され、後輪3,3の転舵角は本来
の基準転舵角kに基いて制御されるため、車両の旋回運
動はドライバーのステアリング操舵意図に合致したもの
に制御され、これにより、操縦安定性の確保を図ること
ができる。
態、加速状態が発生した場合や、道路条件が低μ路に変
化した場合(上述のステップSA12、SA13もしく
はSA15で「YES」の場合)、上記の補正が補正禁
止手段71により禁止され、後輪3,3の転舵角は本来
の基準転舵角kに基いて制御されるため、車両の旋回運
動はドライバーのステアリング操舵意図に合致したもの
に制御され、これにより、操縦安定性の確保を図ること
ができる。
【0098】加えて、安定走行状態であっても、ドライ
バーが何らかの原因によりリラックス状態から緊張状態
に陥った場合や、道路条件が直線路から連続屈曲路に変
化した場合(上述のステップSA16およびSA17で
「NO」の場合)、制御操舵比k1 が本来の基準操舵比
kに戻されるため、上記と同様に、車両の旋回運動がド
ライバーのステアリング操舵意図に合致したものとされ
て操縦安定性の確保を図ることができる。
バーが何らかの原因によりリラックス状態から緊張状態
に陥った場合や、道路条件が直線路から連続屈曲路に変
化した場合(上述のステップSA16およびSA17で
「NO」の場合)、制御操舵比k1 が本来の基準操舵比
kに戻されるため、上記と同様に、車両の旋回運動がド
ライバーのステアリング操舵意図に合致したものとされ
て操縦安定性の確保を図ることができる。
【0099】<第2実施例>図14は、請求項2,請求
項3,請求項17および請求項18に記載の発明を適用
した第2実施例に係る制御装置のコントロールユニット
29bを示す。この第2実施例は、上記第1実施例と同
様の構造の4輪操舵車を対象として(図2参照)、第1
実施例とは異なる態様の安定走行状態判別手段50b、
ゆらぎ量演算手段60b、および、補正手段70bを備
えたものである。
項3,請求項17および請求項18に記載の発明を適用
した第2実施例に係る制御装置のコントロールユニット
29bを示す。この第2実施例は、上記第1実施例と同
様の構造の4輪操舵車を対象として(図2参照)、第1
実施例とは異なる態様の安定走行状態判別手段50b、
ゆらぎ量演算手段60b、および、補正手段70bを備
えたものである。
【0100】−安定走行状態判別手段50b− 上記安定走行状態判別手段50bは、心理状態検出手段
40aから出力される心拍ゆらぎ量σhrの大小に基い
てドライバーがリラックス状態であると判別され、か
つ、前輪転舵角センサ32からの出力される検出値の今
回値と前回値とで演算される操舵速度の大小に基いて道
路状態がほぼ直線路であると判別された時、安定走行状
態であると判別して補正手段70bに出力するようにな
っている。
40aから出力される心拍ゆらぎ量σhrの大小に基い
てドライバーがリラックス状態であると判別され、か
つ、前輪転舵角センサ32からの出力される検出値の今
回値と前回値とで演算される操舵速度の大小に基いて道
路状態がほぼ直線路であると判別された時、安定走行状
態であると判別して補正手段70bに出力するようにな
っている。
【0101】−ゆらぎ量演算手段60b− また、上記ゆらぎ量演算手段60bは、M系列(Maximu
m length sequence )発生器と、1/fフィルタとを備
えており、基準操舵比kに対してゆらぎ理論における1
/fゆらぎ(1/f Fluctuation )に対応した変動係数y
をゆらぎ量として出力するようになっている。すなわ
ち、上記M系列発生器は比較的長い周期を有する無作為
のM系列信号を出力する一方、上記1/fフィルタは入
力された周波数信号を1/fゆらぎに変換した特性値を
出力するようになっている。なお、この1/fゆらぎと
は、縦軸にパワースペクトルの強さを、横軸に周波数を
それぞれ対数値でとったときのパワースペトクルの傾き
が−1となる特性を有するゆらぎ(変動)をいい、自然
界に存在する一見無秩序に見える変動の内、生体に心地
良さを与えるような規則を有するゆらぎである。
m length sequence )発生器と、1/fフィルタとを備
えており、基準操舵比kに対してゆらぎ理論における1
/fゆらぎ(1/f Fluctuation )に対応した変動係数y
をゆらぎ量として出力するようになっている。すなわ
ち、上記M系列発生器は比較的長い周期を有する無作為
のM系列信号を出力する一方、上記1/fフィルタは入
力された周波数信号を1/fゆらぎに変換した特性値を
出力するようになっている。なお、この1/fゆらぎと
は、縦軸にパワースペクトルの強さを、横軸に周波数を
それぞれ対数値でとったときのパワースペトクルの傾き
が−1となる特性を有するゆらぎ(変動)をいい、自然
界に存在する一見無秩序に見える変動の内、生体に心地
良さを与えるような規則を有するゆらぎである。
【0102】−補正手段70b− さらに、上記補正手段70bは、上記安定走行状態判別
手段50bにより安定走行状態であると判別された時、
上記変動係数yと、この変動係数yを低減させるための
所定の低減係数aとに基いて、次式(2)により、後輪
操舵制御手段30aにおける基準操舵比kを補正して制
御操舵比k1 とし、車両の旋回運動に1/fゆらぎに基
く変動を与えるようになっている。
手段50bにより安定走行状態であると判別された時、
上記変動係数yと、この変動係数yを低減させるための
所定の低減係数aとに基いて、次式(2)により、後輪
操舵制御手段30aにおける基準操舵比kを補正して制
御操舵比k1 とし、車両の旋回運動に1/fゆらぎに基
く変動を与えるようになっている。
【0103】 k1 =k×(1+y/a) ………(2) 上記低減係数aは、a=1として上記変動係数yをその
まま用いる外、車速値やドライバーのリラックス度合い
によって変化するよう定めてもよい。例えば車速値Vs
pによって変化させる場合、図15に示すようにすれば
よい。すなわち、低減係数aを低車速域では比較的小さ
い一定値として変動係数yの低減度合いを大きくし、中
車速域では車速が増大する程増大させて上記変動係数y
の低減度合い徐々に小さくし、高車速域では所定の一定
値として上記変動係数yの低減度合いを比較的小さいも
のとすればよい。これは、高車速域では余りに大きい変
動を与えると、ドライバーに不安感をいだかせて快適な
運転操作が阻害されるため、高車速域では上記変動係数
yの低減度合いを比較的小さいものとなるように定める
ものである。
まま用いる外、車速値やドライバーのリラックス度合い
によって変化するよう定めてもよい。例えば車速値Vs
pによって変化させる場合、図15に示すようにすれば
よい。すなわち、低減係数aを低車速域では比較的小さ
い一定値として変動係数yの低減度合いを大きくし、中
車速域では車速が増大する程増大させて上記変動係数y
の低減度合い徐々に小さくし、高車速域では所定の一定
値として上記変動係数yの低減度合いを比較的小さいも
のとすればよい。これは、高車速域では余りに大きい変
動を与えると、ドライバーに不安感をいだかせて快適な
運転操作が阻害されるため、高車速域では上記変動係数
yの低減度合いを比較的小さいものとなるように定める
ものである。
【0104】−コントロールユニット29bの具体制御
− 以下、第2実施例におけるコントロールユニット29b
によるモータ28の具体的な制御について、図16のフ
ローチャートに基いて説明する。
− 以下、第2実施例におけるコントロールユニット29b
によるモータ28の具体的な制御について、図16のフ
ローチャートに基いて説明する。
【0105】まず、ステップSB1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSB2での前輪操舵角Fstgなど
の車両の運動状態量の計測と、ステップSB3でのドラ
イバーの心拍数hrの計測と、ステップSB4での心拍
標準偏差σhrの演算と、ステップSB5でのステアリ
ングホイール1の操舵速度dfstgの演算と、ステッ
プSB6での後輪3,3の基準操舵比kの決定とを、第
1実施例のステップSA1〜SA6と同様に行う。
なる毎に、ステップSB2での前輪操舵角Fstgなど
の車両の運動状態量の計測と、ステップSB3でのドラ
イバーの心拍数hrの計測と、ステップSB4での心拍
標準偏差σhrの演算と、ステップSB5でのステアリ
ングホイール1の操舵速度dfstgの演算と、ステッ
プSB6での後輪3,3の基準操舵比kの決定とを、第
1実施例のステップSA1〜SA6と同様に行う。
【0106】次に、ステップSB7でM系列発生器から
M系列信号を出力させ、ステップSB8では上記出力さ
れたM系列信号を1/fフィルタで変換処理することに
より変動係数yを出力させる。そして、ステップSB9
でこの変動係数yと所定の低減係数aとに基いて基準操
舵比kを式(2)によって補正してその補正値を制御操
舵比k1 とする。なお、この制御操舵比k1 には初期値
として上記基準操舵比kが設定されている。
M系列信号を出力させ、ステップSB8では上記出力さ
れたM系列信号を1/fフィルタで変換処理することに
より変動係数yを出力させる。そして、ステップSB9
でこの変動係数yと所定の低減係数aとに基いて基準操
舵比kを式(2)によって補正してその補正値を制御操
舵比k1 とする。なお、この制御操舵比k1 には初期値
として上記基準操舵比kが設定されている。
【0107】次に、ステップSB10で心拍制御タイミ
ングか否かを判別し、心拍制御タイミングでなければ後
述の基準操舵比kの補正を行うことなくステップSB1
3に進み、心拍制御タイミングであればステップSB1
1に進む。
ングか否かを判別し、心拍制御タイミングでなければ後
述の基準操舵比kの補正を行うことなくステップSB1
3に進み、心拍制御タイミングであればステップSB1
1に進む。
【0108】次のステップSB11,SB12では、車
両が安定走行状態であるか否かを判別する。すなわち、
ステップSB11で今回の心拍標準偏差σhrが基準値
σhrlより大きいか否かを、および、ステップSB1
2で今回の操舵速度dfstgが設定値dfstglよ
り小さいか否かをそれぞれ判別し、これらの判別が全て
「YES」の場合、すなわち、ドライバーがリラックス
状態でかつ道路条件がほぼ直線路である場合、安定走行
状態であるとしてステップSB13に進み、1つでも
「NO」の場合、車両は安定走行状態にはないとしてス
テップSB14で制御操舵比k1 を上記基準操舵比kと
して戻し補正を行った後、上記ステップSB13に進
む。
両が安定走行状態であるか否かを判別する。すなわち、
ステップSB11で今回の心拍標準偏差σhrが基準値
σhrlより大きいか否かを、および、ステップSB1
2で今回の操舵速度dfstgが設定値dfstglよ
り小さいか否かをそれぞれ判別し、これらの判別が全て
「YES」の場合、すなわち、ドライバーがリラックス
状態でかつ道路条件がほぼ直線路である場合、安定走行
状態であるとしてステップSB13に進み、1つでも
「NO」の場合、車両は安定走行状態にはないとしてス
テップSB14で制御操舵比k1 を上記基準操舵比kと
して戻し補正を行った後、上記ステップSB13に進
む。
【0109】そして、ステップSB13で前輪操舵角F
stgに上記制御操舵比k1 をそれぞれ乗じて後輪転舵
角Rstgを演算し、ステップSB15でこの後輪転舵
角Rstgとなるようモータ28を駆動する。
stgに上記制御操舵比k1 をそれぞれ乗じて後輪転舵
角Rstgを演算し、ステップSB15でこの後輪転舵
角Rstgとなるようモータ28を駆動する。
【0110】このフローチャート中、ステップSB3お
よびSB4が心理状態検出手段40aを、ステップSB
6,SB13およびSB15が制御手段30aを、ステ
ップSB7およびSB8がゆらぎ量演算手段60bを、
ステップSB9〜SB13が補正手段70bを、ステッ
プSB11,SB12が安定走行状態判別手段50b
を、それぞれ構成している。
よびSB4が心理状態検出手段40aを、ステップSB
6,SB13およびSB15が制御手段30aを、ステ
ップSB7およびSB8がゆらぎ量演算手段60bを、
ステップSB9〜SB13が補正手段70bを、ステッ
プSB11,SB12が安定走行状態判別手段50b
を、それぞれ構成している。
【0111】なお、上記車両の制御装置のその他の構成
は第1実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
は第1実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0112】−第2実施例の作用・効果− 上記第2実施例の場合、補正手段70bによる基準操舵
比kの補正が、道路状態がほぼ直線路であり、かつ、心
理状態検出手段40aによりドライバーがリラックス状
態で運転操作を行っていると検出された時に行われる。
すなわち、第1実施例における車両の走行状態の判別を
行わずに、ドライバーがリラックスしてステアリング操
舵を行っており、かつ、その時の道路状態が直線路であ
れば、安定走行状態であるとして判別しているため、補
正の実行条件である安定走行状態の判別が第1実施例と
比べ簡易に行うことができる。
比kの補正が、道路状態がほぼ直線路であり、かつ、心
理状態検出手段40aによりドライバーがリラックス状
態で運転操作を行っていると検出された時に行われる。
すなわち、第1実施例における車両の走行状態の判別を
行わずに、ドライバーがリラックスしてステアリング操
舵を行っており、かつ、その時の道路状態が直線路であ
れば、安定走行状態であるとして判別しているため、補
正の実行条件である安定走行状態の判別が第1実施例と
比べ簡易に行うことができる。
【0113】また、上記補正手段70bによる補正によ
り基準操舵比kを変動させることにより、同一ステアリ
ング操舵状態であっても、車両の向きにゆらぎを強制的
に与えているため、これに対応すべくドライバーがステ
アリング操舵をわずかずつ変化させる補正動作を行うこ
とになり、安定走行状態において同一のステアリング操
舵状態の維持を強いられることに伴う不快感や筋肉の硬
直の防止が図られて、ドライバーをして快適な状態での
運転操作を、第1実施例と同様、継続させることができ
る。加えて、安定走行状態であっても、ドライバーか何
らかの原因によりリラックス状態から緊張状態に陥った
場合や、道路条件が直線路から連続屈曲路に変化した場
合(上述のステップSB11およびSB12で「NO」
の場合)、制御操舵比k1 が本来の基準操舵比kに戻さ
れるため、操縦安定性の確保を第1実施例と同様に図る
ことができる。
り基準操舵比kを変動させることにより、同一ステアリ
ング操舵状態であっても、車両の向きにゆらぎを強制的
に与えているため、これに対応すべくドライバーがステ
アリング操舵をわずかずつ変化させる補正動作を行うこ
とになり、安定走行状態において同一のステアリング操
舵状態の維持を強いられることに伴う不快感や筋肉の硬
直の防止が図られて、ドライバーをして快適な状態での
運転操作を、第1実施例と同様、継続させることができ
る。加えて、安定走行状態であっても、ドライバーか何
らかの原因によりリラックス状態から緊張状態に陥った
場合や、道路条件が直線路から連続屈曲路に変化した場
合(上述のステップSB11およびSB12で「NO」
の場合)、制御操舵比k1 が本来の基準操舵比kに戻さ
れるため、操縦安定性の確保を第1実施例と同様に図る
ことができる。
【0114】しかも、この第2実施例の場合、後輪3,
3の操舵特性に付与されるゆらぎが1/fゆらぎに対応
するものであるため、上記ステアリング操舵の補正動作
による運転操作の変化が、かえってドライバーには心地
良さを与え、これにより、ドライバーをして運転操作を
より快適に行うことができる。
3の操舵特性に付与されるゆらぎが1/fゆらぎに対応
するものであるため、上記ステアリング操舵の補正動作
による運転操作の変化が、かえってドライバーには心地
良さを与え、これにより、ドライバーをして運転操作を
より快適に行うことができる。
【0115】<第3実施例> −全体構成− 図17は、請求項1記載の発明をエンジンのスロットル
制御に適用したものであって、請求項9、請求項15、
および、請求項19〜22に記載の発明に対応する第3
実施例に係る車両の概略構成図を示す。
制御に適用したものであって、請求項9、請求項15、
および、請求項19〜22に記載の発明に対応する第3
実施例に係る車両の概略構成図を示す。
【0116】まず、上記車両の構成について説明する。
【0117】同図において、80はエンジンであって、
このエンジン80はオートマチックトランスミッション
(A/T)81を備えたパワートレイン82を介して駆
動輪である後輪3,3と接続され、エンジン80の駆動
力が上記パワートレイン81を介して上記後輪3,3に
伝達されるようになっている。
このエンジン80はオートマチックトランスミッション
(A/T)81を備えたパワートレイン82を介して駆
動輪である後輪3,3と接続され、エンジン80の駆動
力が上記パワートレイン81を介して上記後輪3,3に
伝達されるようになっている。
【0118】また、83は上記エンジン80に接続され
た吸気系である吸気通路であって、この吸気通路83に
は上流側からエアクリーナ84、エアフローメータ85
およびスロットル弁86が設けられている。このスロッ
トル弁86はアクチュエータ87と接続されており、こ
のアクチュエータ87の作動により上記スロットル弁8
6の開度調節が行われるようになっている。このアクチ
ュエータ87はコントロールユニット29cから出力さ
れる作動信号により作動されるようになっている。
た吸気系である吸気通路であって、この吸気通路83に
は上流側からエアクリーナ84、エアフローメータ85
およびスロットル弁86が設けられている。このスロッ
トル弁86はアクチュエータ87と接続されており、こ
のアクチュエータ87の作動により上記スロットル弁8
6の開度調節が行われるようになっている。このアクチ
ュエータ87はコントロールユニット29cから出力さ
れる作動信号により作動されるようになっている。
【0119】さらに、上記エンジン80には図示しない
燃料供給系が接続され、上記スロットル弁86のスロッ
トル開度に応じて所定の空燃比で燃料の供給が行われる
ようになっている。
燃料供給系が接続され、上記スロットル弁86のスロッ
トル開度に応じて所定の空燃比で燃料の供給が行われる
ようになっている。
【0120】上記コントロールユニット29cは、図1
8に示すように、上記アクチュエータ87の作動を制御
することによりスロットル弁86の開度をアクセルペダ
ルの操作量に応じた所定のスロットル特性に基いて制御
するスロットル制御手段30cと、車両およびドライバ
ーが安定走行状態にあるか否かを後述のごとく車速変動
率に基いて判別する安定走行状態判別手段50cと、第
1実施例と同様にして得られるゆらぎ回数nに基きゆら
ぎ量として基本スロットル開度θthに対するゆらぎ変
動幅Δθthを演算するゆらぎ量演算手段60cと、上
記安定走行状態検出手段50cにより車両およびドライ
バーの安定走行状態が検出された時、上記ゆらぎ量演算
手段60cからのゆらぎ変動幅Δθthに基きスロット
ル特性が変動するよう上記操舵制御手段30cにおける
基本スロットル開度を補正する補正手段70cと、後述
の各センサからの出力値に基き車両の走行を不安定化さ
せる要因が発生した時、上記補正手段70cによる補正
を禁止する補正禁止手段71とを備えている。
8に示すように、上記アクチュエータ87の作動を制御
することによりスロットル弁86の開度をアクセルペダ
ルの操作量に応じた所定のスロットル特性に基いて制御
するスロットル制御手段30cと、車両およびドライバ
ーが安定走行状態にあるか否かを後述のごとく車速変動
率に基いて判別する安定走行状態判別手段50cと、第
1実施例と同様にして得られるゆらぎ回数nに基きゆら
ぎ量として基本スロットル開度θthに対するゆらぎ変
動幅Δθthを演算するゆらぎ量演算手段60cと、上
記安定走行状態検出手段50cにより車両およびドライ
バーの安定走行状態が検出された時、上記ゆらぎ量演算
手段60cからのゆらぎ変動幅Δθthに基きスロット
ル特性が変動するよう上記操舵制御手段30cにおける
基本スロットル開度を補正する補正手段70cと、後述
の各センサからの出力値に基き車両の走行を不安定化さ
せる要因が発生した時、上記補正手段70cによる補正
を禁止する補正禁止手段71とを備えている。
【0121】図18において、31は車速を検出する車
速センサ、34はドライバーがブレーキペタルを操作し
た時にONされて車両が制動状態になったことを検出す
るブレーキスイッチ、35は光の反射を利用して走行路
が所定の低μ路に変化したことを検出する低μ路センサ
である。また、36はアクセルペダルの操作量を検出す
るアクセルセンサ、37はスロットル弁86の開度を検
出するスロットル開度センサ、38はエンジン80の回
転数を検出するエンジン回転数センサ、39は上記A/
T81のギヤ位置を検出するギヤ位置センサである。そ
して、これらセンサ31,34〜39の各検出信号が上
記コントロールユニット29cに入力される。
速センサ、34はドライバーがブレーキペタルを操作し
た時にONされて車両が制動状態になったことを検出す
るブレーキスイッチ、35は光の反射を利用して走行路
が所定の低μ路に変化したことを検出する低μ路センサ
である。また、36はアクセルペダルの操作量を検出す
るアクセルセンサ、37はスロットル弁86の開度を検
出するスロットル開度センサ、38はエンジン80の回
転数を検出するエンジン回転数センサ、39は上記A/
T81のギヤ位置を検出するギヤ位置センサである。そ
して、これらセンサ31,34〜39の各検出信号が上
記コントロールユニット29cに入力される。
【0122】−スロットル制御手段30c− そして、上記スロットル制御手段30cは、アクセルペ
ダル開度などとの関係において所定のスロットル特性と
なるよう予め定められたマップを有しており、アクセル
センサ36により検出された現在のアクセルペダル開度
に対応する基本スロットル開度を上記マップから求め、
スロットル弁86の開度が基本スロットル開度となるよ
うに上記アクチュエータ87の作動量を例えばフィード
バック制御するようになっている。
ダル開度などとの関係において所定のスロットル特性と
なるよう予め定められたマップを有しており、アクセル
センサ36により検出された現在のアクセルペダル開度
に対応する基本スロットル開度を上記マップから求め、
スロットル弁86の開度が基本スロットル開度となるよ
うに上記アクチュエータ87の作動量を例えばフィード
バック制御するようになっている。
【0123】−安定走行状態判別手段50c− 上記安定走行状態判別手段50cは、上述のごとく上記
車速センサ31から直前の所定時間範囲内に検出された
車速値に基いて平均車速値Vspaと車速標準偏差σv
spとを求め、これらの値に基き次式(3)により車速
変動率hvを求める。
車速センサ31から直前の所定時間範囲内に検出された
車速値に基いて平均車速値Vspaと車速標準偏差σv
spとを求め、これらの値に基き次式(3)により車速
変動率hvを求める。
【0124】 hv=(σvsp/Vspa)×100 (%) ……(3) そして、この車速変動率hvの大小によって安定走行状
態であるか否かの判別を行うようになっている。すなわ
ち、比較的小さい値に設定された設定車速変動率hvl
より小さい時、車両およびドライバーは安定走行状態に
あると判別するものである。
態であるか否かの判別を行うようになっている。すなわ
ち、比較的小さい値に設定された設定車速変動率hvl
より小さい時、車両およびドライバーは安定走行状態に
あると判別するものである。
【0125】−ゆらぎ量演算手段60c− 上記ゆらぎ量演算手段60cは、ゆらぎ回数nを第1実
施例のゆらぎ量演算手段60aと同様にして決定し(図
9参照)、このゆらぎ回数nに基いて次式(4)により
上記基本スロットル開度θthに対するゆらぎ変動幅Δ
θthを演算するようになっている。
施例のゆらぎ量演算手段60aと同様にして決定し(図
9参照)、このゆらぎ回数nに基いて次式(4)により
上記基本スロットル開度θthに対するゆらぎ変動幅Δ
θthを演算するようになっている。
【0126】 Δθth=θth×0.2/(n/4) ……(4) −補正手段70c− 上記補正手段70cは、上記安定走行状態検出手段50
cでドライバーおよび車両が安定走行状態にあると判別
された時、上記基本スロットル開度θthを上記ゆらぎ
回数nを1周期として変動補正するようになっている。
そして、この変動を1制御周期ごとに上記ゆらぎ変動幅
Δθthを増分もしくは減分として行うようになってい
る。つまり、上記所定条件成立時に、基本スロットル開
度θthを少しずつ増減変動させることにより、車速に
より定まる車両の前後方向運動にゆらぎを強制的に与え
るようになっている。
cでドライバーおよび車両が安定走行状態にあると判別
された時、上記基本スロットル開度θthを上記ゆらぎ
回数nを1周期として変動補正するようになっている。
そして、この変動を1制御周期ごとに上記ゆらぎ変動幅
Δθthを増分もしくは減分として行うようになってい
る。つまり、上記所定条件成立時に、基本スロットル開
度θthを少しずつ増減変動させることにより、車速に
より定まる車両の前後方向運動にゆらぎを強制的に与え
るようになっている。
【0127】−コントロールユニット29cの具体制御
− 以下、第3実施例におけるコントロールユニット29c
によるアクチュエータ87の具体的な制御について、図
19および図20のフローチャートに基いて説明する。
− 以下、第3実施例におけるコントロールユニット29c
によるアクチュエータ87の具体的な制御について、図
19および図20のフローチャートに基いて説明する。
【0128】まず、ステップSC1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSC2で車速Vspなどの車両の運
動状態量を計測した後、ステップSC3で車速センサ3
1からの検出に基き平均車速値Vspaの演算を、ステ
ップSC4で車速標準偏差σvspの演算をそれぞれ行
い、これらの演算結果に基きステップSC5で車速変動
率hvの演算を上述の式(3)により行う。加えて、ス
テップSC6で現在のアクセル開度Acpに対するスロ
ットル弁86の基本スロットル開度θthをマップから
決定する。そして、この車速変動率hvに基きステップ
SC7で設定車速変動率hvlとの比較を行い、この設
定車速変動率hvlより上記車速変動率hvが大きい場
合、以下のスロットル開度の補正処理を行わずに、ステ
ップSC7aで上記基本スロットル開度θthを制御ス
ロットル開度θth1とした後、ステップSC19に進
む。上記車速変動率hvの方が小さい場合、車両および
ドライバーが安定走行状態であると判断してステップS
C8に進む。
なる毎に、ステップSC2で車速Vspなどの車両の運
動状態量を計測した後、ステップSC3で車速センサ3
1からの検出に基き平均車速値Vspaの演算を、ステ
ップSC4で車速標準偏差σvspの演算をそれぞれ行
い、これらの演算結果に基きステップSC5で車速変動
率hvの演算を上述の式(3)により行う。加えて、ス
テップSC6で現在のアクセル開度Acpに対するスロ
ットル弁86の基本スロットル開度θthをマップから
決定する。そして、この車速変動率hvに基きステップ
SC7で設定車速変動率hvlとの比較を行い、この設
定車速変動率hvlより上記車速変動率hvが大きい場
合、以下のスロットル開度の補正処理を行わずに、ステ
ップSC7aで上記基本スロットル開度θthを制御ス
ロットル開度θth1とした後、ステップSC19に進
む。上記車速変動率hvの方が小さい場合、車両および
ドライバーが安定走行状態であると判断してステップS
C8に進む。
【0129】次に、ステップSC8〜SC11で補正禁
止条件が成立しているか否かの判別を、第1実施例のス
テップSA12〜SA15と同様に行う。すなわち、ス
テップSC8でブレーキスイッチ34がON状態である
か否かを、ステップSC9で低μ路となったか否かを、
ステップSC10およびSC11で車速差の絶対値gが
設定車速差gl1より大きいか否かをそれぞれ判別し、
いずれかが「YES」の場合、スロットル開度の補正を
行わずにステップSC19に進み、共に「NO」の場合
に限りステップSC12以降の補正処理を行う。
止条件が成立しているか否かの判別を、第1実施例のス
テップSA12〜SA15と同様に行う。すなわち、ス
テップSC8でブレーキスイッチ34がON状態である
か否かを、ステップSC9で低μ路となったか否かを、
ステップSC10およびSC11で車速差の絶対値gが
設定車速差gl1より大きいか否かをそれぞれ判別し、
いずれかが「YES」の場合、スロットル開度の補正を
行わずにステップSC19に進み、共に「NO」の場合
に限りステップSC12以降の補正処理を行う。
【0130】そして、ステップSC12〜SC15で、
基本スロットル開度θthを制御スロットル開度θth
1に補正するためのゆらぎ変動幅Δθthの決定を、第
1実施例のステップSA19〜SA22(図12参照)
と同様の方法で行う。
基本スロットル開度θthを制御スロットル開度θth
1に補正するためのゆらぎ変動幅Δθthの決定を、第
1実施例のステップSA19〜SA22(図12参照)
と同様の方法で行う。
【0131】すなわち、まず、ステップSC12でゆら
ぎ条件決定フラグFが1(ゆらぎ条件決定済み)である
か否かを判別し、上記フラグFが1である場合、ステッ
プSC13およびSC14を飛ばしてステップSC15
に進み、上記フラグFが0(ゆらぎ条件未決定)である
場合、ステップSC13に進み、このステップSC13
でゆらぎ条件の決定を図9のフローチャートに基いて行
いゆらぎ回数nを出力させる。そして、ステップSC1
4で上記ゆらぎ条件決定フラグFを1として以後の制御
タイミングでは上記出力されたゆらぎ回数nを用いると
ともに、変数tに0を、制御スロットル開度θth1に
基本スロットル開度θthをそれぞれ初期設定し、ステ
ップSC15で上記ゆらぎ回数nと基本スロットルθt
hとからゆらぎ変動幅Δθthを上述の式(4)により
演算する。
ぎ条件決定フラグFが1(ゆらぎ条件決定済み)である
か否かを判別し、上記フラグFが1である場合、ステッ
プSC13およびSC14を飛ばしてステップSC15
に進み、上記フラグFが0(ゆらぎ条件未決定)である
場合、ステップSC13に進み、このステップSC13
でゆらぎ条件の決定を図9のフローチャートに基いて行
いゆらぎ回数nを出力させる。そして、ステップSC1
4で上記ゆらぎ条件決定フラグFを1として以後の制御
タイミングでは上記出力されたゆらぎ回数nを用いると
ともに、変数tに0を、制御スロットル開度θth1に
基本スロットル開度θthをそれぞれ初期設定し、ステ
ップSC15で上記ゆらぎ回数nと基本スロットルθt
hとからゆらぎ変動幅Δθthを上述の式(4)により
演算する。
【0132】次に、ステップSC16〜SC24で、図
13に示すように、上記ゆらぎ回数nを1周期として、
当初の1/4周期までの制御タイミングでは制御スロッ
トル開度θth1を上記ゆらぎ変動幅Δθthずつ増加
させ、1/4〜3/4周期までは上記ゆらぎ変動幅Δθ
thずつ減少させ、3/4〜4/4周期までは上記ゆら
ぎ変動幅Δθthずつ増加させる、というゆらぎを基本
スロットル開度θthに与える補正を、第1実施例のス
テップSA23〜SA31(図12参照)における操舵
比をスロットル開度に置換した場合と同様の処理により
行う。この処理が制御タイミングごとに繰り返されて上
記制御スロットル開度θthが上記ゆらぎ変動幅Δθt
hずつ順次増加補正もしくは減少補正され、制御スロッ
トル開度θth1がゆらぎに基いて図13の操舵比の場
合と同様の変動をするよう補正される。
13に示すように、上記ゆらぎ回数nを1周期として、
当初の1/4周期までの制御タイミングでは制御スロッ
トル開度θth1を上記ゆらぎ変動幅Δθthずつ増加
させ、1/4〜3/4周期までは上記ゆらぎ変動幅Δθ
thずつ減少させ、3/4〜4/4周期までは上記ゆら
ぎ変動幅Δθthずつ増加させる、というゆらぎを基本
スロットル開度θthに与える補正を、第1実施例のス
テップSA23〜SA31(図12参照)における操舵
比をスロットル開度に置換した場合と同様の処理により
行う。この処理が制御タイミングごとに繰り返されて上
記制御スロットル開度θthが上記ゆらぎ変動幅Δθt
hずつ順次増加補正もしくは減少補正され、制御スロッ
トル開度θth1がゆらぎに基いて図13の操舵比の場
合と同様の変動をするよう補正される。
【0133】そして、ステップSC19でスロットル弁
86の開度が上記制御スロットル開度θth1となるよ
うにアクチュエータ87を駆動する。
86の開度が上記制御スロットル開度θth1となるよ
うにアクチュエータ87を駆動する。
【0134】このフローチャート中、ステップSC3〜
SC5およびSC7が安定走行状態判別手段50cを、
ステップSC6,SC7aおよびSC19が制御手段3
0cを、ステップSC8〜SC11が補正禁止手段71
を、ステップSC7およびステップSC15〜SC24
が補正手段70cを、ステップSC12〜SC15がゆ
らぎ量演算手段60cをそれぞれ構成している。
SC5およびSC7が安定走行状態判別手段50cを、
ステップSC6,SC7aおよびSC19が制御手段3
0cを、ステップSC8〜SC11が補正禁止手段71
を、ステップSC7およびステップSC15〜SC24
が補正手段70cを、ステップSC12〜SC15がゆ
らぎ量演算手段60cをそれぞれ構成している。
【0135】−第3実施例の作用・効果− 上記第3実施例の場合、スロットル制御手段30cによ
るスロットル弁86の開度が、安定走行状態判別手段5
0cで車速変動率に基き現在の車両やドライバーが安定
走行状態にあると判別された時、補正手段70cにより
ゆらぎに対応して変動するように補正される。すなわ
ち、ドライバーの運転操作対象として第1実施例のステ
アリングホイールをアクセルペダルとし、このアクセル
操作についての同一操作状態の継続の困難性を上記ゆら
ぎにより回避して快適な操作性の実現が図られる。
るスロットル弁86の開度が、安定走行状態判別手段5
0cで車速変動率に基き現在の車両やドライバーが安定
走行状態にあると判別された時、補正手段70cにより
ゆらぎに対応して変動するように補正される。すなわ
ち、ドライバーの運転操作対象として第1実施例のステ
アリングホイールをアクセルペダルとし、このアクセル
操作についての同一操作状態の継続の困難性を上記ゆら
ぎにより回避して快適な操作性の実現が図られる。
【0136】つまり、ドライバーがアクセルペダルをほ
ぼ同一の踏み込み状態に保持したまま変化のない状態を
継続しているために、退屈感を生じ易い上、上記アクセ
ルペダルを踏み込んでいるドライバーの脚などの筋肉の
硬直を招くような条件において、ドライバーのアクセル
操作量に基いて設定されている基本スロットル開度θt
hが補正手段70cにより強制的に変動されて、車両の
車速が増側および減側に交互にわずかずつ変動する。そ
して、この車速の変動に対応すべくドライバーがアクセ
ルペダルの踏み込み量をわずかずつ変化させて車両の車
速をほぼ同一に保とうとする補正動作を行うことにな
る。
ぼ同一の踏み込み状態に保持したまま変化のない状態を
継続しているために、退屈感を生じ易い上、上記アクセ
ルペダルを踏み込んでいるドライバーの脚などの筋肉の
硬直を招くような条件において、ドライバーのアクセル
操作量に基いて設定されている基本スロットル開度θt
hが補正手段70cにより強制的に変動されて、車両の
車速が増側および減側に交互にわずかずつ変動する。そ
して、この車速の変動に対応すべくドライバーがアクセ
ルペダルの踏み込み量をわずかずつ変化させて車両の車
速をほぼ同一に保とうとする補正動作を行うことにな
る。
【0137】これにより、上記アクセルペダルを踏み込
むドライバーの脚などの筋肉への血流の促進が図られる
上、退屈防止が図られる。この結果、安定走行状態にお
いて同一のアクセル操作状態の維持を強いられることに
伴う不快感や筋肉の硬直の防止が図られる。このため、
安定走行状態であっても、生体特性に起因して快適運転
性の持続が困難となる状況においても、ドライバーをし
て快適な状態での運転操作を継続させることができる。
むドライバーの脚などの筋肉への血流の促進が図られる
上、退屈防止が図られる。この結果、安定走行状態にお
いて同一のアクセル操作状態の維持を強いられることに
伴う不快感や筋肉の硬直の防止が図られる。このため、
安定走行状態であっても、生体特性に起因して快適運転
性の持続が困難となる状況においても、ドライバーをし
て快適な状態での運転操作を継続させることができる。
【0138】一方、安定走行状態であっても、制動状
態、加速状態が発生した場合や、道路条件が低μ路に変
化した場合(上述のステップSC8、SC9もしくはS
C11で「YES」の場合)、上記の補正が補正禁止手
段71により禁止され、スロットル開度は本来の基本ス
ロットル開度に基いて制御されるため、車両の車速はド
ライバーのアクセル操作意図に合致したものに制御さ
れ、これにより、操縦安定性の確保を図ることができ
る。
態、加速状態が発生した場合や、道路条件が低μ路に変
化した場合(上述のステップSC8、SC9もしくはS
C11で「YES」の場合)、上記の補正が補正禁止手
段71により禁止され、スロットル開度は本来の基本ス
ロットル開度に基いて制御されるため、車両の車速はド
ライバーのアクセル操作意図に合致したものに制御さ
れ、これにより、操縦安定性の確保を図ることができ
る。
【0139】<第4実施例>図21は、本発明の第4実
施例に係る制御装置のコントロールユニット29dを示
す。この第4実施例は、上記第3実施例と同様の構造の
車両を対象として(図17参照)、その第3実施例とは
異なる態様のゆらぎ量演算手段60dと、補正手段70
dとを備えた、第3実施例に請求項18記載の発明を付
加したものである。
施例に係る制御装置のコントロールユニット29dを示
す。この第4実施例は、上記第3実施例と同様の構造の
車両を対象として(図17参照)、その第3実施例とは
異なる態様のゆらぎ量演算手段60dと、補正手段70
dとを備えた、第3実施例に請求項18記載の発明を付
加したものである。
【0140】−ゆらぎ量演算手段60d− 上記ゆらぎ量演算手段60dは、第2実施例におけるゆ
らぎ量演算手段60bとほぼ同様の構成を備えるもので
ある。すなわち、上記ゆらぎ量演算手段60dは、M系
列発生器と、1/fフィルタとを備えており、M系列発
生器から発生したM系列信号を1/fフィルタで変換処
理することにより、基本スロットル開度θthに対して
1/fゆらぎに対応した変動係数yをゆらぎ量として出
力するようになっている。
らぎ量演算手段60bとほぼ同様の構成を備えるもので
ある。すなわち、上記ゆらぎ量演算手段60dは、M系
列発生器と、1/fフィルタとを備えており、M系列発
生器から発生したM系列信号を1/fフィルタで変換処
理することにより、基本スロットル開度θthに対して
1/fゆらぎに対応した変動係数yをゆらぎ量として出
力するようになっている。
【0141】−補正手段70d− また、上記補正手段70dは、安定走行状態判別手段5
0cにより安定走行状態であると判別された時、上記変
動係数yに基いて、次式(5)により、スロットル制御
手段30cにおける基本スロットル開度θthを補正し
て制御スロットル開度θth1とし、車両の前後方向運
動である車速に1/fゆらぎに基く変動を与えるように
なっている。
0cにより安定走行状態であると判別された時、上記変
動係数yに基いて、次式(5)により、スロットル制御
手段30cにおける基本スロットル開度θthを補正し
て制御スロットル開度θth1とし、車両の前後方向運
動である車速に1/fゆらぎに基く変動を与えるように
なっている。
【0142】 θth1=θth+θth×y ………(5) この式(5)は第2実施例における式(2)の基準操舵
比kを基本スロットル開度θthとし、低減係数aを1
としたものに相当する。従って、この補正手段70dに
おいても上記式(5)に第2実施例と同様の低減係数を
導入してもよいし、例えば上記低減係数a=10として
「θth×y」に0.1を乗じたものとし、スロットル
開度変化量を「θth×y」の10%値を最大値として
上記制御スロットル開度θth1としてもよい。この1
0%値を用いる場合、全車速域において、過度な変動と
なることを防止しつつ、後述の心地よい変動を付与する
ことができる。
比kを基本スロットル開度θthとし、低減係数aを1
としたものに相当する。従って、この補正手段70dに
おいても上記式(5)に第2実施例と同様の低減係数を
導入してもよいし、例えば上記低減係数a=10として
「θth×y」に0.1を乗じたものとし、スロットル
開度変化量を「θth×y」の10%値を最大値として
上記制御スロットル開度θth1としてもよい。この1
0%値を用いる場合、全車速域において、過度な変動と
なることを防止しつつ、後述の心地よい変動を付与する
ことができる。
【0143】−コントロールユニット29dの具体制御
− 以下、この第4実施例におけるコントロールユニット2
9dによるアクチュエータ87の具体的な制御につい
て、図22および図23のフローチャートに基いて説明
する。
− 以下、この第4実施例におけるコントロールユニット2
9dによるアクチュエータ87の具体的な制御につい
て、図22および図23のフローチャートに基いて説明
する。
【0144】ここで、ステップSD1での制御タイミン
グの判別から始まりステップSD11までの安定走行状
態の判別、基本スロットル開度θthの決定、および、
補正禁止条件成立の判定の各処理は、第3実施例の場合
と同じであるため、同一ステップにはステップ記号およ
び符号の内、記号をのみ「SC」から「SD」に変化さ
せ同一の符号を付してその説明を省略する。但し、ステ
ップSD7,SD8,SD9,SD11の各判別におい
て「YES」の場合(補正処理を行わない場合)、それ
ぞれステップSD7aを経て後述のステップSD15に
進む。
グの判別から始まりステップSD11までの安定走行状
態の判別、基本スロットル開度θthの決定、および、
補正禁止条件成立の判定の各処理は、第3実施例の場合
と同じであるため、同一ステップにはステップ記号およ
び符号の内、記号をのみ「SC」から「SD」に変化さ
せ同一の符号を付してその説明を省略する。但し、ステ
ップSD7,SD8,SD9,SD11の各判別におい
て「YES」の場合(補正処理を行わない場合)、それ
ぞれステップSD7aを経て後述のステップSD15に
進む。
【0145】そして、ステップSD12でM系列発生器
からM系列信号を出力させ、ステップSD13では上記
出力されたM系列信号を1/fフィルタで変換処理する
ことにより変動係数yを出力させる。次に、ステップS
D14でこの変動係数yに基いて基本スロットルθth
を式(5)によって補正してその補正値を制御スロット
ル開度θth1とする。なお、この制御スロットル開度
θth1には初期値として上記基本スロットル開度θt
hが設定されている。
からM系列信号を出力させ、ステップSD13では上記
出力されたM系列信号を1/fフィルタで変換処理する
ことにより変動係数yを出力させる。次に、ステップS
D14でこの変動係数yに基いて基本スロットルθth
を式(5)によって補正してその補正値を制御スロット
ル開度θth1とする。なお、この制御スロットル開度
θth1には初期値として上記基本スロットル開度θt
hが設定されている。
【0146】そして、ステップSD15でスロットル弁
86の開度が上記制御スロットル開度θth1となるよ
うアクチュエータ87を駆動する。
86の開度が上記制御スロットル開度θth1となるよ
うアクチュエータ87を駆動する。
【0147】このフローチャート中、ステップSD3〜
SD5およびSD7が安定走行状態判別手段50cを、
ステップSD6,SD7aおよびSD15が制御手段3
0cを、ステップSD8〜SD11が補正禁止手段71
を、ステップSD7およびステップSC14が補正手段
70dを、ステップSD12,SD13がゆらぎ量演算
手段60dをそれぞれ構成している。
SD5およびSD7が安定走行状態判別手段50cを、
ステップSD6,SD7aおよびSD15が制御手段3
0cを、ステップSD8〜SD11が補正禁止手段71
を、ステップSD7およびステップSC14が補正手段
70dを、ステップSD12,SD13がゆらぎ量演算
手段60dをそれぞれ構成している。
【0148】なお、上記車両の制御装置のその他の構成
は第3実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
は第3実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0149】−第4実施例の作用・効果− 上記第4実施例の場合、第3実施例の効果を前提とし
て、上記のゆらぎ量演算手段60cの構成を採用するこ
とにより、さらに、以下の効果を得ることができる。す
なわち、車両の前後方向運動である車速に付与されるゆ
らぎが1/fゆらぎに対応するものであるため、このゆ
らぎに対処して一定車速に保つべくアクセル操作の補正
動作を行うことによる運転操作の変化が、かえってドラ
イバーには心地良さを感じさせ、これにより、ドライバ
ーをして運転操作をより快適に行うことができる。
て、上記のゆらぎ量演算手段60cの構成を採用するこ
とにより、さらに、以下の効果を得ることができる。す
なわち、車両の前後方向運動である車速に付与されるゆ
らぎが1/fゆらぎに対応するものであるため、このゆ
らぎに対処して一定車速に保つべくアクセル操作の補正
動作を行うことによる運転操作の変化が、かえってドラ
イバーには心地良さを感じさせ、これにより、ドライバ
ーをして運転操作をより快適に行うことができる。
【0150】<第5実施例>図24および図25は、本
発明の第5実施例に係る制御装置のコントロールユニッ
ト29eにおける制御を示すフローチャートである。こ
の第5実施例は、上記第4実施例と同様の構造の車両を
対象として(図17参照)、その第4実施例とは異なる
態様の補正手段70eを備えたものであり(図21参
照)、請求項10記載の発明を適用したものである。
発明の第5実施例に係る制御装置のコントロールユニッ
ト29eにおける制御を示すフローチャートである。こ
の第5実施例は、上記第4実施例と同様の構造の車両を
対象として(図17参照)、その第4実施例とは異なる
態様の補正手段70eを備えたものであり(図21参
照)、請求項10記載の発明を適用したものである。
【0151】−補正手段70e− この補正手段70eは、安定走行状態判別手段50cに
より安定走行状態であると判別された時、ゆらぎ量演算
手段60dでの変動係数yと、後述のスロットル最大変
化量Δθthmとに基いて、次式(6)により、スロッ
トル制御手段30cにおける基本スロットル開度θth
を補正して制御スロットル開度θth1とし、車両の前
後方向運動である車速に1/fゆらぎに基く変動を与え
るようになっている。
より安定走行状態であると判別された時、ゆらぎ量演算
手段60dでの変動係数yと、後述のスロットル最大変
化量Δθthmとに基いて、次式(6)により、スロッ
トル制御手段30cにおける基本スロットル開度θth
を補正して制御スロットル開度θth1とし、車両の前
後方向運動である車速に1/fゆらぎに基く変動を与え
るようになっている。
【0152】 θth1=θth+Δθthm×y ………(6) この式(6)におけるスロットル最大変化量Δθthm
は、基本スロットル開度θth付近の加速度ゲインGga
inに応じて次式(7)により定められる。
は、基本スロットル開度θth付近の加速度ゲインGga
inに応じて次式(7)により定められる。
【0153】 Δθthm=0.02/Ggain ………(7) 上記係数0.02は人間が体感することができる加速度
ゲインである。上記補正手段70eには、基本スロット
ル開度の各段階ごとのエンジン回転数Espと上記加速
度ゲインGgainとの関係がトランスミッションの各ギヤ
位置(1速,2速,3速,…)ごとについて予めマップ
として設定されており、エンジン回転数センサ38およ
びギヤ位置センサ39からの今回の検出値に基いて、上
記マップから上記加速度ゲインGgainを推定するように
なっている。
ゲインである。上記補正手段70eには、基本スロット
ル開度の各段階ごとのエンジン回転数Espと上記加速
度ゲインGgainとの関係がトランスミッションの各ギヤ
位置(1速,2速,3速,…)ごとについて予めマップ
として設定されており、エンジン回転数センサ38およ
びギヤ位置センサ39からの今回の検出値に基いて、上
記マップから上記加速度ゲインGgainを推定するように
なっている。
【0154】−コントロールユニット29eの具体構成
− 以下、この第5実施例におけるコントロールユニット2
9eによるアクチュエータ87の具体的な制御につい
て、図24および図25のフローチャートに基いて説明
する。
− 以下、この第5実施例におけるコントロールユニット2
9eによるアクチュエータ87の具体的な制御につい
て、図24および図25のフローチャートに基いて説明
する。
【0155】ここで、ステップSE1での制御タイミン
グの判別から始まりステップSE11までの安定走行状
態の判別、基本スロットル開度θthの決定、および、
補正禁止条件成立の判定の各処理は、第3実施例の場合
と同じであるため、同一ステップにはステップ記号およ
び符号の内、記号をのみ「SC」から「SE」に変化さ
せ同一の符号を付してその説明を省略する。但し、ステ
ップSE7,SE8,SE9,SE11の各判別におい
て「YES」の場合(補正処理を行わない場合)、それ
ぞれステップSE7aを経て後述のステップSE17に
進む。
グの判別から始まりステップSE11までの安定走行状
態の判別、基本スロットル開度θthの決定、および、
補正禁止条件成立の判定の各処理は、第3実施例の場合
と同じであるため、同一ステップにはステップ記号およ
び符号の内、記号をのみ「SC」から「SE」に変化さ
せ同一の符号を付してその説明を省略する。但し、ステ
ップSE7,SE8,SE9,SE11の各判別におい
て「YES」の場合(補正処理を行わない場合)、それ
ぞれステップSE7aを経て後述のステップSE17に
進む。
【0156】そして、ステップSE12でM系列発生器
からM系列信号を出力させ、ステップSE13では上記
出力されたM系列信号を1/fフィルタで変換処理する
ことにより変動係数yを出力させる。次に、ステップS
E14で今回の基本スロットル開度θth(ステップS
E7)付近の加速度ゲインGgainを、今回のギヤ位
置Gearと、エンジン回転数Espと、上記基本スロ
ットル開度θthとに基いてマップから推定し、ステッ
プSE15でこの加速度ゲインGgainに基いて式
(7)によりスロットル最大変化量Δθthmを決定す
る。
からM系列信号を出力させ、ステップSE13では上記
出力されたM系列信号を1/fフィルタで変換処理する
ことにより変動係数yを出力させる。次に、ステップS
E14で今回の基本スロットル開度θth(ステップS
E7)付近の加速度ゲインGgainを、今回のギヤ位
置Gearと、エンジン回転数Espと、上記基本スロ
ットル開度θthとに基いてマップから推定し、ステッ
プSE15でこの加速度ゲインGgainに基いて式
(7)によりスロットル最大変化量Δθthmを決定す
る。
【0157】次に、ステップSE16でこのスロットル
最大変化量Δθthmと、上記変動係数yとに基いて基
本スロットルθthを式(6)によって補正してその補
正値を制御スロットル開度θth1とする。なお、この
制御スロットル開度θth1には初期値として上記基本
スロットル開度θthが設定されている。
最大変化量Δθthmと、上記変動係数yとに基いて基
本スロットルθthを式(6)によって補正してその補
正値を制御スロットル開度θth1とする。なお、この
制御スロットル開度θth1には初期値として上記基本
スロットル開度θthが設定されている。
【0158】そして、ステップSE17でスロットル弁
86の開度が上記制御スロットル開度θth1となるよ
うアクチュエータ87を駆動する。
86の開度が上記制御スロットル開度θth1となるよ
うアクチュエータ87を駆動する。
【0159】このフローチャート中、ステップSE3〜
SE5およびSE7が安定走行状態判別手段50cを、
ステップSE6,SE7aおよびSE17が制御手段3
0cを、ステップSE8〜SE11が補正禁止手段71
を、ステップSE7およびステップSE14〜SE16
が補正手段70eを、ステップSE12,SE13がゆ
らぎ量演算手段60dをそれぞれ構成している。
SE5およびSE7が安定走行状態判別手段50cを、
ステップSE6,SE7aおよびSE17が制御手段3
0cを、ステップSE8〜SE11が補正禁止手段71
を、ステップSE7およびステップSE14〜SE16
が補正手段70eを、ステップSE12,SE13がゆ
らぎ量演算手段60dをそれぞれ構成している。
【0160】なお、上記車両の制御装置のその他の構成
は第4実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
は第4実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0161】−第5実施例の作用・効果− 上記第5実施例の場合、上記第4実施例の効果を前提と
して、上記の補正手段70eの構成を採用することによ
り、さらに、以下の効果を得ることができる。すなわ
ち、上記補正手段70eにおいて、制御手段30cによ
り定められる基本スロットル開度の付近でパワートレイ
ンが発生し得る加速度ゲインGgainを推定し、1/
fゆらぎに基く1制御周期当りのスロットル開度変動が
人間の体感し得る加速度値(0.02g)を達成するス
ロットル開度幅(0.02/Ggain)を上限値とし
てこれを超えることのないよう制御スロットル開度θt
h1の補正を行っているため、1/fゆらぎに基く車両
の前後方向運動の変動が過度のものとなることを防止し
つつ、ドライバーに心地よい変動を付与することができ
る。
して、上記の補正手段70eの構成を採用することによ
り、さらに、以下の効果を得ることができる。すなわ
ち、上記補正手段70eにおいて、制御手段30cによ
り定められる基本スロットル開度の付近でパワートレイ
ンが発生し得る加速度ゲインGgainを推定し、1/
fゆらぎに基く1制御周期当りのスロットル開度変動が
人間の体感し得る加速度値(0.02g)を達成するス
ロットル開度幅(0.02/Ggain)を上限値とし
てこれを超えることのないよう制御スロットル開度θt
h1の補正を行っているため、1/fゆらぎに基く車両
の前後方向運動の変動が過度のものとなることを防止し
つつ、ドライバーに心地よい変動を付与することができ
る。
【0162】<第6実施例>図26および図27は、本
発明の第6実施例に係る制御装置のコントロールユニッ
ト29fにおける制御を示すフローチャートである。こ
の第6実施例は、上記第4実施例と同様の構造の車両を
対象として(図17参照)、その第4実施例とは異なる
態様の補正手段70fを備えたものであり(図21参
照)、請求項10記載の発明を適用したものである。
発明の第6実施例に係る制御装置のコントロールユニッ
ト29fにおける制御を示すフローチャートである。こ
の第6実施例は、上記第4実施例と同様の構造の車両を
対象として(図17参照)、その第4実施例とは異なる
態様の補正手段70fを備えたものであり(図21参
照)、請求項10記載の発明を適用したものである。
【0163】−補正手段70f− この補正手段70fは、安定走行状態判別手段50cに
より安定走行状態であると判別された時、ゆらぎ量演算
手段60dでの変動係数yに基いて、次式(8)によ
り、スロットル制御手段30cにおける基本スロットル
開度θthを補正して制御スロットル開度θth1と
し、車両の前後方向運動である車速に1/fゆらぎに基
く変動を与えるようになっている。
より安定走行状態であると判別された時、ゆらぎ量演算
手段60dでの変動係数yに基いて、次式(8)によ
り、スロットル制御手段30cにおける基本スロットル
開度θthを補正して制御スロットル開度θth1と
し、車両の前後方向運動である車速に1/fゆらぎに基
く変動を与えるようになっている。
【0164】 θth1=θth+Δθth ………(8) ここで、上記式(8)におけるΔθthはスロットル変
化量であり、このスロットル変化量Δθthは次式
(9)により定められる。
化量であり、このスロットル変化量Δθthは次式
(9)により定められる。
【0165】Δθth=θth×y ………(9) そして、このスロットル変化量Δθthに基く制御スロ
ットル開度θth1の変化速度が10%/sec以上と
ならないように制限されている。すなわち、上記制御ス
ロットルθth1は1制御周期tc(例えば20mse
c)ごとに更新されるため、1制御周期当りのスロット
ル変化速度(Δθth/tc)の絶対値が10%/se
c以上となる場合、式(8)で用いるΔθthを次式
(10)のものを用いるようになっている。
ットル開度θth1の変化速度が10%/sec以上と
ならないように制限されている。すなわち、上記制御ス
ロットルθth1は1制御周期tc(例えば20mse
c)ごとに更新されるため、1制御周期当りのスロット
ル変化速度(Δθth/tc)の絶対値が10%/se
c以上となる場合、式(8)で用いるΔθthを次式
(10)のものを用いるようになっている。
【0166】Δθth=10×tc ………(10) −コントロールユニット29fの具体制御− 以下、この第6実施例におけるコントロールユニット2
9fによるアクチュエータ87の具体的な制御につい
て、図25および図26のフローチャートに基いて説明
する。
9fによるアクチュエータ87の具体的な制御につい
て、図25および図26のフローチャートに基いて説明
する。
【0167】ここで、ステップSF1での制御タイミン
グの判別から始まりステップSF11までの安定走行状
態の判別、基本スロットル開度θthの決定、および、
補正禁止条件成立の判定の各処理は、第3実施例の場合
と同じであるため、同一ステップにはステップ記号およ
び符号の内、記号をのみ「SC」から「SF」に変化さ
せ同一の符号を付してその説明を省略する。但し、ステ
ップSF7,SF8,SF9,SF11の各判別におい
て「YES」の場合(補正処理を行わない場合)、それ
ぞれステップSF7aを経て後述のステップSF16に
進む。
グの判別から始まりステップSF11までの安定走行状
態の判別、基本スロットル開度θthの決定、および、
補正禁止条件成立の判定の各処理は、第3実施例の場合
と同じであるため、同一ステップにはステップ記号およ
び符号の内、記号をのみ「SC」から「SF」に変化さ
せ同一の符号を付してその説明を省略する。但し、ステ
ップSF7,SF8,SF9,SF11の各判別におい
て「YES」の場合(補正処理を行わない場合)、それ
ぞれステップSF7aを経て後述のステップSF16に
進む。
【0168】そして、ステップSF12でM系列発生器
からM系列信号を出力させ、ステップSF13では上記
出力されたM系列信号を1/fフィルタで変換処理する
ことにより変動係数yを出力させる。次に、ステップS
F14でスロットル変化量Δθthを上記変動係数yと
基本スロットル開度θth(ステップSF7)とに基い
て式(9)により演算する。ここで、演算されたΔθt
hが制御周期tcで除することにより得られる1sec
当りのスロットル変化速度が10%/sec以上となる
場合、以下で用いるスロットル変化量Δθthとして式
(10)のものを出力し、スロットル変化速度が10%
/sec以上とならないように上限値を制限する。
からM系列信号を出力させ、ステップSF13では上記
出力されたM系列信号を1/fフィルタで変換処理する
ことにより変動係数yを出力させる。次に、ステップS
F14でスロットル変化量Δθthを上記変動係数yと
基本スロットル開度θth(ステップSF7)とに基い
て式(9)により演算する。ここで、演算されたΔθt
hが制御周期tcで除することにより得られる1sec
当りのスロットル変化速度が10%/sec以上となる
場合、以下で用いるスロットル変化量Δθthとして式
(10)のものを出力し、スロットル変化速度が10%
/sec以上とならないように上限値を制限する。
【0169】次に、ステップSF15でこのスロットル
変化量Δθthに基いて基本スロットルθthを式
(8)によって補正してその補正値を制御スロットル開
度θth1とする。なお、この制御スロットル開度θt
h1には初期値として上記基本スロットル開度θthが
設定されている。
変化量Δθthに基いて基本スロットルθthを式
(8)によって補正してその補正値を制御スロットル開
度θth1とする。なお、この制御スロットル開度θt
h1には初期値として上記基本スロットル開度θthが
設定されている。
【0170】そして、ステップSF16でスロットル弁
86の開度が上記制御スロットル開度θth1となるよ
うアクチュエータ87を駆動する。
86の開度が上記制御スロットル開度θth1となるよ
うアクチュエータ87を駆動する。
【0171】このフローチャート中、ステップSF3〜
SF5およびSF7が安定走行状態判別手段50cを、
ステップSF6,SF7aおよびSF16が制御手段3
0cを、ステップSF8〜SF11が補正禁止手段71
を、ステップSF7,SE14およびSE15が補正手
段70fを、ステップSF12,SF13がゆらぎ量演
算手段60dをそれぞれ構成している。
SF5およびSF7が安定走行状態判別手段50cを、
ステップSF6,SF7aおよびSF16が制御手段3
0cを、ステップSF8〜SF11が補正禁止手段71
を、ステップSF7,SE14およびSE15が補正手
段70fを、ステップSF12,SF13がゆらぎ量演
算手段60dをそれぞれ構成している。
【0172】なお、上記車両の制御装置のその他の構成
は第4実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
は第4実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0173】−第6実施例の作用・効果− 上記第6実施例の場合、上記第4実施例の効果を前提と
して、上記の補正手段70fの構成を採用することによ
り、さらに、以下の効果を得ることができる。すなわ
ち、上記補正手段70fにおいて、スロットル弁86の
スロットル変化速度の上限値として10%/secと規
定し、1/fゆらぎに基くスロットル開度の変化速度が
10%/sec以上とならないようにスロットル開度を
補正しているため、車速のいかんに拘らず、1/fゆら
ぎに基く車両の前後方向運動の変動が過度のものとなる
ことを防止しつつ、ドライバーに心地よい変動を付与す
ることができる。
して、上記の補正手段70fの構成を採用することによ
り、さらに、以下の効果を得ることができる。すなわ
ち、上記補正手段70fにおいて、スロットル弁86の
スロットル変化速度の上限値として10%/secと規
定し、1/fゆらぎに基くスロットル開度の変化速度が
10%/sec以上とならないようにスロットル開度を
補正しているため、車速のいかんに拘らず、1/fゆら
ぎに基く車両の前後方向運動の変動が過度のものとなる
ことを防止しつつ、ドライバーに心地よい変動を付与す
ることができる。
【0174】<第7実施例>図28は、請求項9および
請求項12記載の発明に対応する第7実施例に係る制御
装置のコントロールユニット29gを示す。この第7実
施例は、第3実施例と同様の構造の車両を対象として
(図17参照)、その第3実施例とは異なる態様のスロ
ットル制御手段30gと、安定走行状態判別手段50g
と、補正手段70gとを備えたものである。
請求項12記載の発明に対応する第7実施例に係る制御
装置のコントロールユニット29gを示す。この第7実
施例は、第3実施例と同様の構造の車両を対象として
(図17参照)、その第3実施例とは異なる態様のスロ
ットル制御手段30gと、安定走行状態判別手段50g
と、補正手段70gとを備えたものである。
【0175】−スロットル制御手段30g− 上記スロットル制御30gは、スロットル弁86の開度
がアクセル開度に応じてマップから得られる基本スロッ
トル開度となるようアクチュエータ87を制御する第3
実施例と同様の通常スロットル制御部に加えて、ドライ
バーにより設定された設定車速Vtで定速走行するよう
に上記スロットル弁86の開度を制御するオートスピー
ドコントロール(ASC)部88を備えており、ASC
スイッチ89のONにより通常スロットル制御部からA
SC部88による制御に切換えられ、OFFにより上記
ASC部88から通常スロットル制御部による制御に切
換わるようになっている。
がアクセル開度に応じてマップから得られる基本スロッ
トル開度となるようアクチュエータ87を制御する第3
実施例と同様の通常スロットル制御部に加えて、ドライ
バーにより設定された設定車速Vtで定速走行するよう
に上記スロットル弁86の開度を制御するオートスピー
ドコントロール(ASC)部88を備えており、ASC
スイッチ89のONにより通常スロットル制御部からA
SC部88による制御に切換えられ、OFFにより上記
ASC部88から通常スロットル制御部による制御に切
換わるようになっている。
【0176】−安定走行状態判別手段50g− 上記安定走行状態判別手段50gは、上記ASCスイッ
チ89がON状態の時、走行環境が安定しており、これ
により、運転操作状態をドライバーの意思によりASC
状態としたものであるため、この状態を車両およびドラ
イバーが安定走行状態にあるものと判定するようになっ
ている。
チ89がON状態の時、走行環境が安定しており、これ
により、運転操作状態をドライバーの意思によりASC
状態としたものであるため、この状態を車両およびドラ
イバーが安定走行状態にあるものと判定するようになっ
ている。
【0177】−補正手段70g− 上記補正手段70gは、安定走行状態判別手段50gに
より安定走行状態であると判別された時、上記ASC部
88での設定車速Vtを補正して制御目標車速Vt1と
し、ASC状態における設定車速に1/fゆらぎに基く
変動を与えて車両の前後方向運動に変動を付与するよう
になっている。上記制御目標車速Vt1は次式(11)
により演算される。
より安定走行状態であると判別された時、上記ASC部
88での設定車速Vtを補正して制御目標車速Vt1と
し、ASC状態における設定車速に1/fゆらぎに基く
変動を与えて車両の前後方向運動に変動を付与するよう
になっている。上記制御目標車速Vt1は次式(11)
により演算される。
【0178】Vt1=Vt+ΔVt ………(11) ここで、上記式(11)におけるΔVtは車速ゆらぎ量
であり、この車速ゆらぎ量ΔVtは次式(12)により
定められる。
であり、この車速ゆらぎ量ΔVtは次式(12)により
定められる。
【0179】ΔVt=Vt×y ………(12) −コントロールユニット29gの具体制御− 以下、第7実施例におけるコントロールユニット29g
によるアクチュエータ87の具体的な制御について、図
29のフローチャートに基いて説明する。
によるアクチュエータ87の具体的な制御について、図
29のフローチャートに基いて説明する。
【0180】まず、ステップSG1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSG2で車速値Vspやアクセル開
度などの車両の運動状態量を計測した後、ASCスイッ
チ89がON状態であるか否かの判別を行う。そして、
上記ASCスイッチ89がOFF状態であれば、スロッ
トル制御手段30gによる制御を通常スロットル制御部
による制御に切換えて基本スロットル開度に基くスロッ
トル制御を行い(ステップSG9)、ON状態であれば
ASC制御部88による制御に切換えてこのASC制御
部88による制御に対してステップSG4以下の補正処
理を加える。
なる毎に、ステップSG2で車速値Vspやアクセル開
度などの車両の運動状態量を計測した後、ASCスイッ
チ89がON状態であるか否かの判別を行う。そして、
上記ASCスイッチ89がOFF状態であれば、スロッ
トル制御手段30gによる制御を通常スロットル制御部
による制御に切換えて基本スロットル開度に基くスロッ
トル制御を行い(ステップSG9)、ON状態であれば
ASC制御部88による制御に切換えてこのASC制御
部88による制御に対してステップSG4以下の補正処
理を加える。
【0181】次に、ステップSG4でM系列発生器から
M系列信号を出力させ、ステップSG5では上記出力さ
れたM系列信号を1/fフィルタで変換処理することに
より変動係数yを出力させる。そして、ステップSG6
でこの変動係数yに基いて車速ゆらぎ量ΔVtを式(1
2)によって演算し、ステップSG7でこの車速ゆらぎ
量Vtと設定車速Vtとに基き制御目標車速Vt1を式
(11)によって演算する。なお、この制御目標車速V
t1には初期値として上記設定車速Vtが設定されてい
る。
M系列信号を出力させ、ステップSG5では上記出力さ
れたM系列信号を1/fフィルタで変換処理することに
より変動係数yを出力させる。そして、ステップSG6
でこの変動係数yに基いて車速ゆらぎ量ΔVtを式(1
2)によって演算し、ステップSG7でこの車速ゆらぎ
量Vtと設定車速Vtとに基き制御目標車速Vt1を式
(11)によって演算する。なお、この制御目標車速V
t1には初期値として上記設定車速Vtが設定されてい
る。
【0182】そして、ステップSG8で車両の車速が上
記制御目標車速Vt1となるようアクチュエータ87を
駆動してスロットル弁86の開度を制御する。
記制御目標車速Vt1となるようアクチュエータ87を
駆動してスロットル弁86の開度を制御する。
【0183】このフローチャート中、ステップSG3が
安定走行状態判別手段50gを、ステップSG3,SG
8およびSG9が制御手段30gを、ステップSG3お
よびSG6〜SG8が補正手段70gを、ステップSG
4およびSG5がゆらぎ量演算手段60dをそれぞれ構
成している。
安定走行状態判別手段50gを、ステップSG3,SG
8およびSG9が制御手段30gを、ステップSG3お
よびSG6〜SG8が補正手段70gを、ステップSG
4およびSG5がゆらぎ量演算手段60dをそれぞれ構
成している。
【0184】なお、上記車両の制御装置のその他の構成
は第3実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
は第3実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0185】−第7実施例の作用・効果− 上記第7実施例の場合、安定走行状態の検出をドライバ
ーがASCを選択したか否かによって行っているため、
ドライバー自身の運転操作意図に基いて検出することが
できる。そして、ドライバーがASCを選択した場合、
そのASC制御部88による定速走行に対して補正手段
70iにより1/fゆらぎに基く車速変動が強制的に付
与され、これにより、車両の前後方向の運動に対してド
ライバーにとって心地良いゆらぎが加えられる。このた
め、ASC選択時にアクセルペダル操作から解放されて
退屈感を招きやすい走行状態において、心地好い刺激が
ドライバーに加えられるため、ドライバーをして快適な
運転操作を継続させることができる。しかも、上記AS
Cの非選択時には通常スロットル制御部によりアクセル
開度に基く基本スロットル開度となるよう制御されるた
め、ドライバーのアクセルペダル操作意図に合致した前
後方向運動に車両を制御することができ、操縦安定性の
確保を図ることができる。
ーがASCを選択したか否かによって行っているため、
ドライバー自身の運転操作意図に基いて検出することが
できる。そして、ドライバーがASCを選択した場合、
そのASC制御部88による定速走行に対して補正手段
70iにより1/fゆらぎに基く車速変動が強制的に付
与され、これにより、車両の前後方向の運動に対してド
ライバーにとって心地良いゆらぎが加えられる。このた
め、ASC選択時にアクセルペダル操作から解放されて
退屈感を招きやすい走行状態において、心地好い刺激が
ドライバーに加えられるため、ドライバーをして快適な
運転操作を継続させることができる。しかも、上記AS
Cの非選択時には通常スロットル制御部によりアクセル
開度に基く基本スロットル開度となるよう制御されるた
め、ドライバーのアクセルペダル操作意図に合致した前
後方向運動に車両を制御することができ、操縦安定性の
確保を図ることができる。
【0186】<第8実施例>図30は、本発明の第8実
施例に係る制御装置のコントロールユニット29iを示
す。この第8実施例は、上記第7実施例と同様の構成を
前提とし(図17参照)、ドライバーの心理状態検出手
段40aを付加して第7実施例とは異なる態様の補正手
段70iを備えた、上記第7実施例に請求項11記載の
発明を適用したものである。
施例に係る制御装置のコントロールユニット29iを示
す。この第8実施例は、上記第7実施例と同様の構成を
前提とし(図17参照)、ドライバーの心理状態検出手
段40aを付加して第7実施例とは異なる態様の補正手
段70iを備えた、上記第7実施例に請求項11記載の
発明を適用したものである。
【0187】−補正手段70i− 上記補正手段70iによる基本的補正の構成は上記第7
実施例における補正手段70gと同様のものとなってい
る。すなわち、安定走行状態判別手段50gにより安定
走行状態であると判別された時、スロットル制御手段3
0gに備えられたASC部88での設定車速Vtを上述
の式(11)により補正して制御目標車速Vt1とし、
ASC状態における設定車速に1/fゆらぎに基く変動
を与えて車両の前後方向運動に変動を付与するようにな
っている。
実施例における補正手段70gと同様のものとなってい
る。すなわち、安定走行状態判別手段50gにより安定
走行状態であると判別された時、スロットル制御手段3
0gに備えられたASC部88での設定車速Vtを上述
の式(11)により補正して制御目標車速Vt1とし、
ASC状態における設定車速に1/fゆらぎに基く変動
を与えて車両の前後方向運動に変動を付与するようにな
っている。
【0188】そして、上記式(11)における車速ゆら
ぎ量ΔVtの定め方において、上記心理状態検出手段4
0aからの心拍ゆらぎ量σhrを加味して行う点で相違
している。すなわち、上記車速ゆらぎ量ΔVtを次式
(13)により演算するようになっている。
ぎ量ΔVtの定め方において、上記心理状態検出手段4
0aからの心拍ゆらぎ量σhrを加味して行う点で相違
している。すなわち、上記車速ゆらぎ量ΔVtを次式
(13)により演算するようになっている。
【0189】ΔVt=Vt×y×b ………(13) この式(13)中bは補正係数であり、この補正係数b
は上記心拍ゆらぎ量σhrとの関係で予め定められたマ
ップ(図31のステップSI8中の図参照)から求め
る。このマップは、上記心拍ゆらぎ量σhrが大値とな
るリラックス度合いの大きい領域で上記補正係数bが
1.0となり、以後心拍ゆらぎ量σhrの値が小さくな
ってリラックス度合いが低減する程上記補正係数bが低
減し、上記心拍ゆらぎ量σhrが所定値以下の領域で上
記補正係数bが所定の小値となるように定められてい
る。つまり、ASCを選択するような安定走行状態では
あっても、上記心拍ゆらぎ量σhrが小さくてリラック
ス度合いが低減しているような場合は、他の走行車両が
比較的多いような状態であると考えられ、このため、補
正係数bを小さめにして車速ゆらぎ量ΔVt を小さめに
するようになっている。
は上記心拍ゆらぎ量σhrとの関係で予め定められたマ
ップ(図31のステップSI8中の図参照)から求め
る。このマップは、上記心拍ゆらぎ量σhrが大値とな
るリラックス度合いの大きい領域で上記補正係数bが
1.0となり、以後心拍ゆらぎ量σhrの値が小さくな
ってリラックス度合いが低減する程上記補正係数bが低
減し、上記心拍ゆらぎ量σhrが所定値以下の領域で上
記補正係数bが所定の小値となるように定められてい
る。つまり、ASCを選択するような安定走行状態では
あっても、上記心拍ゆらぎ量σhrが小さくてリラック
ス度合いが低減しているような場合は、他の走行車両が
比較的多いような状態であると考えられ、このため、補
正係数bを小さめにして車速ゆらぎ量ΔVt を小さめに
するようになっている。
【0190】−コントロールユニット29iの具体制御
− 以下、第8実施例におけるコントロールユニット29i
によるアクチュエータ87の具体的な制御について、図
31のフローチャートに基いて説明する。
− 以下、第8実施例におけるコントロールユニット29i
によるアクチュエータ87の具体的な制御について、図
31のフローチャートに基いて説明する。
【0191】まず、ステップSI1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSI2で車速値Vspやアクセル開
度などの車両の運動状態量を計測する。そして、ステッ
プSI3でドライバーの心拍数hrの計測と、ステップ
SI4で心拍ゆらぎ量σhrの演算とを第1実施例のス
テップSA3およびSA4(図10参照)と同様に行
う。その後、ステップSI5でASCスイッチ89がO
N状態であるか否かの判別を行い、上記ASCスイッチ
89がOFF状態であれば、スロットル制御手段30g
による制御を通常スロットル制御部による制御に切換え
て基本スロットル開度に基くスロットル制御を行い(ス
テップSI12)、ON状態であればASC制御部88
による制御に切換えてこのASC制御部88による制御
に対してステップSI6以下の補正処理を加える。
なる毎に、ステップSI2で車速値Vspやアクセル開
度などの車両の運動状態量を計測する。そして、ステッ
プSI3でドライバーの心拍数hrの計測と、ステップ
SI4で心拍ゆらぎ量σhrの演算とを第1実施例のス
テップSA3およびSA4(図10参照)と同様に行
う。その後、ステップSI5でASCスイッチ89がO
N状態であるか否かの判別を行い、上記ASCスイッチ
89がOFF状態であれば、スロットル制御手段30g
による制御を通常スロットル制御部による制御に切換え
て基本スロットル開度に基くスロットル制御を行い(ス
テップSI12)、ON状態であればASC制御部88
による制御に切換えてこのASC制御部88による制御
に対してステップSI6以下の補正処理を加える。
【0192】次に、ステップSI6でM系列発生器から
M系列信号を出力させ、ステップSI7では上記出力さ
れたM系列信号を1/fフィルタで変換処理することに
より変動係数yを出力させる。そして、ステップSI8
で上記心拍ゆらぎ量σhrに基き補正係数bをマップか
ら求め、ステップSI9でこの補正係数bと上記変動係
数yとに基いて車速ゆらぎ量ΔVtを式(13)によっ
て演算し、ステップSI10でこの車速ゆらぎ量Vtと
設定車速Vtとに基き制御目標車速Vt1を式(11)
によって演算する。なお、この制御目標車速Vt1には
初期値として上記設定車速Vtが設定されている。
M系列信号を出力させ、ステップSI7では上記出力さ
れたM系列信号を1/fフィルタで変換処理することに
より変動係数yを出力させる。そして、ステップSI8
で上記心拍ゆらぎ量σhrに基き補正係数bをマップか
ら求め、ステップSI9でこの補正係数bと上記変動係
数yとに基いて車速ゆらぎ量ΔVtを式(13)によっ
て演算し、ステップSI10でこの車速ゆらぎ量Vtと
設定車速Vtとに基き制御目標車速Vt1を式(11)
によって演算する。なお、この制御目標車速Vt1には
初期値として上記設定車速Vtが設定されている。
【0193】そして、ステップSI11で車両の車速が
上記制御目標車速Vt1となるようアクチュエータ87
を駆動してスロットル弁86の開度を制御する。
上記制御目標車速Vt1となるようアクチュエータ87
を駆動してスロットル弁86の開度を制御する。
【0194】このフローチャート中、ステップSI3お
よびSI4が心理状態検出手段40aを、ステップSI
5が安定走行状態判別手段50gを、ステップSI5,
SI11およびSI12が制御手段30gを、ステップ
SI5およびSI8〜SI10が補正手段70iを、ス
テップSI6およびSI7がゆらぎ量演算手段60dを
それぞれ構成している。
よびSI4が心理状態検出手段40aを、ステップSI
5が安定走行状態判別手段50gを、ステップSI5,
SI11およびSI12が制御手段30gを、ステップ
SI5およびSI8〜SI10が補正手段70iを、ス
テップSI6およびSI7がゆらぎ量演算手段60dを
それぞれ構成している。
【0195】なお、上記車両の制御装置のその他の構成
は第7実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
は第7実施例のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0196】−第8実施例の作用・効果− 上記第8実施例の場合、第7実施例による効果を前提と
して、補正手段70iにおいてASC制御部88におけ
る設定車速Vtの車速ゆらぎ量ΔVtをドライバーの心
拍ゆらぎ量σhrが小さい程小さくするようにしている
ため、ドライバーがASCを選択するような安定走行状
態であっても、上記ドライバーのリラックス状態に変動
をきたす走行車両の多少などの要因を加味することがで
き、このような走行環境を加味しつつ、ドライバーをし
て快適な運転操作を継続させることができる。
して、補正手段70iにおいてASC制御部88におけ
る設定車速Vtの車速ゆらぎ量ΔVtをドライバーの心
拍ゆらぎ量σhrが小さい程小さくするようにしている
ため、ドライバーがASCを選択するような安定走行状
態であっても、上記ドライバーのリラックス状態に変動
をきたす走行車両の多少などの要因を加味することがで
き、このような走行環境を加味しつつ、ドライバーをし
て快適な運転操作を継続させることができる。
【0197】<第9実施例>図32は、請求項4記載の
発明を適用した第9実施例に係る制御装置のコントロー
ルユニット29jを示す。この第9実施例は、第1もし
くは第2実施例と同様の構造の4輪操舵車を対象とし
(図2参照)、その後輪3,3の操舵角の制御を、第1
もしくは第2実施例のごとく車速に基いて行うのではな
く、車両に作用するヨーレイト成分に基いて行うものに
本発明を適用したものであり、請求項4に対応するもの
である。同図において、30jは後輪操舵装置20(図
2参照)のモータ28を駆動制御することにより後述の
制御目標ヨーレイトとなるようフィードバック制御する
後輪操舵制御手段、50jは安定走行状態判別手段、6
0bは第2実施例と同一構成のゆらぎ量演算手段、70
jは補正手段、91は車両に作用する実際ヨーレイトを
検出するヨーレイト検出手段としてのヨーレイトセンサ
である。
発明を適用した第9実施例に係る制御装置のコントロー
ルユニット29jを示す。この第9実施例は、第1もし
くは第2実施例と同様の構造の4輪操舵車を対象とし
(図2参照)、その後輪3,3の操舵角の制御を、第1
もしくは第2実施例のごとく車速に基いて行うのではな
く、車両に作用するヨーレイト成分に基いて行うものに
本発明を適用したものであり、請求項4に対応するもの
である。同図において、30jは後輪操舵装置20(図
2参照)のモータ28を駆動制御することにより後述の
制御目標ヨーレイトとなるようフィードバック制御する
後輪操舵制御手段、50jは安定走行状態判別手段、6
0bは第2実施例と同一構成のゆらぎ量演算手段、70
jは補正手段、91は車両に作用する実際ヨーレイトを
検出するヨーレイト検出手段としてのヨーレイトセンサ
である。
【0198】−後輪操舵制御手段30j− 上記後輪操舵制御手段30jには、車速センサ31、前
輪操舵角センサ32、後輪操舵角センサ33、および、
ヨーレイトセンサ91からそれぞれ検出信号が入力され
ている。そして、この後輪操舵制御手段30jは、ドラ
イバーのステアリングホイール1の操舵量に基いて車両
の目標ヨーレイトを演算する一方、車両に作用する実際
ヨーレイトを上記ヨーレイトセンサ91により検出し、
このヨーレイトの検出値と目標値との偏差に応じたフィ
ードバック制御量によって後輪3,3の操舵角をフィー
ドバック制御することにより、車両の実際ヨーレイトを
上記制御目標ヨーレイトにするようになっている。
輪操舵角センサ32、後輪操舵角センサ33、および、
ヨーレイトセンサ91からそれぞれ検出信号が入力され
ている。そして、この後輪操舵制御手段30jは、ドラ
イバーのステアリングホイール1の操舵量に基いて車両
の目標ヨーレイトを演算する一方、車両に作用する実際
ヨーレイトを上記ヨーレイトセンサ91により検出し、
このヨーレイトの検出値と目標値との偏差に応じたフィ
ードバック制御量によって後輪3,3の操舵角をフィー
ドバック制御することにより、車両の実際ヨーレイトを
上記制御目標ヨーレイトにするようになっている。
【0199】−安定走行状態判別手段50j− 上記安定走行状態判別手段50jは、上記前輪操舵角セ
ンサ32からの検出値に基いて車両がほぼ直進状態にあ
るか否かをみて、直進状態にあれば安定走行状態と判別
するようになっている。すなわち、前輪操舵角Fstg
が微小操舵角として予め設定された判別値Fstglよ
り小さい場合、直進状態にあるとして車両は安定走行状
態にあると判別し、これを補正手段70jに出力するよ
うになっている。つまり、後述の補正手段70jにより
車両の左右方向にゆらぎを与えるものであるため、ドラ
イバーが意図的に旋回操作をして車両が不安定になって
いる状態を除くようにしている。
ンサ32からの検出値に基いて車両がほぼ直進状態にあ
るか否かをみて、直進状態にあれば安定走行状態と判別
するようになっている。すなわち、前輪操舵角Fstg
が微小操舵角として予め設定された判別値Fstglよ
り小さい場合、直進状態にあるとして車両は安定走行状
態にあると判別し、これを補正手段70jに出力するよ
うになっている。つまり、後述の補正手段70jにより
車両の左右方向にゆらぎを与えるものであるため、ドラ
イバーが意図的に旋回操作をして車両が不安定になって
いる状態を除くようにしている。
【0200】−補正手段70j− 上記補正手段70jは、安定走行状態判別手段50jに
より安定走行状態であると判別された時、ゆらぎ量演算
手段60bからゆらぎ量として出力される変動係数yに
基いて、次式(14)により、上記後輪操舵制御手段3
0jにおける目標ヨーレイトYrtの値を補正するように
なっている。そして、この補正された目標ヨーレイトY
rtを上記後輪操舵制御手段30jで用いることにより
車両の左右方向運動としての旋回運動に1/fゆらぎに
基く変動を与えるようになっている。
より安定走行状態であると判別された時、ゆらぎ量演算
手段60bからゆらぎ量として出力される変動係数yに
基いて、次式(14)により、上記後輪操舵制御手段3
0jにおける目標ヨーレイトYrtの値を補正するように
なっている。そして、この補正された目標ヨーレイトY
rtを上記後輪操舵制御手段30jで用いることにより
車両の左右方向運動としての旋回運動に1/fゆらぎに
基く変動を与えるようになっている。
【0201】 Yrt=Yrt×(1+y) ………(14) この式(14)は第2実施例における式(2)の基準操
舵比kを目標ヨーレイトYrtとし、低減係数aを1と
したものに相当する。従って、この補正手段70jにお
いても上記式(14)に第2実施例と同様の低減係数を
導入してもよいし、例えば上記低減係数a=10として
「Yrt×y」に0.1を乗じたものとし、制御目標ヨ
ーレイトの変動を「Yrt×y」の10%値を最大値と
して制限を加えてもよい。この10%値を用いる場合、
全車速域において、過度な変動となることを防止しつ
つ、心地よい変動を付与することができる。
舵比kを目標ヨーレイトYrtとし、低減係数aを1と
したものに相当する。従って、この補正手段70jにお
いても上記式(14)に第2実施例と同様の低減係数を
導入してもよいし、例えば上記低減係数a=10として
「Yrt×y」に0.1を乗じたものとし、制御目標ヨ
ーレイトの変動を「Yrt×y」の10%値を最大値と
して制限を加えてもよい。この10%値を用いる場合、
全車速域において、過度な変動となることを防止しつ
つ、心地よい変動を付与することができる。
【0202】−コントロールユニット29jの具体制御
− 以下、この第9実施例におけるコントロールユニット2
9jによるモータ28の具体的な制御について、図33
のフローチャートに基いて説明する。
− 以下、この第9実施例におけるコントロールユニット2
9jによるモータ28の具体的な制御について、図33
のフローチャートに基いて説明する。
【0203】まず、ステップSJ1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSJ2で車速値Vsp、実際ヨーレ
イトYr、前輪操舵角Fstgや後輪操舵角Rstgな
どの車両運動状態量を計測した後、ステップSJ3で目
標ヨーレイトYrtを次式(15)により演算する。
なる毎に、ステップSJ2で車速値Vsp、実際ヨーレ
イトYr、前輪操舵角Fstgや後輪操舵角Rstgな
どの車両運動状態量を計測した後、ステップSJ3で目
標ヨーレイトYrtを次式(15)により演算する。
【0204】 Yrt={Vsp/(1+A×Vsp2 )}×(Fstg/L)…(15) この式(15)中、Aはスタビリティファクタ、Lは車
両のホイールベースである。
両のホイールベースである。
【0205】次に、ステップSJ4で現在の前輪操舵角
Fstgの絶対値が判別値Fstglより小さいか否か
の判別を行い、上記前輪操舵角Fstgが判別値Fst
gl以上の旋回状態にある場合ステップSJ5で変動係
数yを0として後述のステップSJ8に進み、逆に、上
記前輪操舵角Fstgが判別値Fstglより小さいほ
ぼ直進状態にある場合ステップSJ6以降に進みゆらぎ
の付与を行う。
Fstgの絶対値が判別値Fstglより小さいか否か
の判別を行い、上記前輪操舵角Fstgが判別値Fst
gl以上の旋回状態にある場合ステップSJ5で変動係
数yを0として後述のステップSJ8に進み、逆に、上
記前輪操舵角Fstgが判別値Fstglより小さいほ
ぼ直進状態にある場合ステップSJ6以降に進みゆらぎ
の付与を行う。
【0206】上記ステップSJ6では、M系列発生器か
らM系列信号を出力させ、ステップSJ7で上記出力さ
れたM系列信号を1/fフィルタで変換処理することに
より変動係数yを出力させる。そして、ステップSJ8
でこの変動係数yに基いて上記ステップSJ3での目標
ヨーレイトYrtを補正した補正後の目標ヨーレイトY
rtを式(14)によって演算する。
らM系列信号を出力させ、ステップSJ7で上記出力さ
れたM系列信号を1/fフィルタで変換処理することに
より変動係数yを出力させる。そして、ステップSJ8
でこの変動係数yに基いて上記ステップSJ3での目標
ヨーレイトYrtを補正した補正後の目標ヨーレイトY
rtを式(14)によって演算する。
【0207】そして、ステップSJ9でゆらぎを付与し
た補正後の制御目標ヨーレイトYrtを用いて後輪操舵
角Rstgのヨーレイトフィードバック制御を行い、リ
ターンする。
た補正後の制御目標ヨーレイトYrtを用いて後輪操舵
角Rstgのヨーレイトフィードバック制御を行い、リ
ターンする。
【0208】このフローチャート中、ステップSJ1〜
SJ3およびSJ9が後輪操舵角制御手段30jを、ス
テップSJ4およびSJ5が安定走行状態判別手段50
jを、ステップSJ6およびSJ7がゆらぎ量演算手段
60bを、ステップSJ8が補正手段70jをそれぞれ
構成している。
SJ3およびSJ9が後輪操舵角制御手段30jを、ス
テップSJ4およびSJ5が安定走行状態判別手段50
jを、ステップSJ6およびSJ7がゆらぎ量演算手段
60bを、ステップSJ8が補正手段70jをそれぞれ
構成している。
【0209】−第9実施例の作用・効果− 上記第9実施例の場合、補正手段70jでの補正により
目標ヨーレイトに変動を付与することにより、同一ステ
アリング状態であっても、車両のヨー運動にゆらぎが強
制的に与えられるため、これを知覚したドライバーがス
テアリング操舵をわずかずつ変化させる動作を行うこと
になり、直進状態において同一のステアリング操舵状態
の維持を強いられることに伴う不快感や筋肉の硬直の防
止が図られる。これにより、後輪操舵角の制御をヨーレ
イト成分に基いて行う場合においても、ドライバーをし
て快適な状態での運転操作を継続して行なわせることが
できる。
目標ヨーレイトに変動を付与することにより、同一ステ
アリング状態であっても、車両のヨー運動にゆらぎが強
制的に与えられるため、これを知覚したドライバーがス
テアリング操舵をわずかずつ変化させる動作を行うこと
になり、直進状態において同一のステアリング操舵状態
の維持を強いられることに伴う不快感や筋肉の硬直の防
止が図られる。これにより、後輪操舵角の制御をヨーレ
イト成分に基いて行う場合においても、ドライバーをし
て快適な状態での運転操作を継続して行なわせることが
できる。
【0210】また、この場合、ドライバーが意図的に旋
回動作をすることにより、変動係数yが0に戻されて本
来の後輪操舵制御が行われるため(ステップSJ4,S
J5参照)、操縦安定性確保も図ることができる。さら
に、付与されるゆらぎが1/fゆらぎに対応するもので
あるため、上記の車両の左右方向運動の変化がドライバ
ーにはかえって心地良さを与え、より快適な運転操作を
継続させることができる。
回動作をすることにより、変動係数yが0に戻されて本
来の後輪操舵制御が行われるため(ステップSJ4,S
J5参照)、操縦安定性確保も図ることができる。さら
に、付与されるゆらぎが1/fゆらぎに対応するもので
あるため、上記の車両の左右方向運動の変化がドライバ
ーにはかえって心地良さを与え、より快適な運転操作を
継続させることができる。
【0211】<第10実施例>図34は、請求項5記載
の発明を適用した第10実施例に係る制御装置のコント
ロールユニット29mを示す。この第10実施例は、第
1もしくは第2実施例と同様の構造の4輪操舵車を対象
とし(図2参照)、その後輪3,3の操舵角の制御を、
第1もしくは第2実施例のごとく車速に基いて行うので
はなく、車両に作用する横方向加速度(横G)成分に基
いて行うものに本発明を適用したものであり、請求項5
に対応するものである。同図において、30mは後輪操
舵装置20(図2参照)のモータ28を駆動制御するこ
とにより後述の制御目標横Gとなるようフィードバック
制御する後輪操舵制御手段、70mは補正手段、92は
車両に作用する実際横Gを検出する横方向加速度検出手
段としての横Gセンサである。なお、50jは車両が安
定走行状態にあることを判別してそれを補正手段70m
に出力する安定走行状態判別手段、60bは1/fゆら
ぎに基く変動係数yを上記補正手段70mに出力するゆ
らぎ量演算手段であり、これらの手段50j,60bは
第9実施例のものと同様であるため、その説明を省略す
る。
の発明を適用した第10実施例に係る制御装置のコント
ロールユニット29mを示す。この第10実施例は、第
1もしくは第2実施例と同様の構造の4輪操舵車を対象
とし(図2参照)、その後輪3,3の操舵角の制御を、
第1もしくは第2実施例のごとく車速に基いて行うので
はなく、車両に作用する横方向加速度(横G)成分に基
いて行うものに本発明を適用したものであり、請求項5
に対応するものである。同図において、30mは後輪操
舵装置20(図2参照)のモータ28を駆動制御するこ
とにより後述の制御目標横Gとなるようフィードバック
制御する後輪操舵制御手段、70mは補正手段、92は
車両に作用する実際横Gを検出する横方向加速度検出手
段としての横Gセンサである。なお、50jは車両が安
定走行状態にあることを判別してそれを補正手段70m
に出力する安定走行状態判別手段、60bは1/fゆら
ぎに基く変動係数yを上記補正手段70mに出力するゆ
らぎ量演算手段であり、これらの手段50j,60bは
第9実施例のものと同様であるため、その説明を省略す
る。
【0212】−後輪操舵制御手段30m− 上記後輪操舵制御手段30mには、車速センサ31、前
輪操舵角センサ32、後輪操舵角センサ33、および、
横Gセンサ92からそれぞれ検出信号が入力されてい
る。そして、この後輪操舵制御手段30mは、ドライバ
ーのステアリングホイール1の操舵量に基いて車両の目
標横Gを演算する一方、車両に作用する実際横Gを上記
横Gセンサ92により検出し、この横Gの検出値と目標
値との偏差に応じたフィードバック制御量によって後輪
3,3の操舵角をフィードバック制御することにより、
車両の実際横Gを上記目標横Gにするようになってい
る。
輪操舵角センサ32、後輪操舵角センサ33、および、
横Gセンサ92からそれぞれ検出信号が入力されてい
る。そして、この後輪操舵制御手段30mは、ドライバ
ーのステアリングホイール1の操舵量に基いて車両の目
標横Gを演算する一方、車両に作用する実際横Gを上記
横Gセンサ92により検出し、この横Gの検出値と目標
値との偏差に応じたフィードバック制御量によって後輪
3,3の操舵角をフィードバック制御することにより、
車両の実際横Gを上記目標横Gにするようになってい
る。
【0213】−補正手段70m−上記補正手段70m
は、安定走行状態判別手段50jにより安定走行状態で
あると判別された時、ゆらぎ量演算手段60bからゆら
ぎ量として出力される変動係数yに基いて、次式(1
6)により、上記後輪操舵制御手段30mにおける目標
横G;Ygtの値を補正するようになっている。そし
て、この補正された制御目標横G;Ygtを上記後輪操
舵制御手段30mで用いることにより車両の左右方向運
動に1/fゆらぎに基く変動を与えるようになってい
る。
は、安定走行状態判別手段50jにより安定走行状態で
あると判別された時、ゆらぎ量演算手段60bからゆら
ぎ量として出力される変動係数yに基いて、次式(1
6)により、上記後輪操舵制御手段30mにおける目標
横G;Ygtの値を補正するようになっている。そし
て、この補正された制御目標横G;Ygtを上記後輪操
舵制御手段30mで用いることにより車両の左右方向運
動に1/fゆらぎに基く変動を与えるようになってい
る。
【0214】 Ygt=Ygt×(1+y) ………(16) なお、この式(16)に第2実施例における式(2)の
低減係数aを導入したり、変動幅に制限を加えたりして
もよいのは、第9実施例の式(14)の場合と同様であ
る。
低減係数aを導入したり、変動幅に制限を加えたりして
もよいのは、第9実施例の式(14)の場合と同様であ
る。
【0215】−コントロールユニット29mの具体制御
− 以下、この第10実施例におけるコントロールユニット
29mによるモータ28の具体的な制御について、図3
5のフローチャートに基いて説明する。
− 以下、この第10実施例におけるコントロールユニット
29mによるモータ28の具体的な制御について、図3
5のフローチャートに基いて説明する。
【0216】まず、ステップSM1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSM2で車速値Vsp、実際横G;
Yg、前輪操舵角Fstgや後輪操舵角Rstgなどの
車両運動状態量を計測した後、ステップSM3で目標横
G;Ygtを次式(17)により演算する。
なる毎に、ステップSM2で車速値Vsp、実際横G;
Yg、前輪操舵角Fstgや後輪操舵角Rstgなどの
車両運動状態量を計測した後、ステップSM3で目標横
G;Ygtを次式(17)により演算する。
【0217】 Ygt={Vsp2 /(1+A×Vsp2 )}×(Fstg/L)…(17) この式(17)中、Aはスタビリティファクタ、Lは車
両のホイールベースである。
両のホイールベースである。
【0218】次に、ステップSM4で現在の前輪操舵角
Fstgの絶対値が判別値Fstglより小さいか否か
の判別を行い、上記前輪操舵角Fstgが判別値Fst
gl以上の旋回状態にある場合ステップSM5で変動係
数yを0として後述のステップSM8に進み、逆に、上
記前輪操舵角Fstgが判別値Fstglより小さいほ
ぼ直進状態にある場合ステップSM6以降に進みゆらぎ
の付与を行う。
Fstgの絶対値が判別値Fstglより小さいか否か
の判別を行い、上記前輪操舵角Fstgが判別値Fst
gl以上の旋回状態にある場合ステップSM5で変動係
数yを0として後述のステップSM8に進み、逆に、上
記前輪操舵角Fstgが判別値Fstglより小さいほ
ぼ直進状態にある場合ステップSM6以降に進みゆらぎ
の付与を行う。
【0219】上記ステップSM6では、M系列発生器か
らM系列信号を出力させ、ステップSM7で上記出力さ
れたM系列信号を1/fフィルタで変換処理することに
より変動係数yを出力させる。そして、ステップSM8
でこの変動係数yに基いて上記ステップSM3での目標
横G;Ygtを補正した補正後の目標横G;Ygtを式
(16)によって演算する。
らM系列信号を出力させ、ステップSM7で上記出力さ
れたM系列信号を1/fフィルタで変換処理することに
より変動係数yを出力させる。そして、ステップSM8
でこの変動係数yに基いて上記ステップSM3での目標
横G;Ygtを補正した補正後の目標横G;Ygtを式
(16)によって演算する。
【0220】そして、ステップSM9でゆらぎを付与し
た補正後の目標横G;Ygtを用いて後輪操舵角Rst
gのヨーレイトフィードバック制御を行い、リターンす
る。
た補正後の目標横G;Ygtを用いて後輪操舵角Rst
gのヨーレイトフィードバック制御を行い、リターンす
る。
【0221】このフローチャート中、ステップSM1〜
SM3およびSM9が後輪操舵角制御手段30mを、ス
テップSM4およびSM5が安定走行状態判別手段50
jを、ステップSM6およびSM7がゆらぎ量演算手段
60bを、ステップSM8が補正手段70mをそれぞれ
構成している。
SM3およびSM9が後輪操舵角制御手段30mを、ス
テップSM4およびSM5が安定走行状態判別手段50
jを、ステップSM6およびSM7がゆらぎ量演算手段
60bを、ステップSM8が補正手段70mをそれぞれ
構成している。
【0222】−第10実施例の作用・効果− 上記第10実施例の場合、補正手段70mでの補正によ
り目標横Gに変動を付与することにより、同一ステアリ
ング状態であっても、車両に生じている横Gにゆらぎが
強制的に与えられるため、これを知覚したドライバーが
ステアリング操舵をわずかずつ変化させる動作を行うこ
とになり、直進状態において同一のステアリング操舵状
態の維持を強いられることに伴う不快感や筋肉の硬直の
防止が図られる。これにより、後輪操舵角の制御を横G
成分に基いて行う場合においても、ドライバーをして快
適な状態での運転操作を継続して行なわせることができ
る。
り目標横Gに変動を付与することにより、同一ステアリ
ング状態であっても、車両に生じている横Gにゆらぎが
強制的に与えられるため、これを知覚したドライバーが
ステアリング操舵をわずかずつ変化させる動作を行うこ
とになり、直進状態において同一のステアリング操舵状
態の維持を強いられることに伴う不快感や筋肉の硬直の
防止が図られる。これにより、後輪操舵角の制御を横G
成分に基いて行う場合においても、ドライバーをして快
適な状態での運転操作を継続して行なわせることができ
る。
【0223】また、この場合、ドライバーの意図的な旋
回動作にに伴うゆらぎ付与の停止(ステップSM4,S
M5参照)による操縦安定性確保、および、1/fゆら
ぎに対応するゆらぎの付与に基く心地良さの付与が図ら
れる点については、第9実施例の場合と同様である。
回動作にに伴うゆらぎ付与の停止(ステップSM4,S
M5参照)による操縦安定性確保、および、1/fゆら
ぎに対応するゆらぎの付与に基く心地良さの付与が図ら
れる点については、第9実施例の場合と同様である。
【0224】<第11実施例>図36は、請求項6記載
の発明を適用した第11実施例に係る制御装置のコント
ロールユニット29nを示す。この第11実施例は、第
1もしくは第2実施例と同様の構造の4輪操舵車を対象
とし(図2参照)、その後輪3,3の操舵角の制御を、
第1もしくは第2実施例のごとく車速に基いて行うので
はなく、車両に作用するヨーレイト成分および横G成分
の両者に基いて行うものに本発明を適用したものであ
り、請求項6に対応するものである。同図において、3
0nは後輪操舵装置20(図2参照)のモータ28を駆
動制御することにより後述の目標後輪操舵角Rstgt
となるようフィードバック制御する後輪操舵制御手段、
70nは補正手段、91は車両に作用するヨーレイトを
検出するヨーレイトセンサ、92は車両に作用する実際
横Gを検出する横方向加速度検出手段としての横Gセン
サである。なお、50jは車両が安定走行状態にあるこ
とを判別してそれを補正手段70nに出力する安定走行
状態判別手段、60bは1/fゆらぎに基く変動係数y
を上記補正手段70nに出力するゆらぎ量演算手段であ
り、これらの手段50j,60bは第9実施例のものと
同様であるため、その説明を省略する。
の発明を適用した第11実施例に係る制御装置のコント
ロールユニット29nを示す。この第11実施例は、第
1もしくは第2実施例と同様の構造の4輪操舵車を対象
とし(図2参照)、その後輪3,3の操舵角の制御を、
第1もしくは第2実施例のごとく車速に基いて行うので
はなく、車両に作用するヨーレイト成分および横G成分
の両者に基いて行うものに本発明を適用したものであ
り、請求項6に対応するものである。同図において、3
0nは後輪操舵装置20(図2参照)のモータ28を駆
動制御することにより後述の目標後輪操舵角Rstgt
となるようフィードバック制御する後輪操舵制御手段、
70nは補正手段、91は車両に作用するヨーレイトを
検出するヨーレイトセンサ、92は車両に作用する実際
横Gを検出する横方向加速度検出手段としての横Gセン
サである。なお、50jは車両が安定走行状態にあるこ
とを判別してそれを補正手段70nに出力する安定走行
状態判別手段、60bは1/fゆらぎに基く変動係数y
を上記補正手段70nに出力するゆらぎ量演算手段であ
り、これらの手段50j,60bは第9実施例のものと
同様であるため、その説明を省略する。
【0225】−後輪操舵制御手段30n− 上記後輪操舵制御手段30nには、車速センサ31、前
輪操舵角センサ32、後輪操舵角センサ33、ヨーレイ
トセンサ91、および、横Gセンサ92からそれぞれ検
出信号が入力されている。そして、この後輪操舵制御手
段30nは、ヨーレイト成分に基くヨーレイト成分制御
部301と、横G成分に基く横G成分制御部302と、
これら両制御部301,302による後輪3,3の操舵
角についての各制御量Ryr,Rygを車速センサ31
により検出される車速値に応じて重み付けすることによ
り混合して後輪操舵角の目標制御量Rstgtを決定す
る制御量決定部303nとを備えており、この制御量決
定部303nにより決定された目標制御量Rstgtに
基いて後輪3,3の操舵角をフィードバック制御するこ
とにより、車両に作用するヨーレイトおよび横Gを所定
比率で配分された後のものにするようになっている。
輪操舵角センサ32、後輪操舵角センサ33、ヨーレイ
トセンサ91、および、横Gセンサ92からそれぞれ検
出信号が入力されている。そして、この後輪操舵制御手
段30nは、ヨーレイト成分に基くヨーレイト成分制御
部301と、横G成分に基く横G成分制御部302と、
これら両制御部301,302による後輪3,3の操舵
角についての各制御量Ryr,Rygを車速センサ31
により検出される車速値に応じて重み付けすることによ
り混合して後輪操舵角の目標制御量Rstgtを決定す
る制御量決定部303nとを備えており、この制御量決
定部303nにより決定された目標制御量Rstgtに
基いて後輪3,3の操舵角をフィードバック制御するこ
とにより、車両に作用するヨーレイトおよび横Gを所定
比率で配分された後のものにするようになっている。
【0226】すなわち、上記ヨーレイト成分制御部30
1は、ヨーレイトセンサ91により検出された実際ヨー
レイトに基いて、車両のヨーレイトがドライバーのステ
アリング操舵量に基き演算した目標ヨーレイトになるよ
う後輪操舵角についてのフィードバック制御量Ryrを
上記制御量決定部303nに出力するようになってお
り、また、上記横G成分制御部302は、横Gセンサ9
2により検出された横Gに基いて、車両の横Gがドライ
バーのステアリング操舵量に基き演算した目標横Gにな
るよう後輪操舵角についてのフィードバック制御量Ry
gを上記制御量決定部303nに出力するようになって
いる。
1は、ヨーレイトセンサ91により検出された実際ヨー
レイトに基いて、車両のヨーレイトがドライバーのステ
アリング操舵量に基き演算した目標ヨーレイトになるよ
う後輪操舵角についてのフィードバック制御量Ryrを
上記制御量決定部303nに出力するようになってお
り、また、上記横G成分制御部302は、横Gセンサ9
2により検出された横Gに基いて、車両の横Gがドライ
バーのステアリング操舵量に基き演算した目標横Gにな
るよう後輪操舵角についてのフィードバック制御量Ry
gを上記制御量決定部303nに出力するようになって
いる。
【0227】そして、上記制御量決定部303nは、上
記ヨーレイト成分に基く制御量Ryrと上記横G成分に
基く制御量Rygとを次式(18)によって混合して後
輪操舵角の目標制御量Rstgtを決定するようになっ
ている。
記ヨーレイト成分に基く制御量Ryrと上記横G成分に
基く制御量Rygとを次式(18)によって混合して後
輪操舵角の目標制御量Rstgtを決定するようになっ
ている。
【0228】 Rstgt=Ryr×e1 +Ryg×(1−e1 ) ……(18) この式(18)中、e1 (1≧e1 >0)は重み付け比
率である。この重み付け比率e1 は車速値Vspとの関
係においてマップ(図37のステップSN13の図参
照)により予め定められており、このマップは車速値V
spが低速側である程、重み付け比率e1 が1.0に近
付き、高速側である程0に近付くように定められてい
る。すなわち、目標制御量Rstgtに占めるヨーレイ
ト成分による制御量Ryrの割合を低速である程大きく
してステアリング操作初期の回頭性を重視し、高速であ
る程横G成分による制御量Rygの占める割合を大きく
して横移動特性を重視するようになっている。
率である。この重み付け比率e1 は車速値Vspとの関
係においてマップ(図37のステップSN13の図参
照)により予め定められており、このマップは車速値V
spが低速側である程、重み付け比率e1 が1.0に近
付き、高速側である程0に近付くように定められてい
る。すなわち、目標制御量Rstgtに占めるヨーレイ
ト成分による制御量Ryrの割合を低速である程大きく
してステアリング操作初期の回頭性を重視し、高速であ
る程横G成分による制御量Rygの占める割合を大きく
して横移動特性を重視するようになっている。
【0229】−補正手段70n− 上記補正手段70nは、安定走行状態判別手段50jに
より安定走行状態であると判別された時、ゆらぎ量演算
手段60bからゆらぎ量として出力される変動係数yに
基いて、前掲の式(14)により上記ヨーレイト成分制
御部301における目標ヨーレイトYrtの値を、ま
た、前掲の式(16)により、上記横G成分制御部30
2における目標横G;Ygtの値をそれぞれ補正するよ
うになっている。そして、この補正された目標ヨーレイ
トYrtおよび目標横G;Ygtを上記制御量決定部3
03nで用いることにより車両の左右方向運動に1/f
ゆらぎに基く変動を与えるようになっている。
より安定走行状態であると判別された時、ゆらぎ量演算
手段60bからゆらぎ量として出力される変動係数yに
基いて、前掲の式(14)により上記ヨーレイト成分制
御部301における目標ヨーレイトYrtの値を、ま
た、前掲の式(16)により、上記横G成分制御部30
2における目標横G;Ygtの値をそれぞれ補正するよ
うになっている。そして、この補正された目標ヨーレイ
トYrtおよび目標横G;Ygtを上記制御量決定部3
03nで用いることにより車両の左右方向運動に1/f
ゆらぎに基く変動を与えるようになっている。
【0230】−コントロールユニット29nの具体制御
− 以下、この第11実施例におけるコントロールユニット
29nによるモータ28の具体的な制御について、図3
7および図38のフローチャートに基いて説明する。
− 以下、この第11実施例におけるコントロールユニット
29nによるモータ28の具体的な制御について、図3
7および図38のフローチャートに基いて説明する。
【0231】まず、ステップSN1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSN2で車速値Vsp、実際ヨーレ
イトYr、実際横G;Yg、前輪操舵角Fstgや後輪
操舵角Rstgなどの車両運動状態量を計測した後、ス
テップSN3で現在の前輪操舵角Fstgの絶対値が判
別値Fstglより小さいか否かの判別を行い、上記前
輪操舵角Fstgが判別値Fstgl以上の旋回状態に
ある場合ステップSN4で変動係数yを0として後述の
ステップSN9に進み、逆に、上記前輪操舵角Fstg
が判別値Fstglより小さいほぼ直進状態にある場合
ステップSN5以降に進みゆらぎの付与を行う。
なる毎に、ステップSN2で車速値Vsp、実際ヨーレ
イトYr、実際横G;Yg、前輪操舵角Fstgや後輪
操舵角Rstgなどの車両運動状態量を計測した後、ス
テップSN3で現在の前輪操舵角Fstgの絶対値が判
別値Fstglより小さいか否かの判別を行い、上記前
輪操舵角Fstgが判別値Fstgl以上の旋回状態に
ある場合ステップSN4で変動係数yを0として後述の
ステップSN9に進み、逆に、上記前輪操舵角Fstg
が判別値Fstglより小さいほぼ直進状態にある場合
ステップSN5以降に進みゆらぎの付与を行う。
【0232】このステップSN5では前掲の式(15)
により目標ヨーレイトYrtを、ステップSN6では前
掲の式(17)により目標横G;Ygtをそれぞれ演算
した後、ステップSN7でM系列発生器からM系列信号
を出力させ、ステップSN8で上記出力されたM系列信
号を1/fフィルタで変換処理することにより変動係数
yを出力させる。そして、この変動係数yに基いて、ス
テップSN9で上記目標ヨーレイトYrt(ステップS
N5)を式(14)により補正して目標ヨーレイトYr
tのゆらぎ化を行うとともに、ステップSN10で目標
横G;Ygt(ステップSN6)を式(16)により補
正して目標横G;Ygtのゆらぎ化を行う。
により目標ヨーレイトYrtを、ステップSN6では前
掲の式(17)により目標横G;Ygtをそれぞれ演算
した後、ステップSN7でM系列発生器からM系列信号
を出力させ、ステップSN8で上記出力されたM系列信
号を1/fフィルタで変換処理することにより変動係数
yを出力させる。そして、この変動係数yに基いて、ス
テップSN9で上記目標ヨーレイトYrt(ステップS
N5)を式(14)により補正して目標ヨーレイトYr
tのゆらぎ化を行うとともに、ステップSN10で目標
横G;Ygt(ステップSN6)を式(16)により補
正して目標横G;Ygtのゆらぎ化を行う。
【0233】そして、ステップSN11で上記ゆらぎを
付与した目標ヨーレイトYrtに基いて後輪操舵角につ
いてのヨーレイトフィードバック制御量Ryrを決定
し、ステップSN12で上記ゆらぎを付与した目標横
G;Ygtに基いて後輪操舵角についての横Gフィード
バック制御量Rygを決定する。この後、ステップSN
13で重み付け比率e1 をマップから読取り、この重み
付け比率e1 に基いてステップSN14で後輪操舵角の
目標制御量Rstgtを式(18)により決定する。そ
して、後輪3,3の操舵角がこの目標制御量Rstgt
となるようにモータ28のフィードバック制御を行っ
て、リターンする。
付与した目標ヨーレイトYrtに基いて後輪操舵角につ
いてのヨーレイトフィードバック制御量Ryrを決定
し、ステップSN12で上記ゆらぎを付与した目標横
G;Ygtに基いて後輪操舵角についての横Gフィード
バック制御量Rygを決定する。この後、ステップSN
13で重み付け比率e1 をマップから読取り、この重み
付け比率e1 に基いてステップSN14で後輪操舵角の
目標制御量Rstgtを式(18)により決定する。そ
して、後輪3,3の操舵角がこの目標制御量Rstgt
となるようにモータ28のフィードバック制御を行っ
て、リターンする。
【0234】このフローチャート中、ステップSN1,
SN2,SN5,SN6およびSN11〜SN15が後
輪操舵角制御手段30nを、ステップSN3およびSN
4が安定走行状態判別手段50jを、ステップSN7お
よびSN8がゆらぎ量演算手段60bを、ステップSN
9およびSN10が補正手段70nをそれぞれ構成して
いる。また、上記後輪操舵角制御手段30nの内、ステ
ップSN5およびSN11がヨーレイト成分制御部30
1を、ステップSN6およびSN12が横G成分制御部
302を、ステップSN13およびSN14が制御量決
定部303nをそれぞれ構成している。
SN2,SN5,SN6およびSN11〜SN15が後
輪操舵角制御手段30nを、ステップSN3およびSN
4が安定走行状態判別手段50jを、ステップSN7お
よびSN8がゆらぎ量演算手段60bを、ステップSN
9およびSN10が補正手段70nをそれぞれ構成して
いる。また、上記後輪操舵角制御手段30nの内、ステ
ップSN5およびSN11がヨーレイト成分制御部30
1を、ステップSN6およびSN12が横G成分制御部
302を、ステップSN13およびSN14が制御量決
定部303nをそれぞれ構成している。
【0235】−第11実施例の作用・効果− 上記第11実施例の場合、後輪操舵制御手段30nによ
ってヨーレイト成分による目標ヨーレイトYrtに基く
ヨーレイトフィードバック制御量Ryrと、横G成分に
よる目標横G;Ygtに基く横Gフィードバック制御量
Rygとの両者を用いて後輪3,3の操舵角についてフ
ィードバック操舵制御が行われる。この際、制御量決定
部303nによって、後輪操舵角の目標制御量Rstg
tとして車速が低速側である程、上記ヨーレイトフィー
ドバック制御量Ryrの配分比率が大きくなるように重
み付けられるため、後輪操舵角が主として逆相側に制御
されてステアリング操作初期の回頭性がより増大する一
方、高速側では後輪操舵角が主として同相側に制御され
て車両の旋回に伴い横Gが車両に付与される。そして、
車両が安定走行状態にあると安定走行状態判別手段50
jで判定された時、上記目標ヨーレイトYrtおよび目
標横G;Ygtの値に補正手段70nによってゆらぎで
ある変動が強制的に付与されて、上記ヨーレイトフィー
ドバック制御量Ryrおよび横Gフィードバック制御量
Rygにも上記変動が加味される。このため、低速側で
は車両の旋回時の回頭性の変動に伴いより大きな視覚的
変化をドライバーに与えることができる一方、高速側で
は車両の旋回に伴う横Gのより大きな変化をドライバー
に体感させることができ、これらにより、車速に応じて
より明確な刺激をドライバーに与えることができる。そ
して、この変動に伴う刺激を知覚したドライバーがこれ
に対応してステアリング操舵をわずかずつ変化させる動
作を行うことになり、直進状態において同一のステアリ
ング操舵状態の維持を強いられることに伴う不快感や筋
肉の硬直の防止が図られる。これにより、後輪操舵角の
制御をヨーレイト成分および横G成分の両者に基いて行
う場合においても、ドライバーをして快適な状態での運
転操作を継続して行なわせることができる。
ってヨーレイト成分による目標ヨーレイトYrtに基く
ヨーレイトフィードバック制御量Ryrと、横G成分に
よる目標横G;Ygtに基く横Gフィードバック制御量
Rygとの両者を用いて後輪3,3の操舵角についてフ
ィードバック操舵制御が行われる。この際、制御量決定
部303nによって、後輪操舵角の目標制御量Rstg
tとして車速が低速側である程、上記ヨーレイトフィー
ドバック制御量Ryrの配分比率が大きくなるように重
み付けられるため、後輪操舵角が主として逆相側に制御
されてステアリング操作初期の回頭性がより増大する一
方、高速側では後輪操舵角が主として同相側に制御され
て車両の旋回に伴い横Gが車両に付与される。そして、
車両が安定走行状態にあると安定走行状態判別手段50
jで判定された時、上記目標ヨーレイトYrtおよび目
標横G;Ygtの値に補正手段70nによってゆらぎで
ある変動が強制的に付与されて、上記ヨーレイトフィー
ドバック制御量Ryrおよび横Gフィードバック制御量
Rygにも上記変動が加味される。このため、低速側で
は車両の旋回時の回頭性の変動に伴いより大きな視覚的
変化をドライバーに与えることができる一方、高速側で
は車両の旋回に伴う横Gのより大きな変化をドライバー
に体感させることができ、これらにより、車速に応じて
より明確な刺激をドライバーに与えることができる。そ
して、この変動に伴う刺激を知覚したドライバーがこれ
に対応してステアリング操舵をわずかずつ変化させる動
作を行うことになり、直進状態において同一のステアリ
ング操舵状態の維持を強いられることに伴う不快感や筋
肉の硬直の防止が図られる。これにより、後輪操舵角の
制御をヨーレイト成分および横G成分の両者に基いて行
う場合においても、ドライバーをして快適な状態での運
転操作を継続して行なわせることができる。
【0236】また、この第11実施例の場合、低速側で
はヨーレイト成分の変動を重視し、高速側では横G成分
の変動を重視して車両運動の変動の種類を車速に応じて
変化させているため、第9実施例もしくは第10実施例
の場合と比べ、安定走行状態においてドライバーに上記
車両運動の変動をより明確に覚知させることができ、ド
ライバーの快適な運転操作性の向上をより一層図ること
ができる。
はヨーレイト成分の変動を重視し、高速側では横G成分
の変動を重視して車両運動の変動の種類を車速に応じて
変化させているため、第9実施例もしくは第10実施例
の場合と比べ、安定走行状態においてドライバーに上記
車両運動の変動をより明確に覚知させることができ、ド
ライバーの快適な運転操作性の向上をより一層図ること
ができる。
【0237】なお、この場合、ドライバーの意図的な旋
回動作に伴うゆらぎ付与の停止(ステップSN3,SN
4参照)による操縦安定性確保、および、1/fゆらぎ
に対応するゆらぎの付与に基く心地良さの付与が図られ
る点については、第9実施例の場合と同様である。
回動作に伴うゆらぎ付与の停止(ステップSN3,SN
4参照)による操縦安定性確保、および、1/fゆらぎ
に対応するゆらぎの付与に基く心地良さの付与が図られ
る点については、第9実施例の場合と同様である。
【0238】<第12実施例>請求項7記載の発明を適
用した第12実施例は、上記第11実施例の制御量決定
部303nにおける重み付け比率eの特性を逆特性にし
た点でのみ第11実施例と異なり、その他の構成はすべ
て上記第11実施例と同一である。すなわち、図36に
示すように、本第12実施例のコントロールユニット2
9pは後輪操舵制御手段30pと、補正手段70nと、
安定走行状態判別手段50jと、ゆらぎ量演算手段60
bとを備えたものである。
用した第12実施例は、上記第11実施例の制御量決定
部303nにおける重み付け比率eの特性を逆特性にし
た点でのみ第11実施例と異なり、その他の構成はすべ
て上記第11実施例と同一である。すなわち、図36に
示すように、本第12実施例のコントロールユニット2
9pは後輪操舵制御手段30pと、補正手段70nと、
安定走行状態判別手段50jと、ゆらぎ量演算手段60
bとを備えたものである。
【0239】−後輪操舵制御手段30p− 上記後輪操舵制御手段30pは、第11実施例のものと
同様構成のヨーレイト成分制御部301および横G成分
制御部302と、これら両制御部301,302による
後輪3,3の操舵角についての各制御量Ryr,Ryg
を車速値に応じて重み付けすることにより配分して後輪
操舵角の目標制御量Rstgtを決定する制御量決定部
303pとを備えている。
同様構成のヨーレイト成分制御部301および横G成分
制御部302と、これら両制御部301,302による
後輪3,3の操舵角についての各制御量Ryr,Ryg
を車速値に応じて重み付けすることにより配分して後輪
操舵角の目標制御量Rstgtを決定する制御量決定部
303pとを備えている。
【0240】そして、上記制御量決定部303pは、上
記ヨーレイト成分制御部301による後輪操舵角のフィ
ードバック制御量Ryrと、上記横G成分制御部302
によるフィードバック制御量Rygとを次式(19)に
よって混合して後輪操舵角の目標制御量Rstgtを決
定するようになっている。
記ヨーレイト成分制御部301による後輪操舵角のフィ
ードバック制御量Ryrと、上記横G成分制御部302
によるフィードバック制御量Rygとを次式(19)に
よって混合して後輪操舵角の目標制御量Rstgtを決
定するようになっている。
【0241】 Rstgt=Ryr×e2 +Ryg×(1−e2 ) ……(19) この式(19)中、e2 (1≧e2 >0)は重み付け比
率であり、この重み付け比率e2 は車速値Vspとの関
係においてマップ(図39のステップSP13の図参
照)により予め定められている。このマップは車速値V
spが低速側である程、重み付け比率e2 が0に近付
き、高速側である程1.0に近付くように定められてい
る。すなわち、第11実施例とは逆に、目標制御量Rs
tgtに占める横G成分による制御量Rygの割合を低
速である程大きくしてヨーレイト成分による制御量Ry
rの割合を小さくする一方、高速である程ヨーレイト成
分による制御量Ryrの占める割合を大きくして横G成
分の割合を小さくすることにより、上記第11実施例と
比べ、車両の安定性をより重視したものとなっている。
率であり、この重み付け比率e2 は車速値Vspとの関
係においてマップ(図39のステップSP13の図参
照)により予め定められている。このマップは車速値V
spが低速側である程、重み付け比率e2 が0に近付
き、高速側である程1.0に近付くように定められてい
る。すなわち、第11実施例とは逆に、目標制御量Rs
tgtに占める横G成分による制御量Rygの割合を低
速である程大きくしてヨーレイト成分による制御量Ry
rの割合を小さくする一方、高速である程ヨーレイト成
分による制御量Ryrの占める割合を大きくして横G成
分の割合を小さくすることにより、上記第11実施例と
比べ、車両の安定性をより重視したものとなっている。
【0242】−コントロールユニット29pの具体制御
− 以下、この第12実施例におけるコントロールユニット
29pによるモータ28の具体的な制御について、図3
9および図40のフローチャートに基いて説明する。こ
のフローチャートはステップSP13およびSP14の
みが第11実施例のフローチャート(図37および図3
8参照)と異なり、他のステップは第11実施例と同一
であるため、同一ステップには同一の記号および数字を
付して、その詳細な説明を省略する。
− 以下、この第12実施例におけるコントロールユニット
29pによるモータ28の具体的な制御について、図3
9および図40のフローチャートに基いて説明する。こ
のフローチャートはステップSP13およびSP14の
みが第11実施例のフローチャート(図37および図3
8参照)と異なり、他のステップは第11実施例と同一
であるため、同一ステップには同一の記号および数字を
付して、その詳細な説明を省略する。
【0243】この制御は、まず、ステップSP1の制御
タイミングの判別を行い、制御タイミングになれば、ス
テップSP2で車両運動状態量の計測、ステップSP3
で安定走行状態の判別を行う。安定走行状態でない場合
はステップSP4で変動係数yに0を設定し、安定走行
状態である場合はステップSP5で目標ヨーレイトYr
tの決定、ステップSP6で目標横G;Ygtの決定を
それぞれ行う。次に、ステップSP7でM系列信号の発
生させ、ステップSP8でM系列信号を1/fフィルタ
で変換処理して変動係数yを出力し、この変動係数yを
用いてステップSP9で目標ヨーレイトYrtのゆらぎ
化を、ステップSP10で目標横G;Ygtのゆらぎ化
をそれぞれ行う。そして、ステップSP10で上記目標
ヨーレイトYrtを目標とするヨーレイトフィードバッ
ク制御量Ryrの決定を、ステップSP11で上記目標
横G;Ygtを目標とする横Gフィードバック制御量R
ygの決定をそれぞれ行う。この後、ステップSP13
で重み付け比率e2 をマップから読取り、この重み付け
比率e2 に基いてステップSP14で後輪操舵角の目標
制御量Rstgtを式(19)により決定する。そし
て、後輪3,3の操舵角がこの目標制御量Rstgtと
なるようにモータ28のフィードバック制御を行って、
リターンする。
タイミングの判別を行い、制御タイミングになれば、ス
テップSP2で車両運動状態量の計測、ステップSP3
で安定走行状態の判別を行う。安定走行状態でない場合
はステップSP4で変動係数yに0を設定し、安定走行
状態である場合はステップSP5で目標ヨーレイトYr
tの決定、ステップSP6で目標横G;Ygtの決定を
それぞれ行う。次に、ステップSP7でM系列信号の発
生させ、ステップSP8でM系列信号を1/fフィルタ
で変換処理して変動係数yを出力し、この変動係数yを
用いてステップSP9で目標ヨーレイトYrtのゆらぎ
化を、ステップSP10で目標横G;Ygtのゆらぎ化
をそれぞれ行う。そして、ステップSP10で上記目標
ヨーレイトYrtを目標とするヨーレイトフィードバッ
ク制御量Ryrの決定を、ステップSP11で上記目標
横G;Ygtを目標とする横Gフィードバック制御量R
ygの決定をそれぞれ行う。この後、ステップSP13
で重み付け比率e2 をマップから読取り、この重み付け
比率e2 に基いてステップSP14で後輪操舵角の目標
制御量Rstgtを式(19)により決定する。そし
て、後輪3,3の操舵角がこの目標制御量Rstgtと
なるようにモータ28のフィードバック制御を行って、
リターンする。
【0244】このフローチャート中、ステップSP1,
SP2,SP5,SP6およびSP11〜SP15が後
輪操舵角制御手段30pを、ステップSP3およびSP
4が安定走行状態判別手段50jを、ステップSP7お
よびSP8がゆらぎ量演算手段60bを、ステップSP
9およびSP10が補正手段70nをそれぞれ構成して
いる。また、上記後輪操舵角制御手段30pの内、ステ
ップSP5およびSP11がヨーレイト成分制御部30
1を、ステップSP6およびSP12が横G成分制御部
302を、ステップSP13およびSP14が制御量決
定部303pをそれぞれ構成している。
SP2,SP5,SP6およびSP11〜SP15が後
輪操舵角制御手段30pを、ステップSP3およびSP
4が安定走行状態判別手段50jを、ステップSP7お
よびSP8がゆらぎ量演算手段60bを、ステップSP
9およびSP10が補正手段70nをそれぞれ構成して
いる。また、上記後輪操舵角制御手段30pの内、ステ
ップSP5およびSP11がヨーレイト成分制御部30
1を、ステップSP6およびSP12が横G成分制御部
302を、ステップSP13およびSP14が制御量決
定部303pをそれぞれ構成している。
【0245】−第12実施例の作用・効果− 上記第12実施例の場合、後輪操舵制御手段30pでの
ヨーレイト成分と横G成分とによる後輪3,3の操舵制
御の際、制御量決定部303pによって、後輪操舵角の
目標制御量Rstgtとして車速が低速側である程、横
Gフィードバック制御量Rygの配分比率が大きくなる
ように重み付けられて後輪操舵角が主として同相側に制
御されて車両の旋回に伴い横Gが車両に付与される一
方、高速側である程、ヨーレイトフィードバック制御量
Ryrの配分比率が大きくなるように重み付けられて後
輪操舵角が主として逆相側に制御されてステアリング操
作初期の回頭性がより増大する。このため、車両安定性
をより重視した後輪操舵が行われる。そして、車両が安
定走行状態にあると安定走行状態判別手段50jで判定
された時、上記目標ヨーレイトYrtおよび目標横G;
Ygtの値に補正手段70nによってゆらぎである変動
が強制的に付与されて、上記ヨーレイトフィードバック
制御量Ryrおよび横Gフィードバック制御量Rygに
も上記変動が加味される。このため、低速側では横G成
分の変動による刺激を、また、高速側では回頭性の変動
による刺激をドライバーに与えることができ、これらに
より、車両の旋回運動の安定性を重視しつつ、略直進状
態においてドライバーが同一のステアリング操舵状態の
維持を強いられることに伴う不快感や筋肉の硬直の防止
が図られる。その結果、ヨーレイト成分および横G成分
の配分を第11実施例とは逆特性にて行う後輪操舵角の
制御の場合においても、ドライバーをして快適な状態で
の運転操作を継続して行なわせることができる。
ヨーレイト成分と横G成分とによる後輪3,3の操舵制
御の際、制御量決定部303pによって、後輪操舵角の
目標制御量Rstgtとして車速が低速側である程、横
Gフィードバック制御量Rygの配分比率が大きくなる
ように重み付けられて後輪操舵角が主として同相側に制
御されて車両の旋回に伴い横Gが車両に付与される一
方、高速側である程、ヨーレイトフィードバック制御量
Ryrの配分比率が大きくなるように重み付けられて後
輪操舵角が主として逆相側に制御されてステアリング操
作初期の回頭性がより増大する。このため、車両安定性
をより重視した後輪操舵が行われる。そして、車両が安
定走行状態にあると安定走行状態判別手段50jで判定
された時、上記目標ヨーレイトYrtおよび目標横G;
Ygtの値に補正手段70nによってゆらぎである変動
が強制的に付与されて、上記ヨーレイトフィードバック
制御量Ryrおよび横Gフィードバック制御量Rygに
も上記変動が加味される。このため、低速側では横G成
分の変動による刺激を、また、高速側では回頭性の変動
による刺激をドライバーに与えることができ、これらに
より、車両の旋回運動の安定性を重視しつつ、略直進状
態においてドライバーが同一のステアリング操舵状態の
維持を強いられることに伴う不快感や筋肉の硬直の防止
が図られる。その結果、ヨーレイト成分および横G成分
の配分を第11実施例とは逆特性にて行う後輪操舵角の
制御の場合においても、ドライバーをして快適な状態で
の運転操作を継続して行なわせることができる。
【0246】<第13実施例>第13実施例は請求項8
記載の発明を適用したものに係り、図41および図42
は、2輪操舵車において、ステアリング操作とは別途に
前輪操舵角の制御を行う前輪操舵制御における前輪操舵
装置90と、ステアリング操作とは別途に強制的に前輪
操舵角を変更する強制前輪操舵装置100とを示す。
記載の発明を適用したものに係り、図41および図42
は、2輪操舵車において、ステアリング操作とは別途に
前輪操舵角の制御を行う前輪操舵制御における前輪操舵
装置90と、ステアリング操作とは別途に強制的に前輪
操舵角を変更する強制前輪操舵装置100とを示す。
【0247】<全体構成>上記前輪操舵装置90は、図
示省略のステアリングホイールの回転操作を車幅方向力
に変換して左右の前輪の舵取りを行うステアリングギヤ
&リンケージ91と、上記ステアリングホイールによる
操舵力の軽減を図るパワーステアリング手段92とを備
えている。上記ステアリングギヤ&リンケージ91は、
ギヤボックス93と、このギヤボックス93内に車幅方
向に配設されたラック94および図示省略のピニオンと
を備えており、上記ラック94の両端がそれぞれタイロ
ッド95および図示省略のナックルアームを介して前輪
2,2に接続される一方、上記ピニオンがステアリング
シャフト1′の下端に取付けられている。これにより、
ステアリングホイールの操作によりラック94が車幅方
向に移動するようになっている。そして、上記ギヤホッ
クス93は一対のブラケット96,96によって図示省
略のラバー部材を介して車体フレームに取付けられてお
り、これにより、上記ギヤボックス93がラック94と
一体に車幅方向に若干量相対移動可能になっている。
示省略のステアリングホイールの回転操作を車幅方向力
に変換して左右の前輪の舵取りを行うステアリングギヤ
&リンケージ91と、上記ステアリングホイールによる
操舵力の軽減を図るパワーステアリング手段92とを備
えている。上記ステアリングギヤ&リンケージ91は、
ギヤボックス93と、このギヤボックス93内に車幅方
向に配設されたラック94および図示省略のピニオンと
を備えており、上記ラック94の両端がそれぞれタイロ
ッド95および図示省略のナックルアームを介して前輪
2,2に接続される一方、上記ピニオンがステアリング
シャフト1′の下端に取付けられている。これにより、
ステアリングホイールの操作によりラック94が車幅方
向に移動するようになっている。そして、上記ギヤホッ
クス93は一対のブラケット96,96によって図示省
略のラバー部材を介して車体フレームに取付けられてお
り、これにより、上記ギヤボックス93がラック94と
一体に車幅方向に若干量相対移動可能になっている。
【0248】また、上記パワーステアリング手段92
は、上記ギヤボックス93をシリンダハウジングとして
内部に形成されたパワーシリンダ97と、このパワーシ
リンダ97内を左右の室97a,97bに仕切るよう上
記ラック94の周囲に固定されたパワーピストン98と
を備えており、図示省略のオイルポンプから制御弁を介
して作動油が上記パワーシリンダ97内に供給されるこ
とにより上記ラック94をステアリング操作に対応する
方向に押圧するようになっている。
は、上記ギヤボックス93をシリンダハウジングとして
内部に形成されたパワーシリンダ97と、このパワーシ
リンダ97内を左右の室97a,97bに仕切るよう上
記ラック94の周囲に固定されたパワーピストン98と
を備えており、図示省略のオイルポンプから制御弁を介
して作動油が上記パワーシリンダ97内に供給されるこ
とにより上記ラック94をステアリング操作に対応する
方向に押圧するようになっている。
【0249】一方、上記強制前輪操舵装置100は、上
記ギヤボックス93の周囲に固定されたピストン部材1
01と、このピストン部材101を囲むように車体フレ
ームに取付けられて上記ギヤボックス93自体をピスト
ンロッドとするアウタシリンダ102と、このアウタシ
リンダ102に電磁切換弁103を介して作動油を供給
するオイルポンプ104とを備えている。上記電磁切換
弁103は4ポート3位置のものに構成されており、通
常時には中央の中立位置に設定されて上記ギヤボックス
93を位置固定した状態にされ、右位置への切換作動に
より上記ギヤボックス93を車幅方向一側(図42の左
方向)に相対変位させる一方、左位置への切換作動によ
り上記ギヤボックス93を車幅方向他側(図42の右方
向)に相対変位させるようになっている。そして、上記
電磁切換弁103は、コントロールユニット29qと接
続され、このコントロールユニット29qからの制御信
号によって切換作動されて上記ギヤボックス93をラッ
ク94と一体に車幅方向に相対移動させるようになって
おり、これにより、前輪2,2の操舵角をステアリング
ギヤ&リンケージ91による操舵とは別途に増減変動さ
せるようになっている。
記ギヤボックス93の周囲に固定されたピストン部材1
01と、このピストン部材101を囲むように車体フレ
ームに取付けられて上記ギヤボックス93自体をピスト
ンロッドとするアウタシリンダ102と、このアウタシ
リンダ102に電磁切換弁103を介して作動油を供給
するオイルポンプ104とを備えている。上記電磁切換
弁103は4ポート3位置のものに構成されており、通
常時には中央の中立位置に設定されて上記ギヤボックス
93を位置固定した状態にされ、右位置への切換作動に
より上記ギヤボックス93を車幅方向一側(図42の左
方向)に相対変位させる一方、左位置への切換作動によ
り上記ギヤボックス93を車幅方向他側(図42の右方
向)に相対変位させるようになっている。そして、上記
電磁切換弁103は、コントロールユニット29qと接
続され、このコントロールユニット29qからの制御信
号によって切換作動されて上記ギヤボックス93をラッ
ク94と一体に車幅方向に相対移動させるようになって
おり、これにより、前輪2,2の操舵角をステアリング
ギヤ&リンケージ91による操舵とは別途に増減変動さ
せるようになっている。
【0250】上記コントロールユニット29qは、図4
3に示すように、上記電磁切換弁103の切換制御を行
うことにより前輪操舵角をステアリング操舵とは別途に
操舵制御してその前輪操舵角に強制的に変動を付与する
前輪操舵制御手段30qと、この前輪操舵制御手段30
qの制御量に変動を付与する補正手段70qと、ドライ
バーの心理状態を検出する心理状態検出手段40aと、
この心理状態検出手段40aおよび前輪操舵角センサ3
2からの検出値に基いてドライバーがリラックス状態で
かつ道路状態がほぼ直線路である時に安定走行状態にあ
ると判別して上記補正手段70qに出力する安定走行状
態判別手段50bと、1/fゆらぎに対応した変動係数
yをゆらぎ量として上記補正手段70qに出力するゆら
ぎ量演算手段60bとを備えている。
3に示すように、上記電磁切換弁103の切換制御を行
うことにより前輪操舵角をステアリング操舵とは別途に
操舵制御してその前輪操舵角に強制的に変動を付与する
前輪操舵制御手段30qと、この前輪操舵制御手段30
qの制御量に変動を付与する補正手段70qと、ドライ
バーの心理状態を検出する心理状態検出手段40aと、
この心理状態検出手段40aおよび前輪操舵角センサ3
2からの検出値に基いてドライバーがリラックス状態で
かつ道路状態がほぼ直線路である時に安定走行状態にあ
ると判別して上記補正手段70qに出力する安定走行状
態判別手段50bと、1/fゆらぎに対応した変動係数
yをゆらぎ量として上記補正手段70qに出力するゆら
ぎ量演算手段60bとを備えている。
【0251】−前輪操舵制御手段30q− 上記後輪操舵制御手段30qは、ドライバーのステアリ
ング操舵による前輪操舵角Fstgに対する目標前輪操
舵角Fstgtの比である基準操舵比kf を車速との関
係で予め定めたマップが入力記憶されており、車速セン
サ31からの車速検出値に基いて所定の基準操舵比kf
に対応する上記ギヤボックス93の車幅方向移動量を演
算し、この移動量に相当する上記電磁切換弁103の切
換作動信号をその電磁切換弁103に力するようになっ
ている。上記マップの基準操舵比kf は、車速値が所定
の設定速度(例えば40〜50Km /H)以下の低速域
で前輪2,2の操舵角をステアリング操舵による操舵角
より所定量増加するように、また、上記設定速度より高
い中・高速域で上記前輪2,2の操舵角をステアリング
操舵による操舵角より減らすようにそれぞれ上記電磁切
換弁103を切換作動して、それぞれ車速に応じた所定
の量だけ上記ステアリング操舵による操舵角を増減変更
するように設定されている。これにより、4輪操舵車に
おける後輪操舵制御の場合と同様に、低速域では車両の
回転半径を小さくして小回りなどを容易に行い得るよう
にする一方、高速域ではレーンチェンジや緩やかな旋回
を安定して行い得るようになっている。
ング操舵による前輪操舵角Fstgに対する目標前輪操
舵角Fstgtの比である基準操舵比kf を車速との関
係で予め定めたマップが入力記憶されており、車速セン
サ31からの車速検出値に基いて所定の基準操舵比kf
に対応する上記ギヤボックス93の車幅方向移動量を演
算し、この移動量に相当する上記電磁切換弁103の切
換作動信号をその電磁切換弁103に力するようになっ
ている。上記マップの基準操舵比kf は、車速値が所定
の設定速度(例えば40〜50Km /H)以下の低速域
で前輪2,2の操舵角をステアリング操舵による操舵角
より所定量増加するように、また、上記設定速度より高
い中・高速域で上記前輪2,2の操舵角をステアリング
操舵による操舵角より減らすようにそれぞれ上記電磁切
換弁103を切換作動して、それぞれ車速に応じた所定
の量だけ上記ステアリング操舵による操舵角を増減変更
するように設定されている。これにより、4輪操舵車に
おける後輪操舵制御の場合と同様に、低速域では車両の
回転半径を小さくして小回りなどを容易に行い得るよう
にする一方、高速域ではレーンチェンジや緩やかな旋回
を安定して行い得るようになっている。
【0252】−補正手段70q− 上記補正手段70qは、上記安定走行状態判別手段50
bによりドライバーおよび車両が安定走行状態にあると
判別された時、上記ゆらぎ量演算手段から出力される変
動係数yと、この変動係数yを低減させるための所定の
低減係数aとに基いて、上記基準操舵比kf を第2実施
例における式(2)を用いて補正して基準操舵比kf1と
し、車両の旋回運動に1/fゆらぎに基く変動を与える
ようになっている。
bによりドライバーおよび車両が安定走行状態にあると
判別された時、上記ゆらぎ量演算手段から出力される変
動係数yと、この変動係数yを低減させるための所定の
低減係数aとに基いて、上記基準操舵比kf を第2実施
例における式(2)を用いて補正して基準操舵比kf1と
し、車両の旋回運動に1/fゆらぎに基く変動を与える
ようになっている。
【0253】−コントロールユニット29qの制御− コントロールユニット29qによる電磁切換弁103の
制御は、第2実施例の場合(図16参照)とほぼ同様に
行われる。すなわち、本制御は、図16において、ステ
ップSB6,SB9,SB14の基準操舵比k,k1 を
上記基準操舵比kf ,kf1に、ステップSB13, SB
15の後輪操舵角Rstgを目標前輪操舵角Fstgt
に、ステップSB15のリヤー舵角制御を前輪操舵制御
にそれぞれ置き換えたものに相当するものである。
制御は、第2実施例の場合(図16参照)とほぼ同様に
行われる。すなわち、本制御は、図16において、ステ
ップSB6,SB9,SB14の基準操舵比k,k1 を
上記基準操舵比kf ,kf1に、ステップSB13, SB
15の後輪操舵角Rstgを目標前輪操舵角Fstgt
に、ステップSB15のリヤー舵角制御を前輪操舵制御
にそれぞれ置き換えたものに相当するものである。
【0254】なお、上記心理状態検出手段40a、安定
走行状態判別手段50b、および、ゆらぎ量演算手段6
0bは、第2実施例と同様であるため、詳細な説明を省
略する。
走行状態判別手段50b、および、ゆらぎ量演算手段6
0bは、第2実施例と同様であるため、詳細な説明を省
略する。
【0255】−第13実施例の作用・効果− 上記第13実施例の場合、ドライバーがリラックス状態
で運転操作を行っており、かつ、その時の道路状態が直
線路であるような安定走行状態にある時、補正手段70
qによって基準操舵比kf を変動係数yに基いて変動さ
せることにより、強制前輪操舵装置100による前輪操
舵角に1/fゆらぎに対応する変動が付与される。この
ため、同一ステアリング操舵状態であっても、車両の向
きにゆらぎが強制的に与えられ、これに対応すべくドラ
イバーがステアリングホイールをわずかずつ変化させる
補正動作を行うことになる。この結果、前輪操舵制御に
おいても、安定走行状態での同一のステアリング操舵状
態の維持を強いられることに伴う不快感や筋肉の硬直の
防止が図られてドライバーをして快適な状態での運転操
作の継続を図ることができる。
で運転操作を行っており、かつ、その時の道路状態が直
線路であるような安定走行状態にある時、補正手段70
qによって基準操舵比kf を変動係数yに基いて変動さ
せることにより、強制前輪操舵装置100による前輪操
舵角に1/fゆらぎに対応する変動が付与される。この
ため、同一ステアリング操舵状態であっても、車両の向
きにゆらぎが強制的に与えられ、これに対応すべくドラ
イバーがステアリングホイールをわずかずつ変化させる
補正動作を行うことになる。この結果、前輪操舵制御に
おいても、安定走行状態での同一のステアリング操舵状
態の維持を強いられることに伴う不快感や筋肉の硬直の
防止が図られてドライバーをして快適な状態での運転操
作の継続を図ることができる。
【0256】なお、本13実施例では、前輪操舵制御手
段30qにより車速に応じてステアリング操舵とは別途
に前輪操舵角の増減を行うようにしているが、これに限
らず、この車速に応じた前輪操舵角の増減を行わず、安
定走行状態判別手段50bにより安定走行状態にあると
判別された時にのみ電磁切換弁103の切換作動制御を
行ってドライバーのステアリング操舵による前輪操舵角
Fstgを対象としてこの前輪操舵角Fstgに1/f
ゆらぎに基く変動を付与するように構成してもよい。
段30qにより車速に応じてステアリング操舵とは別途
に前輪操舵角の増減を行うようにしているが、これに限
らず、この車速に応じた前輪操舵角の増減を行わず、安
定走行状態判別手段50bにより安定走行状態にあると
判別された時にのみ電磁切換弁103の切換作動制御を
行ってドライバーのステアリング操舵による前輪操舵角
Fstgを対象としてこの前輪操舵角Fstgに1/f
ゆらぎに基く変動を付与するように構成してもよい。
【0257】<第14実施例>図44は、請求項13記
載の発明を適用した第14実施例に係る制御装置のコン
トロールユニット29sを示す。この第13実施例は第
4実施例と同様の構造の車両を対象として(図17参
照)、その第4実施例とは異なる態様のスロットル制御
手段30sと、これに対する補正手段70sと、ゆらぎ
量演算手段60sとを備えたものである。なお、図43
において、50cは車速の変動率が所定の小さい範囲内
にある時に安定走行状態にあると判別して上記補正手段
70sに出力する安定走行状態判別手段であり、上記第
4実施例におけるものと同様のものである。
載の発明を適用した第14実施例に係る制御装置のコン
トロールユニット29sを示す。この第13実施例は第
4実施例と同様の構造の車両を対象として(図17参
照)、その第4実施例とは異なる態様のスロットル制御
手段30sと、これに対する補正手段70sと、ゆらぎ
量演算手段60sとを備えたものである。なお、図43
において、50cは車速の変動率が所定の小さい範囲内
にある時に安定走行状態にあると判別して上記補正手段
70sに出力する安定走行状態判別手段であり、上記第
4実施例におけるものと同様のものである。
【0258】−スロットル制御手段30s− 上記スロットル制御手段30sは、アクセル開度に基い
て車速に応じた基本スロットル開度によりアクチュエー
タ87の制御を行う通常時スロットル制御部311と、
安定走行状態判別手段50cにより安定走行状態にある
と判別された時にのみ行われるものであって吸気負圧
(ブースト)に応じたスロットル開度によりアクチュエ
ータ87の制御を行う安定時スロットル制御部312と
を備えており、安定走行状態であるか否かで2種類のス
ロットル制御のいずれかに切換わるようになっている。
て車速に応じた基本スロットル開度によりアクチュエー
タ87の制御を行う通常時スロットル制御部311と、
安定走行状態判別手段50cにより安定走行状態にある
と判別された時にのみ行われるものであって吸気負圧
(ブースト)に応じたスロットル開度によりアクチュエ
ータ87の制御を行う安定時スロットル制御部312と
を備えており、安定走行状態であるか否かで2種類のス
ロットル制御のいずれかに切換わるようになっている。
【0259】上記通常時スロットル制御部311は、第
4実施例におけるスロットル制御手段30cと同様の構
成を有している。すなわち、アクセル開度とスロットル
開度と関係を車速に応じて予め定めたマップを有してお
り、アクセルセンサ36による検出値に基きそのマップ
から基本スロットル開度を求め、スロットル弁86の開
度がこの基本スロットル開度となるようにアクチュエー
タ87の作動量をフィードバック制御するものである。
4実施例におけるスロットル制御手段30cと同様の構
成を有している。すなわち、アクセル開度とスロットル
開度と関係を車速に応じて予め定めたマップを有してお
り、アクセルセンサ36による検出値に基きそのマップ
から基本スロットル開度を求め、スロットル弁86の開
度がこの基本スロットル開度となるようにアクチュエー
タ87の作動量をフィードバック制御するものである。
【0260】また、上記安定時スロットル制御部312
は、吸気通路83に作用する実際ブーストBoostを
検出するブーストセンサ93からの検出信号が入力され
ており、上記アクセルセンサ36からのアクセル開度の
変化量ΔAcpが一定範囲内にある時の上記ブーストセ
ンサ93からのブースト検出値をバランスブーストBb
と定め、このバランスブーストBbを目標としてバラン
スブーストBbと実際ブーストBoostとの偏差eB
に基くフィードバック制御量を用いてスロットル開度の
フィードバック制御を行うことにより、実際ブーストが
上記バランスブーストになるように制御するものであ
る。
は、吸気通路83に作用する実際ブーストBoostを
検出するブーストセンサ93からの検出信号が入力され
ており、上記アクセルセンサ36からのアクセル開度の
変化量ΔAcpが一定範囲内にある時の上記ブーストセ
ンサ93からのブースト検出値をバランスブーストBb
と定め、このバランスブーストBbを目標としてバラン
スブーストBbと実際ブーストBoostとの偏差eB
に基くフィードバック制御量を用いてスロットル開度の
フィードバック制御を行うことにより、実際ブーストが
上記バランスブーストになるように制御するものであ
る。
【0261】−ゆらぎ量演算手段60s− 上記ゆらぎ量演算手段60sは、上記第4実施例におけ
るそれ60dとほぼ同様の構成を備えており、その1/
fフィルタに代えて、所定の低周波成分をカットするカ
ットオフ周波数cが設定されている1/f(c)フィル
タを用いる点でのみ異なるものである。すなわち、M系
列発生器からのM系列信号を1/f(c)フィルタによ
り変換処理することにより1/fゆらぎとして変動係数
yを上記補正手段70sに出力するようになっており、
この際、所定の低周波成分がカットされて1/fゆらぎ
の内でも高周波側成分に基く変動係数yが出力されるよ
うになっている。
るそれ60dとほぼ同様の構成を備えており、その1/
fフィルタに代えて、所定の低周波成分をカットするカ
ットオフ周波数cが設定されている1/f(c)フィル
タを用いる点でのみ異なるものである。すなわち、M系
列発生器からのM系列信号を1/f(c)フィルタによ
り変換処理することにより1/fゆらぎとして変動係数
yを上記補正手段70sに出力するようになっており、
この際、所定の低周波成分がカットされて1/fゆらぎ
の内でも高周波側成分に基く変動係数yが出力されるよ
うになっている。
【0262】−補正手段70s− 上記補正手段70sは、安定走行状態判別手段50cに
よりドライバーおよび車両が安定走行状態にあると判別
された時、上記ゆらぎ量演算手段60sから出力される
変動係数yに基いて、上記バランスブーストBbを次式
(20)を用いて補正し、 Bt=Bb×(1+y) ……(20) この補正後の目標ブーストBtを目標として上記安定時
スロットル制御部312による制御を行うことにより、
安定走行状態において車両の前後方向運動に1/fゆら
ぎに基く変動を与えるようになっている。
よりドライバーおよび車両が安定走行状態にあると判別
された時、上記ゆらぎ量演算手段60sから出力される
変動係数yに基いて、上記バランスブーストBbを次式
(20)を用いて補正し、 Bt=Bb×(1+y) ……(20) この補正後の目標ブーストBtを目標として上記安定時
スロットル制御部312による制御を行うことにより、
安定走行状態において車両の前後方向運動に1/fゆら
ぎに基く変動を与えるようになっている。
【0263】−コントロールユニット29sの制御− 以下、第14実施例におけるコントロールユニット29
sによるアクチュエータ87の具体的な制御について、
図45のフローチャートに基いて説明する。
sによるアクチュエータ87の具体的な制御について、
図45のフローチャートに基いて説明する。
【0264】まず、ステップSS1で制御タイミングに
なる毎に、ステップSS2で車速vsp、アクセル開度
Acp、実際ブーストBoostなどの車両運動状態量
を計測した後、ステップSS3で車速変動率に基いて安
定走行状態にあるか否かについて判別する。そして、ス
テップSS3で現在の車両が安定走行状態でない場合、
ステップSS4に進んで通常時スロットル制御部311
によるスロットル制御を行いリターンし、安定走行状態
である場合、ステップSS5以下の安定時スロットル制
御を行う。
なる毎に、ステップSS2で車速vsp、アクセル開度
Acp、実際ブーストBoostなどの車両運動状態量
を計測した後、ステップSS3で車速変動率に基いて安
定走行状態にあるか否かについて判別する。そして、ス
テップSS3で現在の車両が安定走行状態でない場合、
ステップSS4に進んで通常時スロットル制御部311
によるスロットル制御を行いリターンし、安定走行状態
である場合、ステップSS5以下の安定時スロットル制
御を行う。
【0265】ステップSS5では、前回にバランスブー
ストBbを設定した時の基準アクセル開度Acpoと現
在のアクセル開度Acpとのアクセル開度変化量ΔAc
pを演算し、ステップSS6でこのアクセル開度変化量
ΔAcpの絶対値が所定のアクセル開度変化判定値ΔA
cplより大きいか否かの判別を行う。そして、上記ア
クセル開度変化量ΔAcpが上記アクセル開度変化判定
値ΔAcpl以下である時は、前回設定されたバランス
ブーストBbをそのまま用いてステップSS8以降に進
み、上記アクセル開度変化量ΔAcpが上記アクセル開
度変化判定値ΔAcplより大きく車速変動率は比較的
小さいもののアクセル開度が大きく変化している時は、
ステップSS7に進み、新たにバランスブーストBbの
設定を行う。すなわち、ステップSS7で、現在の実際
ブーストBoostをバランスブーストBbとして設定
し、このときのアクセル開度Acpを基準アクセル開度
Acpoとして設定する。つまり、一定車速の条件の範
囲内でドライバーのアクセル操作条件の変化に従い基準
となる目標のブーストを変化させている。
ストBbを設定した時の基準アクセル開度Acpoと現
在のアクセル開度Acpとのアクセル開度変化量ΔAc
pを演算し、ステップSS6でこのアクセル開度変化量
ΔAcpの絶対値が所定のアクセル開度変化判定値ΔA
cplより大きいか否かの判別を行う。そして、上記ア
クセル開度変化量ΔAcpが上記アクセル開度変化判定
値ΔAcpl以下である時は、前回設定されたバランス
ブーストBbをそのまま用いてステップSS8以降に進
み、上記アクセル開度変化量ΔAcpが上記アクセル開
度変化判定値ΔAcplより大きく車速変動率は比較的
小さいもののアクセル開度が大きく変化している時は、
ステップSS7に進み、新たにバランスブーストBbの
設定を行う。すなわち、ステップSS7で、現在の実際
ブーストBoostをバランスブーストBbとして設定
し、このときのアクセル開度Acpを基準アクセル開度
Acpoとして設定する。つまり、一定車速の条件の範
囲内でドライバーのアクセル操作条件の変化に従い基準
となる目標のブーストを変化させている。
【0266】次に、ステップSS8でM系列発生器らM
系列信号を出力させ、ステップSS9では上記出力され
たM系列信号を1/f(c)フィルタで変換処理するこ
とにより変動係数yを出力させる。
系列信号を出力させ、ステップSS9では上記出力され
たM系列信号を1/f(c)フィルタで変換処理するこ
とにより変動係数yを出力させる。
【0267】そして、ステップSS10で、この変動係
数yを用いて上記バランスブーストBbを式(20)に
より補正して目標ブーストBtを求め、ステップSS1
1でこの目標ブーストBtに基く目標スロットル開度θ
thを求める。すなわち、上記目標ブーストBtと実際
ブーストBoostとのブースト偏差eBを演算し、こ
の今回のブースト偏差eBに比例ゲインKpを乗じたも
のと、ブースト偏差eBの積算値に積分ゲインKiを乗
じたものとの和を上記目標スロットル開度θthとする
PI制御を行う。
数yを用いて上記バランスブーストBbを式(20)に
より補正して目標ブーストBtを求め、ステップSS1
1でこの目標ブーストBtに基く目標スロットル開度θ
thを求める。すなわち、上記目標ブーストBtと実際
ブーストBoostとのブースト偏差eBを演算し、こ
の今回のブースト偏差eBに比例ゲインKpを乗じたも
のと、ブースト偏差eBの積算値に積分ゲインKiを乗
じたものとの和を上記目標スロットル開度θthとする
PI制御を行う。
【0268】次に、ステップSS12では、上記目標ス
ロットル開度θthが所定のミニマムスロットル開度θ
thoより小さいか否かの判別を行い、上記目標スロッ
トル開度θthの方が小さければこのミニマムスロット
ル開度θthoを今回の目標スロットル開度θthとし
て用い、上記目標スロットル開度θthの方が大きけれ
ばその目標スロットル開度θthを用いて、ステップS
S14で安定時スロットル制御部302によるスロット
ル制御を行い、リターンする。
ロットル開度θthが所定のミニマムスロットル開度θ
thoより小さいか否かの判別を行い、上記目標スロッ
トル開度θthの方が小さければこのミニマムスロット
ル開度θthoを今回の目標スロットル開度θthとし
て用い、上記目標スロットル開度θthの方が大きけれ
ばその目標スロットル開度θthを用いて、ステップS
S14で安定時スロットル制御部302によるスロット
ル制御を行い、リターンする。
【0269】上記のフローチャートの内、ステップSS
3が安定走行状態判別手段50cを、ステップSS4が
通常時スロットル制御部301を、ステップSS5〜S
S7およびSS11〜SS14が安定時スロットル制御
部302を、ステップSS8およびSS9がゆらぎ量演
算手段60cを、ステップSS10が補正手段70aを
それぞれ構成している。
3が安定走行状態判別手段50cを、ステップSS4が
通常時スロットル制御部301を、ステップSS5〜S
S7およびSS11〜SS14が安定時スロットル制御
部302を、ステップSS8およびSS9がゆらぎ量演
算手段60cを、ステップSS10が補正手段70aを
それぞれ構成している。
【0270】−第14実施例の作用・効果− 上記第14実施例の場合、車速変動率が所定値以下の安
定走行状態の時にブーストに応じたスロットル制御が安
定時スロットル制御部312により行われ、それ以外の
状態の時に車速に応じたスロットル制御が通常時スロッ
トル制御部311により行われる。そして、安定走行状
態において、目標となるバランスブーストBbが補正手
段70sによって1/fゆらぎに基く変動を付与した目
標ブーストBtに補正され、この目標ブーストBtに基
くスロットル制御が行われる。この目標ブーストの変動
によりエンジン駆動力がゆらぎ変動するため、ドライバ
ーに車両の前後方向加速度の変動として覚知させること
ができる。このため、この変動を覚知したドライバーが
これに対応してアクセル操作をわずかずつ変化させるこ
とになり、安定走行状態において同一アクセル操作状態
を継続することによる不快感および脚の筋肉の硬直化を
回避することができ、ドライバーをして快適な状態での
運転操作の持続を図ることができる。
定走行状態の時にブーストに応じたスロットル制御が安
定時スロットル制御部312により行われ、それ以外の
状態の時に車速に応じたスロットル制御が通常時スロッ
トル制御部311により行われる。そして、安定走行状
態において、目標となるバランスブーストBbが補正手
段70sによって1/fゆらぎに基く変動を付与した目
標ブーストBtに補正され、この目標ブーストBtに基
くスロットル制御が行われる。この目標ブーストの変動
によりエンジン駆動力がゆらぎ変動するため、ドライバ
ーに車両の前後方向加速度の変動として覚知させること
ができる。このため、この変動を覚知したドライバーが
これに対応してアクセル操作をわずかずつ変化させるこ
とになり、安定走行状態において同一アクセル操作状態
を継続することによる不快感および脚の筋肉の硬直化を
回避することができ、ドライバーをして快適な状態での
運転操作の持続を図ることができる。
【0271】この際、上記安定走行状態においては、ブ
ーストに基いたスロットル制御が行われるため、上記1
/fゆらぎに基く変動を車両の前後方向運動の変動とし
て実現させる応答を、車速に基いたスロットル制御と比
べ早期に達成することができる。このため、上記車速な
どに基くスロットル制御では応答が遅いために低周波側
成分によるゆらぎ、つまり、比較的緩やかなゆらぎの付
与に止まるのに対して、本第14実施例の場合、1/f
ゆらぎの内でも高周波側成分によるゆらぎを付与するこ
とができる。従って、安定走行状態におけるドライバー
の快適運転性を維持する上で、1/fゆらぎの内でも少
し高い刺激が与えられた方が心地好いというドライバー
にとって、その刺激をドライバーに付与することを容易
に実現することができる。その上、上記ブーストに基く
スロットル制御は、制御系を構成する上で、上記車速に
基くスロットル制御よりも容易に実現することができ
る。
ーストに基いたスロットル制御が行われるため、上記1
/fゆらぎに基く変動を車両の前後方向運動の変動とし
て実現させる応答を、車速に基いたスロットル制御と比
べ早期に達成することができる。このため、上記車速な
どに基くスロットル制御では応答が遅いために低周波側
成分によるゆらぎ、つまり、比較的緩やかなゆらぎの付
与に止まるのに対して、本第14実施例の場合、1/f
ゆらぎの内でも高周波側成分によるゆらぎを付与するこ
とができる。従って、安定走行状態におけるドライバー
の快適運転性を維持する上で、1/fゆらぎの内でも少
し高い刺激が与えられた方が心地好いというドライバー
にとって、その刺激をドライバーに付与することを容易
に実現することができる。その上、上記ブーストに基く
スロットル制御は、制御系を構成する上で、上記車速に
基くスロットル制御よりも容易に実現することができ
る。
【0272】<他の態様例>なお、本発明は上記第1〜
第14実施例に限定されるものではなく、その他種々の
変形例を包含するものである。すなわち、上記第1,第
2もしくは第8実施例では、心拍ゆらぎ量に基いてドラ
イバーの心理状態を検出する心理状態検出手段40aを
示したが、これに限らず、例えばドライバーの心拍数と
設定基準心拍数との対比においてドライバーの心理状態
を検出するように構成してもよい。
第14実施例に限定されるものではなく、その他種々の
変形例を包含するものである。すなわち、上記第1,第
2もしくは第8実施例では、心拍ゆらぎ量に基いてドラ
イバーの心理状態を検出する心理状態検出手段40aを
示したが、これに限らず、例えばドライバーの心拍数と
設定基準心拍数との対比においてドライバーの心理状態
を検出するように構成してもよい。
【0273】上記第1,第2もしくは第8実施例では、
ドライバーの心理状態検出手段40aとしてドライバー
の心電位を取り出して心拍数によってドライバーの緊張
状態を検出するようにしているが、これに限らず、例え
ばドライバーがステアリングホイールを握る手の発汗の
有無、発汗度合い、または、その手の筋電位を取り出し
てその変動を検出してドライバーが緊張状態にあるかリ
ラックス状態にあるかなどの心理状態の検出を行うよう
にしてもよい。
ドライバーの心理状態検出手段40aとしてドライバー
の心電位を取り出して心拍数によってドライバーの緊張
状態を検出するようにしているが、これに限らず、例え
ばドライバーがステアリングホイールを握る手の発汗の
有無、発汗度合い、または、その手の筋電位を取り出し
てその変動を検出してドライバーが緊張状態にあるかリ
ラックス状態にあるかなどの心理状態の検出を行うよう
にしてもよい。
【0274】また、上記第1〜第6実施例では、補正禁
止手段71を制動、低μ路、加速状態の3条件で構成し
ているが、いずれか1つの条件によってのみ補正禁止手
段を構成してもよい。
止手段71を制動、低μ路、加速状態の3条件で構成し
ているが、いずれか1つの条件によってのみ補正禁止手
段を構成してもよい。
【0275】さらに、上記第13実施例では、前輪2,
2をステアリング操舵とは別途に操舵する強制前輪操舵
装置として、パワーステアリングシステムにおけるステ
アリングギヤ&リンケージ91のギヤボックス93をラ
ック94と一体に車幅方向に強制的に相対変位させる強
制前輪操舵装置100を示したが、これに限らず、例え
ば図46に示すように、前輪操舵装置10と並列に、リ
レーロッド11に配置したラック・アンド・ピニオン機
構111と、この機構111を駆動するモータ112と
からなる強制前輪操舵装置110を設け、そのモータ1
12をコントロールユニットにより駆動制御すればよ
い。このコントロールユニットとしては、第1もしくは
第2実施例におけるコントロールユニット29aもしく
は29bとほぼ同様のものを適用すればよく、その場
合、前輪2,2の操舵を、上記第1もしくは第2実施例
で後輪を前輪と逆位相に操舵制御する場合には前輪の操
舵角を増す側に、上記実施例で後輪を前輪と同位相に操
舵制御する場合には上記前輪の操舵角を減らす側にそれ
ぞれ制御するようにすればよい。
2をステアリング操舵とは別途に操舵する強制前輪操舵
装置として、パワーステアリングシステムにおけるステ
アリングギヤ&リンケージ91のギヤボックス93をラ
ック94と一体に車幅方向に強制的に相対変位させる強
制前輪操舵装置100を示したが、これに限らず、例え
ば図46に示すように、前輪操舵装置10と並列に、リ
レーロッド11に配置したラック・アンド・ピニオン機
構111と、この機構111を駆動するモータ112と
からなる強制前輪操舵装置110を設け、そのモータ1
12をコントロールユニットにより駆動制御すればよ
い。このコントロールユニットとしては、第1もしくは
第2実施例におけるコントロールユニット29aもしく
は29bとほぼ同様のものを適用すればよく、その場
合、前輪2,2の操舵を、上記第1もしくは第2実施例
で後輪を前輪と逆位相に操舵制御する場合には前輪の操
舵角を増す側に、上記実施例で後輪を前輪と同位相に操
舵制御する場合には上記前輪の操舵角を減らす側にそれ
ぞれ制御するようにすればよい。
【0276】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における車両の制御装置によれば、車両もしくはドラ
イバーが安定走行状態にあると判別された時、ゆらぎ量
演算手段により演算されたゆらぎ量に基いて車両の運動
にゆらぎが付与されるよう制御手段での制御量を補正手
段で補正して、安定走行状態であっても、車両の運動に
対して上記ゆらぎ量に基くゆらぎを強制的に付与するよ
うにしているため、その運動変動に刺激を受けてこの変
動に対応すべくドライバーがわずかに運転操作を変化さ
せることにより、運転操作を行うドライバーの腕や脚へ
の血流の促進を図ることができる上、退屈防止を図るこ
とができる。その結果、安定走行状態において同一の運
転操作状態の維持に伴う不快感や筋肉の硬直の防止を図
ることができ、生体特性に起因する快適運転性の低下を
防止して、ドライバーをして快適な状態で運転操作を持
続させることができる。
明における車両の制御装置によれば、車両もしくはドラ
イバーが安定走行状態にあると判別された時、ゆらぎ量
演算手段により演算されたゆらぎ量に基いて車両の運動
にゆらぎが付与されるよう制御手段での制御量を補正手
段で補正して、安定走行状態であっても、車両の運動に
対して上記ゆらぎ量に基くゆらぎを強制的に付与するよ
うにしているため、その運動変動に刺激を受けてこの変
動に対応すべくドライバーがわずかに運転操作を変化さ
せることにより、運転操作を行うドライバーの腕や脚へ
の血流の促進を図ることができる上、退屈防止を図るこ
とができる。その結果、安定走行状態において同一の運
転操作状態の維持に伴う不快感や筋肉の硬直の防止を図
ることができ、生体特性に起因する快適運転性の低下を
防止して、ドライバーをして快適な状態で運転操作を持
続させることができる。
【0277】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、補正手段による補正
により前輪もしくは後輪の操舵制御量が変動して、車両
の旋回運動にゆらぎを付与することができるため、安定
走行状態において、ドライバーの特にステアリング操舵
における快適な操作性の確保を図ることができる。
1記載の発明による効果に加えて、補正手段による補正
により前輪もしくは後輪の操舵制御量が変動して、車両
の旋回運動にゆらぎを付与することができるため、安定
走行状態において、ドライバーの特にステアリング操舵
における快適な操作性の確保を図ることができる。
【0278】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明による効果に加えて、高車速である程、小
さい幅の操舵変動を与えるようにしているため、同じ操
舵変動量であっても大きい変動となって表れる高車速状
態の時においても、ドライバーに不安感を与えることな
く、快適なステアリング操舵の持続を図ることができ
る。
2記載の発明による効果に加えて、高車速である程、小
さい幅の操舵変動を与えるようにしているため、同じ操
舵変動量であっても大きい変動となって表れる高車速状
態の時においても、ドライバーに不安感を与えることな
く、快適なステアリング操舵の持続を図ることができ
る。
【0279】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明による効果に加えて、制御手段により制御
目標ヨーレイトになるように後輪の操舵角を制御し、こ
の制御目標ヨーレイトに補正手段での補正により変動を
付与するようにしているため、同一ステアリング状態で
あっても、車両のヨー運動にゆらぎを強制的に与えこと
ができ、この車両の左右方向の運動変動により、後輪操
舵角の制御をヨーレイト成分に基いて行う場合において
も、安定走行状態における快適な状態での運転操作の継
続を図ることができる。
2記載の発明による効果に加えて、制御手段により制御
目標ヨーレイトになるように後輪の操舵角を制御し、こ
の制御目標ヨーレイトに補正手段での補正により変動を
付与するようにしているため、同一ステアリング状態で
あっても、車両のヨー運動にゆらぎを強制的に与えこと
ができ、この車両の左右方向の運動変動により、後輪操
舵角の制御をヨーレイト成分に基いて行う場合において
も、安定走行状態における快適な状態での運転操作の継
続を図ることができる。
【0280】請求項5記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明による効果に加えて、制御手段により制御
目標横方向加速度になるように後輪の操舵角を制御し、
この制御目標横方向加速度に補正手段での補正により変
動を付与するようにしているため、同一ステアリング状
態であっても、車両に作用する横方向加速度にゆらぎを
強制的に与えることができ、この車両の左右方向の運動
変動により、後輪操舵角の制御を横方向加速度成分に基
いて行う場合においても、安定走行状態における快適な
状態での運転操作の継続を図ることができる。
2記載の発明による効果に加えて、制御手段により制御
目標横方向加速度になるように後輪の操舵角を制御し、
この制御目標横方向加速度に補正手段での補正により変
動を付与するようにしているため、同一ステアリング状
態であっても、車両に作用する横方向加速度にゆらぎを
強制的に与えることができ、この車両の左右方向の運動
変動により、後輪操舵角の制御を横方向加速度成分に基
いて行う場合においても、安定走行状態における快適な
状態での運転操作の継続を図ることができる。
【0281】請求項6記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明による効果に加えて、制御手段での目標ヨ
ーレイトと目標横方向加速度とに基いた後輪の操舵制御
の際、制御量決定部において、後輪操舵角の目標制御量
として車速が低速側である程、上記目標ヨーレイトに基
く制御量の配分比率が相対的に大きくなるように重み付
けて後輪の操舵制御を行っているため、低速側で後輪操
舵角が主として逆相側に制御されてステアリング操作初
期の回頭性をより増大させることができる一方、高速側
で後輪操舵角が主として同相側に制御されて車両の旋回
に伴い横方向加速度を車両に付与することができる。そ
して、車両が安定走行状態にある時、上記目標ヨーレイ
トおよび目標横方向加速度の値に補正手段によってゆら
ぎである変動を強制的に付与するようにしているため、
低速側で車両の旋回時の回頭性の変動に伴いより大きな
視覚的変化をドライバーに与えることができる一方、高
速側で車両の旋回に伴う横方向加速度のより大きな変化
をドライバーに体感させることができる。このため、車
速に応じてより明確な刺激をドライバーに与えらること
ができ、これら2種類の車両の左右方向の運動変動によ
り、安定走行状態における快適な状態での運転操作の継
続をより効果的に図ることができる。加えて、低速側で
はヨーレイト成分の変動を重視し、高速側では横方向加
速度成分の変動を重視して車両運動の変動の種類を車速
に応じて変化させているため、請求項4もしくは請求項
5記載の発明の場合と比べ、安定走行状態においてドラ
イバーに上記車両の左右方向運動の変動をより明確に覚
知させることができ、快適な運転操作性のより一層の向
上を図ることができる。
2記載の発明による効果に加えて、制御手段での目標ヨ
ーレイトと目標横方向加速度とに基いた後輪の操舵制御
の際、制御量決定部において、後輪操舵角の目標制御量
として車速が低速側である程、上記目標ヨーレイトに基
く制御量の配分比率が相対的に大きくなるように重み付
けて後輪の操舵制御を行っているため、低速側で後輪操
舵角が主として逆相側に制御されてステアリング操作初
期の回頭性をより増大させることができる一方、高速側
で後輪操舵角が主として同相側に制御されて車両の旋回
に伴い横方向加速度を車両に付与することができる。そ
して、車両が安定走行状態にある時、上記目標ヨーレイ
トおよび目標横方向加速度の値に補正手段によってゆら
ぎである変動を強制的に付与するようにしているため、
低速側で車両の旋回時の回頭性の変動に伴いより大きな
視覚的変化をドライバーに与えることができる一方、高
速側で車両の旋回に伴う横方向加速度のより大きな変化
をドライバーに体感させることができる。このため、車
速に応じてより明確な刺激をドライバーに与えらること
ができ、これら2種類の車両の左右方向の運動変動によ
り、安定走行状態における快適な状態での運転操作の継
続をより効果的に図ることができる。加えて、低速側で
はヨーレイト成分の変動を重視し、高速側では横方向加
速度成分の変動を重視して車両運動の変動の種類を車速
に応じて変化させているため、請求項4もしくは請求項
5記載の発明の場合と比べ、安定走行状態においてドラ
イバーに上記車両の左右方向運動の変動をより明確に覚
知させることができ、快適な運転操作性のより一層の向
上を図ることができる。
【0282】請求項7記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明による効果に加えて、制御手段での目標ヨ
ーレイトと目標横方向加速度とに基いた後輪の操舵制御
の際、制御量決定部によって、後輪操舵角の目標制御量
として車速が低速側である程、横方向加速度に基く後輪
操舵角の制御量の配分比率が相対的に大きくなるように
重み付けて後輪の操舵制御を行っているため、低速側で
後輪操舵角が主として同相側に制御されて車両の旋回に
伴い横方向加速度を車両に付与することができる一方、
高速側で、後輪操舵角が主として逆相側に制御されてス
テアリング操作初期の回頭性をより増大することができ
る。そして、車両が安定走行状態にある時、上記目標ヨ
ーレイトおよび目標横方向加速度の値に補正手段によっ
てゆらぎである変動を強制的に付与するようにしている
ため、低速側で横方向加速度成分の変動による刺激を、
また、高速側で回頭性の変動による刺激をそれぞれドラ
イバーに与えることができ、これら2種類の車両の左右
方向の運動変動により、安定走行状態における快適な状
態での運転操作の継続をより効果的に図ることができ
る。加えて、低速側で横方向加速度成分の変動を重視
し、高速側でヨーレイト成分の変動を重視した変化を与
えているため、請求項4もしくは請求項5記載の発明の
場合と比べ、車両の旋回運動の安定性を重視しつつ、快
適な運転操作性の持続を図ることができる。
2記載の発明による効果に加えて、制御手段での目標ヨ
ーレイトと目標横方向加速度とに基いた後輪の操舵制御
の際、制御量決定部によって、後輪操舵角の目標制御量
として車速が低速側である程、横方向加速度に基く後輪
操舵角の制御量の配分比率が相対的に大きくなるように
重み付けて後輪の操舵制御を行っているため、低速側で
後輪操舵角が主として同相側に制御されて車両の旋回に
伴い横方向加速度を車両に付与することができる一方、
高速側で、後輪操舵角が主として逆相側に制御されてス
テアリング操作初期の回頭性をより増大することができ
る。そして、車両が安定走行状態にある時、上記目標ヨ
ーレイトおよび目標横方向加速度の値に補正手段によっ
てゆらぎである変動を強制的に付与するようにしている
ため、低速側で横方向加速度成分の変動による刺激を、
また、高速側で回頭性の変動による刺激をそれぞれドラ
イバーに与えることができ、これら2種類の車両の左右
方向の運動変動により、安定走行状態における快適な状
態での運転操作の継続をより効果的に図ることができ
る。加えて、低速側で横方向加速度成分の変動を重視
し、高速側でヨーレイト成分の変動を重視した変化を与
えているため、請求項4もしくは請求項5記載の発明の
場合と比べ、車両の旋回運動の安定性を重視しつつ、快
適な運転操作性の持続を図ることができる。
【0283】請求項8記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明による効果に加えて、安定走行状態にある
時、制御手段による前輪の操舵角に補正手段によってゆ
らぎに基く変動を与えるようにしているため、同一ステ
アリング操舵状態であっても、車両の向きにゆらぎを強
制的に与えることができ、これにより、前輪の操舵角を
ステアリング操舵とは別途に操舵制御する場合において
も、安定走行状態における快適な状態での運転操作の継
続を図ることができる。
2記載の発明による効果に加えて、安定走行状態にある
時、制御手段による前輪の操舵角に補正手段によってゆ
らぎに基く変動を与えるようにしているため、同一ステ
アリング操舵状態であっても、車両の向きにゆらぎを強
制的に与えることができ、これにより、前輪の操舵角を
ステアリング操舵とは別途に操舵制御する場合において
も、安定走行状態における快適な状態での運転操作の継
続を図ることができる。
【0284】請求項9記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、補正手段による補正
によりスロットル弁の開度が変動して、車両の前後方向
運動である車速にゆらぎを付与することができるため、
安定走行状態において、ドライバーの特にアクセルペダ
ル操作における快適な操作性の確保を図ることができ
る。
1記載の発明による効果に加えて、補正手段による補正
によりスロットル弁の開度が変動して、車両の前後方向
運動である車速にゆらぎを付与することができるため、
安定走行状態において、ドライバーの特にアクセルペダ
ル操作における快適な操作性の確保を図ることができ
る。
【0285】請求項10記載の発明によれば、上記請求
項9記載の発明による効果に加えて、補正手段での補正
により生じる変動を、加速度変化幅、スロットル開度の
変化幅、もしくは、その変化速度のいずれか1以上が対
応する上限値を超えないように制限しているため、ドラ
イバーに不安感を与えるような過度の変動の発生を防止
して、快適なアクセルペダル操作の持続を図ることがで
きる。
項9記載の発明による効果に加えて、補正手段での補正
により生じる変動を、加速度変化幅、スロットル開度の
変化幅、もしくは、その変化速度のいずれか1以上が対
応する上限値を超えないように制限しているため、ドラ
イバーに不安感を与えるような過度の変動の発生を防止
して、快適なアクセルペダル操作の持続を図ることがで
きる。
【0286】請求項11記載の発明によれば、上記請求
項9記載の発明による効果に加えて、心理状態検出手段
により検出されるドライバーのリラックス度合いを表す
心拍ゆらぎ量が小値である程、小さい車速変化幅で変動
するようにしているためため、安定走行状態であって
も、例えば走行車両の多少などの走行環境の相違によっ
て影響される個々のドライバーのリラックス度合いを、
補正に加味することができ、個々のドライバーの状況に
応じて、快適運転性の確保を図ることができる。
項9記載の発明による効果に加えて、心理状態検出手段
により検出されるドライバーのリラックス度合いを表す
心拍ゆらぎ量が小値である程、小さい車速変化幅で変動
するようにしているためため、安定走行状態であって
も、例えば走行車両の多少などの走行環境の相違によっ
て影響される個々のドライバーのリラックス度合いを、
補正に加味することができ、個々のドライバーの状況に
応じて、快適運転性の確保を図ることができる。
【0287】請求項12記載の発明によれば、上記請求
項9記載の発明による効果に加えて、ドライバーがオー
トスピードコントロール手段による制御を自己の意思に
より選択した時、安定走行状態にあると判別しているた
め、個々のドライバーの相違を加味した判別を行うこと
ができ、、このオートスピードコントロール手段による
設定車速に対して補正手段による補正によりゆらぎを付
与するにしているため、オートスピードコントロール手
段による定速走行状態下での快適な運転操作性の確保を
図ることができる。
項9記載の発明による効果に加えて、ドライバーがオー
トスピードコントロール手段による制御を自己の意思に
より選択した時、安定走行状態にあると判別しているた
め、個々のドライバーの相違を加味した判別を行うこと
ができ、、このオートスピードコントロール手段による
設定車速に対して補正手段による補正によりゆらぎを付
与するにしているため、オートスピードコントロール手
段による定速走行状態下での快適な運転操作性の確保を
図ることができる。
【0288】請求項13記載の発明によれば、上記請求
項9記載の発明による効果に加えて、制御手段によりエ
ンジンの吸気負圧が目標吸気負圧になるようにスロット
ル開度を制御し、安定走行状態においてこの目標吸気負
圧に補正手段での補正によりゆらぎに基く変動を付与す
るようにしているため、同一アクセル操作状態であって
も、エンジン駆動力の変動として車両の前後運動にゆら
ぎを強制的に与えることができ、この車両の前後方向運
動の変動により、安定走行状態における快適な状態での
運転操作の継続を図ることができる。加えて、上記安定
走行状態において、吸気負圧に基いたスロットル制御を
行うようにしているため、目標値の変動に伴う車両の前
後方向運動の変動として表れる応答を、車速に基いたス
ロットル制御と比べ速やかに行なわせることができ、ゆ
らぎの内でも高周波側成分によるゆらぎの付与を行うこ
とができる。このため、安定走行状態におけるドライバ
ーの快適運転性を維持する上で、ゆらぎの内でも少し高
い刺激が与えられた方が心地好いというドライバーにと
って、その刺激をドライバーに付与することを容易に実
現することができる。
項9記載の発明による効果に加えて、制御手段によりエ
ンジンの吸気負圧が目標吸気負圧になるようにスロット
ル開度を制御し、安定走行状態においてこの目標吸気負
圧に補正手段での補正によりゆらぎに基く変動を付与す
るようにしているため、同一アクセル操作状態であって
も、エンジン駆動力の変動として車両の前後運動にゆら
ぎを強制的に与えることができ、この車両の前後方向運
動の変動により、安定走行状態における快適な状態での
運転操作の継続を図ることができる。加えて、上記安定
走行状態において、吸気負圧に基いたスロットル制御を
行うようにしているため、目標値の変動に伴う車両の前
後方向運動の変動として表れる応答を、車速に基いたス
ロットル制御と比べ速やかに行なわせることができ、ゆ
らぎの内でも高周波側成分によるゆらぎの付与を行うこ
とができる。このため、安定走行状態におけるドライバ
ーの快適運転性を維持する上で、ゆらぎの内でも少し高
い刺激が与えられた方が心地好いというドライバーにと
って、その刺激をドライバーに付与することを容易に実
現することができる。
【0289】請求項14記載の発明によれば、上記請求
項1記載の発明による効果に加えて、ゆらぎに基く車両
の運動変動を直進走行状態において行うようにしている
ため、ステアリング系の運転操作における快適運転性の
確保を図ることができる。
項1記載の発明による効果に加えて、ゆらぎに基く車両
の運動変動を直進走行状態において行うようにしている
ため、ステアリング系の運転操作における快適運転性の
確保を図ることができる。
【0290】請求項15記載の発明によれば、上記請求
項1記載の発明による効果に加えて、ゆらぎに基く車両
の運動変動を定速走行状態において行うようにしている
ため、アクセルペダル系の運転操作における快適運転性
の確保を図ることができる。
項1記載の発明による効果に加えて、ゆらぎに基く車両
の運動変動を定速走行状態において行うようにしている
ため、アクセルペダル系の運転操作における快適運転性
の確保を図ることができる。
【0291】請求項16記載の発明によれば、上記請求
項1記載の発明による効果に加えて、ゆらぎに基く車両
の運動変動を設定車速以下の走行状態において行うよう
にしているため、アクセルペダルが低踏み込み量となっ
てそのアクセルペダル操作状態の維持に特に脚の筋肉の
疲労を招く低車速時においても、そのアクセルペダル操
作における快適運転性を確保することができる。
項1記載の発明による効果に加えて、ゆらぎに基く車両
の運動変動を設定車速以下の走行状態において行うよう
にしているため、アクセルペダルが低踏み込み量となっ
てそのアクセルペダル操作状態の維持に特に脚の筋肉の
疲労を招く低車速時においても、そのアクセルペダル操
作における快適運転性を確保することができる。
【0292】請求項17記載の発明によれば、上記請求
項1記載の発明による効果に加えて、心理状態検出手段
によりドライバーのリラックス状態が検出された時、安
定走行状態にあると判別するようにしているため、個々
のドライバーの相違を加味した安定走行状態の判別を的
確に行うことができ、補正手段による補正の実行を個々
のドライバーに対応して行うことができる。
項1記載の発明による効果に加えて、心理状態検出手段
によりドライバーのリラックス状態が検出された時、安
定走行状態にあると判別するようにしているため、個々
のドライバーの相違を加味した安定走行状態の判別を的
確に行うことができ、補正手段による補正の実行を個々
のドライバーに対応して行うことができる。
【0293】請求項18記載の発明では、上記請求項1
記載の発明による作用に加えて、ゆらぎ量演算手段での
ゆらぎ量の演算をゆらぎ理論における1/fゆらぎに基
いて行い、この1/fゆらぎに基く変動を車両の運動に
付与するようにしているため、車両の運動の変動により
ドライバーに心地良い刺激を与えることができ、これに
より、快適な状態での運転操作の持続を図ることができ
る。
記載の発明による作用に加えて、ゆらぎ量演算手段での
ゆらぎ量の演算をゆらぎ理論における1/fゆらぎに基
いて行い、この1/fゆらぎに基く変動を車両の運動に
付与するようにしているため、車両の運動の変動により
ドライバーに心地良い刺激を与えることができ、これに
より、快適な状態での運転操作の持続を図ることができ
る。
【0294】また、請求項19記載の発明によれば、上
記請求項1記載の発明による効果に加えて、不安定化要
因検出手段により車両の挙動を不安定化させる要因の発
生が検出された時、補正禁止手段によって、補正手段に
よる補正を禁止するようにしているため、ドライバーの
運転操作意図に合致した車両運動とすることができ、こ
れにより、操縦安定性の確保を図ることができる。
記請求項1記載の発明による効果に加えて、不安定化要
因検出手段により車両の挙動を不安定化させる要因の発
生が検出された時、補正禁止手段によって、補正手段に
よる補正を禁止するようにしているため、ドライバーの
運転操作意図に合致した車両運動とすることができ、こ
れにより、操縦安定性の確保を図ることができる。
【0295】さらに、請求項20〜22に記載の各発明
によれば、上記請求項19記載の発明による効果に加え
て、上記補正禁止手段による補正の禁止を制動状態の発
生の時に、路面が低路面摩擦係数へ変化した時に、もし
くは、加速状態の発生時にそれぞれ行うようにしている
ため、上記操縦安定性の確保をより確実に図ることがで
きる。
によれば、上記請求項19記載の発明による効果に加え
て、上記補正禁止手段による補正の禁止を制動状態の発
生の時に、路面が低路面摩擦係数へ変化した時に、もし
くは、加速状態の発生時にそれぞれ行うようにしている
ため、上記操縦安定性の確保をより確実に図ることがで
きる。
【図1】請求項1記載の発明のブロック構成図である。
【図2】車両の後輪をも操舵する操舵装置の全体構成図
である。
である。
【図3】第1実施例における後輪の操舵制御のブロック
構成図である。
構成図である。
【図4】車速に対する操舵比特性を示す関係図である。
【図5】心理状態検出手段の構成図である。
【図6】ドライバーの心電位と時間との関係図である。
【図7】ドライバーの心拍数を計測するためのフローチ
ャートである。
ャートである。
【図8】心拍ゆらぎ量を演算するためのフローチャート
である。
である。
【図9】ゆらぎ回数nの決定のためのフローチャートで
ある。
ある。
【図10】第1実施例における後輪の操舵制御のフロー
チャートの前部である。
チャートの前部である。
【図11】図10のフローチャートの中部である。
【図12】図10のフローチャートの後部である。
【図13】制御操舵比k1 のゆらぎ状態を示す図であ
る。
る。
【図14】第2実施例における後輪の操舵制御のブロッ
ク構成図である。
ク構成図である。
【図15】車速と低減係数aとの関係図である。
【図16】第2実施例における後輪の操舵制御のフロー
チャートである。
チャートである。
【図17】第3実施例における車両の構成図である。
【図18】第3実施例におけるスロットル制御装置のブ
ロック構成図である。
ロック構成図である。
【図19】第3実施例におけるスロットル制御のフロー
チャートの前半部である。
チャートの前半部である。
【図20】図19のフローチャートの後半部である。
【図21】第4、第5もしくは第6実施例におけるスロ
ットル制御装置のブロック構成図である。
ットル制御装置のブロック構成図である。
【図22】第4実施例におけるスロットル制御のフロー
チャートの前半部である。
チャートの前半部である。
【図23】図22のフローチャートの後半部である。
【図24】第5実施例におけるスロットル制御のフロー
チャートの前半部である。
チャートの前半部である。
【図25】図24のフローチャートの後半部である。
【図26】第6実施例におけるスロットル制御のフロー
チャートの前半部である。
チャートの前半部である。
【図27】図26のフローチャートの後半部である。
【図28】第7実施例におけるスロットル制御装置のブ
ロック構成図である。
ロック構成図である。
【図29】第7実施例におけるスロットル制御のフロー
チャートである。
チャートである。
【図30】第8実施例におけるスロットル制御装置のブ
ロック構成図である。
ロック構成図である。
【図31】第8実施例におけるスロットル制御のフロー
チャートである。
チャートである。
【図32】第9実施例におけるスロットル制御装置のブ
ロック構成図である。
ロック構成図である。
【図33】第9実施例におけるスロットル制御のフロー
チャートである。
チャートである。
【図34】第10実施例におけるスロットル制御装置の
ブロック構成図である。
ブロック構成図である。
【図35】第10実施例におけるスロットル制御のフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図36】第11実施例もしくは第12実施例における
スロットル制御装置のブロック構成図である。
スロットル制御装置のブロック構成図である。
【図37】第11実施例におけるスロットル制御のフロ
ーチャートの前半部である。
ーチャートの前半部である。
【図38】第11実施例におけるスロットル制御のフロ
ーチャートの後半部である。
ーチャートの後半部である。
【図39】第12実施例におけるスロットル制御のフロ
ーチャートの前半部である。
ーチャートの前半部である。
【図40】第12実施例におけるスロットル制御のフロ
ーチャートの後半部である。
ーチャートの後半部である。
【図41】第13実施例における前輪操舵装置と強制前
輪操舵装置との概略図である。
輪操舵装置との概略図である。
【図42】図41の強制前輪操舵装置の拡大断面図であ
る。
る。
【図43】第13実施例における前輪操舵制御のブロッ
ク構成図である。
ク構成図である。
【図44】第14実施例におけるスロットル制御のブロ
ック構成図である。
ック構成図である。
【図45】第14実施例におけるスロットル制御のフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図46】前輪を操舵する操舵装置の全体構成図であ
る。
る。
1 ステアリングホイール 2 前輪 3 後輪 30 制御手段 30a 後輪操舵制御手段(制御手段) 30c スロットル制御手段(制御手段) 30g スロットル制御手段(制御手段) 30j 後輪操舵制御手段(制御手段) 30m 後輪操舵制御手段(制御手段) 30n 後輪操舵制御手段(制御手段) 30p 後輪操舵制御手段(制御手段) 30q 前輪操舵制御手段(制御手段) 30s スロットル制御手段(制御手段) 31 車速センサ(運動状態量検出手段,不
安定化要因検出手段) 32 前輪操舵角センサ(運動状態量検出手
段) 34 ブレーキスイッチ(不安定化要因検出
手段) 35 低μ路センサ(不安定化要因検出手
段) 40,40a 心理状態検出手段 50,50a,50b,50c,50g,50j
安定走行状態判別手段 60,60a,60b,60c,60d,60s
ゆらぎ量演算手段 70,70a〜70g,70i
補正手段 70j,70m,70n,70p,70s
補正手段 71 補正禁止手段 88 ASC部(オートスピードコントロー
ル手段) 91 ヨーレイトセンサ(ヨーレイト検出手
段) 92 横Gセンサ(横方向加速度検出手段) 93 ブーストセンサ(吸気負圧検出手段) 301 ヨーレイト成分制御部 302 横G成分制御部(横方向加速度成分制
御部) 303n,303p 制御量決定部
安定化要因検出手段) 32 前輪操舵角センサ(運動状態量検出手
段) 34 ブレーキスイッチ(不安定化要因検出
手段) 35 低μ路センサ(不安定化要因検出手
段) 40,40a 心理状態検出手段 50,50a,50b,50c,50g,50j
安定走行状態判別手段 60,60a,60b,60c,60d,60s
ゆらぎ量演算手段 70,70a〜70g,70i
補正手段 70j,70m,70n,70p,70s
補正手段 71 補正禁止手段 88 ASC部(オートスピードコントロー
ル手段) 91 ヨーレイトセンサ(ヨーレイト検出手
段) 92 横Gセンサ(横方向加速度検出手段) 93 ブーストセンサ(吸気負圧検出手段) 301 ヨーレイト成分制御部 302 横G成分制御部(横方向加速度成分制
御部) 303n,303p 制御量決定部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 109:00 111:00 113:00 117:00 125:00 127:00 137:00
Claims (22)
- 【請求項1】 車両の運動を制御する制御手段と、 車両もしくはドライバーの運動状態量を検出する運動状
態検出手段と、 この運動状態検出手段により検出された運動状態量に基
き安定走行状態を判別する安定走行状態判別手段と、 無作為に設定される周波数に基きゆらぎ量を演算するゆ
らぎ量演算手段と、 上記安定走行状態判別手段により安定走行状態にあると
判別された時、上記車両の運動が上記ゆらぎ量演算手段
により演算されたゆらぎ量に対応して変動するよう上記
制御手段での制御量を補正する補正手段とを備えている
ことを特徴とする車両の制御装置。 - 【請求項2】 請求項1において、 制御手段は前輪もしくは後輪をステアリング操舵とは別
途に操舵制御するものであり、 補正手段は車両の旋回運動に変動を与えるものである車
両の制御装置。 - 【請求項3】 請求項2において、 補正手段は車速が大値である程、小さい変動を与えるよ
うに構成されている車両の制御装置。 - 【請求項4】 請求項2において、 運動状態検出手段は、車両に作用するヨーレイトを検出
するヨーレイト検出手段を備えており、 制御手段は、上記ヨーレイト検出手段により検出された
ヨーレイトに基いて、車両のヨーレイトがドライバーの
ステアリング操舵量に基き演算した目標ヨーレイトにな
るよう後輪の操舵角を制御するように構成されており、 補正手段は、上記目標ヨーレイトの値に変動を与えるよ
うに構成されている車両の制御装置。 - 【請求項5】 請求項2において、 運動状態検出手段は、車両に作用する横方向加速度を検
出する横方向加速度検出手段を備えており、 制御手段は、上記横方向加速度検出手段により検出され
た横方向加速度に基いて、車両の横方向加速度がドライ
バーのステアリング操舵量に基き演算した目標横方向加
速度になるよう後輪の操舵角を制御するように構成され
ており、 補正手段は、上記目標横方向加速度の値に変動を与える
ように構成されている車両の制御装置。 - 【請求項6】 請求項2において、 運動状態検出手段は、車速を検出する車速検出手段と、
車両に作用するヨーレイトを検出するヨーレイト検出手
段と、上記車両に作用する横方向加速度を検出する横方
向加速度検出手段とを備えており、 制御手段は、上記ヨーレイト検出手段により検出された
ヨーレイトに基いて、車両のヨーレイトがドライバーの
ステアリング操舵量に基き演算した目標ヨーレイトにな
るよう後輪の操舵角を制御するヨーレイト成分制御部
と、上記横方向加速度検出手段により検出された横方向
加速度に基いて、車両の横方向加速度がドライバーのス
テアリング操舵量に基き演算した目標横方向加速度にな
るよう後輪の操舵角を制御する横方向加速度成分制御部
と、上記ヨーレイト成分制御部による後輪操舵角の制御
量と上記横方向加速度成分制御部による後輪操舵角の制
御量とを所定比率で配分することにより後輪操舵角の目
標制御量を決定するものであって、上記車速検出手段に
より検出された車速値が低速側である程、上記ヨーレイ
ト成分制御部による後輪操舵角の制御量の配分比率を相
対的に大きくする制御量決定部とを備えており、 補正手段は、上記目標ヨーレイトおよび目標横方向加速
度の各値に変動を与えるように構成されている車両の制
御装置。 - 【請求項7】 請求項2において、 運動状態検出手段は、車速を検出する車速検出手段と、
車両に作用するヨーレイトを検出するヨーレイト検出手
段と、上記車両に作用する横方向加速度を検出する横方
向加速度検出手段とを備えており、 制御手段は、上記ヨーレイト検出手段により検出された
ヨーレイトに基いて、車両のヨーレイトがドライバーの
ステアリング操舵量に基き演算した目標ヨーレイトにな
るよう後輪の操舵角を制御するヨーレイト成分制御部
と、上記横方向加速度検出手段により検出された横方向
加速度に基いて、車両の横方向加速度がドライバーのス
テアリング操舵量に基き演算した目標横方向加速度にな
るよう後輪の操舵角を制御する横方向加速度成分制御部
と、上記ヨーレイト成分制御部による後輪操舵角の制御
量と上記横方向加速度成分制御部による後輪操舵角の制
御量とを所定比率で配分することにより後輪操舵角の目
標制御量を決定するものであって、上記車速検出手段に
より検出された車速値が低速側である程、上記横方向加
速度成分制御部による後輪操舵角の制御量の配分比率を
相対的に大きくする制御量決定部とを備えており、 補正手段は、上記目標ヨーレイトおよび目標横方向加速
度の各値に変動を与えるように構成されている車両の制
御装置。 - 【請求項8】 請求項2において、 制御手段は、前輪をステアリング操舵とは別途に操舵制
御するよう構成されており、 補正手段は、上記前輪の操舵角に変動を与えるように構
成されている車両の制御装置。 - 【請求項9】 請求項1において、 制御手段はスロットル弁の開度をアクセルペダル操作と
は別途に制御するものであり、 補正手段は車両の前後方向運動に変動を与えるものであ
る車両の制御装置。 - 【請求項10】 請求項9において、 補正手段は変動時の加速度変化幅、または、スロットル
弁の開度の変化幅もしくは変化速度のいずれか1以上の
要素に上限値が設定されており、この設定上限値を超え
ない範囲で補正するように構成されている車両の制御装
置。 - 【請求項11】 請求項9において、 ドライバーの実際心拍数を計測し、この計測された実際
心拍数の変動である心拍ゆらぎ量に基いてドライバーの
リラックス状態を検出する心理状態検出手段を備えてお
り、 補正手段は、この心理状態検出手段で検出される心拍ゆ
らぎ量が小値である程小さい車速変化幅で変動するよう
に構成されている車両の制御装置。 - 【請求項12】 請求項9において、 制御手段は車両がドライバーにより設定された車速で定
速走行するようスロットル弁の開度を制御するオートス
ピードコントロール手段であり、 安定走行状態検出手段は、ドライバーが上記オートスピ
ードコントロール手段による制御を選択した時、安定走
行状態と判別するように構成されている車両の制御装
置。 - 【請求項13】 請求項9において、 運動状態検出手段は、エンジンの吸気負圧を検出する吸
気負圧検出手段を備えており、 制御手段は、上記吸気負圧検出手段により検出された吸
気負圧に基いて、エンジンの吸気負圧が目標吸気負圧に
なるようスロットル弁の開度を制御するスロットル制御
手段であり、 補正手段が、上記目標吸気負圧の値に変動を与えるよう
に構成されている車両の制御装置。 - 【請求項14】 請求項1において、 運動状態検出手段は車両の操舵状態量を検出するもので
あり、 安定走行状態判別手段は上記操舵状態量に基き車両が直
進走行状態にあると判別された時、安定走行状態と判別
するように構成されている車両の制御装置。 - 【請求項15】 請求項1において、 運動状態検出手段は車両の車速の変動を検出するもので
あり、 安定走行状態判別手段は上記車速の変動に基き車両が定
速走行状態にあると判別された時、安定走行状態と判別
するように構成されている車両の制御装置。 - 【請求項16】 請求項1において、 運動状態検出手段が車両の車速を検出するものであり、 安定走行状態判別手段は上記車速に基き車両が設定車速
以下での走行状態にあると判別された時、安定走行状態
と判別するように構成されている車両の制御装置。 - 【請求項17】 請求項1において、 ドライバーのリラックス状態を検出する心理状態検出手
段を備えており、 安定走行状態判別手段は、この心理状態検出手段により
ドライバーのリラックス状態が検出された時、安定走行
状態であると判別するように構成されている車両の制御
装置。 - 【請求項18】 請求項1において、 ゆらぎ量演算手段は、1/fゆらぎと対応するゆらぎ量
を演算するように構成されている車両の制御装置。 - 【請求項19】 請求項1において、 車両の運動を不安定化させる要因の発生を検出する不安
定化要因検出手段と、 この不安定化要因検出手段により車両の不安定化要因の
発生が検出された時、補正手段での補正を禁止する補正
禁止手段とを備えている車両の制御装置。 - 【請求項20】 請求項19において、 不安定化要因検出手段は車両の制動状態の発生を検出す
るものである車両の制御装置。 - 【請求項21】 請求項19において、 不安定化要因検出手段は低路面摩擦係数の低値側への変
化を検出するものである車両の制御装置。 - 【請求項22】 請求項19において、 不安定化要因検出手段は車両の加速状態の発生を検出す
るものである車両の制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-166731 | 1993-07-06 | ||
JP16673193 | 1993-07-06 | ||
JP31979493A JP3290526B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-12-20 | 車両の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0769233A true JPH0769233A (ja) | 1995-03-14 |
JP3290526B2 JP3290526B2 (ja) | 2002-06-10 |
Family
ID=26491002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31979493A Expired - Fee Related JP3290526B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-12-20 | 車両の制御装置 |
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---|---|
JP (1) | JP3290526B2 (ja) |
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- 1993-12-20 JP JP31979493A patent/JP3290526B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US10338583B2 (en) | 2016-03-31 | 2019-07-02 | Mazda Motor Corporation | Driving assistance device |
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