JPH076913B2 - アミン誘導還元剤を利用する電気化学発光反応 - Google Patents

アミン誘導還元剤を利用する電気化学発光反応

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JPH076913B2
JPH076913B2 JP2500638A JP50063890A JPH076913B2 JP H076913 B2 JPH076913 B2 JP H076913B2 JP 2500638 A JP2500638 A JP 2500638A JP 50063890 A JP50063890 A JP 50063890A JP H076913 B2 JPH076913 B2 JP H076913B2
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    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
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Description

【発明の詳細な説明】 本願はパウエル(Powell)他の米国出願858,354号1986
年4月30日出願、パウエル他のPCT出願US87/00987号198
7年4月30日出願、国内段階PCT出願858,354号題名「電
気化学発光アッセイ(Electrochemiluminescent Assa
y)」パウエル他1987年12月18日出願[カーチス、モリ
ス&サッフォード(Curtis,Morris & Safford)P.C.包
袋番号370068−2088]およびレランド(Leland)他の米
国出願第117,017号1987年11月4日出願の一部継続であ
り、それら出願は全て、本願明細書中に組み入れられ
る。さらに、米国出願188,258号1988年4月29日出願、
米国出願789,113号1985年10月24日出願、および米国出
願266,882号題名「電気化学発光アッセイ」シャー(Sha
h)とホール(Hall)とパウエルとマッシイ(Massey)
同日出願(CMS包袋番号370068−2390)は全て本願明細
書中に組み入れられる。
発明の分野 本願発明は一般的には電気化学発光反応に関する。より
詳しくは、検査されるシステムによって放出された電気
化学発光の測定により、関心のある検体(analyte)の
存在を検出し、そして必要ならば存在量を定量すること
に関する。
発明の背景 J.B.ノフシンガー(Noffsinger)他のアナリティカル・
ケミストリー1987,58,865にはアミンと含ルテニウム発
光体(luminophore)[Ru(bpy)3 3+](「bpy」は本願
明細書中では全ての場合において「ビピリジル」を表
す)を含む反応シーケンスを利用して得られた化学発光
に関する実験が開示されている。ライトル(Lytle)他
のフォトケミストリー・アンド・フォトバイオロジー19
71,13,123も参照。この研究では、発光は電気化学エネ
ルギーによる触発(trigger)を伴わない化学反応のみ
を通して達成されている。化学発光法も有効であるが、
電気化学発光(「ECL」)操作は幾つかの点でより好ま
しい:例えば、(1)推進力となる電気化学エネルギー
は中断させることができ、それは反応の中断を伴うの
で、反応シーケンスにわたるコトンロールはより大きく
なる:他方、化学発光系では、反応シーケンスは一度始
まったら完了するまで停止しない;(2)発光体は多数
回発光にあずかる:他方、化学発光系では発光体が一回
しか発光しない;(3)使用する装置が異なり、化学発
光法に使用するものよりも作動容易である。特殊な系で
の化学発光の発生の成功があっても、それはその反応系
が電気化学発光に対して可能であることを意味するもの
ではなく、従って、ノフシンガー他の開示からは、電気
化学的に刺激される系における同様の結果の予測を推定
することは当然不可能である。
初期のECL反応は、たとえば下記文献に記載されている
ように、ダブル・ポテンシャル・ステップを使用して電
極での逐次の酸化と還元によって起こる反対電荷のラジ
カルイオンの消滅に関係していた:L.R.フォークナー(F
aulkner)他のエレクトロアナリティカル・ケミストリ
ー[A.J.バード(Bard)編)]第10巻[マーセル・デッ
カー(Marcel Dekker)、ニューヨーク1977]第1章;N.
E.トッケル−タクボルヤン(Tokel-Takvoryan)他のケ
ミカル・フィジクス・レターズ1974,25,235;J.C.ベラス
コ(Valasco)他のインオーガニック・ケミストリー198
3,22,822;J.C.ルーオング(Luong)他のジャーナル・オ
ブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ1978,100,579
0;H.D.アブルーナ(Abruna)のジャーナル・オブ・エク
トロケミカル・ソサイエティのジャーナル・オブ・エレ
クトロアナリティカル・ケミストリー1984,175,321。十
分なエネルギーの反対電荷のラジカル間での均質電子伝
達により、前駆体の一方の励起状態を形成することがで
き、そして続いて、励起状態の種による発光が起こる。
更に、三重項−三重項消滅に関係するエネルギー欠失メ
カニズムと称するものが報告されている。D.フリード
(Freed)他のジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカ
ル・ソサイエティ1971,93,2097;W.L.ウォレス(Wallac
e)他のジャーナル・オブ・エレクトロケミカル・ソサ
イエティ1978,125,1430参照。
他の或るECL反応においては、電解化学発光を達成する
ために、発光体をシュウ酸塩やピルビン酸塩のような有
機酸と共に使用している。このような酸化還元メカニズ
ムはRu(bpy)3 2+(「bpy」は「ビピリジル」を表す)
と有機酸との酸化を伴う。しかしながら、或る種の状況
下では、この特性の系は不利である。何故なら、この発
光を導く反応は不利な酸性のpHで行われるからである。
これら系は融通性に欠けている。何故ならば、それらを
多くの生物学的相互作用の検定に応用することはpHのよ
うな生理学的溶液条件からの出発を要求するため、検定
される系の免疫化学の破壊につながるからである。例証
のために、D.イーゲ(Ege)他のジャーナル・オブ・ア
ナリティカル・ケミストリー1984,56,2413;I.ルビンシ
ュタイン(Rubinstein)他のジャーナル・オブ・アメリ
カン・ケミカル・ソサイエティ1981,103,512;M.M.チャ
ン(Chan)他のジューナル・オブ・アメリカン・ケミカ
ル・ソサイエティ1979,99,5399参照。
プラージスト(Pragst)と共同研究者による或る論文で
は、発光を達成するために、蛍光性芳香族炭化水素、オ
キサゾールまたはオキサジアゾールに、イミダゾールま
たはピリジン誘導体の存在下で電気化学エネルギーを受
けさせている。J.ルドビック(Ludvik)他のジャーナル
・オブ・エレクトロアナリティカル・ケミストリー198
6,215,179;F.プラージスト他のジャーナル・オブ・エレ
クトロアナリティカル・ケミストリー1986,197,245;F.
プラージスト他のジャーナル・オブ・エレクトロアナリ
ティカル・ケミストリー1981,119,301;およびF.プラー
ジスト他のジャーナル・オブ・エレクトロアナリティカ
ル・ケミストリー1980,112,339参照。しかしながら、こ
れらの場合にはどれも、発光体は金属含有物質ではな
く、無金属有機化合物であった。金属含有ECL部分並び
にアミン還元剤を他の系でそれぞれ使用することに伴う
欠点を回避しながら、両者をその組合せの利点を活用す
るように利用してECL反応を行うための材料及び方法と
提供することは有意義な技術的前進である。
発明の目的 本発明の目的は電気化学発光を生じるのに適する材料お
よび方法を提供することである。
本発明の別の目的はECL検定(assay)を行うのに適する
材料および方法を提供することである。
さらに、本発明の目的は電気化学発光の、従って、広い
濃度範囲にわたって存在するであろう関心のある広く様
々な検体の、検出のために適する方法および材料を提供
することである。
本発明の更に別の目的は関心のある検体の非常に低い濃
度の検出および定量のために高感度ECL検定を行うのに
適する方法および材料を提供することである。
本発明の更に別の目的は有機環境ばかりでなく水性環境
下における広い濃度範囲にわたって存在する検体の、精
度のある、反復可能な、高感度のECL検体及び/又は定
量を行うのに適する材料及び方法の提供にある。
本発明の更に別の目的は金属含有ECL部分を検出および
/または定量するためのECL検定に適する材料および方
法の提供にある。
本発明の更に別の目的は関心のある検体のECL検出およ
び定量検定を、検定される系の免疫化学を破壊しないpH
で行うのに適する方法および材料の提供、特に、生理的
pHで、関心のある検体の検出および定量を行うに適する
ものの提供にある。
本発明のこれら及びその他目的は本発明についての以下
の記載を考察すれば更に容易に明かになるであろう。
発明の記述および利点 以下の説明から明かになるように、本発明は上記欄に記
載した目的の達成を可能にする有力な手段である。
従って、本発明の一つは組成物によって放出された電気
化学発光を検出するECL検定に使用するのに適する前記
組成物であり、前記組成物は (a) 電気化学発光の放出を誘発するのに十分な条件
に励起ECL部分が曝されると励起状態から電気化学発光
が放出されるそのような励起状態に変換させられること
が可能である金属含有ECL部分; (b) 酸化されたときに還元剤になるアミンまたはア
ミン部分;および (c) ECL部分およびアミンまたはアミン部分が酸化
されることがその中でできるそのような媒体として機能
することが可能である電解質 を含む。本願の別の発明は、(i)電気化学発光の放出
を誘発するのに十分な条件に励起ECL部分が曝されると
励起状態から電気化学発光が放出されるそのような励起
状態に変換させられることが可能である金属含有ECL部
分;(ii)酸化されたときに還元剤になるアミンまたは
アミン部分;および(iii)ECL部分およびアミンまたは
アミン部分が酸化されることがその中でできるそのよう
な媒体として機能することが可能である電解質、からな
る群から選択された成員を含む組成物によって電気化学
発光が放出されるECL検定を行うための組成物の提供に
使用するのに適する試薬に関し、前記試薬はアミンまた
はアミン成分、および前記群のその他の二成員のうちの
一つを含む。
本願の更に別の発明は組成物によって放出される電気化
学発光を検出するECL検定を実施するためのキットに関
し、そのキットは(i)電気化学発光の放出を誘発する
のに十分な条件に励起ECL部分が曝されると励起状態か
ら電気化学発光が放出されるそのような励起状態に変換
させられることが可能である金属含有ECL部分;(ii)
酸化されたときに還元剤になるアミンまたはアミン部
分;および(iii)ECL部分およびアミンまたはアミン部
分が酸化されることがその中でできるそのような媒体と
して機能することが可能である電解質を含有し、前記キ
ットは、前記のECL部分(i)、アミンまたはアミン部
分(ii)、および電解質(iii)からなる群のうちの一
つまたはそれ以上の成員を含有している少なくとも一つ
の独立した構成要素からなる。
本願の更に別の発明は電気化学発光の放出を発生させる
方法に関し、前記方法は (a) (i)電気化学発光の放出を誘発するのに十分
な条件に励起ECL部分が曝されると励起状態から電気化
学発光が放出されるそのような励起状態に変換させられ
ることが可能である金属含有ECL部分、(ii)酸化され
たときに還元剤になるアミンまたはアミン部分、および
(iii)ECL部分およびアミンまたはアミン部分が酸化さ
れることがその中でできるそのような媒体として機能す
ることが可能である電解質を含む物を生成し; (b) 適切な条件下で組成物を、組成物が電気化学発
光を放出するのを誘発させるのに有効な量の電気化学エ
ネルギーに曝し;そして (c) 放出された電気化学発光を検出する 工程を含む。
本願の更に別の発明は関心ある検体をECL検定によって
検出または定量する方法に関し、前記方法は (1)(a)関心ある検体について検査されるべきサン
プル、 (b)(i)追加の関心ある検体、または関心ある検体
の類似体、 (ii)関心ある検体またはその前記類似体の、結合パー
トナー、および (iii)前記(i)または(ii)と結合することが可能
である反応性成分 からなる群から選択された少なくとも一物質、 (c)電気化学発光の放出を誘発するのに十分な条件に
励起ECL部分が曝されると励起状態から電気化学発光が
放出されるそのような励起状態に変換させられることが
可能である金属含有ECL部分、前記金属含有ECL部分は関
心ある検体または(b)(i)、(b)(ii)もしくは
(b)(iii)に規定されている物質との結合相互作用
に参加することが可能である; (d)酸化されたとき還元剤になるアミンまたはアミン
部分、および (e)前記ECL部分および前記種が酸化されることがそ
の中でできるそのような媒体として機能することが可能
である電解質 を含む組成物を生成し; (2) 前記組成物を、組成物が電気化学発光を放出す
るのを誘発させるのに有効な量の電気化学エネルギー
に、曝し;そして (3)放出された電気化学発光を検出する ことを含む。
本願の更に別の発明はサンプルの中の関心ある検体をEC
L検出または定量するためのシステムに関し、前記シス
テムは (a) サンプル、 (b)(i)添加されている関心ある検体、または関心
ある検体の類似体、 (ii)関心ある検体またはその前記類似体の、結合パー
トー、および (iii)前記(i)または(ii)と結合することが可能
である反応性成分 からなる群から選択された少なくとも一物質、前記物質
の一つは、電気化学発光の放出を誘発するのに十分な条
件に励起ECL部分が曝されると励起状態から電気化学発
光が放出されるそのような励起状態に変換させられるこ
とが可能である金属含有ECL部分、直接または一つもし
くはそれ以上の分子を介して連結されている、 (c) 還元剤に変換されることが可能であるアミンま
たはアミン部分、および電解質; (d) ECL部分が電気化学発光を放出するのを誘発さ
せる手段;および (e) サンプル中の関心ある検体の存在または量を求
めるために放出発光を測定する手段 を含む。
「ECL部分」または「金属含有ECL部分」は時には、「標
識」、「標識化合物」、「標識物質」などとも称され
る。本発明の範囲には、「ECL部分」、「金属含有ECL部
分」、「有機金属」、「金属キレート」、「遷移金属キ
レート」および「希金属キレート」の用語で表される種
が−−本発明に従って、或る、組成物、試薬、キット、
方法、またはシステムの態様に利用された場合に−−他
の分子、たとえば、検体またはその類似体、検体やその
類似体の結合パートナー、かかる結合パートナーの更に
結合パートー、または検体やその類似体や上記のような
結合パートナーと結合することが可能な反応性成分、に
連結されたものも包含される。更に、上記種は、結合パ
ートナーや反応性成分や一つもしくはそれ以上の結合パ
ートナーおよび/または一つもしくはそれ以上の反応性
成分の組合せに結合されている検体またはその類似体に
連結されていることも可能である。また、本発明の範囲
には、複数の上記種が検体またはその類似体に直接また
は上記のような他分子を介して結合されたものも包含さ
れる。
同様に、本発明の範囲には、上記「組成物」以降しばし
ば「ECL組成物」または「システム」が、ECL反応の経路
で生成された不安定な、準安定な、およびその他の中間
種たとえば上記のような励起状態のECL部分や上記の還
元剤を含有したものも包含される。
また、可視光の放出は本発明の或る態様の有利な特徴で
はあるが、本発明の範囲には、組成物(以後、しばしば
「ECL組成物」)またはシステムが赤外または紫外光、
X線、短波などのようなその他のタイプの電磁放射線
(電気化学発光とも云う)を放出するものも包含され
る。本発明に関連して用語「電気化学発光」、「電気化
学発光性」、「電気化学発光する」、「発光」、「発光
性」および「発光する」の使用は放出が光であることを
必要とせず、放出はかかるその他の形態の電磁放射線で
ある余地をもつ。
本発明の実施者には実施的利益が与えられる。本発明に
よる材料および方法は有機環境ばかりでなく水性環境下
でも、広い濃度範囲にわたって、非常に低い検体濃度に
なっも、関心ある検体のECL検出および定量を行う洗練
された技法を提供する。優れた精度および再現性の検出
および定量測定が得られる。アミン誘導還元剤との組合
せでの金属含有ECL部分特に金属キレートの利用は本発
明の実施者をして、これら成分の両方ではなくどちらか
一方しか含有しない他のECL技術が普遍的に抱えていた
欠点を回避しながら、これら成分の個別の使用によって
与えられていた利点を獲得することを可能にする。従っ
て、金属含有種の使用による反応のコントロールおよび
作業者の利便性の獲得は生理的pHでの操作能力を犠牲に
することがなかった。逆に、ECL相互作用でのアミン誘
導還元剤の使用は有利でさえあった:検出および定量作
用は生理的pHで存在する高度に興味ある生物学的システ
ムの免疫化学を破壊することなく実施することができ、
それら作用は高度に興味ある多くの生物学的システムの
水性環境とは適合しない有機発光体の使用を伴わない。
さらに、本発明は以下の記載に説明されているように多
数の非常に多様な関心ある検体の検出および定量に有効
である。
また、本発明の融通性は異質(heterogeneous)検定を
行うのに有効であるのみならず、均質(homogeneous)
検定にも有効であるという事実から証明される。この点
について、異質検定は関心ある検体またはその類似体に
直接または一つもしくはそれ以上の他の分子を介して連
結したECL部分を、かかるECL部分が電気化学エネルギー
に曝される前に、検体またはその類似体に連結していな
いECL部分から分離する場合である。これと対照的に、
均質検定はかかる分離をしないで材料を一緒に電気化学
エネルギーに曝す場合である。本発明の均質検定におい
ては、ECL部分が検体またはその類似体に連結されてい
るときに放出される電気化学発光はECL部分が検体また
はその類似体に連結されていないときに放出される電気
化学発光と異なっている。これは、たとえば、検体また
はその類似体に連結されたECL部分の存在に対応する増
大または減少した発光量を検知することによって達成で
きる。
図面の簡単な説明 第1図は本発明による電気化学発光を誘発させるのに適
するセルの概略図である。
第2図は第1図に図解されているセルと共に使用するた
めの電圧コントロール装置の簡略図式である。
第3図および第4図はルテニウム含有金属キレートの様
々な濃度で得たECL強度の平均測定を濃度に対してプロ
ットしたものである。
第5図はルテニウム含有キレートの一定濃度で、トリプ
ロピルアミンの様々な濃度で得たECL強度の平均測定を
プロットしたものである。
第6図はルテニウム含有キレートの一定濃度で、変動pH
でのECL強度の平均測定のプロットである。
好ましい態様の記述 本発明、その追加の目的、特徴及び利点は下記の或る好
ましい態様についての詳細から更に良く理解できる。
本発明は金属キレートのような金属含有化合物、アミン
およびアミン成分、およびその他の、結合相互作用に参
加可能な関心ある検体を検出および定量することを可能
にするのに有効である。これら反応は、たとえば、抗原
−抗体相互作用、配位子−受容体相互作用、DNAとRNAの
相互作用、およびその他の既知の反応である。或る態様
では、本発明は多成分サンプル中の関心ある検体の存在
を定性的かつ定量的に検出するための様々な材料および
方法に関する。
金属含有ECL部分並びにアミンおよびアミン部分そのも
のに加えて、代表的な関心ある検体はサンプル中に存在
する全細胞又は表面抗原、細胞下粒子(subcellularpar
ticle)、ウィルス、プライオン(prion)、バイロイド
(viroid)、抗体、抗原、ハプテン、脂肪酸、核酸、蛋
白質、リポ蛋白質、多糖、リポ多糖、糖蛋白質、ペプチ
ド、ポリペプチド、細胞中間代謝物、ホルモン、薬剤、
非生物学的重合体(好ましくは、可溶性)、合成有機分
子、有機金属分子、トランキライザー、バルビツル酸
塩、アルカロイド、ステロイド、ビタミン、アミノ酸、
糖、レクチン、組換え体または誘導蛋白質、ビオチン、
アビジン、ストレプトアビジンまたは無機分子である。
一態様においては、試薬はECL部分が、抗体、抗原、核
酸、ハプテン、小さなヌクレオチドシーケンス、オリゴ
マー、配位子、酵素、またはビオチン、アビジン、スト
レプトアビジン、蛋白質A、蛋白質G、またはそれらの
複合体、または、蛋白質相互作用を通して主結合パート
ナーに結合可能なその他の二次結合パートナーにコンジ
ュゲートしているものである。
全細胞は動物、植物、または細菌でもよく、そして生き
ていてもよいし、または死んでいてもよい。例は菌類や
線虫のような植物病原体などである。用語「細胞下粒
子」は、たとえば、細胞下オルガネラ、破壊細胞からの
ような膜粒子、細胞壁の断片、リボソーム、多酵素複合
体、および、生きた有機体から誘導できるその他の粒子
を包含することを意味する。核酸は、たとえば、染色体
DNA、プラスミドDNA、ウィルスDNA、および複数源から
誘導された組換えDNAである。核酸はまた、RNA、たとえ
ば、メッセンジャーRNA、リボソームRNA、および転移RN
Aなども含む。ポリペプチドはたとえば、酵素、輸送蛋
白質、受容体蛋白質、およびウィルスコート蛋白質のよ
うな構造蛋白質である。好ましいポリペプチドは酵素お
よび抗体である。ホルモンはたとえば、インシュリンお
よびT4甲状腺ホルモンである。薬剤はたとえば強心性グ
リコシドである。勿論、本発明の範囲には、合成ポリペ
プチド、合成核酸、および合成膜のような生物学的材料
に化学的に似ている合成物質、小胞、およびリポソーム
も包含される。これら列挙は本発明に使用するのに適す
る生物学的物質を制限するためのものではなく、広範囲
の本発明の単なる例示である。
また、代表的には、関心ある検体は10-3モルまたはそれ
未満の濃度で、たとえば、少なくとも10-3モルのような
低い濃度で存在する。
関心ある検体を含有するサンプルは固体、乳濁物、懸濁
物、液体、または気体の形態であることができ、たとえ
ば、細胞および細胞誘導生成物、水、食物、血液、血
清、毛髪、汗、尿、排泄物、組織、唾液、油、有機溶媒
または空気から誘導されることができる。サンプルはさ
らに、たとえば、水、アセトニトリル、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミド、n−メチルピロリドン
またはアルコールを含むことができる。
本発明の本質的特徴は金属含有ECL部分の利用にある。
好ましくは、ECL部分は電気化学発光を放出することを
繰り返し誘発させられることができるように再生的であ
る。即ち、それは分子当たり複数の発光事象を経験す
る。これは分子当たり一発光事象より多い「標識」が生
じない従来態様よりも明かに有利である。(本発明の範
囲には、放射活性イソタイプ、ルミノール様化学発光分
子などのような追加の「標識」を利用したものも包含さ
れることに留意されたい。) 本発明に従って利用されるECL部分の範囲には、本発明
に従う電気化学的刺激の結果として可視光のような電気
化学発光を放出する有機金属化合物も包含される。たと
えば、4,4′,5′,5−テトラメチルビピリジンRe(I)
(4−エチルピリジン)(CO)3 +CF3SO3 -;およびPt(2
−(2−チエニル)ピリジン)である。
金属含有ECL部分は金属キレートであると有利である。
このキレートの金属は本発明に従った電気化学的刺激の
結果としてキレートが可視光のような電気化学発光を放
出するようなものである。かかる金属キレートの金属
は、たとえば、遷移金属(周期表のd−ブロックからの
遷移金属のような)、または希土類金属である。金属は
好ましくは、ルテニウム、オスミウム、レニウム、イリ
ジウム、ロジウム、白金、インジウム、パラジウム、モ
リブデン、テクニチウム、銅、クロムまたはタングステ
ン、またはランタン、ネオジム、プラセオジム、または
サマリウムである。特に好ましい金属はルテニウムおよ
びオスミウムである。
かかるキレートの中の金属に連結している配位子は通
常、複素環式または有機の本性であり、それは金属キレ
ートの発光波長の決定、並びに、水性環境下または有機
すなわち非水性環境下で金属キレートが可溶性であるか
どうかの決定に関与する。配位子は多座であることがで
き、かつ置換されていることができる。適切な多座配位
子は芳香族および脂肪族配位子である。かかる芳香族多
座配位子は芳香族複素環式配位子を包含する。好ましい
芳香族複素環式配位子は含窒素系、たとえば、ビピリジ
ル、ビピラジル、テルピリジル、およびフェナントロリ
ルである。適する置換基はたとえば、アルキル、置換ア
ルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、置換ア
ラルキル、カルボキシレート、カルボキシアルデヒド、
カルボキシアミド、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、イミ
ノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、アミジ
ン、グアニジン、ウレイド、硫黄含有基、燐含有基、お
よびN−ヒドロキシスクシンイミドのカルボキシレート
エステルである。キレートは一つまたはそれ以上の単座
配位子を有することができ、広く様々な単座配位子が知
られている。適する単座配位子は、たとえば、一酸化炭
素、シアニド、イソシアニド、ハライド、および、脂肪
族、芳香族および複素環式ホスフィン、アミン、スチル
ベン、およびアルシンである。
適するキレートの例はビス[(4,4′−カルボメトキ
シ)−2,2′−ビピリジン]−2−[3−(4−メチル
−2,2′−ビピリジン−4−イル)プロピル]−1,3−ジ
オキソランルテニウム(II);ビス(2,2′−ビピリジ
ン)[4−(ブタン−1−アール)−4′−メチル−2,
2′−ビピリジン]ルテニウム(II);ビス(2,2′−ビ
ピリジン)[4−(4′−メチル−2,2′−ビピリジン
−4′−イル)−酪酸]ルテニウム(II);(2,2′−
ビピリジン)[ビス−ビス(1,2−ジフェニル−ホスフ
ィノ)エチレン]2−[3−(4−メチル−2,2′−ビ
ピリジン−4′−イル)−プロピル]−1,3−ジオキソ
ランルテニウム(II);ビス(2,2′−ビピリジン)
[4−(4′−メチル−2,2′−ビピリジン)−ブチル
アミン]ルテニウム(II);ビス(2,2′−ビピリジ
ン)[1−ブロモ−4−(4′−メチル−2,2′−ビピ
リジン−4−イル)−ブタン]ルテニウム(II);およ
びビス(2,2′−ビピリジン)マレイミドヘキサン酸、
4−メチル−2,2′−ビピリジン−4′−ブチルアミド
ルテニウム(II)である。
本発明における金属含有ECL部分の作用は電気化学エネ
ルギーを反応系に導入した結果として電気化学発光を放
出することである。これを行うためるは、金属含有ECL
部分は励起されたエネルギー状態に刺激されることが可
能でなければならず、かつ、その励起状態から降下する
ときに光のフォトンのような電気化学発光を放出するこ
とが可能でなければならない。金属含有ECL部分の寄与
機構の理論的解析によって拘束するつもりはないが、本
発明者らは反応系への電気化学エネルギーの導入によっ
てECL部分が酸化され、それから、その系に存在する還
元剤との相互作用を通してECL部分が励起状態への変換
されると考えている。この状態は比較的不安定であり、
そして金属含有ECL部分は速やかにより安定な状態に降
下する。そうする際に、ECL部分は光のフォトンのよう
な電気化学発光を放出する。
代表的には、検定操作においては、金属含有ECL部分は
関心ある検体またはその類似体に直接にまたは一つもし
くはそれ以上の他の分子を介して連結されている。関心
ある検体の類似体(天然でも合成でもよい)は代表的に
は、検体に匹敵する結合性質を有する化合物であるが、
もっと高いまたは低い結合能力の化合物であることも可
能である。金属含有ECL部分が一つまたはそれ以上の他
の分子を介して検体または前記類似体に連結される場
合、それら分子は適切には一つもしくはそれ以上の結合
パートナー及び/又は一つもしくはそれ以上の反応性成
分の組合せである。本発明に使用するのに適する結合パ
ートナーは周知である。例は抗体、酵素、核酸、補足因
子、受容体である。検体またはその類似体と、及び/又
は結合パートナーと結合することが可能な反応性成分は
適切には第二抗体または蛋白質たとえば蛋白質Aや蛋白
質G、またはアビジンやビオチン、または結合反応に参
加すすることが知られているもう一つの成分である。
本発明に従って組み入れられる金属キレートまたはその
他の金属含有ECL部分の量は系によって様々であろう。
一般には、かかるECL部分の使用量は上記組成物から電
気化学発生の検出可能な及び必要ならば定量可能な量の
放出を生じさせるのに有効な量である。関心ある検体の
検出および/または定量は代表的には(i)ECL組成物
によって放出されたかかる電気化学発光の量または波長
と(ii)較正曲線の形態のように関心ある検体の濃度が
既知であるときに放出される電気化学発光量を示すデー
タの比較によって行われる。これは、勿論、均質ホーマ
ットを仮定している。異質形態においては、先に述べた
ように、ECL分析に先立って分離が行われる。
当業者には理解できるように、金属含有ECL部分の強度
および量は、主な条件に依存して、系によって様々であ
ろう。適切な金属含有ECL部分およびその、所定結果を
得るのに十分な量は、本願で教示を受けた当業者にとっ
ては、膨大な実験を伴うことなく、経験的に求めること
ができる。
より特殊な態様では、本発明に従う組成物は二つまたは
それ以上の異なるECL部分を含有する。ECL部分の各々は
他方(単数または複数)とは異なる波長の電気化学発光
を放出することを誘発させられることができる。本発明
の別の態様においては、ECL部分の各々は他方(単数ま
たは複数)が発光を放出するところのエネルギー値(単
数または複数)とは異なる値のエネルギーに曝すことに
よって電気化学発光を放出することを誘発させられよう
な種であることができる。この場合、試験下のサンプル
中に存在するであろう二つまたはそれ以上の異なる関心
の検体を測定することかできる。
本発明のもう一つの本質的特徴は高い還元用の種に変換
するように酸化されることができるアミンまたは(大き
な分子の)アミン部分の利用にある。やはり、反応機構
の理論的解説によって拘束するつもりはないが、アミン
またはアミン部もまた、反応系に導入された電気化学エ
ネルギーによって酸化されると考えられる。アミンまた
はアミン部分は電子1個を失い、それから、脱プロトン
化して、またはそれ自身再構成して、還元剤になる。こ
の還元剤は酸化された金属含有ECL部分と相互作用し
て、前記金属含有部分をして上記の励起状態をとらしめ
る。その役目を果たすためには、アミンまたはアミン部
分は好ましくは、電子を寄付できる炭素をもった炭素中
心基と、後の還元剤生成のための脱プロトン化時にプロ
トン供与体として作用することができるα−炭素または
共役炭素とを有している。還元剤は酸化された金属含有
ECL部分を電気化学発光が放出されるそのようなる励起
状態に変換するのに必要な刺激を与える。
一般に、アミンまたはアミン部分から生成された還元剤
は次式で定義されるレドックス電位Eaを有する: Ea−hc/λ+K+Em 式中、hはプランクの定数であり、cは光速であり、λ
は金属含有発光体の励起状態から放出される発光の波長
特性であり、Kは(i)ECL相互作用が遂行される環境
の絶対温度(゜K)と(ii)ECL反応の結果としてのエ
ントロピーの変化との積であり、そしてEmはECL部分の
レドックス電位である。通常、温度とエントロピー変化
の積は約0.1evである。
酸化され、脱プロトン化されたアミンまたはアミン部分
の最小還元力を求めるためには、従って、適切なアミン
またはアミン部分の選択においては、式 Ea−hc/λ+K+Em (1) を使用して、次のように、計算を展開する。
ECL部分といてのRu(bpy)3 2+については、放出波長λ
は620nmである。N.E.トッケル(Tokel)他のジャーナル
・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ94,2862
(1972)参照。EmはNHE(NHEは標準水素基準電極であ
る)と比べたときに1.3eVであり、そして D.H.ウィルキンス(Wilkins)他のアナリティカ・ケミ
カ・アクタ,538(1953)参照。Kは0.1eVであるとす
る。L.R.フォークナー他のジャーナル・オブ・アメリカ
ン・ケミカル・ソサイエティ94,691(1972)参照。これ
ら値を式(1)に入れると、次のようになる: Ea−2.0+0.1+1.3 (3) Ea−0.6 (4) 式(4)はアミン誘導還元剤の還元強度がNHEに比べて
−0.6Vに等しいか又はそれより大きい負でなければなら
ないということを示している。(電位差すなわちEaまた
はEmに言及するとき電位の単位はボルトであり、そして
用語hc/λおよびKはeVのエネルギー単位を有してい
る;しかしながら、電位差からeVへの換算は1であると
いうことに留意されたい。) 本発明の実施には広範囲のアミンまたはアミン部分が利
用できる。一般に、アミンまたアミン部分はECL分析さ
れるべき系のpHに適するように選択される。もう一つの
関連因子はアミンまたはアミン部分が分析中にその中で
機能しなければならない環境に適合性であるべきだとい
うことである。すなわち、そのケースがそうあるような
水性または非水性環境に適合性であるべきだということ
である。さらにもう一つの考慮因子は選択されたアミン
またはアミン部分が系中の酸化された金属含有ECL部分
を還元するのに十分な強さの還元剤を、支配的条件下
で、生成するべきであるということである。
本発明に有利に利用されるアミンは各々のアルキル基が
炭素原子数1〜3である第一、第二および第三アルキル
アミンのような脂肪酸アミン、および、置換脂肪酸アミ
ンである。比較して言えば、トリプロピルアミンは使用
される態様での検出および定量の感度および精度を向上
させる特に高強度の電気化学発光の放出につながるの
で、特に好ましいアミンである。また、ヒドラジンのよ
うなジアミンや、ポリ(エチレンイミン)のようなポリ
アミンも適する。本発明におけるアミン物質はアニリン
のような芳香族アミンであることも可能である。また、
ピリジン、ピロール、3−ピロリン、ピロリジン、およ
び1,4−ジヒドロピリジンのような複素環式アミンも或
る態様には適する。
上記アミンは置換されていてもよい。たとえば、−OH、
アルキル、クロロ、フルオロ、ブロモおよびヨード、−
SO3、アリール、−SH、 −COOH、エステル基、エーテル基、アルケニル、アルキ
ニル、 −N2 +、シアノ、エポキシド基、および複素環式基のよ
うな置換基の一つまたはそれ以上によって置換されてい
てもよい。また、プロトン化された塩、たとえば、式R3
N−H+(式中、RはHまたは上記置換基である)のプロ
トン化された塩も適する。
上記アミン(置換または非置換)に対応するアミン部分
も好ましい。
先に言及したように、トリプロピルアミン(またはそれ
から誘導されたアミン部分)は特に好ましい。これは非
常に高い光強度を生じさせるからである。このアミンお
よび本発明に有効なその他のアミンおよびアミン部分は
6〜9のpHで適切に十分に作用する。しかしながらトリ
プロピルアミンは7〜7.5のpHで最良の結果を与える。
本発明を実施するのに適する別のアミンの例はトリエタ
ノールアミン、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシク
ロ(2.2.2)−オクタン、1−ピペリジンエタノール、
1,4−ピペラジン−ビス−(エタン−スルホン酸)およ
びトリ−イソプロピルアミンである。
代表的には、本発明に利用される金属含有ECL部分は反
応を規制する成分である。従って、アミンまたはアミン
部分がECL部分に比べて化学量論的に過剰に与えられる
ことも典型的である。例示的には、アミンまたはアミン
部分は50〜150mMの濃度で使用される。約7のpHで利用
するためには、100mMの濃度がしばしば有利である。或
る態様においては、アミンまたはアミン部分の濃度につ
いての上限は使用環境下での、たとえば水中での、アミ
ンまたはアミン部分(または、それが一部であるところ
の分子の残余)の最大溶解度によって決まる。一般に、
使用されるアミンまたはアミン部分の量は酸化された金
属含有ECL部分を、電気化学発光の放出が起こるように
その励起状態に転位させるのに十分なものである。
本願によって教示された当業者は膨大な実験を行うこと
なく、分析される具体的系のために有利に使用されるア
ミンまたはアミン部分の強度および/または量を実験的
に求めることができる。
先に言及したように、本発明に従って組み入れられたEC
L部分はそれを刺激して励起状態にすることによって電
気化学発光の放出を誘発させられる。これはECL部分を
組み入れられている組成物を電気化学エネルギーに曝す
ことによって行われる。ECL部分およびアミンまたはア
ミン部分の酸化が起こる電位(単数または複数)はそれ
らの化学構造、並びに、系のpHや、電気化学エネルギー
を導入するために使用された電極の特性のような因子に
依存する。ECL系のための最適電位および溶液条件の求
め方は当業者には周知である。
勿論、電気化学エネルギーが電極によって導入される系
を操作するには、その中に電極を浸漬させ、ECL部分と
アミンまたはアミン部分を含有させるための電解質を用
意する必要がある。電解質はイオンによって電荷を運ぶ
相である。
一般に、電解質は液相状態であり、そして水、有機液体
もしくは混合有機液体、または水と一つもしくはそれ以
上の有機液体との混合体中の、一つまたはそれ以上の塩
またはその他の種の溶液である。しかしながら、この他
の形態の電解質も本発明の或る態様には有効である。た
とえば、電解質は流体−−たとえば、液体、蒸気、また
は超臨界流体−−中の一つまたはそれ以上の物質の分散
物であってもよいし、または固体、蒸気、または超臨界
流体中の一つまたはそれ以上の物質の溶液であってもよ
い。
上記超臨界流体はその臨界温度(即ち、それより上の温
度ではどの圧力によっても液化できないような温度)よ
り上に維持された濃密気体である。超臨界流体は液体よ
りも粘稠ではないが、より容易に拡散する。本発明を実
施するのに有効であり得る超臨界流体の例は二酸化炭
素、および、メタンやエタンやプロパンのような特定の
アルカンである。超臨界挙動を示す条件は既知である。
たとえば、1986年4月15日登録のスミス(Smith)の米
国特許第4,582,731号参照。超臨界流体の利用は有利な
ことがある;たとえば、本発明の或る態様においては、
様々な関心検体の溶解度は超臨界流体中で増大すること
がある。また、ECL部分およびアミンまたはアミン部分
の溶解度は或る態様においては超臨界流体中ではより容
易に制御できる。さらに、場合によっては、これら流体
中での様々な種のより高い拡散係数のせいで、感度を改
善できる。
本発明に従う組成物が水性である場合には、電解質は水
性、たとえば、塩の水溶液である。塩は好ましくはナト
リウム塩またはカリウム塩であることができるが、その
他の陽イオンの加入も、陽イオンがECL相互作用シーケ
ンスに干渉しない限り、或る態様に適する。塩の陰イオ
ンはたとえば燐酸塩であってもよいが、その他の陰イオ
ンの使用も、やはり、選択される陰イオンがECL相互作
用シーケンスに干渉しない限り、本発明の或る態様には
許される。
組成物は非水性であることも可能である。超臨界流体は
場合によっては有利に使用できるが、非水性組成物中に
有機液体を含む電解質を利用する方がはるかに典型的で
ある。水性電解質同様、非水性電解質もイオンによって
電荷が運ばれる相である。通常、これは塩が有機液状媒
体中に溶解されていることを意味する。適する有機液体
の具体例は、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド
(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、メタノー
ル、エタノール、および、上記の二つまたはそれ以上の
混合物である。例示的には、テトラブチルアンモニウム
テトラフルオロボレートのようなテトラアルキルアンモ
ニウム塩は有機液体中に可溶性であり、そしてそれらと
一緒に使用して非水性電解質を生成することができる。
電解質は、本発明の或る態様においては、緩衝された系
である。燐酸塩緩衝液はしばしば有利である。例は燐酸
ナトリウム/塩化ナトリウムの水溶液、および燐酸ナト
リウム/弗化ナトリウムの水溶液である。
緩衝された系を含めて電解質の配合、および本発明を実
施するのに使用するための電解質の適切な量の決定は本
願明細書で教示を受けた実施者には容易である。
本発明では上記材料を使用しているため、本発明の実施
者は本発明の方法態様に従ってECL組成物から電気化学
発光の放出を誘発することが可能になる。
本発明の方法の広汎な一特徴はここに記載されているよ
うなECL組成物から電気化学発光の放出にある。
これは一つまたはそれ以上の金属含有ECL部分と、一つ
またはそれ以上のアミンおよび/またはアミン部分と、
混和性電解質を組み合わせることで、電気化学発光の放
出という結果を伴う電気化学エネルギーの導入を可能に
する組成物を生成することによって遂行される。組成物
は組成物をして電気化学発光を放出するのを誘発させる
のに有効である量の電気化学エネルギーを受ける。
本発明者らは、組成物をして電気化学発光を放出するの
を誘発させるということに、組成物中のECL部分の励起
状態を生じさせるという意味を持たせており、その励起
ECL部分は電気化学発光を発する−−たとえば、周囲温
度で約200nm〜約900nmの波長で発光する。この励起状態
はECL部分を酸化することによって達成される。先に述
べたように、ECL部分の酸化が起こる電位はその化学構
造ばかりでなく、組成物のpHや使用電極の特性のような
因子にも依存する。ECL部分が励起されると、それは先
に論じた還元剤との相互作用によって電気化学発光を放
出する。ECL組成物についての最適電位と発光波長の決
定は本願の教示を受けた後の当業者には容易である。励
起状態からの降下時にECL部分によって放出される電気
化学発光の量は存在する検体の量の指標として直接測定
することができる。代替法としては、ECL部分が励起状
態から降下するときに放出された電気化学は検出可能の
事象(または、段階のシーケンスにおいて検出可能な事
象に集結する一段階)を触発するために利用することが
できるので、ECL部分自体によって放出された放射線で
はなく、その検出可能な事象を測定する。
ECL組成物によって放出される発光は関心検体の定性ま
たは定量測定を可能にするためには適切な手段を使用し
て検出される。
この測定は態様によっては可視的に行うことが可能であ
るが、有利には、連続レート型(continuous ratebase
d)測定として、又は長時間にわたるECL信号の累積とし
て行われる。たとえば、レート型測定法は光電子倍増
管、フォトダイオードまたはフォトトランジスターを使
用して入射光強度に比例した大きさの電流を生じさせ
て、または電荷結合デバイスを使用することによって行
うことができ、他方、累積法の例はレート型データの積
分および累積データを直接与える写真フィルムの使用で
ある。
組成物は所定のpH、ECL部分の濃度、アミンまたはアミ
ン部分の濃度、および電解質を得るように配合される。
この点に関して、金属含有ECL部分、アミンおよびアミ
ン部分、電解質、および、組成物中でのそれらの適切か
つ好ましい量および濃度は本願のどこかに記載されてい
る。
組成物はその個々の成分を合わせることによって製造で
きる。しかしながら、組成物を構成する様々な物質の組
合せを含有している一つまたはそれ以上の試薬を利用す
る方がしばしば有利である。このやり方は本発明に従っ
て配合される組成物の均一性の維持を促進し、それは本
発明の実施によって達成される信頼性および再現性に寄
与する。
従って、組成物の配合に適する試薬は組成物中に組み入
れられるべき金属含有ECL部分とアミンまたはアミン部
分を含むことができる。代替として、試薬は金属含有EC
L部分と選択された電解質、または、アミンまたはアミ
ン部分と選択された電解質を含むことができる。どちら
の試薬が採択されても、それを、組成物の配合に必要な
残りの成分と合わせることができる。これら成分のうち
の一つまたはそれ以上を別の試薬の中に含有させること
もできる。たとえば、金属含有ECL部分/電解質の組合
を含む試薬をアミンまたはアミン部分/電解質の組合せ
を含む別の試薬として所定の組成物を得ることができ
る。
好ましい態様においては、アミンまたはアミン部分と電
解質を含む試薬が、ECL部分を含む別の試薬と合わされ
る。
組成物の配合は配合段階に必要な一つまたはそれ以上の
試薬成分を含むキットによって適切に遂行される。従っ
て、キット全体は(i)先に説明したような金属含有EC
L部分と、(ii)先に説明したようなアミンまたはアミ
ン部分と、(iii)先に説明したような電解質とを含有
する。キットで組成物を配合するのに使用される包装成
分の魅力は便利に一つまたはそれ以上の成分として提供
された標準化された成分が本発明の実施の信頼性および
再現性を改善するために使用できることである。試薬お
よびその他の材料をキット形態で使用するということは
使用前の成分の崩壊の恐れを最小にする道を与えるとい
うことでも有利である。これはかかる崩壊が起こるかも
知れない組合せを回避するようにキットのフォーマット
を構成できる結果である。
従って、組成物は、金属含有ECL成分、アミンまたはア
ミン部分、および電解質からなる群の中の任意の二成員
が第一の独立した構成要素の中に含有されており、上記
群の中の残りの成員が第二の独立した構成要素の中に含
有されているようなキットから、配合できる。(キット
の構成要素は一般には、合わせる前に交錯汚染しないよ
うに各々専用のビンに入れて分離されている。)代替と
しては、上記群の中の任意の二成員を含有する第一の独
立した構成要素と、上記群の中の残りの成員と上記群の
他方の成員の中のいずれか一つを含有する第二の独立し
た構成要素からなるキットである。更に別の代替はそれ
ぞれが上記群の三成員の中の異なる一つを含有している
三つの独立した構成要素からなるキットである。さらに
別のフォーマットにおけるキットは、上記群の中の三成
分全てを含有している第一の独立した構成要素と、上記
群の成員の中の任意の一つまたは二つを含有する第二の
独立した構成要素からなり;かかるキットは上記群の中
の一つまたは二つの成員を含有する第三の独立した構成
要素を更に含むことができる。
より詳しくは、有利な態様においては、キットの第一の
独立した構成要素は金属含有ECL部分とアミンまたはア
ミン部分を含有しており、そして第二の独立した構成要
素は電解質を含有している。代替としては、キットの第
一の独立した構成要素はECL部分と電解質を含有してお
り、そして第二の独立した構成要素はアミンまたはアミ
ン部分を含有している。特に好ましい態様においては、
第一の独立したキット構成要素はアミンまたはアミン部
分と電解質を含有しており、そして第二の独立した構成
要素は金属含有ECL部分を含有している。
上記のように、本発明を用いると、電磁エネルギーの放
出はかかる放出を誘発するのに有効な量の電気化学エネ
ルギーに上記組成物を曝することによってもたらされ
る。有利なことには、この放出は組成物を、従ってその
中の金属含有ECL部分を、ボルタンメトリー作用電極(v
oltammetric working electrode)に露出させることに
よって誘発される。ECL反応性混合物は従って、望むよ
うな光またはその他形態の電気化学発光の発生を生じさ
せるのに有効な特別の時および特別の仕方で作用電極に
印加された電圧によって、光またはその他の電気化学発
光を放出することを制御可能に触発される。必要な電圧
は本願で教示された後の当業者には、膨大な実験を伴う
ことなく、実験で誘導できる。
本発明の方法をさらに、第1図および第2図に図解され
ているような本発明の実施に適する装置についての解説
と合わせて、説明する。
第1図は電気化学発光を発生させるのに有利な装置を開
示している。しかしながら、本発明の方法は装置10を使
用しての応用に限定されるものではなく、電気化学発光
を触発するための電気化学エネルギーを与えるための作
用電極またはその他の触発表面を包含するその他のタイ
プの装置を使用して実行できる。本発明の方法は静的様
式でも、またはフロースルー様式でも行うことができる
が、装置10はフロースルーセルである。これは多くのタ
イプのECL操作のために、たとえば、結合検定サンプル
を含めて多数のサンプルの取扱のために特別の利点を与
える。
装置10は次のものを含む:電気化学セル12。光検出/測
定器14、これは有利なことに光電子倍増管(PMT)、フ
ォトダイオード、電荷結合デバイス、写真フィルムや乳
剤などであることができる。および、ポンプ16、これは
流体をセル12に、またはそれを通って、またはそこから
輸送するためのものであり、有利には、蠕動ポンプであ
る。代わりに、容量型ポンプが使用されてもよい。シャ
ッター機構18はセル13とPMT14の間に設けられており、
電気化学発光の測定時間中にPMT14をセル12に露出させ
るためにだけ開くように制御されて操作される。シャッ
ター機構18はたとえば保守中に閉じることができる。
(簡潔かつ明瞭にするために)第1図に示さなかった
が、装置10には、電気化学発光の測定中にPMT14をあら
ゆる外部の光から遮蔽するために、装置の様々な構成部
を内側に配置することができる光遮断ハウジングを設け
ることが有利である。
セル12自体は、導入管22と排出管24が貫通し有利にはス
テンレス鋼から構成された第一の搭載ブロック20を含ん
でいる。搭載ブロック20は第一の外側表面26と第二の内
側表面28を有しており、内側表面はセル12が装置10の操
作に応じてクリーニング用のおよび/またはコンディシ
ョニング用および/または測定用の溶液を保持するとこ
ろのサンプル保持容積部30の一方の側面を規定してい
る。導入管22および排出管24は搭載ブロック20を外側表
面26から内側表面28へと貫通し、そしてサンプル保持容
積部30の中に開口している。やはりステンレス鋼で構成
されていると有利である第二の搭載ブロック32は第一の
外側表面34と第二の内側表面36を有している。第二の搭
載ブロック32は、テフロンまたはその他の非汚染性材料
から構成されていると有利である環状スペーサー38によ
って第一搭載ブロック20から分離されている。従って、
搭載ブロック32の外側表面34はサンプル保持容積部30の
第二の側面の一部を規定している。スペーサー38は外側
部分40と中央開口部42を有しており、その内側縁部44は
サンプル保持容積部30の側壁を規定している。外側部分
40は第一搭載ブロック20の内側表面28から第二搭載ブロ
ック32の外側表面34までを密閉して両表面28と34の間の
サンプル保持容積部30から溶液が外に出るのを防いでい
る。搭載ブロック32はさらに、サンプル保持容積部30の
第二側面の残りを外側表面34の連続として規定するよう
に窓48が密閉装着されているところの中央開口部46を有
している。窓48はサンプル保持容積部30の中のサンプル
によって発生されるECL光の波長において実質的に透明
である材料から構成されている。従って、窓48はガラ
ス、プラスチック、石英などから構成されると便利であ
る。
導入管22はサンプル保持容積部30とはその、スペーサー
38に隣接した、第一端部50で交わり、そして排出管24は
サンプル保持容積部30とはその、スペーサー38に隣接し
た、第二端部52で交わっている。導入管22とサンプル保
持容積部30と排出管24の組合せは従って、溶液が狭くか
つ実質的に層状の流れでセル12の中へ、そしてセル中
を、そしてセルの外へ流れるための、連続流路を提供し
ている。
第一搭載ブロック20の内側表面28には作用電極系54が搭
載さている。図解の態様では、作用電極系は第一および
第二の作用電極56および58を含んでいる。別の態様で
は、有利に、単一作用電極が与えられてもよい。また
は、電極56だけが作用電極であってもよい。作用電極5
6、58は関心の的の電気化学反応とECL反応を行うことが
できる場所である。作用電極56、58は固体ボルタンメト
リー電極であり、従って、有利なことには、白金、金、
炭素、またはこのために有効であるその他材料から構成
できる。それぞれ、作用電極56、58に接続されたコネク
ター60、62は第一搭載ブロック20を通って外に出てい
る。
コネクター60、62はどちらも、第2図に図示されている
電圧コントロール66の第一の「作用電極」端子64に接続
している。電圧コントロール66は作用電極56、58に電圧
信号を供給するための、そして任意的には電気化学発光
の測定中にそこから流れる電流を測定するための、ポテ
ンショスタットの仕方で操作すると有利である。代わり
に、コネクター60、62は個別操作のために電圧コントロ
ール66の個別端子に接続してもよい。
電圧コントロール66のポテンショスタット操作はさらに
対極68および任意的に有利には基準電極70を通して行わ
れる。図示した態様では、搭載ブロック32はステンレス
鋼からなり、そして対極68は搭載ブロック32の露出表面
72、74の中に在る。対極72、74と作用電極56、58はサン
プル中の関心の的の反応を賦勢し電気化学発光を触発し
そして/またはセル12の表面をクリーニングおよびコン
ディショニングするためのエネルギーを付与する電位を
サンプル保持容積部30の中の溶液に印加するための界面
を提供している。対極72、74はワイヤコネクター76によ
って電圧コントロール66の第二「対極」端子78に接続さ
れている。
基準電極70は基準電圧を付与し、その基準電圧を基準に
して、作用電極56、58に電圧、たとえば、基準電圧に対
して+1.2ボルト、が印加される。基準電極70はセル12
から離れた位置80で排出管24の中に配置されていると有
利であり、そしてワイヤコネクター82を介して電圧コン
トロール66の第三「基準電極」端子84に接続されてい
る。この三電極式では、電流は基準電極70の中を流れな
い。基準電極70は三電極式操作では、平衡した既知の安
定電圧を与えるために使用されてもよく、従って、銀/
塩化銀(Ag/AgCl)から成るか又は飽和甘コウ電極(SC
E)であると有利である。電圧コントロール66は作用電
極56と、対極/基準電極としての電極58だけを使用する
二電極式で操作することも可能である。この二電極式操
作では、対極/基準電極58は電圧コントロール66の電圧
コントロール端子78および84に電気接続されている。こ
の場合、電圧コントロール66は本質的にバッテリーとし
て作動する。電圧コントロール66は作用電極56と対極58
に電圧信号を付与し、そして任意的に、それぞれの電極
を通る電極を通る電流を測定する。代わりに、基準電極
70は白金、金、ステンレス鋼、またはその他材料から成
る「準−基準」電極と呼ばれるものであってもよく、そ
れにより安定でない電圧を付与するが、接触している溶
液に対しては測定可能なものである。二電極式でも三電
極式でも、基準電極70または58は作用電極に印加される
電圧を測定するための基準を付与する目的を果たしてい
る。平衡した電圧基準は現在では、より有利であると考
えられている。電圧コントロール66はそのポテンショス
タット操作では、作用電極56、58と対極72、74との間の
電流を測定しながら、基準電極70に対して作用極56、58
に既知電圧を与えることによって様々な電極をコントロ
ールする。このためのポテンショスタットは周知であ
り、そして電圧コントロール66の内部構造は従って、上
記作用を生じる通常の市販のポテンショスタットのどれ
にでも適切に対応するので、それ自体は本発明の一部を
構成しない。実際、装置10は内部電圧コントロール66な
しに構成することも可能であり、そして電極56、58、7
2、74および70に必要な電圧信号を付与するために別に
制御されている外部ポテンショスタットに接続すること
を採用することができる。後に示すような特定の仕方で
印加されたらこれら電圧信号は反復可能な初期条件を作
用電極56、58の表面に与え、そして有利なことには、セ
ル12の表面に全体として、電気化学発光測定のプロセス
の改善に有意に寄与する特徴を与える。
ポンプ16はサンプル容積部からの溶液を矢印Aの方向で
導入管22に「引き込む」ために排出管24に配置されてい
ると有利である。溶液は導入管22、サンプル保持容積部
30および排出管24へ流れ、基準電極70を通過して、矢印
Bの方向への排出する。代わりに、ポンプ16は溶液を装
置10の中に「押し込む」ために導入管22に配置されてい
てもよい。有利なことには、導入管22、サンプル保持容
積部30および排出管24を通るこの同じ流路が、セル12を
通る全ての溶液および流体について使用されるので、各
流体はセル12を通過する流体に強制力を加えることで流
体力学的クリーニング作用を果たす。ポンプ16はその作
用を停止して、或る時間、セル12に特定溶液を保持させ
るように、制御されてもよい。
装置10のフロースルーの構成は作用電極を一つまたはそ
れ以上の溶液に連続的に曝しながら予備操作電位に継続
維持するように可変電圧を印加することを、作用電極5
6、58(または対極および基準電極72、74、70)の空気
暴露なしで、可能にする。基準電極70に回路を開かせる
空気暴露は作用電極56、58の表面状態の再現性を再現性
を乱す未知の偶発的ゆらぎを許してしまう。フロー−ス
ルーの構成は電極系54をクリーニングしコンディショニ
ングする初期化段階と、一つまたはそれ以上の測定波形
または掃引が電気化学発光を触発する測定段階との間の
迅速な交代を可能にする。
以上から、本発明に従った金属含有ECL部分とアミンま
たはアミン部分と電解質を含む組成物はセル12に導入さ
れ、そして、有利には、上記のような系(または本願の
教示を与えられた後の当業者には容易に誘導できるよう
なその他の適する系)の一つまたはそれ以上の電極に適
切な電圧を印加することによって、電気化学エネルギー
に曝されて所定の電気化学発光を誘発させることは明か
である。
当該反応系によって放出される光またはその他の電気化
学発光の量は検体の存在または欠如の指標であり、そし
て、存在する場合には、その量の指標である。従って、
関心検体についてのサンプルの定性的および定量的分析
が可能である。この点に関して、放出された電気化学発
光が光である場合、その発光はコンピューターたとえば
パーソナルコンピューターに接続した光度計によって検
出できる。そのコンピューターで、光度計から受けた信
号を処理し、そして、たとえば、スクリーンに表示する
か又は適切なストリップ−チャートまたはその他の記録
計にアナログ変換のアウトプットを出すことができる。
本発明の主な応用はECL検定による所定サンプル中の関
心検体の検出または定量である。先に言及したように、
本発明のECL反応を包含する結合検定は様々なフォーマ
ットで行うことができる。第一の態様では、関心検体の
存在または欠如を調べることが要求されるサンプルは電
気化学発光の放出が、比較サンプル(ここでは、存在す
るECL部分は直接にも又は一つもしくはそれ以上の他の
分子を介しても関心検体またはその類似体に連結されて
はいない)から得られた放出に比べて変化したかどうか
(減少したか、または増加したか)を調べるために直接
評価される。第二の態様においては、検出およびもし関
心検体が存在する場合にはその定量は、サンプルから本
発明に従ってECL組成物を配合するための必要な工程を
実施し、その組成物を本発明に従って電気化学エネルギ
ーに曝し、それから、放出された電気化学発光の量を、
関心検体の様々な既知量を含有する系からの電気化学発
光の放出と比較することによって、行うことができる。
検査されたサンプルにおける放出の認識できる変化は検
体の存在および量を示している。
本発明の方法は様々な検定フォーマットに組み込むこと
ができる。このように、本発明は均質または異質の検定
フォーマットに使用され、そしてフォワードおよびリバ
ース検定、競合検定、免疫検定、サンドイッチ検定、お
よびハイブリドーマスクリーニング検定を含む、既知の
全ての検定法に使用できる。
同日付けで出願された、発明者シャーとホールとパウエ
ルとメッセイの「電気化学発光検定」と題する、普通に
譲渡された米国出願第266,882号に記載さているよう
に、検定組成物または系に粒子を組み入れることは、本
願に開示された検定を行うう場合にも、望ましい。転じ
てECL部分に連結されせることができるような成分を粒
子に結合させると、ECL部分によって生じるECL信号の強
度が大きく変調され、それによって、検定組成物または
系の特異結合反応を監視する手段が提供される。この特
記事項についての更なる情報は上記出願に記載されてお
り、その内容は本願明細書中に組み入れられる。
たとえば、本発明によって提供される均質な結合検定の
有効なクラスは関心検体を含有するECL部分の溶液を電
極に曝すことを包含する。電極の表面への接近を獲得で
きないECL部分は検出されない。このようなことは、た
とえば、電極が配置されている反応容器の表面にECL部
分が直接または間接に結合した場合や、ECL部分が特殊
複合体の内部深くに例えば抗原−抗体の複合体内に埋没
した場合や、ECL部分は通過できるが関心検定またはそ
の類似体に(直接または間接に)連結したECL部分は通
過できないような層によって電極自体が覆われた場合に
起こることがある。さらに、電極の表面を抗体が覆うこ
ともあり得るはずである。そうなると、ECL部分に直接
または一つもしくはそれ以上の他の分子を介して連結さ
れており、かつ、不動態化した抗体に結合している、抗
原だけが電極への接近を獲得することができ、そして測
定されることができる。
競合結合法は関心検体の存在を調べるために、本発明に
従って利用できる。代表的には、検体とECL部分とが競
合して化学材料に結合する。その材料を、適切な組成物
を生成するような適切な条件下で、ECL部分および検体
と接触させる。組成物を電気化学エネルギーに曝すこと
によってECL部分は電気化学発光を放出するように誘発
される。組成物が放出した電気化学発光の量を検出する
ことによって、関心検体の存在が求められる。
競合結合法では、ECL部分に直接または一つもしくはそ
れ以上の他の分子を介して連結された関心検体またはそ
の類似体は相補性材料と共に特殊複合体の生成に寄与す
ることが可能である物質であることができる。たとえ
ば、全細胞、細胞下粒子、核酸、多糖、蛋白質、糖蛋白
質、リポ蛋白質、リポ多糖、ポリペプチド、細胞中間代
謝物、ホルモン、薬剤、トランキライザー、バルビツル
酸塩、アルカロイド、ステロイド、ビタミン、アミノ
酸、糖、および非生物学的重合体である。特に興味ある
ものは抗体−抗原をベースにした方法である。この方法
は関心検体が抗体から検体の放射性類似体を追い出すと
きに検出される周知の放射線免疫検定法に似ている。既
知の放射線免疫検定法に対する多数の変形は大体におい
て、放射線標識化合物の代わりに、本発明によるECL部
分を使用することによって、有利に使用できる。
本発明はまた、競合フォーマットに用いられる結合検定
に使用することも可能であり、この場合、ECL部分は付
加された関心検体に直接または一つもしくはそれ以上の
他の分子を介して連結されている。結合パートナーは関
心検体と又はECL部分に連結されている付加された関心
検体と特異に結合することができる。関心検体および付
加された関心検体は抗原が適する。
別法として、結合パートナーは関心検体の主結合パート
ナーである。この検定サンプルは付加された関心検体に
直接または一つもしくはそれ以上の他の分子を介して連
結されたECL部分を含有している。
結合パートナーはサンプル中の適切な粒子に結合されて
おり、従って、粒子は関心検体またはECL部分に連結さ
れている付加された関心検体と特異に結合することがで
きる。ここでも、関心検体および付加された関心検体は
代表的には抗原である。
本発明は免疫フォーマットによ使用できる。ECL部分は
関心検体の結合パートナーに連結されている。検体また
はその類似体は表面に結合されており、従って、表面は
結合パートナーと特異に結合可能である。表面は、粒
子、膜、片、管などの表面であることができる。関心検
体は抗原であることができる。
別法として、結合パートナーは関心検体の主結合パート
ナーである。主結合パートナーの結合パートナーはECL
部分に連結された物質である。検体またはその類似体は
表面に結合されており、従って表面は主結合パートナー
と特異に結合することが可能である。ECL部分に連結さ
れた二次結合パートナーは主結合パートナーを特異に結
合させる。関心検体は代表的には抗原である。
本発明はたとえばサンドイッチ検定にも使用できる。関
心検体は抗原であることができる。ECL部分に連結され
た物質は関心検体の結合パートナーである。ECL部分に
連結されていない結合パートナーは表面に結合されてお
り、従って、表面は関心検体に結合することができる。
別法として、結合パートナーは関心検体の主結合パート
ナー(BP−1)であってもよい。この主結合パートナー
の二次結合パートナーはECL部分に連結されている。関
心検体は抗原であることができる。二次結合パートナー
によって認識されない別の主結合パートナー(BP−2)
が表面に結合されており、従って表面は関心検体に結合
することができる。表面および主結合パートナー(BP−
1)は抗原を特異に結合させることができ、そして、EC
L部分に連結されている二次結合パートナーは主結合パ
ートナー(BP−1)を特異に結合させることができる。
また、結合パートナーは関心検体の主結合パートナー
(BP−1)であることもできる。BP−1はECL部分に連
結されている。BP−1とは異なり、そして関心検体を結
合させる別の主結合パートナー(BP−1′)が使用され
る。主結合パートナーBP−1′の二次結合パートナーは
表面に結合されており、従って、表面は検体BP−1とBP
−1′の複合体を結合させることができる。
本発明の方法はハイブリドーマ・スクリーニング検定フ
ォーマットに使用するための非分離結合検定に有利に使
用される。関心検体は特定抗原に対して向けられたモノ
クロン抗体である。
関心検体の結合パートナーはECL部分に連結されてい
る。抗原は表面に結合されており、従って、表面は検体
と特異に結合することができる。モノクロン抗体は表面
を特異に結合させ、そして、ECL部分の一部である結合
パートナーはモノクロン抗体を特異に結合させる。
有利には、モノクロン抗体を特異に結合させることがで
きるECL部分中の結合パートナーは、ポリクロン抗体、
モノクロン抗体、蛋白質Aまたは蛋白質Gである。ま
た、その結合パートナーはアビジンであってもよく、そ
れはビオタミンで改質された検体に結合することができ
る。
別法として、結合パートナーは関心検体の主結合パート
ナーである。主結合パートナーの結合パートナーはECL
部分に連結されている。関心検体は抗原に対して向けら
れたモノクロン抗体である。抗原は表面に結合されてお
り、従って、表面はモノクロン抗体と特異に結合するこ
とができる。モノクロン抗体は表面を特異に結合させ、
主結合パートナーはモノクロン抗体を特異に結合させ、
そしてECL部分中の二次結合パートナーは主結合パート
ナーを特異に結合させる。
次に実施例によって、本発明をさらに説明する。
実施例 電気化学発光の測定は第1図に示されている機器を用い
て遂行した。実験では、光度計、ポテンショスタット、
電気化学セル、および流体コントロール手段を一体化し
た装置を使用した。セルは通常の三電極機構を利用して
おり、そしてフロースルーシステムとして配置された。
機器操作のシーケンスはIBM PS/2モデル25パーソナル
コンピュータによって制御した。データはスクリーン上
に表示するか又はアナログ変換によってX−Y−Y′記
録計にアウトプットした。作用電極と対極は金属盤であ
った。基準電極Ag/AgClは検出装置の下流に配置した。
光度計は赤感性光電子倍増管(ハママツ社、ミドルセッ
クス、ニュージャージー)を使用した。低レベルの光の
測定には、フォトン計数法を使用した。
材料 次の材料を調製した: トリプロピルアミンも含有し、かつ、0.15モル濃度の燐
酸塩、0.05モル濃度のトリプロピルアミン(「TPA」)
および0.05%のトウィーン(Tween)20という分析結果
を有した緩衝液は、10.21gのKH2PO4(分子量=136.09)
と20.11gのNa2PO4・7H2O(分子量=268.07)から撹拌し
ながら水で990mlに希釈して配合された。撹拌しながら
9.5mlのTPAを添加した。濃H3PO4でpHを7.5に調節した。
撹拌しながら0.5mlのトウィーン20を添加した。トリス
(2,2′−ビピリジル)ルテニウムクロリド六水和物
(「Ru(bpy)3Cl2・6H2O」)のストック溶液は7.49mg
を10mlの緩衝液に希釈することによって調製された。最
終濃度は0.001モル濃度であった。ストックの1/10希釈
を緩衝液によって行った。
実施例1 サイクリックボルタモグラムおよび同時発光プロフィル 機器および電気化学セルの中に1.0mlのサンプル[緩衝
液中の10-9MのRu(bpy)3Cl2・6H2O]を吸い込んだ。ポ
ンプを停止して、溶液を静止させた。ポテンショスタッ
トおよびセルに入力した。速度0.2V/sでの電圧走査を、
Ag/AgCl基準電極に対して0.0ボルトで開始した。上限電
圧は1.6ボルトであり;下限電圧は−1.0ボルトであり;
終了電圧は0.0ボルトであった。0.0から1.6ボルトまで
の走査部分の間で、約1.4ボルトで発光が検出された。R
u(bpy)3Cl2・6H2Oからの電気化学発光のピーク強度は
約1000カウントであった。TPAの酸化のための刺激電流
は約0.15maであった。走査後、緩衝液で電気化学セルを
完全にフラッシュした。
実施例2 Ru(bpy)3Cl2・6H2O濃度と光強度との直線応答 TPAを含有する緩衝液は、pHを7.0に調節し、そして19.0
mlのTPA(0.10M)を使用したこと以外は、実施例1と同
じようにして配合した。様々な濃度のRu(bpy)3Cl2・6
H2Oは単純希釈によって調製した。サンプルに対する測
定は実施例1に記載されているのと同じ手順を使用して
行った。各濃度のRu(bpy)3Cl2・6H2Oについて、電気
化学発光強度はかかる各濃度での読みを3回行うことに
よって測定した。かかる各濃度についての平均結果が第
3図と第4図に提示されている。第4図は「ブラン
ク」、すなわち、ルテニウム含有キレートを使用しない
サンプル、を使用して観察された背景部強度も示してい
る。
実施例3 電気化学発光強度に対するTPA濃度の影響 TPAを含有する緩衝液は、様々な量のTPAを添加し、そし
て10-9MのRu(bpy)3Cl2・6H2Oを使用したこと以外は、
実施例1と同じようにして、配合した。測定は実施例1
に記載されているのと同じ手順を使用して行った。TPA
の各濃度について、電気化学発光強度はRu(bpy)3Cl2
・6H2Oの濃度を一定に保ちながら、かかる濃度での読み
を3回行うことによって測定した。かかる各濃度につい
ての平均結果が第5図に提示されている。読みは背景部
カウントについて補整するためにブランクに対して標準
化してあることに留意されたい。
実施例4 電気化学発光強度に対するpHの影響 TPAを含有する緩衝液はpHを変動させ、0.10モル濃度のT
PAを用い、10-9MのRu(bpy)3Cl2・6H2Oを使用したこと
以外は、実施例1と同じようにして配合した。測定は実
施例1に記載されているのと同じ手順を使用して行っ
た。電気化学発光強度は一定のRu(bpy)3Cl2・6H2O濃
度で異なるpHについて、かかる各pHでの読みを3回行う
ことによって測定した。異なる各pHについての平均結果
が第6図に提示されている。
実施例5 アミンを含有する緩衝液は、pHを7に調節し、導入され
る具体的アミンを第I表に従って変え、そしてアミン濃
度が100mMであったこと以外は、実施例1と同じように
して配合した。濃度1×10- 8MのRu(bpy)3Cl2・6H2Oの
溶液を調製した。測定は実施例1に記載されているのと
同じようにして、異なる各アミンについてのサンプルに
対して行った。電気化学発光強度は各アミンについて、
3回の読みの結果を平均化することにより求めた。得ら
れたデータはブランクによって得られた背景部カウント
に対して標準化した。第I表には各アミンについて電気
化学発光の相対強度が表示されているが、相対強度の値
は各アミンで測定された強度をブランクで測定された強
度で割った商である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−6162(JP,A) 特表 昭62−500663(JP,A) 特表 昭64−500146(JP,A) 国際公開87/6706(WO,A) Anal.Chem.,vol.59,N o.6,P.865−868(1987)

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組成物によって放出される電気化学発光を
    検出するECL検定に用いるのに適する前記組成物であっ
    て、 (a) 有効量の電気化学エネルギーに曝されることに
    よって酸化されたときには、電気化学発光の放出を誘発
    するのに十分な条件に励起ECL部分が曝されると励起状
    態から電気化学発光が放出されるそのような励起状態に
    変換させられることが可能である金属含有ECL部分; (b) 有効量の電気化学エネルギーに曝されることに
    よって酸化されたときに前記組成物中に還元剤を生成す
    るアミンまたはアミン部分;および (c) 前記ECL部分および前記アミンまたはアミン部
    分が電気化学エネルギーに曝されることによって酸化さ
    れることがその中でできるそのような媒体として機能す
    ることが可能である電解質 を含む前記組成物。
  2. 【請求項2】前記電解質が水性である、請求項1に記載
    の組成物。
  3. 【請求項3】組成物によって放出される電気化学発光を
    検出するECL検定に用いるのに適する前記組成物であっ
    て、 (a) 有効量の電気化学エネルギーに曝されることに
    よって酸化されたときは、電気化学発光する励起状態に
    変換させられることが可能である金属キレート; (b) 有効量の電気化学エネルギーに曝されることに
    よって酸化されたときに、次の式によって定義されるレ
    ドックス電位Ea Ea−hc/λ+K+Em (式中、hはプランクの定数であり、cは光速であり、
    λは金属キレートの励起状態から放出される放射線の波
    長特性であり、Kは絶対温度゜Kとエントロピー変化と
    の積であり、そしてEmは金属キレートのレドックス電位
    である)を有する還元剤を生成するアミンまたはアミン
    部分;および (c) 前記キレートおよび前記アミンまたはアミン部
    分が電気化学エネルギーに曝されることによって酸化さ
    れることがその中でできるそのような媒体として機能す
    ることが可能である電解質 を含む前記組成物。
  4. 【請求項4】(x) 脂肪族アミン、芳香族アミン、ジ
    アミン、ポリアミンおよび複素環式アミン、 (y) −OH、アルキル、クロロ、フルオロ、ブロモ、
    ヨード、−SO3、アリール、−SH、−CHO、−COOH、エス
    テル基、エーテル基、アルケニル、アルキニル、−CO
    −、−N2 +、シアノ、エポキシド基、および複素環式基
    からなる群から選択された一つまたはそれ以上の置換基
    によって置換されている上記(x)のアミン、および (z) 上記脂肪族アミンのプロトン化塩、上記置換脂
    肪族アミンのプロトン化塩、上記芳香族アミンのプロト
    ン化塩、上記置換芳香族アミンのプロトン化塩、上記ジ
    アミンのプロトン化塩、上記置換ジアミンのプロトン化
    塩、上記ポリアミンのプロトン化塩、上記置換ポリアミ
    ンのプロトン化塩、上記複素環式アミンのプロトン化塩
    および上記置換複素環式アミンのプロトン化塩 からなる群から選択されたアミンを含む請求項3に記載
    の組成物。
  5. 【請求項5】トリプロピルアミンまたはそれから誘導さ
    れたアミン部分を含む請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】(i) 有効量の電気化学エネルギーに曝
    されることによって酸化されたときには、電気化学発光
    の放出を誘発するのに十分な条件に励起ECL部分が曝さ
    れると励起状態から電気化学発光が放出されるそのよう
    な励起状態に変換させられることが可能である金属含有
    ECL部分;(ii) 有効量の電気化学エネルギーに曝さ
    れることによって酸化されたときに還元剤を生成するア
    ミンまたはアミン部分;および(iii) 前記ECL部分お
    よび前記アミンまたはアミン部分が電気化学エネルギー
    に曝されることによって酸化されることがその中ででき
    るそのような媒体として機能することが可能である電解
    質を含む組成物によって電気化学発光が放出されるECL
    検定に用いるための前記組成物を提供するのに適する試
    薬であって、 前記のECL部分(i)、アミンまたはアミン部分(i
    i)、および電解質(iii)からなる群のうちの二つの成
    員を含む前記試薬。
  7. 【請求項7】(i)有効量の電気化学エネルギーに曝さ
    れることによって酸化されたときには、電気化学発光の
    放出を誘発するのに十分な条件に励起金属キレートが曝
    されると励起状態から電気化学発光が放出されるそのよ
    うな励起状態に変換させられることが可能である金属キ
    レート;(ii) 有効量の電気化学エネルギーに曝され
    ることによって酸化されたときに還元剤を生成するアミ
    ンまたはアミン部分;および(iii) 前記キレートお
    よび前記アミンまたはアミン部分が電気化学エネルギー
    に曝されることによって酸化されることがその中ででき
    るそのような媒体として機能することが可能である電解
    質を含む組成物によって電気化学発光が放出されるECL
    検定を遂行するための前記組成物を提供するのに適する
    試薬であって、 前記の金属キレート(i)、アミンまたはアミン部分
    (ii)、および電解質(iii)からなる群の成員から選
    択された二つまたはそれ以上の構成成分を含み、かつ、
    前記アミンまたはアミン部分が、次の式によって定義さ
    れるレドックス電位Ea Ea−hc/λ+K+Em (式中、hはプランクの定数であり、cは光速であり、
    λは金属キレートの励起状態から放出される放射線の波
    長特性であり、Kは絶対温度゜Kとエントロピー変化と
    の積であり、そしてEmは金属キレートのレドックス電位
    である)を有する還元剤を生成する、前記試薬。
  8. 【請求項8】前記アミンが、 (x) 脂肪族アミン、芳香族アミン、ジアミン、ポリ
    アミンおよび複素環式アミン、 (y) −OH、アルキル、クロロ、フルオロ、ブロモ、
    ヨード、−SO3、アリール、−SH、−CHO、−COOH、エス
    テル基、エーテル基、アルケニル、アルキニル、−CO
    −、−N2 +、シアノ、エポキシド基、および複素環式基
    からなる群から選択された一つまたはそれ以上の置換基
    によって置換されている上記(x)のアミン、および (z) 上記脂肪族アミンのプロトン化塩、上記置換脂
    肪族アミンのプロトン化塩、上記芳香族アミンのプロト
    ン化塩、上記置換芳香族アミンのプロトン化塩、上記ジ
    アミンのプロトン化塩、上記置換ジアミンのプロトン化
    塩、上記ポリアミンのプロトン化塩、上記置換ポリアミ
    ンのプロトン化塩、上記複素環式アミンのプロトン化塩
    および上記置換複素環式アミンのプロトン化塩 からなる群から選択されたアミンを含む請求項7に記載
    の試薬。
  9. 【請求項9】トリプロピルアミンまたはそれから誘導さ
    れたアミン部分を含む請求項8に記載の試薬。
  10. 【請求項10】励起状態にある組成物によって放出され
    る電気化学発光を検出するECL検定を遂行するためのキ
    ットであり、しかも、(i)有効量の電気化学エネルギ
    ーに曝されることによって酸化されたときには、電気化
    学発光の放出を誘発するのに十分な条件に励起ECL部分
    が曝されると励起状態から電気化学発光が放出されるそ
    のような励起状態に変換させられることが可能である金
    属含有ECL部分;(ii)有効量の電気化学エネルギーに
    曝されることによって酸化されたときに還元剤を生成す
    るアミンまたはアミン部分;および(iii)前記ECL部分
    および前記アミンまたはアミン部分が電気化学エネルギ
    ーに曝されることによって酸化されることがその中でで
    きるそのような媒体として機能することが可能である電
    解質を包含するキットであって、 前記のECL部分(i)、アミンまたはアミン部分(i
    i)、および電解質(iii)からなる群のうちの一つまた
    はそれ以上の成員を含む少なくとも一つの独立した構成
    要素からなる、前記キット。
  11. 【請求項11】組成物によって放出される電気化学発光
    を検出するECL検定を遂行するためのキットであり、し
    かも(i)の有効量の電気化学エネルギーに曝されるこ
    とによって酸化されたときには、電気化学発光の放出を
    誘発するのに十分な条件に励起金属キレートをが曝され
    ると励起状態から電気化学発光が放出されるそのような
    励起状態に変換させられることが可能である金属キレー
    ト;(ii) 有効量の電気化学エネルギーに曝されるこ
    とによって酸化されたときに、次の式によって定義され
    るレドックス電位Ea Ea−hc/λ+K+Em (式中、hはプランクの定数であり、cは光速であり、
    λは金属キレートの励起状態から放出される放射線の波
    長特性であり、Kは絶対温度゜Kとエントロピー変化と
    の積であり、そしてEmは金属キレートのレドックス電位
    である)を有する還元剤を生成するアミンまたはアミン
    部分;および(iii)前記キレートおよび前記アミンま
    たはアミン部分が電気化学エネルギーに曝されることに
    よって酸化されることがその中でできるそのような媒体
    として機能することが可能である電解質を包含するキッ
    トであって、 (a) 前記金属キレート(i)、前記アミンまたはア
    ミン部分(ii)、および前記電解質(iii)からなる群
    の成員のうちの一つを含む第一の独立した構成要素と、 (b) 前記群の残りの二つの成員を含む第二の独立し
    た構成要素からなる、前記キット。
  12. 【請求項12】(x) 脂肪族アミン、芳香族アミン、
    ジアミン、ポリアミンおよび複素環式アミン、 (y) −OH、アルキル、クロロ、フルオロ、ブロモ、
    ヨード、−SO3、アリール、−SH、−CHO、−COOH、エス
    テル基、エーテル基、アルケニル、アルキニル、−CO
    −、−N2 +、シアノ、エポキシド基、および複素環式基
    からなる群から選択された一つまたはそれ以上の置換基
    によって置換されている上記(x)のアミン、および (z) 上記脂肪族アミンのプロトン化塩、上記置換脂
    肪族アミンのプロトン化塩、上記芳香族アミンのプロト
    ン化塩、上記置換芳香族アミンのプロトン化塩、上記ジ
    アミンのプロトン化塩、上記置換ジアミンのプロトン化
    塩、上記ポリアミンのプロトン化塩、上記置換ポリアミ
    ンのプロトン化塩、上記複素環式アミンのプロトン化塩
    および上記置換複素環式アミンのプロトン化塩 からなる群から選択されたアミンを含む請求項11に記載
    のキット。
  13. 【請求項13】トリプロピルアミンまたはそれから誘導
    されたアミン部分を含む請求項12に記載のキット。
  14. 【請求項14】組成物によって放出される電気化学発光
    を検出するECL検定によって検体を検出または定量する
    ためのキットであり、しかも(i) 有効量の電気化学
    エネルギーに曝されることによって酸化されたときに
    は、電気化学発光の放出を誘発するのに十分な条件に励
    起金属キレートが曝されると励起状態から電気化学発光
    が発生されるそのような励起状態に変換させられること
    が可能であり、(1)検体、(2)追加の検体、または
    検体の類似体、(3)検体またはその前記類似体の、結
    合パートナー、および(4)物質(2)または(3)と
    結合可能な反応性成分、からなる群から選択される物質
    と結合できる金属キレート;(ii) 有効量の電気化学
    エネルギーに曝されることによって酸化されたときに還
    元剤を生成するアミンまたはアミン部分;および(ii
    i) 前記キレートおよび前記アミンまたはアミン部分
    が電気化学エネルギーに曝されることによって酸化され
    ることがその中でできるそのような媒体として機能する
    ことが可能である、電解質と;を包含するキットであっ
    て、 前記キットは前記金属キレート(i)、前記アミンまた
    はアミン部分(ii)、および前記電解質(iii)からな
    る群のうちの一つまたはそれ以上の成員を含有する少な
    くとも一つの独立した構成要素を含み、かつ 前記キットは(a)追加の検体、または検体の類似体、
    (b)検体またはその前記類似体の、結合パートナー、
    および(c)物質(a)または(b)と結合可能な反応
    性成分、からなる群から選択された少なくとも一つの物
    質を含み、前記物質はキット内に包含される別の独立し
    た構成要素の中にまたは前記群の成員の一つまたはそれ
    以上を含有する前記キットの構成要素の中に含有されて
    いる、前記キット。
  15. 【請求項15】電気化学発光検出または検量を行なう方
    法であって、 (a) (i) 有効量の電気化学エネルギーに曝され
    ることによって酸化されたときには、電気化学発光する
    励起状態に変換させられることが可能である金属含有EC
    L部分;(ii) 有効量の電気化学エネルギーに曝され
    ることによって酸化されたときに還元剤を生成するアミ
    ンまたはアミン部分;および(iii) 前記ECL部分と前
    記アミンまたはアミン部分が電気化学エネルギーに曝さ
    れることによって酸化されることがその中でできるその
    ような媒体として機能することが可能である電解質を含
    む組成物をつくり; (b) 電気化学エネルギーによりアミンとキレートと
    の両方が酸化されるようなそして電気化学発光が放出さ
    れるような量の電気化学エネルギーに該組成物を曝し;
    そして (c) 放出された発光を検出する 工程を含む前記方法。
  16. 【請求項16】前記アミンまたはアミン部分によって生
    成された還元剤が、次の式によって定義されるレドック
    ス電位Ea Ea−hc/λ+K+Em (式中、hはプランクの定数であり、cは光速であり、
    λは金属キレートの励起状態から放出される放射線の波
    長特性であり、Kは絶対温度゜Kとエントロピー変化と
    の積であり、そしてEmは金属キレートのレドックス電位
    である)を有する、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】(x) 脂肪族アミン、芳香族アミン、
    ジアミン、ポリアミンおよび複素環式アミン、 (y) −OH、アルキル、クロロ、フルオロ、ブロモ、
    ヨード、−SO3、アリール、−SH、−CHO、−COOH、エス
    テル基、エーテル基、アルケニル、アルキニル、−CO
    −、−N2 +、シアノ、エポキシド基、および複素環式基
    からなる群から選択された一つまたはそれ以上の置換基
    によって置換されている上記(x)のアミン、および (z) 上記脂肪族アミンのプロトン化塩、上記置換脂
    肪族アミンのプロトン化塩、上記芳香族アミンのプロト
    ン化塩、上記置換芳香族アミンのプロトン化塩、上記ジ
    アミンのプロトン化塩、上記置換ジアミンのプロトン化
    塩、上記ポリアミンのプロトン化塩、上記置換ポリアミ
    ンのプロトン化塩、上記複素環式アミンのプロトン化塩
    および上記置換複素環式アミンのプロトン化塩 からなる群から選択されたアミンを含む請求項15に記載
    の方法。
  18. 【請求項18】トリプロピルアミンまたはそれから誘導
    されたアミン部分を含む請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】電気化学発光する物質を検出または検量
    するための方法であって、 (a) (i)有効量の電気化学エネルギーに曝される
    ことによって酸化されたときには、電磁放射線の放出を
    誘発するのに十分な条件に励起ECL部分が曝されると励
    起状態から電磁放射線が放出されるそのような励起状態
    に変換させられることが可能である金属含有ECL部分;
    (ii) 有効量の電気化学エネルギーに曝されることに
    よって酸化されたときに還元剤を生成する種;および
    (iii) 前記ECL部分と前記種が電気化学エネルギーに
    曝されることによって酸化されることがその中でできる
    そのような媒体として機能することが可能である電解質
    溶液を含む組成物をつくり; (b) 前記電気化学発光部分と前記種の両方を酸化す
    る電気化学エネルギーであって電気化学発光が放出され
    る量の電気化学エネルギーに前記組成物を曝し;そして (c) 放出された発光を検出する 方法において、 前記組成物が、前記金属含有電気化学発光部分として遷
    移金属または希土類金属のキレート; 前記種として有効量の電気化学エネルギーに曝されるこ
    とによって酸化されたときに組成物中に前記還元剤を生
    成するアミン、から本質的になり、 しかも前記アミンは(x) 脂肪族アミン、芳香族アミ
    ン、ジアミン、ポリアミンおよび複素環式アミン、 (y) −OH、アルキル、クロロ、フルオロ、ブロモ、
    ヨード、−SO3、アリール、−SH、−CHO、−COOH、エス
    テル基、エーテル基、アルケニル、アルキニル、−CO
    −、−N2 +、シアノ、エポキシド基、および複素環式基
    からなる群から選択された一つまたはそれ以上の置換基
    によって置換されている上記(x)のアミン、および (z) 上記脂肪族アミンのプロトン化塩、上記置換脂
    肪族アミンのプロトン化塩、上記芳香族アミンのプロト
    ン化塩、上記置換芳香族アミンのプロトン化塩、上記ジ
    アミンのプロトン化塩、上記置換ジアミンのプロトン化
    塩、上記ポリアミンのプロトン化塩、上記置換ポリアミ
    ンのプロトン化塩、上記複素環式アミンのプロトン化塩
    および上記置換複素環式アミンのプロトン化塩 からなる群から選択されることを特徴とする方法。
  20. 【請求項20】次のように定義されるレドックス電位Ea Ea−hc/λ+K+Em (式中、hはプランクの定数であり、cは光速であり、
    λはECL部分の励起状態から放出される放射線の波長特
    性であり、Kは絶対温度゜Kとエントロピー変化との積
    であり、そしてEmはECL部分のレドックス電位である)
    を有する還元剤を生成するアミンまたはアミン部分を組
    成物の中に組み入れることを含む、請求項19に記載の方
    法。
  21. 【請求項21】(x) 脂肪族アミン、芳香族アミン、
    ジアミン、ポリアミンおよび複素環式アミン、 (y) −OH、アルキル、クロロ、フルオロ、ブロモ、
    ヨード、−SO3、アリール、−SH、−CHO、−COOH、エス
    テル基、エーテル基、アルケニル、アルキニル、−CO
    −、−N2 +、シアノ、エポキシド基、および複素環式基
    からなる群から選択された一つまたはそれ以上の置換基
    によって置換されている上記(x)のアミン、および (z) 上記脂肪族アミンのプロトン化塩、上記置換脂
    肪族アミンのプロトン化塩、上記芳香族アミンのプロト
    ン化塩、上記置換芳香族アミンのプロトン化塩、上記ジ
    アミンのプロトン化塩、上記置換ジアミンのプロトン化
    塩、上記ポリアミンのプロトン化塩、上記置換ポリアミ
    ンのプロトン化塩、上記複素環式アミンのプロトン化塩
    および上記置換複素環式アミンのプロトン化塩 からなる群から選択されたアミンを含む請求項19に記載
    の方法。
  22. 【請求項22】ECL検定によって検体を検出または検量
    する方法であって、 (1)(a) 検体について試験されるべきサンプル、 (b)(i) 追加の検体または検体の類似体、(ii)
    検体またはその前記類似体の、結合パートナー、およ
    び(iii) 前記(i)または(ii)と結合可能な反応
    性成分からなる群から選択された少なくとも一物質、 (c) 有効量の電気化学エネルギーに曝されることに
    よって酸化されたときには、電気化学発光の放出を誘発
    するのに十分な条件に励起キレートが曝されると励起状
    態から電磁放射線が発生されるそのような励起状態に変
    換させられることが可能である金属キレート、但し、前
    記金属キレートは検体または(b)(i)、(b)(i
    i)、もしくは(b)(iii)に規定されている物質との
    結合することができ; (d) 有効量の電気化学エネルギーに曝されることに
    よって酸化されたときに還元剤を生成するアミンまたは
    アミン部分、および (e) 前記キレートおよび前記アミンまたはアミン部
    分が電気化学エネルギーに曝されることによって酸化さ
    れることがその中でできるそのような媒体として機能す
    ることが可能である電解質 を含む組成物をつくり、 (2) 電気化学エネルギーにより前記キレートと前記
    アミンとの両方が酸化されるようなそして電気化学発光
    が放出されるような量の電気化学エネルギーに前記組成
    物を曝し、そして (3) 放出された発光を検出する ことを含む前記方法。
  23. 【請求項23】サンプルの中に検体をECL検出または検
    量するためのシステムであって、 (a) サンプル、 (b)(i) 付加された検体および検体の類似体、
    (ii) 検体またはその前記類似体の、結合パートナ
    ー、および (iii)前記(i)または(ii)と結合可
    能な反応性成分からなる群から選択された少なくとも一
    物質、但し、前記物質の一つは、電気化学発光の放出を
    誘発するのに十分な条件にECL部分が曝されると励起状
    態から電気化学発光が放出されるそのような励起状態に
    変換させられることが可能である金属含有ECL部分に、
    直接にまたは一つもしくはそれ以上の他の分子を介して
    連結されており; (c) 還元剤になるように酸化されることが可能なア
    ミンまたはアミン部分、および電解質; (d) ECL部分をして電気化学発光の放出を誘発させ
    るための手段; (e) サンプルの中の検体の存在または量を求めるた
    めに放出発光を測定する手段 を含む前記システム。
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