JPH076909A - 高電圧用巻線抵抗体の製造方法 - Google Patents

高電圧用巻線抵抗体の製造方法

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JPH076909A
JPH076909A JP5196643A JP19664393A JPH076909A JP H076909 A JPH076909 A JP H076909A JP 5196643 A JP5196643 A JP 5196643A JP 19664393 A JP19664393 A JP 19664393A JP H076909 A JPH076909 A JP H076909A
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JP
Japan
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resistance wire
high voltage
resin
temperature
curing
Prior art date
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Pending
Application number
JP5196643A
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English (en)
Inventor
Nobukatsu Kishida
信勝 岸田
Ikuo Miwa
郁夫 三輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、絶縁性芯棒(2) に抵抗線(3) を巻
き付けて熱硬化性樹脂(4) で一体に成形する高電圧用巻
線抵抗体の製造方法において、熱硬化性樹脂を硬化させ
る際に、直流電流(5) を流して抵抗線(3) が温度分布の
中で最高温度になるように抵抗線を発熱させて、抵抗線
(3) の周囲から硬化させることを特徴とする高電圧用巻
線抵抗体の製造方法である。 【効果】 本発明によれば、注形または含浸時に抵抗線
の周囲の収縮による応力を低下させ、クラック、剥離等
のない電気的に優れた高電圧用巻線抵抗体を容易に製造
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抵抗線の周囲の応力を
低下させ、クラック、剥離等のない電気的に優れた高電
圧用巻線抵抗体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂を用いて高電圧用巻線抵抗
体を一体成形する場合、樹脂を硬化させる熱源には、金
型を置いた硬化炉中の熱風、金型に巻き付けたヒータ
ー、等が用いられる。いずれの場合にも金型外部の熱源
であり、高電圧用巻線抵抗体は外側から硬化が進行す
る。この場合、巻線抵抗体内部に高密度に巻き付けられ
た抵抗線の周囲には、硬化時の収縮による応力が発生し
抵抗線と樹脂との界面で微小のクラックが多数発生し耐
電圧特性の低下原因の1 つとなっている。従来からこの
解決策として含浸前巻線抵抗体の十分な予熱、樹脂
の改良、製造方法(硬化条件)の最適化等の方法が考
えられている。
【0003】含浸前巻線抵抗体の十分な予熱には金型
に組み込んだ後、金型と共に予熱を行っている。樹脂
の改良では、注形、含浸樹脂とも樹脂そのものの耐クラ
ック性の向上の追及を行い硬度を下げて耐クラック性の
向上を行い、特に注形樹脂の場合には充填剤の種類、量
を変更する等の工夫を行っている。製造方法(硬化条
件)の最適化としては、硬化温度の低温化で硬化時の応
力低減をはかっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら含浸前
巻線抵抗体(部品ともいう)を予熱する場合には、金型
に組み込んでから加熱を行うためにその部品と金型の温
度は、同じか金型の方が高くなっている。予熱後金型を
冷やすことによって内部に組み込まれた部品の温度の方
を高くすることができるが、注形または含浸する樹脂の
温度は通常、硬化温度と同程度かむしろ低くしているの
で、注形または含浸後に抵抗線の周囲の温度が金型から
金型内部の温度分布の内で最も高くなるということはな
い。また、注形または含浸の一連の作業の中で金型に組
み込まれた抵抗線の周囲が最も高温になる最適な温度分
布に近い状態を作り出すことは予熱温度、予熱時間、注
形または含浸温度、時間等の微妙なタイミングを要し、
抵抗線の周囲より硬化させることは極めて困難であっ
た。樹脂の改良では、耐クラック性を向上させること
は樹脂の耐熱性を下げる結果となり、また、樹脂の充填
剤の変更、充填量の増加は、抵抗線周りの含浸性が低下
する可能性があり、十分な検証が必要である。いずれの
場合にも技術的な限度があり十分なものとは言えなかっ
た。製造方法(硬化条件)の最適化としての硬化温度
の低温化には同じ耐熱性の硬化物を得るためには、硬化
時間をのばさなければならず生産性を低下させる欠点が
ある。
【0005】本発明は、上記の欠点を解消するためにな
されたもので、注形または含浸時に抵抗線の周囲の収縮
による応力を低下させ、クラック、剥離等のない電気的
に優れた高電圧用巻線抵抗体の製造方法を提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、抵抗線に電流
を流してその周囲から硬化させることによって反応収縮
時の応力が削減でき上記目的が達成できることを見いだ
し、本発明を完成したものである。
【0007】即ち、本発明は、絶縁性芯棒に抵抗線を巻
き付けて熱硬化性樹脂で一体に成形する高電圧用巻線抵
抗体の製造方法において、熱硬化性樹脂を硬化させる際
に、直流電流を流して抵抗線が温度分布の中で最高温度
になるように抵抗線を発熱させて、抵抗線の周囲から硬
化させることを特徴とする高電圧用巻線抵抗体の製造方
法である。
【0008】本発明に用いる注形または含浸材料である
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、ウレタン樹脂またはこれらの変性樹脂等が挙げら
れ、これらは単独又は混合して使用することができる。
熱硬化性樹脂の硬化剤、硬化促進剤としては、熱硬化性
樹脂用として使用されるものは広く使用することがで
き、任意に選択使用することができる。注形材料とした
場合では充填剤を使用することができ、この充填剤とし
ては一般に注形用として使用されるものは全て使用する
ことができるが、製造される製品の使用環境条件によっ
て、使い分けることが望ましい。
【0009】本発明に用いる抵抗線は、規格・市販の抵
抗線のなかから適宜選択して使用することができる。抵
抗線の設定温度は使用する熱硬化性樹脂の硬化温度より
5〜10℃高い温度であることが望ましい。硬化温度より
低いと抵抗線の周囲から硬化しなくなるおそれがあり、
抵抗線の設定温度は使用する熱硬化性樹脂の種類に応じ
て決定される。絶縁性芯棒に抵抗線を巻き付けて、金型
に樹脂を注入した後、抵抗線に通電して抵抗線を発熱さ
せる。通常の加熱とは、ヒーターとセンサーがないとこ
ろが異なるが、巻線抵抗体の抵抗値から必要な電力量が
計算できる。この電力量は温度分布を測定するための試
作を行うことによって、正確な電力量を把握することが
できる。抵抗線の通電時間は熱硬化性樹脂のゲル化時間
だけ行えばよい。長時間の加熱は、他の部分の硬化収縮
量との違いが大きくなり好ましくない。巻線抵抗体が大
型になる場合は、型に巻き付けたヒーターを設け、型の
下方から硬化させる温度分布をつけるのが正常である。
本発明では、この方法と抵抗線の加熱とを同時に行うこ
とが可能であり、また平行して行うことが可能であり、
平行して行うことで、さらに特性のよい製品を製造する
ことができる。
【0010】
【作用】本発明の高電圧用巻線抵抗体の製造方法によれ
ば、通電による抵抗線の発熱により理想の硬化温度の温
度分布が得られ、硬化収縮による応力削減により電気的
に優れた高電圧用巻線抵抗体を製造することができる。
また、硬化温度を下げて長時間で硬化するということが
なくなり省エネルギー化にもつながる。
【0011】
【実施例】次に本発明の実施例を図面を用いて説明する
が、本発明はこれら実施例の態様によって限定されるも
のではない。
【0012】実施例1 図1は本発明の注形による高電圧用巻線抵抗体の製造方
法の一実施例を説明する断面図である。金型1に組み込
まれた絶縁性芯棒2に抵抗線3を巻き付けた巻線抵抗体
をセットし、抵抗線3の一端から他端に電源5からの直
流電流が流せるようにしておく。これを金型1と共に 1
15℃に予熱した後、熱硬化性樹脂の注形レジン4として
TCG1930(東芝ケミカル社製、商品名)を注入す
る。注形レジン4はエポキシ系ゲル化時間が120 ℃で40
分のものである。注入後、電源5から抵抗線に 120Wの
直流電流を流し、全体を硬化炉に移し入れる。40分後に
抵抗線の電源をおとして後、従来の硬化条件で硬化させ
て高電圧用巻線抵抗体を製造した。
【0013】実施例2 図2は本発明の含浸による高電圧用巻線抵抗体の製造方
法の一実施例を説明する断面図である。金型1に組み込
まれた絶縁性芯棒2に抵抗線3を巻き付けた巻線抵抗体
を、樹脂を含浸させたクレープ紙6で巻回セットし、抵
抗線の一端から他端に電源5から直流電流が流せるよう
にしておく。これを金型1と共に 115℃に予熱した後、
電源5から抵抗線に 120Wの直流電流を流し、全体を硬
化炉に移し入れる。40分後に抵抗線の電源をおとして
後、従来の硬化条件で硬化させて高電圧用巻線抵抗体を
製造した。
【0014】実施例1〜2で製造した高電圧用巻線抵抗
体の電気的試験をしたところ従来より特性のよい結果が
得られた。
【0015】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の高電圧用巻線抵抗体の製造方法によれば、注形または
含浸時に抵抗線の周囲の収縮による応力を低下させ、ク
ラック、剥離等のない電気的に優れた高電圧用巻線抵抗
体を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、注形による高電圧用巻線抵抗体の製造
方法を説明する断面図である。
【図2】図2は、含浸による高電圧用巻線抵抗体の製造
方法を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 金型 2 絶縁性芯棒 3 抵抗線 4 熱硬化性樹脂(注形レジン) 5 電源 6 樹脂含浸クレープ紙

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性芯棒に抵抗線を巻き付けて熱硬化
    性樹脂で一体に成形する高電圧用巻線抵抗体の製造方法
    において、熱硬化性樹脂を硬化させる際に、直流電流を
    流して抵抗線が温度分布の中で最高温度になるように抵
    抗線を発熱させて、抵抗線の周囲から硬化させることを
    特徴とする高電圧用巻線抵抗体の製造方法。
JP5196643A 1993-06-14 1993-06-14 高電圧用巻線抵抗体の製造方法 Pending JPH076909A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008122343A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 金属キャスクの中性子遮へい材の施工方法およびその施工方法により製作された金属キャスク

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008122343A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 金属キャスクの中性子遮へい材の施工方法およびその施工方法により製作された金属キャスク
JP4686437B2 (ja) * 2006-11-15 2011-05-25 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 金属キャスクの中性子遮へい材の施工方法およびその施工方法により製作された金属キャスク

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