JPH076872Y2 - 洗面化粧台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は抽斗などの収納体からほぼ４分の１球状体に突
出する洗面ボールを有し、洗髪洗顔を行なうことができ
る所謂洗面化粧台に関する。

〔従来技術及びその問題点〕

従来より上部に下面が曲面形状である洗面ボールを有し
下部に、前面に扉、抽斗等を備えた収納部が設けられ該
洗面ボールが下部収納体前面より略４分の１球体状に、
その前端部が突出するように設けられてなる洗面化粧台
の収納体前面上方に該洗面ボールを取り囲むように設け
られた、ハンガー部材を備えてなる洗面化粧台は知られ
ている。

しかしながら、この種洗面化粧台においては、これを使
用し、洗髪、洗顔等を行なう場合、洗面ボールの下部に
位置することになる使用者の足が前記ハンガー部材に接
触するため、充分に体を洗面ボールに近接させることが
できず、このため使用者は洗髪、洗顔時に無理な体勢を
強いられ、快適に洗髪洗顔が行なえないばかりか、水垂
れも起こり易くなり周囲床面や、衣服を汚染する結果と
なっていた。

また、この時同時に使用者の足はハンガー部材を掛けら
れたタオルにも接触し、体の動きに伴いやがてタオルを
床上へ落下させることとなり、タオル使用時にタオルを
取り上げるのに煩しさを伴い、更に床上に落ちたタオル
を使用するのは衛生面でも好ましくなかった。

そして下部の収納体の扉や、抽斗を開け、該収納部を利
用する時でもハンガー部材が目障りであったり、タオル
が落下したりする問題点を有していた。

〔問題点を解決するための技術的手段とその作用〕

本考案は上記問題点を解決するため次のような構成を考
え付いたものである。すなわち、 上部に下面が曲面形状である洗面ボール１を有し下部に
前面に扉２、抽斗３等を備えた収納体４が設けられ、該
洗面ボール１が下部収納体４前面より、略４分の１球体
状にその前端部が突出るように設けられてなる洗面化粧
台５において、 収納体４前面上方には引込んだとき洗面ボール１の胴周
縁部に沿って密接する形状を有し、かつ前後に摺動可能
な湾曲ハンガー部材６を備える、ものである。

本考案は上記構成により、洗面化粧台の使用時、湾曲ハ
ンガー部材６を引込めておくので邪魔にならず、またタ
オルを使用するときは、湾曲ハンガー部材６を引出せば
よく、洗面に円滑に行なえる。

〔実施例の説明〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図は、本考案による洗面化粧台５の構成を示す側面
図である。

洗面ボール１は、一般に用いられる琺瑯、陶器等の材質
で形成されるものであり、下面は曲面形状を有してい
る。

洗面ボール１後端には、フレキシブルなシャワーホース
９を洗面ボール１下方に収納してなるシャワーヘッド
７、水栓バルブ８が接地されている。

洗面ボール１は下部収納体４上に該収納体４前面より略
４分の１球体状にその前端部が突出るように載置され
る。

この時、第２図に示す如く洗面ボール１後方には鏡10、
照明11、小物入れ12、棚部13等を有するミラーキャビネ
ット14が立ち上げられることもできる。

下部収納体４は、前板15、側板16、背板17よりなり、前
面、前板15下方には扉２、抽斗３等を備えている。

収納体４前面の扉２、抽斗３は、該収納体４奥行方向に
後退して設けることもでき、こうすることによって収納
体４前板15下方にオープンスペース20を形成することが
でき（第３図）使用者は洗髪、洗顔時に該オープンスペ
ース20に足も入れることができ、洗髪、洗顔をより楽な
体勢で行なうことができるようになる。

収納体４下部には、蹴込部21が形成されてもよくこの蹴
込部21には使用者のつま先がちょうど位置できるため、
使用者は楽な体勢で、洗面ボール１に近接することがで
きる。

収納体４の前板15には、湾曲ハンガー部材６が前後に摺
動可能に取り付けられる。

第4,5図は、本実施例における湾曲ハンガー部材６の摺
動可能な取り付け部の様子を示す。

収納体５前板15には、洗面ボール１を挟んだ左右一対
の、湾曲ハンガー部材６が摺動可能な通過孔19が穿設さ
れる。

湾曲ハンガー部材６の左右前後端にはストッパー22が形
成されている。

前板15後背面に湾曲ハンガー部材６のストッパー22が摺
動するシリンダー23が通過孔19に合わせて付設される。

シリンダー23の通過孔19、連接部には湾曲ハンガー部材
６の後端に形成されたストッパー22に対するストッパー
受片24が起設されている。

湾曲ハンガー部材６は最大伸長時、該ストッパー受片24
によってストッパー22が係止される。

ストッパー受片24の木口25及びストッパー22の周縁26に
はフェルト27,28が貼られ、これを介して、湾曲ハンガ
ー部材６、シリンダー内側面29と接触するようにしてお
けば、湾曲ハンガー部材６の摺動はスムーズに行なうこ
とができる。

湾曲ハンガー部材６の形状は摺動部分においては直線状
を示し、残りの部分は、洗面ボール１前方胴周縁部に周
沿する形状のものが好ましい。

洗面ボール１胴周縁部には、湾曲ハンガー部材６押込収
納時にその先端が洗面ボール１の前表面と面一となるよ
うな、湾曲ハンガー部材６の嵌合用凹溝18が設けられて
もよい。この場合タオルはハンガー部材６と洗面ボール
１の胴周縁部の間に挟持される。

なお、ハンガー部材６には必ずしも前後摺動でなく例え
ば、水平方向に回動させて洗面ボール１に密接させても
よい。

〔考案の効果〕

本考案の効果を要約すれば次の取りである。

本考案は上部に下面が曲面形状である洗面ボール１を
有し下部に、前面に扉、抽斗等を備えた収納体４が設け
られ、該洗面ボール１が下部収納体４前面より、、略４
分の１球体状にその前端部が突きでるように設けられた
洗面化粧台において、収納体４前面上方に、突き出した
洗面ボール１の胴周縁部に沿って引込めたとき密接する
湾曲ハンガー部材６を備えている。したがって、湾曲ハ
ンガー部材６を洗面ボール１側に押込収納できるため、
使用者が該洗面化粧台手前に腰掛け、洗髪、洗顔等を行
なう場合でも洗面ボール１の下部に位置することになる
使用者の足が、この湾曲ハンガー部材に接触することな
く、充分に体を洗面ボール１に近接させることができ
る。このため、使用者は洗髪、洗顔時に無理な体勢を強
いられることなく快適上、洗髪、洗顔を行なうことがで
きる。これによって、水垂れも防ぐことができ、周囲床
面や衣服を汚染することもない。

湾曲ハンガー部材６にタオルが掛けられている時も、
湾曲ハンガー部材６が洗面ボール１側に押込収納されて
いることにより、タオルも、湾曲ハンガー部材６と、洗
面ボール１によって挟持される。

すなわち、湾曲ハンガー部材自体がタオルのストッパー
機能を果たすことになるため、使用時に使用者の体が該
タオルに降れることがあってもまた、下部収納体４、前
面に備えられている扉、抽斗等を使用して、下部収納部
４を利用する際にも、タオルの落下を防止することがで
き、非常に衛生的である。

湾曲ハンガー部材６は、不使用時には洗面ボール１側
へ、押込収納できるため、洗面ボール１の胴周縁に密着
し、スマートな外観を呈することができる。このため、
意匠的にも大変優れた、洗面ボール前端部を備えた洗面
化粧台を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図：本考案洗面化粧台の側面図、 第２図：同じく前板15にオープンスペース20を設けない
場合の斜視図、 第３図：同じく前板15下方にオープンスペース20を設け
た場合の斜視図、 第４図：洗面ボール１の胴周縁部に沿って湾曲ハンガー
部材６を設けた部分の一部切截側面図でハンガー部材６
が引込まれたときを示す。 第５図：同じくハンガー部材６が引出されたときを示
す。 第６図：第５図VI−VI断面図、 第７図：第５図VII−VII矢視図、 第８図：ハンガー部材６のストッパー22部分の拡大側面
図、 第９図：ハンガー部材６の見取図、 1:洗面ボール、2:前面の扉、3:抽斗、4:抽斗などの収納
体、5:洗面化粧台全体を指す、6:湾曲ハンガー部材、7:
シャワーヘッド、8:水栓バルブ、9:シャワーホース、1
0:鏡、11:照明、12:小物入れ、13:棚、14:ミラーキャビ
ネット、15:前板、16:側板、17:背板、18:嵌合用凹溝、
19:ハンガー通過孔、20:オープンスペース、21:蹴込
部、22:ストッパー、23:シリンダー、24:ストッパー受
片、25:ストッパー受片の木口、26:ストッパー22の周
縁、27,28:フェルト、29:シリンダー23の内側面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上部に下面が曲面形状である洗面ボール１
   を有し下部に前面に扉２、抽斗３等を備えた収納体４が
   設けられ、 該洗面ボール１が下部収納体４前面より、略４分の１球
   体状にその前端部が突出するように設けられてなる洗面
   化粧台５において、 収納体４前面上方には引込んだとき洗面ボール１の胴周
   縁部に沿って密接する形状を有し、かつ前後に摺動可能
   な湾曲ハンガー部材６を備えた、ことを特徴とする洗面
   化粧台。