JPH0768359A - 広幅薄鋳片の連続鋳造方法 - Google Patents

広幅薄鋳片の連続鋳造方法

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JPH0768359A
JPH0768359A JP21614393A JP21614393A JPH0768359A JP H0768359 A JPH0768359 A JP H0768359A JP 21614393 A JP21614393 A JP 21614393A JP 21614393 A JP21614393 A JP 21614393A JP H0768359 A JPH0768359 A JP H0768359A
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JP
Japan
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slab
wide
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mold
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JP21614393A
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English (en)
Inventor
Takashi Kanazawa
敬 金沢
Takaiku Yamamoto
高郁 山本
Tamotsu Sasaki
保 佐々木
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内部割れと表面割れの少ない広幅薄鋳片を
得、しかも圧下装置の簡素下を図る。 【構成】 鋳片内部に未凝固層が存在する間に、鋳片1
3を圧下する広幅薄鋳片の連続鋳造方法において、内周
面を鋳造方向に連続する凹型となした鋳型の短辺を有す
る鋳型11を使用して短辺側が凸型の未凝固鋳片13を
形成し、これを未凝固圧下する。また、未凝固圧下の前
に鋳片13の短辺を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広幅薄鋳片を連続鋳造
する方法に係り、特に表面割れや内部割れの少ない広幅
薄鋳片を連続して製造可能な方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、精錬技術や鋳造技術の著しい進歩
により品質性状の良好な鋳片の製造が容易化したこと
や、省力・省エネルギ思想の高まり等を背景として、熱
間圧延工程の大幅な省略や、熱間圧延を施すことなく溶
湯から直接的かつ連続的に薄板材を製造しようとする試
みが比較的融点の低い非鉄金属ばかりか鉄系金属にまで
行われるようになり、ツインベルトキャスターや異形断
面モールドを使用した連続鋳造法〔シュレーマン・ジマ
ーク方式〕(特開昭60−158955号公報、特開昭
62−220249号公報等)等各種の提案がなされて
いる。そして、連続鋳造される鋳片が未凝固の状態で圧
下を加える未凝固圧下技術もそのうちの1つである(例
えば特開昭61−9954号公報、特開昭63−171
254号公報等)。
【0003】この未凝固圧下技術は、連続鋳造鋳片の凝
固が完了する前に、ロール圧下を行うものであり、特に
圧下した後でも未凝固部が残存するように未凝固圧延を
行えば、ロール圧下される部分は短辺側の凝固シェルの
みで、長辺側の凝固シェルの大部分は曲げ変形を受ける
だけであるので、従来の熱間圧延と比較して未凝固圧延
時の圧延荷重及びトルクは非常に小さくなって、圧延設
備の小型化が可能となるという長所がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような未凝固圧下にあっては、図10に示すように、
未凝固鋳片1の内部には未凝固層1aが存在するので、
図10(a)に示すような、短辺側が全長にわたって直
角の同一厚さの凝固シェル1bを有する未凝固鋳片1を
圧下ロールで圧下した場合、短辺側の凝固シェル1b
が、図10(b)に示すように、外側にせり出して凝固
界面に曲げによる歪みが作用して凝固界面が割れ、ここ
に濃化溶鋼が侵入する、いわゆる内部割れ1dが発生
し、品質上問題となる。
【0005】また、前記圧下ロールでの圧下により、短
辺側の凝固シェル1bのみが圧縮変形されて鋳造方向に
伸びることになる。これに対して、長辺側の大部分の凝
固シェル1cは圧下ロールによる圧縮変形は受けずに曲
げられるだけであるので、鋳造方向への伸びは前記短辺
側凝固シェル1bの伸びに起因する引っ張り応力によっ
て引き起こされるものだけである。
【0006】従って、未凝固圧下の場合には、長辺側凝
固シェル1cと短辺側凝固シェル1bとの境界部分に剪
断引っ張り歪みが発生して表面割れ1eが発生する危険
性が大きいという問題もある〔図10(c)参照〕。
【0007】本発明は、上記した未凝固圧下技術にあっ
た問題点を解決し、鋳片の表面割れや、内部割れの少な
い広幅薄鋳片を連続鋳造する方法、及びこの方法に使用
する圧下装置の簡素化を可能とする方法を提供すること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明広幅薄鋳片の連続鋳造方法は、鋳片内部
に未凝固層が存在する間に、鋳片を圧下する広幅薄鋳片
の連続鋳造方法において、内周面を鋳造方向に連続する
凹型となした鋳型短辺を有する鋳型を使用することとし
ているのであり、さらに、鋳片の圧下前に、鋳片短辺を
加熱するのである。
【0009】
【作用】本発明では、未凝固圧下する鋳片の形状を、鋳
型においてその短辺側を凸型形状となしているので、未
凝固圧下時、短辺側凝固シェルの外側へのせり出しによ
り、鋳造方向への伸び量が減少する。従って、長辺側凝
固シェルと短辺側凝固シェルとの境界部分での剪断引っ
張り歪みが緩和される。また、ロール圧下前に鋳片短辺
を加熱するので、短辺部の変形抵抗が小さくなり、ロー
ル圧下装置を設備的に簡素な装置とできる。
【0010】以上のことを立証するのが図3である。こ
の図3は、図4に示すように、ロードセル2を介して油
圧シリンダ3により、表1に示す、管厚さH、肉厚さh
の短辺を有する角管鉛試験片4を、非駆動ロール5間か
ら引き抜き、あるいは押し込み、またはロールによって
圧下したときの、角管鉛試験片4における長辺側断面積
SLと短辺側断面積SSとの比(断面積比)〔SL/S
S〕と、鋳造方向の伸び歪みεl との関係を示した図で
ある。また、図3中の■G〜Jは角管鉛試験片4の短辺
側の形状を、図5(a)〜(d)に示す形状とした場合
〔■Gは図5(a)、■Hは図5(b)、■Iは図5
(c)、■Jは図5(d)〕の結果である。なお、図3
における歪み測定は、角管鉛試験片4の外周面に格子模
様をけがき、この格子模様の伸びから求めた。
【0011】
【表1】
【0012】図3より、未凝固圧下する鋳片の形状を、
その短辺側を凸型形状となした場合(図3中の■G〜
H)には、矩形状の鋳片の場合と比較して、鋳造方向へ
の伸び歪みが小さくなることがわかる。また、凹型とな
した鋳型短辺を有する鋳型を使用するため、図10
(a)で示されるような、鋳型内部の直角に近い形状の
凝固シェル1bは存在せず、局部的な応力集中箇所がな
くなる。したがって、せり出しが多くなっても内部割れ
の発生頻度は少なくなる。すなわち、本発明の作用が立
証できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明広幅薄鋳片の連続鋳造方法を図
1及び図2に示す1実施例に基づいて説明する。図1は
本発明方法に適用する未凝固鋳片の要部の1例を示す横
断面図、図2は本発明方法のプロセスの概略図である。
【0014】図2において、11は本発明方法を実施す
る際に使用する鋳型であり、本発明では、鋳型11を構
成する鋳型短辺の内周面を、鋳造方向に連続した凹型と
なしたものを使用する。12はこの鋳型11の直下に配
設された圧下ゾーンであり、この圧下ゾーン12内の圧
下ロール12aで、前記鋳型11から引き抜かれ、その
短辺を例えば加熱バーナ12bで加熱された未凝固鋳片
13を、所要の厚さになるまで圧下するのである。14
は前記圧下ゾーン12で所定の厚みに圧下できなかった
場合に、さらに補助的な圧下を行うための静定ゾーン、
15は鋳片を引き抜くためのピンチロールである。な
お、圧下ゾーン12及び静定ゾーン14内におけるロー
ルのうち、黒く塗りつぶしたものは、駆動ロールを示
す。
【0015】本発明は、上記したような連続鋳造装置を
用いて広幅薄鋳片を連続鋳造する方法であり、鋳型11
内においてその周囲のみ凝固し、内部は未凝固状態の未
凝固鋳片13の横断面形状は、図1に示すように、短辺
側が凸型となっている。そしてかかる形状となした未凝
固鋳片13を、圧下ロール12aによる圧下前にその短
辺側を加熱して短辺部の変形抵抗を小さくした後、ある
いは加熱せずに圧下ゾーン12内の圧下ロール12aで
所要の厚さになるまで圧下するのである。ところで、前
記加熱方法としては、特に限定するものではないが、図
6(a)に示すような保温カバー16を圧下ロール12
a間に配置した方式や、(b)に示すような加熱バーナ
12bを圧下ロール12a間から臨ませた方式、あるい
は図示省略したが誘導加熱方式等を採用すればよい。ま
た、2次冷却水の幅切りや、鋳片に沿って流れる「たれ
水」をマスキングする方法も有効である。
【0016】本発明では、未凝固鋳片13の短辺側を凸
型に形成したものを圧下するので、鋳造方向への伸び量
が、従来の矩形状未凝固鋳片の場合と比較して、減少す
ることになり、長辺側凝固シェルと短辺側凝固シェルと
の境界部分での剪断引っ張り歪みが緩和される。また、
凝固シェルにおいて応力集中する形状の部分もなくな
る。さらに、ロール圧下前に、鋳片短辺を加熱した場合
には、該部分の変形抵抗が小さくなるので、圧下装置は
簡素なものでよい。従って、従来の未凝固圧下法の場合
に発生していた表面割れや内部割れが、本発明方法を適
用することによって減少できる。
【0017】次に、本発明の効果を確認するために行っ
た実験結果について説明する。 〔実験1〕湾曲半径が5.0mの多点矯正型連続鋳造装
置を用い、表2に示す化学成分の中炭素アルミキルド鋼
の溶鋼から、幅1500mm、厚さ100mmのスラブ
を、鋳造速度5.0m/分で連続鋳造した。第1ストラ
ンドは図1に示す形状の未凝固鋳片を、また、比較とし
て第2ストランドは従来の矩形状の未凝固鋳片を、10
0mmから60mm厚さとなるように圧下し、最終ピン
チロールから供給されるスラブを、60mm厚さとし
た。
【0018】
【表2】
【0019】得られた内部割れ、表面割れ発生状況を図
7(a)(b)に示すが、未凝固圧下する短辺側を凸型
形状となした本発明では、表面割れは皆無となり、ま
た、内部割れも従来方法と比較して1/10以下に減少
しているのがわかる。なお、図7中の表面割れ強度率
は、表面の目視観察により測定した表面割れの総長さ
を、鋳片の総長さで除した値、また、内部割れ強度率
は、鋳片縦断面のサルファプリントにより測定した内部
割れ長さを、サルファプリントした鋳片総長さで除した
値である。
【0020】〔実験2〕実験1と同様の多点矯正型連続
鋳造装置を用い、表3に示す化学成分の中炭素アルミキ
ルド鋼の溶鋼から、短辺形状が図1に示す形状の幅15
00mm、厚さ100mmのスラブを、鋳造速度5.0
m/分で連続鋳造した。この実験2では、圧下ゾーンの
手前にバーナタイプのスラブエッジヒータを設置し、鋳
片短辺を800℃から1100℃以上に加熱した後、1
00mmから60mm厚さとなるように圧下した場合
と、加熱せずに100mmから60mm厚さとなるよう
に圧下した場合の圧下状況を比較した。バーナの燃料に
はコークス炉ガスを使用し、還元雰囲気になるようその
空気比を調整した。
【0021】
【表3】
【0022】図8に鋳片短辺の加熱の有無による圧下装
置の油圧圧下力の比較を示したが、短辺を加熱すること
により短辺の変形強度が低下し、容易に圧下が進行して
いるのがわかる。また、図9に鋳片短辺の加熱の有無に
よるピンチロールの引き抜き抵抗力の比較を示したが、
短辺を加熱することによりピンチロールの引き抜き抵抗
が低下し、圧下が容易に行われていることがわかる。さ
らに、鋳造速度によっては、短辺の加熱を行わないと6
0mm厚さ迄圧下できない場合があり、目標とする60
mm厚さの鋳片の安定鋳造が阻害されることもあった。
以上の結果より、短辺の加熱の有効性が判る。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように,本発明方法によれ
ば、表面割れ及び内部割れの少ない広幅薄鋳片を連続鋳
造することが可能となり、熱延工程の大幅な省略が可能
となる。また、鋳片短辺をロール圧下する前に加熱する
ことにより、圧下が容易となって、圧下装置の設備的簡
素化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に適用する未凝固鋳片の要部の1例
を示す横断面図である。
【図2】本発明方法のプロセスの概略図である。
【図3】短辺側の形状を変化した場合における短辺側凝
固シェル部分の鋳造方向の伸びを示す実験結果図であ
る。
【図4】図3の実験装置の説明図である。
【図5】(a)〜(d)は図3の実験に使用した短辺形
状を示す図である。
【図6】鋳片短辺の加熱手段の1例を示す図で、(a)
は保温カバーを使用したもの、(b)は加熱バーナを使
用したものである。
【図7】(a)(b)は第1の本発明方法の効果を説明
するための図面である。
【図8】第2の本発明方法の効果を説明するための図面
である。
【図9】第2の本発明方法の効果を説明するための図面
である。
【図10】(a)〜(c)は従来方法の問題点を説明す
るための図面である。
【符号の説明】
11 鋳型 12a 圧下ロール 12b 加熱バーナ 13 未凝固鋳片

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳片内部に未凝固層が存在する間に、鋳
    片を圧下する広幅薄鋳片の連続鋳造方法において、内周
    面を鋳造方向に連続する凹型となした鋳型短辺を有する
    鋳型を使用することを特徴とする広幅薄鋳片の連続鋳造
    方法。
  2. 【請求項2】 鋳片を圧下する前に、鋳片短辺を加熱す
    ることを特徴とする請求項1記載の広幅薄鋳片の連続鋳
    造方法。
JP21614393A 1993-08-31 1993-08-31 広幅薄鋳片の連続鋳造方法 Pending JPH0768359A (ja)

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JP21614393A JPH0768359A (ja) 1993-08-31 1993-08-31 広幅薄鋳片の連続鋳造方法

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JP21614393A JPH0768359A (ja) 1993-08-31 1993-08-31 広幅薄鋳片の連続鋳造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011056565A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Nippon Steel Corp 連続鋳造鋳片の製造方法及び連続鋳造設備

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011056565A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Nippon Steel Corp 連続鋳造鋳片の製造方法及び連続鋳造設備

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