JP3601591B2 - 内部割れの少ない鋼の連続鋳造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼材の内部割れ発生を低減し、高品質な鋼材を製造することのできる鋼の連続鋳造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋼材を連続鋳造するに当たっては、湾曲型や垂直曲げ型連続鋳造機を用いて、モールドから鋼材を連続的に引き抜き、水平方向に曲げて操業するのが一般的である。この際に、モールドから引き抜かれた鋳片をただ単に曲げて水平方向に案内したのでは、凝固界面に亀裂が生じて内部割れが生じ、鋳片品質低下の原因となる。この内部割れの原因は鋼材内部に生じる歪みにあり、このような歪みは以下の4種類であることが分かっている。
εu:曲げ矯正が原因で生じる“矯正歪み”
εb:ロール間バルジングが原因で生じる“バルジング歪み”
εr:ロールアライメント不整が原因で生じる“ミスアライメント歪み”
εh:鋳片の熱収縮が原因で生じる“熱収縮歪み”
鋼材の内部割れは、これらの歪みが加算されたトータル歪み量(εt)が限界値(εc)を超える場合に発生する。
εt=εu+εb+εr+εh≧εc
【0003】
特に、矯正部では、εb,εr,εh以外に矯正歪み(εu)も発生するので、トータル歪み量が多くなり、内部割れを生じやすくなる。そこで、従来から、矯正部でのトータル歪み量を低減する技術が多く提案されており、具体的には、特開昭50−98433号、同50−130635号、同50−130636号、同51−66229号、同54−128940号、同57−193273号、同58−20361号、同59−24559号、同59−118254号などに開示されている。しかし、これらの技術では、矯正部より上流(即ち、鋳型から矯正部までの間)で生じる歪みや、水平部(即ち、矯正部より下流側)で生じる歪みが原因で発生する内部割れについては考慮されていなかった。
【0004】
また、特開昭63−220957号や同63−220960号などには、予め鋳片に生じるロール不整量を求め、内部割れが発生する可能性がある部分を予測し、この部分の鋳片に鋳造方向の圧縮力を加えることで、内部割れを低減する技術が提案されている。しかし、これらの技術では、予めロール不整量を算出するという煩雑さがあると共に、2次冷却不足などの設備異常が生じた場合には、内部割れの発生を抑制することができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの様な状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、鋼を連続鋳造するに際し、新たなる設備投資を必要とせず、簡便な方法で内部割れの発生を低減し、高品質な鋼材を製造することのできる鋼の連続鋳造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することのできた内部割れの少ない鋼の連続鋳造方法とは、湾曲型または垂直曲げ型連続鋳造機において、内部割れ発生限界固相率に到達する位置より上流側の鋳片全体に長手方向に沿って圧縮を加えた状態で操業する点に要旨を有するものである。
【0007】
このように、内部割れ発生限界固相率に到達する位置より上流側の鋳片全体に長手方向に沿って圧縮を加えるには、内部割れ発生限界固相率に到達する位置より上流側に設けられる駆動ピンチロールに押し込みトルクを与えると共に、内部割れ発生限界固相率に到達する位置より下流側に設けられる駆動ピンチロールに制動トルクを与えて操業する。
【0008】
また、矯正部の鋳片における長手方向の圧縮力が、少なくとも下記式で示されるF(MPa)であると優れた効果を得ることができる。
F=1.08×10−2×(T−9.2×D)
但し、 80(mm)≦D≦95(mm)
650(℃)≦T≦950(℃)
ここで、F:矯正部の鋳片における圧縮力(MPa)
D:凝固シェル厚(mm)
T:鋳片表面温度(℃)
を示す。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、様々な角度から検討した。その結果、上記構成を採用すれば、鋼を連続鋳造する際に内部割れの発生を低減し、高品質な鋼材を製造・提供できることを見出し本発明を完成した。以下、本発明の作用効果について説明する。
【0010】
本発明とは、湾曲型または垂直曲げ型連続鋳造機において、内部割れ発生限界固相率に到達する位置より上流側の鋳片全体に長手方向に沿って圧縮を加えた状態で操業するものである。内部割れ発生限界固相率に到達する位置より上流側の鋳片にミスアライメント歪みが生じると、バルジング歪みと重合して鋳片に大きな引張歪みが生じ、これが限界歪み量を超えることによって内部割れが発生するのであるが、鋳片に長手方向に沿って圧縮を加えることによって、引張歪みを抑制することができ、内部割れ発生を低減することができるのである。
【0011】
ここで、内部割れ発生限界固相率に到達する位置とは、トータル歪み量(εt)が限界値(εc)を超えても内部割れが発生しなくなる領域に到達する位置をいい、この位置より下流側の鋳片内部には引張り歪みが原因となる内部割れはほとんど生じない。この位置は、鋼種や操業条件などによって異なるので、厳密に定義することはできないが、鋳片上面側の凝固シェルと下面側の凝固シェルがほぼ接触して、鋳片の中心固相率が0.6〜0.8程度になる位置である。
【0012】
尚、鋳片の中心固相率は、次式に示すように鋳片中心部の温度の関数として算出する。鋳片中心部の温度は冷却条件や鋳造速度等の操業条件に基づき伝熱計算から予め計算するか、または鋳造中の冷却や鋳造速度等の条件に基づき計算する。
鋳片の中心固相率(%)=(Tl−T)/(Tl−Ts)
Tl:溶鋼の液相線温度(℃)
Ts:溶鋼の固相線温度(℃)
T:鋳片の中心温度(℃)
【0013】
このように内部割れ発生限界固相率に到達する位置より上流側の鋳片全体に長手方向に沿って圧縮を加えるには、内部割れ発生限界固相率に到達する位置より上流側に設けられる駆動ピンチロールに押し込みトルク(正方向のトルク)を与えると共に、内部割れ発生限界固相率に到達する位置より下流側に設けられる駆動ピンチロールに制動トルク(負方向のトルク)を与えるようにトルクを分配すればよい。すなわち、内部割れ発生限界固相率に到達する位置に注目して、連続鋳造機の駆動ピンチロールに与えるトルクを分配すると、メニスカスから内部割れ発生限界固相率に到達する位置までの鋳片全体に圧縮がかかり、トータル歪み量は限界値を超えることは無いので、鋼材の内部割れ発生を低減し、高品質な鋼材を製造することのできる鋼の連続鋳造方法を提供することができる。
【0014】
駆動ピンチロールに制動トルクを与えるとは、負方向の押し込みトルクを与えることを意味し、ピンチロールを駆動する際の電流などを制御して操業する。このように駆動ピンチロールに制動トルクを与えると、駆動ピンチロールと鋳片との間の摩擦力が大きくなり、鋳片に圧縮がかかった状態となる。
【0015】
本発明において、圧縮力とは、鋳片を駆動ピンチロール毎に分割したときに、ある鋳片がそれより下流側の鋳片におよぼす単位面積当たりの力を指す。この算出方法を図1を用いて説明する。図1中、Rdは駆動ピンチロール、Rfはフリーロールを示し、鋳片を挟むように(鋳片の上下に)駆動ピンチロール(Rd1,・・・,Rdi−1,Rdi,Rdi+1,・・・,Rdn)がn対備えられている。ただし、図1中では、説明の便宜上、駆動ピンチロール対間にフリーロールは2対づつしか示していない。
【0016】
図1のように鋳片を駆動ピンチロール毎に分割し、駆動ピンチロールRdiの部位にある鋳片を「鋳片Rdi」とする。鋳片Rdiが鋳片Rdi+1におよぼす力をCiとすると、鋳片Rdiには、鋳片Rdiの自重による圧力Wi,駆動ピンチロールRdiのトルクTri,ロールライン抵抗(引き抜き抵抗)Lriが働いている。更に、矯正部ではこれらに加えて曲げ矯正抵抗Uも働いている。よって、鋳片Rdiが鋳片Rdi+1におよぼす力Ciは、鋳片を剛性体とみなすと、等速度運動をしているので、力の釣り合いから次式のように表される。
Ci=Ci−1+Wi+Tri−Lri(−U)
このようにして算出された力Ciを鋳片の断面積で割ったものを圧縮力Fとした。
【0017】
ここで、鋳片の自重による圧力Wiは、鋳片の断面積と鋳片の密度から算出し、ロールライン抵抗(引き抜き抵抗)Lriは、鋳片とロール間の摩擦力,ロールベアリングの摩擦力,ベアリング半径,ロール半径を考慮し計算した。尚、駆動ピンチロールRdiのトルクTri及び矯正部での曲げ矯正抵抗Uは実測値を用いた。
【0018】
本発明者らが検討したところによると、本発明の効果を一層得るためには、矯正部における鋳片の凝固シェル厚Dが80(mm)≦D≦95(mm)、鋳片表面温度Tが650(℃)≦T≦950(℃)である場合に、前記矯正部の鋳片における長手方向の圧縮力を、少なくとも下記式で示されるF(MPa)とすることが推奨される。
F=1.08×10−2×(T−9.2×D)
【0019】
矯正部の鋳片における圧縮力Fが少なくとも1.08×10−2×(T−9.2×D)であると、矯正部で生じる歪み量は限界値を超えることがなく、鋳片に内部割れは発生しない。一方、圧縮力Fの上限は、バルジングを起こさない程度とすれば良い。
但し、操業トラブルなどによる制約や生産性を考慮すると、鋳造速度はある程度の範囲に限定され、これに伴って、矯正部の鋳片の凝固シェル厚Dの範囲は、80(mm)≦D≦95(mm)となる。また、2次冷却水量にも制約があるので、矯正部の鋳片表面温度Tの範囲は650(℃)≦T≦950(℃)となる。
【0020】
このように、矯正部の鋳片における圧縮力が適切な範囲になるように制御するには、矯正部にも注目して、駆動ピンチロールに与えるトルクを分配すればよい。つまり、矯正部の前後に設けられている駆動ピンチロールに与えるトルクを制御して、矯正部の鋳片における圧縮力を制御する。
【0021】
尚、凝固シェル厚D(mm)は、D=K×t1/2で示される式を用いて算出した。Kは凝固速度係数(mm/min1/2)であり、tは鋳型上端から各駆動ピンチロール位置までに鋳片が移動するのに要する時間(min)である。
【0022】
本発明は、湾曲型または垂直曲げ型連続鋳造機において、駆動ピンチロールに与えるトルクを適宜分配する点にポイントを有するものであり、他の操業条件は特に限定されず公知の条件を用いることができる。また、鋼種も特に限定されないが、鋼材のC含有量が0.05〜1.0質量%程度であると、固液2相が共存する温度域が広く、且つ凝固面が樹枝状に成長するため、内部歪みが原因の割れが発生しやすく、本発明の効果を一層発揮することができる。
【0023】
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0024】
【実施例】
実施例1
図2に示した神戸製鋼株式会社製連続鋳造機(鋳型サイズは1230mm×230mm)を用い、駆動ピンチロールを制御して鋳片押し込み力(トルク)を分配した場合の内部割れ発生率を比較した。但し、鋳造に要する押し込み力の総合計は一定(1.47×106N)とする。また、図2中では、説明の便宜上駆動ピンチロール対間にフリーロールを1〜4対づつしか示していない。
【0025】
表1にメニスカスと各駆動ピンチロールの距離、駆動ピンチロールが溶鋼から受ける溶鋼静圧(垂直効力)、駆動ピンチロールに与えた押し込み力、及び凝固シェル厚を示した。尚、連続鋳造機の円弧径は10.7mであり、曲げ矯正部はメニスカスから19〜21mの場所に位置する。また、駆動ロールNo.11とNo.12の間が内部割れ発生限界固相率に達している位置である。さらに、凝固シェル厚Dは下記式から算出した。
D=K×t1/2
D:凝固シェル厚(mm)
K:凝固速度係数(mm/min1/2)[ここではK=28mm/min1/2]
t:鋳型上端から各駆動ロール位置までの鋳片移動時間(min)
【0026】
【表1】
【0027】
表1に示した鋳片押し込み力の分配パターン1とパターン2は比較例であり、パターン3は本発明例である。パターン1は、従来の方法で鋼を連続鋳造した場合であり、駆動ピンチロールに与えるトルクは特に制御されておらず、連続鋳造機を操業するのに最低限必要なトルクを夫々の駆動ピンチロールに与えている。パターン2は、矯正部の鋳片に生じる歪みを低減するために、矯正部前後の駆動ピンチロールに与えるトルクを制御し、連続鋳造した場合である。つまり、矯正部における鋳片に圧縮がかかるように、駆動ピンチロールに与えるトルクを分配している。一方、パターン3は、本発明例であり、内部割れ発生限界固相率に到達する位置に注目し、内部割れ発生限界固相率に到達する位置より上流側の鋳片全体に長手方向に沿って圧縮を加えるように、駆動ピンチロールに与えるトルクを分配している。
【0028】
表1に示した様に、鋳片押し込み力を夫々のパターンで分配した場合に、鋳片が単位断面積あたり受ける圧縮力の変化を図3に示すと共に、鋼材の内部割れ発生比率を図4に示す。但し、内部割れ発生比率は、鋳片横断面(300×400mm)の塩酸マクロ組織調査をおこなって算出した。調査方法は、125個の試験片を、濃度35%の塩酸を入れた浴槽(750mm×600mm×600mm)に入れ、約80℃で約60分間浸した後、内部割れが見られた個数をカウントし、内部割れ比率を算出した。
【0029】
図3及び図4から次の様に考察できる。図3を見ると、パターン1の場合は、鋳型から矯正部までの鋳片には正の圧縮力が作用しているものの、矯正部より下流側の鋳片には負の圧縮力(引張り力)が働いている。よって、矯正部より下流側では、トータル歪み量が限界値を超えて大きくなり、125個中14個で内部割れが観察された。つまり、約11.2%の内部割れが発生している(図4参照)。
【0030】
パターン2の場合は、矯正部の鋳片に発生する歪みを低減するように、駆動ピンチロールに与えるトルクを分配しているので、矯正部の鋳片には正の圧縮力が作用しているけれども、図3を見て分かるように矯正部と内部割れ発生限界固相率に到達する位置との間の鋳片に負の圧縮力がかかっている。つまり、水平部で引張り歪みが発生しているので、トータル歪み量が限界値を超えてしまい、最終的には約1.2%の内部割れが発生している。
【0031】
一方、本発明例であるパターン3の場合では、内部割れ発生限界固相率に到達する位置に注目して駆動ピンチロールに与えるトルクを分配制御し、内部割れ発生限界固相率に到達する位置より上流側の鋳片全体に圧縮を与えるようにトルクを分配している。よって、円弧部分の鋳片に与える押し込み力が従来に比べて大きくなると共に、内部割れ発生限界固相率に到達する位置までの鋳片全体に圧縮力が作用している。従って、トータル歪み量が限界値を超えることはなく、内部割れは発生していない。
【0032】
さらに、設備異常が発生した場合を想定して、2次冷却水量を半分で操業した場合の内部発生率を図4に示す。駆動ピンチロールに与えるトルクをパターン1や2(比較例)の様に分配すると、鋼材に約10%以上の内部割れが発生するが、パターン3(本発明例)の様にトルクを分配すると約1.1%程度の内部割れしか発生していない。つまり、本発明では、急な設備異常が起こったとしても、内部割れの発生はほぼ低減できる。
【0033】
実施例2
図2に示した連続鋳造機を用いて、矯正部の鋳片に作用する圧縮力と内部割れ発生の有無との関係を調べた。
【0034】
No.1〜11の駆動ピンチロールには0.3〜2.5MPaの範囲、No.12〜20の駆動ピンチロールには−0.98〜0.74MPaの範囲で鋳片押し込み力を適宜変化させて与え、矯正部の鋳片に作用する圧縮力を変化させた。また、冷却水量を増減し、冷却速度を変えて鋳片表面温度を650〜950℃の範囲で変化させた。図5に矯正部における鋳片単位断面積あたりの圧縮力と鋳片表面温度との関係を示し、内部割れが発生したものを●、内部割れが発生しなかったものを○で示す。このとき、矯正部における凝固シェル厚Dは一定(85mm)である。
【0035】
図5を見ると、矯正部における凝固シェル厚が85mmで、矯正部の鋳片表面温度が650〜950℃の範囲では、鋳片表面温度(℃)をTとした場合、矯正部の鋳片に少なくとも1.08×10−2×(T−782)の圧縮力がかかるように駆動ピンチロールに与えるトルクを分配する必要があることが分かる。尚、圧縮力が1.08×10−2×(T−782)未満では、トータル歪み量が限界値を超えてしまい、鋳片に内部割れが生じている。
【0036】
さらに、鋳造速度を変えて矯正部における鋳片の凝固シェル厚Dを80〜95mmの範囲に変えた場合も同様に実験した。この場合の単位断面積あたりの圧縮力と鋳片表面温度の関係を図6に示す。
【0037】
図6から明らかな様に、凝固シェル厚(mm)をD、鋳片表面温度(℃)をTとすると、鋼材に内部割れを発生させないためには、矯正部に少なくともF=1.08×10−2×(T−9.2×D)で示される圧縮力Fが必要であることがわかる。
【0038】
【発明の効果】
鋼を連続鋳造するに際し、新たなる設備投資を必要とせず、簡便な方法で内部割れ欠陥の発生を低減し、高品質な鋼材を製造する鋼の連続鋳造方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における圧縮力の算出方法を示す概略説明図である。
【図2】本発明に用いた湾曲型連続鋳造機の概略説明図である。
【図3】鋳片が受ける圧縮力の変化を示すグラフである。
【図4】鋳片の内部割れ発生率を比較するグラフである。
【図5】内部割れ発生限界ラインを示すグラフである。
【図6】内部割れ発生限界ラインを示すグラフである。
Claims (3)
- 湾曲型または垂直曲げ型連続鋳造機において、内部割れ発生限界固相率に到達する位置より上流側の鋳片全体に長手方向に沿って圧縮を加えた状態で操業することを特徴とする内部割れの少ない鋼の連続鋳造方法。
- 内部割れ発生限界固相率に到達する位置より上流側に設けられる駆動ピンチロールに押し込みトルクを与えると共に、内部割れ発生限界固相率に到達する位置より下流側に設けられる駆動ピンチロールに制動トルクを与えて圧縮を加える請求項1に記載の鋼の連続鋳造方法。
- 矯正部の鋳片における長手方向の圧縮力が、少なくとも下記式で示されるF(MPa)である請求項2に記載の鋼の連続鋳造方法。
F=1.08×10−2×(T−9.2×D)
但し、 80(mm)≦D≦95(mm)
650(℃)≦T≦950(℃)
ここで、F:矯正部の鋳片における圧縮力(MPa)
D:凝固シェル厚(mm)
T:鋳片表面温度(℃)
を示す。
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