JPH0768157A - リポソーム - Google Patents

リポソーム

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Publication number
JPH0768157A
JPH0768157A JP24027793A JP24027793A JPH0768157A JP H0768157 A JPH0768157 A JP H0768157A JP 24027793 A JP24027793 A JP 24027793A JP 24027793 A JP24027793 A JP 24027793A JP H0768157 A JPH0768157 A JP H0768157A
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JP
Japan
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liposome
dha
chloroform
squid
acid
Prior art date
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Pending
Application number
JP24027793A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyoshi Yazawa
一良 矢澤
Kazuo Watabe
和郎 渡部
Tateji Yasuda
立二 保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
Application filed by Sagami Chemical Research Institute filed Critical Sagami Chemical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体内で安定性が高く、かつ、種々の生理活
性が期待されるDHAを多く含有するホスファチジルコ
リンをリポソーム形成脂質として含むリポソームを提供
すること。 【構成】 イカの皮から単離したホスファチジルコリン
をリポソーム形成脂質として含むリポソーム。 【効果】 DHAを高濃度で含み、生体内で高い安定性
を有するリポソームを提供する。本発明のリポソームを
用いることにより、薬物を生体内で一定量づつ放出する
ことが可能となる。また、DHAの有する種々の生理活
性も合わせて期待できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイカの皮から単離したホ
スファチジルコリンをリポソーム形成脂質として含むリ
ポソームに関するものである。該リポソームは薬物の放
出制御等に有用である。
【0002】
【従来の技術】リポソームは脂質人工膜より形成される
小胞である。リポソームは生物的に分解可能な素材から
なり、種々の物質を保持させることが可能であることか
ら、種々のマイクロカプセルとして薬物等をその中に封
入して、薬物の放出制御に利用することが検討されてい
る。この目的のためには、リポソームは、少なくとも薬
物を放出し終わるまでは生体内で安定に存在し、一定速
度で封入薬物を放出することが要求される。生体内にお
いて、リポソームが破壊される要因の一つとして、ホス
フォリパーゼA2(PLA2)の作用が知られている。
【0003】一方、ドコサヘキサエン酸(DHA)はω
−3系列の高度不飽和脂肪酸(以下PUFAという)と
して、他のn−3系列のPUFAであるエイコサペンタ
エン酸(以下EPAという)やα−リノレン酸(以下A
LAという)と同様に、n−6系列のPUFAと拮抗す
る生理作用を有すると共に、EPAやALAには見られ
ない学習能向上作用、明度識別能向上作用、抗アレルギ
ー作用などが知られている。このため、老人性痴呆症
や、成人病が深刻になりつつある現代社会において、医
薬品や健康食品或いは化粧品への応用が期待されてい
る。
【0004】これらの用途に対するDHAの化学形とし
ては細胞毒性などの副作用がないことから、生体成分で
あるトリグリセリドやリン脂質が好ましいとされてい
る。中でもリン脂質は神経伝達物質であるアセチルコリ
ンの原料になり得るホスファチジルコリン(以下PCと
も略称する)、細胞膜を形成するホスファチジルエタノ
ールアミン(以下PEとも略称する)、プロテインキナ
ーゼC活性化に関与するホスファチジルセリンなどのよ
うに、それ自体が有用な生理作用を有することが知られ
ている。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、生体内で
安定性が高く、かつ、種々の有益な生理作用が期待され
るDHAを多く含有するリポソームを提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究した結果、以下の知見に基
づき本発明を完成するに至った。すなわち、第一に、イ
カは、(1)その皮にリン脂質が湿重量当り約2%含むこ
と、(2)このリン脂質の約50%がPC、20%がPEである
こと、(3)DHAはPCの構成脂肪酸のうち約50%、PE
の構成脂肪酸のうち約20%を占めること、(4)DHAはP
CとPEのsn-2位に局在していること、(5)その皮から
溶剤分別した後、既存の吸着クロマトグラフィーとイオ
ン交換クロマトグラフィーを組み合わせることによっ
て、PCとPEを他のリン脂質から別個に容易に単離で
きることを見いだした。また、第二に、イカの皮から単
離したホスファチジルコリンをリポソーム形成脂質とし
て含むリポソームが優れた安定性を有することを見いだ
した。
【0006】本発明は、イカの皮から単離したホスファ
チジルコリンをリポソーム形成脂質として含むリポソー
ムに関する。ホスファチジルコリンとしては、アシル型
とエーテル型のいずれをも包含するが、アシル型を多く
含む方が好ましい。リポソームの形態は、多重ラメラ小
胞と単ラメラ小胞のいずれであってもよく、また、小さ
な単ラメラ小胞(SUV)であっても大きな単ラメラ小
胞(LUV)であってもよい。
【0007】さらに、安定性およびDHA含量の点で、
本発明のリポソームは、リポソーム形成脂質の50%以
上がイカの皮から単離したホスファチジルコリンである
ことが好ましい。
【0008】原料イカとしては、ムラサキイカ、ヤリイ
カ、コウイカ、ホタルイカ等が挙げられる。イカの皮
は、可食部を取った後の廃棄物として大量に存在し、か
つ実質的に無償で入手できる。本発明で用いるホスファ
チジルコリンは、例えば以下の方法によりこれらのイカ
の皮より単離できる。
【0009】すなわち、脂質成分の抽出の前に、イカの
皮を凍結乾燥した後、細かく砕いて表面積を広げること
が好ましい。脂質成分の抽出は、通常、有機溶剤を用い
ることにより好適に達成される。用いられる有機溶媒と
しては、リン脂質を溶解する通常の溶媒を単独又は混合
して用いることができ、例えばクロロホルム、エーテ
ル、ブチルアルコール、クロロホルム-メタノール系、n
-ヘキサン-エタノール水系、クロロホルム-n-ヘキサン
系、クロロホルム-エーテル系、クロロホルム-エタノー
ル系などが挙げられる。これらの溶媒のうち、クロロホ
ルム-メタノール系が好ましく、特に、クロロホルムの
比率が50%以上、より好ましくは65%以上であるこ
とが脂質成分の抽出効率が良い点で望ましい。
【0010】次いで、得られた脂質成分を分画すること
により、DHAを含むリン脂質を取得できる。分画は、
一般に有機溶剤を除去した後、脂質成分からリン脂質を
分画するのに通常用いられる方法のいずれかにより行な
うことができるが、大量に処理できる点で、分別用溶剤
を加えて不溶性物質を分離する方法、すなわち溶剤分別
法により行なうことが好ましい。分別用溶剤としては、
通常、脂質の分別に用いられる有機溶剤を用いることが
でき、例えば、アセトン、酢酸、クロロホルム、エーテ
ルなどが挙げられる。これらの溶剤のうち、分画効率が
よい点で、特に、アセトンが好ましい。また、溶剤に塩
化マグネシウム、塩化カルシウムなどを添加し、その共
存下、分別を行ってもよく、必要に応じて加熱、冷却な
どを行ってもよい。更に、得られた画分をカラムクロマ
トグラフィーで再分画し、目的とするリン脂質の画分を
集めることにより、高純度のリン脂質組成物を高収率で
得ることができる。カラムクロマトグラフィーとして
は、シリカ系クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラ
フィー、イオン交換クロマトグラフィーなどを用いるこ
とができる。さらに、PCをPEから分画するために
は、溶剤分別により得られたリン脂質組成物をまずシリ
カ系クロマトグラフィーに付してPEを分離したのち、
イオン交換クロマトグラフィーに付することによりPC
を分離することができる。
【0011】このようにして得られる各々のリン脂質
は、薄層クロマトグラフィーとNMRで分析してその種
類を同定することができ、更に常法によって、ケン化分
解、メチルエステル化、または、メタノリシスによっ
て、脂肪酸メチルエステルとした後、ガスクロマトグラ
フィーで分析して構成脂肪酸組成を求めることができ
る。更に、これらのリン脂質をホスフォリパーゼA2で処
理し、生成した遊離脂肪酸とリゾリン脂質を薄層クロマ
トグラフィーで分画した後、上述のように脂肪酸分析を
行うことによって、脂肪酸のリン脂質分子内分布を決定
することができる。
【0012】上述の方法により得られるイカの皮から単
離したPCの構成脂肪酸は、DHA、EPA、ステアリ
ン酸、パルミチン酸などであり、DHA含量は一般に5
0%程度と高含量であった。
【0013】本発明のリポソームは、上記のようにして
単離したPCを用いて、常法により調製することができ
る。その一例を示すと次の通りである。すなわち、ま
ず、上記のPCを、適当量のコレステロールおよびホス
ファチジン酸と共に、溶媒に溶解させ、フラスコ等の容
器中で溶媒を除去して容器の内壁に均一に付着させる。
ついで、蒸留水を加えて懸濁させ、凍結乾燥する。凍結
乾燥物をリン酸塩緩衝液(PBS)に懸濁することによ
り、LUV型のリポソームが得られる。このものを超音
波破砕することにより、SUV型のリポソームが得られ
る。
【0014】なお、本発明のリポソームには、常法に従
って、ヒトおよび動物用の医薬や検査薬をはじめとする
種々の薬物を含有させることができ、これら薬物を含む
リポソームも本発明の範囲である。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0016】参考例1 湿重量10gのムラサキイカの皮を凍結乾燥し、1.6gの乾
物を得た。これを細かく砕いた後、クロロホルム:メタ
ノール=2:1の混合溶剤で抽出し、0.26gの脂質成分を得
た。この脂質成分にアセトン40mlを加え、冷却しながら
撹拌を行い、中性脂質を分別濾過し、アセトン不溶分0.
22gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにかけ、クロロホルム:メタノール=85:15、80:20、
75:25の順で各々500ml、400ml、2000ml展開した。これ
によって、PE及びその他のリン脂質混合物に分画でき
た。次に、その他のリン脂質混合物をセファロースカラ
ムクロマトグラフィーにかけ、クロロホルム:メタノー
ル=1:4、酢酸、クロロホルム:メタノール=1:4+酢酸
アンモニウム(0.2%)を100mlづつで順次展開した。これ
によって、その他のリン脂質混合物からPCを単離でき
た。単離されたPCとPEは各々0.11gと0.04gであっ
た。これらのリン脂質はNMRで各々の構造を確認した
後、脂肪酸組成を分析したところ、DHA、EPA、ス
テアリン酸、パルミチン酸はPCでは各々51%、5%、2
%、33%、PEでは19%、33%、12%、6%であった。又、こ
れらの脂肪酸の分子内分布を分析したところ、PCのsn
-2位はすべてDHAであった。PEのsn-2位はDHA又
はEPAであった。
【0017】参考例2 湿重量30gのムラサキイカの皮を凍結乾燥し、4.8gの乾
物を得た。これを細かく砕いた後、クロロホルム:メタ
ノール=2:1の混合溶剤で抽出し、0.61gの脂質成分を得
た。この脂質成分にアセトン40mlを加え、冷却しながら
撹拌を行い、中性脂質を分別濾過し、アセトン不溶分0.
54gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにかけ、クロロホルム:メタノール=85:15、80:20、
75:25の順で各々500ml、400ml、2000ml展開した。これ
によって、PE及びその他のリン脂質混合物に分画でき
た。次に、その他のリン脂質混合物をセファロースカラ
ムクロマトグラフィーにかけ、クロロホルム:メタノー
ル=1:4、酢酸、クロロホルム:メタノール=1:4+酢酸
アンモニウム(0.2%)を100mlづつで順次展開した。これ
によって、その他のリン脂質混合物からPCを単離でき
た。単離されたPCとPEは各々0.29gと0.15gであっ
た。これらのリン脂質はNMRで各々の構造を確認した
後、脂肪酸組成を分析したところ、DHA、EPA、ス
テアリン酸、パルミチン酸はPCでは各々49%、6%、2
%、33%、PEでは18%、33%、11%、6%であった。又、こ
れらの脂肪酸の分子内分布を分析したところ、PCのsn
-2位はすべてDHAであった。PEのsn-2位はDHA又
はEPAであった。
【0018】実施例1 参考例1で単離されたPCとコレステロール(cho
l)とジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)と
を8:5:1のモル比でクロロホルム/メタノール=2
/1の混合溶媒に溶解した。この溶液をナシ型フラスコ
に入れ、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去
した。脂質膜がフラスコ内壁に均一に形成されるよう
に、必要に応じてクロロホルムを0.2ml加えて、再
度エバポレーターで溶媒を留去した。真空ポンプで0.
5〜1時間減圧に保ったのち、蒸留水約0.6mlに懸
濁し、ネジ口試験管に移して凍結乾燥した。PBS
(0.8%NaCl,0.02%KCl,0.115%
Na2HPO4,0.02%KH2PO4)2mlに懸濁
し、0.1M CaCl20.5mlを添加して二つに分
け、一方は超音波破砕を行った。400倍の光学顕微鏡
を用いての観察の結果、超音波破砕を行った試料は、粒
子径1μm以下のSUV型のリポソーム(以下、PC/
SUVと略称する)であり、破砕を行わなかった試料は
粒子径が〜100μmのLUV型のリポソーム(以下、
PC/LUVと略称する)であることが確認された。比
較例として、PCを大豆ホスファチジルコリン(大豆P
C)に代え、モル比を大豆PC/chol/DPPA=
4:5:1として、上記と同様の操作を行って、大豆P
C由来のリポソーム(以下、Soy/LUVおよびSo
y/SUVと略称する)を調製した。
【0019】試験例1 PC/LUV、PC/SUV、Soy/LUVおよびS
oy/SUVの各リポソーム溶液を0.2mlづつ4本
のネジ口試験管に分注し、1本は反応0時間の試料とし
て氷中保存した。残り3本にブタ膵臓由来PLA2を1
0μl(11単位)添加し、37℃で10,20,60
分間インキュベーションしたのち、10mM EGTA
30μlを添加して反応を停止した。各試料からFol
chの方法に準じて脂質を抽出し、シリカゲル薄層クロ
マトグラフィー(クロロホルム/メタノール/水=65
/25/2)を行った。遊離酸画分をかきとり、塩酸−
メタノール法で脂肪酸メチルエステルに変換し、ガスク
ロマトグラフィーで定量した。PC/LUVとPC/S
UVについてはドコサヘキサエン酸(22:6(n-3))、S
oy/LUVとSoy/SUVについてはリノール酸
(18:2(n-6))に関して、それぞれ遊離酸のモル数(n
mol)の、ホスファチジルコリン中の対応する酸のモ
ル数に対する割合(加水分解率、%)を算出して比較し
た。結果を図1と図2に示す。これらの結果から、本発
明のイカの皮から単離したPCを含むリポソームは、一
般的な大豆PCを含むリポソームに比べて、遊離した酸
の量は少なく、酵素による分解に対して優れた安定性を
有することが明らかである。
【0020】
【発明の効果】本発明は、DHAを高濃度で含み、生体
内で高い安定性を有するリポソームを提供する。本発明
のリポソームを用いることにより、薬物を生体内で一定
量づつ放出することが可能となる。また、DHAの有す
る種々の生理作用も合わせて期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたPCおよび比較例で得られ
た大豆PC(Soy)から調製した各々のLUVについ
てのPLA2に対する安定性試験結果を示すグラフであ
る。
【図2】実施例1で得られたPCおよび比較例で得られ
た大豆PC(Soy)から調製した各々のSUVについ
てのPLA2に対する安定性試験結果を示すグラフであ
る。
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】一方、ドコサヘキサエン酸(DHA)は
−3系列の高度不飽和脂肪酸(以下PUFAという)と
して、他のn−3系列のPUFAであるエイコサペンタ
エン酸(以下EPAという)やα−リノレン酸(以下A
LAという)と同様に、n−6系列のPUFAと拮抗す
る生理作用を有すると共に、EPAやALAには見られ
ない学習能向上作用、明度識別能向上作用、抗アレルギ
ー作用などが知られている。このため、老人性痴呆症
や、成人病が深刻になりつつある現代社会において、医
薬品や健康食品或いは化粧品への応用が期待されてい
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】原料イカとしては、ムラサキイカ、ヤリイ
カ、コウイカ、ホタルイカ、アメリカオオアカイカ等が
挙げられる。イカの皮は、可食部を取った後の廃棄物と
して大量に存在し、かつ実質的に無償で入手できる。本
発明で用いるホスファチジルコリンは、例えば以下の方
法によりこれらのイカの皮より単離できる。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】実施例1 参考例1で単離されたPCとコレステロール(cho
l)とジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)と
を8:5:1のモル比でクロロホルム/メタノール=2
/1の混合溶媒に溶解した。この溶液をナシ型フラスコ
に入れ、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去
した。脂質膜がフラスコ内壁に均一に形成されるよう
に、必要に応じてクロロホルムを0.2ml加えて、再
度エバポレーターで溶媒を留去した。真空ポンプで0.
5〜1時間減圧に保ったのち、蒸留水約0.6mlに懸
濁し、ネジ口試験管に移して凍結乾燥した。PB-(0.
8% NaCl, 0 .02% KCl, 0.115% Na2HPO4, 0.02% KH2PO4)
2mlに懸濁し、0.1M CaCl2 0.5mlを添
加して二つに分け、一方は超音波破砕を行った。400
倍の光学顕微鏡を用いての観察の結果、超音波破砕を行
った試料は、粒子径1μm以下のSUV型のリポソーム
(以下、PC/SUVと略称する)であり、破砕を行わ
なかった試料は粒子径が〜1μm程度のリポソーム(以
下、PC/LUVと略称する)であることが確認され
た。比較例として、PCを大豆ホスファチジルコリン
(大豆PC)に代え、モル比を大豆PC/chol/D
PPA=4:5:1として、上記と同様の操作を行っ
て、大豆PC由来のリポソーム(以下、Soy/LUV
およびSoy/SUVと略称する)を調製した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イカの皮から単離したホスファチジルコ
    リンをリポソーム形成脂質として含むリポソーム。
  2. 【請求項2】 イカの皮から単離したホスファチジルコ
    リンがリポソーム形成脂質の50モル%以上を占めるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載のリポソーム。
JP24027793A 1993-09-02 1993-09-02 リポソーム Pending JPH0768157A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24027793A JPH0768157A (ja) 1993-09-02 1993-09-02 リポソーム

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JP24027793A JPH0768157A (ja) 1993-09-02 1993-09-02 リポソーム

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JPH0768157A true JPH0768157A (ja) 1995-03-14

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ID=17057103

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