JPH0768067B2 - セラミツク積層体及びその製造方法 - Google Patents

セラミツク積層体及びその製造方法

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JPH0768067B2
JPH0768067B2 JP4001587A JP4001587A JPH0768067B2 JP H0768067 B2 JPH0768067 B2 JP H0768067B2 JP 4001587 A JP4001587 A JP 4001587A JP 4001587 A JP4001587 A JP 4001587A JP H0768067 B2 JPH0768067 B2 JP H0768067B2
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正 藤本
晋司 小田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表面に導電性の層を有するセラミック積層体
に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
近年、半導体工業の発展に伴ない、半導体を取扱う工
場、或いはコンピユーター室に於ける静電気障害又はほ
こり付着の防止のために帯電防止の技術が重要視されて
いる。
従来、静電気障害やほこり付着の防止のために室内の壁
材或いは床材に使用される帯電防止材料としてはタイル
等の基材の表面に導電性粉末と種々の合成樹脂との混合
物を塗布する方法、或いは、導電性粉末と釉薬との混合
物を用いて施釉する方法(特開昭60−246282号)が知ら
れている。
しかし、前者の方法では導電性粉末と合成樹脂との混合
物が基材から剥離したり、表面の耐摩耗性或いは耐熱性
に乏しいという問題点があった。また、後者の方法で
は、表面の耐久性や平滑性を良好にするために釉薬の量
を増やせば相対的に導電性粉末の量が減少するために十
分な導電性が得られず、他方、導電性を重視して導電性
粉末の量を増やせば釉薬の量が減少するために満足でき
る耐久性や平滑性が得られないという問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記した従来の帯電防止材料の欠点を改
良して、耐摩耗性,耐熱性,耐腐食性等の耐久性や平滑
性に優れた表面を有し、且つ充分な導電性を有する帯電
防止材料を開発するべく鋭意研究を重ねてきた。その結
果、タイル等の基材と導電性釉薬層との間に該導電性釉
薬層よりも導電性の高い導電層を設けることによって上
記した目的が達成されることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
即ち、本発明は、セラミック基材と導電性釉薬層とが、
該導電性釉薬層よりも高い導電性を有する導電層を介し
て積層されてなるセラミック積層体である。
本発明で使用されるセラミック基材としては、導電性釉
薬層に使用される釉薬の焼付け温度に耐えられる材料で
あれば特に限定されるものではない。例えば、シリカ,
アルミナ等の無機酸化物の焼結体;窒化ケイ素,窒化ア
ルミ等の無機窒化物の焼結体;炭化ケイ素等の無機炭化
物の焼結体;タイル等の陶磁器;セメントの水和硬化体
或いはセメントの加圧成形体等のセメント成形体が用い
られる。
次に、導電性釉薬層は、従来公知の釉薬からなる層に導
電性を付与した層である。釉薬としては、低融点のもの
から1500℃付近の高融点のものに至るまで公知の釉薬が
特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば
酸化ナトリウム,酸化カリウム,酸化カルシウム,酸化
マグネシウム,酸化アルミニウム,酸化ホウ素,酸化ケ
イ素等を主成分とするものを挙げることができる。これ
らの各成分を前記したセラミック基材及び後述する導電
層の熱膨張係数と一致するように、また、焼付温度が80
0〜1300℃の範囲になるように配合した釉薬を用いるこ
とが、優れた耐久性を示す導電性釉薬層が得られるため
に好ましい。
このような釉薬からなる層には、導電性付与のために導
電性粉末が含まれている。導電性粉末としては、導電性
を有するものであれば特に制限されず用い得る。導電性
粉末の導電性の程度を表わす指標である抵抗率は、得ら
れるセラミック積層体の帯電防止効果に直接影響を及ぼ
す。このため抵抗率は低いほど好ましい。また、導電性
粉末は、導電性釉薬層の焼付工程を経た後も導電性を損
わないものであることが好ましい。本発明に於いて好適
に用い得る導電性粉末を具体的に例示すると、例えば、
銀,銅,ニッケル,アルミニウム等の金属又はこれらの
金属の酸化物よりなる粉末;ケイ化モリブデン,ホウ化
チタン等の金属化合物の粉末;酸化スズに酸化アンチモ
ンが0.1〜20重量%、好ましくは1〜15重量%の範囲で
混合された混合粉末、或いは、酸化スズに酸化インジウ
ムが3〜30重量%、好ましくは5〜15重量%の範囲で混
合された混合粉末等を挙げることができる。これらの混
合粉末は焼成による固溶体形成で導電性を発現する。焼
成工程は、別途設けても良いが、導電性釉薬層の焼付工
程と兼ねることが好ましい。
上記した導電性粉末の中でも、良好な導電性及び光沢が
金属色でないという理由から、酸化スズと酸化アンチモ
ン又は酸化インジウムとの混合粉末が好適に採用され
る。これらの導電性粉末は、上記した釉薬からなる層に
良好な導電性を付与するために平均粒子径が0.01〜20μ
m、さらに0.01〜0.5μmの範囲のものであることが好
ましい。
導電性釉薬層に含まれる上記の導電性粉末の量は、導電
性粉末の抵抗率、導電性釉薬層に要求される抵抗率、さ
らに得られる導電性釉薬層の耐久性や平滑性を勘案して
決定すれば良いが、通常は4〜27容量%、さらに10〜22
容量%の範囲から選択することが好ましい。このような
導電性粉末の量とすることによって、導電性釉薬層の抵
抗率を103〜1012Ω・cm、さらに104〜106Ω・cmとする
ことができる。
導電性釉薬層の厚みは、帯電防止効果及び導電性釉薬層
の耐久性を勘案すると1〜50μm、さらに4〜20μmの
範囲とすることが好ましい。
本発明に於いては、前記したセラミック基材と導電性釉
薬層とが導電層を介して積層されている。そして該導電
層の導電性は、該導電性釉薬層のそれよりも高くなけれ
ばならない。このような導電層を設けることにより、良
好な帯電防止効果と優れた平滑性及び耐久性の表面を有
するセラミック積層体を得ることができる。
導電層は、導電性釉薬層よりも高い導電性を有するもの
であれば、その材質には特に制限されないが、得られる
セラミック積層体の帯電防止効果を良好なものとするた
めには、前記した導電性粉末で形成されていることが好
ましい。導電性粉末を使用する場合には、後述する導電
性釉薬層の焼付工程で該導電性粉末を溶融或いは固溶さ
せて充分な機械的強度と耐久性を有する導電層を形成す
ることが好ましい。導電性粉末が溶融或いは固溶し難い
場合には、導電性粉末に加えて結合材を併用すれば良
い。結合材としては、セラミック基材の製造に使用され
る原料粉末と同じもの、例えば、前述のシリカ,アルミ
ナ,窒化ケイ素,炭化ケイ素等が好ましく、その使用量
は導電性粉末100重量部に対して1〜70重量部の範囲で
あることが好ましい。
導電層の抵抗率は、前記した導電性釉薬層のそれよりも
低く、通常10-4〜102Ω・cm、さらに10-1〜10Ω・cmの
範囲とすることが好ましい。また、導電層の厚みは、帯
電防止効果を良好にするために5〜100μm、好ましく
は10〜20μmとすることが好適である。
本発明のセラミック積層体の製造方法は、特に制限され
るものではないが、次の方法により容易に製造すること
ができる。
即ち、表面に導電層を積層してなるセラミック基材の該
導電層の上に導電性粉末と釉薬とを分散させた懸濁液を
塗布し、該懸濁液の液媒体を揮散させ、次いで焼成する
ことによって導電性釉薬層を積層する方法である。
表面に導電層を積層してなるセラミック基材は、いかな
る方法で製造しても良いが、例えば、次の方法が好適に
採用される。
導電性粉末或いはこれに結合材を加えた混合粉末をメタ
ノールやエタノール等の易揮発性の有機溶媒に分散させ
て懸濁液を得る。この懸濁液をセラミック基材の表面に
塗布した後、懸濁液の液媒体を揮散させ、所定の厚さを
有する導電層を積層させることができる。導電層のセラ
ミック基材への接着性を向上させるために、金型プレス
成形機等を用いて100〜400Kg/cm2の圧力で導電層とセラ
ミック基材とを圧着させることが好ましい。
次に、導電層の上への導電性釉薬層の積層は、上記の導
電層の積層と同様に有機溶媒を用いる方法が採用され
る。即ち、釉薬と導電性粉末とを所定量混合した混合粉
末を有機溶媒に懸濁させる。そして、導電層が積層され
たセラミック基材の上に、懸濁液を塗布し、液媒体を揮
散させる。この場合も、金型プレス成形機等を用いて50
0〜3000Kg/cm2の圧力で導電性釉薬層を導電層の上に圧
着させることが好ましい。その後、通常の釉薬の焼付と
同様の方法によって、例えば550〜1500℃の温度で焼成
を行なって導電性釉薬層を積層し、本発明のセラミック
積層体を得ることができる。
〔効 果〕
以上の説明より理解されるように、本発明のセラミック
積層体は、セラミック基材と導電性釉薬層との間に導電
層を設けることによって、このような導電層のないもの
に比べてセラミック積層体の表面で高い導電性が得られ
る。即ち、本発明のセラミック積層体は、優れた帯電防
止効果を有している。しかも、セラミック積層体の表面
に位置する導電性釉薬層を構成する導電性粉末の量を増
加させることなく、上記した優れた導電性が得られるこ
とから、導電性釉薬層中の釉薬の量を減少させる必要は
ない。このため、セラミック積層体の表面の平滑性及び
耐久性を良好に維持することができる。
以上のように、本発明のセラミック積層体は、表面の平
滑性及び耐久性を保ったまま、表面の導電性を向上させ
ることができたものである。
本発明のセラミック積層体の用途は特に制限されるもの
ではなく、前述の帯電防止材料などの建築分野を始めと
して、例えば、表面発熱抵抗体,電磁波シールド材料な
ど、その表面の導電性及び耐久性によって幅広い用途を
挙げることができる。
〔実施例〕
以下に実施例及び比較例を掲げて本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
実施例 1 第1表に示す割合で、普通ポルトランドセメント(以下
NPCと略す)と、粉末成形助剤としてケイ酸カルシウム
粉末(商品名:フローライトR、徳山曹達(株)製)を
混合した後、金型プレス成形機により、300Kg/cm2の圧
力で成形を行い、50mmφ×10mmの成形体を得た。次いで
第1表に示す割合で酸化スズに酸化アンチモンを混合し
た導電性粉末をエタノールに懸濁させた後、上記成形体
の1面に塗布して液媒体を揮散させ、500Kg/cm2の圧力
で圧着させて導電層を得た。次いで、第1表に示す割合
でホウケイ酸塩系の釉薬と酸化スズ及び酸化アンチモン
を混合した導電性粉末をエタノールに懸濁させた後、上
記導電層の上に塗布して液媒体を揮散させ、800Kg/cm2
の圧力で圧着させて導電性釉薬層を得た。次いで1000℃
の温度で15分間焼成を行い除冷をした後、水を十分に含
浸させて180℃及び10気圧の条件で6時間オートクレー
ブ養生をして本発明のセラミック積層体を得た。
得られたセラミック積層体の施釉面の表面抵抗値及び表
面平滑性を第1表に示した。
尚、表面平滑性は、平面粗さ測定機((株)東京精密
製:ハンデイサーフE−10A)により測定した中心線平
均粗さで示した。
比較例 1 セラミック基材,導電層,導電性釉薬層の3層よりなる
本発明のセラミック積層体に対して導電層の積層を省略
した以外は実施例1と同様にしてセラミック積層体を得
た。
得られたセラミック積層体の施釉面の表面抵抗値及び表
面平滑性を第1表に併せて示した。
実施例 2 実施例1に於いて導電性粉末として使用した酸化スズと
酸化アンチモンにかえて酸化チタン粉末の表面に酸化ア
ンチモン10重量%を含有する酸化スズの被覆層を0.007
μmの均一な層厚で形成してなる白色導電性被覆粉末
(以下白色導電性粉末と称する。かかる白色導電性粉末
は、特開昭61−236612によって製造することができ
る。)を使用し、さらに焼成温度を600℃に変更した以
外は実施例1と同様にして本発明のセラミック積層体を
得た。
得られたセラミック積層体の表面抵抗値および表面平滑
性を第2表に示した。
比較例 2 導電層の積層を省略した以外は、実施例2と同様にして
セラミック積層体を得た。
得られたセラミック積層体の施釉面の表面抵抗値および
表面平滑性を第2表に示した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック基材と導電性釉薬層とが、該導
    電性釉薬層よりも高い導電性を有する導電層を介して積
    層されてなるセラミック積層体。
  2. 【請求項2】表面に導電層を積層してなるセラミック基
    材の該導電層の上に導電性粉末と釉薬とを分散させた懸
    濁液を塗布し、該懸濁液の液媒体を揮散させ、次いで焼
    成することによって導電性釉薬層を積層することを特徴
    とするセラミック積層体の製造方法。
JP4001587A 1987-02-25 1987-02-25 セラミツク積層体及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0768067B2 (ja)

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