JPH0767865B2 - 被熱転写シ−ト - Google Patents

被熱転写シ−ト

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JPH0767865B2
JPH0767865B2 JP61087798A JP8779886A JPH0767865B2 JP H0767865 B2 JPH0767865 B2 JP H0767865B2 JP 61087798 A JP61087798 A JP 61087798A JP 8779886 A JP8779886 A JP 8779886A JP H0767865 B2 JPH0767865 B2 JP H0767865B2
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    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/52Macromolecular coatings
    • B41M5/5263Macromolecular coatings characterised by the use of polymers obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • B41M5/5272Polyesters; Polycarbonates

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱転写シートと組み合わせて使用され、形成
された画像の耐光性および耐候性のすぐれた被熱転写シ
ートに関する。
〔従来の技術〕
昇華性の分散染料等を含有する染料層を有する熱転写シ
ートを、サーマルヘッド等により、画像信号に応じて点
状に加熱し、樹脂塗工紙の表面に移行した染料からなる
画像を形成する試みが行われている。
しかしながら、従来の被熱転写シートでは形成された画
像の耐光性および耐候性が充分でなく、一旦形成された
画像の鮮明度が低下したり、変色することがあり得た。
これは、サーマルヘッド等により移行する染料は受容層
の表面近傍に存在するため、光や湿度の影響を受けやす
いためと考えられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従って本発明においては上記の従来技術における欠点を
解消し、受容層に染料の移行により形成された画像の耐
光性および耐候性を向上させることを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等の研究により、受容層をフエニル変性ポリエ
ステル樹脂を用いて構成することにより、耐光性および
耐候性が著しく向上することが見出され、これにより本
発明の完成に至った。
本発明は、 『熱により溶融もしくは昇華して移行する染料を含有す
る染料層を有する熱転写シートと組み合わせて使用さ
れ、シート状基材の表面に前記熱転写シートより移行す
る染料を受容する受容層を有している被熱転写シートで
あって、受容層がフエニル変性ポリエステル樹脂を含む
ことを特徴とする被熱転写シート。』 に関するものである。
本発明の被熱転写シート1は、シート状基材2上に受容
層3を有する構造からなっており、必要に応じ、中間層
4をシート状基材2と受容層3の間に有している。受容
層3はシート状基材の片面のみでなく、両面に有してい
てもよい。
(シート状基材) シート状基材2としては、合成紙(ポリオレフィン
系、ポリスチレン系など)、上質紙、アート紙、コー
ト紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又
はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合
成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、ポリオレ
フィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリスチレン、メタクリレート、ポリカーボネート
等の各種のプラスチックのフィルムもしくはシートが使
用できる。このうちの合成紙はその表面に、熱伝導率
の低い(換言すれば断熱性の高い)ミクロヴォイド層を
有しているので好ましい。又、上記〜の任意の組み
合わせによる積層体も使用できる。代表的な積層体の例
として、セルロース繊維紙と合成紙、あるいは、セルロ
ース繊維紙とプラスチックフィルムもしくはシートとの
積層体が挙げられる。このうちセルロース繊維紙と合成
紙との積層体は、合成紙が有する熱的な不安定さ(伸縮
など)をセルロース繊維紙が補ない、合成紙が有する低
熱伝導率による印字熱感度の高さを発揮できてよい、
又、この組み合わせにおいて積層体表裏のバランスをと
るため、合成紙〜セルロース繊維〜合成紙の三層積層体
を用いるのがよく、印字によるカールを少なくできる。
上記のような積層体に用いる合成紙としては、通常被熱
転写シートの合成紙基材として用いうる合成紙であれば
いかなるものも使用できるが、特に微細空孔を含有する
紙状層を設けた合成紙(例えば、市販品の合成紙ユポ:
王子油化合成紙製)が望ましい。上記紙状層における微
細空孔は、例えば、合成樹脂を微細充填剤含有状態で延
伸することにより形成することができる。上記微細空孔
を含有する紙状層を設けた合成紙を用いて構成した被熱
転写シートは、熱転写により画像を形成した場合、画像
濃度が高く、画像のバラツキも生じないという効果があ
る。これは、微細空孔により断熱効果があり、熱エネル
ギー効率が良いことと、微細空孔によるクッション性の
良さが、上記合成紙上に設けられ、画像が形成される受
容層に寄与するもとの思われる。又、上記微細空孔を含
有する紙状層を直接、セルロース紙繊維などの芯材の表
面に設けることも可能である。
上記積層体におけるセルロース繊維紙以外にプラスチッ
クフィルムを使用することもでき、更に、上記セルロー
ス繊維紙とプラスチックフィルムとをラミネートしたも
のも使用することができる。
合成紙とセルロース繊維紙との貼着方法としては、例え
ば、従来公知の接着剤を用いた貼着、押出ラミネート法
を用いた貼着、熱接着による貼着等が挙げられ、また合
成紙とプラスチックフィルムとの貼着方法としてはプラ
スチックフィルムの形成を同時に兼ねたラミネート法、
カレンダー法等による貼着等が挙げられる。上記貼着手
段は合成紙と貼着するものの材質等に応じて適宜選択さ
れる。上記接着剤の具体例としては、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリ酢酸ビニル等のエマルジョン接着
剤、カルボキシル基を含むポリエステル等の水溶性接着
剤等が挙げられ、またラミネート用の接着剤としては、
ポリウレタン系、アクリル系等の有機溶剤溶液タイプ等
の接着剤が挙げられる。
(受容層) 受容層3を構成する材質は、熱転写シートから移行する
染料、例えば昇華性の分散染料の画像を受容(受像)
し、受容により形成された画像を維持するための層であ
る。
本発明においては受容層3はフエニル変性ポリエステル
樹脂を含んで構成されている。
フエニル変性ポリエステル樹脂の分子量は、10,000〜1
5,000、重合度で100前後であることが好ましい。フエニ
ル基含有量はポリマー1分子あたりモノマー単位で50モ
ル%程度が好ましい。ポリマー中のフエニル基は、後述
する好ましい例においては、もともと酸またはポリオー
ル成分中に存在しているために、重縮合体においては側
鎖に位置している。
フエニル変性ポリエステル樹脂を用いて作成した被熱転
写シートは画像形成後の耐光性および耐候性がすぐれて
いるが、それらの理由としては、耐光性については、フ
エニル基が紫外線を吸収し、紫外線のエネルギーを熱エ
ネルギーに変えて放出するための考えられ、又耐候性に
ついては、フエニル基、特に側鎖フエニル基により分子
間凝集力が強く働き、一度吸収した染料分子を中にとら
える働きがあり、同時に樹脂のガラス転移点も高く、分
子のミクロブラウン温度がおこりにくいためと考えられ
る。
フエニル変性ポリエステル樹脂は、例えば、次に示すよ
うなフエニル変性酸成分とフエニル変性ポリオールとを
用いて合成される。
フエニル変性酸成分 フエニル変性ポリオール成分 但し、上式において添字a〜nは次の値をとりうる。
a、b、d、e、g、h、j、kは0〜3、 c、f、i、lは0〜2、 m、nは1もしくは2。
あるいは、酸成分もしくはポリオール成分のいずれかは
フエニル変成されなくてもよいし、各成分においてフエ
ニル変成されたものとされないものを併用してもよい。
なお合成の際の多成分は単一でなくてもよく、上記した
ものから適宜に複数組み合わせてもよい。
フエニル基の導入にあたり、重縮合中に相分離しにくい
傾向を生じるときは、イソフタル酸を併用し、テレフタ
ル酸の使用比率を減らすとよい。イソフタル酸の使用比
率が増えるとガラス転移点の低下が懸念されるが、フエ
ニル基の存在による分子間凝集力のため、ガラス転移点
は低下せず、50℃以上にすることができる。
フエニル変性ポリエステル樹脂は、他の樹脂と併用して
受容層を構成することもできる。
例えば、下記(イ)〜(ホ)の合成樹脂が単独もしくは
2種以上の混合により使用できる。
(イ)エステル結合を有するもの。
ポリエステル樹脂(フエニル変性以外のもの)。ポリア
クリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂。ポリ酢
酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ビニルトル
エンアクリレート樹脂等。
(ロ)ウレタン結合を有するもの。
ポリウレタン樹脂等。
(ハ)アミド結合を有するもの。
ポリアミド樹脂(ナイロン)。
(ニ)尿素結合を有するもの。
尿素樹脂等。
(ホ)その他極性の高い結合を有するもの。
ポリカプロラクトン樹脂、ポルスチレン系樹脂、ポリ塩
化ビニル樹染、ポリアクリロニトリル樹脂等。
たとえば受容層3はフエニル変性ポリエステルと通常の
ポリエステル樹脂(フエニル変性でないもの)との混合
樹脂により構成される。飽和ポリエステルとしては例え
ばバイロン200、バイロン290、バイロン600等(以上、
東洋紡製)、KA−1038C(荒川化学製)、TP220、TP235
(以上、日本合成製)等が用いられる。
あるいは受容層はフエニル変性ポリエステル樹脂と塩化
ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂により構成される。塩
化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂は塩化ビニル成分含
有率85〜97wt%で、重合度200〜800程度のものが好まし
い。塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂は必ずしも塩
化ビニル成分と酢酸ビニル成分のみの共重合体である場
合に限らず、ビニルアルコール成分、マレイン酸成分等
を含むものであっても良い。
受容層3はまた、フエニル変性ポリエステル樹脂とポリ
スチレン系の樹脂との混合樹脂により構成されてもよ
く、例えば、スチレン系モノマー、例えば、スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエンの単独もしくは共
重合体からなるポリスチレン系樹脂、或いは、前記スチ
レン系モノマーと他のモノマー、例えば、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル等のアクリルもしくはメタクリル系モ
ノマーもしくは無水マレイン酸との共重合体であるスチ
レン系共重合体樹脂が挙げられる。
フエニル変性ポリエステル樹脂と他の樹脂とを併用する
ときは、フエニル変性ポリエステル樹脂のフエニル変性
の程度にもよるが、フエニル変性ポリエステル樹脂100
重量部に対し、その他の樹脂0〜100重量部とするのが
よい。言い換えれば、上記のように併用するときは、合
計の樹脂重量100g中、フエニル変性ポリエステル樹脂が
50〜100gを占めればよい。上記のいずれの態様において
も、受容層3の白色度を向上して転写画像の鮮明度を更
に高めるとともに被熱転写シート表面に筆記性を付与
し、かつ転写された画像の再転写を防止する目的で受容
層3中に白色顔料を添加することができる。白色顔料と
しては、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリンクレー、炭酸
カルシウム、微粉末シリカ等が用いられ、これらは2種
以上混合して用いることができることは前述した通りで
ある。また転写画像の耐光性を更に高めるために、受像
層中に紫外線吸収剤および/または光安定化剤を添加す
ることができる。これら紫外線吸収剤、光安定化剤の添
加量は受像層3を構成する樹脂100重量部に対してそれ
ぞれ0.05〜10重量部、0.5〜3重量部が好ましい。
本発明の被熱転写シートは、熱転写シートとの離型性を
向上せしめるために受容層中に離型剤を含有せしめるこ
とができる。離型剤としてはポリエチレンワックス、ア
ミドワックス、テフロンパヴダー等の固型ワックス類;
弗素系、燐酸エステル系の界面活性剤;シリコーンオイ
ル等が挙げられるがシリコーンオイルが好ましい。
上記シリコーンオイルとしては油状のものも用いること
ができるが、硬化型のものが好ましい。硬化型のシリコ
ーンオイルとしては、反応硬化型、光硬化型、触媒硬化
型等が挙げられるが、反応硬化型のシリコーンオイルが
特に好ましい。反応硬化型シリコーンオイルとしては、
アミノ変性シリコーンオイルとエポキシ変性シリコーン
オイルとを反応硬化させたものが好ましく、アミノ変性
シリコーンオイルとしてはKF−393、KF−857、KF−85
8、X−22−3680、X−22−3801C(以上、信越化学工業
(株)製)等が挙げられ、エポキシ変性シリコーンオイ
ルとしてはKF−100T、KF−101、KF−60−164、KF−103
(以上、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。また
触媒硬化型あるいは光硬化型シリコーンオイルとしては
KS−705F、KS−770(以上、触媒硬化型シリコーンオイ
ル:信越化学工業(株)製)、KS−720、KS−774(以
上、光硬化型シリコーンオイル:信越化学工業(株)
製)等が挙げられる。これら硬化型シリコーンオイルの
添加量は受像層を構成する樹脂の0.5〜30wt%が好まし
い。また受容層3の表面の一部に、上記離型剤を適当な
溶媒に溶解あるいは分散させて塗布した後、乾燥させる
等によって離型剤層を設けることもできる。離型剤層を
構成する離型剤としては前記したアミノ変性シリコーン
オイルとエポキシ変性シリコーンオイルとの反応硬化物
が特に好ましい、離型剤層の厚さは0.01〜5μm、特に
0.05〜2μmが好ましい。
なお、受容層を形成する際にシリコーンオイルを添加し
て形成すると、塗布後、シリコーンオイルが表面にブリ
ードしてくるので、ブリードさせた後に硬化させても離
型剤層を形成することができる。
以上の白色顔料、紫外線吸収剤、光安定化剤、離型剤は
必要に応じ、一方の面もしくは両方の面の受容層に含ま
せるか適用することができる。
受容層3の形成は、シート状基材2上に、受容層を形成
する材料を溶解しない分散して得られる受像層形成用組
成物を使用して、公知の塗布もしくは印刷方法により行
なう他に、シート状基材2とは別の一時的キャリヤー上
に一旦形成した後に、改めて、シート状基材2上に転写
する方法により行ってもよい。
一時的キャリヤーとしては、表面が離型剤のシートを用
いる。例えば、セルロース繊維紙や合成紙などの表面
にアンダーコート層を施した後に離型用シリコーン層を
施したもの、セルロース繊維紙の表面にポリオレフィ
ン系樹脂もしくはポリエステル樹脂をエクストルージョ
ンコーティングしたもの、又は、ポリエステルフィル
ムなどのプラスチックフィルムの表面に離型用シリコー
ン層を施したもの、等である。
一時的キャリー上には、シート状基材2上に行なうのと
同様にして受像層を形成した後、必要により、接着剤層
を形成する。この接着剤層は、シート状基材2上に受像
層を転写させるときに、シート状基材2と受容層3との
間の接着力を確保するためのものである。この方法で
は、更に他の層、例えばクッション性等を付与する中間
層を一時的キャリヤー上に形成しておき、シート状基材
2上に中間層と受容層とを一度に転写するようにしても
よい。中間層が接着剤を兼ねているときは接着剤層を一
時的キャリヤー上に形成しなくてもよい。なお、いずれ
の場合においても、接着剤層はシート状基材と、一時的
キャリヤー上の最上層との間に介在すればよいから、接
着剤層をシート状基材2上に形成しておき、一時的キャ
リヤー上には受容層のみ、あるいは受像層と中間層を順
に形成しておいて転写してもよい。
受容層3を、一時的キャリヤー上に一旦形成して転写法
により、シート状基材2上に形成する方法を採用する
と、シート状基材2上に形成された受容層の表面は、一
時的キャリヤーの表面の状態が転写されているために平
滑性が非常にすぐれており、シート状基材2上に直接に
形成した受容層は、転写法によるものとくらべると平滑
性が劣っており、より鮮明で精緻な画像を得たいとき
は、転写法を採用するのがよい。
接着剤としては受容層と基材とを接着できるものであれ
ば良く、ポリエステル系、ポリアクリル酸エステル系、
ポリウレタン系、ポリ塩化ビニル系、ポリオレフィン
系、エチレン−酢ビ共重合体、合成ゴム系等の有機溶剤
溶液又は、エマルジョンが使用できる。接着剤は熱接着
タイプでも、常温粘着タイプでもよい。熱接着タイプの
場合には、ワックス、エチレン/酢酸ビニル共重合体樹
脂、ポリオレフィン、石油系樹脂などのホントメルトタ
イプの接着剤による熱接着、或はポリオレフィンフィル
ム等エクストルージョンフィルムによるサンドイッチラ
ミネーションでもよい。
中間層を兼ねる接着剤として両面テープを用いてもよ
い。両面テープはレーヨンペーパーにアクリル系粘着剤
などを含浸乾燥したもので、乾燥後の両面テープには微
細空孔が出来ており発泡層と等価の役割を果すものと思
われる。
(中間層) 中間層4は、構成する材質により、クッション性層、多
孔層のいずれかであり、或いは場合によっては接着剤の
役目を兼ねている。
クッション性層はJIS−K−6301に規定される100%モジ
ュラスが100kg/cm2以下である樹脂を主とするものであ
り、ここで前記100%モジュラスが100kg/cm2を超える
と、剛性が高すぎるためにこのような樹脂を用いて中間
層を形成しても熱転写シートと被熱転写層の印字の際の
充分な密着性は保たれない。又、前記100%モジュラス
の下限は実際上、0.5kg/cm2程度である。
上記の条件に合致する樹脂としては次のようなものが挙
げられる。
ポリウレタン樹脂 ポリエステル樹脂 ポリブタジエン樹脂 ポリアクリル酸エステル樹脂 エポキシ樹脂 ポリアミド樹脂 ロジン変性フェノール樹脂 テルペンフェノール樹脂 エチレン/酢酸ビニル共重合体樹脂 上記の樹脂は、1種もしくは2種以上混合して使用する
ことができるが、上記の樹脂は比較的、粘着性を有して
いるので、加工中に支障があるときは無機質の添加剤、
例えば、シリカ、アルミナ、クレー、炭酸カルシウムな
ど、或いは、ステアリン酸アミド等のアミド系物質を添
加してもよい。
クッション性層は上記したような樹脂を必要に応じて他
の添加剤と共に溶剤・希釈剤等と混練して塗料もしくは
インキとし、公知の塗布方法もしくは印刷方法により塗
膜して乾燥させることにより形成でき、その厚みは0.5
〜50μm、より好ましくは2〜20μm程度である。厚み
が0.5μmでは設けたシート状基材の表面の粗さを吸収
しきれず、従って効果がなく、逆に50μmを超えると、
効果の向上が見られないばかりか、受容層部が厚くなり
すぎて突出し、巻き取ったり、重ねたりする際の支障と
なるし、又、経済的でない。
このような中間層を形成すると熱転写シートと被熱転写
シートとの密着性が向上するのは、中間層自体が剛性が
低いために印字の際の圧力により変形するためと考えら
れるが、更に、前記したような樹脂は通常ガラス転移点
や軟下点が低く、印字の際に与えられる熱エネルギーに
より、常温におけるよりも更に剛性が低下して変形しや
すくなることも寄与しているものと推定される。
多孔層3は1)ポリウレタン等の合成樹脂エマルジョ
ン、メチルメタクリレート−ブタジエン系等の合成ゴム
ラテックスを機械的撹拌により気泡させた液を基材2上
に塗布し乾燥させた層、2)上記合成樹言エマルジョ
ン、上記合成ゴムラテックスに発泡剤を混合させた液を
基材2上に塗布し乾燥させた層、3)塩ビプラスチゾ
ル、ポリウレタン等の合成樹脂又はスチレン−ブタジエ
ン系等の合成ゴムに発泡剤を混合した液を基材2上に塗
布し加熱することにより発泡させた層、4)熱可塑性樹
脂又は合成ゴムを有機溶媒に溶解した溶液と、該有機溶
媒に比べ蒸発しにくく該有機溶媒に対し相溶性を有し且
つ熱可塑性樹脂又は合成ゴムに対して溶解性を有しない
非溶媒(水を主成分とするものも含む)との混合液を、
基材2上に塗布し乾燥させることによりミクロ状に凝集
した膜を形成してなるミクロポーラス層等が用いられ
る。上記1)〜3)の層は気泡の大きさが大きいため、
該層上に受容層3の形成用溶液を塗布し乾燥させた場
合、乾燥させて形成された受像層3の表面に凹凸が生じ
る虞れがある。そのため上記凹凸が小さくまた均一性の
高い画像を転写せしめることが可能な受容層3の表面を
得るためには、多孔層として、上記4)のミクロポーラ
ス層を設けることが好ましい。
上記ミクロポーラス層の形成に当たって用いられる熱可
塑性樹脂としては、飽和ポリエステル、ポリウレタン、
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、セルロースアセトプロ
ピオネート等が挙げられ、また同様に用いられる上記合
成ゴムとしては、スチレン−ブタジエン系、イソプレン
系、ウレタン系等が挙げられる。また該ミクロポーラス
層の形成に当たって用いられる有機溶媒及び非溶媒とし
ては種々のものが可能であるが、通常、有機溶媒として
メチルエチルケトン、アルコール等の親水性溶媒が用い
られ、また、非溶媒として水が用いられる。
本発明における多孔層の厚みは、3μm以上のものが好
ましく、特に5〜20μm厚のものが好ましい。多孔層の
厚みが3μm未満のものは、クッション性、断熱性の効
果が発揮されない。
説明が前後したが、中間層が接着剤を兼ねる場合もある
ことは受容層の形成法の説明において述べた通りであ
る。
上記の中間層は受容層は受容層が両面にあるときは被熱
転写シートの両面に設けてもよいし、一方の面のみに設
けてもよい。
被熱転写シートの加工工程中又はプリンター内での走行
時に静電気の発生を抑えるために、少くとも一方の面に
受容層中又は受容層の表面に帯電防止剤を含有させるこ
ともできる。帯電防止剤としては界面活性剤たとえば陽
イオン型界面活性剤(たとえば第4級アンモニウム塩、
ポリアミン誘導体等)、陰イオン型界面活性剤(たとえ
ばアルキルホスフェート等)、両性イオン型界面活性剤
もしくは非イオン型界面活性剤が挙げられる。
帯電防止剤は、グラビアコーティング、バーコーティン
グ等により受容層表面に塗布形成してもよく、受容層樹
脂中に練り込んで受容層塗工・乾燥時に受容層表面に移
行させてもよい。受容層樹脂と混合する帯電防止剤とし
て、カチオン型のアクリルポリマーを用いるこのもでき
る。
〔発明の作用・効果〕
本発明の被熱転写シートは、その受容層をフエニル変性
ポリエステル樹脂を含む構成としたことにより、熱転写
シートと組み合わせてサーマルヘッド等により印字して
形成された画像は長期保存しても色がにじんだり、ぼや
けたりして鮮明度が低下することがなく、又、変色する
ような不都合が生じない。
〔実施例〕
以下の実施例および比較例において熱転写シートおよび
被熱転写シートの製造、両シートを用いた印字、被熱転
写シートの試験は次のように行なった。
熱転写シート 片面にコロナ放電処理が施された厚さ6μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルム(東洋紡製:S−PET)を基
材とし、基材のコロナ放電処理が施された面上に下記組
成の熱転写層形成用組成物をワイヤーバーコーティング
により乾燥時の厚さが1μmとなるように塗布して熱転
写層を形成し、裏面にシリコーンオイル(X−41−4003
A:信越シリコーン製)をスポイトにて2滴垂らした後、
全面に広げて滑性層を形成した後、全面に広げて滑性層
を形成して熱転写シートとした。
熱転写層形成組成物 分散染料 4重量部 (日本化薬製:カヤセットブルー714) エチルヒドロキシエチルセルロース 5重量部 (ハーキュレス社製) トルエン 40重量部 メチルエチルケトン 40重量部 ジオキサン 10重量部 被熱転写シート 厚み150μmの合成紙(王子油化製:YUPO−FPG−150)を
基材とし、この表面に下記組成の受容層形成用組成物ワ
イツヤーバーコーティングにより乾燥時の厚さが4μm
となるように塗布してドライヤーで仮乾燥後100℃のオ
ーブン中で30分間乾燥させて受容層を形成し、被熱転写
シートとした。
受容層形成用組成物 樹 脂 14重量部 KF−393(信越シリコーン製:アミノ変性シリコーンオ
イル) 1重量部 X−22−314(信越シリコーン製:エポキシ変性シリコ
ーン) 1重量部 トルエン 42重量部 メチルエチルケトン 42重量部 上記熱転写シートと被熱転写シートとを熱転写層と受容
層とが接触するように重ね合わせ、熱転写シートの基材
側よりサーマルヘッドにより、サーマルヘッドの出力1W
/ドット、パルス幅0.3〜0.45m/sec、ドット密度3ドッ
ト/mmで加熱し、被熱転写シートの受容層に熱転写シー
トの熱転写層中のシアン色の分散染料を転写せしめたと
ころ鮮明にシアン色の画像が転写された。
耐光性試験はJIS L0842に基づく条件で10時間暴露
し、印字直後で耐光性試験前の画像濃度D1と耐光性試験
後の画像濃度D2とを反射型濃度計で測定し、退色率ΔD
=(D2/D1)×100(%)を以って結果を表に示す。
耐熱耐湿度試験 印字後の被熱転写シートを温度60℃、相対湿度90%の熱
囲気中に100時間保持し、耐光試験におけるのと同様に
退色率を測定した。
耐候性試験 耐光性試験と同様に、但し、暴露環境を温度40℃、相対
湿度80%の条件に設定して行ない、退色率を測定した。
実施例1 酸成分とポリオール成分として次のものを準備した。
酸成分 テレフタル酸 20重量部 イソフタル酸 20重量部 セバチン酸 10重量部 1,2−ジフェニル−1,2−Iタンカルボン酸 50重量部 ポリオール成分 エチレングリコール 25重量部 ネオペンチルグリコール 25重量部 1,2−ジフェニル−1,2−Iタンジオール 50重量部 上記のうち、1,2−ジフエニル−1,2−エタンカルボン酸
は、α−ブロモカルボン酸とKCNとを反応させた後、カ
ルボキシル化して得たものであり、その他は市販品であ
る。
上記の各成分と、触媒としての、微量の酢酸カルシウム
および三酸化アンチモンとを空気冷却器をつけたクライ
ゼンフラスコ型反応器に入れ、N2雰囲気中にて徐々に温
度を上げ、約150℃に保ち、この温度で1時間撹拌して
反応を行わせ、その後、反応生成物を熱電対の付いたパ
イレックス管に入れてO2を完全に遮断し、275℃、0.1〜
0.05mm Hgの条件で2時間重縮合反応させフエニル変性
ポリエステル樹脂を得た。
実施例2 フエニル変性ポリエステル樹脂を、下記の成分を用い、
実施例1と同様にしてフエニル変性ポリエステル樹脂を
合成して用いた。
酸成分 テレフタル酸 20重量部 イソフタル酸 20重量部 セバチン酸 10重量部 1,2−ジフエニル−1,2−Iタンカルボン酸 50重量部 ポリオール成分 エチレングリコール 50重量部 ネオペンチルグリコール 50重量部 実施例3 フエニル変性ポリエステル樹脂を、下記の成分を用い、
実施例1と同様にしてフエニル変性ポリエステル樹脂を
合成して用いた。
酸成分 テレフタル酸 25重量部 イソフタル酸 25重量部 セバチン酸 50重量部 ポリオール成分 エチレングリコール 25重量部 ネオペンチルグリコール 25重量部 1,2−ジフエニル−1,2−Iタンジオール 50重量部 実施例4 フエニル変性ポリエステル樹脂を、下記の成分を用い、
実施例1と同様にしてフエニル変性ポリエステル樹脂を
合成して用いた。
酸成分 テレフタル酸 20重量部 イソフタル酸 20重量部 セバチン酸 10重量部 1,2−ジフエニル−1,2−Iタンカルボン酸 50重量部 ポリオール成分 エチレングリコール 25重量部 ネオペンチルグリコール 25重量部 フエニルエチレングリコール 50重量部 実施例5 実施例1で得られたフエニル変性ポリエステル樹脂と、
通常の飽和ポリエステル樹脂(東洋紡製、バイロン20
0)とを重量比で1:1に混合したものを用いた。
実施例6 実施例1で得られたフエニル変性ポリエステル樹脂と、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂(ユニオンカーバ
イド製、ビニライトVYHH)とを重量比で1:1に混合した
ものを用いた。
実施例7 実施例1で得られたフエニル変性ポリエステル樹脂とポ
リスチレン樹脂(理化ハーキュレス製、ピコラスチック
D125)とを重量比で1:1に混合したものを用いた。
実施例8 実施例1で得られたフエニル変性ポリエステル樹脂とス
チレンアクリル酸共重合体樹脂(ダイセル化学製、セビ
アンNo.50)とを重量比で1:1に混合したものを用いた。
比較例1 実施例1におけるフエニル変性酸成分およびフエニル変
性ポリオール成分を除き、下記の成分を用い、その他は
実施例1と同様にしてフエニル変性ポリエステル樹脂を
合成して用いた。
酸成分 テレフタル酸 25重量部 イソフタル酸 25重量部 セバチン酸 50重量部 ポリオール成分 エチレングリコール 50重量部 ネオペンチルグリコール 50重量部 上記の実施例および比較例で得られた被熱転写シートの
退色率を次表−1に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の被熱転写シート断面図で
ある。 1……被熱転写シート 2……シート状基材 3……受容層 4……中間層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱により溶融もしくは昇華して移行する染
    料を含有する染料層を有する熱転写シートと組み合わせ
    て使用され、シート状基材の表面に前記熱転写シートよ
    り移行する染料を受容する受容層を有している被熱転写
    シートであって、受容層がフエニル変性ポリエステル樹
    脂を含むことを特徴とする被熱転写シート。
  2. 【請求項2】受容層がフエニル変性ポリエステル樹脂と
    他の樹脂のブレンド樹脂を含むことを特徴とする特許請
    求の範囲第(1)項の被熱転写シート。
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