JPH0767551B2 - 金属表面への熱溶融性フツ素樹脂層の形成方法 - Google Patents

金属表面への熱溶融性フツ素樹脂層の形成方法

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JPH0767551B2
JPH0767551B2 JP61111598A JP11159886A JPH0767551B2 JP H0767551 B2 JPH0767551 B2 JP H0767551B2 JP 61111598 A JP61111598 A JP 61111598A JP 11159886 A JP11159886 A JP 11159886A JP H0767551 B2 JPH0767551 B2 JP H0767551B2
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俊清 駒沢
寿之 山口
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日本バルカ−工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、金属表面への熱溶融性フッ素樹脂層の形成方
法に関し、さらに詳しくは、ステンレス鋼、鉄、アルミ
ニウムなどの金属表面に、接着性に優れた、テトラフル
オロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルと
の共重合体(PFA)からなる熱溶融性フッ素樹脂層を形
成するための方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニル
エーテルとの共重合体(以下PFAと略記することがあ
る)などの熱溶融性フッ素樹脂は、耐熱性、耐候性、耐
化学薬品性、滑り特性、非粘着性などの点において、他
の合成樹脂と比較して、著しく優れた特性を有してお
り、この特性を利用して、腐蝕性流体あるいは高温流体
を扱うパイプライン、タンクあるいは機械装置などの耐
食性ライニング材として広く利用されている。
ところがPFAなどのフッ素樹脂は、上記のように非粘着
性であるため、他の材質たとえば金属との接着が接着剤
を用いてもかなり困難である。もし金属などの基材とフ
ッ素樹脂との接着性が悪いと、フッ素樹脂ライナーが基
材から浮き上がってしまい、ライナーとしての機能を果
さなくなるため好ましくない。
このためPFAなどのフッ素樹脂と金属との接着性を高め
るための方法が数多く提案されている。その1つとして
は、たとえば金属などの基材の表面にアリ溝を形成して
基材とフッ素樹脂との接着性を高める方法がある。とこ
ろがこの方法では基材表面にアリ溝を形成するのに手間
がかかり、しかも基材とフッ素樹脂との機械的接着性も
充分ではないという問題点があった。またフッ素樹脂表
面を、液体アンモニアに金属ナトリウムを溶かした溶液
で処理して、その表面を化学的に活性化する方法が提案
されている。ところがこの方法では、処理液自体が環境
汚染を引き起す恐れがあるとともに、その取扱いに危険
が伴なうという問題点があった。また、フッ素樹脂表面
にプラズマスパッタリングなどの物理化学的処理を施し
たり、あるいはフッ素樹脂表面を機械的に粗面化するな
どの方法も提案されているが、この方法では、処理に手
間がかかったりあるいはコスト上昇を伴なうなどの問題
点があった。
一方、本願出願人は、特開昭55−61,961号公報にて、金
属表面にクロムイオン、水素イオンを含有するフッ素樹
脂の水性ディスパージョンからなるプライマーを塗布
し、その上に熱溶融性フッ素樹脂粉末を均一に散布付着
し、熱溶融性フッ素樹脂の溶融温度以上に加熱溶融する
ことを特徴とする金属表面にフッ素樹脂の接着可能な表
面層を形成する方法を提案している。この方法によれ
ば、金属表面上に強固に接着されたフッ素樹脂層を設け
ることができるが、プライマーはクロムイオンを含有し
ているため、その取扱いに危険が伴なうとともに環境汚
染を引き起す恐れがあるという問題点があった。しかも
接着時に加熱しているためプライマーの分解に起因して
発泡現象が認められるという問題点があった。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題点を解決
しようとするものであって、環境汚染を引き起す恐れの
あるクロムイオンを含有するプライマーあるいは有機物
を含有するプライマーを用いなくとも、金属表面上にPF
Aからなる熱溶融性フッ素樹脂を強固に形成することの
できる方法を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る金属表面への熱溶融性フッ素樹脂層の形成
方法は、金属表面に金属粉末を付着させた後、この金属
粉末上に熱溶融性フッ素樹脂粉末層を設け、次いで熱溶
融性フッ素樹脂の融点以上に加熱することを特徴として
いる。
本発明に係る金属表面への熱溶融性フッ素樹脂層の形成
方法によれば、金属表面に、200μm以下の粒径を有す
る金属粉末を付着させた後、この金属粉末上に20〜500
μmの粒径を有する、テトラフルオロエチレンとパーフ
ルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体(PFA)か
らなる熱溶融性フッ素樹脂粉末層を設け、次いで熱溶融
性フッ素樹脂の融点以上に加熱しているため、プライマ
ーを用いなくともフッ素樹脂と金属とを強固に接着する
ことができ、しかも接着に際して必ずしも加圧装置を必
要とせず、その上接着時にプライマーの分解による発泡
が生ずることがないという効果が得られる。
発明の具体的説明 以下本発明に係る金属表面への熱溶融性フッ素樹脂層の
形成方法について具体的に説明する。
本発明では金属表面に熱溶融性フッ素樹脂層が形成され
るが、この熱溶融性フッ素樹脂層が形成される金属とし
ては、ステンレス鋼、鉄、アルミニウムなどの金属が広
く挙げられる。
フッ素樹脂層が形成される金属は、予じめその表面にサ
ンドブラスト処理あるいはグリットブラスト処理などを
施して、金属表面に付着している錆などの異物を取り除
いて金属表面の洗浄化を図るとともに、金属表面の粗面
化を行なうことが、金属とフッ素樹脂層との接着力を高
める上で好ましい。
次にこのような金属表面に、金属粉末を付着させる。付
着される金属粉末としては、具体的には、亜鉛、コバル
ト、マンガン、スズ、マグネシウム、銅などが用いられ
る。これらの金属粉末は単独であるいは2種以上組合せ
て用いてもよい。このうち特に、亜鉛、スズなどが好ま
しい。
これらの金属粉末は、その粒径が200μm以下好ましく
は80μm以下であることが望ましい。金属粉末が200μ
mを越えると、金属粉末が粗くなりすぎて金属面から離
脱するため好ましくない。
上記のような金属粉末は、金属表面に1cm2当り0.001〜
0.1g好ましくは0.003〜0.005gの量で付着されることが
望ましい。金属粉末を金属表面に付着させるには、たと
えば金属粉末をアセトンなどの有機溶媒に分散混合させ
たものを、金属表面にたとえばハケ塗り法などにより塗
布した後、有機溶媒を乾燥させればよい。
金属と熱溶融性フッ素樹脂層との接着性をさらに高める
ため、金属粉末とともに、金属酸化物粉末または金属フ
ッ化物粉末あるいはこの両者を用いることもできる。
上記のような金属酸化物粉末としては、具体的には、酸
化亜鉛、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化鉄、酸化
銅、酸化スズ、酸化マグネシウム、などの金属酸化物粉
末が用いられる。
また上記のような金属フッ化物粉末としては、具体的に
は、フッ化亜鉛、フッ化銅、フッ化クロムなどの金属フ
ッ化物粉末が用いられる。
上記のようにして、金属表面に金属粉末を付着させた
後、この金属粉末上に、熱溶融性フッ素樹脂粉末層を設
ける。この熱溶融性フッ素樹脂としては、具体的には、
前述のPFAが用いられる。この熱溶融性フッ素樹脂は、
その粒径が20〜500μm好ましくは100〜500μm程度で
あることが望ましい。このフッ素樹脂粉末が20μm未満
であるかあるいは500μmを越えると、発泡現象が認め
られるため好ましくない。
上記のような熱溶融性フッ素樹脂粉末は、金属表面に1c
m2当り0.1〜2.0g好ましくは0.5〜1.0gの量で設けて、フ
ッ素樹脂の厚さが0.4〜10mm好ましくは2〜4mm程度とす
ることが望ましい。
このようにして金属粉末上に熱溶融性フッ素樹脂層を設
けた後に、この熱溶融性フッ素樹脂の溶融温度以上の温
度で加熱する。本発明では、熱溶融性フッ素樹脂がPFA
であり、360〜370℃の温度で加熱溶融することが好まし
い。この加熱時間は一般に0.5〜10時間好ましくは0.5〜
1時間であることが好ましい。加熱後の冷却は、たとえ
ば自然放冷などにより行なえばよい。
このようにして金属表面上に金属粉末を介して熱溶融性
フッ素樹脂層を形成すると、金属表面に金属粉末を用い
ずに熱溶融性フッ素樹脂を形成した場合と比較して、金
属とフッ素樹脂層との接着力は著しく向上する。たとえ
ば鉄板上に亜鉛粉末を介してPFA層を接着させた場合に
は、その剥離強度は16.2Kgf/cmであるのに対し、鉄板上
に直接PFA層を接着させた場合にはその剥離強度は2〜3
Kgf/cmであるにすぎない。
また本発明では、金属表面に熱溶融性フッ素樹脂層を形
成するに際して、クロムイオンを含むプライマーあるい
は有機樹脂を含むプライマーを塗布していないため、プ
ライマーの分解による発泡が全く生ぜず、外観が美し
く、しかもフッ素樹脂層と金属との接着強度は優れてい
る。さらに接着に際してフッ素樹脂層と金属板とを加圧
圧着させる必要は必ずしもない。
発明の効果 本発明に係る金属表面への熱溶融性フッ素樹脂層の形成
方法によれば、金属表面に、200μm以下の粒径を有す
る金属粉末を付着させた後、この金属粉末上に20〜500
μmの粒径を有するPFAからなる熱溶融性フッ素樹脂粉
末層を設け、次いで熱溶融性フッ素樹脂の融点以上に加
熱しているため、プライマーを用いなくともフッ素樹脂
層と金属とを強固に接着することができ、しかも接着に
際して必ずしも加圧装置を必要とせず、その上接着時に
プライマーの分解による発泡が生ずることがないという
効果が得られる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
実施例1 鉄板(SS41)の表面をアセトンで脱脂した後サンドブラ
スト処理して、表面の錆などの異物を取り除いて洗浄化
するとともに金属板表面を粗面化した。
このようにして表面が粗面化された鉄板上に、粒径30μ
mの亜鉛粉末がアセトン溶媒中に分散されてなる組成物
を、金属表面1cm2当り0.005gの量で亜鉛粉末が塗布され
るように塗布した後、乾燥して金属表面上に亜鉛粉末を
付着させた。
次にこの亜鉛粉末上に、粒径200μmのPFA粉末を1cm2
り0.7gの量で設けた後、370℃の温度で1時間加熱し
た。
このようにして鉄板上にPFA層を形成した。このPFA層と
鉄板との剥離強度(Kgf/cm)を調べたところ、剥離強度
は16.2Kgf/cmであった。
比較例1 実施例1において、鉄板上に亜鉛粉末を付着させない以
外は実施例1と同様にして、鉄板上にPFA層を形成し
た。
このPFA層と鉄板との剥離強度は、2〜3Kgf/cmであっ
た。
実施例2 実施例1において、亜鉛粉末の代わりに、粒径30μmの
銅粉末と粒径20μmのスズ粉末との混合物(銅粉末35.0
重量%、スズ粉末65.0重量%)を用いた以外は、実施例
1と同様にして鉄板上にPFA層を形成した。
このPFA層と鉄板との剥離強度は、8.9Kgf/cmであった。
実施例3 実施例1において、亜鉛粉末の代わりに、粒径30μmの
亜鉛粉末と粒径50μmのフッ化亜鉛粉末との混合物(亜
鉛粉末55.5重量%、フッ化亜鉛44.5重量%)を用いた以
外は、実施例1と同様にして鉄板上にPFA層を形成し
た。
このPFA層と鉄板との剥離強度は、15.5Kgf/cmであっ
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属表面に、200μm以下の粒径を有する
    金属粉末を付着させた後、この金属粉末上に20〜500μ
    mの粒径を有する、テトラフルオロエチレンとパーフル
    オロアルキルビニルエーテルとの共重合体からなる熱溶
    融性フッ素樹脂粉末層を設け、次いで熱溶融性フッ素樹
    脂の融点以上に加熱することを特徴とする金属表面への
    熱溶融性フッ素樹脂層の形成方法。
  2. 【請求項2】前記金属粉末が、亜鉛、コバルト、マンガ
    ン、スズ、マグネシウムまたは銅であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載の方法。
JP61111598A 1986-05-15 1986-05-15 金属表面への熱溶融性フツ素樹脂層の形成方法 Expired - Lifetime JPH0767551B2 (ja)

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