JPH0766943A - 画像原稿読取装置 - Google Patents

画像原稿読取装置

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JPH0766943A
JPH0766943A JP5207703A JP20770393A JPH0766943A JP H0766943 A JPH0766943 A JP H0766943A JP 5207703 A JP5207703 A JP 5207703A JP 20770393 A JP20770393 A JP 20770393A JP H0766943 A JPH0766943 A JP H0766943A
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JP5207703A
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Toshiki Nishibori
敏樹 西堀
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 原稿を1枚づつ確実にめくれ、確実に読み取
れる読取装置。 【構成】 原稿2を原稿面2aを上に向けて冊子の状態
で載置する原稿載台1と、原稿載台1の上方に原稿を読
み取るべく配設され、焦点深度調整機構を有するイメー
ジスキャナ3と、原稿載台とイメージスキャナを接離す
るように相対移動させる上下動アーム5を備える。エア
チューブ8の先端に吸引パッド9を設けてなり、原稿載
台上の原稿2とイメージスキャナ3が離間したときに、
原稿の上面を吸着してページめくり方向に回動するペー
ジめくり器7と、エアチューブ11の先端に吸引パッド
12を設けてなり、ページめくり器7が少なくとも1枚
の原稿を吸着した状態で所定の回動位置にあるときに、
上記原稿の下面に接し、余分な原稿を吸着してページ戻
し方向に回動する重ねめくり防止器10を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上向きに置かれた冊子
状の原稿を読み取るイメージスキャナと、原稿のページ
をめくるページめくり器等からなる画像原稿読取装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像原稿読取装置として、下向き
に置かれた原稿を読み取る図9に示すようなものが知ら
れている。この装置は、シート状の原稿を読み取る場
合、図9(A)に示すように、イメージスキャナ71の
側部に突出する給紙トレイ77上にシート原稿76を文
字面を下にして重ねて載せ、これをオートフィーダ72
によって1枚づつイメージスキャナ71の上面のプラテ
ンガラス75と原稿押え部73の間に供給して読み取っ
た後、排出トレイ74上に排出するようになっている。
また、冊子状の原稿の場合は、図9(B)に示すよう
に、冊子を広げて文字面を下にしてプラテンガラス75
上に載せ、表紙側を蒿ばって重い原稿押え部73'で押
さえ付けて、その都度ページをめくりながら1枚づつ読
み取る。しかし、上記画像原稿読取装置は、原稿の文字
面を下に向けて読み取りを行なう方式であるため、冊子
状の原稿の場合、重い原稿押え部73'を毎回上下さ
せ、マニュアルで1枚づつページをめくらざるを得ず、
操作性および読取能率が極めて悪いという問題がある。
また、シート状の原稿の場合は、オートフィーダ72が
回転ローラの摩擦力によって紙を送る方式であるため、
原稿を傷める等の問題がある。
【0003】そこで、このような問題を解消すべく、文
字面を上向きにした読み取りを可能にする図10に示す
ようなローラ式のページめくり器が提案されている。こ
のページめくり器は、ページめくりローラ81と重送防
止ローラ82からなり、次のように動作する。即ち、ま
ず、図10(A)に示すように、ページめくりローラ81
を、めくるべきページ79の端部で矢印Aのごとく回転
させつつ、矢印Bの方向に移動させて、ページ79の裏
面に図10(B)の如き空間を作る。次に、この空間に重
送防止ローラ82が入り込み、原稿を介してローラ81
と接触し始めると、ローラ82が図10(D)〜(F)の矢
印Cの如く正逆方向に交互に回転する。この交互回転に
よって、ページめくりローラ81が2ページを同時にめ
くっている場合は、下側のページ80が図10(F)の如
く分離され、矢印A方向に回転し続けるローラ81は、
上下のページ79,80の間に図10(G)の如く入り込
む。すると、図10(H)に示すように、ローラ82は、
待機位置に引き込むとともに、ローラ81は、回転を止
めて前回めくられたページ78の端部まで矢印Bの方向
へ移動を続ける。こうして、ページ79のめくりが終了
し、ページめくりローラ81は、図10(I)の如く元の
位置に復帰する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記ローラ
式のページめくり器は、ローラの接触回転による摩擦力
でページをめくる方式であるため、長期使用によってロ
ーラ81,82が文字のインキで汚れたり、摩耗したり
する。そのため、ローラの汚れで読み取るべき原稿面が
汚れたり、摩耗によるめくりミスを防止すべくローラの
押し付け力を強くする必要があって、原稿が傷んだり、
読み取れる原稿が、例えば通帳の自動めくり装置で見ら
れるように、一定の紙質,一定の厚さでしかも厚手のも
のに限られるという問題がある。また、同時に3枚以上
のページがめくられた場合、上述の重送防止ローラ82
を繰り返し動作させたとしても、1枚になったことを検
出するのが困難である。なぜなら、ローラに接触する原
稿の有無は、原稿が静的に安定した状態で検知する必要
があるが、常時回転,移動するローラによる上記ローラ
方式では、安定した状態を得るのが極めて難しいからで
ある。そのため、重ねめくりの発生頻度が高くなるとい
う問題がある。さらに、ローラの摩擦力によってページ
をめくるため、めくるべき原稿面に凹凸があると、一定
の摩擦力が得にくく、確実なページめくりができなくな
るという問題もある。
【0005】そこで、本発明の目的は、原稿面を上にし
て載置された原稿を、エア吸引によって吸着してページ
めくりし、かつ重ねめくりを防止する様々に工夫した構
造の機器によって、原稿を汚したり傷めたりすることな
く、原稿の凹凸や紙質に拘わらず安定した状態で1枚づ
つページをめくることができ、原稿を確実に読み取るこ
とができる操作性に優れた画像原稿読取装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の画像原稿読取装置は、読み取るべき原稿
を原稿面を上に向けて冊子の状態で載置する原稿載台
と、この原稿載台の上方に上記原稿を読み取るべく配設
され、焦点深度調整機構を有するイメージスキャナと、
上記原稿載台とイメージスキャナを接離するように相対
移動させる昇降機構と、エアチューブの先端に吸引パッ
ドを設けてなり、上記原稿載台上の原稿とイメージスキ
ャナが離間したときに、上記原稿の上面を吸着してペー
ジめくり方向に回動するページめくり器と、エアチュー
ブの先端に吸引パッドを設けてなり、上記ページめくり
器が少なくとも1枚の原稿を吸着した状態で所定の回動
位置にあるときに、上記原稿の下面に接し、余分な原稿
を吸着してページ戻し方向に回動する重ねめくり防止器
を備えたことを特徴とする。
【0007】請求項2の画像原稿読取装置は、上記原稿
載台の中央部に、冊子状の原稿の綴じ部に当接して原稿
読取面を平坦にする円筒形の平坦化機構を設けている。
請求項3の画像原稿読取装置は、請求項2の平坦化機構
の円筒内に、この円筒の中心面の両側に開閉して複数枚
の原稿の端縁を一括して挾み込むシート原稿バインダを
設けている。請求項4の画像原稿読取装置は、請求項1
乃至3のいずれか1つのページめくり器の吸引パッド
が、原稿を吸着する際に、原稿の外側隅部近傍に全面で
接触した後、原稿に当接させた最内端を中心にして上方
へ回動する一方、上記重ねめくり防止器の吸引パッド
が、少なくとも1枚の原稿を介して上記ページめくり器
の吸引パッドに当接した後、原稿に当接させた最外端を
中心にして下方へ回動しつつ内側へ移動するようになっ
ている。請求項5の画像原稿読取装置は、請求項1乃至
4のいずれか1つのページめくり器および重ねめくり防
止器の吸引パッドの原稿との接触部が、エラストマから
なる。
【0008】請求項6の画像原稿読取装置は、請求項1
乃至5のいずれか1つの上記ページめくり器または重ね
めくり防止器の少なくとも一方の吸引パッドの先端に、
吸着された原稿に接して吸着原稿の有無を検出する吸着
検出センサを設けている。請求項7の画像原稿読取装置
は、請求項6のページめくり器または重ねめくり防止器
が、上記吸着検出センサが吸着原稿無しを検出したと
き、エア吸引力を漸増させて吸着動作を繰り返して行な
わせるとともに、上記吸着検出センサが吸着原稿有りを
検出したとき、ページめくり方向またはページ戻し方向
への回動を行なわせる制御部を有している。請求項8の
画像原稿読取装置は、請求項7の制御部が、所定回数の
ページめくりまたはページ戻し動作を行なった後のエア
吸引力を検知して、検知したエア吸引力で以降の吸着動
作を行なう一方、所定回数の吸着動作によっても原稿が
吸着されない場合、警報を発するようになっている。請
求項9の画像原稿読取装置は、請求項1乃至8のいずれ
か1つの重ねめくり防止器のエア吸引力が、上記ページ
めくり器のエア吸引力よりも小さく、かつ静電気等によ
る原稿のページ間の吸着力よりも大きく設定されてい
る。
【0009】
【作用】請求項1の画像原稿読取装置において、原稿を
その原稿面を上に向けて原稿載台に載せ、その上方に配
設されたイメージスキャナを、昇降機構によって原稿面
に当接するまで接近させる。そして、焦点深度調整機構
で焦点を合わせたイメージスキャナによって、原稿を読
み取る。次に、上記昇降機構によってイメージスキャナ
を原稿面から離間させた後、ページめくり器のエアチュ
ーブの先端の吸引パッドで、上記原稿の上面を吸着して
ページめくり方向に回動させる。ページめくり器が、少
なくとも1枚の原稿を吸着した状態で所定の位置まで回
動したとき、この原稿の下面に、重ねめくり防止器のエ
アチューブの先端の吸引パッドが接触し、余分な原稿を
吸着してページ戻し方向に回動する。かくて、ページめ
くり器によって、原稿が1枚だけめくられるとともに、
余分な原稿は、重ねめくり防止器によって元の位置に戻
される。このように、原稿面を上に向けて置かれた原稿
のページを、エア吸引式でめくり、かつ重ねめくりを防
止するので、下向読取式に比して操作性及び読取能率に
優れるとともに、ローラ式に比して、原稿を汚したり傷
めたりすることなく、また、原稿の凹凸や紙質に拘わら
ず原稿を1枚づつ確実に読み取ることができる。
【0010】請求項2の画像原稿読取装置では、原稿載
台の中央部に設けられた円筒形の平坦化機構に、冊子状
の原稿の綴じ部,いわゆる背が当接するようにして原稿
を載置する。すると、冊子を開いたときにできる背の半
円形の凹部に上記円筒形の凸部が嵌り込んで、原稿読取
面である上面が平坦になる。従って、読取時に、この上
面にイメージスキャナがぴったり当接して、鮮明な読み
取りを行なうことができる。請求項3の画像原稿読取装
置では、上記平坦化機構の円筒内に設けたシート原稿バ
インダを両側に開き、この間に複数枚の原稿の端縁を一
括して挾み込んで、バインダを再び閉じる。これによ
り、シート状の原稿の厚い束も、上述の冊子状の原稿と
同様に、平坦化機構の円筒形の凸部のよって原稿読取面
が平坦になり、同じく鮮明な読み取りが可能になる。
【0011】請求項4の画像原稿読取装置では、ページ
めくり器の吸引パッドが、吸着時に、原稿の外側隅部近
傍に全面で接触した後、原稿に当接させた最内端を中心
にして上方へ回動する一方、重ねめくり防止器の吸引パ
ッドが、上記ページめくり器の吸引パッドに少なくとも
1枚の原稿を介して当接した後、原稿に当接させた最外
端を中心にして下方へ回動しつつ内側へ移動する。つま
り、ページめくり器の吸引パッドが、原稿の外側隅部を
吸着するので、この原稿とその下に重なる原稿との間に
空気が容易に流入して、静電気等による原稿間の吸着力
が著しく弱まり、2重めくりが防止される。また、上記
吸引パッドが、原稿に当接させた最内端を中心にして上
方へ回動し、ページめくり器の回動方向へ原稿が折り曲
げられるので、表面の原稿1枚のみを大きな力でめくる
ことができ、通気性の良い原稿の重ねめくりをも防止で
きる。さらに、上述の重ねめくり防止器の動作によっ
て、めくるべき原稿の裏面にひっついて一緒にめくられ
た原稿が、上記裏面に隙間ができるようにずらされ、こ
の隙間に空気が流入して、裏面の原稿の分離を促進す
る。
【0012】請求項5の画像原稿読取装置では、ページ
めくり器および重ねめくり防止器の吸引パッドの原稿と
の接触部が、柔軟で摩擦力を発揮しうるエラストマから
なるので、凹凸のある原稿でもエア漏れを生じることな
く良好に吸着でき、また、重ねめくり原稿を容易にずら
して分離することができる。請求項6の画像原稿読取装
置では、ページめくり器または重ねめくり防止器の少な
くとも一方の吸引パッドの先端に、吸着検出センサを設
けているので、これらの吸引パッドが原稿を吸着したか
否かを検出することができる。また、請求項7の画像原
稿読取装置では、上記吸着検出センサが吸着原稿無しを
検出したとき、制御部によって、ページめくり器または
重ねめくり防止器のエア吸引力を漸増させて吸着動作を
繰り返して行なわせる一方、吸着原稿有りを検出したと
き、ページめくり方向またはページ戻し方向への回動を
行なわせるので、原稿を確実に吸着できるとともに、無
駄なめくりまたは戻し動作を回避して、読取能率を向上
できる。
【0013】さらに、請求項8の画像原稿読取装置で
は、上記制御部が、所定回数のページめくりまたはペー
ジ戻し動作を行なった後のエア吸引力を検知して、検知
したエア吸引力で以降の吸着動作を行なうので、それ以
降は1回で原稿を吸着できて、読取時間を短縮できる。
また、所定回数の吸着動作によっても原稿が吸着されな
い場合は、警報が発せられるので、この警報により装置
を停止して点検,修理を行なうことができる。請求項9
の画像原稿読取装置では、重ねめくり防止器のエア吸引
力が、ページめくり器のエア吸引力よりも小さく、かつ
静電気等による原稿のページ間の吸着力よりも大きく設
定されているので、重ねめくり防止器は、ページめくり
器に吸着されためくるべき原稿を引き剥すことなく、一
緒に吸着された余分の原稿のみを吸着して元の位置に戻
すことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図1は、画像原稿読取装置の一実施例を示す斜
視図であり、同図において、1は読み取るべき原稿2を
原稿面2aを上に向けて冊子の状態で載置する原稿載
台、3はこの原稿載台1の上方に配設され、焦点深度調
整機構を有するイメージスキャナ、5,5はイメージス
キャナ3の基台4に昇降自在(矢印A,A'参照)に設けら
れ、先端がピン6で上記原稿載台1に連結される昇降機
構としての上下動アーム、7はエアチューブ8の先端に
吸引パッド9を設けてなり、上下動アーム5が下降した
ときに原稿2の上面を吸着してページめくり方向に回動
または移動(矢印B参照)するページめくり器、10はエ
アチューブ11の先端に吸引パッド12を設けてなり、
上記ページめくり器7が少なくとも1枚の原稿を吸着し
た状態で所定の回動位置にあるときに、原稿の下面に接
し、余分な原稿を吸着してページ戻し方向に回動する重
ねめくり防止器である。
【0015】上記原稿載台1は、上下動アーム5によっ
て、原稿読取時は,原稿の読取面2aがイメージスキャナ
3の下面のプラテンガラス13に当接する位置まで上昇
せしめられ(図2(J)参照)、ページめくり時は,プラテ
ンガラス13から所定間隔だけ離間する位置まで下降せ
しめられる(図2(A)参照)。原稿載台1の中央部に
は、冊子状の原稿2の綴じ部(背)2bに当接して、原稿
読取面2aを平坦にする円筒形の平坦化機構14を設け
ている。なお、この平坦化機構14は、後述するよう
に、シート状の原稿を扱いやすくすべく一括して綴じる
とともに、読取原稿面をイメージスキャナ3のプラテン
ガラス13にぴったり当接させて、鮮明な読み取りを可
能にするものである。一方、上記ページめくり器7およ
び重ねめくり防止器10は、先端の吸引パッド9,12
がゴム等のエラストマからなるとともに、吸引パッド
9,12の先端縁に、吸着した原稿に接して原稿の有無
を検出する吸着検出センサ15,16を夫々設けてい
る。イメージスキャナ3の基台4内には、上記吸着検出
センサ15,16の検出信号等に基づいて、ページめく
り器7および重ねめくり防止器10の動きを、次のよう
に制御する図7に示すような各回路からなる制御部17
が設けられている。尚、上記エラストマからなる吸引パ
ッド9,12は、柔軟で摩擦力を発揮するので、凹凸の
ある原稿でもエア漏れを生じることなく良好に吸着で
き、また、重ねめくりされた原稿を容易にずらせて分離
できるものである。また、上記吸着検出センサ15,1
6は、吸引パッド9,12が原稿を吸着したか否かを検
出して、その後の制御動作を決定するのに必須のもので
ある。
【0016】即ち、制御部17の位置制御回路18は、
ページめくり器7と重ねめくり防止器10を、図2(J)
に示す原稿読取時には、図1中の矢印Cの如く基台4側
へ没入させる一方、図2(A)に示すページめくり時に
は、原稿2とイメージスキャナ1の間の空間に突出させ
た後、吸引パッド9が図3(A)に示す原稿面2aの外側
隅部近傍に全面で接するようにページめくり器7を下降
させる。吸引パッド9が原稿面2aに接すると、制御部
17の原稿吸着回路19(図7参照)が、エアチューブ8
を介して空気の吸引を開始させ、続いて位置制御回路1
8が、原稿面を当接,押圧する最内端9aを中心にして吸
引パッド9を上方へ、図3(B)および図4(A)の矢印R
の如く小半径で回動させた後、図3(C)に示す状態を経
て、吸引パッド9を図4(B)の矢印Rの如く大半径で図
2(B)に示す所定の位置まで上方へ回動させる。上述の
吸引パッド9による原稿面の外側隅部近傍の吸着によ
り、図3(B)の矢印Arに示すように、吸着された原稿
2aとその下に重なる原稿2a'との間に空気が流入し
て、静電気等による原稿間の吸着力が著しく弱まり、2
重めくりが防止される。また、吸引パッド9の図4(A)
に示すめくり方向への小半径の回動で、原稿が折り曲げ
られるので、表面の1枚の原稿2aのみをエア吸引力以
上の大きな力でめくることができ、通気性の良い原稿の
重ねめくりをも防止することができる。
【0017】そして、上記所定の回動位置で吸着検出セ
ンサ15が、吸引パッド9に原稿が吸着されているか否
かを検出して、「無し」または「有り」を表わす信号を制御
部17に出力する。制御部17の原稿吸着検出回路20
(図7参照)は、「無し」の信号を受けると、エア吸引力制
御回路21をして、エア吸引力を漸増させるように原稿
吸着回路19および位置制御回路18を制御してページ
めくり器7に上述の吸着動作を繰り返して行なわせると
共に、吸着動作を所定回数繰り返しても原稿が吸着され
ない場合、原稿吸着検出回路20を介して図示しない警
報ブザーを鳴らすようになっている。一方、原稿吸着検
出回路20は、初めて「有り」の信号を受け,かつ重ねめ
くり防止器10の吸着検出センサ16からの後述する
「原稿なし」の信号を受けたとき、そのときのエア吸引
力をエア吸引力制御回路21に記憶させて、この吸引力
で以降の吸着動作を行なわせるとともに、位置制御回路
18によってページめくり器7と後述する重ねめくり防
止器10をめくり方向へさらに移動させる(図2(F),
(G)の矢印B参照)。ページめくりが終了すると(図2
(H)参照)、制御部17の位置制御回路18は、ページ
めくり器7と重ねめくり防止器10を、図2(I)の矢印
B'で示すように元の位置に復帰させる。なお、上述の
エア吸引力の漸増および原稿吸着確認後のページめくり
動作は、原稿の確実な吸着を図り、無駄なめくり動作を
回避して読取能率を向上させるのに不可欠であり、原稿
吸着時のエア吸引力による以降の吸着動作は、吸着ミス
をなくして読取時間を短縮するのに必要であり、警報ブ
ザーは、ユーザに異常を知らせて迅速な点検,修理を促
すのに役立つ。
【0018】また、制御部17の位置制御回路18は、
ページめくり器7が、吸着検出センサ15が原稿有りを
検出した状態で上述の図2(B)の位置で一旦停止してい
るとき、吸着されている少なくとも1枚の原稿の裏側か
ら重ねめくり防止器10の吸引パッド12を、図2(B)
の矢印Sの方向へ移動させて、ページめくり器7の吸引
パッド9にぴったりと当接させ、次いで原稿吸着回路1
9(図7参照)によって空気の吸引が開始された後、同図
の矢印S'の方向へ図示の位置まで戻され、この状態で
吸引パッド12に重ねめくりされた原稿が有るか無いか
を、吸着検出センサ16が検出する。そして、図2(B)
の如く重ねめくり原稿 「有り」 が検出されると、制御部
17の位置制御回路18は、重ねめくり防止器10を、
ページ戻し方向,つまり図2(C)の矢印S'の方向へさら
に回動させ、回動端に達して原稿が戻されると、再びペ
ージめくり器7の吸引パッド9に当接する位置まで矢印
Sの方向へ回動させ(図2(D)参照)、重ねめくり原稿が
3枚以上の場合に対処すべく上述の動作を繰り返させ
る。
【0019】一方、図2(E)の如く重ね原稿 「無し」 が
検出されると、上記位置制御回路18は、重ねめくり防
止器10を、ページめくり器7によるページめくり動作
を補助させるべく上記動作に追従させて、図2(F),
(G)の矢印Bの方向へ移動させる。ページめくりが終了
すると、重ねめくり防止器10は、既述のように図2
(I)の矢印B'の方向へ元の位置まで復帰せしめられ
る。ここで、重ねめくり防止器10の吸引パッド12の
吸引力は、制御部17のエア吸引力制御回路21(図7
参照)によって、ページめくり器7のエア吸引力よりも
小さく、かつ静電気等による原稿のページ間の吸着力よ
りも大きくなるように設定される。これによって、上記
吸引パッド12は、ページめくり器7の吸引パッド9に
吸着されためくるべき原稿を引き剥すことなく、一緒に
吸着された余分の原稿のみを吸着して元の位置に戻すこ
とができる。
【0020】ページめくり器7に当接した際の重ねめく
り防止器10の吸引パッド12の動作は、位置制御回路
18(図7参照)によって図4(C)に示すように制御され
る。まず、重ねめくり防止器10の吸引パッド12は、
原稿2a,2a'を吸着して図2(B)で述べた位置で一旦停
止しているページめくり器7の吸引パッド9に原稿2a,
2a'を介してぴったり当接した後、図4(C)に示すよう
に、原稿2a'に当接,押圧する最外端12aを中心にして
下方へ矢印Rの如く小半径で回動しつつ、矢印Uの如く
内側へ移動する。エラストマからなる吸引パッド12の
上述の動作によって、めくるべき原稿2aの裏面にひっ
ついて一緒にめくられた原稿2a'が、上記裏面に隙間K
ができるように容易にずらされ、この隙間Kに矢印Ar
の如く空気が流入して、裏面の原稿2a'の分離を促進す
る。
【0021】上記構成の画像原稿読取装置の動作のう
ち、まず、ページめくりおよび重ねめくり防止動作につ
いて、図2(A)〜(J)を参照しつつ次に述べる。 (A) 上下動アーム5により原稿載台1がイメージスキ
ャナ3から離間した状態で、読み取るべき冊子状の原稿
2を原稿面2aを上に向け、かつ綴じ部(背)2bが平坦
化機構14の円筒形の凸部に接するようにして原稿載台
1上に載せる。次いで、読み取りたいページを開いてイ
メージスキャナ1の操作パネル22のスタートスイッチ
を押す。すると、ページめくり器7と重ねめくり防止器
10は、図1の矢印Cに示すように基台4側へ退避,没
入し、上下動アーム5が図2(J)の矢印Aの如く上昇
し、原稿面2aがイメージスキャナ3のプラテンガラス
13に密着して停止する。この図2(J)に示す状態で、
イメージスキャナ3は、焦点深度調整機構により原稿面
2aに焦点を合わせた後、原稿の読み取りを行なう。読
み取りが終わると、上下動アーム5により原稿載台1は
再び図2(A)の位置まで下降し、原稿面2aとイメージ
スキャナ1の間の空間に、図示の如くページめくり器7
と重ねめくり防止器10が突出して、ページめくり動作
等が始まる。ここで、冊子状の原稿2を開いたときに凹
部となる綴じ部2bが、平坦化機構14の円筒形の凸部
に載っているので、原稿面2aがプラテンガラス13に
ぴったり当接して、鮮明な読み取りを行なうことができ
る。
【0022】(B) ページめくり器7は、図3および図
4(A),(B)で述べたように、原稿面2aの外側隅部近傍
に吸引パッド9を当接させ、エア吸引を開始しつつ、原
稿面を押圧する最内端9aを中心にして小半径で回動し
た後、図2(B)に示すように、矢印Rの如く大半径で所
定位置まで上方へ回動して停止する。これらの動作によ
って、めくろうとする原稿とその下の原稿の間に空気が
流入して(図3(B)の矢印Ar参照)、静電気等による原
稿間の吸着力が著しく弱まり、2重めくりが防止され
る。また、めくろうとする原稿が小半径で折り曲げられ
るので、表面の1枚の原稿2aのみをエア吸引力以上の
大きな力でめくることができ、通気性の良い原稿の重ね
めくりをも防止することができる。
【0023】このとき、吸引パッド9に例えば2枚の原
稿2a,2a'が吸着されているとすると、吸引パッド9の
吸着検出センサ15(図1参照)が原稿 「有り」 を検出
し、この 「有り」 の検出で、重ねめくり防止器10の吸
引パッド12が、矢印Sの方向に移動してきて吸引パッ
ド9に原稿2a,2a'を介して裏側からぴったり当接し、
エア吸引を開始しつつ、図4(C)で述べたような剥し動
作をした後、矢印S'の如く図2(B)に示す位置まで戻
り動作を行なう。上記エラストマでできた吸引パッド1
2の剥し動作によって、原稿2aの裏面にひっついて一
緒にめくられた原稿2a'は、図4(C)に示す隙間Kに矢
印Arの如く流入する空気によって容易に分離されるこ
とになる。また、吸引パッド12の吸引力が、吸引パッ
ド9の吸引力よりも小さく、かつ静電気等による原稿の
吸着力よりも大きくなるように設定されているので、原
稿2aを引き剥すことなく余分の原稿2a'のみを吸着し
て元の位置へ戻すことができる。
【0024】(C) そして、図2(B)の位置まで戻っ
た吸引パッド12は、吸着検出センサ16によって吸着
原稿の有無を検出して 「有り」 と検出し、この 「有り」
の検出で、吸引パッド12は、原稿2a'を吸着したまま
図2(C)の矢印S'のページ戻し方向へさらに回動し、
戻し動作端に達したとき原稿2a'は元の位置に戻され
る。次いで、吸引パッド12は、エア吸引を停止して、
ページめくり器7の吸引パッド9に当接する位置まで再
び矢印S(図2(B),(D)参照)の方向に回動した後、エ
ア吸引を再開しつつ上述の所定位置まで少し戻って、新
たに余分な原稿を吸着しているか否かを検出し、肯なら
ページ戻し動作を繰り返して、重ねめくり原稿が3枚以
上の場合に対処する。 (D),(E) この例では、2枚の原稿2a,2a'がページ
めくり器7に吸着された場合なので、1回のページ戻し
動作により吸引パッド9に吸着されている原稿は、図2
(D),(E)の如く1枚になり、図2(E)の位置で吸引パ
ッド12に吸着される原稿はなくなり、吸着検出センサ
16(図1参照)は、原稿 「無し」 を検出する。
【0025】(F),(G),(H) 上記 「無し」 の検出によ
って、エア吸引を続行する吸引パッド9とエア吸引を停
止した吸引パッド12は、共にページめくり方向へ矢印
Bの如くさらに移動して、吸着したページ2aを冊子の
中央を越えて裏返し、吸引パッド9は、図2(H)の位置
でエア吸引を停止する。このように、吸引パッド12
が、吸引パッド9のめくり動作を補助するように追従し
て移動するので、吸引パッド9のみによる場合に比し
て、より円滑かつ確実にページめくりを行なうことがで
きる。 (I) 吸引パッド9,12がめくり動作端に達すると、
ページめくりは終了し、両吸引パッド9,12は、矢印
B'で示すように次のページめくりに備えるべく元の位
置まで復帰動作した後、図2(A)で述べたように基台4
側へ退避,没入する。 (J) 上下動アーム5によって、原稿載台1が、次の原
稿面2a'をイメージスキャナ3のプラテンガラス13に
当接させるまで矢印Aのごとく上昇せしめられる。
【0026】尚、図2(B)の位置まで回動した吸引パッ
ド9が、原稿を吸着していない場合は、吸着検出センサ
15が原稿 「無し」 を検出し、この 「無し」 の検出によ
り、吸引パッド9は、エア吸引力を漸増してめくり動作
を最初からやり直し、吸着検出センサが初めて 「有り」
を検出したとき、そのときのエア吸引力が、制御部17
(図7参照)のエア吸引制御回路21に記憶され、記憶さ
れたエア吸引力で以降の吸着動作が行なわれる。従っ
て、原稿の吸着に強すぎず最適なエア吸引力が求めら
れ、原稿が確実に吸着できるとともに、吸着ミスなく迅
速に原稿が吸着できて、読取時間を短縮することができ
る。また、ページめくり器7の吸着検出センサ15が
「有り」 、重ねめくり防止器10の吸着検出センサ16
が 「無し」 と検出したときに、図2(F)〜(I)の最終的
なめくり動作を行なうので、無駄なめくり動作がなくな
って読取能率を向上させることができる。また、所定回
数の吸着動作によっても、ページめくり器7の吸着検出
センサ15から 「有り」 の信号が出力されない場合は、
制御部17(図7参照)の原稿吸着検出回路20が、警報
ブザーを鳴らすので、ユーザは、いち早く異常を知っ
て、迅速な点検,修理を行なうことができる。
【0027】図5は、図1で述べた原稿載台1上の平担
化機構14の詳細を示している。平担化機構14は、図
5(A),図6(A)〜(C)に示すように、原稿載台1の中
央部に円筒形の上部を少し突出させて取り付けられ、左
右に2分割された原稿載台の上板30a,30bを、図6
(C)の矢印Uで示すように僅に回動しうるように枢直し
ている。原稿載台1の上面から突出する上部部分は、図
5(B)に示すように、比較的に硬いゴムベルトからなる
半円筒31をなし、平担化機構14の本体14aに着脱
できると共に、図6(B)の如くシート状の原稿を差し込
めるように長手方向に多数にスリット32が設けられて
いる。また、原稿の種類に応じて、図5(C)に示す同様
の半円筒31'に取り替えることができる。上記平坦化
機構の本体14a内には、レバー34の操作により円筒
の中心面の左右に開閉して、図5(E)の如く差し込まれ
た多数の原稿2a,2a…の端縁を一括して挾み込む図5
(D)に示すようなシート原稿バインダ33を設けてい
る。開閉するバインダのグリップ部35の対向する内面
には、柔軟なゴム36,36を貼り付けている。また、
レバー34によって、グリップ部分35の上下方向の高
さ調整もできる。
【0028】上記構成の平坦化機構14は、図6(A)〜
(C)に示すように用いられる。平坦化機構のない原稿載
台Tに冊子状の原稿2を開いて載せると、図6(D)の如
く凸状の綴じ部(背)2bによって原稿読取面2aは一点鎖
線X2-X2で示すように屈曲するが、図6(A)に示す平
坦化機構では、載置面から突出する半円筒31に綴じ部
2bが凹状になって嵌り込み、原稿読取面2aが、一点鎖
線X1-X1の如く平坦になってイメージスキャナ1のプ
ラテンガラス13(図2(J)参照)にぴったり当接し、鮮
明な読み取りが可能になる。また、シート状の原稿2'
の場合、平坦化機構がなければ、図6(E)の如く綴じ部
2bに相当する読取面の中央が持ち上がって、一点鎖線
2-X2のように屈曲するが、図6(B)の平坦化機構で
は、半円筒31の多数のスリット32(図5(B)参照)
に差し込んだシート原稿を、内部のシート原稿バインダ
33(図5(E)参照)で一括して挾み込んで、冊子状の場
合と同様に一点鎖線X1-X1の如く平坦化することがで
きる。さらに、厚手の冊子状の原稿の場合、平坦化機構
がなければ、図6(F)の一点鎖線X2-X2の如く読取面
の中央がへこむが、図6(C)の平坦化機構では、この機
構14の回りに左右の上板30a,30bが、矢印Uのよ
うに下方に少し回動するので、一点鎖線X1-X1の如く
平坦化することができる。従って、同様にイメージスキ
ャナ1による鮮明な読み取りが可能になる。なお、原稿
載台1が、図1に示すように上下動アーム5の先端にピ
ン6で枢着されているので、原稿載台1が図1中の矢印
Dで示すように揺動し、これによってプラテンガラス1
3と原稿2の読取面2aとを、一層ぴったりと当接させ
ることができる。
【0029】図8は、以上述べた画像原稿読取装置を、
出力装置としての印刷装置に接続したシステム構成図で
ある。画像原稿読取装置41は、読み取った画像情報を
記憶するイメージバッファ43に接続されるとともに、
各ブロックを制御する制御装置43を介して、印刷装置
44に接続されている。
【0030】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
の画像原稿読取装置は、読み取るべき原稿を原稿面を上
に向けて冊子の状態で載置する原稿載台と、この原稿載
台の上方に上記原稿を読み取るべく配設され、焦点深度
調整機構を有するイメージスキャナと、上記原稿載台と
イメージスキャナを接離するように相対移動させる昇降
機構と、エアチューブの先端に吸引パッドを設けてな
り、上記原稿載台上の原稿とイメージスキャナが離間し
たときに、上記原稿の上面を吸着してページめくり方向
に回動するページめくり器と、エアチューブの先端に吸
引パッドを設けてなり、上記ページめくり器が少なくと
も1枚の原稿を吸着した状態で所定の回動位置にあると
きに、上記原稿の下面に接し、余分な原稿を吸着してペ
ージ戻し方向に回動する重ねめくり防止器を備えている
ので、下向読取式に比して操作性およびに読取能率に優
れるとともに、ローラ式に比して、原稿を汚したり傷め
たりすることなく、また、原稿の凹凸や紙質に拘わらず
原稿を1枚づつ確実にめくって読み取ることができる。
請求項2の画像原稿読取装置は、上記原稿載台の中央部
に、冊子状の原稿の綴じ部に当接して原稿読取面を平坦
にする円筒形の平坦化機構を設けているので、平坦な原
稿読取面にイメージスキャナがぴったり当接して、鮮明
な読み取りを行なうことができる。
【0031】請求項3の画像原稿読取装置は、請求項2
の平坦化機構の円筒内に、この円筒の中心面の両側に開
閉して複数枚の原稿の端縁を一括して挾み込むシート原
稿バインダを設けているので、シート状の原稿の厚い束
も、上記冊子状の原稿と同様に原稿読取面を平坦にでき
て、鮮明な読み取りを行なうことができる。請求項4の
画像原稿読取装置は、請求項1乃至3のいずれか1つの
ページめくり器の吸引パッドが、原稿を吸着する際に、
原稿の外側隅部近傍に全面で接触した後、原稿に当接さ
せた最内端を中心にして上方へ回動する一方、上記重ね
めくり防止器の吸引パッドが、少なくとも1枚の原稿を
介して上記ページめくり器の吸引パッドに当接した後、
原稿に当接させた最外端を中心にして下方へ回動しつつ
内側へ移動するようになっているので、ページめくり器
の吸引パッドによる原稿の外側隅部への吸着で、この原
稿と下の原稿の間に空気が流入して、静電気等による原
稿間の吸着力が弱まって、2重めくりが防止され、上記
吸引パッドの上方回動で原稿が折り曲げられて、表面の
原稿1枚のみを大きな力でめくることができ、通気性の
良い原稿の重ねめくりをも防止でき、重ねめくり防止器
の動作で、2重めくりされた下側の原稿が隙間ができる
ようにずらされ、この隙間の空気が流入して、原稿の分
離が促進される。請求項5の画像原稿読取装置は、請求
項1乃至4のいずれか1つのページめくり器および重ね
めくり防止器の吸引パッドの原稿との接触部が、柔軟で
摩擦力を発揮しうるエラストマからなるので、凹凸のあ
る原稿でもエア漏れを生じることなく良好に吸着でき、
また、重ねめくり原稿を容易にずらして分離することが
できる。
【0032】また、請求項6の画像原稿読取装置は、請
求項1乃至5のいずれか1つの上記ページめくり器また
は重ねめくり防止器の少なくとも一方の吸引パッドの先
端に、吸着された原稿に接して吸着原稿の有無を検出す
る吸着検出センサを設けているので、これらの吸引パッ
ドが原稿を吸着したか否かを検出することができ、その
後の制御動作を決定するのに役立つ。さらに、請求項7
の画像原稿読取装置は、請求項6のページめくり器また
は重ねめくり防止器が、上記吸着検出センサが吸着原稿
無しを検出したとき、エア吸引力を漸増させて吸着動作
を繰り返して行なわせるとともに、上記吸着検出センサ
が吸着原稿有りを検出したとき、ページめくり方向また
はページ戻し方向への回動を行なわせる制御部を有して
いるので、原稿を確実に吸着できるとともに、無駄なめ
くり動作を回避して読取能率を向上することができる。
請求項8の画像原稿読取装置は、請求項7の制御部が、
所定回数のページめくりまたはページ戻し動作を行なっ
た後のエア吸引力を検知して、検知したエア吸引力で以
降の吸着動作を行なう一方、所定回数の吸着動作によっ
ても原稿が吸着されない場合、警報を発するようになっ
ているので、1回の吸着動作で原稿を吸着できて読取時
間を短縮でき、また、警報により異常部の点検,修理を
迅速に行なうことができる。請求項9の画像原稿読取装
置は、請求項1乃至8のいずれか1つの重ねめくり防止
器のエア吸引力が、上記ページめくり器のエア吸引力よ
りも小さく、かつ静電気等による原稿のページ間の吸着
力よりも大きく設定されているので、ページめくり器に
吸着されためくるべき原稿を引き剥すことなく、一緒に
吸着された余分の原稿のみを吸着して元の位置に戻すこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像原稿読取装置の一実施例を示す
斜視図である。
【図2】 上記実施例のページめくり等の動作を説明す
る図である。
【図3】 上記実施例のページめくり器による原稿吸着
動作を順に示す図である。
【図4】 図3の原稿吸着動作および重ねめくり防止器
の動作を順に示す図である。
【図5】 上記実施例の平坦化機構の詳細を示す図であ
る。
【図6】 図5の平坦化機構を用いた原稿の載置例を従
来の載置例と比較して示す図である。
【図7】 上記実施例の原稿吸着動作を制御する制御部
を示すブロック図である。
【図8】 上記実施例の画像原稿読取装置を、印刷装置
に接続したシステム構成図である。
【図9】 従来の下向き載置式の画像原稿読取装置を示
す図である。
【図10】 従来のローラ式のページめくり器の動作説
明図である。
【符号の説明】
1…原稿載台、2…原稿、2a…原稿読取面、2b…綴じ
部(背)、3…イメージスキャナ、4…基台、5…上下動
アーム、7…ページめくり器、8,11…エアチュー
ブ、9,12…吸引パッド、14…平坦化機構、14a…
本体、15,16…吸着検出センサ、17…制御部、1
8…位置制御回路、19…原稿吸着回路、20…原稿吸
着検出回路、21…エア吸引力制御回路、30a,30b
…上板、31,31'…半円筒、32…スリット、33…
シート原稿バインダ、41…画像原稿読取装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/00 C

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読み取るべき原稿を原稿面を上に向けて
    冊子の状態で載置する原稿載台と、 この原稿載台の上方に上記原稿を読み取るべく配設さ
    れ、焦点深度調整機構を有するイメージスキャナと、 上記原稿載台とイメージスキャナを接離するように相対
    移動させる昇降機構と、 エアチューブの先端に吸引パッドを設けてなり、上記原
    稿載台上の原稿とイメージスキャナが離間したときに、
    上記原稿の上面を吸着してページめくり方向に回動する
    ページめくり器と、 エアチューブの先端に吸引パッドを設けてなり、上記ペ
    ージめくり器が少なくとも1枚の原稿を吸着した状態で
    所定の回動位置にあるときに、上記原稿の下面に接し、
    余分な原稿を吸着してページ戻し方向に回動する重ねめ
    くり防止器を備えたことを特徴とする画像原稿読取装
    置。
  2. 【請求項2】 上記原稿載台は、中央部に、冊子状の原
    稿の綴じ部に当接して原稿読取面を平坦にする円筒形の
    平坦化機構を有する請求項1に記載の画像原稿読取装
    置。
  3. 【請求項3】 上記平坦化機構は、円筒内に、この円筒
    の中心面の両側に開閉して複数枚の原稿の端縁を一括し
    て挾み込むシート原稿バインダを有する請求項2に記載
    の画像原稿読取装置。
  4. 【請求項4】 上記ページめくり器の吸引パッドは、原
    稿を吸着する際に、原稿の外側隅部近傍に全面で接触し
    た後、原稿に当接させた最内端を中心にして上方へ回動
    する一方、上記重ねめくり防止器の吸引パッドは、少な
    くとも1枚の原稿を介して上記ページめくり器の吸引パ
    ッドに当接した後、原稿に当接させた最外端を中心にし
    て下方へ回動しつつ内側へ移動する請求項1乃至3のい
    ずれか1つに記載の画像原稿読取装置。
  5. 【請求項5】 上記ページめくり器および重ねめくり防
    止器の吸引パッドの原稿との接触部は、エラストマから
    なる請求項1乃至4のいずれか1つに記載の画像原稿読
    取装置。
  6. 【請求項6】 上記ページめくり器または重ねめくり防
    止器の少なくとも一方の吸引パッドの先端に、吸着され
    た原稿に接して吸着原稿の有無を検出する吸着検出セン
    サを設けた請求項1乃至5のいずれか1つに記載の画像
    原稿読取装置。
  7. 【請求項7】 上記ページめくり器または重ねめくり防
    止器は、上記吸着検出センサが吸着原稿無しを検出した
    とき、エア吸引力を漸増させて吸着動作を繰り返して行
    なわせるとともに、上記吸着検出センサが吸着原稿有り
    を検出したとき、ページめくり方向またはページ戻し方
    向への回動を行なわせる制御部を有する請求項6に記載
    の画像原稿読取装置。
  8. 【請求項8】 上記制御部は、所定回数のページめくり
    またはページ戻し動作を行なった後のエア吸引力を検知
    して、検知したエア吸引力で以降の吸着動作を行なう一
    方、所定回数の吸着動作によっても原稿が吸着されない
    場合、警報を発するようになっている請求項7に記載の
    画像原稿読取装置。
  9. 【請求項9】 上記重ねめくり防止器のエア吸引力は、
    上記ページめくり器のエア吸引力よりも小さく、かつ静
    電気等による原稿のページ間の吸着力よりも大きく設定
    されている請求項1乃至8のいずれか1つに記載の画像
    原稿読取装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0779534A1 (en) * 1995-12-12 1997-06-18 Xerox Corporation Bound document imager with page turner
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