JPH0766760B2 - 収束性高速原子線源 - Google Patents

収束性高速原子線源

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JPH0766760B2
JPH0766760B2 JP18596486A JP18596486A JPH0766760B2 JP H0766760 B2 JPH0766760 B2 JP H0766760B2 JP 18596486 A JP18596486 A JP 18596486A JP 18596486 A JP18596486 A JP 18596486A JP H0766760 B2 JPH0766760 B2 JP H0766760B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は薄膜の堆積やドライエッチング等に適用可能な
高速原子線を発生する原子線源に関する。
更に詳しくは小型、構造簡単であり、かつ収束性のある
高速原子線を放出し得る原子線源に関する。
〔従来の技術〕
常温大気中で熱運動をしている原子は、概ね0.05ev程度
の運動エネルギーを有している。これと比べてはるかに
大きな運動エネルギーで飛翔する原子を高速原子と呼
び、それが一方向にビーム状に流れる場合に高速原子線
という。かかる高速原子線源は、ビーム加工等への適用
が可能であるため注目を集めている。
従来知られている高速原子線源の構造を第2図に示す。
同図において、11はドーナッツ状(円環状)のアノー
ド、12はリヤカソード、13はフロントカソード、14は高
速原子の放出孔、15は金属製の円筒形容器、16は電気力
線、17は高速原子線、18は高圧直流電源、19はガス導入
孔である。この動作は次のとおりである。
なお、電源18以外の各部分は真空容器容中に収められて
いる。
ドーナッツ状アノード11は、金属製円筒形容器15の中に
収められており、ドーナッツの中央の穴の中心軸と円筒
形容器の中心軸は一致するように配置されている。円筒
形容器15の底面は金属製のリヤカソード12と金属製のフ
ロントカソード13でふさがれ、各々の間は導通状態にあ
る。フロントカソード13には高速原子放出孔14が多数穿
たれている。ガス導入孔19から例えばアルゴンガスを注
入し、高圧直流電源18によってアノード11に正電圧、カ
ソード12,13に負電圧を印加する。これでアノード11と
カソード12,13の間にグロー放電が発生する。グロー放
電の中の電子に注目すると、リヤカソード12で発生した
電子はアノード11に向って加速され、途中でアルゴンの
原子と衝突をくりかえして、アルゴンイオンを生じさせ
る。アノード11に到達した電子はアノード11のドーナッ
ツ状の穴を通りぬけてフロントカソード13に向うが、徐
々に減速されてフロントカソード13の付辺で遂に速度を
失い、反転してあらためてアノード11に向って加速され
始める。このように、電子はアノード11の中央の穴を通
してリヤカソード12とフロントカソード13の間を往復し
て高周波振動を起こし、その間にアルゴンの原子と多数
衝突して大量のアルゴンイオンを生成する。
発生したアルゴンイオンはリヤカソード12あるいはフロ
ントカソード13に向って加速され、充分な運動エネルギ
ーを得る。フロントカソード13の付近は高周波振動をし
ている電子の折り返し点であるので低速の電子が多数存
在する空間でもある。フロントカソード13に向って加速
されてこの空間に侵入したアルゴンイオンは低速の電子
と再結合してアルゴン原子に変換される。衝突の際の電
子の質量がイオンに比べて極めて軽いために衝突によっ
て生じたアルゴン原子の運動エネルギーの損失は無視で
きるほど小さい。よって発生したアルゴン原子の運動エ
ネルギーと運動の方向はイオンのときに得た運動エネル
ギーおよび運動の方向に殆んど等しく、高速原子線17と
なって放出孔14から放出される。
なお、リヤカソード12に向ったアルゴンイオンは高速原
子に変換された後、リヤカソード12に吸収されて削減す
る。
〔解決すべき問題点〕
しかしながら、従来のかかる高速原子線源においては、
アノード11の周囲を金属製容器15が囲んでいる(特に円
筒状容器の側面が金属である)点、及びアノードの外径
寸法に比べフロントカソード及びリヤカソードの外径が
大きい点を理由として、アノード11から発生する電気力
線16が中心軸のまわりに発散してしまう。従って高速電
子線を取り出すフロントカソードとアノードの間の電気
力線も発散してしまうので、アルゴンイオンも電気力線
16にほぼ沿って加速されてその方向に原子を放出するた
め、放出孔14を出た高速原子線は発散してしまう。この
為、原子線を照射した場合に低密度となるから加工に大
なるエネルギーを供給する必要があり、消費電力が大き
いという欠点があった。又、被加工部を微小領域に特定
することが困難である為、微細加工に適用できないとい
う欠点があった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、かかる従来の高速原子線源の欠点を解
決し、小型,構造簡単で、かつ収束性のある高速原子線
を発生し得る原子線源を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、アノードから発生する電気力線が少なくとも
フロントカソードに向って収束するようなアノードとカ
ソードの電極形状、及び寸法関係を特定したものであ
る。より具体的には、フロントカソードの外径を、アノ
ードの内径よりも小さくすることにより、少なくともア
ノードからフロントカソードに向う電気力線を収束さ
せ、これにより収束性のある高速原子線を得ることを最
も主要な特徴とする。
〔実施例1〕 第1図(a)は本発明の最も好ましい態様を示す第1の
実施例である。
ここに、1は円環状のアノード(外径寸法D3,内径寸法
d2)、2はリヤカソード(外径寸法D1)、3はフロント
カソード(外径寸法D2,内径寸法d1)、4はフロントカ
ソード(3)に設けられた高速原子線放出孔、6,6′は
電気力線、7は収束性高速原子線源、8は高圧直流電
源、9はガス導入孔、21はガラスあるいはセラミックに
代表される絶縁性素材の円筒形容器、22は円筒形容器の
第1の底面であって、ガラスあるいはセラミックに代表
される絶縁性素材からなり中心部にリヤカソード2が埋
め込まれている。23は円筒形容器の第2の底面であっ
て、ガラスあるいはセラミックに代表される絶縁性素材
からなり、中心部にフロントカソード3が埋め込まれて
いる。
本実施例においては、円筒形容器(21)の中心軸と、ア
ノード(1)及び両カソードの中心軸が一致するように
配置されるとともに、リヤカソード2の外径(D1)はア
ノードの内径d2よりも小さく、ほぼフロントカソードの
外径(D2)とほぼ等しいように設定されている。
ここでガス導入孔9から例えばアルゴンガスを導入し、
アノード1とカソード2,3の間に高圧直流電源8によっ
て直流の高電圧を印加する。極性はアノード1が正とな
るようにする。このようにすればアノード1とカソード
2,3の間にグロー放電が発生し第2図の従来例と同様な
過程によって高速原子線が生成される。
ここで、第1図(a)に示すようにフロントカソード3
の外径はアノード1の内径d2より小さくできており、か
つ、アノード1は周囲を電気的絶縁性の円筒形容器21で
囲まれているためにアノードからフロントカソードに向
う電気力線6はアノード1から、フロントカソード3に
向って収束的に発生するから、アルゴンイオンも電気力
線6に沿ってフロントカソード3に向って収束的に運動
する。従って、イオンと電子の再結合によって生成され
る高速原子も収束しながら放出孔4から放出され、収束
性の高速原子線7が得られる。なお、第1図(a)に示
すようにリヤカソード2の外径(D1)もアノードの内径
(d2)よりも小さくしておけば、アノードからリヤカソ
ードに向う電気力線6′も収束性を有する。
このようにすれば、アノード(1)の両側で放電電流が
効果的に高速原子の生成に寄与するので、収束性原子線
をより効率的に発生できる。
〔実施例2〕 第1図(b)は本発明の他の実施例である。
第1図(a)と同一部分には同一の符号を付してある。
第1図(a)とのちがいはリヤカソードの外径(D1
が、アノードの内径(d2)より充分大きくなっている点
である。このようにしても、フロントカソード側の電気
力線は収束するので高速原子線も収束する。ただし、リ
ヤカソード側で電気力線が収束しないので、結果として
アノードの両側でプラズマに寄与する電子密度が異な
り、効率が弱干低下する。
〔実施例3〕 図示は省略するが、本発明においてアノードの中心と、
両カソードの中心は同一線上に位置している必要は無
い。即ち、中心軸が一致していなくとも、要するにアノ
ードとフロントカソード間にできる電気力線が収束して
いることのみが必須な要件である。
従って、例えばフロントカソードのみが、円筒状容器の
底面の中心から偏在しているような構成でも収束性の高
速原子線を放出できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、アノードとフロントカソード間に
できる電気力線を収束させるように、アノードとフロン
トカソードの寸法比を設定した結果、収束性原子線を発
生できる。又、簡易,小型な構成で、放電電流を効果的
に原子線の生成に寄与できるので効率の良い線源を実現
できる。又、原子線が収束性であるので微細加工等への
適用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明にかかる収束性高速原子線源の第
1の実施例、第1図(b)は本発明にかかる収束性高速
原子線源の第2の実施例、第2図は従来の高速原子線
源。 1,11……アノード、2,12……リヤカソード、3,13……フ
ロントカソード、4,14……高速原子線放出孔、21,15…
…円筒形容器、6,6′,16……電気力線、7,17……高速原
子線、8,18……高圧直流電源、9,19……ガス導入孔、2
2,23……円筒形容器底面。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性素材からなる円筒形容器(21)と、
    当該円筒形容器の第1の底面(22)に設けられ、導電性
    素材からなる第1の直径(D1)を有するリヤカソード
    (2)と、上記円筒形容器の第2の底面(23)に設けら
    れ、導電性素材からなり、第2の外径(D2)と第1の内
    径(d1)を有する円環状のフロントカソード(3)と、
    上記リヤカソード(2)とフロントカソード(3)との
    間に設けられ、導電性素材からなり第3の外径(D3)と
    第2の内径(d2)を有する円環状であって、かつ、少な
    くとも当該内径(d2)が上記フロントカソード(3)の
    外径(D2)よりも大きなアノード(1)と、上記円筒形
    容器内にプラズマ発生用のガスを導入する為のガス導入
    口(9)と、上記アノード(1)とフロントカソード
    (3)及びリヤカソード(2)との間に電圧を印加する
    高圧直流電源とを少なくとも含んで構成されることを特
    徴とする高速原子線源。
  2. 【請求項2】フロントカソード(3)とリヤカソード
    (2)及びアノード(1)が中心軸を一致して配されて
    いることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の高速
    原子線源。
  3. 【請求項3】リヤカソードの外径(D1)が、アノードの
    内径(d2)よりも小さいことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の高速原子線源。
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JP2509488B2 (ja) * 1991-09-12 1996-06-19 株式会社荏原製作所 高速原子線源
JP3305553B2 (ja) * 1995-11-17 2002-07-22 株式会社荏原製作所 高速原子線源
CA2732372A1 (en) * 2008-07-31 2010-02-04 Jiddtek Pty Ltd Neutral particle generator

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