JPH0765976B2 - 交流カロリメトリによる熱拡散率測定方法及び装置 - Google Patents

交流カロリメトリによる熱拡散率測定方法及び装置

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JPH0765976B2
JPH0765976B2 JP61284415A JP28441586A JPH0765976B2 JP H0765976 B2 JPH0765976 B2 JP H0765976B2 JP 61284415 A JP61284415 A JP 61284415A JP 28441586 A JP28441586 A JP 28441586A JP H0765976 B2 JPH0765976 B2 JP H0765976B2
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良三 加藤
一郎 八田
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真空理工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、厚さが例えば1mm以下の肉厚の薄い試料板に
ついての厚さと直角方向の熱拡散率を求める交流カロリ
メトリによる熱拡散率測定方法及び装置に関する。
(従来の技術) 近年、エレクトロニクス技術の進歩に伴ない、例えば1m
m以下のセラミック板の上に高密度の集積回路を形成す
ることが多くなり、これ等の肉厚の薄い材料の熱的性質
を知ることが必要になってきた。
そこで本出願人は先に、この要求を満たす熱拡散率測定
方法及び装置を提案した(特公平4-79411号、特公平4-7
9535号公報参照)。
第5図及び第6図は、この装置の説明線図を示す。
同図において、aは被測定試料板でこの試料aの片面の
一部を覆う覆い板bが、これに連結されたマイクロメー
タcにより試料板aの面に沿って移動自在に配置されて
いる。この覆い板bの上部には、直径上の中心で回転自
在に軸支され、図示しないモータにより所定回転数で回
転する半円形板から成るチョッパdを付設した例えばハ
ロゲンランプのような熱源eが配設されている。試料板
aの被遮蔽部には熱電対gがスポット溶接され、該熱電
対gはセンサhの出力を参照信号とするロックイン増幅
器iに接続されている。
以上のように構成された装置において、ロックイン増幅
器iの出力から測定される試料板aの熱電対gの溶接点
の交流温度と、この溶接点から覆い板bの端縁までの距
離Lとの間には、 但し、f(=w/2π)はチョッパによる熱エネルギQの
交流周波数 cは試料板aの単位体積当りの熱容量 dは試料板aの厚さ kは熱拡散長の逆数で Dは試料板aの面方向への熱拡散率なる1次式の関係が
成立つ。
かくてマイクロメータcによって覆い板bを多数回微動
させ、その度毎の交流温度Tacをロックイン増幅器iの
出力から求め、その対数値を距離Lの関数としてプロッ
トすると直線が得られる。この直線の傾斜は上式のkLの
kに相当するから、その勾配からk,kから熱拡散率Dが
得られる。
(発明が解決しようとする問題点) 上述の装置によれば、被測定試料に対して熱エネルギー
を熱拡散長に応じた面積に一定且つ均一に照射しなけれ
ばならないが、ダイヤモンド単体試料のように、2cm2/
secより大きな熱拡散率は、試料の熱拡散長が大きいた
め、広い面積を一定且つ均一に照射しなければならな
い。更に高いS/N比を得るためには高強度で照射しなけ
れば成らない。そのような諸条件を同時に満たす熱源は
技術的に困難であり、従って精度の高い測定が困難であ
った。
本発明は、このような不都合を解消する熱拡散率測定方
法及び装置を提供することをその目的とするものであ
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上述の目的を達成するために、厚さが一定の
薄い被測定試料板の一部に一定振幅の熱エネルギーを断
続照射し、被測定試料板の被照射部における被照射部か
らの種々の距離の点の交流温度を測定し、該距離と交流
温度の関係から被測定試料板の面方向への熱拡散率を測
定する交流カロリメトリによる熱拡散率測定方法におい
て、被測定試料板に前記熱エネルギーを帯状に照射する
ことを特徴とする熱拡散率測定方法であり、被測定試料
板の片面に一定振幅の熱エネルギーを帯状に断続照射す
る加熱装置と、該被測定試料板の非照射部に固着された
温度検出素子と、被測定試料板の被照射部と温度検出素
子の固着点との距離の変化を測定する測定器と、前記温
度検出素子の交流出力を増幅するロックイン増幅器とか
ら構成されたことを特徴とする熱拡散率測定装置であ
る。
(作用) 試料を帯状に照射加熱し、試料板が無限長のときの熱伝
導方程式は半無限照射加熱の場合と同様な解析解が得ら
れる。したがって試料板を帯状に照射加熱し、試料板の
熱拡散長に応じて試料板の長さを十分長くすることによ
り、半無限照射の場合と同様に試料板の熱拡散率を求め
ることができる。即ち、 熱源からの熱エネルギーを被測定試料板に帯状に照射し
た場合、次のような熱伝導方程式 −l≦x≦lでは x<−lでは l<xでは 但し、κは熱伝導率 cは単位体積当りの熱容量 dは被測定試料板の厚さ Tは温度 Qは単位面積当りの熱量 l、−lは熱エネルギーが加えられる試料の幅の
両端の位置 に次のような条件すなわち境界条件 x=−lでは x=lでは を入れると、次のような交流温度Tacについての解が得
られる。
但し、lは帯状孔の巾、 f(=w/2π)はチョッパによる熱エネルギーの交流周
波数 kは熱拡散長の逆数 Lは被照射部から熱電対までの距離 上式において、 であり、 上式にzを代入すると共に対数をとると、 ln|Tac|=lnz−(1+i)kL なる1次式が得られる。
かくて覆い板を複数回に亘って微動させ、被測定試料板
の非照射部における帯状被照射部からの種々の距離の点
の交流温度を測定し、該距離を変数とする交流温度の対
数特性曲線の勾配値kを求め、 から熱拡散率を求める。
以上のように試料を帯状に照射加熱する方法において
は、広い面積を均一に照射加熱する必要がないので、照
射光源についての制限が根本的に解消される。従来のハ
ロゲン・ランプを使用した照射加熱だけでなく、照射熱
エネルギーの総量は小さいが、単位面積当たりの熱エネ
ルギーの大きなレーザーを使用した照射加熱によって、
高精度測定を実現することが可能である。
(実施例) 以下本発明の実施例を図面につき説明する。
第1図及び第2図は、本発明の1実施例を示す。
同図において、1は被測定試料板で、該試料板1の上部
には試料板1の片面を覆って帯状孔2を有する覆い板3
が試料板1の面に沿って移動自在に配設されている。該
覆い板3の上部には、所定距離を隔てて例えばハロゲン
ランプ4が取付けられ、該ハロゲンランプ4の所定位置
の光が覆い板3の移動に拘らず、常にその帯状孔2を透
過するように、覆い板3は、その1端においてマイクロ
メータ5に固着されて支持されている。前記ハロゲンラ
ンプ4、覆い板3及び後述のチョッパ8は、被測定試料
板1に一定振幅の熱エネルギーを帯状に断続照射する加
熱装置を構成する。6は覆い板3でハロゲンランプ4の
光線の照射から遮蔽される被測定試料板1の面に点溶接
された熱電対で、該熱電対6は例えばロックイン増幅器
7に接続されている。該ロックイン増幅器7は、回転半
円板から成るチョッパ8により断続される例えば、発光
タイオードと、対向する受光素子とで構成されるフォト
インターラプタ(光電スイッチ)から成るセンサ9の出
力を参照信号としており、熱電対6の交流出力を増幅
し、この出力を図示しない記録計に入力する。
尚、被測定試料板1は、図示しないが熱浴中に配置し、
該試料板1から外へ熱が逃げるときの熱抵抗Rが大にさ
れている。
第3図は、高温下(低温下についても同様に)おける被
測定試料板1の熱拡散率を測定する場合に好適な本発明
の第2の実施例を示す。
この実施例では、被測定試料板1は、例えば赤外線加熱
炉10の中に配設し、その透光窓11から該加熱炉10の外に
配設したハロゲンランプ4の光線の照射を受けられるよ
うになっている。
ハロゲンランプ4は前記実施例と同様、帯状孔2を有す
る覆い板3に固設されている。この覆い板3は、被測定
試料板1に沿って移動しうるようにし、その1端におい
てマイクロメータ5に取付けられ、マイクロメータ5は
ギヤを介して直流モータ12によって駆動され、覆い板3
の移動量は、直流モータ12のロータに連結されたエンコ
ーダ13の出力から測定するようになっている。また、覆
い板3と透光窓11の間には、ハロゲンランプ4から覆い
板3の帯状孔2を通過した光が被測定試料板1の上に細
い帯状光として集束するように、アクロマートレンズ
(色消しレンズ)14が配設されている。前記ハロゲンラ
ンプ4、覆い板3、アクロマートレンズ14及びチョッパ
8は、被測定試料板1に一定振幅の熱エネルギーを帯状
に断続照射する加熱装置を構成する。かくて直流モータ
12を駆動すると、マイクロメータ5を介して覆い板3は
移動し、それに伴い被測定試料板1上に集束した帯状光
は非照射部に設けられた熱電対6に近づきあるいは遠ざ
かる。
第4図は、本発明の第3の実施例を示す。
この実施例では、熱エネルギー源としてハロゲンランプ
4の代りに例えばHe-Neを使用した連続発振のレーザ4A
が用いられている。このレーザ4Aのレーザ光は、レンズ
で構成されるビームエキスパンダ15により帯状に広がっ
た平行光にされ、この平行光はミラー16で反射されて被
測定試料板1を照射するようになっている。上記のレー
ザー4A,ビームエキスパンダ15及びミラー16は、被測定
試料板1に一定振幅の熱エネルギーを帯状に断続照射す
る加熱装置を構成する。このミラー16は、被測定試料板
1に照射する帯状光が熱電対6に対し、近づきあるいは
遠ざかるように、直流モータ12て駆動されるマイクロメ
ータ5の一端に固定されている。その他の構成は第3図
示のものと同じである。
この実施例によれば熱源としてレーザ光を用いているの
で、単位面積当りのエネルギー強度をハロゲンランプに
比べて大きくすることが容易であるから、交流温度の振
幅を大きくでき、その結果S/N比のよい交流温度の測定
すなわち熱拡散率の測定ができる。
尚、第4図示の実施例では、レーザ4Aとミラー16を使用
したが、ミラー16を使用しないで、マイクロメータ5の
先端にレーザ4A及びビームエキスパンダ15を取付け、ビ
ームエキスパンダ15の出力を被測定試料板1に直接照射
するようにしてもよい。
以上の実施例装置による熱拡散率の測定は上述した従来
装置による方法と同じように行なわれる。
(発明の効果) 以上の記載から明らかなように、本発明によるときは、
被測定試料板に熱エネルギを帯状に照射して熱拡散率を
測定するものであるから、熱源として、面積が広く、強
度が一定で且つ均一なものを必要としない。したがって
熱拡散率の大きな材料について精度の高い測定が容易で
ある。また0.3mmより厚い試料でも試料長を熱拡散長に
比べて充分大きくするだけで測定できる。また熱源とし
て、照射面積は小さいが単位面積当りの熱エネルギーの
大きなレーザを使用できるから、更に精度の高い測定を
行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の1実施例の線図、第2図は第1図の
II-II線から見た平面図、第3図及び第4図はそれぞれ
本発明の他の実施例の線図、第5図は従来例の線図、第
6図は第5図のVI-VI線から見た平面図である。 1……被測定試料板、2……帯状孔 3……覆い板、4……ハロゲンランプ 4A……レーザ、5……マイクロメータ 6……熱電対、15……ビームエキスパンダ 16……ミラー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚さが一定の薄い被測定試料板の一部に一
    定振幅の熱エネルギーを断続照射し、被測定試料板の被
    照射部における被照射部からの種々の距離の点の交流温
    度を測定し、該距離と交流温度の関係から被測定試料板
    の面方向への熱拡散率を測定する交流カロリメトリによ
    る熱拡散率測定方法において、被測定試料板に前記熱エ
    ネルギーを帯状に照射することを特徴とする交流カロリ
    メトリによる熱拡散率測定方法。
  2. 【請求項2】被測定試料板の片面に一定振幅の熱エネル
    ギーを帯状に断続照射する加熱装置と、該被測定試料板
    の非照射部に固着された温度検出素子と、被測定試料板
    の被照射部と温度検出素子の固着点との距離の変化を測
    定する測定器と、前記温度検出素子の交流出力を増幅す
    るロックイン増幅器とから構成されたことを特徴とする
    交流カロリメトリによる熱拡散率測定装置。
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