JPH0765480B2 - トンネル内壁面の撮影方法およびその装置 - Google Patents

トンネル内壁面の撮影方法およびその装置

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JPH0765480B2
JPH0765480B2 JP2013138A JP1313890A JPH0765480B2 JP H0765480 B2 JPH0765480 B2 JP H0765480B2 JP 2013138 A JP2013138 A JP 2013138A JP 1313890 A JP1313890 A JP 1313890A JP H0765480 B2 JPH0765480 B2 JP H0765480B2
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axis
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reflecting mirror
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丈久 難波
隆 番匠谷
俊夫 廣瀬
浩 仲尾
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近畿日本鉄道株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はトンネル内壁面の撮影方法およびその装置に
関し、トンネル内壁面を一定間隔で輪切りにした形で連
続的または間欠的に撮影し、得られたトンネル展開写真
またはトンネル展開図面によって、トンネル覆工内面の
変化していく状態を客観的な正確さをもって時系列的に
追跡し、管理するのに用いられる。
〔従来の技術〕
近年、コンクリート構造物について、劣化等の機能低下
が数多く報告され、その検査・管理方法が種々考察され
ている。しかしながら、トンネルについては、他のコン
クリート構造物の場合と異なり荷重条件の測定ないし想
定が困難なこともあって、従来は、最終列車の通過後に
専門の検査員をトンネル内に入れ、この検査員によりト
ンネル入口からの距離に応じてアーチクラウンの両側の
覆工内面に見られるひび割れ、目地切れ、圧ざ、剥落、
漏水、覆工背面の土砂流失、剥離、食い違い、および材
質劣化等の現状を、目視あるいは局部的な測定によりス
ケッチさせ、スケッチにより作成されたトンネル展開図
を用いて、トンネル覆工内面の検査・管理が行なわれて
いた。
〔発明が解決しようとする課題〕
検査員のスケッチにより作成されたトンネル展開図を用
いて、トンネル覆工内面の各種欠陥の進行状況を検査
し、その管理を行なう場合には、トンネル展開図は検査
員の目視によって作成されているため、各種欠陥の長
さ、形状、広がりの範囲等について客観的な正確さがな
い上に、作成されるトンネル展開図の精度は、検査員の
個人差によって大きく左右されるので、各種欠陥の経時
的な変化を客観的に追跡することができなかった。
この発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、トンネル入口からの距離
に対応してトンネル内壁面の状況を客観的な正確さをも
って能率良く記録することができ、しかも、その記録結
果からトンネル内壁面の変化していく状態を経時的に追
跡することができるトンネル内壁面の撮影方法およびそ
の装置を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本願発明者らは、トンネル内壁面の大部分がトンネル中
心軸線を中心とする円弧状であるのを利用し、トンネル
中心部に位置させたカメラによりトンネル内壁面の一定
幅のパノラマ写真を作成して合成すると、上記従来の問
題点が解決されることに着目して、本願発明を完成した
ものである。
第1の方法発明は、(a)レーザー放射方向がトンネル
中心軸線に一致するようにレーザービームを放射させ、
(b)このレーザビームの経路中に平面反射鏡を備える
カメラを配置して、前記平面反射鏡へのレーザビームの
入射経路と前記平面反射鏡からの反射径路を一致させる
ことにより、前記カメラをトンネル中心部に位置させる
と共に、前記カメラの撮影方向を前記トンネル中心軸線
と直交させ、(c)この状態のままで、前記カメラを連
続的または間欠的に回転させて、前記トンネル中心軸線
方向の一定幅についてトンネル内壁面の展開画像を求
め、(d)前記カメラを前記トンネル中心軸線上を移動
させつつ、同じ方法によって前記展開画像を求めるよう
にしている。
また第2の方法発明は、(e)平面反射鏡を備えてお
り、この平面反射鏡と直交する軸を中心軸にして半径方
向を撮影するカメラを、円周上に複数個配置してトンネ
ル内壁面を撮影する方法であって、(a)レーザー放射
方向がトンネル中心軸線に一致するようにレーザービー
ムを放射させ、(b′)このレーザビームの経路中に前
記平面反射鏡を備える複数個のカメラを配置して、前記
平面反射鏡へのレーザビームの入射経路と前記平面反射
鏡からの反射径路を一致させることにより、前記平面反
射鏡と直交する軸と、前記トンネル中心軸線とを一致さ
せ、(c′)前記トンネル中心軸線方向の一定幅につい
てトンネル内壁面の展開画像を求め、(d)前記カメラ
を前記トンネル中心軸線上を移動させつつ、同じ方法に
よって前記展開画像を求めるようにしている。
そして、装置発明は、スリット状の撮影開口部(1a)
を備えており、その撮影方向が一定平面内で回転するパ
ノラマカメラ(1)と、このパノラマカメラを保持す
ると共に、前記撮影方向の回転中心軸と直交する平面を
有する平面反射鏡(4)を保持する保持部(2,3,5)
と、この保持部(2,3,5)と結合されており、互いに
直交する二平面内において前記パノラマカメラ(1)お
よび前記平面反射鏡(4)を回転させる垂直面内回転手
段(8)および水平面内回転手段(15)と、これら回
転手段のいずれか一方と結合されており、前記パノラマ
カメラおよび前記平面反射鏡を、高さ方向とこれに直交
する左右方向にそれぞれ移動させるZ軸駆動手段(22)
およびX軸駆動手段(31)とを備えており、トンネル
中心軸線(C−C)に一致した経路を有するレーザービ
ームの誘導によって前記平面反射鏡(4)を前記トンネ
ル中心軸線と直交させ、その後、前記パノラマカメラの
撮影方向を前記トンネル中心軸線と直交する平面内で回
転させてトンネル内壁面を撮影するようにしている。
〔作用〕
この発明によれば、トンネル中心部に位置させたカメラ
により、トンネル中心軸線に垂直な面内のトンネル内壁
面を撮影できるため、トンネル中心軸線に沿って同じ縮
尺をもったトンネル展開画像を簡単に得ることができ
る。
〔実施例〕
第1図は、トンネル内壁面の撮影方法の一実施例を示す
もので、撮影開口部1aをトンネル内壁面の方に向けたカ
メラ1をトンネル中心部に位置させ、このカメラ1をト
ンネル中心軸線C−Cと垂直な面内で連続的または間欠
的に回転して、トンネル内壁面の一定幅のパノラマ写真
を撮影するようにしたものである。第1図において、斜
線を施した帯状部分が一回の撮影によって得られるトン
ネル内壁面の撮影範囲である。それ故、得られた一定幅
のパノラマ写真をトンネル入口から出口までその順に合
成すると、トンネル中心軸線C−Cに沿って同じ縮尺を
もった客観的で精度のよいトンネル内壁面の展開写真が
得られるから、この展開写真を用いると、トンネル内壁
面全体の現状や時系列的な変状の進行状態を定量的に把
握してトンネルの管理に役立てることができる。
トンネル内壁面を撮影するカメラとしては、スリット状
の撮影開口部を備えたパノラマカメラ(連続回転撮影の
場合)のほかに、一眼レフカメラやビデオカメラ(間欠
的に回転して撮影する場合)も用いることができる。ビ
デオカメラを用いたときに、得られた画像を光ディスク
プレーヤやフロッピーディスクに入力すると、トンネル
展開画像の合成が容易になるとともに、トンネル内壁面
の各種変状の検索を迅速に行なうことができる。
方法発明の他の実施例としては、トンネル中心軸線C−
Cを中心とする垂直面内の円周上に複数個のカメラを配
列し、これらの複数個のカメラによってトンネル中心軸
線C−Cに垂直な面内のトンネル内壁面を分割して撮影
し、撮影された分割画像の合成によりトンネル内壁面の
一定幅の展開画像を得るようにしてもよい。この方法に
よっても、前記実施例の場合とほぼ同じ作用効果が得ら
れる。
以下、上記第一の方法発明を実施する装置の一例につい
て図面を参照して説明する。
第2図および第3図において、1はスリット状の撮影開
口部1aを備えたパノラマカメラで、このパノラマカメラ
1は、円筒状の水平支持部材2によってL形のカメラマ
ウント部材3の垂直部3aに保持され、水平支持部材2内
に収納された不図示のリモコンモータにより、パノラマ
カメラ1の水平な中心軸線のまわりに360゜回転できる
構成となっている。カメラマウント部材3は、水平部3b
の先端側に反射平面鏡4の中心をパノラマカメラ1の水
平な中心軸線と一致させるミラーマウント部材5が垂直
方向に立設されるとともに、先端側の下面に支持部材6
が下向きに突出されている。
支持部材6の背面側には、第4図の分解斜視図に示すよ
うに、パノラマカメラ1を垂直面内で前後方向に首振り
させる垂直面内回転手段8が連結ブロック7を介して取
り付けられている。垂直面内回転手段8は、第5図に示
す如く、円弧面にウオーム歯形が形成された弓形の回転
子9と、この回転子9のウオーム歯形と噛合いリモコン
モータ11によって正逆方向に回転されるウオーム10と、
このウオーム10を収納して弓形の回転子9との噛合い部
を外部から見えないように覆う収納ケース12とからなっ
ている。リモコンモータ11は収納ケース12から下向きに
突出されたコの字形の取り付け部材13に保持されてい
る。
収納ケース12の背面側には、パノラマカメラ1を左右方
向に回転させる水平面内回転手段15が連結ブロック14を
介して取り付けられている。水平面内回転手段15は、垂
直面内回転手段8と全く同じ構成を有するものが左右方
向に90゜回転して取り付けられたもので、水平面内回転
手段15を構成している弓形の回転子16は、垂直面内回転
手段8の収納ケース12と連結ブロック14によって一体に
結合されている。前記回転子16の円弧面と噛合うウオー
ム17は、収納ケース19から突出されるコの字形の取り付
け部材20に保持された水平方向のリモコンモータ18によ
り正逆方向に回転される(第4図、第5図参照)。
水平面内回転手段15は、収納ケース19の背面側に固着さ
れた水平連結部材21により、縦方向に配設されたZ軸駆
動手段22の縦摺動子27と一体に連結されている。Z軸駆
動手段22は、前面側が開口された箱形の枠部材23と、こ
の枠部材23の中央部の縦方向に保持されてZ軸リモコン
モータ25により正逆方向に回転されるネジ軸24と、この
ネジ軸24の左右両側にネジ側24と平行に保持される2本
の案内軸26,26と、前記ネジ軸24と螺合するナットブロ
ック28および案内軸26,26を挿通させる一対の回転防止
ブロック29,29が背面側に固着された縦摺動子27とから
構成されている(第3図参照)。
それ故、ネジ軸24がZ軸リモコンモータ25によって正逆
いずれかの方向に回転されたとき、回転防止ブロック2
9,29によりネジ軸24と一体に回転するのを防止されてい
る縦摺動子27は、ネジ軸24と螺合するナットブロック28
により、ネジ軸24に沿って上下方向に移動されるため、
水平連結部材21を介して縦摺動子27に保持されたパノラ
マカメラ1、垂直面内回転手段8、および水平面内回転
手段15は、縦摺動子27とともに上下方向に移動される。
Z軸駆動手段22は、枠部材23の背面側を連結ブロック30
を介して横方向に配設されたX軸駆動手段31の横摺動子
36と一体に結合されている。X軸駆動手段31は、Z軸駆
動手段22と全く同じ構成を有するものを左右方向に90゜
回転したもので、横摺動子36は、背面側のナットブロッ
ク37で枠部材32の中央部に保持された横方向のネジ軸33
と螺合されるとともに、ネジ軸33の上下に平行に保持さ
れた案内軸35,35を挿通させる回転防止ブロック38,38に
よって回転を防止されている(第3図参照)。
それ故、ネジ軸33がX軸リモコンモータ34によって正逆
いずれかの方向に回転されたとき、パノラマカメラ1を
垂直面内と水平面内で回転可能に保持するZ軸駆動手段
22は、横摺動子36とともに左右方向に移動される。
39はX軸駆動手段31の背面側に固定された支持部材で、
X軸駆動手段31は、この支持部材39を介してレール上に
載置された台車41に対し、高さ方向と左右方向とに大き
く移動可能に構成されたL形アーム40に保持されてい
る。台車41に対するL形アーム40の移動は、例えば、第
2図と第6図に示す如き構成によって行なわれる。
台車41の上面に固定された水平基板42に、車輪43,43を
結合している車軸44と平行な一対のガイド部材45が設け
られるとともに、これらのガイド部材45,45に摺動可能
なスライドテーブル46が脱落しないように装着されてい
る。スライドテーブル46の上面には、ガイド部材45,45
に沿って任意の位置まで移動されたスライドテーブル46
をその位置に位置決めするブレーキ手段47,47が取り付
けられている。
48はスライドテーブル46の上面に取り付けられた垂直方
向の支柱で、この支柱48の前面側の中央部には、支柱48
の上端に固定された突出天板49とスライドテーブル46と
間に、台形ネジを備えたネジ軸50が回転可能に設けられ
るとともに、このネジ軸50の左右両側にネジ軸50と平行
な案内軸51,51が保持されている。前記L形アーム40は
支柱48への結合部40aの背面側に、ネジ軸50と螺合する
ナットブロック52と、その左右両側の案内軸51,51を挿
通させる回転防止ブロック53,53とが設けられている。
ネジ軸50に螺合されてL形アーム40の下側パネル54に回
転可能に保持されたナットブロック52がハンドル55の手
回しにより傘歯車の噛み合いによって回転されたとき
に、ネジ軸50に沿ってL形アーム40が上下方向に移動さ
れる構成となっている。
L形アーム40は、台車41の移動方向側に突出するカメラ
支持部40bの先端側に、トンネル内壁面をほぼ均一に照
明する複数個の照明用ライト57を備えた照明手段56が取
り付けられている。複数個の照明用ライト57は、支柱58
の上端に中心軸線がパノラマカメラ1の中心軸線とほぼ
一致するよう保持された水平な円筒短管59の表面に、設
定された間隔でトンネル内壁面を照明する向きに取り付
けられている。しかし、この照明手段56は、L形アーム
40のカメラ支持部40bに必ずしも取り付ける必要はな
く、L形アーム40と別個に設けてもよい。
パノラマカメラ1の水平な中心軸線をトンネルの中心軸
線と一致させるために、例えば、レーザー光線を発射す
る発射装置A(第7図)と、レーザー光線を反射する反
射装置B(第8図)とが用いられる。
レーザー光線としては、例えば、He−Neレーザーが使用
される。レーザー光線発射装置Aは、三脚ベース台60の
上にエレベータ付きの三脚61が載置され、この三脚61の
上部のX−Yステージ62に取り付けられる第1の雲台63
Aに、ビームエキスパンダー64と結合されたHe−Neレー
ザー65が前後、左右方向に回転可能に取り付けられてい
る。ビームエキスパンダー64の前方には、三脚61に取り
付けの第2の雲台63Bに保持されるスタンド66にターゲ
ット用のアクリル板67が垂直にセットされている。
レーザー光線反射装置Bは、三脚ベース台68上にエレベ
ータ付きの三脚69が載置され、この三脚69の上部に保持
されたスタンド70にターゲット用のアクリル板71が垂直
にセットされた構成となっている。
次に、この実施例の装置を用いたトンネル内壁面の撮影
を第9図について説明する。
先ず、スチールテープ等でトンネルの中心を測量してか
ら三脚61,69に保持されたレーザーターゲット用のアク
リル板67,71を設定された距離、例えばレール直線部で1
00m程度、レール曲線部で30m程度の間隔でトンネルの中
心部にセットし、起点側、終点側の両方のアクリル板6
7,71を通過するようにレーザービームをセットする。
レーザービームのセットが終ると、台車41に取り付けら
れた反射平面鏡4付きのパノラマカメラ1をターゲット
用のアクリル板67,71の間に設置し、反射平面鏡4によ
る反射レーザーの径路を入射レーザーの径路に一致させ
る誘導により、パノラマカメラ1をその回転軸線がトン
ネルの中心軸線C−Cと一致するようにセットする。こ
の場合、反射レーザーの誘導は、X軸駆動手段31とZ軸
駆動手段22とによるトンネルの幅方向と高さ方向への移
動や、水平面内回転手段15と垂直面内回転手段8とによ
る左右方向と前後方向への回転を組み合わせることによ
り行なわれる。
パノラマカメラ1がトンネルの中心軸線C−Cにセット
されたとき、照明手段56で撮影部のトンネル内壁面を照
明し、水平支持部材2内に収納されたリモコンモータの
遠隔操作により、パノラマカメラ1をトンネルの中心軸
線C−Cのまわりに360゜回転しながらトンネル内壁面
の一定幅のパノラマ写真を撮影する。
以上の操作をトンネルの入口から出口まで一定間隔、例
えば、2m毎に繰り返し行なうと、トンネル内壁面を3m前
後撮影したパノラマ写真ユニットが多数得られる。この
ユニット写真をトンネルのアーチクラウンを一致させつ
つトンネルの長さ方向が重複しないように貼り合わせる
と、第10図に示すような、トンネル内壁面の展開写真が
得られる。この展開写真は、トンネルの検査、管理を容
易にするため、展開図面に作り変えてもよいし、トンネ
ル内壁面をビデオカメラで撮影したときは、その画像を
光ディスクプレーヤやフロッピーディスクに入力しても
よい。
このようにして得られたトンネル内壁面の展開写真、ま
たは展開図面は、トンネルの中心軸線C−Cに沿って一
定の位置関係を保って撮影されているから、ユニット写
真の撮影時の縮尺率は全て同じとなる。このため、展開
写真、または展開図面は、それぞれ縮尺を持った客観性
のある精度の良い資料としてトンネルの管理に用いるこ
とができる。
それ故、トンネル内壁面の展開写真、または展開図面に
記録された各種欠陥の長さ、形状、広がりの範囲等を比
較することにより、トンネルの全長にわたる健全度の判
定を同一条件のもとで行なうことができる。また、同一
のトンネルについてある期間をおいて作成した展開写
真、または展開図面を比較することにより、各種欠陥の
長さ、形状、広がりの範囲等について、変状の進行状態
を数値的に把握できるだけでなく、時系列的な変状を確
実に管理することができる。
その上、目視によって作成されていた従来の展開図に変
状の見落としがあった場合には、展開写真を見ることに
よりチェックすることができ、管理の手落ちをなくすこ
とができる。
さらに、ビデオカメラで撮影された画像を光ディスクプ
レーヤやフロッピーディスクで管理すると、トンネル内
壁面の全長にわたる各種変状の検索、例えば、トンネ
ル入口からの距離、または覆工番号等による展開写真、
展開図面の位置検索、過去の展開写真、または展開図
面等の重ね合わせによる比較、ある一定区間における
亀裂総延長等の計算、縦裂、横裂の判別、およびその
延長計算等を行なうことができる。
上記実施例において、垂直面内回転手段8と水平面内回
転手段15、およびZ軸駆動手段22とX軸駆動手段31の配
列順序は、それぞれ逆にしてもよい。また、パノラマカ
メラ1の支持部材は必ずしも台車41に保持する必要はな
く、台車41に設けられたX軸方向とZ軸方向の移動手段
は省略してもよい。その上、パノラマカメラ1を回転す
る代りに回転軸線の円周上に複数個のカメラを設置し、
静止した状態で撮影された写真を貼り合わせてパノラマ
写真を作成するようにしてもよい。
なお、パノラマカメラ1を垂直面内と水平面内で回転す
る回転手段8,15、およびX軸方向とZ軸方向に移動する
駆動手段31,22は、それぞれこの実施例に示された構成
の場合に限定されるものでなく、その他の構成としても
よいことは勿論である。
〔発明の効果〕
この発明は、上述の通り構成されているので、次に記録
する効果を奏する。
請求項1のトンネル内壁面の撮影方法においては、トン
ネル中心部に位置させた1個のカメラを、トンネル中心
軸線と垂直な面内で連続的または間欠的に回転してトン
ネル内壁面の一定幅の展開画像を得ることができるた
め、この撮影方法をトンネル入口から出口まで設定され
た間隔で繰り返して得られたパノラマ画像を合成する
と、トンネル中心軸線に沿って同じ縮尺をもった寸法精
度のよいトンネル内壁面の展開画像を能率良く作成し、
トンネルの管理に役立てることができる。
請求項2のトンネル内壁面の撮影方法においては、トン
ネル中心軸線を中心とする垂直面内の円周上に複数個の
カメラを配列してトンネル内壁面を撮影しているため、
カメラをトンネル中心軸線のまわりに回転することな
く、トンネル内壁面の一定幅の展開画像を得ることがで
き、請求項1について述べたと同じ作用効果を奏するこ
とができる。
請求項3のトンネル内壁面之撮影装置においては、スリ
ット状の撮影開口部を備えたパノラマカメラは、トンネ
ルの中心軸線のまわりに回転してトンネル内壁面の一定
幅のパノラマ写真を撮影することができるため、トンネ
ルの長さ方向について撮影された多数のパノラマ写真を
撮影順序に重複しないように貼り合わせその他の手段に
よって合成すると、縮尺を持ったトンネル内壁面の展開
写真(または展開図面)を作成することができる。
この展開写真(または展開図面)を用いると、トンネル
内壁面の全長の健全度を同一条件のもとで客観的に判定
したり、期間をおいて作成した2つ以上の展開写真(ま
たは展開図面)を比較することにより、変状の進行状態
を定量的に把握して時系列的な管理を行なうことができ
る。
また、ビデオカメラで撮影された展開写真を光ディスク
プレーヤやフロッピーディスクで管理すると、トンネル
内壁面の全長にわたる各種変状の検索が可能になる。
請求項4のトンネル内壁面の撮影装置においては、カメ
ラマウント部材の一端にレーザービームを反射する反射
平面鏡が設けられているため、パノラマカメラの回転軸
線をトンネルの中心軸線に容易に一致させることができ
る。
請求項5のトンネル内壁面の撮影装置においては、パノ
ラマカメラはレール上を移動する台車の上に設けられて
いるため、トンネル内壁面のパノラマ写真を能率良く撮
影することができる。
請求項6のトンネル内壁面の撮影装置においては、台車
は支持部材を左右および高さ方向にそれぞれ大きく移動
するX軸方向とZ軸方向の移動手段を備えているため、
パノラマカメラを2つのターゲット用のアクリル板の間
に位置させたり、位置しないようにする動作を迅速に行
なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法の一実施例によるトンネル内壁
面の撮影方法を示す斜視図、第2図はこの発明の装置の
一実施例を示す斜視図、第3図は同主要部の拡大斜視
図、第4図は主要部の分解斜視図、第5図はカメラ回転
手段の断面正面図、第6図は台車の側面図、第7図はレ
ーザービーム発射装置の分解斜視図、第8図はレーザー
ビーム反射装置の分解斜視図、第9図はこの発明の装置
の一実施例によるトンネル内壁面の撮影状態を示す斜視
図、第10図は得られた展開写真を基に作成された展開図
の一例を示す図面である。 1……(パノラマ)カメラ 1a……スリット状の撮影開口部 2……水平支持部材(保持部) 3……カメラマウント部材(保持部) 5……ミラーマウント部材(保持部) 4……平面反射鏡 8……垂直面内回転手段 15……水平面内回転手段 22……Z軸駆動手段、31……X軸駆動手段 41……台車 45……ガイド部材(X軸方向の移動手段) 46……スライドテーブル(X軸方向の移動手段) 48……支柱(Z軸方向の移動手段) 50……ネジ軸(Z軸方向の移動手段) 51……案内軸(Z軸方向の移動手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲尾 浩 奈良県奈良市尼辻北町10番1号 近畿日本 鉄道株式会社技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−270500(JP,A) 特開 昭63−139285(JP,A) 実開 昭62−141708(JP,U)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザー放射方向がトンネル中心軸線に一
    致するようにレーザービームを放射させ、 このレーザビームの経路中に平面反射鏡を備えるカメラ
    を配置して、前記平面反射鏡へのレーザビームの入射経
    路と前記平面反射鏡からの反射径路を一致させることに
    より、前記カメラをトンネル中心部に位置させると共
    に、前記カメラの撮影方向を前記トンネル中心軸線と直
    交させ、 この状態のままで、前記カメラを連続的または間欠的に
    回転させて、前記トンネル中心軸線方向の一定幅につい
    てトンネル内壁面の展開画像を求め、 前記カメラを前記トンネル中心軸線上を移動させつつ、
    同じ方法によって前記展開画像を求めるようにしたこと
    を特徴とするトンネル内壁面の撮影方法。
  2. 【請求項2】平面反射鏡を備えており、この平面反射鏡
    と直交する軸を中心軸にして半径方向を撮影するカメラ
    を、円周上に複数個配置してトンネル内壁面を撮影する
    方法であって、 レーザー放射方向がトンネル中心軸線に一致するように
    レーザービームを放射させ、 このレーザビームの経路中に前記平面反射鏡を備える複
    数個のカメラを配置して、前記平面反射鏡へのレーザビ
    ームの入射経路と前記平面反射鏡からの反射径路を一致
    させることにより、前記平面反射鏡と直交する軸と、前
    記トンネル中心軸線とを一致させ、 前記トンネル中心軸線方向の一定幅についてトンネル内
    壁面の展開画像を求め、 前記カメラを前記トンネル中心軸線上を移動させつつ、
    同じ方法によって前記展開画像を求めるようにしたこと
    を特徴とするトンネル内壁面の撮影方法。
  3. 【請求項3】スリット状の撮影開口部(1a)を備えてお
    り、その撮影方向が一定平面内で回転するパノラマカメ
    ラ(1)と、 このパノラマカメラを保持すると共に、前記撮影方向の
    回転中心軸と直交する平面を有する平面反射鏡(4)を
    保持する保持部(2,3,5)と、 この保持部(2,3,5)と結合されており、互いに直交す
    る二平面内において前記パノラマカメラ(1)および前
    記平面反射鏡(4)を回転させる垂直面内回転手段
    (8)および水平面内回転手段(15)と、 これら回転手段のいずれか一方と結合されており、前記
    パノラマカメラおよび前記平面反射鏡を、高さ方向とこ
    れに直交する左右方向にそれぞれ移動させるZ軸駆動手
    段(22)およびX軸駆動手段(31)とを備えており、 トンネル中心軸線(C−C)に一致した経路を有するレ
    ーザービームの誘導によって前記平面反射鏡(4)を前
    記トンネル中心軸線と直交させ、その後、前記パノラマ
    カメラの撮影方向を前記トンネル中心軸線と直交する平
    面内で回転させてトンネル内壁面を撮影するようにした
    ことを特徴とするトンネル内壁面の撮影装置。
  4. 【請求項4】前記Z軸駆動手段(22)又はX軸駆動手段
    (31)の一方は、X軸方向移動手段(45,46)およびZ
    軸方向移動手段(48,50,51)を介して、レール上に載置
    された台車(41)に接続されており、 前記X軸方向とZ軸方向の移動手段は、前記駆動手段よ
    りも粗く、前記高さ方向と左右方向に前記パノラマカメ
    ラおよび前記平面反射鏡を移動させるようにしているこ
    とを特徴とする請求項3に記載のトンネル内壁面の撮影
    装置。
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